JPH05179188A - 消去性インキ組成物 - Google Patents

消去性インキ組成物

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JPH05179188A
JPH05179188A JP35912791A JP35912791A JPH05179188A JP H05179188 A JPH05179188 A JP H05179188A JP 35912791 A JP35912791 A JP 35912791A JP 35912791 A JP35912791 A JP 35912791A JP H05179188 A JPH05179188 A JP H05179188A
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JP
Japan
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water
ink composition
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handwriting
salt
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JP35912791A
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English (en)
Inventor
Isao Konuki
勲 小貫
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Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 りんタングステン酸、りんモリブデン酸、け
いタングステン酸、けいモリブデン酸、りんタングスト
モリブデン酸、りんバナドモリブデン酸、及び/または
各々の塩のようなヘテロポリ酸及び/またはヘテロポリ
酸塩を色材とし、水及び/又はエタノ−ル、メタノ−
ル、1−プロパノ−ル、2−プロパノ−ルなどの有機溶
剤をインキ溶剤として使用する消去性インキ組成物。 【効果】 繊維集合体に書いたとき、長期保存しても筆
跡が変化しないインキ組成物でありながら、水洗いで完
全に筆跡を洗い流すことができ、しかも隠蔽性が高いた
め、濃色布に筆記しても明瞭な筆跡が得られるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、布、不織布、木材など
の繊維集合体にマ−キングするための、隠蔽性が高い消
去性インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に服や着物を仕立てるには、先ず布
の表面に裁断するための線やボタン穴などの目印を書き
入れ、仕立てていく中で不必要な線や目印を消す作業を
している。この裁断するための線やボタン穴などの目印
は、固型描画材や、色材として染料を用いたインクで書
かれている。
【0003】更に、布地に文字や線や記号などを描写し
使用後に消去するインキとして、pHにより発色、消色
するpH指示薬を色材として用いたものもある。
【0004】
【発明が解決する課題】固形描画材で書いた場合、その
色材が筆記面に定着してしまい、洗っても落ちないとい
う問題があった。
【0005】インクで書いた場合、布の種類によっては
繊維を染色してしまい、洗っても消えないという問題が
あった。また、筆跡の隠蔽性が低く、布の色や柄によっ
ては筆跡が判別できないという問題があった。
【0006】また、pHにより発色、消色するpH指示
薬を色材として用いたものは、空気中の二酸化炭素や繊
維集合体地の処理剤などにより筆跡のpHが変化して筆
跡が変色や消色してしまい、筆跡を保存できないという
問題があった。
【0007】本発明の目的は、繊維集合体に筆記したと
き、隠蔽性が高く長期保存しても筆跡が変化しないイン
キ組成物でありながら、水洗で完全に筆跡を洗い流すこ
とができるインキ組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、色材と溶剤と
から少なくともなり、前記色材はヘテロポリ酸及び/ま
たはヘテロポリ酸塩であることを特徴とした消去性イン
キ組成物を要旨とする。
【0009】ヘテロポリ酸及び/またはヘテロポリ酸塩
は、無機酸が縮合してできるポリ酸のうち、2種以上の
金属または水素及び炭素によって生成されている酸の塩
である。ヘテロ原子(中心原子)としてはH、Cu、B
e、B、Al、C、Si、Ge、Sn、W、U、Ti、
Zr、Ce、Th、N、P、As、Sb、V、Nb、T
a、Cr、Mo、S、Se、Te、Mn、I、Fe、C
o、Ni、Rh、Os、Ir、Ptがあり、ポリ酸は
V、Mo、Wの酸化物が知られている。これらのヘテロ
ポリ酸、ヘテロポリ酸塩は何れも電解質であるため水に
溶け易く、また、結晶性物質で、その式量は約1000
〜3000と大きい。そのため、ヘテロポリ酸及び/ま
たはヘテロポリ酸塩をインキの色材として用いると、隠
蔽性が高く、容易に水に溶解して消える筆跡を得ること
ができる。ヘテロポリ酸及び/またはヘテロポリ酸塩
は、ヘテロ原子とポリ酸の組合せから多種多様なものが
あるが、中でも、りんタングステン酸、りんモリブデン
酸、けいタングステン酸、けいモリブデン酸、りんタン
グストモリブデン酸、りんバナドモリブデン酸、及び/
または各々の塩が良好な筆跡となる。
【0010】溶剤は、ヘテロポリ酸及び/またはヘテロ
ポリ酸塩を溶解及び/または分散させてインキ組成物と
為すものであり、水及び/又は有機溶媒を用いることが
できる。有機溶剤は具体的には、エタノ−ル、メタノ−
ル、1−プロパノ−ル、2−プロパノ−ル、1,3−プ
ロパンジオ−ル、2−メチル−2,4−ペンタンジオ−
ル、2−メトキシエタノ−ル、2−エトシキエタノ−
ル、2−ブトキシエタノ−ル、2−フェノキシエタノ−
ル、2−ベンジルオキシエタノ−ル、2−(2−メトキ
シエトシキ)エタノ−ル、2−(2−エトキシエトシ
キ)エタノ−ル、2−(2−ブトキシエトシキ)エタノ
−ル、グリセリン、エチレングリコ−ル、プロピレング
リコ−ル、ジエチレングリコ−ルなどの水溶性有機溶剤
が挙げられる。
【0011】更に、キシレン、トルエン、シクロヘキサ
ンなどの炭化水素類、アニソ−ル、ジベンジルエ−テ
ル、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエ
タンなどのエ−テル類、メチルエチルケトン、2−ペン
タノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ジ
イソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブ
チルなどのエステル類などの水不溶性有機溶剤を挙げる
ことができる。以上の溶剤は、1種又は各々相溶するも
のを2種以上組合せて使用することができる。
【0012】更に、定着剤や粘度調整剤として、水溶性
樹脂を添加することもできる。水溶性樹脂は天然系のア
ラビアガム、トラガカントガム、グァーガム、ローカス
トビーンガム、アルギン酸、カラギーナン、ゼラチン、
カゼイン、キサンテンガム、デキストラン、半合成系の
メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン
グリコール酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、アル
ギン酸プロピレングリコールエステル、合成系のポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメ
チルエーテル、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシ
ビニルポリマー、ポリエチレンオキサイド、酢酸ビニル
とポリビニルピロリドンの共重合体、アクリル樹脂のア
ルカリ金属塩などが使用でき、1種または2種以上混合
して使用できる。
【0013】本発明のインキ組成物は、必須成分である
色材と溶剤とを混合、撹拌して得ることができる。ま
た、必要に応じて各種公知の、界面活性剤、防腐剤、防
黴剤、防錆剤などを加えることもできる。さらに必要に
応じて、各種公知の分散機を使用したり、pH調整やろ
過、遠心分離を行っても良い。また、繊維集合体への筆
記手段としては、つけペンタイプの筆記具、筆、エアー
ブラシ、ボールペンなどを用いることができる。
【0014】
【作用】本発明のインキ組成物に含まれる色材は、電解
質であるため水に溶け易く、また、式量が約1000〜
3000と大きい結晶性物質である。そのため、繊維集
合体に筆記した後、溶剤が蒸発して析出する結晶は繊維
集合体上に筆跡として残り、高い隠蔽性を持つものと考
えられる。また、ヘテロポリ酸及び/またはヘテロポリ
酸塩は繊維集合体と反応して定着するようなこともない
ので、その筆跡は水洗いにより完全に洗い流すことがで
きる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、実施例、比較例の中で「部」とあるのは「重量部」
を示す。
【0016】実施例1 りんタングステン酸 10部 水 90部
上記成分を混合撹拌して無色インキ組成物(筆跡は白
色)を得た。
【0017】実施例2 りんモリブデン酸ナトリウム 15部 水 75部 エチレングリコール 10部
上記成分を混合撹拌して黄色インキ組成物を得た。
【0018】実施例3 けいモリブデン酸 15部 水 72部 プロピレングリコール 10部 ルビスコールK−30(水溶性樹脂、ポリビニルピロリドン、独国BASF社製 ) 3部 上記成分を混合撹拌して黄色インキ組成物を得た。
【0019】実施例4 けいタングステン酸カリウム 15部 キシレン 84部 ホモゲノールL−18(界面活性剤、花王(株)製) 1部
上記成分を混合後、ボールミルで24時間撹拌して白色
インキ組成物を得た。
【0020】比較例1 ローダミン(赤色染料) 5部 水 80部 エチレングリコール 15部 上記成分を混合撹拌して赤色インキ組成物を得た。
【0021】比較例2 白色クレヨン (ぺんてる(株)製)
【0022】比較例3 o−クレゾールフタレイン(pH指示薬) 2部 水 83部 プロピレングリコール 15部
上記成分を混合撹拌した後、炭酸ナトリウムでpH10
に調整して紫色インキ組成物を得た。
【0023】
【発明の効果】それぞれに調整したインキ組成物を繊維
集合体(JIS L 0803に規定された交織布A号
白色)に小筆(ぺんてる(株)製)で10cmの線を
10本筆記し、50℃中に2時間放置したものを試験片
甲とし、同様に黒色布(綿ブロード)に筆記したものを
試験片乙とし、以下の試験を行った。
【0024】筆跡の保存性は、試験片Aを室内に3ヶ月
間放置し、筆跡の退色を目視で判定した。 判定基準 ○ … 変化しない △ … 少し薄くなる × … 殆ど消える
【0025】筆跡の消去性は、試験片Aを300ml
(25℃)の水の中に30分間浸し、更に、300ml
の水ですすいで乾燥した後、筆跡の状態を目視で判定し
た。 判定基準 ○ … 完全に落ちる △ … 少し落ちる × … 殆ど落ちない
【0026】筆跡の隠蔽性は、試験品甲、乙の筆跡の状
態を目視で判定した。 判定基準 ○ … 明瞭に見える △ … 判別しにくい × … 殆ど判らない 以上の試験によって評価した結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】以上のように本発明のインキ組成物は、色
材と溶剤とから少なくともなり、前記色材はヘテロポリ
酸及び/またはヘテロポリ酸塩であることを特徴とした
消去性インキ組成物であるので、繊維集合体に書いたと
き、長期保存しても筆跡が変化しないインキ組成物であ
りながら、水洗いで完全に筆跡を洗い流すことができ、
しかも隠蔽性が高いため、濃色布に筆記しても明瞭な筆
跡が得られるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色材と溶剤とから少なくともなり、前記
    色材はヘテロポリ酸及び/またはヘテロポリ酸塩である
    ことを特徴とした消去性インキ組成物。
JP35912791A 1991-12-26 1991-12-26 消去性インキ組成物 Pending JPH05179188A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999053131A1 (en) * 1998-04-13 1999-10-21 Emory University Methods for removing a contaminant by a polyoxometalate-modified fabric or a polyoxometalate-modified cellulosic fiber and fabrics thereof
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