JPH05182515A - 回路接続用異方性導電接着剤 - Google Patents

回路接続用異方性導電接着剤

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JPH05182515A
JPH05182515A JP3359350A JP35935091A JPH05182515A JP H05182515 A JPH05182515 A JP H05182515A JP 3359350 A JP3359350 A JP 3359350A JP 35935091 A JP35935091 A JP 35935091A JP H05182515 A JPH05182515 A JP H05182515A
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱硬化型接着剤の有する高接続信頼性を備
え、かつ熱可塑性型接着剤なみの接続条件での圧着が可
能で、リペアー性があり、ポットライフも極めて長く、
スクリーン印刷法による塗布も可能で接続工程の省力
化、生産性の向上、経費の低減をも達成しうる回路接続
用異方性導電接着剤を提供する。 【構成】 分子中に架橋反応触媒の存在により架橋剤と
反応する0.002当量/g以上の水酸基、またはカル
ボキシル基等の官能基を有し、かつ分子量が2000以
上である熱可塑性樹脂100部に対して、ポリエポキシ
架橋剤10〜50部、融点80℃〜150℃のホットメ
ルト樹脂でコーティングしたイミダゾール化合物、また
はイミダゾール化合物のカルボン酸塩またはイミダソー
ル化合物付加物等の架橋反応触媒10〜50部、各種添
加剤、および溶剤からなる接着組成物に導電性粒子2〜
40部を配合してなる接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品の組み立て等
において、対向する配線端子を接続する際に用いられる
回路接続用異方性導電接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば液晶表示パネルと駆動モジ
ュールとの接続のように、半田付けが不可能なものや、
あるいは接続すべき回路が高密度、高微細でブリッジ等
が発生するために半田付けが困難な電子部品の端子接続
に、いわゆる異方性導電接着剤が広く使われている。
【0003】従来、この異方性導電接着剤としては、熱
可塑性樹脂あるいはゴム系のホットメルトバイダーに、
種々の導電粒子またはファイバーを分散させたものを、
転写シート方式または直接スクリーン印刷方式により所
定接続部に塗布して使用されていた。これらの熱可塑型
の異方性導電接着剤は、(圧着時の熱によるバインダー
樹脂の溶融)→(圧着後のバイダー樹脂の再凝固)、と
いったホットメルト機構で、その物理的、電気的、必要
性能を発揮することから、比較的低温、短時間で接続で
きる特徴がある。
【0004】しかし、熱可塑性樹脂の性質上、高温下あ
るいは高湿下では接着剤の保持力が低下して導電粒子と
端子との接触が弛んだり、あるいは樹脂の流動とともに
導電粒子が動き、接続状態がはずれるため接続信頼性に
は限界がある。したがって、益々高密度、高微細化が進
み、また過酷な使用環境での耐久性が要求される最近の
電子機器には耐用できないケースも多い。
【0005】そのため、過酷な環境下でも接続状態に変
化が生ずることがなく、信頼性の高い熱硬化型の異方性
導電接着剤が必要となり、数社から市販されている。
【0006】これらの従来の熱硬化型の異方性導電接着
剤の基本的構成は、分子量400〜1000の通常のエ
ポキシ樹脂にジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジド、
あるいは表面不活性化した第3アミン、イミダゾール等
の潜在性硬化剤、および導電粒子を配合したものであ
る。
【0007】しかしながら、このような従来の熱硬化型
異方性導電接着剤は、熱可塑型の異方性導電接着剤に比
べて信頼性は高いものの、反面、その基本構成がゆえ
に、下記のような種々の欠点がつきまとい、使用におけ
る障害となっていた。
【0008】即ち、 1)ポットライフが短い・・・保管期間、保管状態により
適正圧着条件が変わったり、更には場合によっては接続
不良が発生する。 2)圧着に高温、長時間を要する・・・接続効率の低下や
