JPH0517690B2 - - Google Patents
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- JPH0517690B2 JPH0517690B2 JP63209715A JP20971588A JPH0517690B2 JP H0517690 B2 JPH0517690 B2 JP H0517690B2 JP 63209715 A JP63209715 A JP 63209715A JP 20971588 A JP20971588 A JP 20971588A JP H0517690 B2 JPH0517690 B2 JP H0517690B2
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- winding
- wound core
- wound
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Landscapes
- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は非晶質磁性薄帯を使用した1ターンカ
ツト形巻鉄心を有する変圧器等静止誘導電気機器
の製造方法に関する。
ツト形巻鉄心を有する変圧器等静止誘導電気機器
の製造方法に関する。
従来、この種の静止誘導電気機器、例えば、巻
鉄心変圧器に用いる鉄心材料としては、けい素鋼
帯が多く使用されているが、近年、低損失特性を
備えた新磁性材料である非晶質磁性薄帯を変圧器
やリアクトル等の鉄心材料として使用するための
検討が鋭意進められている。この非晶質磁性薄帯
は鉄損と励磁電流が非常に小さく、特に、鉄損に
おいては、現在使用されている最高級のけい素鋼
帯と比較しても、1/2〜1/3と小さくなり、この非
晶質磁性薄帯を、例えば、電力用変圧器の鉄心に
使用すると、優れた省エネルギー効果が期待され
ている。
鉄心変圧器に用いる鉄心材料としては、けい素鋼
帯が多く使用されているが、近年、低損失特性を
備えた新磁性材料である非晶質磁性薄帯を変圧器
やリアクトル等の鉄心材料として使用するための
検討が鋭意進められている。この非晶質磁性薄帯
は鉄損と励磁電流が非常に小さく、特に、鉄損に
おいては、現在使用されている最高級のけい素鋼
帯と比較しても、1/2〜1/3と小さくなり、この非
晶質磁性薄帯を、例えば、電力用変圧器の鉄心に
使用すると、優れた省エネルギー効果が期待され
ている。
然るに、前記非晶質磁性薄帯は、製造上の理由
からけい素鋼帯と同様の板厚で製造することが困
難となり、板厚はけい素鋼帯の1/10と極めて薄
く、又、非常に脆い。このため、非晶質磁性薄帯
を用いて例えば変圧器を製造する場合には、薄帯
自体を矩形巻形に連続巻回した接合部を有しない
ノーカツト形の巻鉄心が多く採用されている。し
かし、この方式では、巻線を巻鉄心に直接巻回し
なければならないので、巻線の作業性が非常に悪
く、しかも、前記巻線は、これを巻回するために
ボビンと鉄心脚部との間隔を大きくしなければな
らない等、総じて巻線全体の寸法が大きくなり、
その重量及びコストが増大するという問題があつ
た。
からけい素鋼帯と同様の板厚で製造することが困
難となり、板厚はけい素鋼帯の1/10と極めて薄
く、又、非常に脆い。このため、非晶質磁性薄帯
を用いて例えば変圧器を製造する場合には、薄帯
自体を矩形巻形に連続巻回した接合部を有しない
ノーカツト形の巻鉄心が多く採用されている。し
かし、この方式では、巻線を巻鉄心に直接巻回し
なければならないので、巻線の作業性が非常に悪
く、しかも、前記巻線は、これを巻回するために
ボビンと鉄心脚部との間隔を大きくしなければな
らない等、総じて巻線全体の寸法が大きくなり、
その重量及びコストが増大するという問題があつ
た。
このため、前記ノーカツト方式に代えて、巻線
に1ターン毎の単位鉄心を挿入して巻鉄心変圧器
の製造を行う、所謂1ターンカツト形の巻鉄心が
提案されている。前記1ターンカツト形の巻鉄心
の製造方法を第7図ないし第12図により説明す
る。
に1ターン毎の単位鉄心を挿入して巻鉄心変圧器
の製造を行う、所謂1ターンカツト形の巻鉄心が
提案されている。前記1ターンカツト形の巻鉄心
の製造方法を第7図ないし第12図により説明す
る。
第7図において、非晶質磁性薄帯1は巻枠2に
所定回数連続して円形に巻取られ、円形鉄心3を
形成する。次に円形鉄心3から巻枠2を抜き取
り、第8図のように、円形鉄心3の一部を締付板
4と締付ボルト5とを用いて挟持固定し、この状
態で、切断装置(鋸刃、砥石等)により切断部6
を垂直にカツトして2分割する。このあと、切断
部6を左右方向に展開して水平状態に寝かせ、切
断部6の端部を挟持している締付板4の固定を解
く。この結果、水平状態に寝かせた鉄心素板は円
形鉄心の内周面側を上側にしてほぼ台形状に積層
保持される。
所定回数連続して円形に巻取られ、円形鉄心3を
形成する。次に円形鉄心3から巻枠2を抜き取
り、第8図のように、円形鉄心3の一部を締付板
4と締付ボルト5とを用いて挟持固定し、この状
態で、切断装置(鋸刃、砥石等)により切断部6
