JPH05162433A - 凹凸模様を有する化粧材及びその製造方法 - Google Patents

凹凸模様を有する化粧材及びその製造方法

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JPH05162433A
JPH05162433A JP35242691A JP35242691A JPH05162433A JP H05162433 A JPH05162433 A JP H05162433A JP 35242691 A JP35242691 A JP 35242691A JP 35242691 A JP35242691 A JP 35242691A JP H05162433 A JPH05162433 A JP H05162433A
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Hideo Goto
英夫 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 絵柄模様と凹部とが完全に同調した意匠性に
優れた凹凸模様を有する化粧材及びその製造方法を提供
する。 【構成】 電離放射線遮蔽性模様4を設けた電離放射線
透過性基材2と、硬化した電離放射線硬化型樹脂に対す
る離型性を有する凹凸模様形成用シート9とを、未硬化
の電離放射線硬化型樹脂層6aを介して重ね合わせ、電
離放射線透過性基材2側より電離放射線10を照射し
て、電離放射線遮蔽性模様4の非形成部分の電離放射線
硬化型樹脂層6aを硬化させた後、凹凸模様形成用シー
ト9を剥離して、電離放射線遮蔽性模様4の形成部分の
未硬化の電離放射線硬化型樹脂の一部を該シート9に付
着させて除去して形成して凹部5を形成し、次いで凹部
5側より電離放射線を照射して未硬化の樹脂を硬化させ
て凹凸模様を有する化粧材を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は凹凸模様を有する化粧材
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】立体感
のある絵柄を有する化粧材を得るために種々の方法が提
案されている。例えば、絵柄を印刷した基材上に、透明
なシートを該シートに凹凸形状を付与しながら熱融着さ
せる方法、基材表面に比較的艶の高いインキでべた印刷
層を設け、凹ませて見せたい部分に比較的艶の低いイン
キで柄を設け、両インキの艶の差によって視覚的な立体
感を現出する方法等が知られている。
【0003】しかしながら、前者の方法では透明なシー
ト表面に形成する凹部と、基材上の絵柄とを同調させる
ことは、きわめて困難であった。また後者の方法は、実
際に凹凸を形成するものではなく、光の反射率の違いに
よる視覚的な凹凸を現出するだけであるため、立体感に
欠ける欠点があった。
【0004】上記問題を解決するために本出願人は、硬
化した電離放射線硬化型樹脂に対して離型性を有する電
離放射線透過性シートの上に電離放射線遮蔽性模様を設
け、該シートと被転写基材とを電離放射線硬化型樹脂層
を介して重ね合わせた後、電離放射線透過性シート側か
ら電離放射線を照射し、しかる後に電離放射線透過性シ
ートに電離放射線遮蔽性模様の設けられた部分の未硬化
の電離放射線樹脂の一部を付着させて該シートを剥離し
て被転写基材側に、前記シートの電離放射線遮蔽性模様
に対応した位置に凹部を有する凹凸模様を形成する方法
を先に提案した(特開平2−573号公報等)。
【0005】しかしながら、上記の方法の場合、電離放
射線遮蔽性模様は電離放射線透過性シートとともに剥離
されてしまうため、凹部と絵柄模様とが同調した凹凸模
様を得ることはできなかった。このため、予め被転写基
材側に電離放射線遮蔽性模様と同パターンの印刷模様を
施しておき、この模様と転写される電離放射線硬化型樹
脂層に形成される凹部とを同調させようとする試みもな
