JPH05180550A - ショーケースの温度制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ショーケース据え付け時の作業性の向上を図
った温度制御装置を提供する。 【構成】 デュアルサーモスタットＳは庫内吐出冷気温
度に基づいて電磁弁１４を制御する接点１７と、ショー
ケースＡを冷却状態と非冷却状態とに切換使用するため
の冷非冷切換スイッチ２０を内蔵する。冷非冷切換スイ
ッチ２０の操作によって接点１７は電磁弁１４を非通電
状態とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ショーケースの温度制
御装置に関し、特に冷却状態と非冷却状態とに切換使用
されるショーケースに好適な温度制御装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】近年スーパーマーケットやコンビニエン
スストアにて設置使用されるショーケースは、複数並列
して設置され、且つ、冷凍装置によって各ショーケース
の庫内を冷却すると共に、それぞれの庫内温度管理は例
えば特公平２−２８７８３号公報（Ｆ２５Ｄ１１／０
０）に示されるサーモスタットの如き温度制御装置を設
けて個々に行うようになって来ている。更に、庫内収納
商品によっては夜間等の閉店時には冷却する必要のない
ものや、基本的に冷却保存する必要のないものもあり、
その場合には当該ショーケースのみを任意に非冷却状態
として使用できるような構成とされている。

【０００３】図３に従来のこの種ショーケースの端子板
１００の配線を示す。端子板１００には１番から１２番
までの端子が設けられており、１番端子と２番端子、３
番端子と４番端子、５番端子から８番端子はそれぞれ共
通とされており、交流１００Ｖ電源ＡＣはショーケース
の据え付け現場において１番端子と５番端子間に接続さ
れる。また、１番端子及び２番端子にはそれぞれ図示し
ない庫外灯及び庫内灯に接続される配線１０１及び１０
２が接続されると共に、３番端子及び４番端子にはそれ
ぞれ図示しない結露防止ヒーター及び冷気循環用のクー
リングファンモーターに接続される配線１０３及び１０
４が接続される。８番端子と１２番端子間には図示しな
い冷却器への冷媒流通を制御するための電磁弁（ＳＶ）
１０５が接続され、また、４番端子と１１番端子は共通
とされる。

【０００４】１０６は温度制御装置としてのデュアルサ
ーモスタットであり、温度調節摘みと高温・低温２つの
接点を有して１１番端子と１２番端子間に接続されてい
る。更に、１０７は冷非冷切換スイッチであり、ショー
ケース据え付け現場において２番端子と３番端子間に接
続される。

【０００５】次に、動作を説明する。ショーケースを冷
却状態で使用する場合には冷非冷切換スイッチ１０７を
閉じる。そして、電源ＡＣを投入すると配線１０１、１
０２より庫外灯及び庫内灯が点灯し、冷非冷切換スイッ
チ１０７を介して配線１０３、１０４より結露防止ヒー
ター及びクーリングファンに通電される。また、同様に
冷非冷切換スイッチ１０７及びデュアルサーモスタット
１０６を介して電磁弁１０５にも通電されて流路を開
き、図示しない冷却器に冷媒を供給して冷却作用を発揮
させ、これと熱交換した冷気を前記クーリングファンに
よって循環して庫内を冷却する。デュアルサーモスタッ
ト１０６は庫内温度若しくは庫内吐出冷気温度を検出し
て高低２つの設定値にて接点を開閉し、電磁弁１０５を
開閉して庫内温度を２つの設定値に調節する動作を行
う。

【０００６】次に、ショーケースを非冷却状態で使用す
る場合には冷非冷切換スイッチ１０７を開く。それによ
って配線１０３、１０４及びデュアルサーモスタット１
０６は電源ＡＣから切り離され、結露防止ヒーター及び
クーリングファンの運転は停止し、電磁弁１０５は閉じ
てショーケースの冷却作用は停止する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来ショ
ーケースを非冷却状態でも使用できるようにするために
は、ショーケース据え付け現場において冷非冷切換スイ
ッチ１０７を取り付け配線しなければならい。そのた
め、据え付け時の配線工事が煩雑となって、据え付け作
業性を悪化させていた。

