JPH05164227A - 自動変速機 - Google Patents

自動変速機

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JPH05164227A
JPH05164227A JP3334895A JP33489591A JPH05164227A JP H05164227 A JPH05164227 A JP H05164227A JP 3334895 A JP3334895 A JP 3334895A JP 33489591 A JP33489591 A JP 33489591A JP H05164227 A JPH05164227 A JP H05164227A
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JP
Japan
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shift
speed
shift lever
vehicle speed
lever
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Withdrawn
Application number
JP3334895A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Inuzuka
武 犬塚
Masashi Hattori
雅士 服部
Yutaka Taga
豊 多賀
Yasuo Hojo
康夫 北條
Atsushi Tabata
淳 田端
Takayuki Okada
孝幸 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin AW Co Ltd
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  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】手動変速モードによって高速段で走行中に低速
段に変速した時、シフト位置と実際の変速段が異なるこ
とをなくす。 【構成】車速を検出する車速センサSP1,SP2と、
シフトレバーの各シフト位置への移動に節度感を与える
ディテント機構と、シフトレバーを各シフト位置から中
立点に付勢する付勢手段とを有しており、シフト位置に
対応する変速段における限界最高速度を車速と比較し、
車速が限界最高速度より高い場合にはエンジンのオーバ
レボリューションが発生する可能性があると判断して、
上記ディテント機構を解除する。その結果、上記付勢手
段によってシフトレバーは中立点に移動させられる。手
動変速モードによって高速段で走行中に低速段や最低速
段に変速した時、シフト位置と実際に達成された変速段
が異なることがなくなり、運転者に不快感を与えること
がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機においては、エンジン
が発生した回転を流体伝動装置を介して変速機構に伝達
し、該変速機構において各変速段を達成するようになっ
ている。そのため、上記変速機構は複数のプラネタリギ
ヤユニットを有しており、各プラネタリギヤユニットを
構成するリングギヤ、キャリヤ、サンギヤ等の要素を摩
擦係合要素によって選択的に係脱し、各変速段を達成し
ている。
【0003】そして、上記摩擦係合要素を係脱するため
に油圧回路が設けられていて、各摩擦係合要素に対応す
る油圧サーボに対して調圧された油が給排され、所定の
タイミングで摩擦係合要素が係脱されるようになってい
る。また、従来の自動変速機においては、P(パーキン
グ)、R(リバース)、N(ニュートラル)、D(ドラ
イブ)、S(セカンド)、L(ロー)の各レンジが設け
られていて、運転者の意思によって各レンジを選択する
ことで自動的に変速が行われるようになっている。
【0004】例えば、前進4段後進1段の自動変速機で
は、走行条件のうち、例えば車速、スロットル開度等に
応じて、運転者がDレンジを選択した場合1速〜4速間
で、Sレンジを選択した場合1速〜3速間で、また、L
レンジを選択した場合1速〜2速間で自動的に変速が行
われる。この運転者の意思による各レンジの選択は、直
線上に配列されたシフト位置にシフトレバーを移動する
ことによって行っている。すなわち、いわゆる「I」字
状に配列されたレンジ位置を選択できるようにしてあ
る。
【0005】ところが、上記自動変速機においては、手
動で変速段を自由に選択することができず、シフト感に
欠ける。そこで、シフトレバーをシフト路内で旋回させ
ることによってセンサに接触させ、センサの電気信号に
よって変速段を達成するようにしたものが提供されてい
る(特開平2−8545号公報参照)。また、従来の自
動変速機に使用される「I」字状に配列されたIパター
ンのレンジ位置に加えて、マニュアルシフトと同様のい
わゆる「H」字状に配列されたHパターンのシフト位置
を加えたシフトパターンが設けられていて、自動変速モ
ードによる走行と手動変速モードによる走行を選択する
ようにしたものが提供されている(特開昭61−157
855号公報参照) 。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動変速機においては、高速段で走行中にシフトレ
バーを移動させて低速段に切り換えて走行しようとした
場合に、シフト感を失うことがある。すなわち、手動変
速モードにおいては、シフトレバーを各シフト位置に移
動させることによって最低速段から最高速段まで自由に
変速段を選択することができるようになっていて、運転
者の意思によって所定の変速段を選択し、該変速段にシ
フト感のある変速を行うことができる。しかし、例えば
最高速段で走行している時に運転者が最低速段で走行し
ようとしてシフトレバーを最低速段のシフト位置に移動
させることがある。
【0007】この場合、シフトレバーの移動によってシ
フト位置に対応する変速段をそのまま達成させてしまう
と、エンジンに駆動輪の回転が逆に増速されて伝達さ
れ、エンジンのオーバレボリューションが発生してしま
う。そこで、最高速段や高速段で走行中に低速段や最低
速段に変速するに当たりエンジンのオーバレボリューシ
ョンが発生する可能性がある場合には、シフトレバーを
移動させても実際は同じ変速段を維持したり、電気的に
