JPH0517492B2 - - Google Patents

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JPH0517492B2
JPH0517492B2 JP63122549A JP12254988A JPH0517492B2 JP H0517492 B2 JPH0517492 B2 JP H0517492B2 JP 63122549 A JP63122549 A JP 63122549A JP 12254988 A JP12254988 A JP 12254988A JP H0517492 B2 JPH0517492 B2 JP H0517492B2
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light
conductivity type
semiconductor
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substrate
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Akinaga Yamamoto
Sadaji Takimoto
Akira Kurahashi
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Hamamatsu Photonics KK
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J1/00Photometry, e.g. photographic exposure meter
    • G01J1/42Photometry, e.g. photographic exposure meter using electric radiation detectors
    • G01J1/429Photometry, e.g. photographic exposure meter using electric radiation detectors applied to measurement of ultraviolet light

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は紫外線等の特定波長の光の検出を、半
導体素子を用いて行なう技術に係るもので、より
詳しくは、半導体光検出装置と紫外線検出方法お
よび半導体光検出素子とその製造方法に関するも
のである。
〔従来の技術〕
従来、火災警報装置、バーナーの燃焼監視装
置、光電カウンタ、放電現象の検知装置等に紫外
線検出装置が応用されている。これらの紫外線検
出装置に使われる紫外線センサは、紫外線に対し
て高感度であることが要求されるのはもちろん、
可視光や赤外光に感度を持たないこと、高信頼
性、高寿命であること、小型軽量であることなど
の特性が要求される。現在までに考えられている
紫外線センサとしては、金属の光電効果と放電に
よる電流のガス増倍効果を利用した紫外線検出管
と、半導体中の光電効果を利用したシリコンホト
ダイオードなどがあり、それぞれ固有の特徴を持
つている。
紫外線検出管は紫外線に対す感度の点では優れて
いるが、真空管であるため寿命が短いことや、壊
れ易く取扱が困難であること、あるいは小型軽量
化が困難であることなどの短所がある。一方、シ
リコンホトダイオードは寿命が半永久的であり、
また信号処理回路を同一チツプ上に集積しやすい
ため、高機能化、小型軽量化が容易であるなどの
長所がある。しかし、その半面、シリコンの物性
に起因して可視光から赤外光にピーク感度がある
ため、紫外線のみの信号を得る場合は高価な赤外
線フイルターを用いなければならないという欠点
があつた。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、従来技術では紫外線検出管とシリ
コンホトダイオードの両方の長所を満足できる紫
外線センサは得られず、現在では、その感度の高
さから紫外線検出管が一般に用いられている。こ
のため、取扱が手軽で応用範囲が広いシリコンホ
トダイオードに、紫外線検出管なみの光電特性を
もたせたセンサの開発が望まれているのが現状で
ある。
そこで本発明は、従来のシリコンホトダイオー
ドの特徴である小型、軽量、かつ高寿命の特性を
実現しながら、しかも従来の紫外線検出管の特徴
