JPH05170284A - 宅配預かりロッカーシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 宅配業者が通常携帯している運転免許証を用
いることにより、配達先が留守の場合に宅配預かりロッ
カーシステムに宅配便荷物を収納し、荷物の配達を行
う。 【構成】 配達先の住宅の居住者以外の第３者が宅配預
かりロッカーシステム１を使用するときは、身分を証明
するために、宅配預かりロッカーシステム１に備えられ
た運転免許証読取装置１ｇに運転免許証２ａの内容を読
み取らせる。これによって、宅配預かりロッカーシステ
ム１は、運転免許証の内容を記憶装置１ｌに記憶し、配
達先の居住者が荷物を受け取る際に、もし居住者が必要
であれば、荷物を配達した業者の運転免許証２ａの内容
を出力できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、留守中に配達される宅
配便荷物を自動的に受け取る宅配預かりロッカーシステ
ムに関する。

【０００２】

【従来技術】近年、生活の向上に伴い、人々の購買意欲
は大変盛んになり、ホームショッピング等の通信販売が
流行し、多くの品物が宅配便を利用して、各家庭に直接
配達されるようになった。一方、有職主婦や単身赴任者
の増加、核家族化に伴い、宅配業者が荷物をもって来て
も、誰も荷物を受け取る人がいない場合が増加してい
る。このため、集合住宅を中心として、留守中に配達さ
れる宅配便荷物を自動的に受け取る宅配預かりロッカー
システムが普及して来ている。

【０００３】図５に一般的な宅配預かりロッカーシステ
ムの構成を示す。宅配預かりロッカーシステム４は、宅
配便荷物を保管するための収納ユニットを１個または複
数個有し、各収納ユニット４ａには、収納ユニット４ａ
の扉４ｂの開閉状態を検知するための扉開閉センサ４
ｃ、扉４ｂを施錠・解錠するための電気錠４ｄ、荷物が
保管されていることを検知するための荷物検知センサ４
ｅを備えている。

【０００４】また、宅配預かりロッカーシステム４の利
用者が正規の宅配業者２若しくは荷物を受け取るべき配
達先の居住者３であることを確認するために、利用者は
例えば専用の磁気カードのような識別用の鍵４ｆを所持
し、上記識別用の鍵４ｆの内容を読み取る鍵読取装置４
ｇ、部屋番号等を入力するためのテンキー４ｈ、宅配預
かりロッカーの使用状態等を文字や音などで知らせる表
示装置４ｉ、宅配業者に荷物の受領書を発行するための
プリンタ４ｊを備えている。

【０００５】さらに、宅配預かりロッカーシステム４に
内蔵された制御装置４ｋによって、扉開閉センサ４ｃ、
電気錠４ｄ、荷物検知センサ４ｅ、鍵読取装置４ｇ、テ
ンキー４ｈ、表示装置４ｉ、プリンタ４ｊを管理してい
る。

【０００６】宅配便の配達時に配達先の住人が不在の場
合、宅配業者２は専用の識別用の鍵４ｆを宅配預かりロ
ッカーシステムの所定の場所に挿入すると、鍵読取装置
４ｇは宅配業者２が正規の宅配業者であることを認識す
る。次に、宅配業者２はテンキー４ｈから配達先の部屋
番号を入力すると、宅配預かりロッカーシステム４に内
蔵された制御装置４ｋは未使用の収納ユニット４ａ１つ
の電気錠４ｄを解錠する。そして、宅配業者２は収納ユ
ニット４ａの扉４ｂを開け、荷物を収納ユニット４ａに
入れてから、扉４ｂを閉める。このとき、制御装置４ｋ
は、扉開閉センサ４ｃで扉４ｂが閉められたことを検知
して、電気錠４ｄを施錠し、荷物検知センサ４ｅで収納
ユニット４ａの中に荷物が保管されていることを確認
し、プリンタ４ｊで受領書を発行する。

【０００７】宅配業者２はこの受領書を受け取ることに
よって配達を完了したものとできるため、配達先の住人
の不在時の荷物の再配達する手間が省け、また、居住者
は，留守でも荷物を受け取ることができる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、宅配預
かりロッカーシステムでは、正規の宅配業者ではない第
３者によるいたづらを防止する目的で、通常、専用の鍵
をもった宅配業者しか利用できないようになっている。
これは、防犯上の利点があるものの、宅配業者はあらか
じめ専用の鍵を持つための手続きを行う必要があり、ま
た、配達業務のときは必ずその配達先の宅配預かりロッ
カーシステムに対応した専用の鍵を携帯しなければなら
ず、大変不便である。

【０００９】また、上記問題点を避けるために、配達先
の居住者以外の不特定多数の人でも自由に使用できるよ
うにした場合、トラブルが起きた際、トラブルの関係者
を特定できず、配達先の居住者が不利益を被ることとな
り、宅配預かりロッカーシステムの健全な普及の妨げと
なる。

【００１０】そこで、本発明の目的は、宅配業者があら
かじめ手続きを行わなくても、また、配達業務のときに
配達先の宅配預かりロッカーシステムに対応した専用の
鍵を携帯しなくても利用でき、また、配達先の居住者が
トラブルの関係者を特定できる宅配預かりロッカーシス
テムを提供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題の解決
を目的としてなされたもので、請求項１記載の発明で
は、荷物を収納する収納手段と、上記収納手段の扉の開
閉を検知する扉開閉検知手段と、上記収納手段の扉を施
錠・解錠する扉施解錠手段と、上記収納手段に荷物が収
納されていることを検知する荷物収納検知手段とを有す
る宅配預かりロッカーシステムにおいて、運転免許証の
内容を読み取る運転免許証読取手段と、上記運転免許証
読取手段の出力を受けて当該運転免許証が正規の運転免
許証であるか否かを判断する運転免許証判断手段と、当
該運転免許証の内容を記憶する記憶手段と、上記荷物収
納検知手段の非収納状態検知と上記運転免許証判断手段
の出力との同時存在によって収納手段の扉施解錠手段を
解錠する制御手段とを有するものである。

【００１２】

【作用】宅配業者は自動車を使用して運送業務を行うた
めに、当然運転免許証を携帯している。そこで、配達先
の住宅の居住者以外の第３者が宅配預かりロッカーシス
テムを使用するときは、身分を証明するために、宅配預
かりロッカーシステムに備えられた運転免許証読取装置
に運転免許証の内容を読み取らせる。これによって、宅
配預かりロッカーシステムは、運転免許証の内容を記憶
し、配達先の居住者が荷物を受け取る際に、もし居住者
が必要であれば、荷物を配達した業者の運転免許証の内
容を出力できるようにする。

【００１３】このように、この宅配預かりロッカーシス
テムは、あらかじめ登録の手続きを行っていない宅配業
者でも、また、配達先の宅配預かりロッカーシステムに
対応した専用の鍵を携帯していない宅配業者でも、使用
することができる。また、運転免許証によって使用者が
特定できるため、宅配預かりロッカーシステムを使用し
たいたづらを防止できる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の宅配預かりロッカーシステム
を実施例により詳細に説明する。図１に本発明の実施例
の宅配預かりロッカーシステムの構成を、図２に運転免
許証読取装置１ｋの構成ブロック図を、図３及び図４に
本発明の実施例のフローチャート図を示す。

【００１５】図１において、本発明の宅配預かりロッカ
ーシステム１は荷物を保管するための収納ユニットを１
個または複数個有し、各収納ユニット１ａは、収納ユニ
ット１ａの扉１ｂの開閉状態を検知するための扉開閉セ
ンサ１ｃ、扉１ｂを施錠・解錠するための電気錠１ｄ、
荷物が保管されていることを検知するための荷物検知セ
ンサ１ｅを備えている。また、宅配預かりロッカーシス
テム１の利用者が正規の宅配業者２若しくは荷物を受け
取るべき配達先の居住者３であることを確認するため
に、利用者は例えば専用の磁気カードのような識別用の
鍵１ｆを所持し、上記識別用の鍵１ｆの内容を読み取る
鍵読取装置１ｇ、部屋番号等を入力するためのテンキー
１ｈ、宅配預かりロッカーの使用状態等を文字や音など
で知らせる表示装置１ｉを備えている。

【００１６】さらに、本発明の宅配預かりロッカーシス
テム１では、宅配業者２が携帯している運転免許証２ａ
の内容を読み取る運転免許証読取装置１ｋと、読み取っ
た運転免許証２ａの内容を記憶するための記憶装置１ｌ
と、宅配業者に荷物の受領書を発行したり、配達先の居
住者の必要に応じて、記憶装置１ｌに記憶された配達業
者２の運転免許証２ａの内容を出力するためのプリンタ
１ｊを備えている。

【００１７】そして、扉開閉センサ１ｃ、電気錠１ｄ、
荷物検知センサ１ｅ、鍵読取装置１ｇ、テンキー１ｈ、
表示装置１ｉ、プリンタ１ｊ、運転免許証読取装置１
ｋ、記憶装置１ｌは制御装置１ｍによって管理されてい
る。

【００１８】運転免許証読取装置１ｋは図２に示すよう
に、運転免許証２ａの挿入の検出と取り込み・排出を行
うための機構部１ｋ１、運転免許証２ａに印刷された画
像を読み取るスキャナ部１ｋ２、および、機構部１ｋ
１、スキャナ部１ｋ２の情報を収集するポート部１ｋ３
で構成されている。

【００１９】まず、運転免許証２ａが運転免許証読取装
置１ｋに挿入されると、機構部１ｋ１は運転免許証２ａ
を取り込み、スキャナ部１ｋ２でその画像を読み取る。
そして、制御装置１ｍは挿入されたカードの特徴を抽出
して、それが本当に運転免許証であるかどうかを判別す
る。また、運転免許証であれば、運転者の氏名、生年月
日、住所、免許証番号等のデータを記憶装置１ｌに記憶
させる。最後に、機構部１ｋ１は運転免許証２ａを運転
免許証読取装置１ｋから排出する。

【００２０】次に、図３及び図４をもとにこの宅配預か
りロッカーシステム１の動作を説明する。宅配預かりロ
ッカーシステム１は防犯のために通常はすべての収納ユ
ニット１ａの扉１ｂを閉め、すべての電気錠１ｄを施錠
している。この状態で、荷物検知センサ１ｅは収納ユニ
ット１ａに荷物が入っているか否かを判断し、制御装置
１ｍは各収納ユニットの荷物検知センサ１ｅの判断から
宅配預かりロッカーシステム１に未使用、つまり荷物が
入っていない収納ユニット１ａがあるか否かを判断する
（Ｓ１）。

【００２１】未使用の収納ユニット１ａがある場合（Ｙ
ＥＳ）、運転免許証２ａ若しくは専用の識別用の鍵１ｆ
を入れるように表示装置１ｉに表示する（Ｓ２）。そこ
で、運転免許証２ａを運転免許証読取装置１ｋに挿入す
ると（Ｓ３）、その運転免許証２ａが本当の運転免許証
であるかどうかを判別し（Ｓ４）、運転免許証でなけれ
ば（ＮＯ）、表示装置１ｉにその旨を表示し（Ｓ１
５）、偽の運転免許証を返却して操作を終了する（Ｓ１
７）。一方、本当の運転免許証であれば（ＹＥＳ）、運
転者の氏名、生年月日、住所、免許証番号等を記憶装置
１ｌに記憶する（Ｓ５）。

【００２２】また、専用の識別用の鍵１ｆを鍵読取装置
１ｇに挿入すると（Ｓ６）、その識別用の鍵１ｆが配達
先の居住者３のものか否かを判別し（Ｓ７）、配達先の
居住者３のものでない（ＮＯ）、つまり宅配業者２のも
のであれば、識別用の鍵１ｆの内容を記憶装置１ｌに記
憶する（Ｓ８）。これで、宅配業者２が宅配便荷物を収
納ユニット１ａに入れることが許される。

【００２３】宅配預かりロッカーシステム１が一戸建住
宅に設置される場合、すべての収納ユニットは当然ひと
つの家宛の荷物だけを保管する。しかし、集合住宅に設
置される場合は、複数の住人によって共用されるため、
各収納ユニットに保管されている荷物がどの部屋の住人
のものであるかを記録しておく必要がある。

【００２４】そこで、まず表示装置１ｉに配達先の部屋
の番号をテンキー１ｈで入力するように表示し（Ｓ
９）、制御装置１ｍは部屋番号が入力されたか否かを判
断する（Ｓ１０）。一定時間内に部屋番号が入力されな
い（ＮＯ）、若しくはキー操作がおかしい場合、表示装
置１ｉに操作誤りがあったことを表示し（Ｓ１５）、挿
入された運転免許証２ａまたは識別用の鍵１ｆを返却し
て操作を終了する（Ｓ１７）。

【００２５】部屋番号が入力されれば（ＹＥＳ）、未使
用の収納ユニット１ａの１つの使用を許可し、その電気
錠１ｄを解錠する（Ｓ１１）。そして、表示装置１ｉに
その収納ユニットの番号と、荷物を入れて扉を閉めるよ
うに表示する（Ｓ１２）。

【００２６】宅配業者２は収納ユニット１ａの扉１ｂを
開け、荷物を収納ユニット１ａに入れてから、扉１ｂを
閉める。制御装置１ｍは、扉開閉センサ１ｃによって扉
１ｂが閉められたことを検知し、電気錠１ｄを施錠する
（Ｓ１３）。

【００２７】そして、荷物検知センサ１ｅは収納ユニッ
ト１ａの中に荷物が入っているか否かを判別し（Ｓ１
４）、荷物が入っていれば（ＹＥＳ）、荷物の受領書を
プリンタ１ｊで発行し（Ｓ１６）、入っていなければ
（ＮＯ）、表示装置１ｉにその旨表示し（Ｓ１５）、ど
ちらにしても、挿入された運転免許証２ａまたは識別用
の鍵１ｆを返却して操作を終了する（Ｓ１７）。上記ス
テップにおいてＳ９及びＳ１０は一戸建住宅の場合省略
できる。

【００２８】一方、Ｓ１において、すべての収納ユニッ
ト１ａが使用中の場合（ＮＯ）、すべての収納ユニット
に荷物が入っていて、宅配便荷物の預け入れができない
ことと、居住者の識別用の鍵だけが使えることを表示装
置１ｉに表示する（Ｓ１８）。

【００２９】ここで、運転免許証２ａを運転免許証読取
装置１ｋに挿入すると（Ｓ１９）、すべての収納ユニッ
トに荷物が入っていて、宅配荷物の預け入れができない
ことを表示装置１ｉに表示し（Ｓ２０）、運転免許証２
ａを返却して、操作を終了する（Ｓ３３）。

【００３０】また、専用の識別用の鍵１ｆを鍵読取装置
１ｇに挿入すると（Ｓ２１）、その識別用の鍵が居住者
のものか否かを判断して（Ｓ２２）、居住者用の鍵でな
ければ（ＮＯ）、上記と同様にして操作を終了する（Ｓ
２０→Ｓ３３）。

【００３１】鍵読取装置１ｇに挿入された専用の識別用
の鍵１ｆが配達先の居住者３のものであれば（ＹＥ
Ｓ）、未使用の収納ユニットの有無に関係無く（Ｓ１
０、Ｓ２２）、宅配便荷物の受け取りモードになる。

【００３２】一戸建住宅の場合は部屋番号に関係無く、
また、集合住宅の場合は部屋番号に対応して、制御装置
１ｍは収納ユニット１ａに荷物が保管されているかどう
かを調べ（Ｓ２３）、荷物が保管されていなければ（Ｎ
Ｏ）、表示装置１ｉにその旨表示し（Ｓ２４）、挿入さ
れた識別用の鍵１ｆを返却して操作を終了する（Ｓ３
３）。

【００３３】荷物が保管されていれば（ＹＥＳ）、荷物
を保管している収納ユニット１ａの電気錠１ｄを解錠す
る（Ｓ２５）。そして、表示装置１ｉにその収納ユニッ
トの番号と、荷物を出して扉を閉めるように表示する
（Ｓ２６）。

【００３４】居住者３は収納ユニット１ａの扉１ｂを開
け、荷物を収納ユニット１ａから出して、扉１ｂを閉め
る。制御装置１ｍは扉開閉センサ１ｃによって扉１ｂが
閉められたことを検知し、電気錠１ｄを施錠する（Ｓ２
７）。

【００３５】そして、荷物検知センサ１ｅは収納ユニッ
ト１ａの中に荷物が残っているかどうか判断し（Ｓ２
８）、残っていれば（ＹＥＳ）、表示装置１ｉにその旨
表示し（Ｓ２９）、居住者３が再度荷物を取り出すよう
にステップＳ２５に戻る。

【００３６】荷物が残っていなければ（ＮＯ）、表示装
置１ｉに配達者のデータを印字しますかと表示し（Ｓ３
０）、印字希望の入力がテンキー１ｈからされたか否か
を判断して（Ｓ３１）、入力されれば（ＹＥＳ）、荷物
を配達した業者のデータをプリンタで出力し（Ｓ３
２）、挿入された識別用の鍵１ｆを返却して操作を終了
する（Ｓ３３）。一方、入力されなければ(ＮＯ）、挿入
された識別用の鍵１ｆを返却して操作を終了する（Ｓ３
３）。

【００３７】なお、本実施例では、鍵読取装置１ｇと運
転免許証読取装置１ｋを別々に備えた場合を説明した
が、これらを一体化した構成であってもよい。

【００３８】

【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
宅配預かりロッカーシステムは、 （１）自動車を使って運送業務を行う宅配業者が必ず携
帯している運転免許証を、身分を証明するために使用す
るので、宅配業者があらかじめ登録の手続きを行ってい
なくても、また、配達先の宅配預かりロッカーシステム
に対応した専用の鍵を携帯していなくても、利用でき
る。

【００３９】（２）配達先の居住者が荷物を受け取る際
に、もし居住者が必要であれば、荷物を配達した業者の
運転免許証の内容を出力でき、これによって使用者が特
定できるため、宅配預かりロッカーシステムを使用した
いたづらを防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の宅配預かりロッカーシステム
の構成を示す図である。

【図２】運転免許証読取装置１ｋの構成ブロック図であ
る。

【図３】本発明の実施例のフローチャート図である。

【図４】本発明の実施例のフローチャート図である。

【図５】一般的な宅配預かりロッカーシステムの構成を
示す図である。

【符号の説明】

１…本発明の一実施例の宅配預かりロッカーシステム ２…宅配業者 ２ａ…運転免許証 ３…居住者 ４…従来の一般的な宅配預かりロッカーシステム １ａ、４ａ…収納ユニット １ｂ、４ｂ…扉 １ｃ、４ｃ…扉開閉センサ １ｄ、４ｄ…電気錠 １ｅ、４ｅ…荷物検知センサ １ｆ、４ｆ…専用の識別用の鍵 １ｇ、４ｇ…鍵読取装置 １ｈ、４ｈ…テンキー １ｉ、４ｉ…表示装置 １ｊ、４ｊ…プリンタ １ｋ…運転免許証読取装置 １ｌ…記憶装置 １ｍ、４ｋ…制御装置 １ｋ１…機構部 １ｋ２…スキャナ部 １ｋ３…ポート部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 荷物を収納する収納手段と、上記収納手
   段の扉の開閉を検知する扉開閉検知手段と、上記収納手
   段の扉を施錠・解錠する扉施解錠手段と、上記収納手段
   に荷物が収納されていることを検知する荷物収納検知手
   段とを有する宅配預かりロッカーシステムにおいて、 運転免許証の内容を読み取る運転免許証読取手段と、上
   記運転免許証読取手段の出力を受けて当該運転免許証が
   正規の運転免許証であるか否かを判断する運転免許証判
   断手段と、当該運転免許証の内容を記憶する記憶手段
   と、上記荷物収納検知手段の非収納状態検知と上記運転
   免許証判断手段の出力との同時存在によって収納手段の
   扉施解錠手段を解錠する制御手段とを有することを特徴
   とする宅配預かりロッカーシステム。