JPH05178173A - 駐車用の車輌移動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 狭いスペースで、自動車を進入方向と異なる
方向へ移動させて駐車させるようにする。 【構成】 車Ａが載置できる大きさの基台１から成り、
該基台１の車Ａが進入する方向の奥端部に車Ａの駆動輪
Ｂが跨乗する伝動軸４と従動軸５を平行に対設すると共
に、基台１の裏面に前記伝動軸４の回転によって駆動す
る主動輪８を伝動軸４とは平行をなさない連動軸６によ
り軸支し、前記伝動軸４を車Ａの駆動輪Ｂで回転させる
ことにより基台１を車Ａの進入方向とは異なる方向へ移
動可能とした構成よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車をその進入方向
と異なる方向へ移動させて駐車させることができる駐車
用の車輌移動装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】所謂、車社会といわれる日本で特に都市
部等では、一般に道路の幅員が狭いことに加えて駐車ス
ペースが狭い。このため、例えば道路の脇に沿って平行
に、或いは斜めに向けるなどして駐車している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、狭い駐車ス
ペース、例えば狭いポケット状のスペースには車を何回
も切り換えして入れたり、釣の手形のスペースの奥に車
を駆車する場も、何回も切り換えして入れており、これ
ら方向転換は勿論、車の出し入れに苦慮しているのが現
状である。そこで、本発明はこのような状態に鑑みなさ
れたものであり、特に車の駆動輪で移動させることがで
き、狭いスペースであっても車をその進入方向と異なる
方向へ転換して能率よくスペースを活用し、しかも車の
出し入れ共に楽に操作することができる駐車用の車輛移
動装置を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の駐車用の車輌移動装置は、車が載置できる
大きさの基台から成り、該基台の車が進入する方向の奥
端部に車の駆動輪が跨乗する伝動軸と従動軸を平行に対
設すると共に、基台の裏面に前記伝動軸の回転によって
駆動する主動輪を伝動軸とは平行をなさない連動軸によ
り軸支し、前記伝動軸を車の駆動輪で回転させることに
より基台を車の進入方向とは異なる方向へ移動可能とし
た構成よりなる。

【０００５】

【作用】基台上に車を進入させ、その駆動輪を伝動軸と
従動軸とに載架させた状態で、駆動輪を回転させること
で伝動軸が回転してその回転が駆動輪に伝達され、駆動
輪の回転により、基台すなわち車輛移動装置を車が進入
した方向とは異る方向へ移動させる。

【０００６】

【実施例】以下に本発明の一実施例を図面と共に説明す
る。図１において１は自動車Ａが載置できる大きさの長
方形状をなす基台であり、該基台１は長手方向の両端に
自動車Ａがスムースに出入できるように傾斜面２，２を
設け、これらの傾斜面２，２の間は平坦面３に形成され
る。そして、平坦面３の一方端寄り位置に隙間Ｓを開設
し、該隙間Ｓ内に自動車Ａの駆動輪Ｂ，Ｂを載架させる
伝動軸４と、該伝動軸４と同径の従動軸５とを並列状に
かつ、平坦面３と面一状で回転自在に軸支させる。

【０００７】そして、基台１の短手方向一方端に、前記
伝動軸４に直交状に連動軸６を回転自在に軸支させる。
この連動軸６と伝動軸４は相互に先端で噛合する傘歯車
７，７’を介して連係させている。また、連動軸６に間
隔を隔てて主動輪８，８を取付け、連動軸６の回転方向
に主動輪８，８を回転させるようにする。これらの主動
輪８，８は基台１の裏面に設けた開口９，９により基台
１より下方で接地するようにしている。

【０００８】さらに、基台１の短手方向の他方端には前
記主動輪８，８に対応位置させて自由に回転する従動輪
８ａ，８ａを基台１より下方で接地するように設ける。
さらにまた、前記伝動軸４に摺接して作動させるブレー
キ１０を設ける。このブレーキ１０はリンク１１の一端
に伝動軸４に摺接させるシュー１２を取付け、リンク１
１をレバー杆１３を操作して動作させる構成よりなる。

【０００９】基台１の短手方向の両端には夫々断面円弧
状のカバー１４，１４’を設けて前記連動軸６やブレー
キ１０を収容させ、一方のカバー１４’に前記レバー杆
１３を臨ませるコ形状の孔１５を開設している。なお、
１６は基台１の短手方向の端縁に突出するように複数設
けた緩衝部材である。