である高紫外線感度の特性を併せて実現できるよ
うにすることを目的とする。
すなわち、本発明の第1の目的は、小型、軽量
かつ高寿命であつて、しかも紫外線感度の高い半
導体光検出装置を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、半導体検出素子
を用いることにより、紫外線を感度よく簡単に検
出することのできる紫外線検出方法を提供するこ
とにある。
また、本発明の第3の目的は、半導体光検出装
置に適用することが可能な紫外線検出用の半導体
光検出素子を提供することにある。
さらに、本発明の第4の目的は、紫外線検出特
性の優れた半導体光検出素子の、歩留りのよい簡
単な製造方法を提供することを目的とすることに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る半導体光検出装置は、半導体光検
出素子と信号処理回路を有して構成され、この半
導体光検出素子は、第1導電型の半導体基板に第
2導電型の不純物をドープして形成された紫外線
感度を有する第1の受光部と、半導体基板に第2
導電型の不純物をドープして形成され、かつ表面
およびその近傍にキヤリアのトラツプ準位を多く
含むことにより紫外線感度を有しないようにされ
た第2の受光部とを有する。そして、信号処理回
路は第1の受光部の出力と第2の受光部の出力の
差から紫外線検出出力を求めるように構成されて
いることを特徴とする。
また、本発明に係る紫外線検出方法は、上記の
ような第1および第2の受光部とを有する半導体
光検出素子に、紫外線を含む被検出光を照射する
第1のステツプと、第1の受光部の出力から第2
の受光部の出力を差し引くことにより紫外線検出
出力を求める第2のステツプとを備えることを特
徴とする。
また、本発明に係る半導体光検出素子は、第1
導電型の半導体基板と、この半導体基板もしくは
基板上の半導体結晶成長層中に第2導電型の不純
物をドープして形成された第1の受光部と、第1
の受光部と近接した位置に第2導電型の不純物を
ドープして形成され、かつ表面およびその近傍に
キヤリアのトラツプ準位を多く含む第2の受光部
と、第1および第2の受光部の表面を覆うよう
に、同一の厚さで同一の透光性材料により形成さ
れた例えば熱酸化による二酸化シリコンからなる
光透過膜とを備えることを特徴とする。
さらに、本発明の半導体光検出素子の製造方法
は、第1導電型のシリコン基板もしくはシリコン
結晶成長層の互いに近接した第1および第2の受
光部形成領域表面に、それぞれ同一厚さの熱酸化
による第1及び第2の二酸化シリコン膜を形成す
る工程と、第1の二酸化シリコン膜を介して第1
の受光部形成領域に第2導電型の不純物をドープ
すると共に、第2の二酸化シリコン膜を介して第
2の受光部形成領域に第2導電型の不純物を、表
面およびその近傍にキヤリアのトラツプ準位が残
るようにドープする工程と、第1および第2の受
光部形成領域にオーミツク電極を形成する工程と
を備えることを特徴とする。
〔作用〕
本発明の半導体光検出装置によれば、半導体光
検出素子の第1の受光部は紫外線感度を有し、表
面およびその近傍にキヤリアのトラツプ準位をも
つ第2の受光部は紫外線感度を有しない。ところ
で、第1および第2の受光部は共に紫外線以外の
可視光および赤外線に感度を有し、この程度は望
ましくはほぼ同一とされる。このため、信号処理
回路の出力は紫外線に対応する検出出力のみとな
るので、結果として紫外線が検出されることにな
る。
また、本発明の紫外線検出方法によれば、上記
の紫外線の検出が第1および第2のステツプでな
されることになる。
また、本発明の半導体光検出素子によれば、光
透過膜が形成されているので受光部が保護され、
またこれは同一材料によつて同一の厚さが形成さ
れているので、受光部に達する入射光スペクトル
は同一となり、従つて紫外線以外の感度を第1お
よび第2の受光部との間でほぼ同一とすることが
できる。
さらに、本発明の半導体光検出素子の製造方法
によれば、光透過膜はシリコン基板の熱酸化によ
り形成されるので、透過スペクトルが優れた同一
の膜厚のものを、歩留りよく簡単に形成できる。
しかも、第1および第2の受光部形成のための不
純物イオンの注入工程において、光透過膜の光透
過特性が害されたりすることもない。
〔実施例〕
以下、添付図面の第1図ないし第15図を参照
して、本発明の実施例を説明する。なお、図面の