【０００８】本発明は、係る従来の技術的課題を解決す
るために成されたものであり、ショーケース据え付け時
の作業性の向上を図った温度制御装置を提供することを
目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明のショーケースの
温度制御装置は、庫内温度若しくは庫内吐出冷気温度に
基づいて冷凍装置を制御するものであって、冷凍装置を
制御する温度制御部と、ショーケースを冷却状態と非冷
却状態とに切換使用するための切換操作部とを具備して
おり、この切換操作部の操作に基づいて温度制御部は冷
凍装置を冷却運転と非冷却運転とに切り換えるように動
作するものである。

【００１０】更に前記温度制御装置には入出力部を設
け、この入出力部は前記切換操作部の操作に基づいて接
点を開閉するように構成したものである。

【００１１】

【作用】本発明の温度制御装置によれば、温度制御装置
をショーケースに装備した時点で、冷非冷切換機能をシ
ョーケースに具備させることができる。

【００１２】

【実施例】次に、図面に基づき本発明の実施例を説明す
る。図１は本発明の温度制御装置としてのデュアルサー
モスタットＳを適用したショーケースＡの端子板１９の
配線を示す図、図２はショーケースＡの概略縦断面図を
それぞれ示している。ショーケースＡはスーパーマーケ
ットに据え付けられる低温ショーケースであって、一面
が開口された断熱箱体１の下部に、冷凍装置を構成する
冷却器２を設け、断熱箱体１の下部に設けられた吸込口
３から、冷却器２、断熱箱体１の内部背面、断熱箱体２
の上部に設けられた吐出口４へと冷気流路５を形成し、
クーリングファン６により、冷却器２において冷却され
た冷気を、矢印で示すように循環し、庫内７に冷気を供
給すると共に、吐出口４から吸込口３までの断熱箱体１
の開口にエア・カーテンを形成し、庫内７の商品陳列用
の棚８及びワインラック９に陳列された商品を冷却し、
商品を低温に維持している。尚、庫内７には陳列効果を
高めるために、各棚８及び吐出口４の付近に庫内灯１０
を設けると共に、断熱箱体１の前面上部のリフレクタ１
２に庫外灯１１を設けている。更に、吸込口３近辺の断
熱箱体１内には結露防止ヒーター１３を配設する。

【００１３】そしてショーケースＡは複数台設置され、
適所に設けられた圧縮機を含む凝縮ユニットに、冷凍装
置に含まれる電磁弁（ＳＶ）１４を介して冷却器２を接
続し、この電磁弁１４によって冷却器２への冷媒供給を
制御する。この電磁弁１４の開閉を制御するためのデュ
アルサーモスタットＳはリフレクタ１２内に設け、その
温度調節摘み１５をリフレクタ１２下面に臨ませると共
に、センサー１６を吐出口４後方の冷気流路５内に挿入
配設してセンサー１６が庫内７への吐出冷気温度を感知
できるように構成する。

【００１４】このデュアルサーモスタットＳは、前記温
度調節摘み１５とセンサー１６を具備すると共に、図１
に示す如く温度制御部としての高温・低温２つの接点１
７、入出力部としての開閉接点１８及び切換操作部とし
ての冷非冷切換スイッチ２０を内蔵している。前記接点
１７はセンサー１６からの信号に従って開閉すると共
に、冷非冷切換スイッチ２０と直列に接続される。ま
た、開閉接点１８は前記冷非冷切換スイッチ２０が閉じ
られると閉じ、開放されると開く動作を行う。

【００１５】次に、ショーケースＡの端子板１９におけ
る配線を説明する。端子部１９には前述同様に１番から
１２番までの端子が設けられており、１番端子と２番端
子、３番端子と４番端子、５番端子から８番端子はそれ
ぞれ共通とされ、交流１００Ｖ電源ＡＣはショーケース
据え付け現場において１番端子と５番端子間に接続され
る。また、１番端子及び２番端子には据え付け時にそれ
ぞれ庫外灯１１及び庫内灯１０に接続される配線２１及
び２２が接続されると共に、３番端子及び４番端子には
それぞれ結露防止ヒーター１３及びクーリングファン６
に接続される配線２３及び２４が接続される。８番端子
と１２番端子間には電磁弁（ＳＶ）１４が接続され、ま
た、４番端子と１１番端子は共通とされる。

