JP2592004Y2 - 広帯域電波吸収装置 - Google Patents

広帯域電波吸収装置

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JP2592004Y2
JP2592004Y2 JP1991063251U JP6325191U JP2592004Y2 JP 2592004 Y2 JP2592004 Y2 JP 2592004Y2 JP 1991063251 U JP1991063251 U JP 1991063251U JP 6325191 U JP6325191 U JP 6325191U JP 2592004 Y2 JP2592004 Y2 JP 2592004Y2
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藤 喜 之 内
本 哲 弥 水
橋 道 晴 高
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内藤 喜之
高橋 道晴
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は焼結フェライト磁性体等
を用いてなる多層構造の電波吸収装置に係り、とくに広
帯域特性の電波吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術および考案が解決しようとする課題】電子
機器からの放射電磁波を測定するための電波暗室用の電
波吸収壁材や建物からのTV電波の反射を防ぐための壁
材としては、広い周波数帯域の電波を良好に吸収する必
要がある。
【0003】電波吸収体を吸収周波数特性によって大き
く二つに分類すると次の(I) 、(II)になる。
【0004】(I) 例えばTVの電波90MHz〜220
MHzのみを吸収するものや電子機器からの放射電磁波
測定用の30MHz〜1000MHzのみを吸収するよ
うな狭帯域電波吸収体。
【0005】(11)例えば、アンテナや人工衛星の電
波特性の測定用で、30MHz〜5,000MHzや3
0MHz〜40,000MHzの電波を吸収する広帯域
電波吸収体。
【0006】本考案はこれらのうち(II)の広帯域電波吸
収体に関するものである。
【0007】広帯域の電波吸収装置の代表的例としては
図10および図11に示すものがある。図10は、反射
板Cの前面に多数の4角錐状の損失誘電体LDを並べて
電波を吸収させるもの、図11は反射板Cの上に所定厚
さのフェライト磁性体を配してその上に高さの低い多数
の4角錐状の損失誘電体LDを並べて同様の機能を得る
ものである。
【0008】この場合に、(II)で述べた30MHz〜5
000MHzや30MHz〜40,000MHzの電波
につき吸収率99%を得ようとすると図10の吸収体の
厚さl1 は約144インチ(3m66cm)必要とな
り、実用的とは言いがたい。
【0009】また、図11の場合の厚さl2 は前記の特
性のものを得ようとすると約90〜130cmである。
しかしこれでも厚く、より薄いものが望まれている。図
12は、図11の構成を概念的に示したもので、焼結フ
ェライト磁性体を含む部分Bと損失誘電体部分Aとから
なっている。このように焼結フェライト磁性体を含む部
分Bと損失誘電体Aとを重畳するとコンパクトで広帯域
の電波吸収装置が構成できる。
【0010】本考案は上述の点を考慮してなされたもの
で、広帯域の電波吸収特性を有する電波吸収装置であ
り、かつ既設の電波吸収装置の特性改善にも利用できる
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
考案では、反射板上に、焼結フェライト磁性体、低誘電
率誘電体、低透磁率磁性体および損失誘電体を順次重畳
積層してなる広帯域電波吸収装置、を提供するものであ
る。
【0012】
【作用】広帯域吸収体を作るためには図10、図11で
も判るように最前面に損失誘電体が必要である。図12
に示すように、吸収体の構成をAとBに分けて考えるこ
とができる。このように考えると、図10の場合は、B
は実は何もなく、図11の場合は厚さd2の焼結フェラ
イトと云うことになる。いま図12において、Aを取り
除いて図13のように反射板とBのみを考える。Bの表
面における電波の吸収率(例えば99%)が出来るだけ
広い周波数で実現できていれば、その前に付けるべきA
の部分の必要な厚さは少なくてすむ。例えば図10の例
では、Bの表面における電波の吸収率は、どの周波数で
も0であるからAに366cmもの損失材料が必要とな
り、図11の例では周波数30MHz〜350MHzで
吸収率99%であるから、Aの部分は図10の場合より
薄くなって90〜130cmとなるのである。
【0013】本考案の考案者は、Bの部分として、焼結
フェライトを含むもので、これまでより高い周波数まで
吸収できるものを考案してきている。それらは図6の反
射体C、焼結フェライトF、低誘電率誘電体Dおよび低
透磁率磁性体RFによるもの、図7の反射体C、誘電体
D1、焼結フェライトF、低誘電率誘電体Dおよび低透
磁率磁性体RFと順次重量したものである。図8は図6
の焼結フェライトFと低誘電率誘電体Dの間に抵抗膜R
Sを挿入したもの、図9は図7の焼結フェライトFと低
誘電率誘電体dの間に抵抗膜RSを挿入したものであ
る。
【0014】この装置では、電波発生源からの電波は反
射板に向かって伝搬し、途中にある損失誘電体、低透磁
率磁性体、低誘電率誘電体、抵抗膜および焼結フェライ
トを順次通過していき、この過程で電波吸収が行われ
る。その作用は、低周波域では、低透磁率磁性体それ自
体は殆んど影響がなく透磁率の高い焼結フェライトと抵
抗膜とが単独で作用して電波吸収を行う。他方、高周波
域では、抵抗膜、焼結フェライト、低誘電率誘電体およ
び低透磁率磁性体が協働し、さらに損失誘電体が電波吸
収を行う。したがって、低周波から高周波まで広帯域に
わたる電波吸収が行われる。
【0015】
【考案の効果】この装置では、反射板上に、焼結フェラ
イト磁性体、低誘電率誘電体、低透磁率磁性体および損
失誘電体を順次重畳積層して広帯域電波吸収装置を構成
したため、とくに損失誘電体の存在により非常に広帯域
な周波数特性を有する電波吸収装置を提供することがで
きる。
【0016】そして、この装置は、既存の焼結フェライ
ト磁性体を表面要素とする電波吸収装置上に、低誘電率
誘電体、低透磁率磁性体および損失誘電体からなる積層
体を付加することにより広帯域電波吸収装置を構成する
ことができる。
【0017】
【実施例】(1)図12におけるBとして、図6の構成
を用いた場合の本考案の一実施例を立体的に示したの
が、図1である。ここで、焼結フェライトFを厚さ6.
4mm、Dを空気で26.5mm、RFをゴムフェライ
トで2mmとした場合にはAとしてカーボン入りウレタ
ン550mmを用いることにより、30MHz以上の周
波数で吸収率99%のものが図2のように得られる。 (2)Bとして、図7の構成を用いた場合、誘電体D1
として空気を8.5mm、焼結フェライトF6.4m
m、Dを空気で40mm、RFをゴムフェライト2mm
とした場合、Aとしてカーボン入り発泡ウレタンを38
0mm用いることにより、図3に示すように30MHz
以上の周波数で吸収率99%以上のものが得られた。 (3)Bとして図8の構成を用いた場合、一例として、
焼結フェライトFが6.6mm、RSとして1890Ω
□の抵抗膜、Dを空気で28mm、RFをゴムフェライ
ト2.4mmを用いた場合、Aとしてカーボン入り発泡
ウレタンを450mm用いることにより、図4に示すよ
うな特性が得られた。 (4)Bとして、図9の構成を用いた場合、一例とし
て、D1として空気9mm、Fとして焼結フェライト
6.6mm、RSとして1700Ω□の抵抗膜、Dとし
て空気32.2mm、RFとしてゴムフェライト2.2
mmを用い、Aとして、カーボン入り発泡ウレタンを用
いることにより、図5に示すような特性のものが得られ
た。
【0018】このように図6、図7、図8、図9の形式
のBを用いると、Aの部分はそれぞれ550mm、38
0mm、450mm、340mmとなって、図10、図
11の3660mm、900〜1300mmに較べて相
当薄くなる。
【0019】したがって、Bの部分として、図6、図
7、図8、図9の形式を用いることは有効である事が分
かる。また実施例では焼結フェライトFとしてタイル状
のものを例にしたが、同じく焼結フェライトで、その形
状が格子型、スリーブ型、等でも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示した断面図。
【図2】図1の構成による実測特性を示した特性図。
【図3】図1の構成における反射板Cと焼結フェライト
Fとの間に誘電体D1としての空気層を設けた実施例の
実測特性を示した特性図。
【図4】図1の構成に抵抗膜RSを付加して構成した実
施例の実測特性を示した特性図。
【図5】図3の実施例における各要素の寸法を若干変え
てかつ抵抗膜を使ったときの特性図。
【図6】本考案の構成要素である焼結フェライト磁性体
を含む部分の一構成例の説明図。
【図7】本発明の構成要素である焼結フェライト磁性体
を含む部分の他の構成例の説明図。
【図8】本発明の構成要素である焼結フェライト磁性体
を含む部分のさらに他の構成例の説明図。
【図9】本発明の構成要素である焼結フェライト磁性体
を含む部分のさらに他の構成例の説明図。
【図10】反射板Cの前面に多数の4角錐状の損失誘電
体LDを並べて電波を吸収させるものの側面図。
【図11】反射板Cの上にフェライト磁性体を配してそ
の上に4角錐状の損失誘電体LDを並べて同様の機能を
得るものの側面図。
【図12】図11の構成を概念的に示したもので、フェ
ライトを含む部分Bと損失誘電体部分Aとからなる説明
図。
【図13】図12のフェライトを含む部分Bの概念的に
示した図。
【符号の説明】
A 損失誘電体部分 B フェライトを含む部分 C 金属反射板 D 低誘電率誘電体 F 焼結フェライト磁性体 RF 低透磁率磁性体 LD 損失誘電体 RS 抵抗膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−12996(JP,A) 特開 平1−241199(JP,A) 特公 昭48−23871(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 9/00