制御して途中の変速段を経由させ徐々にダウンシフトの
変速を行ったりすることが考えられる。
【0008】ところが、シフトレバーを低速段や最低速
段のシフト位置に移動させた段階で運転者は低速段や最
低速段への変速が行われるのを期待しており、実際の変
速が中間の変速段を経た段階的なダウンシフトの変速で
あると、運転者に不快感を与えてしまう。本発明は、上
記従来の自動変速機の問題点を解決して、手動変速モー
ドによって最高速段や高速段で走行中に低速段や最低速
段に変速した時、シフト位置と実際に達成された変速段
が異なることがなく、運転者に不快感を与えることのな
い自動変速機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の自
動変速機においては、自動変速モードによる走行を行う
ためのレンジ位置と手動変速モードによる走行を行うた
めのシフト位置でシフトパターンが構成されていて、該
シフトパターンをシフトレバーが移動する。そして、そ
れぞれの位置に上記シフトレバーが移動したことを検出
する位置検出手段が設けられていて、上記シフトレバー
によって選択されたレンジ及び変速段が検出され、制御
装置がレンジ及び変速段に対応して変速出力信号を出力
する。油圧回路は、上記制御装置の変速出力信号を受け
てソレノイドバルブを動作させ、各変速段を達成する。
【0010】また、車速を検出する車速検出手段と、上
記シフトレバーの各シフト位置への移動に節度感を与え
るディテント機構と、上記シフトレバーを各シフト位置
から中立点に付勢する付勢手段とを有しており、上記制
御装置は、位置検出手段が検出したシフト位置に対応す
る変速段における限界最高速度を車速と比較し、車速が
限界最高速度より高い場合に上記ディテント機構を解除
して上記シフトレバーを中立点に移動させる。
【0011】また、車速を検出する車速検出手段と、上
記シフトレバーの各シフト位置への移動を禁止する移動
禁止手段を設けてもよく、この場合、上記制御装置は、
車速を各シフト位置に対応する変速段における限界最高
速度と比較し、限界最高速度より車速が低くなるような
変速段への変速を禁止する手段を有する。
【0012】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、上記のように
自動変速モードによる走行を行うためのレンジ位置と手
動変速モードによる走行を行うためのシフト位置でシフ
トパターンが構成されていて、該シフトパターンをシフ
トレバーが移動する。運転者は上記シフトパターン内で
シフトレバーを移動させることによって、自動変速モー
ドによる走行と手動変速モードによる走行を選択するこ
とができるとともに、自動変速モードにおいて各レンジ
の走行を、手動変速モードの走行において各変速段を更
に選択することができる。
【0013】そして、それぞれの位置に上記シフトレバ
ーが移動したことを検出する位置検出手段が設けられて
いて、上記シフトレバーによって選択されたレンジ及び
変速段が検出され、制御装置がレンジ及び変速段に対応
して変速出力信号を出力する。油圧回路は、上記制御装
置の変速出力信号を受けてソレノイドバルブを動作さ
せ、各変速段を達成する。
【0014】また、車速を検出する車速検出手段と、上
記シフトレバーの各シフト位置への移動に節度感を与え
るディテント機構と、上記シフトレバーを各シフト位置
から中立点に付勢する付勢手段とを有しており、上記制
御装置は、位置検出手段が検出したシフト位置に対応す
る変速段における限界最高速度を車速と比較し、車速が
限界最高速度より高い場合にはエンジンのオーバレボリ
ューションが発生する可能性があると判断して、上記デ
ィテント機構を解除する。その結果、上記付勢手段によ
ってシフトレバーは中立点に移動させられる。
【0015】したがって、手動変速モードによって最高
速段や高速段で走行中に低速段や最低速段に変速した
時、シフト位置と実際に達成された変速段が異なること
がなくなり、運転者に不快感を与えることがなくなる。
また、車速を検出する車速検出手段と、上記シフトレバ
ーの各シフト位置への移動を禁止する移動禁止手段を設
けてもよく、この場合、上記制御装置は、車速検出手段
で検出した車速を、各シフト位置に対応する変速段にお
ける限界最高速度と比較し、限界最高速度より車速が低
くなるような場合にはエンジンのオーバレボリューショ
ンが発生する可能性があるため、移動禁止手段を作動さ
せ変速を禁止することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の自動変速機の概
略図、図2は本発明の自動変速機の作動を示す図であ
る。図1において、自動変速機はトランスミッション
(T/M)10及びトルクコンバータ11から成り、エ
ンジンで発生した回転をトルクコンバータ11を介して
トランスミッション10に伝達し、該トランスミッショ
ン10によって変速を行い駆動輪に伝達するようになっ
ている。
【0017】上記トルクコンバータ11はポンプインペ
ラ12、タービンランナ13、ステータ14を有すると
ともに動力伝達効率を向上させるためのロックアップク
ラッチ15を有しており、入力部材16の回転を、トル
クコンバータ11内の油の流れによって間接的に、又は
上記ロックアップクラッチ15をロックすることによっ
て直接的にトランスミッション10の入力軸17に伝達
する。
【0018】また、上記トランスミッション10は副変
速ユニット18及び主変速ユニット19から成り、副変
速ユニット18はオーバドライブプラネタリギヤユニッ
ト20を、主変速ユニット19はフロントプラネタリギ
ヤユニット21及びリヤプラネタリギヤユニット22を
有する。ここで、上記オーバドライブプラネタリギヤユ
ニット20は入力軸17に接続されていて、プラネタリ
ピニオンP1 を支持するキャリヤCR1 、入力軸17を
包囲するサンギヤS1 、及び主変速ユニット19の入力
軸23に連結されるリングギヤR1 から成っている。ま
た、キャリヤCR1 とサンギヤS1 間には、第3クラッ
チC0及び第3ワンウェイクラッチF0が介在させられ
ているとともに、サンギヤS1 とケース24間には第4
ブレーキB0が配設されている。
【0019】次に、フロントプラネタリギヤユニット2
1は出力軸25に接続されていて、プラネタリピニオン
2 を支持するキャリヤCR2 と、出力軸25を包囲す
るとともにリヤプラネタリギヤユニット22のサンギヤ
