JPH0518097U - 広帯域電波吸収装置 - Google Patents
広帯域電波吸収装置Info
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- JPH0518097U JPH0518097U JP6325191U JP6325191U JPH0518097U JP H0518097 U JPH0518097 U JP H0518097U JP 6325191 U JP6325191 U JP 6325191U JP 6325191 U JP6325191 U JP 6325191U JP H0518097 U JPH0518097 U JP H0518097U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 広帯域の電波吸収特性を有する電波吸収装置
であり、かつ既設の電波吸収装置の特性改善にも利用で
きる装置を提供すること。 【構成】 反射板上(C)に、焼結フェライト磁性体
(F)、低誘電率誘電体(D)、低透磁率磁性体(R
F)および損失誘電体(LD)を順次重畳積層してな
り、必要に応じて焼結フェライト磁性体(F)と低誘電
率誘電体(D)との間に抵抗膜(RS)を挿入してなる
広帯域電波吸収装置。
であり、かつ既設の電波吸収装置の特性改善にも利用で
きる装置を提供すること。 【構成】 反射板上(C)に、焼結フェライト磁性体
(F)、低誘電率誘電体(D)、低透磁率磁性体(R
F)および損失誘電体(LD)を順次重畳積層してな
り、必要に応じて焼結フェライト磁性体(F)と低誘電
率誘電体(D)との間に抵抗膜(RS)を挿入してなる
広帯域電波吸収装置。
Description
【0001】
本考案は焼結フェライト磁性体等を用いてなる多層構造の電波吸収装置に係り 、とくに広帯域特性の電波吸収装置に関する。
【0002】
電子機器からの放射電磁波を測定するための電波暗室用の電波吸収壁材や建物 からのTV電波の反射を防ぐための壁材としては、広い周波数帯域の電波を良好 に吸収する必要がある。
【0003】 電波吸収体を吸収周波数特性によって大きく二つに分類すると次の(I) 、(II) になる。
【0004】 (I) 例えばTVの電波90MHz〜220MHzのみを吸収するものや電子機 器からの放射電磁波測定用の30MHz〜1000MHzのみを吸収するような 狭帯域電波吸収体。
【0005】 (II)例えばアンテナや人工衛生の電波特性の測定用で30MHz〜5000M Hzや30MHz〜40,000MHzの電波を吸収する広帯域電波吸収体。
【0006】 本考案はこれらのうち(II)の広帯域電波吸収体に関するものである。
【0007】 広帯域の電波吸収装置の代表的例としては図10および図11に示すものがあ る。図10は、反射板Cの前面に多数の4角錐状の損失誘電体LDを並べて電波 を吸収させるもの、図11は反射板Cの上に所定厚さのフェライト磁性体を配し てその上に高さの低い多数の4角錐状の損失誘電体LDを並べて同様の機能を得 るものである。
【0008】 この場合に、(II)で述べた30MHz〜5000MHzや30MHz〜40, 000MHzの電波につき吸収率99%を得ようとすると図10の吸収体の厚さ l1 は約144インチ(3m66cm)必要となり、実用的とは言いがたい。
【0009】 また、図11の場合の厚さl2 は前記の特性のものを得ようとすると約90〜 130cmである。しかしこれでも厚く、より薄いものが望まれている。 図12は、図11の構成を概念的に示したもので、焼結フェライト磁性体を含む 部分Bと損失誘電体部分Aとからなっている。このように焼結フェライト磁性体 を含む部分Bと損失誘電体Aとを重畳するとコンパクトで広帯域の電波吸収装置 が構成できる。
【0010】 本考案は上述の点を考慮してなされたもので、広帯域の電波吸収特性を有する 電波吸収装置であり、かつ既設の電波吸収装置の特性改善にも利用できる装置を 提供することを目的とする。
【0011】
上記目的達成のため、本考案では、 反射板上に、焼結フェライト磁性体、低誘電率誘電体、低透磁率磁性体および 損失誘電体を順次重畳積層してなる広帯域電波吸収装置、 を提供するものである。
【0012】
広帯域吸収体を作るためには図10、図11でも判るように最前面に損失誘電 体が必要である。図12に示すように、吸収体の構成をAとBに分けて考えるこ とができる。このように考えると、図10の場合は、Bは実は何もなく、図11 の場合は厚さd2の終結フェライトと云うことになる。いま図12において、A を取り除いて図13のように反射板とBのみを考える。Bの表面における電波の 吸収率(例えば99%)が出来るだけ広い周波数で実現できていれば、その前に つけるべきAの部分の必要な厚さは少なくてすむ。例えば図10の例では、Bの 表面における電波の吸収率はどの周波数でも0であるからAに366cmもの損 失材料が必要となり、図11の例では周波数30MHz〜350MHzで吸収率 99%であるから、Aの部分は図10の場合より薄くなって90〜130cmと なるのである。