されたが、電離放射線硬化型樹脂層の硬化時の収縮率
と、被転写基材の収縮率が異なるために被転写基材に転
写された電離放射線硬化型樹脂層に形成される凹部と、
被転写基材上に予め設けた絵柄模様とがずれてしまうと
いう問題があった。
【0006】また凹部を形成した後に該凹部に見当合わ
せして絵柄模様を印刷する方法も考えられるが、上記の
方法で形成される凹凸模様は凹凸の起伏が大きいために
見当合わせ印刷はきわめて困難であった。
【0007】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
凹部と絵柄模様とが完全に同調した凹凸模様を有する化
粧材及びその化粧材の製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の凹凸模様を
有する化粧材は、電離放射線透過性基材上に設けた電離
放射線遮蔽性模様と、該基材と、硬化した電離放射線硬
化型樹脂に対する離型性を有する凹凸模様形成用シート
とを電離放射線硬化型樹脂層を介して重ね合わせて電離
放射線透過性基材側から電離放射線を照射して電離放射
線硬化型樹脂を硬化させた後、凹凸模様形成用シートを
剥離して電離放射線遮蔽性模様部分の未硬化の電離放射
線硬化型樹脂の一部を該凹凸模様形成用シートに付着さ
せて除去して形成した電離放射線遮蔽模様と同調した凹
部を有する凹凸模様層とからなることを特徴とする。
【0009】本発明の化粧材は、上記電離放射線透過性
基材の裏面側に更に着色不透明の裏面材を積層したもの
でも良い。また形成された凹部に更にワイピングによる
着色層を形成することもできる。
【0010】本発明の凹凸模様を有する化粧材の製造方
法は、 電離放射線透過性基材上に電離放射線遮蔽性模様を形
成する工程。 電離放射線遮蔽性模様を形成した電離放射線透過性基
材と、硬化した電離放射線硬化型樹脂に対する離型性を
有する凹凸模様形成用シートとを、未硬化の電離放射線
硬化型樹脂層を介して重ね合わせる工程。 電離放射線透過性基材側より電離放射線を照射して、
電離放射線遮蔽性模様の非形成部に位置する電離放射線
硬化型樹脂層を硬化させる工程。 凹凸模様形成用シートを剥離して、該シートに未硬化
の電離放射線硬化型樹脂の一部を付着させて除去し、電
離放射線遮蔽性模様の位置に対応した凹部を形成する工
程。 形成された凹部側より電離放射線を照射して、未硬化
の電離放射線硬化型樹脂を硬化させる工程。 とからなることを特徴とする。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。図1は本発明の凹凸模様を有する化粧材1の一実
施例を示す。図中、2は電離放射線透過性基材、3は必
要によって設けた電離放射線透過性インキよりなる着色
層、4は電離放射線遮蔽性模様である。上記電離放射線
透過性基材2上には、電離放射線遮蔽性模様4と同調し
た凹部5を有する硬化した電離放射線硬化型樹脂よりな
る凹凸模様層6が形成されている。
【0012】電離放射線透過性基材2は、電離放射線透
過性を有するシート、フィルム又は板よりなり、電離放
射線が紫外線の場合にはシート状又はフィルム状材料と
しては、例えばポリエステル(ポリエチレンテレフタレ
ート等)、ポリアミド(ナイロン等)、ポリプロピレ
ン、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、フッ素系樹
脂、塩化ビニル系樹脂等が、板状材料としては上記した
樹脂の他に、ガラス等が挙げられるが、紫外線透過性に
影響を及ぼす顔料等の添加剤を含まないものが好まし
い。電離放射線が電子線の場合、電子線は透過性が高い
ため、電離放射線透過性基材2の材質にはあまり制約は
なく、上記の他に紙等も使用できる。電離放射線透過性
基材2の厚みは電離放射線の種類、強度にもよるが、1
0〜500μm、特に50〜200μmが好ましい。
【0013】必要によって設ける着色層3は、用途に応
