JPH05162765A - インナーシール材 - Google Patents

インナーシール材

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JPH05162765A
JPH05162765A JP3350826A JP35082691A JPH05162765A JP H05162765 A JPH05162765 A JP H05162765A JP 3350826 A JP3350826 A JP 3350826A JP 35082691 A JP35082691 A JP 35082691A JP H05162765 A JPH05162765 A JP H05162765A
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resealing
membrane
resin
inner seal
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JP3350826A
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Hiroshi Sato
弘志 佐藤
Ryuta Ogawa
龍太 小川
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高周波加熱しても安定した良好なる剥離性が
得られ、高周波シールを行なうに好適なインナーシール
材を提供する。 【構成】 少なくとも防湿性材料層12を有するメンブレ
ン層15と、少なくとも弾性シート層3を有する再封層14
とからなり、該メンブレン層15と該再封層14とが剥離可
能に積層してなるインナーシール材であって、前記メン
ブレン層15の最上層がアクリル系樹脂と塩素化酢酸ビニ
ル系樹脂との混合物からなる剥離層9上に塩素化ポリプ
ロピレン系樹脂からなる接着層10を有してなり、かつ前
記再封層14の最下層がポリプロピレン系樹脂層8である
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器口部密封用インナ
ーシール材に関し、特に高周波シールを行うインナーシ
ール材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にコーヒー、粉ミルク、調味料等の
粉末状、顆粒状の内容物を収容する容器口部には、内容
物を湿気、酸化等による品質劣化から保護するためにイ
ンナーシール材が用いられている。このインナーシール
材はボール紙等の弾性シートを主材とする再封層(リシ
ール層)と、アルミ箔等の金属箔を主材とするメンブレ
ン層(シール層)との積層物からなり、キャップをはず
したときに再封層とメンブレン層とが互に分離して、再
封層はキャップの内側に残り、メンブレン層は容器口部
に残るように構成されており、そしてキャップを再び容
器口部に冠着した時には、再封層がメンブレン層(尚、
このメンブレン層は除去されている場合もある)に重層
され、キャップと共に容器内部への湿気、酸素等の再侵
入を防止する役目を果す。
【0003】従来、メンブレン層の容器口部への接着に
は、エマルジョン系接着剤等が使用されていたが、メン
ブレン層を容器口部から剥して開封する際、紙ムケが起
きたり、きれいに剥しにくいなどの問題があったため、
これを改良するべく、容器口部への接着が高速、かつ容
易で、しかも、後からきれいに剥し得るような密封用薄
膜で容器口部を密封する方法として、高周波シール方法
が開発された(例えば、特公昭 61-9181号、同63-28019
号、特公平3-2754号など)。
【0004】この高周波シールは、インナーシール材中
に含まれる金属層を磁界内に置くことによって金属層自
体を発熱させ、この熱を利用してシールするものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インナーシール材を用いて高周波シールを行なうと、メ
ンブレン層の最上層である剥離層が発熱のためにその剥
離機能を失ったり、あるいは再封層の最下層である被接
着層が加熱により溶解して剥離強度が安定しないなど、
良好な剥離性が安定して得られないという問題を有して
いた。
【0006】本発明は、上記従来の問題に鑑みなされた
もので、その目的は、高周波加熱した場合でも安定した
良好なる剥離性が得られ、高周波シールを行なうに好適
なインナーシール材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のインナーシール材は、少なくとも防湿性材
料層を有するメンブレン層と、少なくとも弾性シート層
を有する再封層とからなり、該メンブレン層と該再封層
とが剥離可能に積層してなるインナーシール材におい
て、前記メンブレン層の最上層がアクリル系樹脂と塩素