を垂直にカツトして2分割する。このあと、切断
部6を左右方向に展開して水平状態に寝かせ、切
断部6の端部を挟持している締付板4の固定を解
く。この結果、水平状態に寝かせた鉄心素板は円
形鉄心の内周面側を上側にしてほぼ台形状に積層
保持される。
なお、円形鉄心3を直線上に切断する代りに、
これを1巻回巻戻しする度に切断位置を順次所定
間隔づつずらして切断しながら、切断した鉄心素
板を前記のように台形状に積層するようにしても
よい。次いで台形状に積層した鉄心素板の最下層
の部位から複数枚(例えば、数10枚)づつまとめ
てこれを1単位となし、図示しない位置決め治具
によつて、前記1単位づつまとめた非晶質磁性薄
帯を、1単位毎に順次階段状に位置をずらせて適
当段数積層する。このようにして一組の積層ブロ
ツクを積層した後、第9図で示すように、前記一
組の積層ブロツク7aを作業台8上に成形保持板
9(けい素鋼帯、銅板等の金属板)を介して載置
し、引続き前記と同様に、両端を階段状にずらし
た第2、第3の積層ブロツク7b,7cを形成
し、これらを第9図のように順次積層し、最上層
の積層ブロツク7c上面には、これと同寸法の成
形保持板9aを乗載し、この状態で円形の図示し
ない芯金を用いて各積層ブロツク7a〜7cを、
巻鉄心の最内層となる積層ブロツクから順次円形
に成形し直しながら、各積層ブロツク7a〜7c
両端の階段部分を突合せるとともに、外周を図示
しない締付けバンドにて仮締めすることにより、
第10図で示す円形の巻鉄心素体10を形成す
る。この状態で、前記巻鉄心素体10から図示し
ない芯金を抜取り、第10図で示すように、鉄心
のコーナー部に相当する位置にコーナー型金11
を配置し、次に第11図で示すように、巻鉄心1
6の脚鉄部aと対応する位置にレグ型板12,1
2を、型金11の凹溝13に嵌入し、つづいて、
継鉄部b1,b2と対応する位置にはヨーク型板1
4,14を型金11の凹溝15に嵌入し、これら
各型板12,14を図示しない油圧プレス等にて
圧入し、円形の巻鉄心素体10を第11図に示す
ように、矩形状に成形する。なお、型板12,1
4は型金11を放射方向に押動できるよう側端部
は楔状に形成されている。
これを1巻回巻戻しする度に切断位置を順次所定
間隔づつずらして切断しながら、切断した鉄心素
板を前記のように台形状に積層するようにしても
よい。次いで台形状に積層した鉄心素板の最下層
の部位から複数枚(例えば、数10枚)づつまとめ
てこれを1単位となし、図示しない位置決め治具
によつて、前記1単位づつまとめた非晶質磁性薄
帯を、1単位毎に順次階段状に位置をずらせて適
当段数積層する。このようにして一組の積層ブロ
ツクを積層した後、第9図で示すように、前記一
組の積層ブロツク7aを作業台8上に成形保持板
9(けい素鋼帯、銅板等の金属板)を介して載置
し、引続き前記と同様に、両端を階段状にずらし
た第2、第3の積層ブロツク7b,7cを形成
し、これらを第9図のように順次積層し、最上層
の積層ブロツク7c上面には、これと同寸法の成
形保持板9aを乗載し、この状態で円形の図示し
ない芯金を用いて各積層ブロツク7a〜7cを、
巻鉄心の最内層となる積層ブロツクから順次円形
に成形し直しながら、各積層ブロツク7a〜7c
両端の階段部分を突合せるとともに、外周を図示
しない締付けバンドにて仮締めすることにより、
第10図で示す円形の巻鉄心素体10を形成す
る。この状態で、前記巻鉄心素体10から図示し
ない芯金を抜取り、第10図で示すように、鉄心
のコーナー部に相当する位置にコーナー型金11
を配置し、次に第11図で示すように、巻鉄心1
6の脚鉄部aと対応する位置にレグ型板12,1
2を、型金11の凹溝13に嵌入し、つづいて、
継鉄部b1,b2と対応する位置にはヨーク型板1
4,14を型金11の凹溝15に嵌入し、これら
各型板12,14を図示しない油圧プレス等にて
圧入し、円形の巻鉄心素体10を第11図に示す
ように、矩形状に成形する。なお、型板12,1
4は型金11を放射方向に押動できるよう側端部
は楔状に形成されている。
そして、前記型金11と型板12,14とによ
つて矩形状に成形した鉄心の外周に板状の押圧板
17を押当て、相対向する押圧板17を互いに固
定ボルト18により連結固定して第11図に示す
巻鉄心16を矩形状に保持させる。次に耐熱性の
電線を巻鉄心16の一方脚鉄部aに巻付けて磁場
焼鈍用の励磁コイル19を設ける。この状態で、
巻鉄心16を不活性ガスの焼鈍炉に入れ、励磁コ
イル19を通電させながら所要温度で磁場焼鈍を
行う。このようにして1ターンカツト形の巻鉄心
16を形成した後、前記巻鉄心16はその突合せ
部16aを利用して積層ブロツク7a〜7c毎あ
るいはそれより肉薄に分解し、これらを第12図
に示すように、内側から順に個別に巻線20に組
込み、前記突合せ部16aを接合して再度矩形状
に形成させて巻鉄心16の組立てを行なつてい
た。
つて矩形状に成形した鉄心の外周に板状の押圧板
17を押当て、相対向する押圧板17を互いに固
定ボルト18により連結固定して第11図に示す
巻鉄心16を矩形状に保持させる。次に耐熱性の