3 と一体に構成されているサンギヤS2 と、入力軸2
3に第1クラッチC1を介して連結しているリングギヤ
2 とから成っている。また、入力軸23とサンギヤS
2 間には第2クラッチC2が、サンギヤS2 とケース2
4間にはバンドブレーキから成る第1ブレーキB1が介
在させられる。サンギヤS2 とケース24間には、更に
第1ワンウェイクラッチF1を介して第2ブレーキB2
が配設される。
【0020】そして、リヤプラネタリギヤユニット22
はプラネタリピニオンP3 を支持するキャリヤCR3
サンギヤS3 、及び出力軸25に直結されるリングギヤ
3 から成っていて、キャリヤCR3 とケース24間に
は第3ブレーキB3と第2ワンウェイクラッチF2が並
列に配置される。なお、43は入力回転数センサ、SP
1,SP2は車速センサである。
【0021】上記自動変速機の各ソレノイドバルブS
1,S2,S3、クラッチC0,C1,C2、ブレーキ
B0,B1,B2,B3は、各レンジD,S,Lの各変
速段においてそれぞれ図2の作動表のように制御され
る。すなわち、Dレンジ又はSレンジにおける1速時
は、第1ソレノイドバルブS1がオン状態にあって、そ
の結果第3クラッチC0及び第1クラッチC1が係合
し、第3ワンウェイクラッチF0及び第2ワンウェイク
ラッチF2がロックし、他は解放状態になっている。し
たがって、オーバドライブプラネタリギヤユニット20
は、第3クラッチC0及び第3ワンウェイクラッチF0
を介して一体となって直結状態になり、入力軸17の回
転はそのまま主変速ユニット19の入力軸23に伝達さ
れる。また、主変速ユニット19では、入力軸23の回
転が第1クラッチC1を介してフロントプラネタリギヤ
ユニット21のリングギヤR2 に伝達され、更にキャリ
ヤCR2 及び該キャリヤCR2 と一体の出力軸25に伝
達されるとともに、サンギヤS2 ,S3 を介してリヤプ
ラネタリギヤユニット22のキャリヤCR3 に左方向の
回転力を付与するが、第2ワンウェイクラッチF2のロ
ックによって回転が阻止されるため、プラネタリピニオ
ンP3 は自転して出力軸25と一体のリングギヤR3
動力を伝達する。
【0022】また、Dレンジにおける2速時は、第1ソ
レノイドバルブS1のほか第2ソレノイドバルブS2が
オン状態に切り換わる。これにより、第3クラッチC
0、第1クラッチC1及び第2ブレーキB2が係合し、
第3ワンウェイクラッチF0及び第1ワンウェイクラッ
チF1がロックし、他は解放状態になる。したがって、
オーバドライブプラネタリギヤユニット20は直結状態
が維持され、入力軸17の回転がそのまま主変速ユニッ
ト19の入力軸23に伝達される。また、上記主変速ユ
ニット19は、入力軸23の回転が第1クラッチC1を
介してフロントプラネタリギヤユニット21のリングギ
ヤR2 に伝達され、プラネタリピニオンP 2 を介してサ
ンギヤS2 に左方向の回転力を付与するが、該サンギヤ
2 は第2ブレーキB2の係合に伴う第1ワンウェイク
ラッチF1のロックによって回転が阻止される。したが
って、プラネタリピニオンP2 を自転させながらキャリ
ヤCR2 が回転し、フロントプラネタリギヤユニット2
1のみを経由して2速の回転が出力軸25に伝達され
る。
【0023】また、Dレンジ及びSレンジにおける3速
時では、第1ソレノイドバルブS1がオフ状態になり、
第3クラッチC0、第1クラッチC1、第2クラッチC
2及び第2ブレーキB2が係合し、第3ワンウェイクラ
ッチF0がロックし、他は解放状態にある。したがっ
て、オーバドライブプラネタリギヤユニット20は直結
状態にあり、また、主変速ユニット19は、第1クラッ
チC1と第2クラッチC2の係合によってフロントプラ
ネタリギヤユニット21が一体になるため、入力軸23
の回転はそのまま出力軸25に伝達される。
【0024】そして、Dレンジにおける4速すなわち最
高速段では、第2ソレノイドバルブS2もオフ状態にな
り、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第2ブレー
キB2及び第4ブレーキB0が係合される。主変速ユニ
ット19は3速時と同様に直結状態にあるが、オーバド
ライブプラネタリギヤユニット20は、第3クラッチC
0が解放するとともに第4ブレーキB0が係合するよう
に切り換えられる。したがって、サンギヤS1 が第4ブ
レーキB0の係合によってロックされ、キャリヤCR1
が回転しながらプラネタリピニオンP1 が自転してリン
グギヤR1 に動力を伝達し、直結状態にある主変速ユニ
ット19の入力軸23にオーバドライブの回転が伝達さ
れる。
【0025】一方、ダウンシフト時は、4−3変速の場
合に第3クラッチC0が係合するとともに第4ブレーキ
B0が解放され、また、3−2変速の場合に第2クラッ
チC2が解放され、2−1変速の場合に第2ブレーキB
2が解放される。また、Sレンジにおける1速時及び3
速時は上記Dレンジの場合と同様である。そして、2速
時に第1クラッチC1、第3クラッチC0及び第2ブレ
ーキB2に加えて第1ブレーキB1が係合され、主変速
ユニット19のサンギヤS2 をロックし、エンジンブレ
ーキをきかせる。
【0026】そして、Lレンジにおける2速時は、上述
したSレンジにおける2速時と同様であるが、1速時に
は第1クラッチC1及び第3クラッチC0に加えて第3
ブレーキB3が係合し、リヤプラネタリギヤユニット2
2のキャリヤCR3 をロックし、エンジンブレーキをき
かせる。次に、本発明の自動変速機における制御装置に
ついて説明する。
【0027】図3は自動変速機制御装置の概略図、図4
は自動変速機制御装置の入力側ブロック図、図5は自動
変速機制御装置の出力側ブロック図である。図におい
て、31は自動変速機全体の制御を行う自動変速機制御
装置(ECU)、32はCPU、33はROM、34は
RAM、35は入力インタフェース回路、36は該入力
インタフェース回路35に接続され、各信号の入力処理
を行う入力処理回路、37は該入力処理回路36に接続
され、各信号を出力するセンサ類である。また、38は
出力インタフェース回路、39は該出力インタフェース
回路38に接続され、各信号の出力処理を行う駆動回路
類、40は該駆動回路類39に接続され、出力された信
号によって駆動されるアクチュエータである。
【0028】43はトランスミッション10の第3クラ
ッチC0の回転数を検出する入力回転数センサ、SP