化酢酸ビニル系樹脂との混合物からなる剥離層上に塩素
化ポリプロピレン系樹脂からなる接着層を有してなり、
かつ前記再封層の最下層がポリプロピレン系樹脂層であ
ることを特徴としている。
【0008】
【作用】このような本発明にあっては、メンブレン層の
最上層である剥離層が耐熱性を有するため、高周波加熱
後も良好な剥離機能を維持し、また再封層の最下層であ
る被接着層も耐熱性を有する材質で構成されるため、高
周波加熱を行なっても該層が溶解することはなく安定し
た剥離強度を保ち、全体として安定した良好なる剥離性
が得られる。
【0009】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例を詳細に説
明する。
【0010】図1は、本発明のインナーシール材の一実
施例を示す断面図である。
【0011】アルミ箔等の防湿性材料層12の下面に熱可
塑性のガラスシール材層13が設けられ、また防湿性材料
層12の上面には必要に応じて印刷絵柄層11が設けられ、
さらにその上からポリプロピレン系樹脂に対する親和性
が弱くかつ透明なアクリル系樹脂と塩素化酢酸ビニル系
樹脂との混合物からなる剥離層9、及び塩素化ポリプロ
ピレン系樹脂からなる接着層10が積層され、この積層体
全体がメンブレン層15を構成している。
【0012】また、上記剥離層9及び接着層10の上面に
は被接着層となるポリプロピレン系樹脂層8が設けら
れ、さらにポリエチレン層5及びポリプロピレン層6か
らなる共押し出しフィルム層7、およびポリエチレン層
4を介して、板紙材1と発泡ポリエチレン層2とを重合
した弾性シート層3が積層され、この積層体全体が再封
層14を構成している。
【0013】かかる構成により、本発明のインナーシー
ル材は、剥離層9とポリプロピレン系樹脂層8との間で
再封層14とメンブレン層15とが剥離しうるように形成さ
れている。
【0014】上記防湿性材料層12に用いられる防湿性材
料としては高周波シールを適用することから、容器内部
への湿気や酸素の透過を防止する金属製のものが好まし
く、例えば上述したアルミ箔の他、合成樹脂で補強され
たアルミ箔、またはアルミを蒸着した合成樹脂フィルム
等が用いられる。
【0015】上記剥離層9はアクリル系樹脂と塩素化酢
酸ビニル系樹脂との混合物からなるが、適宜シリコン樹
脂等を数パーセント程度添加してもよい。アクリル系樹
脂と塩素化酢酸ビニル系樹脂との混合割合は特に限定さ
れないが、耐熱性および剥離性の点からは、7:3〜
9:1の範囲であることが好ましい。
【0016】<実験>なお、上記構成の剥離層に使用す
る樹脂として、表1に示す樹脂を検討した。アルミニウ
ム箔上に下記樹脂をそれぞれ塗布し、これとポリプロピ
レンフィルムを重ねてヒートシールし、このシール温度
を変化させて十分な剥離性が得られなくなるシール温度
を求めた。
【0017】
【表1】
【0018】以上の結果から、本願発明のアクリル/塩
酢ビを用いると、高い温度でのシールを行っても、剥離
性の低下が小さいことがわかる。
【0019】また、上記実験のポリプロピレンフィルム
をポリエチレンフィルムに代えて同様の実験を行ったと
ころ、ポリエチレンフィルムが溶融して剥離層の樹脂と
融着してしまい、十分な剥離性は得られなかった。
【0020】上記接着層10は塩素化ポリプロピレン系樹
脂よりなるが、特にグラフト重合した塩素化ポリプロピ
レン系樹脂が好ましく、適宜ブロッキング防止剤や柔軟
剤等の添加剤を添加してもよい。
【0021】また、本実施例では、上記再封層14を構成
する弾性シート層3として、板紙材1と発泡ポリエチレ
ン層2とを重合して用いているが、インナーシール材を
容器口部に装着する際、メンブレン層15を容器口部に均
一に押圧し、かつメンブレン層15を除去してキャップを
冠着した場合にも再封層14が容器口部に完全に密着せし
められるようなものであればいかなるものでもよい。
【0022】また、上記再封層14の構成において、共押
し出しフィルム層7は、該層を介して被接着層であるポ
リプロピレン系樹脂層8と弾性シート層3の発泡ポリエ
チレン層2とを熱融着することにより該接着を安定化さ
せるためのものである。
【0023】図2は前記インナーシール材をキャップ内
に装填し、このキャップを容器口部に冠着した状態を示
した断面図である。同図において、16はキャップ、17は
容器本体、18はキャップ側部内側に突設されたリブ、21
は容器首部、20は容器首部外面のねじ山、および19はキ
ャップ側部内側のねじ山である。キャップ16を容器口部
に冠着すると弾性シート層3の弾力でキャップ16内のイ
ンナーシール材は容器口部に接触し、高周波誘導加熱法
による磁界内を通過せしめることにより、容器口部とイ
ンナーシール材のガラスシール材層13とが完全に接着さ
れる。
【0024】次にキャップ16をはずすと、図3に示す如