電線を巻鉄心16の一方脚鉄部aに巻付けて磁場
焼鈍用の励磁コイル19を設ける。この状態で、
巻鉄心16を不活性ガスの焼鈍炉に入れ、励磁コ
イル19を通電させながら所要温度で磁場焼鈍を
行う。このようにして1ターンカツト形の巻鉄心
16を形成した後、前記巻鉄心16はその突合せ
部16aを利用して積層ブロツク7a〜7c毎あ
るいはそれより肉薄に分解し、これらを第12図
に示すように、内側から順に個別に巻線20に組
込み、前記突合せ部16aを接合して再度矩形状
に形成させて巻鉄心16の組立てを行なつてい
た。
しかしながら、前述した従来の製造方法におい
ては、次に示すような問題があつた。
ては、次に示すような問題があつた。
(1) 非晶質磁性薄帯は、製法上の理由から板厚は
けい素鋼帯に比べ約1/10と極めて薄く、かつ、
剛性に乏しい、その上、焼鈍により脆くなつて
いるため、この非晶質磁性薄帯からなる巻鉄心
16を巻線に組立てる場合、第11図に示す焼
鈍済の巻鉄心16からこれを矩形保持している
押圧板17等を除去して、巻鉄心16を積層ブ
ロツク毎に分解する必要があるが、不用意にこ
れら押圧板17等を除去すると、鉄心自体の自
重により巻鉄心が変形し、磁気特性に悪影響を
与えることがあり、慎重な取扱が要求されてい
た。
けい素鋼帯に比べ約1/10と極めて薄く、かつ、
剛性に乏しい、その上、焼鈍により脆くなつて
いるため、この非晶質磁性薄帯からなる巻鉄心
16を巻線に組立てる場合、第11図に示す焼
鈍済の巻鉄心16からこれを矩形保持している
押圧板17等を除去して、巻鉄心16を積層ブ
ロツク毎に分解する必要があるが、不用意にこ
れら押圧板17等を除去すると、鉄心自体の自
重により巻鉄心が変形し、磁気特性に悪影響を
与えることがあり、慎重な取扱が要求されてい
た。
(2) 又、前記巻鉄心の組立時、積層ブロツク毎に
分解して巻線20に挿入する場合、鉄心素板は
焼鈍により大変脆くなつているので、巻線20
あるいは、既に巻線20に挿入した鉄心と衝接
したりすると、簡単に破損してしまう。この結
果、前記巻鉄心の組立作業は慎重に行わなけれ
ばならないので、組立作業に多大の手間と時間
を要していた。
分解して巻線20に挿入する場合、鉄心素板は
焼鈍により大変脆くなつているので、巻線20
あるいは、既に巻線20に挿入した鉄心と衝接
したりすると、簡単に破損してしまう。この結
果、前記巻鉄心の組立作業は慎重に行わなけれ
ばならないので、組立作業に多大の手間と時間
を要していた。
(3) 又、非晶質磁性薄帯は非常に薄いので剛性が
弱くなつており、これがために積層ブロツクを
順次巻線20に組込んでも、自立性に乏しく腰
砕けの状態になつてしまうことが多いので、巻
線20に挿入した前層の積層ブロツクは、次層
の積層ブロツクを挿入するまでの間、巻線20
の挿入孔内に図示しない治具等を用いて自立さ
せておく必要があつた。
弱くなつており、これがために積層ブロツクを
順次巻線20に組込んでも、自立性に乏しく腰
砕けの状態になつてしまうことが多いので、巻
線20に挿入した前層の積層ブロツクは、次層
の積層ブロツクを挿入するまでの間、巻線20
の挿入孔内に図示しない治具等を用いて自立さ
せておく必要があつた。
このように、非晶質磁性薄帯はその取扱いが非
常に難しく、巻鉄心変圧器に採用するには、鉄心
組立作業を円滑、良好に行い得るようにするとと
もに、巻線への組立に際しては、変形等により磁
気特性に悪影響をおよぼす問題を解決する必要が
あつた。
常に難しく、巻鉄心変圧器に採用するには、鉄心
組立作業を円滑、良好に行い得るようにするとと
もに、巻線への組立に際しては、変形等により磁
気特性に悪影響をおよぼす問題を解決する必要が
あつた。
本発明は前記の問題点に鑑み、非晶質磁性薄帯
の磁気特性を低下させるとなく、かつ、剛性が強
く、その上、組立作業性の良好な1ターンカツト
形巻鉄心を用いた静止誘導電気機器の製造方法を
提供することを目的とする。
の磁気特性を低下させるとなく、かつ、剛性が強
く、その上、組立作業性の良好な1ターンカツト
形巻鉄心を用いた静止誘導電気機器の製造方法を
提供することを目的とする。
本発明の製造方法は、矩形成形されて磁場焼鈍
を行なつた後の巻鉄心の脚鉄部に、巻線が嵌合す
る部分も含めて、耐油及び耐熱性に優れた合成樹
脂を前記脚鉄部に浸透しない程度に塗布して、脚
鉄部の剛性を強化した時点で巻鉄心を、その継鉄
部の突合せ部を利用してU字状に拡開し、この状
態で前記U字状となした巻鉄心の脚鉄部を巻線の
鉄心挿入孔に一気に挿入し、つづいて前記開放し
た突合せ部を再接合して巻鉄心を矩形状に組立て
るとともに、継鉄部を脚鉄部と同様に合成樹脂を
塗布する等して巻鉄心に剛性をもたせるととも
に、その積層端面が外力により剥落するのを確実
に防ぐようにしたことを特徴とする。
を行なつた後の巻鉄心の脚鉄部に、巻線が嵌合す
る部分も含めて、耐油及び耐熱性に優れた合成樹
脂を前記脚鉄部に浸透しない程度に塗布して、脚
鉄部の剛性を強化した時点で巻鉄心を、その継鉄
部の突合せ部を利用してU字状に拡開し、この状
態で前記U字状となした巻鉄心の脚鉄部を巻線の
鉄心挿入孔に一気に挿入し、つづいて前記開放し