1,SP2は自動変速機の出力軸25の回転数を検出す
る車速センサであり、車速センサSP1は車速センサS
P2が故障した時のバックアップ用として、また、スピ
ードメータ用として使用される。44はトランスミッシ
ョン10に設置され、自動変速モード(A/T)におい
てシフトレバーがIパターン上のどのポジションを選択
しているかを検出するシフトポジションセンサ、45は
シフトレバー部に設置され、手動変速モード(M/T)
においてシフトレバーがHパターン上のどのポジション
を選択しているかを検出するシフトポジションセンサで
ある。
【0029】また、46はエンジンに設置され、エンジ
ン負荷に対応するスロットル開度をポテンショメータに
よって検出するスロットル開度センサ、47はブレーキ
ペダル部に設置され、ブレーキ操作を検出するブレーキ
スイッチ、48はスロットル開度センサ46部に設置さ
れ、アクセルが全閉であることを検出するアイドリング
(IDL)スイッチ、49はアクセルペダル部(又は、
スロットル開度センサ46部)に設置され、アクセルが
全開にされてキックダウンが要求されていることを検出
するキックダウン(K/D)スイッチ、50はトランス
ミッション10に設置され、該トランスミッション10
の油温を検出する油温センサである。
【0030】上記各センサ類37は、それぞれ対応する
入力処理回路36に接続されている。また、S1は変速
用の第1ソレノイドバルブ、S2は変速用の第2ソレノ
イドバルブ、S3は変速用の第3ソレノイドバルブであ
り、それぞれ各変速段に応じてオン・オフされ、各シフ
トバルブを切り換える。SLUはロックアップ(L−u
p)用のリニアソレノイドバルブ、SLNはアキュムレ
ータの背圧を制御するためのリニアソレノイドバルブ、
SLTはライン圧を制御するためのリニアソレノイドバ
ルブである。これら各ソレノイドバルブS1〜S3、リ
ニアソレノイドバルブSLU,SLN,SLTと上記出
力インタフェース回路38間には、ソレノイド駆動回路
及びモニタ回路が接続されている。上記ソレノイド駆動
回路は、各ソレノイドバルブS1〜S3、リニアソレノ
イドバルブSLU,SLN,SLTを駆動するための電
圧又は電流を発生し、上記モニタ回路は、各ソレノイド
バルブS1〜S3、リニアソレノイドバルブSLU,S
LN,SLTの作動をチェックし、フェールを判断して
自己診断を行う。
【0031】53はエンジンを制御するためのエンジン
制御装置(EFI)、54は変速時の変速ショックを緩
和するために、エンジンが発生するトルクを一時的に減
少させるための信号を出力するトルクリダクション入出
力処理回路であり、該トルクリダクション入出力処理回
路54からの信号を受け、エンジン制御装置53は点火
時期遅角、燃料カット等を行う。また、55はエンジン
回転数を入力するためのエンジン回転数入力処理回路で
ある。
【0032】56はトランスミッション10やエンジン
制御装置53のフェール時に自己診断結果をO/Dオフ
インジケータランプなどによって出力するDG CHE
CKER、57は該DG CHECKER56に自己診
断結果を出力するためのDG入出力処理回路、58はト
ランスミッション10の状態を表示するモード選択ラン
プ、O/Dオフインジケータランプ等の表示装置、59
は該表示装置58を作動させるための表示駆動回路であ
る。
【0033】次に、上記構成の自動変速機における制御
装置の動作について説明する。図6は自動変速機の制御
装置の第1のフローチャート、図7は自動変速機の制御
装置の第2のフローチャート、図8は自動変速機の制御
装置の第3のフローチャートである。 ステップS1 プログラムを開始するに当たり、すべて
の条件について初期設定を行う。 ステップS2 自動変速機の入力回転数センサ43及び
車速センサSP1,SP2からの信号よって、現在の自
動変速機の入力軸17及び出力軸25の回転数を算出す
る。 ステップS3 自動変速機のシフトポジションセンサ4
4の信号から現在Iパターンにおいて選択されているレ
ンジ位置を検出する。また、同時にN.S.S.W.の
フェール判定を行う。 ステップS4 スロットル開度センサ46からの信号に
よって現在のスロットル開度を計算する。 ステップS5 油温センサ50からの信号によって自動
変速機の現在の油温(ATF温度)を計算する。 ステップS6 シフトポジションセンサ45の信号から
現在Hパターンにおいて選択されているシフト位置を検
出し、シフトレバーが各変速段にある場合はステップS
12に、中立位置又は、Dレンジ位置にある場合はステ
ップS7に進む。 ステップS7 手動変速モードフラグがオンになってい
るか否かを判断する。オンになっている場合はステップ
S15に、オフになっている場合はステップS8に進
む。 ステップS8 変速線図の自動変速用変速点データMS
Lに自動変速用データDを読み込む。 ステップS9 自動変速用ロックアップ点データMSL
Pに自動変速用データDを読み込む。 ステップS10 ステップS8,S9で読み込んだ自動
変速用データD及び先に計算した各種走行条件に基づい
て変速判断及びロックアップ判断を行う。 ステップS11 ステップS10において行った変速判
断及びロックアップ判断のタイミング判断を行う。 ステップS12 ステップS6においてシフトポジショ
ンセンサ45のスイッチSW1〜SW4がオンになって
いれば、手動変速モードフラグをオンにし、手動変速モ
ード状態にする。 ステップS13 自動変速モード復帰用タイマの値をリ
セットする。 ステップS14 手動変速モード用のマップを選択し、
各種データを読み込んで手動変速マップ選択処理を行
う。 ステップS15 ステップS7において手動変速モード
フラグがオンになっていれば、自動変速モード復帰用タ
イマの値を設定値t1 と比較する。設定値t1 より小さ
い場合はステップS14に進み、設定値t1 より大きく
なるとステップS16に進む。 ステップS16 手動変速モードフラグをオフにし、ス
テップS8に進み自動変速モードに復帰する。 ステップS17 手動変速マップ選択サブルーチンにお
いて読み込んだ変速データ及び先に算出した各種走行条
件に基づいて変速判断及びロックアップ判断を行う。 ステップS18 ステップS17において行った変速判
断及びロックアップ判断のタイミング判断を行う。 ステップS19 ステップS10,S11,S17,S
18における判断に従って変速出力信号を各ソレノイド