熱膨張による接続端子のズレが発生する。 3)リペアー性がない・・・接続ミスの場合の修正ができ
ず、製品歩留りの悪化の原因となる。 4)接着剤に硬化ストレスが多く残る・・・接続信頼性の
低下。 上記のうち、2)〜4)は低分子量のエポキシ樹脂を圧着時
に一気に架橋、高分子化する必要から生ずるものであ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の回路接続用の異方性導電接着剤の問題点に鑑み、
熱可塑型接着剤と熱硬化型接着剤との両方の長所を兼ね
備えた異方性導電接着剤を提供せんとするものである。
【0010】即ち、本発明の目的は、熱硬化型接着剤の
有する高接続信頼性を備え、かつ熱可塑性型接着剤なみ
の接続条件での圧着が可能であって、しかも、リペアー
性があり、更には、ポットライフが極めて長く長期間に
わたって安定して回路接続用接着剤として使用できる接
着剤を提供する点にある。また、従来の熱硬化型接着剤
の場合には、熱安定性上、スクリーン印刷法による接続
部位への塗布は不可能であったが、本発明では、スクリ
ーン印刷法による塗布も可能として、接続工程の省力
化、生産性の向上、経費の低減をも達成しうる接着剤を
提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、熱可塑
性樹脂、架橋剤、架橋反応触媒、各種添加剤、および溶
剤からなる接着組成物に導電性粒子を配合してなり、前
記熱可塑性樹脂が架橋反応触媒の存在により架橋剤と反
応する官能基を分子中に有し、かつ前記架橋反応触媒が
所定の温度で溶融するホットメルト樹脂でコーティング
されていることを特徴とする回路接続用異方性導電接着
剤によって達成される。
【0012】前記の異方性導電接着剤における各成分の
配合割合は、熱可塑性樹脂100部に対して、架橋剤が
10〜50部、ホットメルト樹脂でコーティングされた
架橋反応触媒が10〜50部、各種添加剤適量からなる
接着組成物に、導電性粒子を2〜40部配合する。
【0013】前記熱可塑性樹脂は、分子中に0.002
当量/g以上の水酸基、またはカルボキシル基を有し、
かつ分子量が2000以上であるものを用いる。
【0014】また、前記架橋剤はポリエポキシ化合物を
用いる。
【0015】更に、前記架橋反応触媒は、融点80℃〜
150℃のホットメルト樹脂でコーティングされたもの
を用いる。
【0016】そして、前記架橋反応触媒としては、イミ
ダゾール化合物、またはイミダゾール化合物のカルボン
酸塩またはイミダソール化合物付加物を用いる。
【0017】以下に本発明に係る回路接続用異方性導電
接着剤を更に詳細を説明する。
【0018】まず、前記熱可塑性樹脂は、本接着剤の主
成分であって、無触媒下では架橋剤としてのエポキシ化
合物と反応しないが、架橋反応触媒の存在でエポキシ化
合物と反応する官能基を分子中に有するものであり、例
えば、ここで用いる熱可塑性樹脂としては、水酸基をも
つアセタール樹脂、エポキシ当量2000以上の高分子
量エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、またはカルボキシル
基をもつアクリル樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂等が
ある。これらの熱可塑性樹脂は、触媒存在下で下式1、
式2のように架橋剤としてのポリエポキシ化合物と反応
し架橋される。
【0019】
【式1】
【式2】
【0020】この熱可塑性樹脂が架橋後、充分な耐熱
性、接続信頼性を発揮するためには、樹脂中に0.00
2当量/g以上の官能基の存在が必要であり、官能基が
これ以下の場合には満足する信頼性は得られない。ま
た、この熱可塑性樹脂は、それ自体で接着剤としての性
能を有する高分子であることが必要である。その理由
は、樹脂の分子量が低いと、圧着時に接着機能を発揮す
る分子量に達するのに長過程の架橋が必要となり、その
ため高温、長時間の圧着が必要となる。しかも、接着機
能を発揮する分子量に達した段階ではすでに多くの3次
元構造化が進み、リペアーが著しく困難な接着剤構造に
なってしまう。そのうえ、低分子から高分子への短時間
での急速な変化は硬化物中にストレス(歪み)が残り、
特に微細パターンの接続の際に接続信頼性の劣化の原因
となる。
【0021】これに対し、高分子量の樹脂を接着剤の主
成分とすれば、温和な条件で圧着を行い、低程度の架橋