じて種々の塗料若しくはインキを用いて形成することが
できるが、使用する塗料、インキは電離放射線透過性で
あることが必要である。これら塗料、インキとしては、
電離放射線硬化型樹脂を硬化する際に照射する電離放射
線が紫外線の場合、紫外線透過性を阻害する顔料、充填
剤の多用は避けた方が良く、染料により着色するか、粒
子径のきわめて小さい顔料を使用することが好ましい。
【0014】着色層3は均一な着色層(所謂ベタ層)と
して形成しても、絵柄模様状に設けても良い。本発明に
おいては、電離放射線遮蔽性模様4による絵柄が形成さ
れるため、着色層3は必ずしも絵柄模様状に形成する必
要はないが、着色層3を絵柄模様状に形成した場合に
は、電離放射線遮蔽性模様4との重なりによる、より複
雑な絵柄を形成することができる。着色層3は1層で構
成しても、異なる色の2層以上から構成しても良い。
【0015】電離放射線遮蔽性模様4は、電離放射線が
紫外線のときは、紫外線を反射して遮蔽する物質、例え
ば硫酸カリウム、炭酸カルシウム等の充填剤、または粒
径が0.3〜10μm程度で隠蔽力の大きい顔料を含有す
るインキや、紫外線を吸収する物質、例えばベンゾフェ
ノール系、サリチレート系、ベンゾトリアゾール系、ア
クリロニトリル系等の紫外線吸収剤、光吸収性の顔料、
二酸化チタン、カーボンブラックまたは無機物とともに
クェンチャー(例えば金属錯塩系もしくはヒンダードア
ミン系等)を含有するインキ等を用いて形成する。該模
様は少なくとも一部分、余白部を残すように部分的に形
成する。
【0016】また電離放射線が電子線の場合には、上記
したインキや他の顔料系の着色料を含有するインキを用
いることができる。電離放射線遮蔽性模様4は、これら
のインキを用いて通常の印刷法により形成することがで
きる。電離放射線遮蔽性模様4に所望の色を付与するた
めには、電離放射線透過性基材2側より、放射線遮蔽性
インキ、所望の色インキの順に重ね印刷するか、放射線
隠蔽性インキ、白色隠蔽インキ、所望の色インキの順に
重ね印刷することが好ましい。
【0017】電離放射線硬化型樹脂は、ラジカル重合性
の二重結合を有するポリマー、オリゴマー、モノマー等
を主成分とし、光重合開始剤や増感剤、その他必要に応
じて非反応性のポリマー、有機溶剤、ワックスその他の
添加剤を含有するものであり、種々のグレードのものが
市場から容易に入手できる。また電離放射線硬化型樹脂
中に難燃剤、導電性材料等を混入して難燃性、導電性等
の機能を付与することもできる。更に電離放射線硬化型
樹脂中には、紫外線、電子線、可視光等による硬化を妨
げない程度の着色を施したり、艶消し剤等を添加しても
良い。
【0018】本発明の凹凸模様を有する化粧材1は、必
要に応じて電離放射線透過性基材2の裏面側に着色不透
明の裏面材7を積層することができる。この裏面材7と
しては、例えば、薄葉紙、クラフト紙、コーン紙、アー
ト紙等の紙類や合成紙類;ガラス繊維、石綿、炭素繊維
の無機質繊維や、ポリエステル繊維、ビニロン繊維等の
有機質繊維よりなる織布、不織布等;オレフィン系樹
脂、ビニル系樹脂、エステル系樹脂、アクリル系樹脂、
スチレン系樹脂等の樹脂フィルムやシート;アルミニウ
ム箔、銅箔等の金属箔;木材単板、合板、パーチクルボ
ード等の木質板;石膏系板、石綿スレート板;軽量発泡
コンクリート板、中空押出セメント板等のセメント系
板;パルプセメント板、石綿セメント板等の繊維セメン
ト系板、アルミニウム板、鉄板等の金属板等を用いるこ
とができる。
【0019】裏面材7の厚みは任意であるが、ラッピン
グ、Vカット等の後加工適正を付与する必要がある場合
には、裏面材7は0.05〜0.1mmのシート状物が好まし
い。裏面材7と電離放射線透過性基材2とは、両者の材
質が共に例えば塩化ビニル系樹脂等の熱融着性のあるも
のの場合には、熱融着により積層することができる。ま
た相互に熱融着性のない材質の場合には、ドライラミネ