バルブS1〜S3、リニアソレノイドバルブSLU,S
LN,SLTに出力し、変速を開始する。 ステップS20 手動変速モードにおける変速過渡時
に、ファーストアプライバルブ(オリフィスコントロー
ルバルブ)を制御してタイムラグを短縮するか否かを判
断するための処理を行う。 ステップS21 ステップS20のサブルーチンにおけ
る判断に従い、ロックアップ制御用のリニアソレノイド
バルブSLUを制御する。 ステップS22 変速ショックを抑制するためのトルク
リダクション制御が必要か否かを判断するための処理を
行う。 ステップS23 ステップS22のサブルーチンにおけ
る判断に従い、トルクリダクション制御を行う。 ステップS24 手動変速モードにおける変速過渡時
に、一時的にライン圧を昇圧してタイムラグを短縮する
か否かを判断するための処理を行う。 ステップS25 ステップS24のサブルーチンにおけ
る判断に従い、ライン圧制御用のリニアソレノイドバル
ブSLTを制御する。 ステップS26 変速過渡時の変速ショックを防止する
ために、アキュムレータの背圧の制御が必要か否かを判
断するための処理を行う。 ステップS27 ステップS26のサブルーチンにおけ
る判断に従い、アキュムレータ背圧制御用のリニアソレ
ノイドバルブSLNを制御する。
【0034】次に、図6のステップS14における手動
変速マップ選択処理のサブルーチンについて図9を併用
して説明する。図9は本発明の自動変速機におけるシフ
トパターンを示す図である。図において、89はシフト
パターン、89aはIパターン、89bはHパターンの
一部を構成するとともに、上記Iパターン89aの左側
に配設される低速側シフト列、89cはHパターンの一
部を構成するとともに、上記Iパターン89aの右側に
配設される高速側シフト列である。
【0035】また、SW1〜SW4はシフトポジション
センサ45の1速〜4速の各変速段に対応するシフト位
置に配設されたスイッチである。 ステップS14−1 シフトポジションセンサ45にお
いて、4速位置のスイッチSW4がオンになったか否か
を判断する。 ステップS14−2 ステップS14−1において4速
位置のスイッチSW4がオンであれば、手動変速用変速
点データMSLに4速ギヤ段用データを読み込む。 ステップS14−3 手動変速用ロックアップ点データ
MSLPに4速ギヤ段用データを読み込む。 ステップS14−4〜S14−6 ステップS14−1
〜S14−3と同様に制御して3速ギヤ段用データを読
み込む。 ステップS14−7〜S14−9 ステップS14−1
〜S14−3と同様に制御して2速ギヤ段用データを読
み込む。 ステップS14−10,S14−11 手動変速用変速
点データMSL及び手動変速用ロックアップ点データM
SLPに1速ギヤ段用データを読み込む。
【0036】次に、本発明の自動変速機のシフト機構に
ついて説明する。図10は本発明の自動変速機のシフト
機構における基本構成部品の分解斜視図、図11は図1
0のX方向から見た要部概略図、図12は図10のY方
向から見た要部概略図、図13はシフト機構とマニュア
ルバルブ間の連結機構の斜視図である。
【0037】図において、シフト機構は、図示しない車
体に取り付けられる静止部材61と、該静止部材61に
対しX軸を中心に揺動自在に支持された揺動リテーナ6
2と、X軸に直交するY軸を中心に回転自在に支持さ
れ、回転によって上記揺動リテーナ62に係脱させられ
るシフトレバー63と、該シフトレバー63の回転を検
出するスイッチボックス64とを備えている。上記シフ
トレバー63をY軸を中心に図の左方向に回転させた
時、揺動リテーナ62を静止部材61に係脱させるため
にロックプレート65が設けられている。
【0038】上記静止部材61は、車体にボルト止めさ
れた図示しない支持部と、該支持部に溶接によって固定
され前方が開いた「コ」字状の本体部61aから成って
いる。該本体部61aの左右一対の側壁の上方には孔6
1bが打抜きによって形成され、該孔61bの前後端が
上記ロックプレート65の揺動ロック面を構成してい
る。また、本体部61aの左の側壁の中央部にはインヒ
ビット孔61cが打抜きによって形成されており、該イ
ンヒビット孔61cの上面がインヒビットカム面を構成
している。
【0039】次に、揺動リテーナ62は、下方が開いた
「コ」字状に構成された本体62aと、その上壁に4隅
がボルト止めされるプラスチック製のゲートプレート6
2bと、上記本体62aの右の側壁内の下端に溶接によ
って固定されたマニュアルバルブ連結部材62cから成
る。上記本体62aの左右の側壁の下方には、軸ボルト
66を挿通する孔が穿設され、両側壁の前方にはスイッ
チボックス64を支持するためのブラケット62dが突
出形成され、さらに、左の側壁には、インヒビットプレ
ート67の摺動孔67aに係合して上下動が案内される
3個のガイドポスト62eが取り付けられている。上記
本体62aの上壁には、シフトレバー63を挿通する孔
62fと、ディテントブロック68を挿通する孔62g
が打抜きによって形成されている。
【0040】一方、上記ゲートプレート62bには、シ
フトレバー63を挿通させる孔62hと、該孔62hと
直交する方向にロックプレート65を摺動自在に案内す
る一対の溝付鍔62iと、下面から突出し、その下面に
カム面を備える上記ディテントブロック68が形成され
ている。上記孔62hは「H」字状に形成されており、
シフトレバー63が上記孔62hの中央部に位置した状
態でX軸を中心に回転すると、ゲートプレート62bは
シフトレバー63の動きを本体62aに伝達する。
【0041】ロックプレート65は、プラスチック製で
「十」字状に構成されており、その中央にはシフトレバ
ー63の連結部63aを挿通させる長孔65aが形成さ
れている。上記シフトレバー63がY軸を中心に回転す
ると、ロックプレート65は溝付鍔62iに案内されて
摺動するが、シフトレバー63がX軸を中心に回転する
と、ロックプレート65は連動しない。
【0042】上記シフトレバー63は、操作ノブが取り
付けられたステム63bと、その下端に溶接によって固
定された連結部63aと、その下端にボルト止めされる
「コ」字状の腕部63cとを備えている。上記ステム6
3bの下部には、インヒビットピン63dが上下動自在
に配設されている。また、上記連結部63aの上縁に
は、スイッチボックス64を切換動作する操作腕63e
