JPH09232621A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

Info

Publication number
JPH09232621A
JPH09232621A JP8038444A JP3844496A JPH09232621A JP H09232621 A JPH09232621 A JP H09232621A JP 8038444 A JP8038444 A JP 8038444A JP 3844496 A JP3844496 A JP 3844496A JP H09232621 A JPH09232621 A JP H09232621A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
type
layer
epitaxial layer
region
diffusion layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8038444A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Sawara
正哲 佐原
Takashi Suzuki
高志 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP8038444A priority Critical patent/JPH09232621A/ja
Publication of JPH09232621A publication Critical patent/JPH09232621A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 直線性や応答性に優れた光検出特性を有し、
また、高感度に光を検出することができる半導体装置を
提供する。 【解決手段】 低抵抗のp型半導体基板1の上に高抵抗
のp型エピタキシャル層2が形成される。そのp型エピ
タキシャル層2中の所定領域にp型埋込層3a,3bお
よび3cが形成される。p型埋込層3a,3bおよび3
c中それぞれにn型埋込層4a,4cおよびn型拡散層
4bが形成される。p型エピタキシャル層2の上であっ
てn型拡散層4bの一部または全部を除く領域にn型エ
ピタキシャル層5が形成される。n型エピタキシャル層
5のn型埋込層4aおよび4cそれぞれの上方の領域に
バイポーラトランジスタまたはCMOSトランジスタが
形成される。p型半導体基板1、p型エピタキシャル層
2、p型埋込層3bおよびn型拡散層4bから、p+-
pn接合構造のリーチスルー型のAPDが構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光信号を受光して
その光量に応じた電気信号を出力する光電変換素子とし
て光学機器や光学システムで用いられるものであって、
特に、可視領域から近赤外領域の光に対して高い感度を
有し、動作安定性と高機能性とを兼ね備えた半導体装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より受光素子としてpinフォトダ
イオードやアバランシェフォトダイオード(以下、AP
D)が用いられている。このうちAPDは、温度によっ
て増倍率が大きく変動するので動作環境を一定に維持す
る必要があるが、動作環境を一定に維持することができ
ない場合には、この受光素子のみでは安定して使用する
ことが難しい。
【0003】動作環境が変動するような場合、温度セン
サによって受光素子の環境温度を測定し、その温度セン
サ出力に基づいて受光素子の動作変動を補償する補償回
路によって、受光素子を安定動作させることも考えられ
る。しかし、この温度センサや補償回路と受光素子と
は、ハイブリッド構成であって同一チップ上にはない場
合には、これらを同一温度にすることは困難であり、動
作環境の変動を完全に補償することはできず、受光素子
からの出力値に誤差が生じ、入射光量測定精度が低下す
る。また、ハイブリッド構成とした場合、システムが大
きくなり、小型化には不適当である。
【0004】この問題を解決するため、受光素子と補償
回路とを同一チップ上に形成する技術が、特開平4−1
51871号公報および特開平2−111069号公報
に開示されている。このうち、特開平4−151871
号公報に開示されている技術は、pinフォトダイオー
ドとバイポーラトランジスタとを1チップ上に集積化す
るものであって、不純物プロファイルを好適に形成する
ことができ、パンチスルーが防止され、高速動作が可能
なものである。
【0005】一方、特開平2−111069号公報に開
示されている技術は、固体撮像素子(CCD)のpn接
合型フォトダイオードをAPDに置き換えたものであ
り、APDとバイポーラトランジスタやMOSトランジ
スタとを1チップ上に集積化するものである。図8は、
この固体撮像素子のAPD部分の断面構造図である。
【0006】この図に示すように、n型基板101の上
にpウェル層102が形成され、このpウェル層102
の上にn- 領域103とn領域104とが形成されてい
る。さらに、n領域104内部にp領域105が形成さ
れ、p領域105内部にp+領域106が形成される。
そして、n領域104とp領域105とp+ 領域106
とでAPDが構成され、p領域105に形成された空乏
層に入射光が到達すると電子・正孔対が生成され、n領
域104とp領域105との界面近傍で電子・正孔対が
アバランシェ増倍される。また、n領域104とpウェ
ル層102とn型基板101とからなるnpnバイポー
ラトランジスタが、ブルーミング抑制とスミア低減の為
に、APD部の下方に形成されている。なお、電極10
7は、電荷を転送するための電極であり、n- 領域10
3は電荷転送領域であり、p+ 領域109はチャネルス
トッパである。
【0007】また、このAPD部の製造工程は、pウェ
ル層102まで形成した後、異方性エッチングを行なっ
て溝部を形成し、その溝部に選択エピタキシャル成長を
行なってn領域104とp領域105とを形成するもの
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、異方性エッチングや選択エピタキシャル成長
を行って製造されるものであるので、製造工程が複雑で
あり、そのため、APDの光検出特性および増倍特性が
充分に得られず、また、品質の安定したものを製造する
ことが困難である。
【0009】さらに、n領域104とpウェル層102
とn型基板101とからなるnpnバイポーラトランジ
スタが、APDに対して寄生的なものであるため、等価
的に寄生抵抗が大きく、このバイポーラトランジスタを
用いて高性能のリニアICを実現することができず、し
たがって、受光素子としての直線性や周波数特性が悪く
なり実使用には不適当なものである。
【0010】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、直線性や応答性に優れた光検出特性を
有し、また、高感度に光を検出することができる半導体
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体装置
は、(1) 低抵抗のp型半導体基板と、(2) p型半導体基
板の上に形成された高抵抗のp型エピタキシャル層と、
(3) p型エピタキシャル層中の第1の領域に形成された
第1のp型埋込層と、(4) p型エピタキシャル層中の第
1の領域とは異なる第2の領域に形成された第2のp型
埋込層と、(5)p型エピタキシャル層の第1のp型埋込
層上に形成されたn型拡散層と、(6) p型エピタキシャ
ル層の第2のp型埋込層中に形成されたn型埋込層と、
(7) p型エピタキシャル層の上であって、n型拡散層の
一部または全部を除く領域に形成されたn型エピタキシ
ャル層と、を備え、p型半導体基板、p型エピタキシャ
ル層、第1のp型埋込層およびn型拡散層からアバラン
シェフォトダイオードが形成され、n型エピタキシャル
層のn型埋込層の上方の領域に信号処理回路が形成され
る、ことを特徴とする。
【0012】このような構成としたので、第1の領域に
は、低抵抗のp型半導体基板、高抵抗のp型エピタキシ
ャル層、第1のp型埋込層およびn型拡散層からなるp
+-pn接合構造のリーチスルー型のアバランシェフォ
トダイオードが形成される。また、第2の領域では、第
2のp型埋込層とn型埋込層との接合部において、第2
のp型埋込層の不純物濃度を増加させることにより空乏
層を分離し、ラッチアップや分離不良を防止する。この
ようにして隣接した複数のトランジスタが配線されて信
号処理回路が形成される。
【0013】n型拡散層が、n型エピタキシャル層が形
成されていない領域における厚みが2μm以上5μm以
下であれば、アバランシェフォトダイオードは入射光を
効率良く光電変換し、特に、波長帯域600〜900n
m程度の光に対して増倍率が向上し高感度となる。
【0014】信号処理回路は、MOSトランジスタまた
はバイポーラトランジスタからなるものである。
【0015】n型拡散層が第1のp型埋込層よりも広い
領域に形成される場合には、pn接合部の周辺部に電界
が集中することなく、ブレークダウンが発生しない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明におい
て同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。
【0017】先ず、本発明に係る半導体装置の構造につ
いて説明する。図1は、本発明に係る半導体装置の断面
構造図である。低抵抗のp型半導体基板1の上に高抵抗
のp型エピタキシャル層2が形成され、そのp型エピタ
キシャル層2中の所定の領域それぞれにp型埋込層3
a,3bおよび3cが形成され、更にこれらの中または
上それぞれにn型埋込層4a,4cおよびn型拡散層4
bが形成されている。n型拡散層4bが形成されている
領域の一部を除いて、p型エピタキシャル層2の上には
n型エピタキシャル層5が形成されている。n型埋込層
4a,4cおよびn型拡散層4bそれぞれの間にはp型
分離拡散層6a,6bおよび6cが形成されている。
【0018】このようにして、低抵抗のp型半導体基板
1、高抵抗のp型エピタキシャル層2、p型埋込層3b
およびn型拡散層4bから、p+-pn接合構造のリー
チスルー型のAPDが構成されている。このAPDに逆
バイアス電圧が印加されると、主にp型エピタキシャル
層2に空乏層が形成されて、光が入射すると電子・正孔
対が発生し、p型埋込層3bおよびn型拡散層4bのp
n接合付近に生じた高電界によって電子・正孔対がアバ
ランシェ増倍される。
【0019】さらに、n型埋込層4aの上のn型エピタ
キシャル層5には、n型拡散層11aをコレクタとし、
p型ベース拡散層10をベースとし、n型拡散層11b
をエミッタとするnpnバイポーラトランジスタが形成
されている。n型埋込層4cの上のn型エピタキシャル
層5には、p型拡散層12cおよび12dそれぞれをソ
ースおよびドレインとし、ゲート電極9aをゲートとす
るP−MOSトランジスタが形成され、n型拡散層11
eおよび11fそれぞれをソースおよびドレインとし、
ゲート電極9bをゲートとするN−MOSトランジスタ
が形成されている。
【0020】続いて、本発明に係る半導体装置の詳細に
ついて製造工程とともに説明する。図2ないし図7は、
本発明に係る半導体装置の製造工程図である。
【0021】最初に、面方位(1,0,0)のp型半導
体基板1を用意する(図2(a))。不純物濃度は、7
×1018〜3×1019cm-3の範囲であり、好適には8
×1018cm-3である。比抵抗は、0.01Ωcmであ
り低抵抗である。
【0022】次に、このp型半導体基板1の上にp型エ
ピタキシャル層2を成長させる(図2(b))。このp
型エピタキシャル層2の厚みは、20〜100μmの範
囲であり、好適には30μmである。不純物濃度は、1
×1012〜1×1014cm-3の範囲であり、好適には2
×1013cm-3以下である。比抵抗は、500Ωcm以
上であり高抵抗である。
【0023】次に、このp型エピタキシャル層2の上に
形成されたマスク31および32によって選択的に所定
領域にイオン注入で低濃度のp型埋込層3a,3bおよ
び3cを同時に形成する(図2(c))。イオン注入量
は、3×1012〜5×1013cm-2の範囲である。そし
て、高温ドライブ拡散によって、後述するn型埋込層4
a,4cおよびn型拡散層4bより深く不純物を拡散さ
せる。この拡散層の深さは、5〜17μmである。マス
ク31および32は、p型埋込層3a,3bおよび3c
が形成された後、除去される。
【0024】次に、p型エピタキシャル層2の上にマス
ク41ないし44を形成し、p型埋込層3a,3bおよ
び3cそれぞれにn型埋込層4a,4cおよびn型拡散
層4bそれぞれを同時に形成する(図3(a))。AP
Dが形成される領域のn型拡散層4bは、p型埋込層3
bより幅が広く形成される。一方、バイポーラトランジ
スタが形成される領域のn型埋込層4aは、p型埋込層
3aの領域の一部に形成され、同様に、MOSトランジ
スタが形成される領域のn型埋込層4cは、p型埋込層
3cの領域の一部に形成される。マスク41ないし44
は、n型埋込層4a,4cおよびn型拡散層4bが形成
された後、除去される。なお、以降の工程の説明におい
ては、マスクの形成および除去に関する記述を省略す
る。
【0025】次に、p型エピタキシャル層2の上にn型
エピタキシャル層5を成長させる(図3(b))。この
n型エピタキシャル層5の厚みは2〜18μmの範囲、
不純物濃度は5×1014〜1×1016cm-3の範囲で、
バイポーラトランジスタやCMOSの目的とする設計仕
様で決まる。
【0026】次に、p型分離拡散層6a,6bおよび6
cを形成する(図3(c))。このp型分離拡散層6
a,6bおよび6cは、不純物が高濃度であって、n型
埋込層4a,4cおよびn型拡散層4bを互いに分離す
るように形成され、また、拡散深さは、n型エピタキシ
ャル層5の厚みよりも深く、p型エピタキシャル層2の
中まで達している。これらは、APDと、後に形成され
るバイポーラトランジスタおよびMOSトランジスタを
互いに分離するものである。
【0027】図3(a)で形成されたn型埋込層4a,
4cおよびn型拡散層4bは、それ以後の製造工程中に
不純物がn型エピタキシャル層5に拡散して、図3
(c)に示すように厚くなる。以後の製造工程では、こ
の厚さは殆ど増加しない。完成時におけるn型埋込層4
a,4cおよびn型拡散層4bの厚さは、4〜15μm
である。
【0028】次に、n型埋込層4cの上のn型エピタキ
シャル層5の一部にp型ウェル拡散層7を形成する(図
4(a))。このp型ウェル拡散層7は、後にN−MO
Sトランジスタが形成される領域となる。
【0029】次に、LOCOS酸化によってフィールド
酸化膜8を形成する(図4(b))。このフィールド酸
化膜8は、p型ウェル拡散層7とn型エピタキシャル層
5との境界付近、および、p型分離拡散層6aと6bそ
れぞれが形成された領域付近で、厚く形成される。
【0030】次に、ポリシリコンからなるゲート電極9
aおよび9bを形成する(図4(c))。ゲート電極9
aは、n型埋込層4cの上のn型エピタキシャル層5の
上に形成され、P−MOSトランジスタのゲート電極と
なる。ゲート電極9bは、p型ウェル拡散層7の上に形
成され、N−MOSトランジスタのゲート電極となる。
【0031】次に、n型埋込層4aの上のn型エピタキ
シャル層5の一部に、バイポーラトランジスタのベース
となるp型ベース拡散層10を形成する(図5
(a))。
【0032】次に、n型拡散層11a,11b,11
c,11d,11eおよび11fを形成する(図5
(b))。n型拡散層11aおよび11bそれぞれは、
n型埋込層4aの上のn型エピタキシャル層5およびp
型ベース拡散層10それぞれに形成され、バイポーラト
ランジスタのコレクタとエミッタとなる。n型拡散層1
1cおよび11dそれぞれは、n型拡散層4bの上のn
型エピタキシャル層5に形成され、APDのカソードと
なる。n型拡散層11eおよび11fそれぞれは、ゲー
ト電極9bを挟んで共にp型ウェル拡散層7に形成さ
れ、N−MOSトランジスタのソースとドレインとな
る。
【0033】次に、p型拡散層12a,12b,12c
および12dを形成する(図5(c))。p型拡散層1
2aは、バイポーラトランジスタのベースであるp型ベ
ース拡散層10に形成され、ベース電極との接続部とな
る。p型拡散層12bは、p型分離拡散層6cに形成さ
れ、APDのアノードとなる。p型拡散層12cおよび
12dそれぞれは、ゲート電極9aを挟んで共にn型エ
ピタキシャル層5に形成され、P−MOSトランジスタ
のソースとドレインとなる。
【0034】次に、シリコン酸化膜13を全面に形成
し、コンタクトホールを形成し、アルミ配線を形成する
(図6(a))。アルミ電極14a,14bおよび14
cそれぞれは、n型拡散層11a、p型拡散層12aお
よびn型拡散層11bに接続され、バイポーラトランジ
スタのコレクタ電極、ベース電極およびエミッタ電極と
なる。アルミ電極14dおよび14eそれぞれは、n型
拡散層11cおよびp型拡散層12bに接続され、AP
Dのカソード電極およびアノード電極となる。アルミ電
極14fおよび14gそれぞれは、p型拡散層12cお
よび12dに接続され、P−MOSトランジスタのソー
ス電極およびドレイン電極となる。アルミ電極14hお
よび14iそれぞれは、n型拡散層11eおよび11f
に接続され、N−MOSトランジスタのソース電極およ
びドレイン電極となる。
【0035】次に、層間絶縁膜15、遮光膜16および
パシベーション膜17を形成する(図6(b))。但
し、APDが形成される領域すなわちn型拡散層4bの
上方には、遮光膜16もアルミ配線も形成されず、入射
した光束がAPDの空乏層に到達できるようにする。
【0036】次に、パシベーション膜17、層間絶縁膜
15、シリコン酸化膜13およびフィールド酸化膜8そ
れぞれの一部を除去する(図7(a))。これらを除去
する領域は、n型拡散層4bの上方部分であって、n型
拡散層11cおよび11dの間の領域である。
【0037】次に、エッチングによりn型エピタキシャ
ル層5とn型拡散層4bの一部を一定の深さまで除去
し、これらエッチングされた表面に反射防止膜18を形
成する(図7(b)、図1)。ここで、エッチングする
領域は、p型埋込層3bの領域よりも狭くする。また、
エッチング後のn型拡散層4bの厚み(接合深さ)tを
2〜5μmにする。
【0038】以上のようにして形成された半導体装置の
第1の特徴は、低抵抗のp型半導体基板1の上に高抵抗
のp型エピタキシャル層2とn型エピタキシャル層5と
を形成して2重のエピタキシャル構造とし、さらに、p
型エピタキシャル層2とn型エピタキシャル層5との間
にp型埋込層3bとn型拡散層4bとを形成した点にあ
る。このような構造としたので、p型半導体基板1、p
型エピタキシャル層2、p型埋込層3bおよびn型拡散
層4bから、p+-pn接合構造のリーチスルー型のA
PDが構成される。このAPDに逆バイアス電圧が印加
されると、p型エピタキシャル層2に主に形成される空
乏層に光が到達すると光量に応じて電子・正孔対が発生
し、高電界が印加されるn型拡散層4bとp型埋込層3
bとの接合部付近でアバランシェ増倍される。
【0039】第2の特徴は、APDのカソードとなるn
型拡散層4bをエッチングし、その厚みtを2〜5μm
とした点にある。この厚みは、逆バイアス電圧が印加さ
れたときに形成される空乏層が反射防止膜18に達しな
い範囲で、できる限り薄くする。このようにすれば、反
射防止膜18の側から入射した光束は、n型拡散層4b
およびp型埋込層3cを効率良く透過して、空乏層が形
成されるp型エピタキシャル層2に到達し光電変換され
る。特に、波長帯域600〜900nm程度の光束に対
してAPDの増倍率が向上し高感度となる。
【0040】第3の特徴は、p型エピタキシャル層2と
n型エピタキシャル層5との間に、p型埋込層3aとn
型埋込層4a、および、p型埋込層3cとn型埋込層4
cを形成し、これらの上のn型エピタキシャル層5にM
OSトランジスタやバイポーラトランジスタを形成した
点である。これによって、高抵抗のp型エピタキシャル
層2に空乏層が広がることを抑え、ラッチアップや分離
不良を防止するので、MOSトランジスタやバイポーラ
トランジスタで任意の信号処理回路(例えば、温度補償
回路)を構成することができる。
【0041】第4の特徴は、APDを形成するために必
要なプロセスが、MOSトランジスタやバイポーラトラ
ンジスタを形成するプロセスと殆ど共通である点であ
る。これによって、APD製造工程プロセスに対して何
ら特別の工程を加えることなく、MOSトランジスタや
バイポーラトランジスタを形成することができる。
【0042】第5の特徴は、p型埋込層3bに対してn
型拡散層4bを広い領域に形成した点である。これによ
って、APDに逆バイアス電圧が印加されたときにも、
pn接合部の周辺部に電界が集中することなく、したが
ってブレークダウンが発生することはない。
【0043】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり本発明は、
低抵抗のp型半導体基板の上に高抵抗のp型エピタキシ
ャル層が形成され、そのp型エピタキシャル層中の第1
および第2の領域それぞれに第1および第2のp型埋込
層が形成され、p型エピタキシャル層の第1および第2
のp型埋込層中または上それぞれにn型埋込層およびn
型拡散層が形成され、p型エピタキシャル層の上であっ
てn型拡散層の一部または全部を除く領域にn型エピタ
キシャル層が形成され、n型エピタキシャル層のn型埋
込層の上方の領域に信号処理回路が形成されて、第1の
領域にAPDが形成されたものである。
【0044】これによって、第1の領域には、低抵抗の
p型半導体基板、高抵抗のp型エピタキシャル層、第1
のp型埋込層およびn型拡散層からなるp+-pn接合
構造のリーチスルー型のAPDが形成され、またAPD
と同時に形成されるバイポーラトランジスタは寄生抵抗
が小さくリニアリティや周波数特性に優れた構造となる
ため、純正のバイポーラトランジスタICと同等の性能
を得ることができる。また、第2の領域では、第2のp
型埋込層によって高抵抗のp型エピタキシャル層に空乏
層が広がることを抑え、ラッチアップや分離不良を防止
して、信号処理回路がn型エピタキシャル層に形成され
る。このようにして、バイポーラトランジスタやCMO
Sからなる信号処理回路とAPDとが同一チップ上に集
積化される。したがって、例えば温度補償回路をAPD
とともに集積化すれば、環境温度の変動を補償し、直線
性や応答性に優れた光検出特性を有して高感度に光量測
定を行なうことができる受光素子を構成することがで
き、また、高品質のものを製造することがができる。
【0045】また、n型拡散層が、n型エピタキシャル
層が形成されていない領域における厚みを2μm以上5
μm以下としたことにより、アバランシェフォトダイオ
ードは入射光を効率良く光電変換し、特に、波長帯域6
00〜900nm程度の光に対して増倍率が向上し高感
度となる。
【0046】また、n型埋込層およびn型拡散層を同一
の工程で形成し、また、第1および第2のp型埋込層を
同一の工程で形成することができるので、アバランシェ
フォトダイオードと信号処理回路とを同一のプロセスで
容易に製造することができる。
【0047】また、n型拡散層を第1のp型埋込層より
も広い領域に形成したので、pn接合部の周辺部に電界
が集中することなく、ブレークダウンが発生しないAP
Dを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体装置の断面構造図である。
【図2】本発明に係る半導体装置の製造工程を示す第1
の図である。
【図3】本発明に係る半導体装置の製造工程を示す第2
の図である。
【図4】本発明に係る半導体装置の製造工程を示す第3
の図である。
【図5】本発明に係る半導体装置の製造工程を示す第4
の図である。
【図6】本発明に係る半導体装置の製造工程を示す第5
の図である。
【図7】本発明に係る半導体装置の製造工程を示す第6
の図である。
【図8】従来のAPDとバイポーラトランジスタやMO
Sトランジスタとからなる固体撮像素子のAPD部分の
断面構造図である。
【符号の説明】
1…p型半導体基板、2…p型エピタキシャル層、3
a,3b,3c…p型埋込層、4a,4c…n型埋込
層、4b…n型拡散層、5…n型エピタキシャル層、6
a,6b,6c…p型分離拡散層、7…p型ウェル拡散
層、8…フィールド酸化膜、9a,9b…ゲート電極、
10…p型ベース拡散層、11a,11b,11c,1
1d,11e,11f…n型拡散層、12a,12b,
12c,12d…p型拡散層、13…シリコン酸化膜、
14a,14b,14c,14d,14e,14f,1
4g,14h,14i…アルミ電極、15…層間絶縁
膜、16…遮光膜、17…パシベーション膜、18…反
射防止膜。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低抵抗のp型半導体基板と、 前記p型半導体基板の上に形成された高抵抗のp型エピ
    タキシャル層と、 前記p型エピタキシャル層中の第1の領域に形成された
    第1のp型埋込層と、 前記p型エピタキシャル層中の前記第1の領域とは異な
    る第2の領域に形成された第2のp型埋込層と、 前記p型エピタキシャル層の前記第1のp型埋込層上に
    形成されたn型拡散層と、 前記p型エピタキシャル層の前記第2のp型埋込層中に
    形成されたn型埋込層と、 前記p型エピタキシャル層の上であって、前記n型拡散
    層の一部または全部を除く領域に形成されたn型エピタ
    キシャル層と、 を備え、 前記p型半導体基板、前記p型エピタキシャル層、前記
    第1のp型埋込層および前記n型拡散層からアバランシ
    ェフォトダイオードが形成され、 前記n型エピタキシャル層の前記n型埋込層の上方の領
    域に信号処理回路が形成される、 ことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記n型拡散層は、前記n型エピタキシ
    ャル層が形成されていない領域における厚みが2μm以
    上5μm以下である、ことを特徴とする請求項1記載の
    半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記信号処理回路は、MOSトランジス
    タまたはバイポーラトランジスタからなる、ことを特徴
    とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記n型拡散層は、前記第1のp型埋込
    層よりも広い領域に形成される、ことを特徴とする請求
    項1記載の半導体装置。
JP8038444A 1996-02-26 1996-02-26 半導体装置 Pending JPH09232621A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8038444A JPH09232621A (ja) 1996-02-26 1996-02-26 半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8038444A JPH09232621A (ja) 1996-02-26 1996-02-26 半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09232621A true JPH09232621A (ja) 1997-09-05

Family

ID=12525475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8038444A Pending JPH09232621A (ja) 1996-02-26 1996-02-26 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09232621A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09232556A (ja) * 1996-02-26 1997-09-05 Hamamatsu Photonics Kk 半導体装置
JP2002203954A (ja) * 2000-10-31 2002-07-19 Sharp Corp 回路内蔵受光素子
KR100451591B1 (ko) * 2001-06-12 2004-10-08 (주)시아이센서 씨모스 이미지 센서의 픽셀
JP2007157791A (ja) * 2005-11-30 2007-06-21 Sunx Ltd 光電センサ用ic
JP2015041746A (ja) * 2013-08-23 2015-03-02 株式会社豊田中央研究所 シングルフォトンアバランシェダイオード
JP2017005276A (ja) * 2016-09-30 2017-01-05 株式会社豊田中央研究所 シングルフォトンアバランシェダイオード
JP2018156984A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 株式会社東芝 光検出素子
JP2019169643A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 固体撮像素子
JP2021027192A (ja) * 2019-08-06 2021-02-22 株式会社東芝 受光装置、受光装置の製造方法及び距離計測装置
JP2022035262A (ja) * 2020-08-20 2022-03-04 株式会社東芝 光検出器、光検出システム、ライダー装置、及び車
FR3121282A1 (fr) * 2021-03-25 2022-09-30 Stmicroelectronics (Crolles 2) Sas Photodiode SPAD

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09232556A (ja) * 1996-02-26 1997-09-05 Hamamatsu Photonics Kk 半導体装置
JP2002203954A (ja) * 2000-10-31 2002-07-19 Sharp Corp 回路内蔵受光素子
KR100451591B1 (ko) * 2001-06-12 2004-10-08 (주)시아이센서 씨모스 이미지 센서의 픽셀
JP2007157791A (ja) * 2005-11-30 2007-06-21 Sunx Ltd 光電センサ用ic
JP2015041746A (ja) * 2013-08-23 2015-03-02 株式会社豊田中央研究所 シングルフォトンアバランシェダイオード
US9257589B2 (en) 2013-08-23 2016-02-09 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho Single photon avalanche diode with second semiconductor layer burried in epitaxial layer
JP2017005276A (ja) * 2016-09-30 2017-01-05 株式会社豊田中央研究所 シングルフォトンアバランシェダイオード
JP2018156984A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 株式会社東芝 光検出素子
JP2019169643A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 固体撮像素子
JP2021027192A (ja) * 2019-08-06 2021-02-22 株式会社東芝 受光装置、受光装置の製造方法及び距離計測装置
JP2022035262A (ja) * 2020-08-20 2022-03-04 株式会社東芝 光検出器、光検出システム、ライダー装置、及び車
FR3121282A1 (fr) * 2021-03-25 2022-09-30 Stmicroelectronics (Crolles 2) Sas Photodiode SPAD
US12087873B2 (en) 2021-03-25 2024-09-10 Stmicroelectronics (Crolles 2) Sas SPAD photodiode

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6392282B1 (en) BiCMOS-integrated photodetecting semiconductor device having an avalanche photodiode
US6380572B1 (en) Silicon-on-insulator (SOI) active pixel sensors with the photosite implemented in the substrate
US6448614B2 (en) Circuit-incorporating photosensitive device
US7470946B2 (en) Triple-junction filterless CMOS color imager cell
JP3584196B2 (ja) 受光素子及びそれを有する光電変換装置
US7902577B2 (en) Image sensor having heterojunction bipolar transistor and method of fabricating the same
US20040217394A1 (en) CMOS image sensor having double gate insulator therein and method for manufacturing the same
JPS6161457A (ja) 光センサおよびその製造方法
JP2002043557A (ja) 固体撮像素子を有する半導体装置およびその製造方法
US9640572B2 (en) Unit pixel for image sensor
JPH09232621A (ja) 半導体装置
JP3512937B2 (ja) 半導体装置
EP0886318B1 (en) MOS image sensor
US20150364517A1 (en) Method of manufacturing solid-state image sensor and solid-state image sensor
JP4077063B2 (ja) BiCMOS内蔵受光半導体装置
US20090261441A1 (en) Optical semiconductor device
JPH077147A (ja) 電荷結合素子型イメージセンサ
US9578263B2 (en) Semiconductor device, method of manufacturing same, and method of controlling semiconductor device
US6806522B2 (en) CMOS image sensor and manufacturing method for the same
JPH0730086A (ja) 増幅型固体撮像素子
JPH10144900A (ja) 光検出装置の製造方法
US20060151814A1 (en) Optical semiconductor device
JP3919378B2 (ja) 受光素子及びそれを用いた光電変換装置
JP2933870B2 (ja) 光検出装置及びその製造方法
JPH0391959A (ja) バイポーラ・cmosデバイスと一体化したフォトダイオード