た突合せ部を再接合して巻鉄心を矩形状に組立て
るとともに、継鉄部を脚鉄部と同様に合成樹脂を
塗布する等して巻鉄心に剛性をもたせるととも
に、その積層端面が外力により剥落するのを確実
に防ぐようにしたことを特徴とする。
本発明は上記手段によつて、巻鉄心の剛性が強
化され、これにより巻鉄心を巻線に組立る場合、
巻鉄心は変形することなく一気に巻線に挿入して
巻鉄心の組立てが行い得、しかも、巻線への挿入
時点では、継鉄部はまだ剛性が強化されていない
ので、下部継鉄部は撓みやすくなつており、これ
により、狭隘な巻線の鉄心挿入孔に脚鉄部を挿入
する場合、前記継鉄部の撓みを有効利用しての円
滑な挿入が可能となり、巻鉄心の組立作業を、剛
性の強化により鉄心の変形を極力抑制して鉄心特
性に悪影響をおよぼすことなく迅速容易に、か
つ、能率的に行うとともに、巻鉄心の積層端面が
合成樹脂の塗布により、樹脂塗布面が形成されて
いるので、変圧器の運搬、据付等に際して生ずる
振動により、巻鉄心の積層端面から破片が剥離
し、その金属破片が運転中の変圧器巻線の油道内
に侵入して絶縁油の流通を妨げたり、巻線内に侵
入して巻線の層間短絡事故等を誘発するという弊
害を確実に解消するようにしたことを特徴とす
る。
化され、これにより巻鉄心を巻線に組立る場合、
巻鉄心は変形することなく一気に巻線に挿入して
巻鉄心の組立てが行い得、しかも、巻線への挿入
時点では、継鉄部はまだ剛性が強化されていない
ので、下部継鉄部は撓みやすくなつており、これ
により、狭隘な巻線の鉄心挿入孔に脚鉄部を挿入
する場合、前記継鉄部の撓みを有効利用しての円
滑な挿入が可能となり、巻鉄心の組立作業を、剛
性の強化により鉄心の変形を極力抑制して鉄心特
性に悪影響をおよぼすことなく迅速容易に、か
つ、能率的に行うとともに、巻鉄心の積層端面が
合成樹脂の塗布により、樹脂塗布面が形成されて
いるので、変圧器の運搬、据付等に際して生ずる
振動により、巻鉄心の積層端面から破片が剥離
し、その金属破片が運転中の変圧器巻線の油道内
に侵入して絶縁油の流通を妨げたり、巻線内に侵
入して巻線の層間短絡事故等を誘発するという弊
害を確実に解消するようにしたことを特徴とす
る。
以下、本発明の実施例を第1図ないし第6図に
より説明する。なお、前記第7図ないし第12図
で示すように、非晶質磁性薄帯1を連続巻回して
形成した円形鉄心3の一部を切断し、これを水平
に展開し、その両端を階段状に揃えて複数の積層
ブロツク7a〜7cを形成し、次にこれら積層ブ
ロツク7a〜7cを再度円形に成形して両端の階
段部分を突合せて巻鉄心素体10を形成し、この
後、巻鉄心素体10を矩形成形治具により矩形成
形し、更に、脚鉄部aに巻回した励磁コイル19
により磁場焼鈍を行なつて巻鉄心16を構成する
までは従来と同様であるので説明は省略する。
より説明する。なお、前記第7図ないし第12図
で示すように、非晶質磁性薄帯1を連続巻回して
形成した円形鉄心3の一部を切断し、これを水平
に展開し、その両端を階段状に揃えて複数の積層
ブロツク7a〜7cを形成し、次にこれら積層ブ
ロツク7a〜7cを再度円形に成形して両端の階
段部分を突合せて巻鉄心素体10を形成し、この
後、巻鉄心素体10を矩形成形治具により矩形成
形し、更に、脚鉄部aに巻回した励磁コイル19
により磁場焼鈍を行なつて巻鉄心16を構成する
までは従来と同様であるので説明は省略する。
本発明は前記のようにして構成した第11図に
示す巻鉄心16において、これを巻線20に組込
む前に、次に説明する諸処理を施す。
示す巻鉄心16において、これを巻線20に組込
む前に、次に説明する諸処理を施す。
即ち、第11図において、磁場焼鈍を施した巻
鉄心16から励磁コイル19のみを除去し、巻鉄
心16を、コーナー型金11とレグ及びヨーク型
金12,14からなる矩形成形治具と押圧板17
とによつて矩形保持させた状態で、第2図に示す
ように、脚鉄部a両側の積層端面を、脚鉄部aの
上部(第2図の左側)側は上部継鉄部b1を全く含
まず、逆に下部(第2図の右側)側は下部継鉄部
b2の一部を含めた状態で合成樹脂を刷毛又はスプ
レー等にて脚鉄部a内に浸透しない程度に塗布す
る。この場合使用する樹脂は、耐油及び耐熱性に
優れた、例えば、エポキシ樹脂等の合成樹脂を用
いる。樹脂の塗布後これを硬化させて脚鉄部aに
樹脂塗布面21を設ける。この樹脂塗布面21を
脚鉄部aに設けることにより、巻鉄心16はその
脚鉄部aの剛性を強化することができる。
鉄心16から励磁コイル19のみを除去し、巻鉄
心16を、コーナー型金11とレグ及びヨーク型
金12,14からなる矩形成形治具と押圧板17
とによつて矩形保持させた状態で、第2図に示す
ように、脚鉄部a両側の積層端面を、脚鉄部aの
上部(第2図の左側)側は上部継鉄部b1を全く含
まず、逆に下部(第2図の右側)側は下部継鉄部
b2の一部を含めた状態で合成樹脂を刷毛又はスプ
レー等にて脚鉄部a内に浸透しない程度に塗布す
る。この場合使用する樹脂は、耐油及び耐熱性に
優れた、例えば、エポキシ樹脂等の合成樹脂を用
いる。樹脂の塗布後これを硬化させて脚鉄部aに
樹脂塗布面21を設ける。この樹脂塗布面21を