が固定されており、その先端には球状体が形成されてい
る。上記腕部63cには交叉スリーブ69が挿通され、
該交叉スリーブ69は軸ボルト70によってY軸を中心
として上記腕部63cを回転自在に支持する。
【0043】上記交叉スリーブ69は、X軸を構成する
ボルト66とY軸を構成するボルト70とを挿通する互
いに直交したスリーブ部69a,69bを備えており、
該スリーブ部69aの左方の上面から立ち上がるように
ディテント機構75が設けられている。該ディテント機
構75は、上記ディテントブロック68と共にシフトレ
バー63の揺動リテーナ62に対するディテント作用を
形成するものであり、スプリング75aによって押し上
げられるプランジャ75bの上端に設けられたディテン
トローラ75cが、上記ディテントブロック68の下向
きのカム面と当接し、ノッチに係合してシフトレバー6
3の各シフト位置に保持するとともに、各シフト位置間
を移動する際の節度感を生じさせる。
【0044】さらに、上記スリーブ部69aの右方の上
面の中央から後方にトーションスプリング当接部材69
dが設けられている。該トーションスプリング当接部材
69dは、スリーブ部69bの後部の外周にコイル部が
位置するトーションスプリング71の両作動端の間に挟
み込まれて交叉スリーブ69を支持する。上記腕部63
cには、同様の形状のトーションスプリング当接部材6
3fが前方に突出して形成されている。したがって、上
記シフトレバー63が交叉スリーブ69に対して左右に
回転させられると、トーションスプリング当接部材63
fがトーションスプリング71の両作動端のいずれか一
方を引き離すのに対して、作動端の他方はトーションス
プリング当接部材69dに支持されるため、シフトレバ
ー63にはトーションスプリング71による中立復帰力
が作用する。
【0045】また、インヒビットプレート67は、ほぼ
中央部にプレートピン67bが植設されており、上記静
止部材61のインヒビット孔61cに挿通され、インヒ
ビットカム面に当接してインヒビット機構を構成する。
上記プレートピン67bの両側には、上記揺動リテーナ
62に取り付けられたガイドポスト62eを嵌挿する摺
動孔67aが打抜きによって形成される。また、インヒ
ビットプレート67の上部には、「十」字状の上記ロッ
クプレート65の左の耳部65bが挿通する孔67cが
打抜きによって形成されている。
【0046】図13において、マニュアルバルブ連結部
材62cは、コントロールロッド81を介してマニュア
ルシャフト82の一端に取り付けられたアウタレバー8
3に連結されている。上記マニュアルシャフト82の他
端にはディテントレバー84が取り付けられ、該ディテ
ントレバー84とバルブボディ85内を摺動するマニュ
アルバルブ86がロッド87を介して連結されている。
上記ディテントレバー84の周面にはカムノッチ84a
が形成され、該カムノッチ84aに作動端を当接させて
ディテントスプリング88が配設されている。
【0047】ところで、上記構成の自動変速機において
手動変速モードを選択すると、シフトレバー63を各シ
フト位置に移動させることによって最低速段から最高速
段まで自由に変速段を選択することができるようになっ
ていて、運転者の意思によって所定の変速段を選択し、
該変速段にシフト感のある変速を行うことができる。し
かし、例えば最高速段で走行している時に運転者が最低
速段で走行しようとしてシフトレバー63を最低速段の
シフト位置に移動させることがある。
【0048】この場合、シフトレバー63の移動によっ
てシフト位置に対応する変速段をそのまま達成させてし
まうと、エンジンに駆動輪の回転が逆に増速されて伝達
され、エンジンのオーバレボリューションが発生してし
まう。そこで、最高速段や高速段で走行中に低速段や最
低速段に変速するに当たりエンジンのオーバレボリュー
ションが発生する可能性がある場合には、シフトレバー
63を移動させても実際は同じ変速段を維持したり、電
気的に制御して途中の変速段を経由させ徐々にダウンシ
フトの変速を行ったりすることが考えられる。
【0049】ところが、シフトレバー63を低速段や最
低速段のシフト位置に移動させた段階で運転者は低速段
や最低速段への変速が行われるのを期待しており、実際
の変速が中間の変速段を経た段階的なダウンシフトの変
速であると、運転者に不快感を与えてしまう。本発明の
自動変速機においては、最高速段や高速段で走行中に低
速段や最低速段に変速しようとする場合に、シフトレバ
ー63のシフト位置と実際に達成される変速段が一致す
るようになっている。
【0050】そのため、上記車速センサSP1,SP2
によって検出した車速と、シフトレバー63を移動させ
ることによってシフトポジションセンサ45が検出した
シフト位置に基づき、選択された変速段が達成可能なも
のか否かを判断して、達成不可能な場合には、変速出力
を禁止し、かつ、シフトレバー63を強制的に中立点に
復帰するようにしている。
【0051】シフトレバー63を強制的に中立点に復帰
するためのインヒビット装置について図14及び図15
を併用して説明する。図14は本発明の自動変速機にお
けるインヒビット装置の概念図、図15は本発明の自動
変速機におけるインヒビット装置のフローチャートであ
る。図14において、31は自動変速機制御装置、SD
はディテント解除用ソレノイド、63はシフトレバー、
89はシフトパターンである。
【0052】89aはIパターン、89bはHパターン
の一部を構成するとともに、上記Iパターン89aの左
側に配設される低速側シフト列、89cはHパターンの
一部を構成するとともに、上記Iパターン89aの右側
に配設される高速側シフト列である。上記低速側シフト
列89bの上方及び下方のシフト位置において1速及び
2速の変速段が、高速側シフト列89cの上方及び下方
のシフト位置において3速及び4速の変速段を達成する
ことができるようになっている。
【0053】また、SW1〜SW4は1速〜4速の各変
速段のシフト位置に配設されたスイッチであり、上記シ
フトレバー63を各シフト位置に移動することによって
オンになるように配設されている。上記ディテント解除
用ソレノイドSD は、図11に示すようにディテント機
構75に取り付けられている。該ディテント機構75に
は、上記ディテント解除用ソレノイドSD とは反対側に
レバー取付用ブラケット75dが突設させられていて、
該レバー取付用ブラケット75dにディテント解除レバ