状態でも充分な電気的、物理的特性が発揮される。この
ことにより、低温、短時間での圧着が可能になり、被着
物の熱膨張による接続端子のズレを少なく、微細パター
ンの接続が可能となる。また、架橋に伴うストレスの残
存も極めて少なく、信頼性の更に高い接合になる。更に
は、圧着後の低程度の架橋状態では熱可塑性型と同様に
溶剤に可溶であり、容易にリペアーできることも大きな
利点である。
【0022】このような諸特性を得るためには、熱可塑
性樹脂の分子量は2000以上必要であり、更に好まし
くは10000以上のものがよい。この主成分としての
熱可塑性樹脂は、単独でもあるいは相溶性があれば複数
混合して使用してもよい。尚、本発明の接着剤は圧着
時、低程度の架橋状態でもその後低温では緩やかに、高
温では急速に架橋が進行して完全架橋に到達するため、
信頼性その他の特性には何ら問題はないものである。
【0023】次に、架橋剤として用いる前記ポリエポキ
シ架橋剤としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を
含有し、主成分としての前記熱可塑性樹と相溶するもの
であれば特に限定されない。例えは、エポキシ樹脂とし
て汎用されているビスフェノールA、ビスフェノール
F、エポキシ化ノボラック樹脂、エポキシ化クレゾール
ノボラック樹脂、エボキシ化ポリオレフィン樹脂、ウレ
タン変性エポキシ樹脂等の他に、エピクロルヒドリンと
多価フェノールまたは多価アルコールとの反応によって
得られるポリグリシジルエーテル、あるいはエピクロル
ヒドリンと多価カルボン酸との反応によって得られるポ
リグリシジルエステル等がある。
【0024】また、架橋反応触媒としては、イミダゾー
ル化合物、イミダゾール化合物のカルボン酸塩、または
イミダゾール化合物とエポキシ化合物の付加物等を用い
る。このイミダゾール化合物としては、一般式
【0025】
【式2】(ただし、R1,2,3,4,は水素原子、アル
キル基、またはアリール基)
【0026】で表される化合物であり、例えばイミダゾ
ール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−イソプ
ロピルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等があ
る。
【0027】イミダゾール化合物のカルボン酸塩として
は、前記のようなイミダゾール化合物と、例えば酢酸、
乳酸、コハク酸、アジピン酸、安息香酸、フタル酸等の
脂肪族または芳香族の1価または多価カルボン酸との塩
がある。
【0028】また、イミダゾール化合物とエポキシ化合
物の付加物としては、上記イミダゾール化合物と前記架
橋剤として用いられるポリエポキシ化合物の他、エピク
ロルヒドリンと1価アルコール、または1価フェノール
との反応によって得られるモノグリシジルエステルとの
付加物も使用することができる。
【0029】しかし、これら架橋反応触媒を、そのまま
接着剤中に配合すると、接着剤の保存安定性が悪く、本
発明の目的を達成しえない。そこで、本発明では、この
架橋反応触媒を融点80℃〜150℃であり、溶融温度
範囲の狭いホットメルト樹脂でコーティングして主成分
としての熱可塑性樹脂から隔離した状態で配合すること
により、上記の目的を達成しうるものである。このよう
に、ホットメルト樹脂でコーティングした状態で配合さ
れた架橋反応触媒は、コーティング樹脂の融点以下では
主成分の熱可塑性樹脂から完全に隔離された状態にあ
り、配合物は極めて安定であるが、一旦コーティング樹
脂の融点以上に加熱されるとコーティング樹脂が溶融し
て架橋反応触媒が主成分としての熱可塑性樹脂および架
橋剤と均一に混合され、架橋剤による熱可塑性樹脂の架
橋反応が開始される。
【0030】この架橋反応触媒のコーティング樹脂とし
て、融点80℃〜150℃のものを使用することの理由
は、コーティング樹脂の融点が80℃以下であると配合
物の安定性が充分でなく、また、融点が150℃以上で
あると圧着時にコーティング樹脂を溶融させるために高
温を必要とする。また、溶融時の触媒の混合効率からい
えば、このコーティング樹脂はできるだけ溶融温度範囲
の狭いホットメルト樹脂がよい。
【0031】以上の各種条件を満足するコーティング樹
脂としては、エチレン−酢酸ビニル系、ポリエチレン
系、ポリアミド系、またはブチルゴム等の合成ゴム系
等、いわゆるホットメルト接着剤用として使用されてい
るものが適する。
【0032】また、前記コーティング樹脂による架橋反
応触媒のコーティング方法としては、ホットメルト樹脂
を可溶溶剤に溶解し、この溶液中に20μm以下に粉砕
した触媒粉を加えてジェネレーター等を用いて高速で攪
拌しつつ多量の不溶溶剤を一気に添加する。しばらく攪
拌を続けると、ホットメルト樹脂は内部に触媒を包含し
た状態で乳濁微粉末状となるので、これを単離する。
【0033】また、コーティングに使用するホットメル
ト樹脂の量は、架橋反応触媒量の0.2〜10倍量を使
用する。このコーティング樹脂が架橋反応触媒の0.2
倍量未満であるとコーティングが不完全で主成分である
熱可塑性樹脂からの架橋反応触媒の隔離が不十分とな
り、組成物の安定性が悪く、ポットライフが短くなる。
また、コーティング樹脂の量が、架橋反応触媒の10倍
量を越えると熱圧着時にコーティング樹脂が速やかに溶
融されず、架橋反応触媒と主成分としての熱可塑性樹脂
との混合、接触が不十分となって、熱可塑性樹脂の架橋
速度が遅くなり、信頼性の低下を招くことがある。これ
らの観点から、より好ましいコーティング樹脂の量は、
架橋反応触媒の0.3〜3倍量の範囲である。
【0034】架橋反応触媒は、前記のような方法でホッ
トメルト樹脂でコーティングして簡単に主成分としての
熱可塑性樹脂から隔離することができるが、その他、ス
プレードライニング法、気中懸濁被覆法、界面重合法
等、通常行われているマイクロカプセル化技術によって
も製造することができ、この架橋反応触媒のホットメル
ト樹脂によるコーティング方法は特に限定されるもので
はない。
【0035】尚、前記のように架橋反応触媒にコーティ
ングされたホットメルト樹脂は、熱圧着時に溶融した後
接着層中に分在し、架橋後の接着剤に適度な可撓性を付
与し、弾性率を下げることにより、接続物の耐熱衝撃性
を著しく向上させる、といった効果を奏する。
【0036】また、本発明で用いる導電性粒子として
は、従来から異方性導電接着剤に使用されている公知の
ものでよく、これには、金、銀、銅、ニッケル、半田合
金等の金属粒子、カーボン粒子、カーボン繊維、更には
セラミック、合成樹脂等の絶縁体粒子に導電性金属を被
覆したものなどが例示される。その粒径は特に規制はな
いが、一般的には接続目的の端子絶縁間隔の1/3以下
であり、かつ、粒径ができるだけ均一なものがよい。
【0037】溶剤は、主成分としての熱可塑性樹脂およ
び架橋剤としてのエポキシ化合物を溶解するが、架橋反
応触媒をコーティングしているホットメルト樹脂を溶解
しない単一または混合溶剤から選択する。また、本発明
の異方性導電接着剤を剥型フイルム上に均一厚に造膜し
て接続部に転写塗布するテープタイプで使用するときに
は沸点150℃以下、スクリーン印刷法により直接接続
部に印刷塗布する印刷タイプで使用するときは沸点18
0℃〜230℃の範囲の溶剤を選択するのがよい。
【0038】尚、その他の添加剤としては、分散剤、消
泡剤、カップリング剤、着色剤、その他を本発明の必要
特性を損なわない範囲で使用することができる。
【0039】以上の本発明に係る接着剤の各成分のう
ち、溶剤を除いた純成分の配合割合は、主成分としての
熱可塑性樹脂100部に対し、エポキシ架橋剤10〜5
0部、コーティングされた架橋反応触媒10〜50部、
導電粒子2〜40部、およびその他の添加剤0〜10部
とする。
【0040】この場合に、架橋剤としてのエポキシ化合
物の量が多すぎると、配合物の特性は従来の熱硬化型異
方性導電接着剤に類似したものとなり、圧着必要温度,
時間、リペアー性、硬化ストレスによる信頼性の低下等
の点で本発明の目的を逸脱するので好ましくない。ま
た、この架橋剤の量が不足すると、接続信頼性が低下す
る。
【0041】また、架橋反応触媒の量が不足すると、主
成分の熱可塑性樹脂のエポキシ化合物による架橋反応速
度が遅く、また、信頼性も低下する。一方、架橋反応触
媒の量が多すぎる場合には、組成物全体における主成分
としての熱可塑性樹脂とこの架橋反応触媒をコーティン
グしているホットメルト樹脂とをあわせた熱可塑性成分
の割合が過多となり、組成物が熱可塑性樹脂の特性に近
くなって耐熱性等の点で信頼性が低下するため、やはり
好ましくない。
【0042】更に、その他の添加剤の配合量については
特に制限はないものの、本発明の目的とする接着剤の特
性を著しく阻害しないとの配慮から10部以下に抑える
ことが望ましい。