く、ポリプロピレン系樹脂層8と剥離層9との間で剥離
が生じ、再封層14はキャップ16内に内蔵され、メンブレ
ン層15は容器口部に残る。
【0025】本発明のインナーシール材によれば、高周
波シールを行なっても、剥離層の剥離機能が失われた
り、被接着層の溶解により剥離強度が不安定になるよう
な不具合は生じないので、安定した良好なる剥離性が得
られる。
【0026】尚、このメンブレン層15は容器口部から除
去されてもよいし、そのまま容器口部に残してもよい。
メンブレン層15を除去した後で再びキャップ16を容器口
部に冠着すると弾性シート層3の弾力で容器開口部を密
閉することができる。
【0027】次に、本発明に係るインナーシール材の製
造方法について説明する。 まず、アルミ箔(防湿性材料)のロールからアルミ
箔のウエブを巻出してその片面にガラスシール材層とし
てポリエチレンを押し出しラミネート法により積層す
る。 次いで、該アルミ箔の他方の面に、印刷絵柄層、ア
クリル系樹脂と塩素化酢酸ビニル系樹脂との混合物から
なる剥離層、および塩素化ポリプロピレン系樹脂よりな
る接着層をグラビア印刷法により順次塗布形成し、メン
ブレン層とする。 一方、予め製造しておいたポリプロピレン/ポリエ
チレンの共押し出しフィルムと、上記で製造したメンブ
レン層との間に溶融ポリプロピレンを膜状に押し出し、
両者を積層(サンドラミネーション)する。 予めワックスにより積層した板紙材/発泡ポリエチ
レンと、上記の積層体との間に溶融ポリエチレンを膜
状に押し出し、両者を積層(サンドラミネーション)す
る。 さらに該積層体をキャップ16の内径に相応する径の
円形状に打ち抜くことにより、最終製品であるインナー
シール材が得られる。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のイ
ンナーシール材によれば、高周波加熱を行なっても、良
好な剥離機能を維持し、かつ安定した剥離強度を有する
ので、全体として安定した良好なる剥離性が得られると
いう優れた効果を奏する。
【0029】従って、本発明のインナーシール材は高周
波シールを行なうのに特に好適であるという効果も奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインナーシール材の一実施例を示す断
面図である。
【図2】本発明一実施例に係るインナーシール材をキャ
ップ内に装填し、このキャップを容器口部に冠着した状
態を示す断面図である。
【図3】図2に示す状態より、キャップを容器本体から
取外した時、キャップ内に再封層が、容器口部にメンブ
レン層がそれぞれ残った状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 板紙材 2 発泡ポリエチレン層 3 弾性シート層 4,5 ポリエチレン層 6 ポリプロピレン層 7 共押し出しフィルム層 8 ポリプロピレン系樹脂層 9 剥離層 10 接着層 11 印刷絵柄層 12 防湿性材料層 13 ガラスシール材層 14 再封層 15 メンブレン層 16 キャップ 17 容器本体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも防湿性材料層を有するメンブ
    レン層と、少なくとも弾性シート層を有する再封層とか
    らなり、該メンブレン層と該再封層とが剥離可能に積層
    してなるインナーシール材において、前記メンブレン層
    の最上層がアクリル系樹脂と塩素化酢酸ビニル系樹脂と
    の混合物からなる剥離層上に塩素化ポリプロピレン系樹
    脂からなる接着層を有してなり、かつ前記再封層の最下
    層がポリプロピレン系樹脂層であることを特徴とするイ
    ンナーシール材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0628493A1 (en) * 1993-06-08 1994-12-14 Toppan Printing Co., Ltd. Inner sealing material
JP2007050895A (ja) * 2005-08-16 2007-03-01 Toppan Printing Co Ltd インナーシール材
JP2015506315A (ja) * 2011-12-21 2015-03-02 ネステク ソシエテ アノニム 多層密封円板を有する、容器用密閉キャップ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6388977U (ja) * 1986-11-27 1988-06-09
JP3114751U (ja) * 2005-02-15 2005-10-27 秀二 村山 水洗トイレ手元操縦機

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