脚鉄部aに設けることにより、巻鉄心16はその
脚鉄部aの剛性を強化することができる。
前記工程にて樹脂塗布面21を形成した後、巻
鉄心16の矩形状態を解く。この状態で巻鉄心1
6の上部継鉄部b1をその突合せ部16aの位置で
第3図に示すように拡開して巻鉄心16をU字状
となす。U字状となした巻鉄心16は、その開放
部片Aを第3図で示すように巻線20と対峙さ
せ、この状態で、上部継鉄部b1の開放部片Aを、
これと対峙する巻線20の鉄心挿入孔20aから
第4図で示すように嵌め込む。この場合、脚鉄部
aは樹脂塗布面21にて剛性が強化されているの
で、脚鉄部a自体は変形することなく巻線20の
挿入孔20aに脚鉄部aを全体を1動作で嵌め込
むことができる。なお、巻線20への組込みに際
し、上部継鉄部b1の開放部片Aが内側に弯曲しす
ぎたり、あるいは、揺動したりするときは、上部
継鉄部b1の開放部片Aから脚鉄部aにかけてテー
ピングを施したり、図示しない当板をあてがう等
して開放部片Aを脚鉄部aと同様、垂直に保持さ
せるようにすれば、開放部片Aの先端が巻線20
端部と接衝して欠落したり、破損したりすること
なく円滑に嵌め込むことができる。又、巻鉄心1
6を巻線20に組込み場合、比較的小容量の変圧
器においては、鉄心自体が軽量であるため、入力
により持上げて巻線20に組込むことができる。
しかし、容量が大きくなると、入力では不可能で
あり、この場合は、例えば、U字状の巻鉄心16
をローラコンベア等に載せてコンベアの先方にベ
ルト等公知の手段にて固定された巻線20のとこ
ろまで搬送し、そのまま巻線20の鉄心挿入孔2
0aに一気嵌め込む。この場合の挿入に際して巻
鉄心16の脚鉄部aが鉄心挿入孔20aに対して
内、外いづれかの方向傾斜しているようなとき
は、下部継鉄部b2の樹脂塗布面21の存在してい
ない部位B(この部分は樹脂が塗布されていない
ので撓みやすくなつている)を利用して脚鉄部a
を鉄心挿入孔20aに対して直線状となるように
修正することにより、脚鉄部aの巻線20への組
込作業を円滑、良好に行うことができる。
鉄心16の矩形状態を解く。この状態で巻鉄心1
6の上部継鉄部b1をその突合せ部16aの位置で
第3図に示すように拡開して巻鉄心16をU字状
となす。U字状となした巻鉄心16は、その開放
部片Aを第3図で示すように巻線20と対峙さ
せ、この状態で、上部継鉄部b1の開放部片Aを、
これと対峙する巻線20の鉄心挿入孔20aから
第4図で示すように嵌め込む。この場合、脚鉄部
aは樹脂塗布面21にて剛性が強化されているの
で、脚鉄部a自体は変形することなく巻線20の
挿入孔20aに脚鉄部aを全体を1動作で嵌め込
むことができる。なお、巻線20への組込みに際
し、上部継鉄部b1の開放部片Aが内側に弯曲しす
ぎたり、あるいは、揺動したりするときは、上部
継鉄部b1の開放部片Aから脚鉄部aにかけてテー
ピングを施したり、図示しない当板をあてがう等
して開放部片Aを脚鉄部aと同様、垂直に保持さ
せるようにすれば、開放部片Aの先端が巻線20
端部と接衝して欠落したり、破損したりすること
なく円滑に嵌め込むことができる。又、巻鉄心1
6を巻線20に組込み場合、比較的小容量の変圧
器においては、鉄心自体が軽量であるため、入力
により持上げて巻線20に組込むことができる。
しかし、容量が大きくなると、入力では不可能で
あり、この場合は、例えば、U字状の巻鉄心16
をローラコンベア等に載せてコンベアの先方にベ
ルト等公知の手段にて固定された巻線20のとこ
ろまで搬送し、そのまま巻線20の鉄心挿入孔2
0aに一気嵌め込む。この場合の挿入に際して巻
鉄心16の脚鉄部aが鉄心挿入孔20aに対して
内、外いづれかの方向傾斜しているようなとき
は、下部継鉄部b2の樹脂塗布面21の存在してい
ない部位B(この部分は樹脂が塗布されていない
ので撓みやすくなつている)を利用して脚鉄部a
を鉄心挿入孔20aに対して直線状となるように
修正することにより、脚鉄部aの巻線20への組
込作業を円滑、良好に行うことができる。
前記のようにして、U字状の巻鉄心16を第4
図のように巻線20の鉄心挿入孔20aに挿入し
た後、第5図で示すように、巻線20の上下端面
と巻鉄心16との間の隙間に間隔片23を挿入
し、このあと巻線20の上部から突出している上
部継鉄部b1の開放部片Aのうち、最内層の積層ブ
ロツク7cから順次内側に曲げてその開放部片A
先端の階段状をなす端縁を互いに再突合せ接合し
て巻鉄心16を形成する。前記開放している各積
層ブロツク7a〜7cの上部継鉄部b1は、突合せ
部16aの再突合せに際し、脚鉄部aが、樹脂塗
布面21による剛性強化によつて変形あるいはず
れ等を生ずることなく巻線20に嵌め込まれてい
るため、両端部のずれは上部継鉄部b1を起立させ
たとき同様のずれ量をもつて正確に階段状にずれ
ているため、各積層ブロツク7a〜7cの上部継
鉄部b1は、合成樹脂が塗布していないことと相ま
つて突合せ部16aの再突合せを精度よく、か
つ、迅速容易に行うことができる。なお、上部継
鉄部b1の再突合せに際し、巻鉄心16の最内、最
外層に取付けた成形保持板9,9aはこれを事前
に除去しておいても、何等差しつかえない。