ート、ウェットラミネート等の方法により積層すること
ができる。
【0020】本発明の化粧材1は、更に必要に応じてワ
イピング加工を施して、凹部5内に着色層7を形成して
も良い。ワイピングによる凹部5内の着色は、凹凸表面
全面に着色塗料、インキ等を塗布した後、塗布表面を例
えばドクターブレード、エアーナイフ、或いはスポン
ジ、布を表面材とするローラー、ゴムローラー、金属ロ
ーラー等で凸部表面の塗料、インキを拭き取ることによ
り施すことができる。
【0021】ワイピング加工に用いる塗料、インキとし
ては、公知のものを用いることができるが、特に表面物
性の上から、アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体等をベヒクルとする水性エマルジョン系、或い
はイソシアネート、アミン等の硬化剤を用いた2液硬化
型のポリウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系、メ
ラミン系樹脂をベヒクルとするものが好ましい。またこ
れらの塗料、インキに含まれる顔料は、弁柄、黄鉛、
墨、シアニンブルー、ポリアゾ等の公知のものから選択
することができる。
【0022】本発明の化粧材1の好ましい態様として
は、 電離放射線遮蔽性模様4を、茶褐色〜黒色系の紫外線
遮蔽性インキ(カーボンブラック等の顔料主体のもの)
を用いて木目板の導管溝模様を印刷し、電離放射線透過
性のインキで導管以外の年輪、ふ等を印刷して、導管溝
模様に同調した凹部を形成した木目模様化粧材。 トラバーチン大理石の凹陥部模様を茶褐色等の暗色系
電離放射線遮蔽性インキで印刷し、凹部以外の部分を電
離放射線透過性インキで形成して凹陥部模様に同調した
凹部を形成した大理石模様化粧材。 灰色系インキ(チタン白、カーボンブラック等の顔料
主体のもの)でタイルの目地を印刷し、タイル部分の柄
を電離放射線透過性インキで印刷して目地模様に同調し
た凹部を形成したタイル模様化粧材。 等が挙げられる。
【0023】次に本発明の凹凸模様を有する化粧材の製
造方法について説明する。まず図2に示すように、電離
放射線透過性基材2の表面に必要に応じて着色層3を設
けた後、凹部を形成したい部分に電離放射線遮蔽性イン
キ等により電離放射線遮蔽性模様4を形成する。次いで
未硬化の電離放射線硬化型樹脂層6aを介して、硬化し
た電離放射線硬化性樹脂に対する離型性を有する凹凸模
様形成用シート9を重ね合わせる。電離放射線硬化型樹
脂層6aは、電離放射線遮蔽性模様4を形成した側の面
に設けても、その反対側の面に設けても良い。
【0024】電離放射線硬化型樹脂層6aは、グラビア
コート、ロールコート、フローコート若しくはスプレー
コート等の公知の方法により形成することができる。電
離放射線硬化型樹脂層6aは、通常、厚さ3μm〜1m
m、特に30〜200μmに形成することが好ましい。
【0025】上記凹凸模様形成用シート9は、硬化した
電離放射線硬化型樹脂に対する離型性を有するものであ
れば特に制限なく使用できる。このシート9は透明であ
っても不透明であっても良く、また電離放射線透過性を
有しているもの、有していないものの何れでも使用する
ことができる。
【0026】凹凸模様形成用シート9としては例えば、
ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素
系樹脂等からなるフィルムやシートの他に、これらと紙
との積層体等も用いることができる。また電離放射線硬
化型樹脂の塗布面側に、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ワ
ックス等を含む離型剤を塗工しても良い。凹凸模様形成
用シート9の厚みは、該シート9の剥離し易さの上か
ら、通常、12〜200μmの範囲が好ましい。
【0027】次いで、電離放射線透過性基材2側より電