【００１６】デュアルサーモスタットＳの冷非冷スイッ
チ２０は工場出荷時等において端子板１９の１１番端子
に接続すると共に、接点１７は１２番端子に接続する。
更に、開閉接点１８は２番端子と３番端子間に接続する
ことによりデュアルサーモスタットＳをショーケースＡ
に装備する。

【００１７】次に、動作を説明する。ショーケースＡを
前述の如く冷却状態で使用する場合には電源ＡＣを投入
し、デュアルサーモスタットＳの冷非冷切換スイッチ２
０を閉じる。すると配線２１、２２より庫外灯１１及び
庫内灯１０が点灯する。また、冷非冷切換スイッチ２０
が閉じていることにより開閉接点１８も閉じており、こ
の開閉接点１８を介して配線２３、２４より結露防止ヒ
ーター１３及びクーリングファン６に通電される。ま
た、冷非冷切換スイッチ２０及び接点１７を介して電磁
弁１４にも通電されて冷媒流路を開き、冷却器２に冷媒
を供給して冷却作用を発揮させ、これと熱交換した冷気
を前記クーリングファン６によって循環して庫内７を冷
却する。接点１７はセンサー１６の検出する庫内吐出冷
気温度に基づいて開閉し、電磁弁１４を開閉して庫内７
の温度を２つの設定値に調節する動作を行う。

【００１８】一方、庫内７に陳列する商品が冷却保存の
必要がないものであるとき、或いは夜間等の閉店時に冷
却する必要がないものであるときであってショーケース
Ａを非冷却状態で使用する場合には、デュアルサーモス
タットＳの冷非冷切換スイッチ２０を開く。冷非冷切換
スイッチ２０を開くと先ず接点１７の開閉に係わらず電
磁弁１４には通電されなくなり、電磁弁１４は冷媒流路
を閉じて冷却器２による冷却作用は停止する。更に、開
閉接点１８も開放するため、配線２３及び２４は電源Ａ
Ｃから切断され、結露防止ヒーター１３及びクーリング
ファン６の運転は停止する。

【００１９】尚、凝縮ユニットの圧縮機は全てのショー
ケースＡの電磁弁１４が閉じた段階でポンプダウンを行
い図示しない低圧スイッチの働きにて停止する。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、以上詳述した如くショ
ーケースに温度制御装置を装備した時点において、ショ
ーケースに冷非冷切換機能を具備させることができるの
で、格別な冷非冷切換手段をショーケースの据え付け現
場において取り付け配線する必要がなくなり、ショーケ
ース据え付け時の配線工事が簡素化され、据付け作業性
を向上させることができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の温度制御装置を適用したショーケース
の端子板の配線を示す図である。

【図２】ショーケースの概略縦断面図である。

【図３】従来のショーケースの端子板の配線を示す図で
ある。

【符号の説明】

Ａ ショーケース Ｓ デュアルサーモスタット ６ クーリングファン １３ 結露防止ヒーター １４ 電磁弁 １７ 接点 １８ 開閉接点 １９ 端子板 ２０ 冷非冷切換スイッチ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 庫内温度若しくは庫内吐出冷気温度に基
   づいて冷凍装置を制御するショーケースの温度制御装置
   において、前記冷凍装置を制御する温度制御部と、ショ
   ーケースを冷却状態と非冷却状態とに切換使用するため
   の切換操作部とを具備し、該切換操作部の操作に基づい
   て前記温度制御部は前記冷凍装置を冷却運転と非冷却運
   転とに切り換えることを特徴とするショーケースの温度
   制御装置。
2. 【請求項２】 温度制御装置は入出力部を具備し、該入
   出力部は切換操作部の操作に基づいて接点を開閉するこ
   とを特徴とする請求項１のショーケースの温度制御装
   置。