図のように巻線20の鉄心挿入孔20aに挿入し
た後、第5図で示すように、巻線20の上下端面
と巻鉄心16との間の隙間に間隔片23を挿入
し、このあと巻線20の上部から突出している上
部継鉄部b1の開放部片Aのうち、最内層の積層ブ
ロツク7cから順次内側に曲げてその開放部片A
先端の階段状をなす端縁を互いに再突合せ接合し
て巻鉄心16を形成する。前記開放している各積
層ブロツク7a〜7cの上部継鉄部b1は、突合せ
部16aの再突合せに際し、脚鉄部aが、樹脂塗
布面21による剛性強化によつて変形あるいはず
れ等を生ずることなく巻線20に嵌め込まれてい
るため、両端部のずれは上部継鉄部b1を起立させ
たとき同様のずれ量をもつて正確に階段状にずれ
ているため、各積層ブロツク7a〜7cの上部継
鉄部b1は、合成樹脂が塗布していないことと相ま
つて突合せ部16aの再突合せを精度よく、か
つ、迅速容易に行うことができる。なお、上部継
鉄部b1の再突合せに際し、巻鉄心16の最内、最
外層に取付けた成形保持板9,9aはこれを事前
に除去しておいても、何等差しつかえない。
又、上部継鉄部b1は巻鉄心16の組立に際して
は、コーナー部を伸ばして巻鉄心16をU字状に
することにより機械的な歪がある程度生じるもの
の、コーナー部を再度曲げて元の状態に戻すと、
前記歪はほとんどなくなつていることが実験の結
果判明した。この現象は、巻鉄心16の組立にあ
たり、上部継鉄部b1のコーナー部を伸して巻鉄心
16を一且U字状に開放することにより機械的歪
が生じる。しかし、巻鉄心16のコーナー部は焼
鈍処理により曲げぐせが付与されており、しか
も、非晶質磁性薄帯が持つている潜在的な弾性力
によつて、前記コーナー部を伸ばすことにより歪
が生じたとしても、上部継鉄部b1を素直に元の状
態に復元することにより、前記曲げくせ及び弾性
力が作用して機械的歪がなくなるのではないかと
考えられる。
は、コーナー部を伸ばして巻鉄心16をU字状に
することにより機械的な歪がある程度生じるもの
の、コーナー部を再度曲げて元の状態に戻すと、
前記歪はほとんどなくなつていることが実験の結
果判明した。この現象は、巻鉄心16の組立にあ
たり、上部継鉄部b1のコーナー部を伸して巻鉄心
16を一且U字状に開放することにより機械的歪
が生じる。しかし、巻鉄心16のコーナー部は焼
鈍処理により曲げぐせが付与されており、しか
も、非晶質磁性薄帯が持つている潜在的な弾性力
によつて、前記コーナー部を伸ばすことにより歪
が生じたとしても、上部継鉄部b1を素直に元の状
態に復元することにより、前記曲げくせ及び弾性
力が作用して機械的歪がなくなるのではないかと
考えられる。
以上説明したようにして巻線20に巻鉄心16
を組立てた後、第6図に示すように、巻鉄心16
の継鉄部b1,b2の積層端面に脚鉄部aと同様の樹
脂を塗布し、これを固化させて第2の樹脂塗布面
22を設けることにより巻鉄心16の組立を終
え、第1図に示すように巻鉄心変圧器24を製作
する。
を組立てた後、第6図に示すように、巻鉄心16
の継鉄部b1,b2の積層端面に脚鉄部aと同様の樹
脂を塗布し、これを固化させて第2の樹脂塗布面
22を設けることにより巻鉄心16の組立を終
え、第1図に示すように巻鉄心変圧器24を製作
する。
なお、本発明は、巻鉄心16を横に寝かせた状
態で巻線20に嵌め込む実施例について説明した
が、これに限定することなく、巻鉄心を引起して
巻線を巻鉄心の上方位置から脚鉄部に嵌め込むよ
うにしてもよい。
態で巻線20に嵌め込む実施例について説明した
が、これに限定することなく、巻鉄心を引起して
巻線を巻鉄心の上方位置から脚鉄部に嵌め込むよ
うにしてもよい。
又、本発明は非晶質磁性薄帯を、巻鉄心変圧器
を製造する場合の実施例について説明したが、リ
アクトル等他の静止誘導電気機器を製造する場合
においても適用することができることは勿論であ
る。
を製造する場合の実施例について説明したが、リ
アクトル等他の静止誘導電気機器を製造する場合
においても適用することができることは勿論であ
る。
本発明は以上説明したように、巻鉄心の組立に
際しては、巻鉄心の脚鉄部の積層端面が事前に合
成樹脂を塗布して剛性の強化がはかられているた
め、巻鉄心は形崩れを起したり、変形したりする
ことなくU字状に拡開した状態で、巻線の鉄心挿
入孔にほぼ1動作で挿入することが可能となり、
これによつて、巻鉄心の組立作業を迅速・容易に
行うことができる。しかも、前記組立に当つて
は、巻鉄心自体脚鉄部の剛性強化がはかられてい
るため、変形等することなく自立性に優れてお
り、これによつて、鉄心の磁気特性に悪影響を及
ぼすという問題も確実に解決することができる。
際しては、巻鉄心の脚鉄部の積層端面が事前に合
成樹脂を塗布して剛性の強化がはかられているた
め、巻鉄心は形崩れを起したり、変形したりする
ことなくU字状に拡開した状態で、巻線の鉄心挿
入孔にほぼ1動作で挿入することが可能となり、
これによつて、巻鉄心の組立作業を迅速・容易に
行うことができる。しかも、前記組立に当つて
は、巻鉄心自体脚鉄部の剛性強化がはかられてい
るため、変形等することなく自立性に優れてお