離放射線10を照射する。電離放射線10の代表的なも
のは紫外線と電子線であるが、その他の電離放射線も使
用することができる。電離放射線の照射によって、電離
放射線硬化型樹脂層6aの電離放射線遮蔽性模様4が形
成されていない部分が硬化し、電離放射線遮蔽性模様4
が形成されている部分は硬化せずに未硬化状態のまま残
る。
【0028】電離放射線10を照射後、図3に示すよう
に凹凸模様形成用シート9を剥離すると、凹凸模様形成
用シート9は硬化した電離放射線硬化型樹脂に対する離
型性を有するため、電離放射線硬化型樹脂が硬化した部
分ではシート9は容易に剥離されるが、未硬化部分では
電離放射線硬化型樹脂の一部がシート9に付着して、シ
ート9の剥離とともに除去され、未硬化の電離放射線硬
化型樹脂の一部が除去された部分に電離放射線硬化型樹
脂が未硬化のまま残存する凹部5を有し、他の部分(凸
部)は硬化した電離放射線硬化型樹脂層6bが形成され
る。
【0029】上記の如くして形成された凹部5内に残存
する未硬化の電離放射線硬化型樹脂は、凹部5側より電
離放射線10を照射して硬化することにより、硬化した
電離放射線硬化型樹脂よりなる凹凸模様層6が形成され
る。
【0030】尚、凹凸模様形成用シート9には、必要に
応じ、電離放射線透過性基材2の電離放射線遮蔽性模様
4と位置的に一致しない部分に、転写性の絵柄を設ける
ことができる。凹凸模様形成用シート9に、このような
転写性の絵柄を設けておくと凹部5と電離放射線遮蔽性
模様4とが同調した模様を有し、且つ凸部には転写され
た絵柄を有する化粧材1を得ることができる。
【0031】以下に具体的実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。
【0032】実施例1 透明塩化ビニルシート(理研ビニル工業(株)製:厚み
0.8μm)を基材とし、この表面に透明着色インキ
((株)昭和インク工業所製:塩化ビニル系インキ)を
用い、木目柄(オーク柄)をグラビア印刷方式により印
刷し、更に茶色の紫外線遮蔽性インキ((株)昭和イン
ク工業所製:塩化ビニル系インキ)により木目の導管溝
模様を同じくグラビア印刷方式により印刷した。
【0033】次に上記基材の印刷面側とポリプロピレン
フィルム(厚み12μm)とを、厚み60μmのウレタ
ンアクリレート系の紫外線硬化型塗料(日本ペイント
(株)製)層を介して重ね合わせた。
【0034】上記で得られた積層物を、出力80w/cm
のオゾンレス型紫外線ランプを5灯設置した照射装置中
を20m/分の速度で通過させながら、透明塩化ビニル
シート(基材)側から紫外線を照射し、紫外線遮蔽性イ
ンキで形成した導管溝模様を除く部分の紫外線硬化型塗
料を硬化させた。
【0035】次いでポリプロピレンフィルムを剥離し、
このフィルムに未硬化の紫外線硬化型塗料の一部(導管
溝模様部分の未硬化紫外線硬化型塗料の一部)を付着さ
せて除去して凹部を形成した。更に凹部側から上記と同
条件で紫外線を照射して凹部に残存する未硬化の紫外線
硬化型塗料を硬化させて凹凸模様を有するシートを得
た。
【0036】この木目様の凹凸模様を有するシートの裏
面側(凹凸模様形成面と反対側)に、ベージュ色の塩化
ビニルシート(厚み0.08μm)をエンボスロール機を
用いて熱融着させ、木目様の凹凸模様を有する化粧材を
得た。同様に上記木目模様を有するシートの裏面側にベ
ージュ色の塩化ビニルシート(厚み0.08μm)をウレ
タン系接着剤にてドライラミネートして化粧材を得た。
これらの化粧材は、いずれも紫外線遮蔽性インキで印刷
した木目の導管溝模様と凹部とが同調し、透明着色イン
キで印刷した木目柄(オーク柄)に対して、導管溝模様
部分が凹んだ木目模様を有していた。
【0037】実施例2 実施例1と同様にして得た凹凸模様を有するシートの凹
部に、茶色のウレタン系インキを用いてワイピング加工
を施した。得られたシートは電離放射線遮蔽性インキで