【0013】 本考案の考案者は、Bの部分として、焼結フェライトを含むもので、これまで より高い周波数まで吸収できるものを考案してきている。それらは図6の反射体 C、焼結フェライトF、低誘電率誘電体Dおよび低透磁率磁性体RFによるもの 、図7の反射体C、誘電体D1 焼結フェライトF、低誘電率誘電体Dおよび低透 磁率磁性体RFと順次重量したものである。図8は図6の焼結フェライトFと低 誘電率誘電体Dの間に抵抗膜RSを挿入したもの、図9は図7の焼結フェライト Fと低誘電率誘電体dの間に抵抗膜RSを挿入したものである。
【0014】 この装置では、電波発生源からの電波は反射板に向かって伝搬し、途中にある 損失誘電体、低透磁率磁性体、低誘電率誘電体、抵抗膜および焼結フェライトを 順次通過していき、この過程で電波吸収が行われる。その作用は、低周波域では 、低透磁率磁性体それ自体は殆んど影響がなく透磁率の高い焼結フェライトと抵 抗膜とが単独で作用して電波吸収を行う。他方、高周波域では、抵抗膜焼結フェ ライト、低誘電率誘電体および低透磁率磁性体が協働し、さらに損失誘電体が電 波吸収を行う。したがって低周波から高周波まで広帯域にわたる電波吸収が行わ れる。
【0015】
この装置では、反射板上に、焼結フェライト磁性体、低誘電率誘電体、低透磁 率磁性体および損失誘電体を順次重畳積層して広帯域電波吸収装置を構成したた め、とくに損失誘電体の存在により非常に広帯域な周波数特性を有する電波吸収 装置を提供することができる。
【0016】 そして、この装置は、既存の焼結フェライト磁性体を表面要素とする電波吸収 装置上に、低誘電率誘電体、低透磁率磁性体および損失誘電体からなる積層体を 付加することにより広帯域電波吸収装置を構成することができる。
【0017】
「実施例」 (1)第12図におけるBとして、図6の構成を用いた場合の本考案の一実施例 を立体的に示したのが図1である。ここで、焼結フェライトFを厚さ6.4mm 、Dを空気で26.5mm、RFをゴムフェライトで2mmとした場合にはAと してカーボン入りウレタン550mmを用いることにより30MHz以上の周波 数で吸収率99%のものが図2のように得られる。 (2)Bとして、図7の構成を用いた場合、誘電体D1 として空気を8.5mm 、焼結フェライトF6.4mm、Dを空気で40mm、RFをゴムフェライト2 mmとした場合、Aとしてカーボン入り発泡ウレタンを380mm用いることに より図3に示すように30MHz以上の周波数で吸収率99%以上のものが得ら れた。 (3)Bとして図8の構成を用いた場合、一例として、焼結フェライトFが6. 6mm、RSとして1890Ω□の抵抗膜、Dを空気で28mm、RFをゴムフ ェライト2.4mmを用いた場合、Aとしてカーボン入り発泡ウレタンを450 mm用いることにより、R×4に示すような特性が得られた。 (4)Bとして、図9の構成を用いた場合、一例として、D1 として空気9mm 、Fとして焼結フェライト6.6mm、RSとして1700Ω□の抵抗膜、Dと して空気32.2mm、RFとしてゴムフェライト2.2mmを用い、Aとして 、カーボン入り発泡ウレタンを用いることにより図5に示すような特性のものが 得られた。
【0018】 このように図6、図7、図8、図9の形式のBを用いるとAの部分はそれぞれ 550mm、380mm、450mm、340mmと図1図2の3660mm、 900〜1300mmに較べると相当薄くなる。
【0019】 したがって、Bの部分として、図6、図7、図8、図9の形式を用いることは 有効である事が分かる。また実施例では焼結フェライトFとしてタイル状のもの を例にしたが、同じく焼結フェライトで、その形状が格子型、スリーブ型、等で も良い。
【図1】本考案の一実施例を示した断面図。
【図2】図1の構成による実測特性を示した特性図。
【図3】図1の構成における反射板Cと焼結フェライト
Fとの間に誘電体D1としての空気層を設けた実施例の
実測特性を示した特性図。
Fとの間に誘電体D1としての空気層を設けた実施例の
実測特性を示した特性図。
【図4】図1の構成に抵抗膜RSを付加して構成した実
施例の実測特性を示した特性図。
施例の実測特性を示した特性図。
【図5】図3の実施例における各要素の寸法を若干変え
てかつ抵抗膜を使ったときの特性図。
てかつ抵抗膜を使ったときの特性図。
【図6】本考案の構成要素である焼結フェライト磁性体
を含む部分の一構成例の説明図。
を含む部分の一構成例の説明図。
【図7】本発明の構成要素である焼結フェライト磁性体
を含む部分の他の構成例の説明図。
を含む部分の他の構成例の説明図。
【図8】本発明の構成要素である焼結フェライト磁性体
を含む部分のさらに他の構成例の説明図。
を含む部分のさらに他の構成例の説明図。
【図9】本発明の構成要素である焼結フェライト磁性体
を含む部分のさらに他の構成例の説明図。
を含む部分のさらに他の構成例の説明図。
【図10】反射板Cの前面に多数の4角錐状の損失誘電
体LDを並べて電波を吸収させるものの側面図。
体LDを並べて電波を吸収させるものの側面図。
【図11】反射板Cの上にフェライト磁性体を配してそ
の上に4角錐状の損失誘電体LDを並べて同様の機能を
得るものの側面図。