【0043】上記の割合で配合される本発明に係る回路
接続用異方性導電接着剤は、ライカイ機、ボールミル、
または3本ロール等の混練手段により充分に混練、ペー
スト化してスクリーン印刷用ペーストとして用いるか、
あるいは種々のコーターによって剥型キャリアーフイル
ム上にフイルム状に形成することで転写テープタイプの
異方性導電接着剤として使用に供される。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げるが、本発明は
これらの実施例により何ら制限さされるものではない。
【0045】(1) コーティングされた架橋反応触媒
(1)の製造 アサヒメルトM2500(旭化学合成株式会社製EVA
系:軟化点97℃)20gをメチルエチルケトン60m
lに溶解し、この中に20μm以下に粉砕した2−メチ
ルイミダゾール10gを加え、回転数5000rpmの
高速ジェネレーターで攪拌しつつメタノール500ml
を一気に添加すると樹脂分は2−メチルイミダゾールを
包含した形で微粉末状に析出し、内容液は乳濁した。1
0分間攪拌後、溶剤を分別、乾燥してコーティングされ
た架橋反応触媒(1)を得た。
【0046】(2) コーティグされた架橋反応触媒(2)
の製造 メクトロンB−343(ダイアボンド工業株式会社製、
ブチル合成ゴム系:軟化点95℃)20gをトルエン1
00mlに溶解し、この中に20μm以下に粉砕した2
−メチルイミダゾール10gを加え、前記(1) と同様の
方法でコーティングされた架橋反応触媒(2)を得た。
【0047】(3) 接着組成物の製造 主成分の熱可塑性樹脂として、エスレックBL−S(積
水化学工業株式会社製、ブチラール樹脂)の30%エチ
ルセロソルブ溶液、またはフェノトートYP−50(東
都化成株式会社製、フェノキシ樹脂)の30%ブチルセ
ロソルブアセテート溶液、架橋剤として、エピコート8
28(油化シエルエポキシ株式会社製、エポキシ樹脂
(エポキシ当量185))を用い、これに表1に示す種々
の触媒を配合して接着組成物を調製し、130℃10分
間加熱したときの硬化性、並びに配合物の安定性を調
べ、結果を表1に合わせて示した。
【0048】
【表1】
【0049】表1の如く、コーティング触媒(1)、
(2)以外は、安定性が悪いか、または硬化が遅いかの
いずれかの理由により、本発明の異方性導電接着剤の架
橋触媒には不適であった。
【0050】(4) 回路接続用異方性接着剤の製造および
圧着試験 エスレックBL−Sの30%エチルセロソルブ溶液(固
型分30g)に6gのエピコート828、9gのコーテ
ィイグされた架橋反応触媒(1)、および4.5gの金
コートプラスチック球(平均粒径10μm)を混合し、
3本ロールでよく混練してペースト状の異方性導電接着
剤を得た(実施例3)。このペーストを0.25ピッチ
フレシキブルテスト基板(25μmポリイミド18μm
銅金メッキ)の接続端子にスクリーン印刷法により塗布
して乾燥した(乾燥後の膜厚約20μm)。このフレキ
シブル基板とガラス板全面に錫−インジウムを蒸着した
透明電極基板とを熱圧着機を用いて40Kg/cm2
圧力で熱圧着し、100本の端子が平均した低導通抵抗
で接続できる最低の温度並びに時間を調べた。
【0051】また、良好な導通抵抗が得られた試料を8
5℃×85%RH、500時間の高温高湿保存、および
100℃×1H⇔−20℃×1H、500時間の冷熱サ
イクルテストを行い、その接続信頼性を調べた。
【0052】更に、表2に示す各種配合の回路接続用接
着剤組成物を用いて上記と同様の試験を行い、その結果
を合わせて表2に示した。
【0053】
【表2】
【0054】尚、表中、リペアー性の評価は、圧着後フ
レキシブル基板を損傷することなくガラス板から剥離す
ることができ、かつ付着接着剤を溶剤で簡単に清浄する
ことができるものを○、そうでないものを×とし、ま
た、信頼性の評価は、全ての接続端子の導通抵抗に試験
前と著しい変化がなかったものを○、導通抵抗に大きな
変化があったものを×とした。
【0055】表2に示すように、本発明に係る配合の実
施例3〜5の接着剤を使用して回路を接続した場合に
は、リペアー性、信頼性ともに良好であるが、比較例4
は架橋剤エポキシ化合物不足のために信頼性が悪く、一
方、比較例5は架橋剤エポキシ化合物が過多なためにリ
ペアー性が悪い。また、主成分としての樹脂の分子中に
官能基のない比較例6、7では、いずれも信頼性が悪