説明において同一要素には同一符号を付し、重複
する説明を省略する。
第1図は本発明に係る半導体光検出装置の基本
構成図である。図示の通り、この装置は半導体光
検出素子10と信号処理回路20により構成され
る。半導体光検出素子10は第1導電型(例えば
p型)の半導体基板11を含み、この単一の半導
体基板11に第2導電型(例えばn型)の不純物
をドープして形成された第1の受光部12による
第1のホトダイオードPD1と、これと同一導電
型の不純物をドープして形成された第2の受光部
13による第2のホトダイオードPD2を有して
いる。ここで、第2の受光部13の表面およびそ
の近傍にはキヤリアのトラツプ準位(欠陥)が図
中の丸印のように存在しているが、第1の受光部
12にはこのようなトラツプ準位はほとんど含ま
れていない。この半導体光検出素子10に紫外線
を含む被検出光が図中の矢印の如く入射される
と、半導体基板11中にキヤリア(電子、正孔)
が生成され、これが第1のホトダイオードPD1
および第2のホトダイオードPD2に収集されて
信号処理回路20に送られる。信号処理回路20
に送られた第1の信号PD1OUTおよび第2の信号
PD2OUTは、 PDOUTPD1OUT−PD2OUT に従つて処理され、紫外線検出出力PDOUTが得ら
れる。
ここで、第1のホトダイオードPD1は紫外線
域も含めて広い波長域で感度を有し、その感度の
スペクトルは第1図中の曲線C1のようになつて
いる。これに対し、第2のホトダイオードPD2
は紫外線域において感度を有さず、その感度のス
ペクトルは第1図中の曲線C2のようになつてい
る。従つて、第1の信号PD1OUTの可視光および
赤外線域の感度のスペクトルが第2のホドダイオ
ードPD2の感度のスペクトルと同一であるとす
れば、信号処理回路20を経由した後の出力
PDOUTの感度のスペクトルは、可視光および赤外
線域の信号がキヤンセルされて、等価的に第1図
中の曲線C3のようになつている。このため、上
記のような装置によつて、紫外線を感度よく検出
することが可能になる。しかも、この装置は紫外
線検出管などと比べて小型、軽量であり、かつ半
導体光検出素子10の受光面に高価なカラーフイ
ルタを設けたりする必要もない。
次に、上記の半導体光検出素子について詳細に
説明する。
第2図は半導体光検出素子の一実施例の断面図
である。図示の通り、p型の半導体基板11には
n型の不純物をドープした第1の受光部12と、
表面およびその近傍にトラツプ準位(図中の丸
印)を含むようにしながらn型の不純物をドープ
した第2の受光部13とが形成され、これらと半
導体基板11の間のpn接合によつて第1のホト
ダイオードPD1および第2のホトダイオードPD
2が形成されている。また、半導体基板11の表
面には絶縁材料からなる保護膜14が形成され、
受光部の位置には開口が形成されて、ここに透光
性の光透過膜15が設けられている。この光透過
膜15の端部には開口が形成され、この開口を介
して第1の受光部12および第2の受光部13に
オーミツク接触する電極16と配線17が設けら
れている。
ここで、半導体基板11は例えばシリコン単結
晶から成つており、第1および第2の受光部1
2,13は例えばヒ素(As)やリン(P)など
を含んで0.5〜1.0μm程度の深さに形成される。ま
た、保護膜14は例えば熱酸化による二酸化シリ
コン(SiO2)からなり、0.5μm程度の厚さで形成
され、光透過膜15についても例えば熱酸化
SiO2からなり、0.1μm程度の厚さで形成される。
さらに、電極16および配線17は例えばアルミ
ニウム(A)で形成される。
次に、第2図に示す半導体光検出素子の作用
を、第3図ないし第5図を参照して説明する。
第2図中の上方から、紫外線を含んだ被検出光
が入射されると、これは光透過膜15を透過して
第1の受光部12および第2の受光部13中に入
る。すると、第1の受光部12および第2の受光
部13中との直下の半導体基板11中でキヤリア
が発生することになるが、一般的に、短波長の紫
外線は半導体基板11中の深い位置まで達するこ
とがなく、浅い位置で紫外線による光生成キヤリ
アが現れる。
ここで、第1のホトダイオードPD1と第2の
ホトダイオードPD2を比較すると、第1のホト
ダイオードPD1については表面近傍の浅い位置
にキヤリアのトラツプ準位(欠陥)が現れていな
いが、第2のホトダイオードPD2については表
面およびその近傍の浅い位置に紫外線により生成