ー75eが揺動自在に支持されている。該ディテント解
除レバー75eの他端は、上記ディテント解除用ソレノ
イドSD のプランジャ76に係止されている。
【0054】一方、上記ディテント機構75は、ディテ
ントブロック68に対してディテントローラ75cを押
圧するために、内部にスプリング75aを有しており、
該スプリング75aによってプランジャ75bを上方に
付勢している。該プランジャ75bには、ディテントロ
ーラ75cがピン75fを介して回転自在に支持されて
いて、上記ディテント機構75が揺動するとディテント
ローラ75cが回転しながらディテントブロック68の
ノッチ間を移動するようになっている。
【0055】ここで、上記ピン75fは両端が上記ディ
テント解除レバー75eに係止されている。したがっ
て、上記ディテント解除用ソレノイドSD をオンにして
プランジャ76を下方に移動させると、上記ディテント
解除レバー75eを介してピン75fが押し下げられ、
ディテントローラ75cがディテントブロック68のノ
ッチから解放される。
【0056】このようにディテント機構75が解除され
ると、シフトレバー63は中立点89d(図14)に復
帰させられるようになっている。そのため、上記スリー
ブ部69aの右方の上面にトーションスプリング当接部
材69eが設けられ、該トーションスプリング当接部材
69eは、スリーブ部69aの右方の外周にコイル部が
位置するトーションスプリング77の両作動端の間に挟
まれて交叉スリーブ69を支持する。上記揺動リテーナ
62の本体62aには、上記トーションスプリング当接
部材69eに対向するようにトーションスプリング当接
部材62jが左方に突出して形成されている。したがっ
て、上記シフトレバー63には上記トーションスプリン
グ77によって中立復帰力が作用する。
【0057】なお、上記中立点89dにおいては、自動
変速モードのDレンジになるように設定されているた
め、アクセルの状態に対応して自動変速モードの変速出
力に従って変速が行われる。図15に基づいて上記イン
ヒビット装置の動作について説明する。 ステップST1 現在の変速段と新しく要求された変速
段を監視し、シフト位置が変更されたか否かを判断す
る。両者に差が生じた場合、シフト位置が変更されたも
のと判断する。 ステップST2 車速センサSP1,SP2の信号から
現在の車速VC を検出する。 ステップST3 ポジションセンサ45のスイッチSW
1〜SW4が検出した信号によって、シフトレバー63
が移動したシフト位置すなわち今回新たに選択された変
速段を検出する。 ステップST4 現在の車速VC と選択された変速段ご
との限界最高速度V(x) max (x:1,2,3,4)を
比較する。各変速段ごとの限界最高速度V(x) ma x はエ
ンジン回転限界などから決定され、あらかじめ自動変速
機制御装置31内のROM33にテーブルとして格納さ
れている。 ステップST5 ステップST4の条件が成立した場
合、ディテント解除用ソレノイドSD をオンにし、シフ
トレバー63を中立点89d(Dレンジ)に復帰させ
る。
【0058】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図16は本発明の第2の実施例の自動変速機にお
けるインヒビット装置の概念図、図17は本発明の第2
の実施例の自動変速機におけるインヒビット装置のフロ
ーチャートである。図16において、31は自動変速機
制御装置、63はシフトレバー、89はシフトパターン
である。
【0059】89aはIパターン、89bはHパターン
の一部を構成するとともに、上記Iパターン89aの左
側に配設される低速側シフト列、89cはHパターンの
一部を構成するとともに、上記Iパターン89aの右側
に配設される高速側シフト列である。上記低速側シフト
列89bの上方及び下方のシフト位置において1速及び
2速の変速段が、高速側シフト列89cの上方及び下方
のシフト位置において3速及び4速の変速段を達成する
ことができるようになっている。89dは低速側シフト
列89b及び高速側シフト列89cの中央に形成される
中立点であり、自動変速モードのDレンジが達成され
る。
【0060】また、SW1〜SW4は1速〜4速の各変
速段のシフト位置に配設されたスイッチであり、上記シ
フトレバー63を各シフト位置に移動することによって
オンになるように配設されている。そして、1速のシフ
ト位置と中立点89d間の1速のゲートにはインヒビッ
ト用ソレノイドSL 1が、2速のシフト位置と中立点8
9d間の2速のゲートにはインヒビット用ソレノイドS
L 2が、3速のシフト位置と中立点89d間の3速のゲ
ートにはインヒビット用ソレノイドSL 3が設けられ
る。各インヒビット用ソレノイドSL 1,SL 2,SL
3は、自動変速機制御装置31に接続されていて、オン
になるとプランジャを突出してシフトレバー63の移動
を禁止する。
【0061】上記インヒビット用ソレノイドSL 1,S
L 2,SL 3は、次のように作動する。すなわち、車速
センサSP1,SP2の信号から現在の車速VC を検出
し、該車速VC と各変速段ごとの限界最高速度V(x)
max (x:1,2,3,4)を比較し、該限界最高速度
V(x) max より車速VC が高い場合に、限界最高速度V
(x) max に対応する変速段より高速側の変速段で走行し
ているか低速側の変速段で走行しているかを判断する。
そして、限界最高速度V(x) max に対応する変速段より
高速側の変速段で走行している場合に、限界最高速度V
(x) max に対応する変速段以下の変速段に対応するソレ
ノイドをオンにしてそれら変速段への変速を禁止する。
【0062】この場合、禁止された変速段のシフト位置
にシフトレバー63を移動させることはできないが、中
立点89dには移動させることができる。したがって、
自動変速モードのDレンジによる走行か、あるいは、エ
ンジンのオーバレボリューションが発生しない変速段へ
の変速のみが許可される。 ステップST11 車速センサSP1,SP2の信号か
ら現在の車速VC を検出する。 ステップST12 現在の車速VC が3速の変速段にお
ける限界最高速度V(3) max より高いか否かを判断す
る。 ステップST13 現在選択されている変速段SC が3
速より高速段側であるか否かを判断する。 ステップST14 3速のゲートに配設されたインヒビ
ット用ソレノイドSL 3をオンにして3速のゲートを閉
じる。 ステップST15 現在の車速VC が2速の変速段にお
ける限界最高速度V(2) max より高いか否かを判断す
る。 ステップST16 現在選択されている変速段SC が2
速より高速段側であるか否かを判断する。 ステップST17 2速のゲートに配設されたインヒビ
ット用ソレノイドSL 2をオンにして2速のゲートを閉
じる。 ステップST18 現在の車速VC が1速の変速段にお
ける限界最高速度V(1) max より高いか否かを判断す
る。 ステップST19 現在選択されている変速段SC が1
速より高速段側であるか否かを判断する。 ステップST20 1速のゲートに配設されたインヒビ
ット用ソレノイドSL 1をオンにして1速のゲートを閉
じる。
【0063】このように、エンジンのオーバレボリュー
ションが発生する可能性のある変速段への変速が禁止さ
れるので、シフト位置と実際に達成された変速段が異な
ることがなく、運転者に不快感を与えることがない。な
お、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であ
り、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機の概略図である。
【図2】本発明の自動変速機の作動を示す図である。
【図3】自動変速機制御装置の概略図である。
【図4】自動変速機制御装置の入力側ブロック図であ
る。
【図5】自動変速機制御装置の出力側ブロック図であ
る。
【図6】自動変速機の制御装置の第1のフローチャート
である。
【図7】自動変速機の制御装置の第2のフローチャート
である。
【図8】自動変速機の制御装置の第3のフローチャート
である。
【図9】本発明の自動変速機におけるシフトパターンを
示す図である。
【図10】本発明の自動変速機のシフト機構における基
本構成部品の分解斜視図である。
【図11】図10のX方向から見た要部概略図である。
【図12】図10のY方向から見た要部概略図である。
【図13】シフト機構とマニュアルバルブ間の連結機構
の斜視図である。
【図14】本発明の自動変速機におけるインヒビット装
置の概念図である。
【図15】本発明の自動変速機におけるインヒビット装
置のフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施例の自動変速機における
インヒビット装置の概念図である。
【図17】本発明の第2の実施例の自動変速機における
インヒビット装置のフローチャートである。
【符号の説明】
31 自動変速機制御装置 44,45 シフトポジションセンサ(位置検出手
段) 63 シフトレバー 75 ディテント機構 77 トーションスプリング(付勢手段) 89 シフトパターン 89d 中立点 SP1,SP2 車速センサ(車速検出手段) S1 第1ソレノイドバルブ S2 第2ソレノイドバルブ S3 第3ソレノイドバルブ SLU,SLN,SLT リニアソレノイドバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多賀 豊 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 田端 淳 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 岡田 孝幸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動変速モードによる走行を行うための
    レンジ位置と手動変速モードによる走行を行うためのシ
    フト位置から成るシフトパターンを移動自在に設けたシ
    フトレバーと、それぞれの位置に前記シフトレバーが移
    動したことを検出する位置検出手段と、前記シフトレバ
    ーによって選択されたレンジ及び変速段に対応して変速
    出力信号を出力する制御装置と、該制御装置の変速出力
    信号を受けてソレノイドバルブを動作させ、各変速段を
    達成する油圧回路と、車速を検出する車速検出手段と、
    前記シフトレバーの各シフト位置への移動に節度感を与
    えるディテント機構と、前記シフトレバーを各シフト位
    置から中立点に付勢する付勢手段とを有し、前記制御装
    置は、位置検出手段が検出したシフト位置に対応する変
    速段における限界最高速度を車速と比較し、車速が限界
    最高速度より高い場合に前記ディテント機構を解除して
    前記シフトレバーを中立点に移動させる手段を有するこ
    とを特徴とする自動変速機。
  2. 【請求項2】 自動変速モードによる走行を行うための
    レンジ位置と手動変速モードによる走行を行うためのシ
    フト位置から成るシフトパターンを移動自在に設けたシ
    フトレバーと、それぞれの位置に前記シフトレバーが移
    動したことを検出する位置検出手段と、前記シフトレバ
    ーによって選択されたレンジ及び変速段に対応して変速
    出力信号を出力する制御装置と、該制御装置の変速出力
    信号を受けてソレノイドバルブを動作させ、各変速段を
    達成する油圧回路と、車速を検出する車速検出手段と、
    前記シフトレバーの各シフト位置への移動を禁止する移
    動禁止手段を有し、前記制御装置は、車速を各シフト位
    置に対応する変速段における限界最高速度と比較し、限
    界最高速度が車速より低くなる変速段への変速を禁止す
    る手段を有することを特徴とする自動変速機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012162198A (ja) * 2011-02-08 2012-08-30 Fuji Heavy Ind Ltd 変速操作装置
JP2013006438A (ja) * 2011-06-22 2013-01-10 Tokai Rika Co Ltd シフト装置

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JP2012162198A (ja) * 2011-02-08 2012-08-30 Fuji Heavy Ind Ltd 変速操作装置
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