り、これによつて、鉄心の磁気特性に悪影響を及
ぼすという問題も確実に解決することができる。
又、巻鉄心の組立に際し、巻鉄心はその脚鉄部
が合成樹脂によつて剛性強化がはかられているも
のの、上、下部の継鉄部にはこ時点でまだ合成樹
脂が塗布されていないので、突合せ部を備えた継
鉄部側を前記突合せ部を利用して巻鉄心をU字状
に拡開する場合、前記のように、下部継鉄部は合
成樹脂による剛性強化が施されていないので、撓
みやすくなつており、この結果、突合せ部の開放
作業は、前記下部継鉄の撓み部分の有効利用によ
り簡易に開放して巻鉄心をU字状に拡開すること
が可能となる。従つて、脚鉄部も前記下部継鉄部
の撓み作用の有効利用により、巻線の鉄心挿入孔
との位置合せが容易となり、巻鉄心の巻線への挿
入のしやすさと相まつて、巻鉄心をU字状に拡開
するための作業が、機械的歪をほとんど生じさせ
ることなく、迅速に、かつ、円滑・良好に行うこ
とができ、これにより、巻鉄心の組立作業の迅速
化がはかれ、この種巻鉄心の生産性を著しく向上
させることができる。
が合成樹脂によつて剛性強化がはかられているも
のの、上、下部の継鉄部にはこ時点でまだ合成樹
脂が塗布されていないので、突合せ部を備えた継
鉄部側を前記突合せ部を利用して巻鉄心をU字状
に拡開する場合、前記のように、下部継鉄部は合
成樹脂による剛性強化が施されていないので、撓
みやすくなつており、この結果、突合せ部の開放
作業は、前記下部継鉄の撓み部分の有効利用によ
り簡易に開放して巻鉄心をU字状に拡開すること
が可能となる。従つて、脚鉄部も前記下部継鉄部
の撓み作用の有効利用により、巻線の鉄心挿入孔
との位置合せが容易となり、巻鉄心の巻線への挿
入のしやすさと相まつて、巻鉄心をU字状に拡開
するための作業が、機械的歪をほとんど生じさせ
ることなく、迅速に、かつ、円滑・良好に行うこ
とができ、これにより、巻鉄心の組立作業の迅速
化がはかれ、この種巻鉄心の生産性を著しく向上
させることができる。
更に、本発明においては、巻鉄心の組立後、巻
線から露出している巻鉄心上、下部の継鉄部の積
層端面に、合成樹脂を塗布して第2の樹脂塗布面
を形成することにより、焼鈍によつて脆くなつて
いる前記積層端面より破片が、変圧器の運転中等
に生ずる機械的な振動等によつて剥落したり、あ
るいは積層端面が欠損したりするのを確実に防ぐ
ことが可能となり、これにより、非晶質磁性薄帯
の破片が絶縁油中に浮遊し、これが、巻線の油道
内に侵入して絶縁油の流通を妨げたり、巻線の層
間内に入つて短絡事故等を誘発するという問題を
確実に解決することができる。
線から露出している巻鉄心上、下部の継鉄部の積
層端面に、合成樹脂を塗布して第2の樹脂塗布面
を形成することにより、焼鈍によつて脆くなつて
いる前記積層端面より破片が、変圧器の運転中等
に生ずる機械的な振動等によつて剥落したり、あ
るいは積層端面が欠損したりするのを確実に防ぐ
ことが可能となり、これにより、非晶質磁性薄帯
の破片が絶縁油中に浮遊し、これが、巻線の油道
内に侵入して絶縁油の流通を妨げたり、巻線の層
間内に入つて短絡事故等を誘発するという問題を
確実に解決することができる。
又、巻鉄心の脚鉄部や継鉄部の積層端面に形成
する樹脂塗布面は、合成樹脂が鉄心の層間内に侵
入しない程度に塗布して形成されているので、前
記合成樹脂が層間内に侵入して加熱硬化されたと
きに生ずる非晶質磁性薄帯との熱膨張係数等の違
いにより、前記磁性薄帯に歪が生じてその磁気特
性を低下させるという問題も確実に解消すること
ができ、磁気特性に優れた巻鉄心を製造すること
ができる。
する樹脂塗布面は、合成樹脂が鉄心の層間内に侵
入しない程度に塗布して形成されているので、前
記合成樹脂が層間内に侵入して加熱硬化されたと
きに生ずる非晶質磁性薄帯との熱膨張係数等の違
いにより、前記磁性薄帯に歪が生じてその磁気特
性を低下させるという問題も確実に解消すること
ができ、磁気特性に優れた巻鉄心を製造すること
ができる。
その上、巻鉄心脚鉄部の剛性強化により巻鉄心
の組立時、非晶質磁性薄帯が互いに移動すること
がないため、巻鉄心の突合せ部を正確、良好に接
合することができる利点もある。
の組立時、非晶質磁性薄帯が互いに移動すること
がないため、巻鉄心の突合せ部を正確、良好に接
合することができる利点もある。
第1図は本発明の方法により製作した巻鉄心変
圧器の斜視図、第2図は本発明において巻鉄心の
脚鉄部に樹脂を塗布した実施例を示す平面図、第
3図ないし第6図は本発明による巻鉄心の組立状
況を順次示すもので、第3図は巻鉄心と巻線とを
分解して示す斜視図、第4図は巻線に巻鉄心を挿
入した状態を示す要部横断平面図、第5図は巻鉄
心の組立途中を示す平面図、第6図は組立後の平
面図、第7図は円形鉄心の巻回を示す説明図、第
8図は円形鉄心の切断事例を示す説明図、第9図
は積層ブロツクの正面図、第10図は各積層ブロ
ツクを円形に成形した状態を示す説明図、第11
図は円形の巻鉄心素体を矩形成形した状態を示す
平面図、第12図は従来の巻鉄心の組立状態を示
す斜視図である。 1……非晶質磁性薄帯、16……巻鉄心、16
a……突合せ部、A……開放部片、a……脚鉄