したキヤリアをトラツプし、再結合させるための
欠陥(表面欠陥)が存在している。このため、第
1のホトダイオードPD1からは紫外線によるキ
ヤリアをも含んだ光電流が得られるが、第2のホ
トダイオードPD2からは紫外線によるキヤリア
を含まない光電流が得られる。第3図および第4
図は、それぞれ第1のホトダイオードPD1、第
2のホトダイオードPD2の分光感度特性を示す
図である。
そして、ホトダイオードPD1,PD2の両者の
光電流のうち、可視光および赤外線域の感度に対
応する成分については、光透過膜15が略同一厚
さで同一材料なので、ほぼ同一となつている(第
3図、第4図参照)。そこで、紫外線感度を有す
る第1のホトダイオードPD1の光電流から、紫
外線感度を有しない第2のホトダイオードPD2
の光電流を差し引けば、紫外線のみの光電流を得
ることが可能になる。第5図は第3図に示す第1
のホトダイオードPD1の出力から、第4図に示
す第2のホトダイオードPD2の出力を差し引い
たときの、感度特性を説明する図である。このよ
うに、差し引いた結果として得られる信号出力
は、紫外線のみに感度をもつた出力となる。
次に、第2図の示す半導体光検出素子の製造方
法の第1ないし第3実施例を説明する。
第6図は第1実施例の工程別断面図である。ま
ず、p型Siからなる半導体基板11を熱酸化し、
SiO2からなる保護膜14を0.5μm程度の厚さに形
成する(同図a参照)。そして、フオトリソグラ
フイ技術を用いてホトダイオードの領域の保護膜
14に開口を形成したのち、再び熱酸化して
SiO2からなる光透過膜15を0.1μm程度の厚さに
形成する(同図b参照)。
次に、第1のホトダイオードPD1の領域に開
口を有するレジストパターン21を形成して、n
型不純物イオンとしてのリン(P)イオンを1018
cm-3程度の低濃度に注入する(同図c図示)。し
かる後、レジストパターン21をアセトンなどで
除去し、第2のホトダイオードPD2の領域に開
口を有する別のレジストパターン22を形成し
て、同じくリン(P)イオンを1022cm-3程度の高
濃度に注入する(同図d図示)。このようにする
と、第1のホトダイオードPD1の領域にはPイ
オンが低濃度に注入され、第2のホトダイオード
PD2の領域にはPイオンが高濃度に注入され、
しかも第2のホトダイオードPD2の領域表面に
多くの欠陥が現れる。そこで、レジストパターン
22を除去した後にアニールを行なえば、第1の
ホトダイオードPD1の領域には深さ0.5〜1.0μm
程度のトラツプ準位をほとんど含まないn型の第
1の受光部12が形成され、第2のホトダイオー
ドPD2の領域には深さが同程度でありながら、
表面およびその近傍にトラツプ準位としての欠陥
を多く含むn型の第2の受光部13が形成される
ことになる(第6図e図示)。
次いで、フオトリソグラフイ技術を用いて光透
過膜15に開口を形成し、これにオーミツク接触
する電極16および配線17を、例えばアルミニ
ウムなどを用いて形成すると、第2図に示す半導
体光検出素子が得られることになる。
第7図は第2実施例の工程別断面図である。そ
して、これが第6図と異なる点は、第1および第
2のホトダイオードPD1,PD2の領域に共に同
様のイオン注入を行ない(第7図c図示)、アニ
ールによつてこれらを活性化して同一の深さ、同
一不純物濃度の第1および第2の受光部12,1
3とした後(同図d図示)、レジストパターン2
2を介して第2の受光部13にのみ再びイオン注
入を行なつていることである(同図e図示)。こ
の最後のイオン注入は低濃度であつて表面および
その近傍のみでよいが、その導電型は特に限定さ
れない。このようにすれば、第2の受光部13の
表面およびその近傍に、紫外線による生成キヤリ
アをトラツプして再結合させる欠陥が形成される
(同図f図示)。
第8図は第3実施例の工程別断面図である。そ
して、これが第6図と異なる点は、まずレジスト
パターン21を介して第1のホトダイオードPD
1の領域にイオン注入をし(第8図c図示)、次
いでレジストパターン21を除去して表面の欠陥
が十分に除去される程度に電気炉等でアニールし
て第1の受光部12を活性化する。そして、レジ
ストパターン22を介して第2のホトダイオード
PD2の領域に同様のイオンを注入して(同図d
図示)、次いでレジストパターン22を除去して
表面の欠陥が十分に回復しない程度にランプ等で
軽くアニールすることである(同図e図示)。こ
のようにすれば、第2の受光部13の表面および
その近傍に、紫外線による生成キヤリアをトラツ
プして再結合させる欠陥が形成される(同図f図
示)。
本発明に係る半導体光検出素子およびその製造
方法については、種々の変形が可能である。
例えば、保護膜14や光透過膜15は熱酸化
SiO2に限らず、例えばプラズマCVD法による窒
化シリコン(SiNx)としてもよい。但し、光透
過膜15については、ホトダイオードPD1,PD
2の赤外感度に重大な影響を与えるので、その材
料および厚さを同一にすることが大切である。ま
た、第6図c,bの工程などは逆にしてもよい。
また、単結晶からなる半導体基板11上に半導
体結晶成長層を例えばエピタキシヤル成長法など
で形成し、ここに第1のホトダイオードPD1お
よび第2のホトダイオードPD2をなす拡散層を
形成してもよい。第9図にその一例の断面図を示
す。図示の通り、半導体基板11の上面にはエピ
タキシヤル成長法による半導体結晶成長層31が
形成され、ここにトラツプ準位を含まない第1の
受光部12と表面近傍にトラツプ準位を含む第2
の受光部13が形成されている。ここで、半導体
結晶成長層31をp型として第1の受光部12お
よび第2の受光部13をn型とすると(半導体基
板11はp型でもn型でもよい)、それぞれpn接
合を有する第1のホトダイオードPD1と第2の
ホトダイオードPD2が得られることになる。
この第9図の構成によれば、迷光の原因となる
赤外線の影響を当初からカツトできるので、より
高精度な検出が可能である。すなわち、第2図に
示す第1のホトダイオードPD1による分光感度
特性は第10図の破線のようになるのに対し、第
9図に示す第1のホトダイオードPD1による分
光感度特性は第10図中の実線のようになり、赤
外線による影響が大幅に低減される。従つて、第
9図に示す第1のホトダイオードPD1および第
2のホトダイオードPD2において、トラツプ準
位を含まない第1のホトダイオードPD1とトラ
ツプ準位含む第2のホトダイオードPD2との間
で接合の深さがわずかでも相違し(理想的には同
一の深さであるが、製造工程如何で深さが異なつ
てしまうことがありうる)、このため赤外線感度
が完全に同一でなくなるときでも、その差分は第
2図のものと比べて相対的に低くなるので、精度
のよい紫外線の検出が可能になる。
また、半導体基板などの導電型は逆であつても
よく、半導体材料や不純物も実施例のものに限ら
れない。具体的には、デバイスの寿命の点ではや
や劣ることになるが、n型の基板を用いてp型不
純物としてボロン(B)をイオン注入し、受光部
12,13を形成してもよい。但し、受光部1
2,13がn型であるときには、接合部の紫外線
損傷を低く抑えることができる。
更に、第1のホトダイオードPD1および第2
のホトダイオードPD2の配置についても、例え
ば第11図ないし第13図のようにすることがで
きる。すなわち、第11図の例では第1のホトダ
イオードPD1をなすトラツプ準位を含まない第
1の受光部12と、第2のホトダイオードPDを
なす表面近傍にトラツプ準位を含む第2の受光部
13は、同一の半導体基板11上に交互に複数形
成されている。また、第12図の例では、第1の
受光部12と第2の受光部13が平面的にモザイ
ク状に配設されている。さらに、第13図の例で
は、第1の受光部12と第2の受光部13が櫛歯
状に配設されている。これらのものは、スポツト
光の検出や微弱光の検出に有利である。
次に、信号処理回路の一例を第14図により説
明する。
第2図に示す半導体光検出素子において、トラ
ツプ準位を有しない第1のホトダイオードPD1
からの光電流出力I1およびトラツプ準位を有する
第2のホトダイオードPD2からの光電流出力I2
は、それぞれオペアンプ41,42と帰還抵抗
Rfを有するる増幅回路で増幅される。そして、
直列接続された抵抗Rおよびオペアンプ43を含
む差分回路によつて、光電流出力I1に対応する電
圧出力から光電流出力I2に対応する電圧出力が差
し引かれ、電圧出力VOUTが得られる。ここにお
いて、電圧出力VOUT、光電流出力I1、光電流出力
I2および帰還抵抗Rfの間には、 VOUT=(I1−I2)×Rf(V) の関係が成立している。なお、この信号処理回路
の具体的構成についても、種々の変形が可能であ
ることは言うまでもない。
第15図は本発明の半導体光検出装置と従来の
紫外線検出管の特性を比較する図である。同図に
おいて、紫外線検出管では相対感度は破線のよう
