JPH05171264A - 耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管の製造方法 - Google Patents
耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管の製造方法Info
- Publication number
- JPH05171264A JPH05171264A JP33531291A JP33531291A JPH05171264A JP H05171264 A JPH05171264 A JP H05171264A JP 33531291 A JP33531291 A JP 33531291A JP 33531291 A JP33531291 A JP 33531291A JP H05171264 A JPH05171264 A JP H05171264A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel tube
- welded steel
- steel
- welded
- refractoriness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、建材分野で要求される、耐火・耐
候性に優れた複層型溶接鋼管の製造方法に関するもので
ある。 【構成】 本発明は、2種の成分からなる複層鋼材にお
いて、外層部を耐火・耐候性に優れた成分とし、内層部
を外層部よりも添加合金元素の少ない耐火性に優れた成
分とし、さらに溶接鋼管製造時の冷間加工を組み合わせ
ることにより、鋼全体の添加元素を必要以上に高めるこ
となく、耐火・耐候性に優れた溶接鋼管を提供すること
にある。本発明は鋼全体の成分を必要以上に高めること
なく、耐火・耐震性に優れた溶接鋼管を提供するもので
あり、産業上極めて大きな効果が期待される。
候性に優れた複層型溶接鋼管の製造方法に関するもので
ある。 【構成】 本発明は、2種の成分からなる複層鋼材にお
いて、外層部を耐火・耐候性に優れた成分とし、内層部
を外層部よりも添加合金元素の少ない耐火性に優れた成
分とし、さらに溶接鋼管製造時の冷間加工を組み合わせ
ることにより、鋼全体の添加元素を必要以上に高めるこ
となく、耐火・耐候性に優れた溶接鋼管を提供すること
にある。本発明は鋼全体の成分を必要以上に高めること
なく、耐火・耐震性に優れた溶接鋼管を提供するもので
あり、産業上極めて大きな効果が期待される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建材分野で要求される
耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管の製造方法に関す
る。
耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】建設省の総合技術開発プロジェクトの1
つとして、昭和62年「新耐火設計法」が発表された。
従来の建築基準法では、不特定多数の人が利用する建築
物及び市街地の建築物について、火災時の構造物の安全
性確保のため、鋼材の温度が350℃以下とされてお
り、このため、厳重な耐火被覆が義務づけられていた。
つとして、昭和62年「新耐火設計法」が発表された。
従来の建築基準法では、不特定多数の人が利用する建築
物及び市街地の建築物について、火災時の構造物の安全
性確保のため、鋼材の温度が350℃以下とされてお
り、このため、厳重な耐火被覆が義務づけられていた。
【0003】しかしこの「新耐火設計法」により、想定
された火災に対し、構造物の安全性が保証されれば、鋼
材の温度規定が外される。従って、耐火特性に優れた鋼
材の使用により、耐火被覆の低減あるいは省略が可能と
なる。
された火災に対し、構造物の安全性が保証されれば、鋼
材の温度規定が外される。従って、耐火特性に優れた鋼
材の使用により、耐火被覆の低減あるいは省略が可能と
なる。
【0004】これによる施工コスト削減、工期短縮のメ
リットから、近年耐火鋼材の需要が高まっている。さら
に鋼材の美観性の観点からも耐火鋼材の使用による耐火
被覆省略を望むユーザーは多い。一方、耐火被覆の省略
が可能となれば、鋼材が剥き出しのまま使用される機会
が増加する。このため、鋼材の耐候性も併せて要求され
始めている。
リットから、近年耐火鋼材の需要が高まっている。さら
に鋼材の美観性の観点からも耐火鋼材の使用による耐火
被覆省略を望むユーザーは多い。一方、耐火被覆の省略
が可能となれば、鋼材が剥き出しのまま使用される機会
が増加する。このため、鋼材の耐候性も併せて要求され
始めている。
【0005】従来、厚板等においては、耐火性と耐候性
を併せ持つ鋼材は開発済みである。この場合には、Mo
等の析出強化型元素の添加により耐火性を確保し、さら
に耐候性確保のため、Ni,Cr,Cuを添加してい
る。従って、種々の合金を添加しなければならず、鋼材
の溶接性、靭性等の劣化が問題となる。また一般材に対
する製造コストアップが大きく、収益性の観点から得策
とはいえない。
を併せ持つ鋼材は開発済みである。この場合には、Mo
等の析出強化型元素の添加により耐火性を確保し、さら
に耐候性確保のため、Ni,Cr,Cuを添加してい
る。従って、種々の合金を添加しなければならず、鋼材
の溶接性、靭性等の劣化が問題となる。また一般材に対
する製造コストアップが大きく、収益性の観点から得策
とはいえない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点を
解消し、耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管の製造方
法を提供するものである。
解消し、耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管の製造方
法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、外層成分が、C:0.01〜0.5wt%、Mn:
0.1〜3.0wt%、Ni:0.05〜2.0wt%、C
r:0.1〜2.0wt%、Cu:0.1〜2.0wt%、
Mo:0.05〜2.0wt%を基本成分とし、Nb:
0.01〜0.10wt%、V:0.01〜0.10wt%
の1種または2種を含有した低合金鋼とし、内層成分材
をC:0.01〜0.5wt%、Mn:0.1〜3.0wt
%、Mo:0.05〜2.0wt%を基本成分とし、N
b:0.01〜0.10wt%、V:0.01〜0.10
wt%の1種または2種を含有した低合金鋼からなるスラ
ブとし、該複層スラブを熱間圧延し溶接鋼管用素材を製
造し、該溶接鋼管用素材を用いて円形に成形後、溶接し
て溶接鋼管とし、次いで管全体に0.1〜10%の冷間
歪を付与することを特徴とする、耐火・耐候性に優れた
複層型溶接鋼管の製造方法である。
ろは、外層成分が、C:0.01〜0.5wt%、Mn:
0.1〜3.0wt%、Ni:0.05〜2.0wt%、C
r:0.1〜2.0wt%、Cu:0.1〜2.0wt%、
Mo:0.05〜2.0wt%を基本成分とし、Nb:
0.01〜0.10wt%、V:0.01〜0.10wt%
の1種または2種を含有した低合金鋼とし、内層成分材
をC:0.01〜0.5wt%、Mn:0.1〜3.0wt
%、Mo:0.05〜2.0wt%を基本成分とし、N
b:0.01〜0.10wt%、V:0.01〜0.10
wt%の1種または2種を含有した低合金鋼からなるスラ
ブとし、該複層スラブを熱間圧延し溶接鋼管用素材を製
造し、該溶接鋼管用素材を用いて円形に成形後、溶接し
て溶接鋼管とし、次いで管全体に0.1〜10%の冷間
歪を付与することを特徴とする、耐火・耐候性に優れた
複層型溶接鋼管の製造方法である。
【0008】複層スラブの製造方法としては周知の連続
鋳造法、造塊法などの鋳造方法によればよく、例えば、
特開昭63−108947号公報に記載されている連続
鋳造方法によって複層鋼材としてもよく、その手段は特
にこだわるものではない。◎複層スラブとは、図1に示
すように、外層部1と内層部2の成分が異なるスラブ3
である。本発明では、外層部1を耐火・耐候性に優れた
成分、内層部2を耐火性に優れた成分とすることで、鋼
全体の成分を必要以上に増加させることなく、効果的に
耐火・耐候性を付与することが可能となる。この時の外
層部の厚みtは、最終製品の厚みによって適宜設定する
ことができるが、一般的には、全厚みwの5%〜20%
程度が適当である。
鋳造法、造塊法などの鋳造方法によればよく、例えば、
特開昭63−108947号公報に記載されている連続
鋳造方法によって複層鋼材としてもよく、その手段は特
にこだわるものではない。◎複層スラブとは、図1に示
すように、外層部1と内層部2の成分が異なるスラブ3
である。本発明では、外層部1を耐火・耐候性に優れた
成分、内層部2を耐火性に優れた成分とすることで、鋼
全体の成分を必要以上に増加させることなく、効果的に
耐火・耐候性を付与することが可能となる。この時の外
層部の厚みtは、最終製品の厚みによって適宜設定する
ことができるが、一般的には、全厚みwの5%〜20%
程度が適当である。
【0009】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明は、外層成分材を耐火・耐候性に優れた低合金鋼と
し、内層成分材を耐火性に優れた低合金鋼とした複層ス
ラブを熱間圧延して溶接鋼管用素材を製造し、該溶接鋼
管用素材を用いて円形に成形後、溶接して溶接鋼管と
し、次いで管全体に0.1〜10%の冷間歪を付与する
ことにより、鋼全体の成分を必要以上に増加させること
なく、耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管を提供する
ものである。
発明は、外層成分材を耐火・耐候性に優れた低合金鋼と
し、内層成分材を耐火性に優れた低合金鋼とした複層ス
ラブを熱間圧延して溶接鋼管用素材を製造し、該溶接鋼
管用素材を用いて円形に成形後、溶接して溶接鋼管と
し、次いで管全体に0.1〜10%の冷間歪を付与する
ことにより、鋼全体の成分を必要以上に増加させること
なく、耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管を提供する
ものである。
【0010】次に、本発明における鋼の成分の限定理由
について説明する。外層材の成分は、必要強度の確保及
び耐火・耐候性を付与するものである。◎Cは強度を得
るのに必要な元素で、C量が0.01wt%未満では十分
な強度が得られない。一方、C量が0.5wt%を超える
と靭性、耐候性の劣化をもたらす。
について説明する。外層材の成分は、必要強度の確保及
び耐火・耐候性を付与するものである。◎Cは強度を得
るのに必要な元素で、C量が0.01wt%未満では十分
な強度が得られない。一方、C量が0.5wt%を超える
と靭性、耐候性の劣化をもたらす。
【0011】Mnも強度を得るのに必要な元素で、Mn
量の下限0.1wt%より低い量では強化能力が小さい。
一方、Mn量が3.0wt%を超えると中心偏析部が硬化
し、耐候性や靭性を劣化させる。
量の下限0.1wt%より低い量では強化能力が小さい。
一方、Mn量が3.0wt%を超えると中心偏析部が硬化
し、耐候性や靭性を劣化させる。
【0012】さらにNi,Cr,Cuは耐候性向上に有
効な元素である。Niの下限を0.05wt%としたの
は、これ以下では大気中での腐食の抑制に対し、効果が
無くなるためである。一方上限を2.0wt%としたの
は、これ以上添加しても腐食抑制に効果がないためであ
る。Cr,CuについてもNiと同様の理由で下限を
0.1wt%、上限を2.0wt%とした。
効な元素である。Niの下限を0.05wt%としたの
は、これ以下では大気中での腐食の抑制に対し、効果が
無くなるためである。一方上限を2.0wt%としたの
は、これ以上添加しても腐食抑制に効果がないためであ
る。Cr,CuについてもNiと同様の理由で下限を
0.1wt%、上限を2.0wt%とした。
【0013】さらにMoは耐火性向上に非常に有効であ
る。これは高温時にMo2 Cとして微細析出し、高温強
度を著しく増加させるためである。Moの下限を0.0
5wt%とするのは、これ以下では耐火特性向上に寄与し
ないためであり、2.0wt%を超えて添加しても効果が
ないため、上限を2.0wt%とする。さらに常温強度及
び耐火特性向上の目的で、NbまたはVの1種または2
種を添加することが有効である。
る。これは高温時にMo2 Cとして微細析出し、高温強
度を著しく増加させるためである。Moの下限を0.0
5wt%とするのは、これ以下では耐火特性向上に寄与し
ないためであり、2.0wt%を超えて添加しても効果が
ないため、上限を2.0wt%とする。さらに常温強度及
び耐火特性向上の目的で、NbまたはVの1種または2
種を添加することが有効である。
【0014】Nbは熱間圧延時のオーステナイト粒の微
細化に効果的であり、その後の変態により生成するフェ
ライト粒の微細化をもたらし、常温強度の上昇に有効で
ある。さらに高温時にMoとの複合炭窒化物の微細析出
により、耐火特性向上に有効である。このようなNb添
加効果を得るためには、0.01wt%以上の添加が必要
である。また0.10wt%を超えて添加しても、効果は
変わらないため、上限は0.10wt%とした。
細化に効果的であり、その後の変態により生成するフェ
ライト粒の微細化をもたらし、常温強度の上昇に有効で
ある。さらに高温時にMoとの複合炭窒化物の微細析出
により、耐火特性向上に有効である。このようなNb添
加効果を得るためには、0.01wt%以上の添加が必要
である。また0.10wt%を超えて添加しても、効果は
変わらないため、上限は0.10wt%とした。
【0015】Vはフェライト変態後に一部炭窒化物とし
て析出し、フェライト粒の粗大化を抑制する効果と析出
物による析出強化により、常温強度の上昇に有効であ
る。さらに高温引張時にMo2 Cの析出を促進する効果
があり、耐火特性向上に有効である。V量の下限0.0
1wt%より低い量では効果がなく、一方V量が0.10
wt%を超えても効果は変わらないため、下限を0.01
wt%、上限は0.10wt%とした。
て析出し、フェライト粒の粗大化を抑制する効果と析出
物による析出強化により、常温強度の上昇に有効であ
る。さらに高温引張時にMo2 Cの析出を促進する効果
があり、耐火特性向上に有効である。V量の下限0.0
1wt%より低い量では効果がなく、一方V量が0.10
wt%を超えても効果は変わらないため、下限を0.01
wt%、上限は0.10wt%とした。
【0016】Bの添加は本発明の必須の条件ではない
が、この元素の添加は強度の上昇に寄与するので、選択
的に添加することは本発明の主旨に反しない。また脱酸
を目的としたAl,Siの添加や、非金属介在物の形態
制御を目的としたCa,Zrの添加は、本発明の主旨に
反するものではない。
が、この元素の添加は強度の上昇に寄与するので、選択
的に添加することは本発明の主旨に反しない。また脱酸
を目的としたAl,Siの添加や、非金属介在物の形態
制御を目的としたCa,Zrの添加は、本発明の主旨に
反するものではない。
【0017】内層材の成分は、必要強度の確保及び耐火
性を付与するものである。Cは強度を得るのに必要な元
素で、C量が0.01wt%未満では十分な強度が得られ
ない。一方、C量が0.5wt%を超えると靭性の劣化を
もたらす。
性を付与するものである。Cは強度を得るのに必要な元
素で、C量が0.01wt%未満では十分な強度が得られ
ない。一方、C量が0.5wt%を超えると靭性の劣化を
もたらす。
【0018】Mnも強度を得るのに必要な元素で、Mn
量の下限0.1wt%より低い量では強化能力が小さく、
Mn量が3.0wt%を超えると中心偏析部が硬化し、靭
性を劣化させる。
量の下限0.1wt%より低い量では強化能力が小さく、
Mn量が3.0wt%を超えると中心偏析部が硬化し、靭
性を劣化させる。
【0019】さらに耐火性向上元素としてMoを添加し
ているが、これは先述のように高温時にMo2 Cとして
微細析出し、高温強度を著しく増加させるためである。
Mo量の上下限値の限定理由は、外層成分材の場合と同
様である。
ているが、これは先述のように高温時にMo2 Cとして
微細析出し、高温強度を著しく増加させるためである。
Mo量の上下限値の限定理由は、外層成分材の場合と同
様である。
【0020】さらに常温強度上昇及び耐火特性向上の目
的でNbまたはVの1種または2種を添加することが有
効である。この理由及びNb量、V量の上下限値の規定
理由は、外層成分材の場合と同様である。
的でNbまたはVの1種または2種を添加することが有
効である。この理由及びNb量、V量の上下限値の規定
理由は、外層成分材の場合と同様である。
【0021】Cu,Ni,Cr,Bの添加は本発明の必
須の条件ではないが、これらの元素の添加は強度の上昇
に寄与するので、選択的に添加することは本発明の主旨
に反しない。また脱酸を目的としたAl,Siの添加
や、非金属介在物の形態制御を目的としたCa,Zrの
添加は本発明の主旨に反するものではない。
須の条件ではないが、これらの元素の添加は強度の上昇
に寄与するので、選択的に添加することは本発明の主旨
に反しない。また脱酸を目的としたAl,Siの添加
や、非金属介在物の形態制御を目的としたCa,Zrの
添加は本発明の主旨に反するものではない。
【0022】次に複層スラブの熱間圧延条件について説
明する。加熱条件は、適宜添加した合金元素の固溶を考
慮して設定する必要があるが、特に限定しない。仕上げ
圧延温度や仕上げ圧延後の冷却速度は、外層、内層の成
分と、狙いとする全体の強度等を考慮して設定する必要
があるが、特に限定しない。
明する。加熱条件は、適宜添加した合金元素の固溶を考
慮して設定する必要があるが、特に限定しない。仕上げ
圧延温度や仕上げ圧延後の冷却速度は、外層、内層の成
分と、狙いとする全体の強度等を考慮して設定する必要
があるが、特に限定しない。
【0023】熱間圧延後の鋼帯を素材とし、成形、溶接
して鋼管を製造し、その後歪を付与するが、以下にこの
時の条件について述べる。歪付与は、歪付与により導入
された転位やすべり帯が、高温強度に寄与するMo2 C
の析出サイトとなることを利用し、鋼管の耐火特性を上
昇させることを目的として行うものである。但し歪量が
0.1%未満の場合には、Mo2 Cの析出に寄与しない
ため、下限を0.1%とする。また歪量が10%を超え
ても、その効果は変わらないため、上限を10%とす
る。
して鋼管を製造し、その後歪を付与するが、以下にこの
時の条件について述べる。歪付与は、歪付与により導入
された転位やすべり帯が、高温強度に寄与するMo2 C
の析出サイトとなることを利用し、鋼管の耐火特性を上
昇させることを目的として行うものである。但し歪量が
0.1%未満の場合には、Mo2 Cの析出に寄与しない
ため、下限を0.1%とする。また歪量が10%を超え
ても、その効果は変わらないため、上限を10%とす
る。
【0024】
【実施例】表1のA,B,C,Dが本発明の実施例であ
り、E,Fが比較材の単層鋼材である。本発明の複層鋼
材では、単層鋼材と同等以上の耐火性、耐候性が得られ
ている。
り、E,Fが比較材の単層鋼材である。本発明の複層鋼
材では、単層鋼材と同等以上の耐火性、耐候性が得られ
ている。
【0025】
【表1】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明は、鋼全体の成分を必要以上に高
めることなく、耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管を
製造可能にした。その結果、従来の単層鋼材と比較し、
溶接性、靭性に優れており、さらに添加合金元素の低減
により、製造コストは安価であり、産業上極めて大きな
効果が期待される。
めることなく、耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管を
製造可能にした。その結果、従来の単層鋼材と比較し、
溶接性、靭性に優れており、さらに添加合金元素の低減
により、製造コストは安価であり、産業上極めて大きな
効果が期待される。
【図1】複層スラブの外観を示した斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/12 38/26
Claims (1)
- 【請求項1】 外層成分材を C :0.01〜0.5wt% Mn:0.1〜3.0wt% Ni:0.05〜2.0wt% Cr:0.1〜2.0wt% Cu:0.1〜2.0wt% Mo:0.05〜2.0wt% を基本成分とし、 Nb:0.01〜0.10wt% V :0.01〜0.10wt% の1種または2種を含有した低合金鋼とし、内層成分材
を C :0.01〜0.5wt% Mn:0.1〜3.0wt% Mo:0.05〜2.0wt% を基本成分とし、 Nb:0.01〜0.10wt% V :0.01〜0.10wt% の1種または2種を含有した低合金鋼からなるスラブと
し、該複層スラブを熱間圧延して溶接鋼管用素材を製造
し、該溶接鋼管用素材を用いて円形に成形後、溶接して
溶接鋼管とし、次いで管全体に0.1〜10%の冷間歪
を付与することを特徴とする耐火・耐候性に優れた複層
型溶接鋼管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33531291A JPH05171264A (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33531291A JPH05171264A (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05171264A true JPH05171264A (ja) | 1993-07-09 |
Family
ID=18287119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33531291A Withdrawn JPH05171264A (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05171264A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5397654A (en) * | 1993-09-13 | 1995-03-14 | Nkk Corporation | Abrasion-resistant welded steel pipe |
CN102560256A (zh) * | 2012-02-29 | 2012-07-11 | 江苏省沙钢钢铁研究院有限公司 | 低温韧性优异的耐火耐候钢及其制备工艺 |
CN117961446A (zh) * | 2024-03-28 | 2024-05-03 | 河北汇中管道装备有限公司 | 一种双金属复合管件及其制备方法 |
-
1991
- 1991-12-18 JP JP33531291A patent/JPH05171264A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5397654A (en) * | 1993-09-13 | 1995-03-14 | Nkk Corporation | Abrasion-resistant welded steel pipe |
CN102560256A (zh) * | 2012-02-29 | 2012-07-11 | 江苏省沙钢钢铁研究院有限公司 | 低温韧性优异的耐火耐候钢及其制备工艺 |
CN117961446A (zh) * | 2024-03-28 | 2024-05-03 | 河北汇中管道装备有限公司 | 一种双金属复合管件及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2661845B2 (ja) | 含オキサイド系耐火用形鋼の制御圧延による製造方法 | |
WO2003087414A1 (en) | High tensile steel excellent in high temperature strength and method for production thereof | |
JP5114743B2 (ja) | 耐火用高強度圧延鋼材およびその製造方法 | |
JPH05171264A (ja) | 耐火・耐候性に優れた複層型溶接鋼管の製造方法 | |
JP3232120B2 (ja) | 耐火性と靱性に優れた建築用低降伏比熱延鋼帯およびその製造方法 | |
JPH0483821A (ja) | 耐火性及び溶接部靭性の優れたh形鋼の製造方法 | |
JPH04279247A (ja) | 圧延ままで耐火性及び靱性の優れた粒内フェライト系形鋼の製造方法 | |
JP3267324B2 (ja) | 耐火用高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JPS58126956A (ja) | プレス加工性の優れた高強度薄鋼板 | |
JP2512640B2 (ja) | 高温特性の優れた折板屋根材用溶融亜鉛めっき冷延鋼板の製造方法 | |
JP2662198B2 (ja) | 耐火性および強度・靱性の優れた鋳鋼品の製造法 | |
JP4860071B2 (ja) | 800℃高温耐火建築構造用鋼およびその製造方法 | |
JP3550721B2 (ja) | 耐火性および靱性に優れた建築用熱延鋼帯の製造方法 | |
JP3392154B2 (ja) | 耐火用高張力溶融Zn−A1合金めっき鋼板の製造方法 | |
JPH05156353A (ja) | 耐火・耐候性に優れた複層鋼材の製造方法 | |
JPH079032B2 (ja) | 耐火性に優れた建築用低降伏比高強度冷延鋼板の製造方法 | |
JPH05331591A (ja) | 低降伏比高強度熱延鋼板およびその製造方法 | |
JPH0692617B2 (ja) | 表面性状と加工性に優れた複合組織熱延高張力鋼板の製造方法 | |
JP3267325B2 (ja) | 耐火用高張力溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法 | |
JP3232118B2 (ja) | 耐火性と靱性に優れた建築用熱延鋼帯およびその製造方法 | |
JP3817064B2 (ja) | 低降伏比型耐火用熱延鋼板及び鋼管並びにそれらの製造方法 | |
JPH05171266A (ja) | 耐火・耐震性に優れた複層型溶接鋼管の製造方法 | |
JPH055129A (ja) | 耐食性と深絞り性に優れた表層オーステナイト系ステンレス複層熱延鋼板の製造法 | |
JP2735380B2 (ja) | 耐時効性、耐面歪み、耐デント性を有する加工用冷延鋼板の製造方法 | |
JPH051327A (ja) | 耐食性と深絞り性に優れた表層フエライト系ステンレス複層冷延鋼板及びその製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990311 |