【００１０】次に、このように構成した本発明の駐車用
の車輌移動装置の使用例を説明する。図２に示す自動車
Ａは前輪駆動車であり、まず、レバー杆１３を操作して
シュー１２を伝動軸４に摺接させ伝動軸４の無用な回転
を止めておく。そして、基台１上に自動車Ａを乗り入れ
その駆動輪Ｂを伝動軸４と従動軸５とに跨乗させる。そ
して、ブレーキ１０のレバー杆１３を操作して伝動軸４
を回転フリーとする。次に伝動軸４を回転フリーとした
状態で、駆動輪Ｂを前進回転させる。これにより、伝動
軸４が回転し、その回転が傘歯車７，７’を介して連動
軸６に伝達され、連動軸６の回転方向に主動輪８，８が
回転すると共に、従動輪８ａ，８ａも従動して、自動車
Ａを載置した基台１は主動輪８，８の回転方向、つまり
図１で右方向へ移動する。必要距離動いた時はブレーキ
１０をロックし、基台１を止めるようにする。また、逆
に元の位置へ戻るには、駆動輪Ｂを後退回転させれば連
動軸６並びに主動輪８，８は前述と逆方向に回転して基
台１を図１で左方向へ移動させることができる。

【００１１】なお、後輪駆動車では自動車Ａの向きを図
２と逆向きとして進入し、駆動輪Ｂの回転を前輪駆動車
の場合と逆にすれば良い。また、本発明の駐車用の車輌
移動装置を移動させるスペースの地面に各主動輪８，
８，８ａ，８ａを臨ませるガイド溝を設けるようにすれ
ば車輛移動装置の動きがより正確になる。さらに、前記
ガイド溝に代えて主動輪８，８，８ａ，８ａを車輪と
し、該車輪の軌道となるレールを地面に敷設するように
してもよい。

【００１２】仮に、基台１を移動中に、ブレーキ１０を
掛けそこなっても緩衝部材１６が有るので、壁などに当
っても衝撃を柔らげることができる。

【００１３】本実施例では基台１を車Ａの進入方向に対
し直角に移動させる場合を説明したが、斜めに移動させ
るには、伝動軸４に対して連動軸６を直角より広角をな
す角度に配置して軸支させ、自動車Ａ（前輪駆動車）の
駆動輪Ｂを伝動軸４と従動軸５とに跨乗させ、前進駆動
させれば基台１を斜め前方へ移動させることができる。
そして、駆動輪Ｂを後輪駆動させれば基台１を右斜め後
方へ移動させることができる。狭角をなす角度にしても
同様である。また、自動車Ａの駆動輪Ｂで伝動軸４を回
転させている時、不用意に駆動輪Ｂが伝動軸４から外れ
自動車Ａが落ちないように、基台１と自動車Ａを例えば
チエンなどの固定具で連結するようにしても良い。

【００１４】

【発明の効果】以上に述べたように本発明の駐車用の車
輌移動装置は、車を基台の進入方向に対して異なる方向
に移動させることができ、しかも、その動作はすべて車
の駆動輪を使って自力で行なえるものである。また、構
造が簡単でかつ、付帯する設備を必要としない。さら
に、操作し易くて狭いスペースを有効に活用することが
できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の駐車用の車輌移動装置の斜視図。

【図２】使用状態を示す図１のＸーＸ線断面図。

【図３】図１のＹーＹ線断面図。

【図４】使用状態を示す駐車用の車輛移動装置の正面
図。

【符号の説明】

１ 基台 ４ 伝動軸 ５ 従動軸 ６ 連動軸 ８ 主動輪 Ａ 自動車 Ｂ 駆動輪

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車が載置できる大きさの基台から成り、
   該基台の車が進入する方向の奥端部に車の駆動輪が跨乗
   する伝動軸と従動軸を平行に対設すると共に、基台の裏
   面に前記伝動軸の回転によって駆動する主動輪を伝動軸
   とは平行をなさない連動軸により軸支し、前記伝動軸を
   車の駆動輪で回転させることにより基台を車の進入方向
   とは異なる方向へ移動可能としたことを特徴とする駐車
   用の車輌移動装置。