の上に4角錐状の損失誘電体LDを並べて同様の機能を
得るものの側面図。
【図12】図11の構成を概念的に示したもので、フェ
ライトを含む部分Bと損失誘電体部分Aとからなる説明
図。
ライトを含む部分Bと損失誘電体部分Aとからなる説明
図。
【図13】図12のフェライトを含む部分Bの概念的に
示した図。
示した図。
A 損失誘電体部分 B フェライトを含む部分 C 金属反射板 D 低透磁率誘電体 F 焼結フェライト磁性体 RF 低透磁率磁性体 LD 損失誘電体 RS 抵抗膜
Claims (8)
- 【請求項1】反射板上に、焼結フェライト磁性体、低誘
電率誘電体、低透磁率磁性体および損失誘電体を順次重
畳積層してなる広帯域電波吸収装置。 - 【請求項2】請求項1の装置において、 前記反射板と前記焼結フェライト磁性体との間に誘電体
を配してなる電波吸収体。 - 【請求項3】請求項1の装置において、 前記誘電体の誘電率は、70より小さいものである装
置。 - 【請求項4】請求項1または請求項2の装置において、 前記焼結フェライト磁性体と前記低誘電率誘電体との間
に抵抗膜を配してなる電波吸収装置。 - 【請求項5】請求項4の装置において、 前記抵抗膜は、単位面積当り表面抵抗が900(Ω□)
以上である電波吸収装置。 - 【請求項6】請求項1の装置において、 前記焼結フェライト磁性体および前記低透磁率磁性体の
直流時の透磁率をそれぞれμ1、μ2とするときμ1=
25・μ2を満たす関係にある電波吸収装置。 - 【請求項7】請求項1の装置において、 前記焼結フェライト磁性体は、直流時の透磁率が500
以上である電波吸収装置。 - 【請求項8】請求項1の装置において、 前記低透磁率磁性体は、直流時の透磁率が20以下であ
る電波吸収装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991063251U JP2592004Y2 (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 広帯域電波吸収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991063251U JP2592004Y2 (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 広帯域電波吸収装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0518097U true JPH0518097U (ja) | 1993-03-05 |
JP2592004Y2 JP2592004Y2 (ja) | 1999-03-17 |
Family
ID=13223848
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991063251U Expired - Fee Related JP2592004Y2 (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 広帯域電波吸収装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2592004Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09186485A (ja) * | 1996-01-08 | 1997-07-15 | Nippon Paint Co Ltd | 無線通信用の部屋 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01241199A (ja) * | 1988-03-23 | 1989-09-26 | Fujita Corp | 乾式電波吸収カーテンウォール建造物 |
JPH0212996A (ja) * | 1988-06-30 | 1990-01-17 | Nec Corp | 電波吸収体 |
-
1991
- 1991-08-09 JP JP1991063251U patent/JP2592004Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH01241199A (ja) * | 1988-03-23 | 1989-09-26 | Fujita Corp | 乾式電波吸収カーテンウォール建造物 |
JPH0212996A (ja) * | 1988-06-30 | 1990-01-17 | Nec Corp | 電波吸収体 |
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JPH09186485A (ja) * | 1996-01-08 | 1997-07-15 | Nippon Paint Co Ltd | 無線通信用の部屋 |
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JP2592004Y2 (ja) | 1999-03-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |