JPH05166348A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 意図したテープの記録開始位置から、映像及
び音声信号を記録できるよう番地データを各トラックに
合わせて記録できるようにする。 【構成】 テープＳの各ヘリカルスキャントラックに、
デジタルの映像及び音声信号の記録領域と合わせて番地
データの記録領域を設ける。録画開始の指示が出される
と、テープ駆動手段１３はテープＳを走行させると同時
に、記録手段１２が画像とタイムコードを記録する。次
に録画の一時停止を指示すると、記憶手段１５は最終フ
レームの番地データを記憶し、制御手段１１はテープＳ
を巻戻す。録画を再開して読取手段１４が最終フレーム
を検出すると、比較手段１６は制御手段１１に一致信号
を与え、次のフレームから画像及び音声信号が記録され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はヘリカルスキャントラッ
クに番地データを記録したデジタル記録方式の磁気記録
再生装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のアナログ記録方式のビデオテープ
レコーダ（ＶＴＲ）でおいて記録開始位置の管理はテー
プの記録時間を用いて行われていた。図３はＶＴＲで録
画を一時中断し、従来のテープ時間管理により再び録画
を開始するときの記録動作の手順を示す説明図である。
本図において、矢印Ａ方向にテープが走行してヘリカル
スキャンにより映像及び音声信号が記録されるとき、録
画停止の指示が与えられたテープＴの位置をＰ１とす
る。次に録画の一時停止の指示が出されて、テープＴが
一定時間（Ｔ１）分巻戻された位置をＰ２とする。又、
録画開始が再び指示されて一定の時間（Ｔ２）が経過し
て、次の映像及び音声信号が記録開始される位置をＰ３
としている。

【０００３】図４は従来のＶＴＲのテープ記録開始位置
制御部の構成を示すブロック図である。本図において制
御手段１はテープの移動と記録のタイミング作成を行う
制御手段である。タイマ２は制御手段１の時間管理を行
うもので、録画の一時停止の指示が出力された時刻から
テープを巻戻す時間を設定したり、録画開始の指示が出
力された時刻からテープの記録開始点までのテープの走
行時間を管理するものである。制御手段１の出力は夫々
記録手段３及びテープ駆動手段４に与えられる。記録手
段３は映像及び音声信号をヘリカルスキャンにより記録
するヘッドを含む信号記録部である。テープ駆動手段４
はＶＴＲの記録再生モードや巻戻しモードでテープＴを
所定の速度で走行させる駆動手段である。

【０００４】このように構成されたＶＴＲにおいて図３
のテープＴが矢印Ａ方向に走行して信号が記録される途
中に、位置Ｐ１で録画の一時停止の指示が出された場合
の動作を考える。このとき制御手段１はタイマ２をスタ
ートさせると同時に、テープ駆動手段４にテープＴを巻
戻すよう指示を出力する。タイマ２が規定時間Ｔ１をカ
ウントすると、制御手段１はテープ駆動手段４に停止指
示を出し、テープＴを停止させる。このときテープＴは
図３の位置Ｐ２で停止する。次に記録開始の指示が再び
出されると、制御手段１はタイマ２をスタートさせると
同時に、テープ駆動手段４にテープＴを矢印Ａ方向に再
び走行させる指示を出す。タイマ２がテープＴの巻戻し
時間Ｔ１より多めに設定された時間Ｔ２をカウントする
と、制御手段１は記録手段３に再び映像及び音声信号を
記録する指示を出力する。そうすると図３の位置Ｐ３か
ら信号が記録開始される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このような手順でテー
プの記録開始位置を制御する従来のＶＴＲでは、テープ
の記録開始位置が時間管理により制御されるため、録画
停止の指示が出され後再び録画開始の指示が出される
と、意図したテープの記録開始位置から信号が記録され
ないことがあった。このため実際の記録位置が録画の指
示毎にずれるという問題点を生じていた。これは制御手
段１がテープＴに記録された映像及び音声信号を用いて
テープの位置情報を正確に識別することができず、タイ
マ２の出力するテープ走行時間からテープＴの走行量を
推定していたからである。

【０００６】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、映像及び音声信号の記録開始位
置を、テープ上に記録された番地データで管理すること
により映像信号のフレーム単位でテープの記録開始位置
を制御する磁気記録再生装置を実現することを目的とす
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明はテープの各ヘリ
カルスキャントラックに記録された番地データを読出す
読出手段と、読出手段から読出された記録時の番地デー
タを記憶する記憶手段と、読取手段から読出された再生
時の番地データと記憶手段に格納されたテープの番地デ
ータを比較する比較手段と、比較手段の比較結果により
テープの記録終了トラックを検出し、信号を記録するタ
イミングを出力する制御手段と、制御手段の指示に基づ
きテープに信号を記録する記録手段と、制御手段の制御
信号によりテープを再生記録モード及び巻戻しモードで
走行させるテープ駆動手段と、を具備することを特徴と
するものである。

【０００８】

【作用】このような特徴を有する本発明によれば、記憶
手段は録画の一時停止が指示されたときのテープの番地
データを記憶する。次に制御手段はテープ駆動手段にテ
ープを一定量巻戻す指示を出す。再び記録開始が指示さ
れると、制御手段はテープ駆動手段を介して再生記録モ
ードでテープを走行させる。そして読取手段はテープの
番地データを随時読取り、比較手段はこの番地データと
記憶手段のデータとを比較する。比較結果が一致しなけ
れば順次比較を繰り返し、一致すれば制御手段に一致信
号を与える。次に制御手段は一致信号が与えられると、
テープの意図した記録開始位置から信号を記録すること
となる。

【０００９】

【実施例】本発明の一実施例について図１，図２を用い
て説明する。図１は本発明の一実施例におけるＶＴＲの
テープ記録開始位置制御部の構成を示すブロック図であ
る。又、図２は本実施例のＶＴＲで録画を一時中断し、
再び録画を開始するときの記録動作の手順を示す説明図
である。図１において制御手段１１はテープ駆動や記録
開始の制御を行う制御回路であり、その出力は記録手段
１２及びテープ駆動手段１３に与えられる。テープＳは
映像及び音声信号をデジタル信号に変換し、ヘリカルス
キャンのトラックに所定のフォーマットで記録する磁気
テープである。例えば業務用に使用されてる一部のデジ
タルＶＴＲでは、テープのリニアトラックにタイムコー
ドが記録されているが、本実施例のＶＴＲでは前述の記
録方式と異なり、テープＳの各トラックにデジタルの映
像信号及び音声信号を記録する領域と、ＩＮＤＥＸ信号
とＡＴＦ（Automatic Track Following ）信号を記録す
る領域が夫々設けられている。このＡＴＦ信号の記録領
域にテープの番地を示すタイムコードが画像信号のフレ
ーム単位で記録される。

【００１０】次に記録手段１２はヘリカルスキャンの記
録ヘッドを含む信号記録部であり、制御手段１１の指示
により映像及び音声信号，ＩＮＤＥＸ信号，ＡＴＦ信号
及びタイムコードをオーバーライト方式で記録するもの
である。テープ駆動手段１３は従来例のテープ駆動手段
４と同様に、制御手段１１の出力する制御信号により記
録及び再生モード、巻戻しモードの各速度でテープＳを
走行させるものである。読取手段１４はテープＳの各ト
ラックからデジタル情報を再生し、ＡＴＦの記録領域か
らタイムコードをテープの番地データとして随時読取る
ものである。記憶手段１５は読取手段１４から出力され
る番地データを記憶するメモリであり、制御手段１１の
制御信号により番地データが格納又は読出される。比較
手段１６は読取手段１４からの随時読出された番地デー
タと記憶手段１５に格納された番地データと比較し、そ
の結果を制御手段１１に出力する比較回路である。

【００１１】このように構成されたＶＴＲの動作につい
て説明する。図２において磁気テープＳが矢印Ａ方向に
走行し、例えば位置Ｐ２の前方から録画が開始されてい
る状態を考える。このときには映像及び音声信号の記録
領域に信号が記録されると同時に、ＡＴＦの記録領域に
ＡＴＦ信号と共にタイムコードが記録される。そして位
置Ｐ１で録画の一時停止の指示が出されると、記憶手段
１５はテープＳの録画の最終フレームのタイムコードを
記憶する。次に制御手段１１はテープ駆動手段１３に制
御信号を送り、テープ駆動手段１３は位置Ｐ１から安定
に制御できるまでの時間分を見込んだ位置Ｐ２までテー
プＳを巻戻す。

【００１２】次に位置Ｐ２で待機中に再び録画開始を指
示すると、制御手段１１はテープ駆動手段１３に指示を
出し、再生モードでテープＳを走行させる。このときテ
ープＳの各トラックに記録された番地データは読取手段
１４により読取られ、比較手段１６に与えられる。比較
手段１６は記憶手段に格納された位置Ｐ１の番地データ
と再生中の番地データを比較し、その値が一致すれば制
御手段１１に一致信号を出力する。次に制御手段１１は
記録手段１２に制御信号を出力し、記録手段１２はテー
プＳの位置Ｐ１から再び映像及び音声信号等の記録を開
始する。そして引続き記録手段１２は位置Ｐ１からの継
続した番地データを各トラックに記録する。この番地デ
ータは映像信号の各フレーム毎に割当てられているの
で、位置Ｐ１の前後で各フレームの信号が途切れること
なく記録されることになる。

【００１３】

【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、テープ上の番地データを記憶する記憶手段と番地デ
ータの比較を行う比較手段を設けることにより、映像信
号のフレーム単位でテープの記録開始位置の設定を行う
ことができる。このため録画の一時停止指示に伴う画像
の一時的な乱れが解消されると共に、意図した記録開始
位置から音声及び画像信号を確実に記録できる優れた磁
気記録再生装置が実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例におけるＶＴＲのテープ記録
開始位置制御部の構成を示すブロック図である。

【図２】本実施例におけるテープ位置制御の動作を示す
説明図である。

【図３】従来のＶＴＲにおけるテープ位置制御の動作を
示す説明図である。

【図４】従来のＶＴＲにおけるテープ記録開始位置制御
部の構成を示すブロック図である。

【符号の説明】

１１ 制御手段 １２ 記録手段 １３ テープ駆動手段 １４ 読取手段 １５ 記憶手段 １６ 比較手段 Ｓ テープ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 テープの各ヘリカルスキャントラックに
   記録された番地データを読出す読出手段と、 前記読出手段から読出された記録時の番地データを記憶
   する記憶手段と、 前記読取手段から読出された再生時の番地データと前記
   記憶手段に格納されたテープの番地データを比較する比
   較手段と、 前記比較手段の比較結果により前記テープの記録終了ト
   ラックを検出し、信号を記録するタイミングを出力する
   制御手段と、 前記制御手段の指示に基づき前記テープに信号を記録す
   る記録手段と、 前記制御手段の制御信号により前記テープを再生記録モ
   ード及び巻戻しモードで走行させるテープ駆動手段と、
   を具備することを特徴とする磁気記録再生装置。