く、本発明の目的とする特性は得られない。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る回路接続用
異方性導電接着剤は、室温以下では極めて安定であり、
従来の熱硬化型異方性導電接着剤のように保管、取扱い
に細心の注意を必要とすることなく、長期間安定して回
路の接続に使用することができる。また、回路の接続に
あたっては、熱可塑型接着剤と同様の温和な圧着条件で
行うことができるため、生産性が向上するばかりでな
く、接続基材の熱膨張も少なく、より微細パターンの接
続も可能となる。しかも、圧着後一定期間内であれば容
易にリペアーができるため、接続ミスによる不良品の発
生を回避でき、生産歩留りを向上させることができる。
更には、本発明に係る接着剤は、従来の熱硬化型接着剤
と同様に転写テープ方式で使用できるのに加えて、熱可
塑性型接着剤と同様にペースト状としてスクリーン印刷
法により直接接続部に塗布できるので、工程の合理化、
コストの低減を可能とし、また、接着剤塗布箇所、幅等
を任意に設計できる、といった多くの利点を有するもの
である。
【式3】
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【式3】 (ただし、R,R,R,R,は水素原子、アル
キル基、またはアリール基)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る回路接続用
異方性導電接着剤は、室温以下では極めて安定であり、
従来の熱硬化型異方性導電接着剤のように保管、取扱い
に細心の注意を必要とすることなく、長期間安定して回
路の接続に使用することができる。また、回路の接続に
あたっては、熱可塑型接着剤と同様の温和な圧着条件で
行うことができるため、生産性が向上するばかりでな
く、接続基材の熱膨張も少なく、より微細パターンの接
続も可能となる。しかも、圧着後一定期間内であれば容
易にリペアーができるため、接続ミスによる不良品の発
生を回避でき、生産歩留りを向上させることができる。
更には、本発明に係る接着剤は、従来の熱硬化型接着剤
と同様に転写テープ方式で使用できるのに加えて、熱可
塑性型接着剤と同様にペースト状としてスクリーン印刷
法により直接接続部に塗布できるので、工程の合理化、
コストの低減を可能とし、また、接着剤塗布箇所、幅等
を任意に設計できる、といった多くの利点を有するもの
である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂、架橋剤、架橋反応触媒、
    各種添加剤、および溶剤からなる接着組成物に導電性粒
    子を配合してなり、前記熱可塑性樹脂が架橋反応触媒の
    存在により架橋剤と反応する官能基を分子中に有し、か
    つ前記架橋反応触媒が所定の温度で溶融するホットメル
    ト樹脂でコーティングされていることを特徴とする回路
    接続用異方性導電接着剤。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂100部に対して、架橋剤
    が10〜50部、ホットメルト樹脂でコーティングされ
    た架橋反応触媒が10〜50部、各種添加剤適量からな
    る接着組成物に、導電性粒子を2〜40部配合してなる
    請求項1記載の回路接続用異方性導電接着剤。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂が、分子中に0.002当
    量/g以上の水酸基、またはカルボキシル基を有し,か
    つ分子量が2000以上である請求項1または請求項2
    記載の回路接続用異方性導電接着剤。
  4. 【請求項4】 架橋剤がポリエポキシ化合物である請求
    項1〜請求項3記載の回路接続用異方性導電接着剤。
  5. 【請求項5】 架橋反応触媒が、融点80℃〜150℃
    のホットメルト樹脂でコーティングされたものである請
    求項1〜4記載の回路接続用異方性導電接着剤。
  6. 【請求項6】 架橋反応触媒が、イミダゾール化合物、
    またはイミダゾール化合物のカルボン酸塩またはイミダ
    ソール化合物付加物である請求項1〜5記載の回路接続
    用異方性導電接着剤。
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