部、b1,b2……継鉄部。
圧器の斜視図、第2図は本発明において巻鉄心の
脚鉄部に樹脂を塗布した実施例を示す平面図、第
3図ないし第6図は本発明による巻鉄心の組立状
況を順次示すもので、第3図は巻鉄心と巻線とを
分解して示す斜視図、第4図は巻線に巻鉄心を挿
入した状態を示す要部横断平面図、第5図は巻鉄
心の組立途中を示す平面図、第6図は組立後の平
面図、第7図は円形鉄心の巻回を示す説明図、第
8図は円形鉄心の切断事例を示す説明図、第9図
は積層ブロツクの正面図、第10図は各積層ブロ
ツクを円形に成形した状態を示す説明図、第11
図は円形の巻鉄心素体を矩形成形した状態を示す
平面図、第12図は従来の巻鉄心の組立状態を示
す斜視図である。 1……非晶質磁性薄帯、16……巻鉄心、16
a……突合せ部、A……開放部片、a……脚鉄
部、b1,b2……継鉄部。
Claims (1)
- 1 非晶質磁性薄帯を必要回数巻回し、その少な
くとも1ケ所切断して突合せ部を形成した静止誘
導電気機器における1ターンカツト形の巻鉄心に
おいて、前記突合せ部を備えた巻鉄心を、ヨーナ
ー型金及びレグ、ヨークの各型板等からなる矩形
成形治具にて矩形状に成形する工程と、前記矩形
成形治具を具備したまま励磁コイルを巻鉄心の脚
鉄部に巻回して前記巻鉄心を磁場焼鈍する工程
と、磁場焼鈍後励磁コイルのみを除去した巻鉄心
の脚鉄部両側の積層端面に、合成樹脂を脚鉄部内
に浸透しない程度に塗布して前記脚鉄部に剛性強
化用の樹脂塗布面を形成する工程と、前記樹脂塗
布面の形成後矩形成形治具を解体し前記突合せ部
を備えた継鉄部側を拡開して矩形状の巻鉄心をU
字状に形成する工程と、前記U字状に拡開した巻
鉄心の剛性強化を施した脚鉄部を巻線の鉄心挿入
孔に嵌め込む工程と、前記拡開した巻鉄心継鉄部
の突合せ部を再接合して巻鉄心を矩形状に再形成
する工程と、前記矩形状に再形成した巻鉄心の上
部及び下部継鉄部両側の積層端面に合成樹脂を継
鉄部内に浸透しない程度に塗布して前記継鉄部に
第2の樹脂塗布面を形成する工程とを備えたこと
を特徴とする静止誘導電気機器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20971588A JPH0258312A (ja) | 1988-08-24 | 1988-08-24 | 静止誘導電気機器の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20971588A JPH0258312A (ja) | 1988-08-24 | 1988-08-24 | 静止誘導電気機器の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0258312A JPH0258312A (ja) | 1990-02-27 |
JPH0517690B2 true JPH0517690B2 (ja) | 1993-03-09 |
Family
ID=16577447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20971588A Granted JPH0258312A (ja) | 1988-08-24 | 1988-08-24 | 静止誘導電気機器の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0258312A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4855999B2 (ja) * | 2007-05-09 | 2012-01-18 | 三菱電機株式会社 | コイル押さえ装置並びにこのコイル押さえ装置を使用した鉄心組立て方法及び鉄心組立て装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5790924A (en) * | 1980-11-27 | 1982-06-05 | Toshiba Corp | Manufacture of c cut core |
JPS6140017A (ja) * | 1984-07-31 | 1986-02-26 | Toshiba Corp | 静止誘導電器の製造方法 |
-
1988
- 1988-08-24 JP JP20971588A patent/JPH0258312A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5790924A (en) * | 1980-11-27 | 1982-06-05 | Toshiba Corp | Manufacture of c cut core |
JPS6140017A (ja) * | 1984-07-31 | 1986-02-26 | Toshiba Corp | 静止誘導電器の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0258312A (ja) | 1990-02-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |