JP2004119632A - 回路内蔵受光素子およびその検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1のP型半導体層と第2のP型層半導体層との界面、および、第2のP型半導体層内に発生するP型およびN型の異常拡散層を検出する。
【解決手段】受光素子であるフォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接するP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から一対のN型拡散層21および22が所定の間隔でさらに形成された異常拡散層検出手段である異常拡散層検出部70を備えていることにより、一対のN型拡散層21および22、P型半導体基板1およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2から成る横形NPNトランジスタが形成され、この横形NPNトランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することにより、P型半導体基板1とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2の下部および表面に発生するP型またはN型の異常拡散層が検出できる。
【選択図】 図1
【解決手段】受光素子であるフォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接するP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から一対のN型拡散層21および22が所定の間隔でさらに形成された異常拡散層検出手段である異常拡散層検出部70を備えていることにより、一対のN型拡散層21および22、P型半導体基板1およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2から成る横形NPNトランジスタが形成され、この横形NPNトランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することにより、P型半導体基板1とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2の下部および表面に発生するP型またはN型の異常拡散層が検出できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光電変換信号を発生するフォトダイオードと、光電変換信号を処理する回路とを内蔵した回路内蔵受光素子およびその検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ディスク装置は、形状の小型化および機能の高性能化が要求されており、このため光ディスク装置に用いられる光ピックアップの小型軽量化が重要となっている。光ピックアップの小型軽量化を実現するためには、トラッキングビームを生成するための機能、光分岐を行うための機能および誤差信号を生成するための機能を1つのホログラム素子に集積化し、レーザダイオードおよび分割フォトダイオードを1つのパッケージ(図示せず)内に収容し、上記ホログラム素子をパッケージ上面に配置した構造の光モジュールが提案されている。
【0003】
このような光ピックアップに用いられているものとして回路内蔵受光素子がある。この回路内蔵受光素子は、ICプロセスを利用して同一チップ上に、入射光を電気信号に変換する光検出フォトダイオードと、光電変換信号の信号処理に用いられるトランジスタ、抵抗、容量等の回路素子とが集積されている。
【0004】
回路内蔵受光素子は、通常、工程の共通化によりコストの低減を図るため、光検出フォトダイオードが形成されているフォトダイオード領域および信号処理用のトランジスタ、抵抗、容量等の回路素子が形成されている周辺回路領域のどちらも、P型半導体基板、P型第1エピタキシャル成長層およびN型第2エピタキシャル成長層が順番に積層されている。フォトダイオード領域は、P型第1エピタキシャル成長層とN型第2エピタキシャル成長層とのPN接合によって光検出フォトダイオードが構成され、周辺回路領域は、P型第1エピタキシャル成長層およびN型第2エピタキシャル成長層内に拡散処理を行うことによって、PNPトランジスタ、NPNトランジスタ等が形成されている。
【0005】
一般的に、フォトダイオードの性能を評価する場合、受光感度および応答速度が重要な評価項目となる。
【0006】
受光感度は、光検出の際にフォトダイオードのPN接合に逆バイアス電圧を印加し、PN接合領域の空乏層内で発生したキャリア数と、空乏層の外側で発生したキャリアのうち拡散によって空乏層内に到達したキャリア数との和によって決定される。
【0007】
応答速度は、光検出フォトダイオードを構成するPN接合の接合容量の値によって大きく影響を受け、応答速度は、接合容量の値が小さいほど速くなる。
【0008】
したがって、フォトダイオードの受光感度を向上させるとともに、接合容量を低減して応答速度も速くするためには、空乏層の間隔を十分に拡げることが有効である。
【0009】
このため、空乏層を拡げるための第1導電型領域としては、上記の表面に低濃度(高比抵抗)のP型エピタキシャル成長層を成長させたP型半導体基板を用いるか、または、これに代わってP型低濃度半導体基板が用いられる。
【0010】
これにより、光が吸収される第1導電型領域で空乏層の間隔が拡がりやすくなって侵入した入射光を有効に利用することが可能となり、PN接合の接合容量も低減することができる。
【0011】
しかし、このような構造を得るには製造工程上に問題がある。その問題とは、上記のP型第1エピタキシャル層上にN型第2エピタキシャル層を成長させる際に、フォトダイオード領域と周辺回路領域とを電気的に分離するP型ウェル領域およびP型第1分離拡散領域の表面からの不純物の外方拡散(アウトディフュージョン)が起ることである。外方拡散(アウトディフュージョン)が起ると、フォトダイオードのPN接合領域であるP型第1エピタキシャル層とN型第2エピタキシャル層との界面に、外方拡散(アウトディフュージョン)した不純物が再付着しP型の異常拡散層が発生する。この時、P型第1エピタキシャル層は、フォトダイオードを高速動作させるように不純物濃度を低くしているために、構造敏感の状態であり外方拡散がわずかに起っても、フォトダイオードのPN接合領域の空乏層の間隔が狭くなり接合容量が増大する。
【0012】
すなわち、フォトダイオードのPN接合領域であるP型第1エピタキシャル層とN型第2エピタキシャル層との界面に不純物が再付着しP型の異常拡散層が発生すると、PN接合領域の空乏層の幅が狭くなり接合容量が大きくなることで、フォトダイオードの応答速度低下がおこる。
【0013】
このような問題に対し、特開2001−177083号公報(特許文献1)では、上記のN型第2エピタキシャル層であるN型エピタキシャル層と、P型第1エピタキシャル層であるP型高比抵抗エピタキシャル層との界面における不純物濃度を確認するために、P型高比抵抗エピタキシャル層を介して電気的に接続している一対の表面からの検査用P型分離拡散領域が適当な間隔で設けられ、一対の表面からの検査用P型分離拡散領域間の抵抗値Rdを測定し、N型エピタキシャル層とP型高比抵抗エピタキシャル層との界面に発生するP型異常拡散層を検出することによって、高速応答可能な回路内蔵受光素子が得られる構成が開示されている。
【0014】
一方、光ディスクなどの光記録媒体が年々高密度化されるにつれて、それに使用される光の波長が短波長化されてきている。すなわち、CDでは赤外域の780nmの波長が用いられてきたが、DVDでは赤色域の650nmの波長へと短波長化され、さらに青色域の410nm付近の波長を利用しようと開発が進められている。
【0015】
光の波長が短くなると、入射光の半導体(シリコン)内への侵入長が急激に低下していく。例えば、波長780nmでは侵入長が約8μmであるが、波長410nmでは侵入長が約0.3μm以下となる。
【0016】
このように光の短波長化が進むと、半導体表面から内部に向かって浅い領域にPN接合の形成が必要となる。
【0017】
このような問題を改善するため、特開2001−284629号公報(特許文献2)には、以下に説明する構成が開示されている。
【0018】
P型第1半導体基板、P型第1半導体層、P型第2半導体層が順番に積層され、P型第2半導体層表面にはN型半導体拡散領域がN型半導体拡散領域の表面をP型第2半導体層表面から露出するように形成されており、このためP型第2半導体層およびN型半導体拡散領域の界面にPN接合領域を設けた、入射光を検出する光検出フォトダイオードが形成されている。光検出フォトダイオード近傍には、P型拡散領域およびその内部に埋め込まれたP型埋め込み領域を有する素子分離領域を介して、P型第1半導体層およびP型第2半導体層内に回路素子が設けられた周辺回路領域が形成され、光検出フォトダイオードおよび周辺回路領域から成る回路内蔵受光素子が構成されている。この場合、上記N型半導体拡散領域は、短波長の入射光の侵入長に応じた拡散深さ(表面からの深さ)を有しており、長波長から短波長までの広範囲の波長の入射光に対して、良好な受光感度および高速の応答特性を有する回路内蔵受光素子が提案されている。
【0019】
図8は、その回路内蔵受光素子の光検出フォトダイオードの断面図である。
【0020】
図8に示す光検出フォトダイオードは、P型第1半導体基板100、第1のP型半導体層であるP型第1半導体層150および第2のP型半導体層であるP−型第2半導体層200が順番に積層され、P−型第2半導体層200表面にはN型半導体拡散領域250がN型半導体拡散領域250の表面をP−型第2半導体層200表面から露出するように形成されている。P−型第2半導体層200およびN型半導体拡散領域250の界面にはPN接合領域が形成され、PN接合領域の所定範囲まで空乏層170が拡がっている。
【0021】
光検出フォトダイオードに隣接して、素子分離領域350が形成されている。
【0022】
素子分離領域350は、P型第1半導体基板100からP型第1半導体層150を介してP−型第2半導体層200の間に、P+型分離拡散領域110およびP+型分離拡散領域110の内部に所定の間隔で埋め込まれたP+型埋め込み領域120を有している。P+型埋め込み領域120上には、素子分離用酸化膜160がその表面をP−型第2半導体層200の表面から露出するように形成されている。P+型分離拡散領域110上の各素子分離用酸化膜160間には、P型ウェル領域130がその表面をP−型第2半導体層200の表面から露出するように形成されており、P型ウェル領域130の表面には、P+型拡散領域140がその表面をP型ウェル領域130の表面から露出するように形成されている。
【0023】
光検出フォトダイオードのP−型第2半導体層200、N型半導体拡散領域250および素子分離領域350の表面は、表面保護膜300が積層されている。
【0024】
また、特開2001−177083号公報にて開示された構成のように、P型第1エピタキシャル層であるP型高比抵抗エピタキシャル層上にN型第2エピタキシャル層であるN型エピタキシャル層を形成する場合には、N型エピタキシャル層の下方のP型半導体領域からN型エピタキシャル層に、N型エピタキシャル層の不純部濃度以下のP型不純物のオートドーピングが生じてもN型不純物の拡散により電気的に相殺されるためフォトダイオードの特性に対して影響がない。
【0025】
【特許文献1】
特開2001−177083号公報(第5頁、第1図)
【特許文献2】
特開2001−284629号公報(第7頁、第1図)
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8に示すフォトダイオードのように、短波長の入射光にも対応するため、P−型第2半導体層200内に拡散深さの浅いN型半導体拡散領域250を形成した構造の場合には、N型半導体拡散領域250の下方のP型半導体領域からN型半導体拡散領域250に、より低い不純物濃度でP型不純物のオートドーピングが発生しても、N型不純物の拡散により電気的に相殺できず図9に示すように、P−型第2半導体層200内の空乏層170近傍にP型異常拡散層180が生じる。このため、空乏層170の広がりが抑制され、フォトダイオードの接合容量が増大し、フォトダイオードの応答速度が低下する。
【0027】
また、P型第1エピタキシャル層であるP型高比抵抗エピタキシャル層上にN型第2エピタキシャル層であるN型エピタキシャル層を形成する場合には、問題にならないN型半導体拡散領域250からのN型不純物のオートドーピングが発生すると、N型半導体拡散領域250N型不純物濃度が減少し空乏層170の広がりが大きく抑制され、フォトダイオードの接合容量が増大し、フォトダイオードの応答速度が低下する。
【0028】
さらに、P−型第2半導体層200内に拡散深さの浅いN型半導体拡散領域250を形成した構造の場合には、フォトダイオードのN型半導体拡散領域250の周辺部のP−型第2半導体層200のP型不純物が、表面保護膜300を堆積する熱酸化により表面保護膜300に取り込まれることによってP型不純物の表面濃度が低下する。このため、N型半導体拡散領域250からN型半導体拡散領域250の周辺部のP−型第2半導体層200に少量のN型不純物によるオートドーピングが発生しても、P型不純物により電気的に相殺できずN型半導体拡散領域250の周辺部のP−型第2半導体層200にN型異常拡散層190が生じる。これにより、フォトダイオードのP−型第2半導体層200の表面に広がる空乏層170の広がりが抑制され、フォトダイオードの接合容量が増大し、フォトダイオードの応答速度が低下する。
【0029】
したがって、光源の短波長化に伴い、長波長から短波長までの広範囲の波長の入射光に対して、良好な受光感度および高速の応答特性のフォトダイオードを有する回路内蔵受光素子を得るために、図8に示すP−型半導体層200内に拡散深さの浅いN型半導体拡散領域250を形成する構造は、フォトダイオード領域におけるP型不純物およびN型不純物のオートドーピングの影響を一層受けやすくなり上記回路内蔵受光素子が得られない。
【0030】
本発明は、このような課題を解決するものであり、その目的は、第1のP型半導体層と第2のP型層半導体層との界面、および、第2のP型半導体層内に発生するP型およびN型の異常拡散層を検出することができる回路内蔵受光素子およびその検査方法を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明の回路内蔵受光素子は、第1の第1導電型半導体領域上に第2の第1導電型半導体層が形成されるとともに、第2の第1導電型半導体層が一対の素子分離領域により複数に分割されており、分割された第2の第1導電型半導体層の表面から第1の第2導電型半導体層が形成された受光素子と、受光素子に一方の素子分離領域を介して隣接する信号処理回路部とを有する回路内蔵受光素子において、受光素子に他方の素子分離領域を介して隣接する第2の第1導電型半導体層の表面から一対の第2の第2導電型半導体層が所定の間隔でさらに形成された異常拡散層検出手段を備えているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0032】
また、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子は、第1の第2導電型拡散層が分割されて形成されている。
【0033】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子において、一対の第2の第2導電型半導体層は、第1の第1導電型半導体領域を第2の第1導電型半導体層と同一として形成され、第2の第1導電型半導体層の表面から、第1の第2導電型半導体層とともに形成されている。
【0034】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子において、一対の第2の第2導電型半導体層には、それぞれ第3の第2導電型半導体層が電気的に接続されて形成されており、各第3の第2導電型半導体層はそれぞれ第1の第1導電型半導体領域まで到達するように形成されている。
【0035】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子において、第1の第1導電型半導体領域は、第2の第1導電型半導体層よりも比抵抗が低い第1導電型半導体基板部と、第1導電型半導体基板部の上に設けられた、第2の第1導電型半導体層と同等の比抵抗の第1導電型高比抵抗層とを有する。
【0036】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子は、第1導電型高比抵抗層と第1導電型半導体基板との間に、第1導電型半導体基板よりも比抵抗が低い第1導電型埋め込み拡散層が形成されている。
【0037】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子は、第1導電型半導体基板部が第1導電型高比抵抗半導体基板部である。
【0038】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子は、第2の第1導電型半導体層は比抵抗が100Ωcm以上の第1導電型高比抵抗エピタキシャル層である。
【0039】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子は、一対の第2の第2導電型半導体層間に素子分離用酸化膜が形成されている。
【0040】
本発明の回路内蔵受光素子の検査方法は、請求項1に記載の回路内蔵受光素子の検査方法であって、第2の第1導電型半導体層に形成した一対の第2の第2導電型半導体層を、それぞれエミッタ領域およびコレクタ領域とし、第1の第1導電型半導体領域および第2の第1導電型半導体層をベース領域とする横型トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することによって、異常拡散層の有無を検出するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0041】
上記構成により、以下、その作用を説明する。
【0042】
本発明の回路内蔵受光素子は、受光素子に素子分離領域を介して隣接する第2の第1導電型半導体層の表面から一対の第2の第2導電型半導体層が所定の間隔でさらに形成された異常拡散層検出手段を備えている。このため、異常拡散層検出部には、一対の第2の第2導電型半導体層がそれぞれエミッタ領域およびコレクタ領域、第1の第1導電型半導体領域および第2の第1導電型半導体層から成るベース領域を有する横形NPNトランジスタが形成されている。
【0043】
この場合、第2の第1導電型半導体層の下部および表面にP型不純物によるP型異常拡散層が存在すると、第2の第1導電型半導体層の比抵抗が低下する。反対に、第2の第1導電型半導体層の下部および表面にN型不純物によるN型異常拡散層が存在すると、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の比抵抗が増加する。
【0044】
したがって、一対の第2の第2導電型半導体層、第1の第1導電型半導体領域および第2の第1導電型半導体層から成る横形NPNトランジスタを用いて、横形NPNトランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することにより、第1のP型半導体層と第2のP型層半導体層との界面、および、第2の第1導電型半導体層の下部および表面に発生するP型またはN型の異常拡散層の有無が検出できる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0046】
図1は、本発明の第1の実施形態である回路内蔵受光素子の構成を示す断面図である。図1に示す回路内蔵受光素子は、入射光を電気信号に光電変換する受光素子であるフォトダイオード60、フォトダイオード60によって光電変換された電気信号の信号処理を行う信号処理回路部50および異常拡散層を検出する異常拡散層検出手段である異常拡散層検出部70を有している。
【0047】
図1に示す回路内蔵受光素子は、第1導電型半導体基板部であるP型半導体基板1上に、第2の第1導電型半導体層であるP−型高比抵抗エピタキシャル層2が形成されている。
【0048】
P−型高比抵抗エピタキシャル層2およびP型半導体基板1内には、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から所定の深さの素子分離領域35が形成されれおり、この表面からの素子分離領域35によりP−型高比抵抗エピタキシャル層2が複数の領域に分離されている。
【0049】
素子分離領域35は、P+型分離拡散領域7およびP+型分離拡散領域7の内部に所定の間隔で埋め込まれたP+型埋め込み領域8を有しており、P+型埋め込み領域8上には、素子分離用酸化膜19がその表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。P+型分離拡散領域7上の各素子分離用酸化膜19間には、P型ウェル領域17がその表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されており、P型ウェル領域17の表面には、P+型拡散領域18がその表面をP型ウェル領域17の表面から露出するように形成されている。ここで、素子分離用酸化膜19は、選択的な分離酸化膜を形成するLOCOS(ロコス)工程により形成されるLOCOS酸化膜である。
【0050】
表面からの素子分離領域35により、複数の領域に分離されているP−型高比抵抗エピタキシャル層2の任意の領域には、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から所定の深さに、第1の第2導電型半導体層であるN型拡散層3がN型拡散層3の表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。P−型高比抵抗エピタキシャル層2およびN型拡散層3に界面にはPN接合領域が形成され、フォトダイオード60の電荷発生領域になっている。N型拡散層3の深さは、検出する入射光の波長に合わせて調整される。例えば、光源が波長410nmの青色レーザの場合、N型拡散層3の深さは、1μm以下とする。
【0051】
一方、フォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接する領域には、信号処理回路部50が設けられている。信号処理回路部50は、PNPトランジスタ領域50aおよびNPNトランジスタ領域50bを有している。PNPトランジスタ領域50aおよびNPNトランジスタ領域50bは、それぞれ表面からの素子分離用酸化膜19とP+型埋め込み領域8とによって電気的に分離されている。
【0052】
PNPトランジスタ領域50aは、P−型高比抵抗エピタキシャル層2とP型半導体基板1との界面にN型ウェル領域24が形成され、N型ウェル領域24の上部にP+型埋め込み領域25が形成されている。P+型埋め込み領域25上には、P型ウェル領域26およびN型拡散領域27が隣接して、それぞれの表面が露出するように形成されている。P型ウェル領域26およびN型拡散領域27の表面には、P+型拡散領域28がその表面をP型ウェル領域26およびN型拡散領域27の表面から露出するようにそれぞれ形成されている。
【0053】
NPNトランジスタ領域50bは、P−型高比抵抗エピタキシャル層2とP型半導体基板1との界面にN+型埋め込み領域29が形成され、N+型埋め込み領域29上にN+型補償拡散層10およびN+型エミッタ拡散領域12が表面からの素子分離用酸化膜19を介して形成されている。N+型補償拡散層10の表面は露出している。N+型エミッタ拡散領域12上には、P+型ベース拡散領域11がその表面を露出するように形成されている。
【0054】
さらに、信号処理回路部50に隣接し、フォトダイオード60の反対側の領域には、異常拡散層検出部70が設けられている。
【0055】
異常拡散層検出部70は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2内に、一対の第2の第2導電型半導体層であるN型拡散層21および22とP型補償拡散層23とがそれぞれの表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。P型補償拡散層23は、N型拡散層21および22とP−型高比抵抗エピタキシャル層2とのコンタクト抵抗を下げるために形成される。N型拡散層21および22は、それぞれ適当な間隔をあけて配置されている。N型拡散層21および22の間隔は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2のP型不純物濃度に対して、N型拡散層21および22の耐電圧が確保されるように設定され、例えばP−型高比抵抗エピタキシャル層2の比抵抗が100Ωcmの場合、20μm以上離して配置されている。N型拡散層21、N型拡散層22およびP型補償拡散層23で電気的に接続されたP−型高比抵抗エピタキシャル層2は横型NPNトランジスタを構成し、例えばN型拡散層21がエミッタ領域、N型拡散層22がコレクタ領域、P−型高比抵抗エピタキシャル層2およびP型半導体基板1がベース領域となる。
【0056】
信号処理回路部50、フォトダイオード60および異常拡散層検出部70は、それぞれ表面からの素子分離領域35により電気的に分離されている。
【0057】
信号処理回路部50、フォトダイオード60および異常拡散層検出部70の上面には、シリコン酸化膜等から成る絶縁膜30が形成されている。
【0058】
信号処理回路部50のNPNトランジスタ50bのN+型補償拡散層10およびP+型ベース拡散領域11に上側には、コンタクトホールを介してポリシリコン等から成る電極31形成され、PNPトランジスタ50aのN型拡散領域27の上側にも、ポリシリコン等から成る電極31形成されている。さらに、異常拡散層検出部70のN型拡散層21、N型拡散層22およびP型補償拡散層23上には、コンタクトホールを介してそれぞれポリシリコン等から成るエミッタ電極21a、コレクタ電極22aおよびベース電極23aが形成されている。
【0059】
次に、異常拡散層の検出方法について説明する。P−型高比抵抗エピタキシャル層2の下部および表面に発生するP型またはN型の異常拡散層は、図1に示す回路内蔵受光素子の異常拡散層検出部70に形成された上記横形NPNトランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することによって検出される。電流増幅率は、hfe=Ic/Ib(Ic:コレクタ電流、Ib:ベース電流)で表される。例えば、異常拡散層検出部70のベース電極23aおよびエミッタ電極21a間に電圧Vbeを印加し、コレクタ電極22aおよびエミッタ電極21a間に電圧Vceを印加して、IcおよびIbを求めればよい。
【0060】
この場合、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の下部および表面にP型不純物によるP型異常拡散層が存在すると、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の比抵抗が低下しベース電流Ibが増加傾向となり電流増幅率が低くなる。反対に、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の下部および表面にN型不純物によるN型異常拡散層が存在すると、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の比抵抗が増加しベース電流Ibが減少傾向となり電流増幅率が高くなる。
【0061】
したがって、異常拡散層検出部70に形成された横形NPNトランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することにより、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の下部および表面に発生するP型またはN型の異常拡散層が検出できる。また、この横形トランジスタのコレクタ電極22aおよびエミッタ電極21a間の耐電圧等など他の項目を評価しても同様にP−型高比抵抗エピタキシャル層2の下部および表面に発生するP型またはN型の異常拡散層が検出できる。
【0062】
図2は、本発明の第2の実施形態である回路内蔵受光素子の構成を示す断面図である。図2に示す回路内蔵受光素子のフォトダイオード60は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面に所定の深さのN型拡散層3aおよび3bがN型拡散層3aおよび3bの表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成され、N型拡散層3aおよび3bは、所定の間隔をあけた分割状態で配置されている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態である回路内蔵受光素子と同様である。
【0063】
通常、光ピックアップに使用されるフォトダイオードは、複数に分割され、それぞれのフォトダイオードの出力信号を演算することによって、サーボ信号およびフォーカス信号を検出している。
【0064】
図2に示す分割されたフォトダイオード60の分割領域に、例えばN型不純物によるN型異常拡散層が発生すると、2つのN型拡散層3aおよび3bが電気的に接続される不具合が発生する。2つのN型拡散層3aおよび3bが電気的に接続されると、フォトダイオード60はサーボ信号およびフォーカス信号を検出できなくなる。
【0065】
図2に示すように、フォトダイオード60が複数に分割して配置されている場合でもフォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接する領域に、異常拡散層検出部70を設けることによって、P型またはN型の異常拡散層が発生したチップを検出でき、その異常チップを除去した不具合のない回路内蔵受光素子が得られる。
【0066】
ここで、図1および2に示すそれぞれ第1および第2の実施形態において、異常拡散検出部70のN型拡散層21および22は、P−高比抵抗型エピタキシャル層2の表面から形成され、フォトダイオード60のPN接合領域を形成するN型拡散層3、3aおよび3bと同時に形成される。これにより、フォトダイオード60のPN接合領域を形成するN型拡散層3、3aおよび3bと、異常拡散検出部70のN型拡散層21および22とは、同時に、形成されることにより、異常拡散検出部70は、フォトダイオード60で発生するP型またはN型の異常拡散層を同じ状態で検出できる。
【0067】
図3は、本発明の第3の実施形態である回路内蔵受光素子の構成を示す断面図である。図3に示す回路内蔵受光素子の異常拡散層検出部70は、表面からのN型拡散層21および22の下部にそれぞれ第3の第2導電型半導体層であるN+型埋め込み拡散層32および33がP型半導体基板1まで到達するように形成されている。そして、フォトダイオード60は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面に所定の深さのN型拡散層3aおよび3bがN型拡散層3aおよび3bの表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成され、N型拡散層3aおよび3bは、所定の間隔をあけた分割状態で配置されている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態である回路内蔵受光素子と同様である。
【0068】
図3に示す回路内蔵受光素子は、異常拡散層検出部70にP型半導体基板1まで到達するN型埋め込み拡散層32および33が形成されていることにより、P型半導体基板1とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との間に発生するP型またはN型の異常拡散層を、前述した横形トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することよって、同様に検出することが可能となる。これにより、P型またはN型の異常拡散層が発生したチップを検出でき、その異常チップを除去した不具合のない回路内蔵受光素子が得られる。
【0069】
図4(a)は、本発明の第4の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオード60および異常拡散層検出部70の構成を示す断面図、図4(b)は、図4(a)のA−A’線に対応するフォトダイオード60の断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【0070】
図4(a)に示す回路内蔵受光素子は、P型半導体基板1上に第1導電型高比抵抗層であるP−型高比抵抗層40およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2が順番に積層されている。P−型高比抵抗エピタキシャル層2には、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から所定の深さのN型拡散層3がN型拡散層3の表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態である回路内蔵受光素子と同様である。
【0071】
図4(a)に示すフォトダイオード60の表面から内部への不純物濃度分布は、図4(b)に示すような分布である。
【0072】
N型拡散層3の不純物濃度は、フォトダイオード60の表面から所定の深さのN型拡散層3とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面のPN接合領域で急激に減少している。
【0073】
N型拡散層3とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面のPN接合領域では、N型拡散層3およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度が相互に補償されて急激に低下している。
【0074】
P−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度は、PN接合領域を除いて、N型拡散層3の不純物濃度よりも低く均一に分布するように設定されている。
【0075】
P−型高比抵抗層40の不純物濃度は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度と等しくなるように設定されている。
【0076】
P型半導体基板1の不純物濃度は、P−型高比抵抗層40の不純物濃度よりも高く均一に設定されている。
【0077】
このように、図4(a)に示す回路内蔵受光素子のフォトダイオード60は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2とP型半導体基板1との間にP−型高比抵抗層40を形成することにより、P型半導体基板1側への空乏層の広がりを大きくできる。これにより、フォトダイオード60は、PN接合領域の接合容量を低減が可能となり、さらなる高速化が図れる。
【0078】
図4(a)に示す回路内蔵受光素子も、フォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接する領域に、異常拡散層検出部70が設けられ、P−型高比抵抗エピタキシャル層2に発生するP型またはN型の異常拡散層を、前述した横形トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することよって、同様に検出することが可能となる。これにより、P型またはN型の異常拡散層が発生したチップを検出でき、その異常チップを除去した不具合のない回路内蔵受光素子が得られる。
【0079】
図5(a)は、本発明の第5の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオード60および異常拡散層検出部70の構成を示す断面図、図5(b)は、図5(a)のB−B’線に対応するフォトダイオード60の断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【0080】
図5(a)に示す回路内蔵受光素子は、P型半導体基板1上に第1導電型埋め込み拡散層であるP+型埋め込み拡散層41、P−型高比抵抗層40およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2が順番に積層されている。P−型高比抵抗エピタキシャル層2には、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から所定の深さのN型拡散層3がN型拡散層3の表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態である回路内蔵受光素子と同様である。
【0081】
図5(a)に示すフォトダイオード60の表面から内部への不純物濃度分布は、図5(b)に示すような分布である。
【0082】
N型拡散層3の不純物濃度は、フォトダイオード60の表面から所定の深さのN型拡散層3とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面のPN接合領域で急激に減少している。
【0083】
N型拡散層3とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面のPN接合領域では、N型拡散層3およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度が相互に補償されて急激に低下している。
【0084】
P−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度は、PN接合領域を除いて、N型拡散層3の不純物濃度よりも低く均一に分布するように設定されている。
【0085】
P−型高比抵抗層40の不純物濃度は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度と等しくなるように設定されている。
【0086】
P+型埋め込み拡散層41の不純物濃度は、P−型高比抵抗層40の不純物濃度より高く設定されており、さらに不純物濃度のピーク値もつ曲線状のプロファイルになるように設定されている。
【0087】
P型半導体基板1の不純物濃度は、P−型高比抵抗層40の不純物濃度よりも高く、P+型埋め込み拡散層41の不純物濃度よりも低くなるように均一に設定されている。
【0088】
このように、図5(a)に示す回路内蔵受光素子のフォトダイオード60は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2とP型半導体基板1との間にP+型埋め込み拡散層41およびP−型高比抵抗層40を順番に形成することにより、P型半導体基板1側への空乏層の広がりを大きくできるとともに、P+型埋め込み拡散層41によるフォトダイオード60のP型半導体領域とアノード電極との間等の直列抵抗も低減できる。これにより、フォトダイオード60は、PN接合領域の接合容量およびアノード電極までの直列抵抗の低減が可能となり、さらなる高速化が図れる。
【0089】
図5(a)に示す回路内蔵受光素子も、フォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接する領域に、異常拡散層検出部70が設けられ、P−型高比抵抗エピタキシャル層2に発生するP型またはN型の異常拡散層を、前述した横形トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することよって、同様に検出することが可能となる。これにより、P型またはN型の異常拡散層が発生したチップを検出でき、その異常チップを除去した不具合のない回路内蔵受光素子が得られる。
【0090】
図6(a)は、本発明の第6の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオード60および異常拡散層検出部70の構成を示す断面図、図6(b)は、図6(a)のC−C’線に対応するフォトダイオード60の断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【0091】
図6(a)に示す回路内蔵受光素子は、P型半導体基板として第1導電型高比抵抗半導体基板部であるP−型高比抵抗基板42を用いており、P−型高比抵抗基板42上にP−型高比抵抗層40およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2が順番に積層されている。P−型高比抵抗エピタキシャル層2には、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から所定の深さのN型拡散層3がN型拡散層3の表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態である回路内蔵受光素子と同様である。
【0092】
図6(a)に示すフォトダイオード60の表面から内部への不純物濃度分布は、図6(b)に示すような分布である。
【0093】
N型拡散層3の不純物濃度は、フォトダイオード60の表面から所定の深さのN型拡散層3とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面のPN接合領域で急激に減少している。
【0094】
N型拡散層3とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面のPN接合領域では、N型拡散層3およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度が相互に補償されて急激に低下している。
【0095】
P−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度は、PN接合領域を除いて、N型拡散層3の不純物濃度よりも低く均一に分布するように設定されている。
【0096】
P−型高比抵抗層40の不純物濃度は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度と等しくなるように設定されている。
【0097】
P−型高比抵抗基板42の不純物濃度も、P−型高比抵抗層40の不純物濃度と等しくなるように均一に設定されている。
【0098】
このように、図6(a)に示す回路内蔵受光素子のフォトダイオード60は、P型半導体基板としてP−型高比抵抗基板42を用いることにより、P−型高比抵抗基板42側への空乏層の広がりを大きくできるとともに、製造においても有利となる。これにより、フォトダイオード60は、PN接合領域の接合容量の低減による高速化が図れ、さらに低価格で提供できる。
【0099】
図6(a)に示す回路内蔵受光素子も、フォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接する領域に、異常拡散層検出部70が設けられ、P−型高比抵抗エピタキシャル層2に発生するP型またはN型の異常拡散層を、前述した横形トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することよって、同様に検出することが可能となる。これにより、P型またはN型の異常拡散層が発生したチップを検出でき、その異常チップを除去した不具合のない回路内蔵受光素子が得られる。
【0100】
ここで、図6(a)に示す回路内蔵受光素子のフォトダイオード60は、P−型高比抵抗基板42上に形成されるP−型高比抵抗層40およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2の各P型半導体層の比抵抗が100Ωcm以上である事が望ましい。また、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の形成領域にP−型高比抵抗層40を形成し、P−型高比抵抗基板42上に、P−型高比抵抗層40だけを形成しても同様の効果が得られる。PN接合領域の接合容量を低減するために、十分な空乏層の広がりを得るにはPN接合領域を形成するP型半導体層の比抵抗を低減する必要がある。このため、フォトダイオード60の表面のP型不純物量が低下すると、P型不純物量が少ない異常拡散層が生じても問題になるようになる。例えば、フォトダイオード60が応答速度300MHz以上を得るためには、上記各P型半導体層は100Ωcm以上必要となる。このような場合でも、横形トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することよって、上記と同様に異常拡散層を検出することが可能である。
【0101】
図7(a)は、本発明の第7の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオード60および異常拡散層検出部70の構成を示す断面図、図7(b)は、図7(a)のD−D’線に対応するフォトダイオード60の断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【0102】
図7(a)に示す回路内蔵受光素子は、P型半導体基板としてP−型高比抵抗基板42を用いており、P−型高比抵抗基板42上にP−型高比抵抗層40およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2が順番に積層されている。P−型高比抵抗エピタキシャル層2には、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から所定の深さのN型拡散層3がN型拡散層3の表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。そして、例えば、異常拡散層検出部70のN型拡散層21とN型拡散層22との間、および、N型拡散層22とP型補償拡散層23との間に、選択的な分離酸化膜を形成するLOCOS(ロコス)工程により、表面から素子分離用酸化膜19aがそれぞれ形成されている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態である回路内蔵受光素子と同様である。
【0103】
P型不純物は、製造での熱酸化工程における高温処理等により、絶縁膜30、素子分離用酸化膜19a等の各酸化膜に取り込まれ、例えばP−型高比抵抗エピタキシャル層2のシリコン(Si)内の不純物濃度が低下する。このため、P−型高比抵抗エピタキシャル層2は、構造敏感の状態となり微小な異常拡散層が存在してもその影響をうけることになる。これにより、異常拡散層検出部70は、表面からの素子分離用酸化膜19aが形成されることによって、P型またはN型の異常拡散層に対する検出感度が向上する。
【0104】
図7(a)に示すフォトダイオード60の表面から内部への不純物濃度分布は、図7(b)に示すような分布である。
【0105】
図7(b)に示す不純物濃度分布は、図6(b)に示す不純物濃度分布と同様である。
【0106】
このように、図7(a)に示す回路内蔵受光素子のフォトダイオード60は、図6(a)に示すフォトダイオード60と同様に、P型半導体基板としてP−型高比抵抗基板42を用いることにより、P−型高比抵抗基板42側への空乏層の広がりを大きくできるとともに、製造においても有利となる。これにより、フォトダイオード60は、PN接合領域の接合容量の低減による高速化が図れ、さらに低価格で提供できる。
【0107】
図7(a)に示す回路内蔵受光素子も、フォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接する領域に、異常拡散層検出部70が設けられ、P−型高比抵抗エピタキシャル層2に発生するP型またはN型の異常拡散層を、前述した横形トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することよって、同様に検出することが可能となる。これにより、P型またはN型の異常拡散層が発生したチップを検出でき、その異常チップを除去した不具合のない回路内蔵受光素子が得られる。
【0108】
以上より、本発明の回路内蔵受光素子では、電気的に接続している表面から形成された一対の検査用N型拡散層と、表面から形成された一対の検査用N型拡散領域とP型基板とからなる、横型トランジスタのhFEを測定することで、第1のP型半導体領域と第2のP型拡散層との界面、および、第2のP型拡散層内に発生する異常拡散層の有無を検出できる。この結果、異常拡散層が生じているチップを除去でき、長波長から短波長までの広範囲の波長の入射光に対して、良好な受光感度と高い応答特性フォトダイオードを有する回路内蔵受光素子が得られる。
【0109】
【発明の効果】
本発明の回路内蔵受光素子は、受光素子に素子分離領域を介して隣接する第2の第1導電型半導体層の表面から一対の第2の第2導電型半導体層が所定の間隔でさらに形成された異常拡散層検出手段を備えていることによって、第1のP型半導体層と第2のP型層半導体層との界面、および、第2のP型半導体層内に発生するP型およびN型の異常拡散層の有無を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である回路内蔵受光素子の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態である回路内蔵受光素子の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態である回路内蔵受光素子の構成を示す断面図である。
【図4】(a)は、本発明の第4の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオードおよび異常拡散層検出部の構成を示す断面図、(b)は、(a)のA−A’線に対応するフォトダイオードの断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【図5】(a)は、本発明の第5の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオードおよび異常拡散層検出部の構成を示す断面図、(b)は、(a)のB−B’線に対応するフォトダイオードの断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【図6】(a)は、本発明の第6の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオードおよび異常拡散層検出部の構成を示す断面図、(b)は、(a)のC−C’線に対応するフォトダイオードの断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【図7】(a)は、本発明の第7の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオードおよび異常拡散層検出部の構成を示す断面図、(b)は、(a)のD−D’線に対応するフォトダイオードの断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【図8】従来の回路内蔵受光素子の光検出フォトダイオードの断面図である。
【図9】図8に示す光検出フォトダイオードに異常拡散層が発生した場合の断面図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板1
2 P−型高比抵抗エピタキシャル層
3 N型拡散層
3a N型拡散層
3b N型拡散層
7 P+型分離拡散領域
8 P+型埋め込み領域
10 N+型補償拡散層
11 P+型ベース拡散領域
12 N+型エミッタ拡散領域
17 P型ウェル領域
18 P+型拡散領域
19 素子分離用酸化膜
19a 素子分離用酸化膜
21 N型拡散層
21a エミッタ電極
22 N型拡散層
22a コレクタ電極
23 P型補償拡散層
23a ベース電極
24 N型ウェル領域
25 P+型埋め込み領域
26 P型ウェル領域
27 N型拡散領域
28 P+型拡散領域
29 N+型埋め込み領域
30 絶縁膜
31 電極
32 N+型埋め込み拡散層
33 N+型埋め込み拡散層
35 素子分離領域35
40 P−型高比抵抗層
41 P+型埋め込み拡散層
42 P−型高比抵抗基板
50 信号処理回路部
50a PNPトランジスタ領域
50b NPNトランジスタ領域
60 フォトダイオード
70 異常拡散層検出部
【発明の属する技術分野】
本発明は、光電変換信号を発生するフォトダイオードと、光電変換信号を処理する回路とを内蔵した回路内蔵受光素子およびその検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ディスク装置は、形状の小型化および機能の高性能化が要求されており、このため光ディスク装置に用いられる光ピックアップの小型軽量化が重要となっている。光ピックアップの小型軽量化を実現するためには、トラッキングビームを生成するための機能、光分岐を行うための機能および誤差信号を生成するための機能を1つのホログラム素子に集積化し、レーザダイオードおよび分割フォトダイオードを1つのパッケージ(図示せず)内に収容し、上記ホログラム素子をパッケージ上面に配置した構造の光モジュールが提案されている。
【0003】
このような光ピックアップに用いられているものとして回路内蔵受光素子がある。この回路内蔵受光素子は、ICプロセスを利用して同一チップ上に、入射光を電気信号に変換する光検出フォトダイオードと、光電変換信号の信号処理に用いられるトランジスタ、抵抗、容量等の回路素子とが集積されている。
【0004】
回路内蔵受光素子は、通常、工程の共通化によりコストの低減を図るため、光検出フォトダイオードが形成されているフォトダイオード領域および信号処理用のトランジスタ、抵抗、容量等の回路素子が形成されている周辺回路領域のどちらも、P型半導体基板、P型第1エピタキシャル成長層およびN型第2エピタキシャル成長層が順番に積層されている。フォトダイオード領域は、P型第1エピタキシャル成長層とN型第2エピタキシャル成長層とのPN接合によって光検出フォトダイオードが構成され、周辺回路領域は、P型第1エピタキシャル成長層およびN型第2エピタキシャル成長層内に拡散処理を行うことによって、PNPトランジスタ、NPNトランジスタ等が形成されている。
【0005】
一般的に、フォトダイオードの性能を評価する場合、受光感度および応答速度が重要な評価項目となる。
【0006】
受光感度は、光検出の際にフォトダイオードのPN接合に逆バイアス電圧を印加し、PN接合領域の空乏層内で発生したキャリア数と、空乏層の外側で発生したキャリアのうち拡散によって空乏層内に到達したキャリア数との和によって決定される。
【0007】
応答速度は、光検出フォトダイオードを構成するPN接合の接合容量の値によって大きく影響を受け、応答速度は、接合容量の値が小さいほど速くなる。
【0008】
したがって、フォトダイオードの受光感度を向上させるとともに、接合容量を低減して応答速度も速くするためには、空乏層の間隔を十分に拡げることが有効である。
【0009】
このため、空乏層を拡げるための第1導電型領域としては、上記の表面に低濃度(高比抵抗)のP型エピタキシャル成長層を成長させたP型半導体基板を用いるか、または、これに代わってP型低濃度半導体基板が用いられる。
【0010】
これにより、光が吸収される第1導電型領域で空乏層の間隔が拡がりやすくなって侵入した入射光を有効に利用することが可能となり、PN接合の接合容量も低減することができる。
【0011】
しかし、このような構造を得るには製造工程上に問題がある。その問題とは、上記のP型第1エピタキシャル層上にN型第2エピタキシャル層を成長させる際に、フォトダイオード領域と周辺回路領域とを電気的に分離するP型ウェル領域およびP型第1分離拡散領域の表面からの不純物の外方拡散(アウトディフュージョン)が起ることである。外方拡散(アウトディフュージョン)が起ると、フォトダイオードのPN接合領域であるP型第1エピタキシャル層とN型第2エピタキシャル層との界面に、外方拡散(アウトディフュージョン)した不純物が再付着しP型の異常拡散層が発生する。この時、P型第1エピタキシャル層は、フォトダイオードを高速動作させるように不純物濃度を低くしているために、構造敏感の状態であり外方拡散がわずかに起っても、フォトダイオードのPN接合領域の空乏層の間隔が狭くなり接合容量が増大する。
【0012】
すなわち、フォトダイオードのPN接合領域であるP型第1エピタキシャル層とN型第2エピタキシャル層との界面に不純物が再付着しP型の異常拡散層が発生すると、PN接合領域の空乏層の幅が狭くなり接合容量が大きくなることで、フォトダイオードの応答速度低下がおこる。
【0013】
このような問題に対し、特開2001−177083号公報(特許文献1)では、上記のN型第2エピタキシャル層であるN型エピタキシャル層と、P型第1エピタキシャル層であるP型高比抵抗エピタキシャル層との界面における不純物濃度を確認するために、P型高比抵抗エピタキシャル層を介して電気的に接続している一対の表面からの検査用P型分離拡散領域が適当な間隔で設けられ、一対の表面からの検査用P型分離拡散領域間の抵抗値Rdを測定し、N型エピタキシャル層とP型高比抵抗エピタキシャル層との界面に発生するP型異常拡散層を検出することによって、高速応答可能な回路内蔵受光素子が得られる構成が開示されている。
【0014】
一方、光ディスクなどの光記録媒体が年々高密度化されるにつれて、それに使用される光の波長が短波長化されてきている。すなわち、CDでは赤外域の780nmの波長が用いられてきたが、DVDでは赤色域の650nmの波長へと短波長化され、さらに青色域の410nm付近の波長を利用しようと開発が進められている。
【0015】
光の波長が短くなると、入射光の半導体(シリコン)内への侵入長が急激に低下していく。例えば、波長780nmでは侵入長が約8μmであるが、波長410nmでは侵入長が約0.3μm以下となる。
【0016】
このように光の短波長化が進むと、半導体表面から内部に向かって浅い領域にPN接合の形成が必要となる。
【0017】
このような問題を改善するため、特開2001−284629号公報(特許文献2)には、以下に説明する構成が開示されている。
【0018】
P型第1半導体基板、P型第1半導体層、P型第2半導体層が順番に積層され、P型第2半導体層表面にはN型半導体拡散領域がN型半導体拡散領域の表面をP型第2半導体層表面から露出するように形成されており、このためP型第2半導体層およびN型半導体拡散領域の界面にPN接合領域を設けた、入射光を検出する光検出フォトダイオードが形成されている。光検出フォトダイオード近傍には、P型拡散領域およびその内部に埋め込まれたP型埋め込み領域を有する素子分離領域を介して、P型第1半導体層およびP型第2半導体層内に回路素子が設けられた周辺回路領域が形成され、光検出フォトダイオードおよび周辺回路領域から成る回路内蔵受光素子が構成されている。この場合、上記N型半導体拡散領域は、短波長の入射光の侵入長に応じた拡散深さ(表面からの深さ)を有しており、長波長から短波長までの広範囲の波長の入射光に対して、良好な受光感度および高速の応答特性を有する回路内蔵受光素子が提案されている。
【0019】
図8は、その回路内蔵受光素子の光検出フォトダイオードの断面図である。
【0020】
図8に示す光検出フォトダイオードは、P型第1半導体基板100、第1のP型半導体層であるP型第1半導体層150および第2のP型半導体層であるP−型第2半導体層200が順番に積層され、P−型第2半導体層200表面にはN型半導体拡散領域250がN型半導体拡散領域250の表面をP−型第2半導体層200表面から露出するように形成されている。P−型第2半導体層200およびN型半導体拡散領域250の界面にはPN接合領域が形成され、PN接合領域の所定範囲まで空乏層170が拡がっている。
【0021】
光検出フォトダイオードに隣接して、素子分離領域350が形成されている。
【0022】
素子分離領域350は、P型第1半導体基板100からP型第1半導体層150を介してP−型第2半導体層200の間に、P+型分離拡散領域110およびP+型分離拡散領域110の内部に所定の間隔で埋め込まれたP+型埋め込み領域120を有している。P+型埋め込み領域120上には、素子分離用酸化膜160がその表面をP−型第2半導体層200の表面から露出するように形成されている。P+型分離拡散領域110上の各素子分離用酸化膜160間には、P型ウェル領域130がその表面をP−型第2半導体層200の表面から露出するように形成されており、P型ウェル領域130の表面には、P+型拡散領域140がその表面をP型ウェル領域130の表面から露出するように形成されている。
【0023】
光検出フォトダイオードのP−型第2半導体層200、N型半導体拡散領域250および素子分離領域350の表面は、表面保護膜300が積層されている。
【0024】
また、特開2001−177083号公報にて開示された構成のように、P型第1エピタキシャル層であるP型高比抵抗エピタキシャル層上にN型第2エピタキシャル層であるN型エピタキシャル層を形成する場合には、N型エピタキシャル層の下方のP型半導体領域からN型エピタキシャル層に、N型エピタキシャル層の不純部濃度以下のP型不純物のオートドーピングが生じてもN型不純物の拡散により電気的に相殺されるためフォトダイオードの特性に対して影響がない。
【0025】
【特許文献1】
特開2001−177083号公報(第5頁、第1図)
【特許文献2】
特開2001−284629号公報(第7頁、第1図)
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8に示すフォトダイオードのように、短波長の入射光にも対応するため、P−型第2半導体層200内に拡散深さの浅いN型半導体拡散領域250を形成した構造の場合には、N型半導体拡散領域250の下方のP型半導体領域からN型半導体拡散領域250に、より低い不純物濃度でP型不純物のオートドーピングが発生しても、N型不純物の拡散により電気的に相殺できず図9に示すように、P−型第2半導体層200内の空乏層170近傍にP型異常拡散層180が生じる。このため、空乏層170の広がりが抑制され、フォトダイオードの接合容量が増大し、フォトダイオードの応答速度が低下する。
【0027】
また、P型第1エピタキシャル層であるP型高比抵抗エピタキシャル層上にN型第2エピタキシャル層であるN型エピタキシャル層を形成する場合には、問題にならないN型半導体拡散領域250からのN型不純物のオートドーピングが発生すると、N型半導体拡散領域250N型不純物濃度が減少し空乏層170の広がりが大きく抑制され、フォトダイオードの接合容量が増大し、フォトダイオードの応答速度が低下する。
【0028】
さらに、P−型第2半導体層200内に拡散深さの浅いN型半導体拡散領域250を形成した構造の場合には、フォトダイオードのN型半導体拡散領域250の周辺部のP−型第2半導体層200のP型不純物が、表面保護膜300を堆積する熱酸化により表面保護膜300に取り込まれることによってP型不純物の表面濃度が低下する。このため、N型半導体拡散領域250からN型半導体拡散領域250の周辺部のP−型第2半導体層200に少量のN型不純物によるオートドーピングが発生しても、P型不純物により電気的に相殺できずN型半導体拡散領域250の周辺部のP−型第2半導体層200にN型異常拡散層190が生じる。これにより、フォトダイオードのP−型第2半導体層200の表面に広がる空乏層170の広がりが抑制され、フォトダイオードの接合容量が増大し、フォトダイオードの応答速度が低下する。
【0029】
したがって、光源の短波長化に伴い、長波長から短波長までの広範囲の波長の入射光に対して、良好な受光感度および高速の応答特性のフォトダイオードを有する回路内蔵受光素子を得るために、図8に示すP−型半導体層200内に拡散深さの浅いN型半導体拡散領域250を形成する構造は、フォトダイオード領域におけるP型不純物およびN型不純物のオートドーピングの影響を一層受けやすくなり上記回路内蔵受光素子が得られない。
【0030】
本発明は、このような課題を解決するものであり、その目的は、第1のP型半導体層と第2のP型層半導体層との界面、および、第2のP型半導体層内に発生するP型およびN型の異常拡散層を検出することができる回路内蔵受光素子およびその検査方法を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明の回路内蔵受光素子は、第1の第1導電型半導体領域上に第2の第1導電型半導体層が形成されるとともに、第2の第1導電型半導体層が一対の素子分離領域により複数に分割されており、分割された第2の第1導電型半導体層の表面から第1の第2導電型半導体層が形成された受光素子と、受光素子に一方の素子分離領域を介して隣接する信号処理回路部とを有する回路内蔵受光素子において、受光素子に他方の素子分離領域を介して隣接する第2の第1導電型半導体層の表面から一対の第2の第2導電型半導体層が所定の間隔でさらに形成された異常拡散層検出手段を備えているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0032】
また、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子は、第1の第2導電型拡散層が分割されて形成されている。
【0033】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子において、一対の第2の第2導電型半導体層は、第1の第1導電型半導体領域を第2の第1導電型半導体層と同一として形成され、第2の第1導電型半導体層の表面から、第1の第2導電型半導体層とともに形成されている。
【0034】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子において、一対の第2の第2導電型半導体層には、それぞれ第3の第2導電型半導体層が電気的に接続されて形成されており、各第3の第2導電型半導体層はそれぞれ第1の第1導電型半導体領域まで到達するように形成されている。
【0035】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子において、第1の第1導電型半導体領域は、第2の第1導電型半導体層よりも比抵抗が低い第1導電型半導体基板部と、第1導電型半導体基板部の上に設けられた、第2の第1導電型半導体層と同等の比抵抗の第1導電型高比抵抗層とを有する。
【0036】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子は、第1導電型高比抵抗層と第1導電型半導体基板との間に、第1導電型半導体基板よりも比抵抗が低い第1導電型埋め込み拡散層が形成されている。
【0037】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子は、第1導電型半導体基板部が第1導電型高比抵抗半導体基板部である。
【0038】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子は、第2の第1導電型半導体層は比抵抗が100Ωcm以上の第1導電型高比抵抗エピタキシャル層である。
【0039】
さらに、好ましくは、本発明の回路内蔵受光素子は、一対の第2の第2導電型半導体層間に素子分離用酸化膜が形成されている。
【0040】
本発明の回路内蔵受光素子の検査方法は、請求項1に記載の回路内蔵受光素子の検査方法であって、第2の第1導電型半導体層に形成した一対の第2の第2導電型半導体層を、それぞれエミッタ領域およびコレクタ領域とし、第1の第1導電型半導体領域および第2の第1導電型半導体層をベース領域とする横型トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することによって、異常拡散層の有無を検出するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0041】
上記構成により、以下、その作用を説明する。
【0042】
本発明の回路内蔵受光素子は、受光素子に素子分離領域を介して隣接する第2の第1導電型半導体層の表面から一対の第2の第2導電型半導体層が所定の間隔でさらに形成された異常拡散層検出手段を備えている。このため、異常拡散層検出部には、一対の第2の第2導電型半導体層がそれぞれエミッタ領域およびコレクタ領域、第1の第1導電型半導体領域および第2の第1導電型半導体層から成るベース領域を有する横形NPNトランジスタが形成されている。
【0043】
この場合、第2の第1導電型半導体層の下部および表面にP型不純物によるP型異常拡散層が存在すると、第2の第1導電型半導体層の比抵抗が低下する。反対に、第2の第1導電型半導体層の下部および表面にN型不純物によるN型異常拡散層が存在すると、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の比抵抗が増加する。
【0044】
したがって、一対の第2の第2導電型半導体層、第1の第1導電型半導体領域および第2の第1導電型半導体層から成る横形NPNトランジスタを用いて、横形NPNトランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することにより、第1のP型半導体層と第2のP型層半導体層との界面、および、第2の第1導電型半導体層の下部および表面に発生するP型またはN型の異常拡散層の有無が検出できる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0046】
図1は、本発明の第1の実施形態である回路内蔵受光素子の構成を示す断面図である。図1に示す回路内蔵受光素子は、入射光を電気信号に光電変換する受光素子であるフォトダイオード60、フォトダイオード60によって光電変換された電気信号の信号処理を行う信号処理回路部50および異常拡散層を検出する異常拡散層検出手段である異常拡散層検出部70を有している。
【0047】
図1に示す回路内蔵受光素子は、第1導電型半導体基板部であるP型半導体基板1上に、第2の第1導電型半導体層であるP−型高比抵抗エピタキシャル層2が形成されている。
【0048】
P−型高比抵抗エピタキシャル層2およびP型半導体基板1内には、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から所定の深さの素子分離領域35が形成されれおり、この表面からの素子分離領域35によりP−型高比抵抗エピタキシャル層2が複数の領域に分離されている。
【0049】
素子分離領域35は、P+型分離拡散領域7およびP+型分離拡散領域7の内部に所定の間隔で埋め込まれたP+型埋め込み領域8を有しており、P+型埋め込み領域8上には、素子分離用酸化膜19がその表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。P+型分離拡散領域7上の各素子分離用酸化膜19間には、P型ウェル領域17がその表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されており、P型ウェル領域17の表面には、P+型拡散領域18がその表面をP型ウェル領域17の表面から露出するように形成されている。ここで、素子分離用酸化膜19は、選択的な分離酸化膜を形成するLOCOS(ロコス)工程により形成されるLOCOS酸化膜である。
【0050】
表面からの素子分離領域35により、複数の領域に分離されているP−型高比抵抗エピタキシャル層2の任意の領域には、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から所定の深さに、第1の第2導電型半導体層であるN型拡散層3がN型拡散層3の表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。P−型高比抵抗エピタキシャル層2およびN型拡散層3に界面にはPN接合領域が形成され、フォトダイオード60の電荷発生領域になっている。N型拡散層3の深さは、検出する入射光の波長に合わせて調整される。例えば、光源が波長410nmの青色レーザの場合、N型拡散層3の深さは、1μm以下とする。
【0051】
一方、フォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接する領域には、信号処理回路部50が設けられている。信号処理回路部50は、PNPトランジスタ領域50aおよびNPNトランジスタ領域50bを有している。PNPトランジスタ領域50aおよびNPNトランジスタ領域50bは、それぞれ表面からの素子分離用酸化膜19とP+型埋め込み領域8とによって電気的に分離されている。
【0052】
PNPトランジスタ領域50aは、P−型高比抵抗エピタキシャル層2とP型半導体基板1との界面にN型ウェル領域24が形成され、N型ウェル領域24の上部にP+型埋め込み領域25が形成されている。P+型埋め込み領域25上には、P型ウェル領域26およびN型拡散領域27が隣接して、それぞれの表面が露出するように形成されている。P型ウェル領域26およびN型拡散領域27の表面には、P+型拡散領域28がその表面をP型ウェル領域26およびN型拡散領域27の表面から露出するようにそれぞれ形成されている。
【0053】
NPNトランジスタ領域50bは、P−型高比抵抗エピタキシャル層2とP型半導体基板1との界面にN+型埋め込み領域29が形成され、N+型埋め込み領域29上にN+型補償拡散層10およびN+型エミッタ拡散領域12が表面からの素子分離用酸化膜19を介して形成されている。N+型補償拡散層10の表面は露出している。N+型エミッタ拡散領域12上には、P+型ベース拡散領域11がその表面を露出するように形成されている。
【0054】
さらに、信号処理回路部50に隣接し、フォトダイオード60の反対側の領域には、異常拡散層検出部70が設けられている。
【0055】
異常拡散層検出部70は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2内に、一対の第2の第2導電型半導体層であるN型拡散層21および22とP型補償拡散層23とがそれぞれの表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。P型補償拡散層23は、N型拡散層21および22とP−型高比抵抗エピタキシャル層2とのコンタクト抵抗を下げるために形成される。N型拡散層21および22は、それぞれ適当な間隔をあけて配置されている。N型拡散層21および22の間隔は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2のP型不純物濃度に対して、N型拡散層21および22の耐電圧が確保されるように設定され、例えばP−型高比抵抗エピタキシャル層2の比抵抗が100Ωcmの場合、20μm以上離して配置されている。N型拡散層21、N型拡散層22およびP型補償拡散層23で電気的に接続されたP−型高比抵抗エピタキシャル層2は横型NPNトランジスタを構成し、例えばN型拡散層21がエミッタ領域、N型拡散層22がコレクタ領域、P−型高比抵抗エピタキシャル層2およびP型半導体基板1がベース領域となる。
【0056】
信号処理回路部50、フォトダイオード60および異常拡散層検出部70は、それぞれ表面からの素子分離領域35により電気的に分離されている。
【0057】
信号処理回路部50、フォトダイオード60および異常拡散層検出部70の上面には、シリコン酸化膜等から成る絶縁膜30が形成されている。
【0058】
信号処理回路部50のNPNトランジスタ50bのN+型補償拡散層10およびP+型ベース拡散領域11に上側には、コンタクトホールを介してポリシリコン等から成る電極31形成され、PNPトランジスタ50aのN型拡散領域27の上側にも、ポリシリコン等から成る電極31形成されている。さらに、異常拡散層検出部70のN型拡散層21、N型拡散層22およびP型補償拡散層23上には、コンタクトホールを介してそれぞれポリシリコン等から成るエミッタ電極21a、コレクタ電極22aおよびベース電極23aが形成されている。
【0059】
次に、異常拡散層の検出方法について説明する。P−型高比抵抗エピタキシャル層2の下部および表面に発生するP型またはN型の異常拡散層は、図1に示す回路内蔵受光素子の異常拡散層検出部70に形成された上記横形NPNトランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することによって検出される。電流増幅率は、hfe=Ic/Ib(Ic:コレクタ電流、Ib:ベース電流)で表される。例えば、異常拡散層検出部70のベース電極23aおよびエミッタ電極21a間に電圧Vbeを印加し、コレクタ電極22aおよびエミッタ電極21a間に電圧Vceを印加して、IcおよびIbを求めればよい。
【0060】
この場合、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の下部および表面にP型不純物によるP型異常拡散層が存在すると、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の比抵抗が低下しベース電流Ibが増加傾向となり電流増幅率が低くなる。反対に、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の下部および表面にN型不純物によるN型異常拡散層が存在すると、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の比抵抗が増加しベース電流Ibが減少傾向となり電流増幅率が高くなる。
【0061】
したがって、異常拡散層検出部70に形成された横形NPNトランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することにより、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の下部および表面に発生するP型またはN型の異常拡散層が検出できる。また、この横形トランジスタのコレクタ電極22aおよびエミッタ電極21a間の耐電圧等など他の項目を評価しても同様にP−型高比抵抗エピタキシャル層2の下部および表面に発生するP型またはN型の異常拡散層が検出できる。
【0062】
図2は、本発明の第2の実施形態である回路内蔵受光素子の構成を示す断面図である。図2に示す回路内蔵受光素子のフォトダイオード60は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面に所定の深さのN型拡散層3aおよび3bがN型拡散層3aおよび3bの表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成され、N型拡散層3aおよび3bは、所定の間隔をあけた分割状態で配置されている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態である回路内蔵受光素子と同様である。
【0063】
通常、光ピックアップに使用されるフォトダイオードは、複数に分割され、それぞれのフォトダイオードの出力信号を演算することによって、サーボ信号およびフォーカス信号を検出している。
【0064】
図2に示す分割されたフォトダイオード60の分割領域に、例えばN型不純物によるN型異常拡散層が発生すると、2つのN型拡散層3aおよび3bが電気的に接続される不具合が発生する。2つのN型拡散層3aおよび3bが電気的に接続されると、フォトダイオード60はサーボ信号およびフォーカス信号を検出できなくなる。
【0065】
図2に示すように、フォトダイオード60が複数に分割して配置されている場合でもフォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接する領域に、異常拡散層検出部70を設けることによって、P型またはN型の異常拡散層が発生したチップを検出でき、その異常チップを除去した不具合のない回路内蔵受光素子が得られる。
【0066】
ここで、図1および2に示すそれぞれ第1および第2の実施形態において、異常拡散検出部70のN型拡散層21および22は、P−高比抵抗型エピタキシャル層2の表面から形成され、フォトダイオード60のPN接合領域を形成するN型拡散層3、3aおよび3bと同時に形成される。これにより、フォトダイオード60のPN接合領域を形成するN型拡散層3、3aおよび3bと、異常拡散検出部70のN型拡散層21および22とは、同時に、形成されることにより、異常拡散検出部70は、フォトダイオード60で発生するP型またはN型の異常拡散層を同じ状態で検出できる。
【0067】
図3は、本発明の第3の実施形態である回路内蔵受光素子の構成を示す断面図である。図3に示す回路内蔵受光素子の異常拡散層検出部70は、表面からのN型拡散層21および22の下部にそれぞれ第3の第2導電型半導体層であるN+型埋め込み拡散層32および33がP型半導体基板1まで到達するように形成されている。そして、フォトダイオード60は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面に所定の深さのN型拡散層3aおよび3bがN型拡散層3aおよび3bの表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成され、N型拡散層3aおよび3bは、所定の間隔をあけた分割状態で配置されている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態である回路内蔵受光素子と同様である。
【0068】
図3に示す回路内蔵受光素子は、異常拡散層検出部70にP型半導体基板1まで到達するN型埋め込み拡散層32および33が形成されていることにより、P型半導体基板1とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との間に発生するP型またはN型の異常拡散層を、前述した横形トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することよって、同様に検出することが可能となる。これにより、P型またはN型の異常拡散層が発生したチップを検出でき、その異常チップを除去した不具合のない回路内蔵受光素子が得られる。
【0069】
図4(a)は、本発明の第4の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオード60および異常拡散層検出部70の構成を示す断面図、図4(b)は、図4(a)のA−A’線に対応するフォトダイオード60の断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【0070】
図4(a)に示す回路内蔵受光素子は、P型半導体基板1上に第1導電型高比抵抗層であるP−型高比抵抗層40およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2が順番に積層されている。P−型高比抵抗エピタキシャル層2には、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から所定の深さのN型拡散層3がN型拡散層3の表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態である回路内蔵受光素子と同様である。
【0071】
図4(a)に示すフォトダイオード60の表面から内部への不純物濃度分布は、図4(b)に示すような分布である。
【0072】
N型拡散層3の不純物濃度は、フォトダイオード60の表面から所定の深さのN型拡散層3とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面のPN接合領域で急激に減少している。
【0073】
N型拡散層3とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面のPN接合領域では、N型拡散層3およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度が相互に補償されて急激に低下している。
【0074】
P−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度は、PN接合領域を除いて、N型拡散層3の不純物濃度よりも低く均一に分布するように設定されている。
【0075】
P−型高比抵抗層40の不純物濃度は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度と等しくなるように設定されている。
【0076】
P型半導体基板1の不純物濃度は、P−型高比抵抗層40の不純物濃度よりも高く均一に設定されている。
【0077】
このように、図4(a)に示す回路内蔵受光素子のフォトダイオード60は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2とP型半導体基板1との間にP−型高比抵抗層40を形成することにより、P型半導体基板1側への空乏層の広がりを大きくできる。これにより、フォトダイオード60は、PN接合領域の接合容量を低減が可能となり、さらなる高速化が図れる。
【0078】
図4(a)に示す回路内蔵受光素子も、フォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接する領域に、異常拡散層検出部70が設けられ、P−型高比抵抗エピタキシャル層2に発生するP型またはN型の異常拡散層を、前述した横形トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することよって、同様に検出することが可能となる。これにより、P型またはN型の異常拡散層が発生したチップを検出でき、その異常チップを除去した不具合のない回路内蔵受光素子が得られる。
【0079】
図5(a)は、本発明の第5の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオード60および異常拡散層検出部70の構成を示す断面図、図5(b)は、図5(a)のB−B’線に対応するフォトダイオード60の断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【0080】
図5(a)に示す回路内蔵受光素子は、P型半導体基板1上に第1導電型埋め込み拡散層であるP+型埋め込み拡散層41、P−型高比抵抗層40およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2が順番に積層されている。P−型高比抵抗エピタキシャル層2には、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から所定の深さのN型拡散層3がN型拡散層3の表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態である回路内蔵受光素子と同様である。
【0081】
図5(a)に示すフォトダイオード60の表面から内部への不純物濃度分布は、図5(b)に示すような分布である。
【0082】
N型拡散層3の不純物濃度は、フォトダイオード60の表面から所定の深さのN型拡散層3とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面のPN接合領域で急激に減少している。
【0083】
N型拡散層3とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面のPN接合領域では、N型拡散層3およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度が相互に補償されて急激に低下している。
【0084】
P−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度は、PN接合領域を除いて、N型拡散層3の不純物濃度よりも低く均一に分布するように設定されている。
【0085】
P−型高比抵抗層40の不純物濃度は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度と等しくなるように設定されている。
【0086】
P+型埋め込み拡散層41の不純物濃度は、P−型高比抵抗層40の不純物濃度より高く設定されており、さらに不純物濃度のピーク値もつ曲線状のプロファイルになるように設定されている。
【0087】
P型半導体基板1の不純物濃度は、P−型高比抵抗層40の不純物濃度よりも高く、P+型埋め込み拡散層41の不純物濃度よりも低くなるように均一に設定されている。
【0088】
このように、図5(a)に示す回路内蔵受光素子のフォトダイオード60は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2とP型半導体基板1との間にP+型埋め込み拡散層41およびP−型高比抵抗層40を順番に形成することにより、P型半導体基板1側への空乏層の広がりを大きくできるとともに、P+型埋め込み拡散層41によるフォトダイオード60のP型半導体領域とアノード電極との間等の直列抵抗も低減できる。これにより、フォトダイオード60は、PN接合領域の接合容量およびアノード電極までの直列抵抗の低減が可能となり、さらなる高速化が図れる。
【0089】
図5(a)に示す回路内蔵受光素子も、フォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接する領域に、異常拡散層検出部70が設けられ、P−型高比抵抗エピタキシャル層2に発生するP型またはN型の異常拡散層を、前述した横形トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することよって、同様に検出することが可能となる。これにより、P型またはN型の異常拡散層が発生したチップを検出でき、その異常チップを除去した不具合のない回路内蔵受光素子が得られる。
【0090】
図6(a)は、本発明の第6の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオード60および異常拡散層検出部70の構成を示す断面図、図6(b)は、図6(a)のC−C’線に対応するフォトダイオード60の断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【0091】
図6(a)に示す回路内蔵受光素子は、P型半導体基板として第1導電型高比抵抗半導体基板部であるP−型高比抵抗基板42を用いており、P−型高比抵抗基板42上にP−型高比抵抗層40およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2が順番に積層されている。P−型高比抵抗エピタキシャル層2には、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から所定の深さのN型拡散層3がN型拡散層3の表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態である回路内蔵受光素子と同様である。
【0092】
図6(a)に示すフォトダイオード60の表面から内部への不純物濃度分布は、図6(b)に示すような分布である。
【0093】
N型拡散層3の不純物濃度は、フォトダイオード60の表面から所定の深さのN型拡散層3とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面のPN接合領域で急激に減少している。
【0094】
N型拡散層3とP−型高比抵抗エピタキシャル層2との界面のPN接合領域では、N型拡散層3およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度が相互に補償されて急激に低下している。
【0095】
P−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度は、PN接合領域を除いて、N型拡散層3の不純物濃度よりも低く均一に分布するように設定されている。
【0096】
P−型高比抵抗層40の不純物濃度は、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の不純物濃度と等しくなるように設定されている。
【0097】
P−型高比抵抗基板42の不純物濃度も、P−型高比抵抗層40の不純物濃度と等しくなるように均一に設定されている。
【0098】
このように、図6(a)に示す回路内蔵受光素子のフォトダイオード60は、P型半導体基板としてP−型高比抵抗基板42を用いることにより、P−型高比抵抗基板42側への空乏層の広がりを大きくできるとともに、製造においても有利となる。これにより、フォトダイオード60は、PN接合領域の接合容量の低減による高速化が図れ、さらに低価格で提供できる。
【0099】
図6(a)に示す回路内蔵受光素子も、フォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接する領域に、異常拡散層検出部70が設けられ、P−型高比抵抗エピタキシャル層2に発生するP型またはN型の異常拡散層を、前述した横形トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することよって、同様に検出することが可能となる。これにより、P型またはN型の異常拡散層が発生したチップを検出でき、その異常チップを除去した不具合のない回路内蔵受光素子が得られる。
【0100】
ここで、図6(a)に示す回路内蔵受光素子のフォトダイオード60は、P−型高比抵抗基板42上に形成されるP−型高比抵抗層40およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2の各P型半導体層の比抵抗が100Ωcm以上である事が望ましい。また、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の形成領域にP−型高比抵抗層40を形成し、P−型高比抵抗基板42上に、P−型高比抵抗層40だけを形成しても同様の効果が得られる。PN接合領域の接合容量を低減するために、十分な空乏層の広がりを得るにはPN接合領域を形成するP型半導体層の比抵抗を低減する必要がある。このため、フォトダイオード60の表面のP型不純物量が低下すると、P型不純物量が少ない異常拡散層が生じても問題になるようになる。例えば、フォトダイオード60が応答速度300MHz以上を得るためには、上記各P型半導体層は100Ωcm以上必要となる。このような場合でも、横形トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することよって、上記と同様に異常拡散層を検出することが可能である。
【0101】
図7(a)は、本発明の第7の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオード60および異常拡散層検出部70の構成を示す断面図、図7(b)は、図7(a)のD−D’線に対応するフォトダイオード60の断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【0102】
図7(a)に示す回路内蔵受光素子は、P型半導体基板としてP−型高比抵抗基板42を用いており、P−型高比抵抗基板42上にP−型高比抵抗層40およびP−型高比抵抗エピタキシャル層2が順番に積層されている。P−型高比抵抗エピタキシャル層2には、P−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から所定の深さのN型拡散層3がN型拡散層3の表面をP−型高比抵抗エピタキシャル層2の表面から露出するように形成されている。そして、例えば、異常拡散層検出部70のN型拡散層21とN型拡散層22との間、および、N型拡散層22とP型補償拡散層23との間に、選択的な分離酸化膜を形成するLOCOS(ロコス)工程により、表面から素子分離用酸化膜19aがそれぞれ形成されている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態である回路内蔵受光素子と同様である。
【0103】
P型不純物は、製造での熱酸化工程における高温処理等により、絶縁膜30、素子分離用酸化膜19a等の各酸化膜に取り込まれ、例えばP−型高比抵抗エピタキシャル層2のシリコン(Si)内の不純物濃度が低下する。このため、P−型高比抵抗エピタキシャル層2は、構造敏感の状態となり微小な異常拡散層が存在してもその影響をうけることになる。これにより、異常拡散層検出部70は、表面からの素子分離用酸化膜19aが形成されることによって、P型またはN型の異常拡散層に対する検出感度が向上する。
【0104】
図7(a)に示すフォトダイオード60の表面から内部への不純物濃度分布は、図7(b)に示すような分布である。
【0105】
図7(b)に示す不純物濃度分布は、図6(b)に示す不純物濃度分布と同様である。
【0106】
このように、図7(a)に示す回路内蔵受光素子のフォトダイオード60は、図6(a)に示すフォトダイオード60と同様に、P型半導体基板としてP−型高比抵抗基板42を用いることにより、P−型高比抵抗基板42側への空乏層の広がりを大きくできるとともに、製造においても有利となる。これにより、フォトダイオード60は、PN接合領域の接合容量の低減による高速化が図れ、さらに低価格で提供できる。
【0107】
図7(a)に示す回路内蔵受光素子も、フォトダイオード60に素子分離領域35を介して隣接する領域に、異常拡散層検出部70が設けられ、P−型高比抵抗エピタキシャル層2に発生するP型またはN型の異常拡散層を、前述した横形トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することよって、同様に検出することが可能となる。これにより、P型またはN型の異常拡散層が発生したチップを検出でき、その異常チップを除去した不具合のない回路内蔵受光素子が得られる。
【0108】
以上より、本発明の回路内蔵受光素子では、電気的に接続している表面から形成された一対の検査用N型拡散層と、表面から形成された一対の検査用N型拡散領域とP型基板とからなる、横型トランジスタのhFEを測定することで、第1のP型半導体領域と第2のP型拡散層との界面、および、第2のP型拡散層内に発生する異常拡散層の有無を検出できる。この結果、異常拡散層が生じているチップを除去でき、長波長から短波長までの広範囲の波長の入射光に対して、良好な受光感度と高い応答特性フォトダイオードを有する回路内蔵受光素子が得られる。
【0109】
【発明の効果】
本発明の回路内蔵受光素子は、受光素子に素子分離領域を介して隣接する第2の第1導電型半導体層の表面から一対の第2の第2導電型半導体層が所定の間隔でさらに形成された異常拡散層検出手段を備えていることによって、第1のP型半導体層と第2のP型層半導体層との界面、および、第2のP型半導体層内に発生するP型およびN型の異常拡散層の有無を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である回路内蔵受光素子の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態である回路内蔵受光素子の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態である回路内蔵受光素子の構成を示す断面図である。
【図4】(a)は、本発明の第4の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオードおよび異常拡散層検出部の構成を示す断面図、(b)は、(a)のA−A’線に対応するフォトダイオードの断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【図5】(a)は、本発明の第5の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオードおよび異常拡散層検出部の構成を示す断面図、(b)は、(a)のB−B’線に対応するフォトダイオードの断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【図6】(a)は、本発明の第6の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオードおよび異常拡散層検出部の構成を示す断面図、(b)は、(a)のC−C’線に対応するフォトダイオードの断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【図7】(a)は、本発明の第7の実施形態である回路内蔵受光素子のフォトダイオードおよび異常拡散層検出部の構成を示す断面図、(b)は、(a)のD−D’線に対応するフォトダイオードの断面構造の不純物濃度を表すグラフである。
【図8】従来の回路内蔵受光素子の光検出フォトダイオードの断面図である。
【図9】図8に示す光検出フォトダイオードに異常拡散層が発生した場合の断面図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板1
2 P−型高比抵抗エピタキシャル層
3 N型拡散層
3a N型拡散層
3b N型拡散層
7 P+型分離拡散領域
8 P+型埋め込み領域
10 N+型補償拡散層
11 P+型ベース拡散領域
12 N+型エミッタ拡散領域
17 P型ウェル領域
18 P+型拡散領域
19 素子分離用酸化膜
19a 素子分離用酸化膜
21 N型拡散層
21a エミッタ電極
22 N型拡散層
22a コレクタ電極
23 P型補償拡散層
23a ベース電極
24 N型ウェル領域
25 P+型埋め込み領域
26 P型ウェル領域
27 N型拡散領域
28 P+型拡散領域
29 N+型埋め込み領域
30 絶縁膜
31 電極
32 N+型埋め込み拡散層
33 N+型埋め込み拡散層
35 素子分離領域35
40 P−型高比抵抗層
41 P+型埋め込み拡散層
42 P−型高比抵抗基板
50 信号処理回路部
50a PNPトランジスタ領域
50b NPNトランジスタ領域
60 フォトダイオード
70 異常拡散層検出部
Claims (10)
- 第1の第1導電型半導体領域上に第2の第1導電型半導体層が形成されるとともに、該第2の第1導電型半導体層が一対の素子分離領域により分割されており、分割された該第2の第1導電型半導体層の表面から第1の第2導電型半導体層が形成された受光素子と、該受光素子に一方の素子分離領域を介して隣接する信号処理回路部とを有する回路内蔵受光素子において、
該受光素子に他方の素子分離領域を介して隣接する該第2の第1導電型半導体層の表面から一対の第2の第2導電型半導体層が所定の間隔でさらに形成された異常拡散層検出手段を備えていることを特徴とする回路内蔵受光素子。 - 前記第1の第2導電型拡散層が分割されて形成されている請求項1に記載の回路内蔵受光素子。
- 前記一対の第2の第2導電型半導体層は、前記第1の第1導電型半導体領域を前記第2の第1導電型半導体層と同一として形成され、該第2の第1導電型半導体層の表面から、前記第1の第2導電型半導体層とともに形成されている請求項1または2に記載の回路内蔵受光素子。
- 前記一対の第2の第2導電型半導体層には、それぞれ第3の第2導電型半導体層が電気的に接続されて形成されており、各第3の第2導電型半導体層はそれぞれ前記第1の第1導電型半導体領域まで到達するように形成されている請求項1または2のいずれかに記載の回路内蔵受光素子。
- 前記第1の第1導電型半導体領域は、前記第2の第1導電型半導体層よりも比抵抗が低い第1導電型半導体基板部と、該第1導電型半導体基板部の上に設けられた、該第2の第1導電型半導体層と同等の比抵抗の第1導電型高比抵抗層とを有する請求項1に記載の回路内蔵受光素子。
- 前記第1導電型高比抵抗層と第1導電型半導体基板との間に、該第1導電型半導体基板よりも比抵抗が低い第1導電型埋め込み拡散層が形成されている請求項5に記載の回路内蔵受光素子。
- 前記第1導電型半導体基板部が第1導電型高比抵抗半導体基板部である請求項5に記載の回路内蔵受光素子。
- 前記第2の第1導電型半導体層は比抵抗が100Ωcm以上の第1導電型高比抵抗エピタキシャル層である請求項1に記載の回路内蔵受光素子。
- 前記一対の第2の第2導電型半導体層間に素子分離用酸化膜が形成されている請求項1に記載の回路内蔵受光素子。
- 請求項1に記載の回路内蔵受光素子の検査方法であって、前記第2の第1導電型半導体層に形成した前記一対の第2の第2導電型半導体層を、それぞれエミッタ領域およびコレクタ領域とし、前記第1の第1導電型半導体領域および該第2の第1導電型半導体層をベース領域とする横型トランジスタの電流増幅率(hfe)を測定することによって、異常拡散層の有無を検出することを特徴とする回路内蔵受光素子の検査方法。
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