Claims (8)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】反射板上に、焼結フェライト磁性体、低誘
    電率誘電体、低透磁率磁性体および損失誘電体を順次重
    畳積層してなる広帯域電波吸収装置。
  2. 【請求項2】請求項1の装置において、 前記反射板と前記焼結フェライト磁性体との間に誘電体
    を配してなる電波吸収体。
  3. 【請求項3】請求項1の装置において、 前記誘電体の誘電率は、70より小さいものである装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2の装置において、 前記焼結フェライト磁性体と前記低誘電率誘電体との間
    に抵抗膜を配してなる電波吸収装置。
  5. 【請求項5】請求項4の装置において、 前記抵抗膜は、単位面積当り表面抵抗が900(Ω□)
    以上である電波吸収装置。
  6. 【請求項6】請求項1の装置において、 前記焼結フェライト磁性体および前記低透磁率磁性体の
    直流時の透磁率をそれぞれμ1、μ2とするときμ1=
    25・μ2を満たす関係にある電波吸収装置。
  7. 【請求項7】請求項1の装置において、 前記焼結フェライト磁性体は、直流時の透磁率が500
    以上である電波吸収装置。
  8. 【請求項8】請求項1の装置において、 前記低透磁率磁性体は、直流時の透磁率が20以下であ
    る電波吸収装置。
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