JPH051755Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、チユーブの接続に使用するチユーブ
継手に関するものである。

［従来の技術］ 公知のチユーブ継手は、第３図に示すように、
継手本体１と、該継手本体１のチユーブ挿入部４
に螺着するナツト２を備え、上記チユーブ挿入部
４に、軸線方向のチユーブ挿入孔５と、基端部外
周の雄ねじ４ａと、先端部外周のテーパ面６とを
設け、ナツト２は、上記テーパ面６を圧接するテ
ーパ面７を備えている。

上記公知のチユーブ継手は、チユーブ挿入孔５
にチユーブ８を挿入し、ナツト２を雄ねじ４ａに
螺着することにより、ナツトのテーパ面７がチユ
ーブ挿入部４のテーパ面６を圧接してチユーブ挿
入部４を内側に向け変形させ、これによつてチユ
ーブ８を締付けている。

上記チユーブ継手は、クリーンルーム等に空気
等の流体を供給する場合、継手本体１とナツト２
の双方を４弗化エチレン樹脂（商標名テフロン）
で形成するが、テフロンは応力弛緩を生じ易いた
めに、応力弛緩によつて緩まないように強固に締
付ける必要がある。

しかしながら、チユーブの締付け力を大きくす
ると、チユーブの変形が大きくなつて、流路断面
が減少するという問題がある。

［考案が解決しようとする課題］ 本考案が解決しようとする課題は、構成が簡単
で、かつナツトを強固に締付けてもチユーブの流
路断面が殆ど減少しない、４弗化エチレン樹脂製
のチユーブ継手を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記課題を解決するため、本考案は、軸線方向
のチユーブ挿入孔と、先端部分外周のテーパ面
と、基端部分外周の雄ねじとを有するチユーブ挿
入部を備えた継手本体と、該継手本体の雄ねじに
螺着するナツトよりなり、ナツトの雄ねじへの螺
着によりテーパ面を押圧変形させて、チユーブ挿
入孔に挿入したチユーブを締付けるチユーブ継手
において、上記継手本体とナツトを４弗化エチレ
ン樹脂で形成し、上記チユーブ挿入部のテーパ面
と雄ねじとの間の外周に、ナツトの螺着により軸
線方向に圧縮される複数の締付溝を設けたことを
特徴としている。

［作用］ チユーブ挿入部の雄ねじにナツトを螺着する
と、テーパ面と複数の締付溝の位置において、４
弗化エチレン樹脂製のチユーブ挿入部が圧縮され
る。

この場合、ナツトを、応力弛緩によつて緩まな
いように強固に締付けても、チユーブ挿入孔のテ
ーパ面と雄ねじの間に設けた複数の締付溝がそれ
ぞれ軸線方向に圧縮されて、チユーブ挿入部とチ
ユーブに作用する締付け力が分散されるので、こ
れらの流路断面は殆ど減少しない。

［実施例］ 第１図及び第２図は本考案の実施例を示し、こ
のチユーブ継手は、継手本体１１とナツト１２を
備え、これらは４弗化エチレン樹脂等の合成樹脂
で形成されている。

上記継手本体１１は、適宜の流体圧機器に螺着
するための雄ねじ１３ａと、スパナ等の回転工具
をかけるための六角部１３ｂと、流体の流路１３
ｃとを有する基部１３と、チユーブ挿入部１４と
を備え、該チユーブ挿入部１４は、流路１３ｃに
連通する軸線方向のチユーブ挿入孔１５と、先端
部分外周の先窄まりのテーパ面１６と、基部１３
側外周の上記ナツト１２が螺合する雄ねじ１４ａ
と、テーパ面１６と雄ねじ１４ａ間の外周に周設
した締付溝１７ａ，１７ｂとを備えている。

上記ナツト１２は、雄ねじ１４ａに螺合する雌
ねじ１２ａと、開口１２ｂと、テーパ面１６と略
同一の傾斜角を有するテーパ面１９を備え、開口
１２ｂを通してチユーブ挿入孔１５に挿入される
チユーブ２０は、ナイロン、ポリウレタン等によ
つて形成されている。

上記実施例は、ナツト１２の開口１２ｂを通し
てチユーブ挿入孔１５にチユーブ２０を挿入し、
ナツト１２をチユーブ挿入部１４の雄ねじ１４ａ
に螺着すると、ナツト１２のテーパ面１９がチユ
ーブ挿入部１４のテーパ面１６を中心方向及び軸
線方向に圧接するので、これによつて締付溝１７
ａ，１７ｂが軸線方向に圧縮される。

したがつて、テーパ面１６と締付溝１７ａ，１
７ｂの内側のチユーブ挿入部１４が中心に向け縮
径され、チユーブ２０はこれら複数箇所の縮径に
よつて強固に締付けられる。

この場合、ナツト１２の螺着によるチユーブの
締付け力が複数の縮径部に分散されるので、チユ
ーブ２０の流路断面は、殆ど減少しない。

なお、上記締付溝は、２個に限定されるもので
はなく、３個以上にすることができる。

［考案の効果］ 本考案のチユーブ継手は、継手本体とナツトを
４弗化エチレン樹脂で形成するとともに、該継手
本体のチユーブ挿入部におけるテーパ面と雄ねじ
との間の外周に複数の締付溝を設けたために、ナ
ツトの雄ねじの螺着によつてこれらの締付溝がそ
れぞれ軸線方向に圧縮されて、チユーブの締付け
力が複数個所に分散されるので、チユーブを強固
に締付けても、チユーブの流路断面は殆ど減少し
ない。

また、継手本体に内筒部と外筒部を設けて、こ
れらの筒部の間をチユーブ挿入部としたものに比
べて、継手本体の構成が簡単で、安価なものにす
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の半部縦面図、第２図
はチユーブの締付状態を示す同上図、第３図は公
知のチユーブ継手のチユーブ締付状態の半部縦面
図である。 １１……継手本体、１２……ナツト、１４……
チユーブ挿入部、１５……チユーブ挿入孔、１６
……テーパ面、１７ａ，１７ｂ……締付溝、２０
……チユーブ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 軸線方向のチユーブ挿入孔と、先端部分外周の
   テーパ面と、基端部分外周の雄ねじとを有するチ
   ユーブ挿入部を備えた継手本体と、該継手本体の
   雄ねじに螺着するナツトよりなり、ナツトの雄ね
   じへの螺着によりテーパ面を押圧変形させて、チ
   ユーブ挿入孔に挿入したチユーブを締付けるチユ
   ーブ継手において、 上記継手本体とナツトを４弗化エチレン樹脂で
   形成し、 上記チユーブ挿入部のテーパ面と雄ねじとの間
   の外周に、ナツトの螺着により軸線方向に圧縮さ
   れる複数の締付溝を設けた、 ことを特徴とするチユーブ継手。