JPH0516991U - コンクリート型枠パネルに用いる水抜きプレート及びその水抜きプレートを用いたコンクリート型枠パネル - Google Patents

コンクリート型枠パネルに用いる水抜きプレート及びその水抜きプレートを用いたコンクリート型枠パネル

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JPH0516991U
JPH0516991U JP9194291U JP9194291U JPH0516991U JP H0516991 U JPH0516991 U JP H0516991U JP 9194291 U JP9194291 U JP 9194291U JP 9194291 U JP9194291 U JP 9194291U JP H0516991 U JPH0516991 U JP H0516991U
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JP
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concrete
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small
drainage plate
concrete formwork
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Application number
JP9194291U
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English (en)
Inventor
光雄 松本
幸平 出口
Original Assignee
高分子技研株式会社
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 コンクリート打設後における余剰水を確実に
排出できるコンクリート工事用型枠パネルを、繰り返し
多数回使用出来るようにする。 【構成】 厚み方向中央部において上下に貫通した空洞
3を多数有するポリオレフィン系の樹脂板の表面側に、
空洞3に通じる小孔叉は小スリット2が設けられている
コンクリート型枠パネル5に用いる水抜きプレート1。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、生コンクリートを打設した際に生じる余剰水を確実に排出できる機 能を持ったコンクリート型枠パネルに用いる水抜きプレートと、その水抜きプレ ートを用いたコンクリート型枠パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建設現場に於て生コンクリートを打設するに際しては、本来必要な水 量以上に、その作業性を良くするために余分の水が加えられているので、打設直 後にはコンクリート強度の向上のために、この余分の水を排出することが求めら れている。その方法として、合板製型枠パネルの表面を布で覆い、この布の中に 浸透してくる余剰水を、合板製型枠パネルの合板の厚み方向に貫通した貫通孔を 通して型枠パネルの背面に排出する構造のものがある。
【0003】
【考案が解決しようとする問題点】
前記従来品は、型枠表面がすべて布で覆われており、コンクリート打設・硬化 後に脱型する際、セメント粒子の一部が繊維の隙間に入って硬化するため、コン クリート面と布との脱型が困難となって脱型作業に手間がかかる。又、一度使用 した布は再び使用することはできないため、次回、型枠を用いるときには改めて 型枠表面を新しい布で覆う作業が必要である。これらの材料費、人件費などでコ ストが大幅に上昇するため、実際に用いられている例は非常に少ない。 また、セメント粒子が繊維の隙間に入りにくい不織布を用いたもので、再利用 が可能な物も出されているが、脱型の固さは前記と大差なく、脱型作業時に不織 布が損傷することは避け難い。そして水分の排出は、型枠パネルの合板の厚み方 向に貫通した貫通孔を通して型枠パネルの背面に出す構造は同様である。 この様な従来品は、水分の排出ルートとして合板に貫通孔を設けているが、こ の様な構造では生コンクリート打設後、水分が流通している間、貫通孔周辺の木 材成分が水に溶け出し、これがコンクリート面の硬化反応を阻害するという問題 点があった。
【0004】
【問題点を解決するための手段】
本考案は、前記問題点を解消すべく成されたものであって、その手段を図1〜 図4によって説明する。 先ず、コンクリート型枠パネルを繰り返して何度でも使用出来るようコンクリ ートと接する表面側の材料として、極性が無くコンクリートが接着しないポリオ レフィン系の樹脂板を用いた。
【0005】 次に、生コンクリート中の水分を排出できるように、この樹脂板の厚み方向中 央部に、一定間隔をおいて多数の空洞3を上下に貫通し、この空洞に通じる小孔 叉は小スリット2を上記樹脂板の表面板部分に設けて型枠パネル下端部へ水を排 出出来るようにして水抜きプレート1を形成した。
【0006】 型枠の端部にまで連通する空洞は、通常型枠パネルの上下で解放されるが、下 端での水の排出を容易にするため、型枠パネル5の合板部分7と接する下端に切 り欠き部4を設けると共に、型枠パネル5の下面に排水溝6を設けておく。
【0007】 水分を排出するための小孔は、100mm角の面積当り25個以上、なるべく 多い方が良い、小孔の形状は丸型、楕円型等でも差しつかえは無いが、丸型の場 合には、コンクリート中の砂粒によって目詰まりを起こす恐れもあるので、図3 、及び図4に例示したような、十字状のスリット、星型のスリットなどの任意の スリット形状とすれば、砂粒によって一部が塞がった状態になっても隙間が充分 に確保されるため水分の排出に支障が起りにくい。小孔の大きさについては開口 部のサイズが、丸型で直径0.4mm以下、縦長(叉は横長)のスリット、十字 状のスリット、星型のスリット等の小スリットのものは巾0.3mm以下が好ま しい。小孔叉は小スリットの断面形状については図2に示すごとく、空洞3側の 開口面積が小さく、表面側の開口面積が大きくなるような45度乃至80度程度 の角度をもつテーパー8に形成することが望ましい。
【0008】
【作用】
先ず第一に、本考案において水抜きプレート1は、ポリオレフィン系の樹脂板 を用いている。このポリオレフィン系の樹脂板は、分子構造上極性基を持ってい ないため、コンクリートが硬化しても水抜きプレート表面にコンクリートが接着 する事はなく、コンクリート硬化後の脱型が非常にスムームに行なうことができ るので、コンクリート仕上がり面が良くなるばかりでなく、水抜きプレート表面 にノロ(コンクリート片)が付着する事もないため、再度使用するときに表面を 清掃する必要が無い。
【0009】 次に、樹脂板の厚み方向中央部に上下に貫通の空洞3を多数設け、この空洞に 通じる小孔叉は小スリット2を、該樹脂板の表面板部分に設けたので、コンクリ ート打設後の余分な水分は、小孔叉は小スリットから空洞を経て排出される。 また、この小孔叉は小スリットは、その断面形状がテーパー状に成っているた め、コンクリートが硬化した後脱型するとき、小孔叉は小スリット内に入って硬 化したセメント粒子は、脱落して小孔叉は小スリット内に取り残される様なこと はなくコンクリート面に留まるので、小孔叉は小スリットが目詰まりを起こす心 配はない。これは、小孔叉は小スリットの断面形状がテーパー状に成っているの で脱落しやすいためであり、この作用によって目詰まりを防止し、型枠の再使用 が容易となる。また、小スリットの平面形状を縦長叉は横長のスリット、十字状 のスリット、星型のスリット等にすれば、コンクリート中の砂粒によって密閉さ れることも少なく、水分の流通路が確保される作用を持つ。
【0010】 更に、本考案品においては、コンクリート中から分離・排出された余剰水の排 出ルートは比較的長いが、空洞の容積が大きいため、打設直後に分離してくる相 当量の余剰水も、充分に一時貯留できる容量を持つ。即ち、空洞は、余剰水の分 離、排出の際の抵抗を少なくして、余剰水の分離を促進する作用がある。
【0011】
【実施例】 先ず、厚み方向中央部に1mmの隔壁を存して、長辺5mm×短辺3mmの角 形の空洞3が多数貫通している厚さ5mm、目付1,500g/mのポリプロ ピレン樹脂板を用い、この樹脂板の表面部側から上記空洞3へ向けて巾0.3m m、長さ5mmの縦長のスリット2を、100mm角当り40個の割合で窄孔し た水抜きプレート1を、桟木付木製パネル(600mm×2,400mm)の表 面に貼付けて、コンクリート型枠パネルとして用いた。
【0012】 生コンクリート打設直後から型枠パネル下端に設けた排水溝から余剰水の流出 が始まり、約5時間後に流出が止まった。約72時間後に脱型したところ、容易 に脱型し、コンクリート仕上がり面は緻密で、気泡もなく美しく仕上がり、型枠 面にはコンクリートは全く付着せず、そのまま再使用できる状態であった。 表面側の小スリット内部の状態は、セメント粒子が残っているものは全数の2 〜3%程度で、他の全ての小スリットは打設前の状態と変わりなく、目詰まりは していなかった。
【0013】 更に、コンクリート型枠パネルの転用回数を重ねるため、同様の現場打設を繰 り返して実施し、合計7回の使用の後、脱型後の型枠表面を詳細に観察したとこ ろ、空洞内部にセメント粒子による多少の汚れがあるが、小スリット内部にセメ ント粒子が詰まっているものは1回目の脱型後よりも少なく、全体の1%程度で あった。尚、脱型後のコンクリート仕上がり面には、小スリットに入ったセメン ト粒子が小さな突起として残っているが、仕上げ材を塗布するのに殆ど障害とは ならない程度であった。
【0014】 本考案の水抜きプレート1は、厚さを大きくすれば強度が増し、更に、剛性を もたせるために背面にリブを設けるなどの構造にすれば、既製の型枠パネルの表 面に貼着けることなく、水抜きプレートそのものをコンクリート型枠パネルとし て使用することができる。
【0015】
【考案の効果】 本考案の水抜きプレートを用いたコンクリート型枠パネルを用いてコンクリー ト工事を実施すれば、生コンクリート中の余剰水は、小孔叉は小スリットから空 洞を経て確実に分離・除去する事が出来るのはもちろん、コンクリート硬化後の 脱型がしやすく、型枠表面の損傷も少なく、繰り返し転用しても表面の汚損が起 らない。そして水分を排出する小孔叉は小スリットに入ったセメント成分は、断 面形状がテーパー状を成しているため脱型時にコンクリート面に残り易く、離脱 して小孔又は小スリットを塞ぐようなことは殆どない。又、排出水の流路と木材 質の部分とが、殆ど完全に隔離されているため、従来品のように木材成分の悪影 響がコンクリート仕上がり面に及ぶ心配が無いので、高品質のコンクリート構造 物が得られる。
【0016】 更に、従来の方法で余剰水を分離・除去するには、1回毎に布、不織布などの 交換を要し、高い手間賃と資源の無駄使いとで、相当なコスト高であったが、本 考案の水抜きプレートを用いたコンクリート型枠パネルを用いることによって、 繰り返し使用回数を格段に多くする事が出来るため、コストの低減、資源の節約 、特に最近世界的に要望が高まっている木材資源の節約に寄与するという効果が ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線に沿う拡大断面図である。
【図3】本考案の小スリットの第2実施例を示す拡大正
面図である。
【図4】本考案の小スリットの第3実施例を示す拡大正
面図である。
【符号の説明】
1 水抜きプレート 2 小孔叉は小スリット 3 空洞 4 樹脂板の下端切り欠き部 5 型枠パネル 6 排水溝 7 合板部分 8 小孔叉は小スリットのテーパー部分

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂板の厚み方向中央
    部に、一定間隔をおいて多数の空洞が上下に貫通され、
    コンクリートの接面側となる樹脂板の表面板部に、前記
    空洞に通じる所定形状の小孔叉は小スリットを多数設け
    たコンクリート型枠パネルに用いる水抜きプレート。
  2. 【請求項2】 小孔叉は小スリットが、空洞側の開口面
    積が小さく表面側の開口面積が大となるテーパーに形成
    されている請求項1記載のコンクリート型枠パネルに用
    いる水抜きプレート。
  3. 【請求項3】 請求項1叉は請求項2記載の水抜きプレ
    ートが、合板叉は型枠パネルの表面側に取り付けられて
    いるコンクリート型枠パネル。
JP9194291U 1991-08-20 1991-08-20 コンクリート型枠パネルに用いる水抜きプレート及びその水抜きプレートを用いたコンクリート型枠パネル Pending JPH0516991U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015097378A1 (fr) * 2013-12-26 2015-07-02 Constance Corp. Oü Panneau de coffrage adapte a la retenue d'une matrice de remplissage.

Citations (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55165372A (en) * 1979-06-11 1980-12-23 Masayo Nagai Assembling method of outer form for building underground construction
JPH02144472A (ja) * 1988-11-28 1990-06-04 Ohbayashi Corp コンクリート用型枠

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