になるの対し、本発明によれば実線のようにな
る。これは、実用上十分な特性である。
〔発明の効果〕
以上、詳細に説明した通り、本発明の半導体光
検出装置では、紫外線感度を有する第1の受光部
と紫外線感度を有しない第2の受光部は、共に紫
外線以外の可視光および赤外線に感度を有し、こ
の程度は望ましくはほぼ同一とされる。このた
め、信号処理回路の出力は紫外線に対応する検出
出力のみとなる。従つて、小型、軽量かつ高寿命
であつて、しかも紫外線感度の高い半導体光検出
装置を提供することができる。
また、本発明の紫外線検出方法では、上記の検
出を第1および第2のステツプで行なうことによ
り、紫外線を感度よく簡単に検出することができ
る。
また、本発明の半導体光検出素子では、光透過
膜が形成されているので受光部が保護され、また
これは同一材料によつて同一の厚さで形成されて
いるので、受光部に達する入射光スペクトルは同
一となり、従つて紫外線以外の感度を第1および
第2の受光部との間でほぼ同一とすることができ
る。このため、上記の半導体光検出装置に適用す
ることが可能な紫外線検出用の半導体光検出素子
を提供することができる。
さらに、本発明の半導体光検出素子の製造方法
によれば、上記のような紫外線検出特性の優れた
半導体光検出素子を、歩留りのよい簡単な工程で
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る半導体光検出装置の基
本構成図、第2図は、半導体検出素子の斜視断面
図、第3図は、第1のホトダイオードPD1の絶
対分光感度を示す図、第4図は、第2のホトダイ
オードPD2の絶対分光感度を示す図、第5図は、
第1のホトダイオードPD1の出力から第2のホ
トダイオードPD2の出力を差し引いた場合の感
度特性図、第6図ないし第8図は、本発明の半導
体光検出素子の製法方法の第1ないし第3実施例
の工程図、第9図は、本発明の他の構成の一例を
示す図、第10図は、絶対分光感度の比較図、第
11図は、同一基板内に複数のホトダイオードを
配列した構成図、第12図は、同一基板内に複数
のホトダイオードをモザイク状に配列した構成
図、第13図は、同一基板内に複数のホトダイオ
ードを交互に配列した構成図、第14図は、本発
明によるホトダイオードの信号出力を読み出すた
めの回路図、第15図は、相対分光感度特性の比
較図である。 10……半導体光検出素子、11……半導体基
板、12……トラツプ準位を含まない第1の受光
部、13……トラツプ準位を含む第2の受光部、
14……保護膜、15……光透過膜、16……電
極、17……配線、31……半導体結晶成長層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 第1導電型の半導体基板に第2導電型の不純
    物をドープして形成された第1の受光部と、前記
    半導体基板に第2導電型の不純物をドープして形
    成されかつ表面およびその近傍にキヤリアのトラ
    ツプ準位を前記第1の受光部に比べて多く含む第
    2の受光部とを有する半導体光検出素子と、 前記第1の受光部の出力と前記第2の受光部の
    出力の差から紫外線検出出力を求める信号処理回
    路と を備えることを特徴とする半導体光検出装置。 2 前記第1の受光部は紫外線から赤外線にわた
    る波長域において特に紫外線域で十分な感度を有
    し、前記第2の受光部は可視光から赤外線にわた
    る波長域において前記第1の受光部と同程度の感
    度を有し、前記信号処理回路は前記第1の受光部
    の出力から前記第2の受光部の出力を差し引くこ
    とにより紫外線検出出力を求めることを特徴とす
    る請求項1記載の半導体光検出装置。 3 第1導電型の半導体基板に第2導電型の不純
    物をドープして形成された第1の受光部と、前記
    半導体基板に第2導電型の不純物をドープして形
    成されかつ表面およびその近傍にキヤリアのトラ
    ツプ準位を前記第1の受光部に比べて多く含む第
    2の受光部とを有する半導体光検出素子に、紫外
    線を含む被検出光を照射する第1のステツプと、 前記第1の受光部の出力から前記第2の受光部
    の出力を差し引くことにより紫外線検出出力を求
    める第2のステツプと を備えることを特徴とする紫外線検出方法。 4 第1の導電型の半導体基板と、 この半導体基板に第2の導電型の不純物をドー
    プして形成された第1の受光部と、 前記半導体基板の前記第1の受光部と近接した
    位置に、第2導電型の不純物をドープして形成さ
    れかつ表面およびその近傍にキヤリアのトラツプ
    準位を前記第1の受光部に比べて多く含む第2の
    受光部と、 前記第1および第2の受光部の表面を覆うよう
    に、同一の厚さで同一の透光性材料により形成さ
    れた光透過膜と、 を備えることを特徴とする半導体光検出素子。 5 前記半導体基板は、単結晶の基板と、この基
    板上に形成された第1導電型の半導体結晶成長層
    を含んで構成され、前記第1および第2の受光部
    をなす第2導電型の領域は前記半導体結晶成長層
    中に形成されていることを特徴とする請求項4記
    載の半導体光検出素子。 6 第1導電型のシリコン基板の互いに近接した
    第1および第2の受光部形成領域表面に、それぞ
    れ同一厚さの熱酸化による第1および第2の二酸
    化シリコン膜を形成する第1の工程と、 前記第1の二酸化シリコン膜を介して前記シリ
    コン基板の前記第1の受光部形成領域に第2導電
    型の不純物を低濃度でイオン注入すると共に、前
    記第2の二酸化シリコン膜を介して前記シリコン
    基板の前記第2の受光部形成領域に第2導電型の
    不純物を高濃度でイオン注入する第2の工程と、 前記第2の受光部形成領域の表面およびその近
    傍にキヤリアのトラツプ準位が残る程度に前記シ
    リコン基板をアニールする第3の工程と、 前記第1および第2の受光部形成領域にオーミ
    ツク電極を形成する第4の工程と、 を備えることを特徴とする半導体光検出素子の製
    造方法。 7 前記第1の工程は、シリコン単結晶基板上に
    第1導電型のシリコン結晶成長層を形成した後、
    前記第1および第2の二酸化シリコン膜を形成す
    る工程である請求項6記載の半導体光検出素子の
    製造方法。 8 第1導電型のシリコン基板の互いに近接した
    第1および第2の受光部形成領域表面に、それぞ
    れ同一厚さの熱酸化による第1および第2の二酸
    化シリコン膜を形成する第1の工程と、 前記第1および第2の二酸化シリコン膜を介し
    て前記シリコン基板の前記第1および第2の受光
    部形成領域に第2導電型の不純物をイオン注入す
    る第2の工程と、 アニールの後に前記第2の二酸化シリコン膜を
    介して前記シリコン基板の前記第2の受光部形成
    領域に第1もしくは2導電型の不純物をイオン注
    入して表面およびその近傍にキヤリアのトラツプ
    準位を形成する第3の工程と、 前記第1および第2の受光部形成領域にオーミ
    ツク電極を形成する第4の工程と、 を備えることを特徴とする半導体光検出素子の製
    造方法。 9 前記第1の工程は、シリコン単結晶基板上に
    第1導電型のシリコン結晶成長層を形成した後、
    前記第1および第2の二酸化シリコン膜を形成す
    る工程である請求項8記載の半導体光検出素子の
    製造方法。 10 第1導電型のシリコン基板の互いに近接し
    た第1および第2の受光部形成領域表面に、それ
    ぞれ同一厚さの熱酸化による第1および第2の二
    酸化シリコン膜を形成する第1の工程と、 前記第1の二酸化シリコン膜を介して前記シリ
    コン基板の前記第1の受光部形成領域に第2導電
    型の不純物をイオン注入すると共にアニールする
    第2の工程と、 前記第2の二酸化シリコン膜を介して前記シリ
    コン基板の前記第2の受光部形成領域に第2導電
    型の不純物をイオン注入すると共に、表面および
    その近傍にキヤリアのトラツプ準位が残存する程
    度にアニールする第3の工程と、 前記第1および第2の受光部形成領域にオーミ
    ツク電極を形成する第4の工程と、 を備えることを特徴とする半導体光検出素子の製
    造方法。 11 前記第1の工程は、シリコン単結晶基板上
    に第1導電型のシリコン結晶成長層を形成した
    後、前記第1および第2の二酸化シリコン膜を形
    成する工程である請求項10記載の半導体光検出
    素子の製造方法。
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