形成した導管溝模様と、ワイピングにより凹部内に施し
た着色とが完全に同調し、しかも導管溝模様とワイピン
グによる着色とが厚み方向に異なる層に設けられるた
め、独特の深みを有し、天然木に酷似した外観を呈する
木目模様を有していた。
【0038】
【発明の効果】本発明の凹凸模様を有する化粧材は、絵
柄模様と凹部とが完全に同調した優れた意匠性を有する
化粧材である。また本発明方法によれば、電離放射線遮
蔽性模様を形成した部分に容易に凹部を形成することが
でき、凹部に完全に同調した着色絵柄を有する化粧材を
得ることができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の凹凸模様を有する化粧材の一実施例を
示す縦断面図である。
【図2】本発明の化粧材の製造方法における一工程を示
す縦断面図である。
【図3】本発明の化粧材の製造方法における異なる工程
を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 凹凸模様を有する化粧材 2 電離放射線透過性基材 4 電離放射線遮蔽性模様 5 凹部 6 凹凸模様層 6a 電離放射線硬化型樹脂層 7 裏面材 8 ワイピングによる着色層 9 凹凸模様形成用シート 10 電離放射線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電離放射線透過性基材上に設けた電離放
    射線遮蔽性模様と、該基材と、硬化した電離放射線硬化
    型樹脂に対する離型性を有する凹凸模様形成用シートと
    を電離放射線硬化型樹脂層を介して重ね合わせて電離放
    射線透過性基材側から電離放射線を照射して電離放射線
    硬化型樹脂を硬化させた後、凹凸模様形成用シートを剥
    離して電離放射線遮蔽性模様部分の未硬化の電離放射線
    硬化型樹脂の一部を該凹凸模様形成用シートに付着させ
    て除去して形成した電離放射線遮蔽模様と同調した凹部
    を有する凹凸模様層とからなることを特徴とする凹凸模
    様を有する化粧材。
  2. 【請求項2】 電離放射線透過性基材の裏面側に着色不
    透明の裏面材を積層してなる請求項1記載の凹凸模様を
    有する化粧材。
  3. 【請求項3】 凹部にワイピングによる着色層が形成さ
    れている請求項1または2記載の凹凸模様を有する化粧
    材。
  4. 【請求項4】 下記の工程よりなることを特徴とする凹
    凸模様を有する化粧材の製造方法。 電離放射線透過性基材上に電離放射線遮蔽性模様を形
    成する工程。 電離放射線遮蔽性模様を形成した電離放射線透過性基
    材と、硬化した電離放射線硬化型樹脂に対する離型性を
    有する凹凸模様形成用シートとを、未硬化の電離放射線
    硬化型樹脂層を介して重ね合わせる工程。 電離放射線透過性基材側より電離放射線を照射して、
    電離放射線遮蔽性模様の非形成部に位置する電離放射線
    硬化型樹脂層を硬化させる工程。 凹凸模様形成用シートを剥離して、該シートに未硬化
    の電離放射線硬化型樹脂の一部を付着させて除去し、電
    離放射線遮蔽性模様の位置に対応した凹部を形成する工
    程。 形成された凹部側より電離放射線を照射して、未硬化
    の電離放射線硬化型樹脂を硬化させる工程。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002361786A (ja) * 2001-06-01 2002-12-18 Toyo Kohan Co Ltd 目地デザイン樹脂フィルム被覆金属板およびその製造方法
JP2019059184A (ja) * 2017-09-28 2019-04-18 大日本印刷株式会社 凹凸シートの製造方法、凹凸シート

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