JPH0515879U

JPH0515879U - 食事用自助具

Info

Publication number: JPH0515879U
Application number: JP9195391U
Authority: JP
Inventors: 茂岩井; 富雄岩井; 百代岩井
Original assignee: 茂岩井; 富雄岩井; 百代岩井
Priority date: 1991-08-20
Filing date: 1991-08-20
Publication date: 1993-03-02

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案は、障害者の食事における自助具に関す
る。さらに詳しくは、片マヒ或は切断等による機能障害
者等の食事行為に際しては、茶碗類が動いたり転倒する
不便さがあり、また筋拘縮患者や高齢者等にあっては腕
の伸縮が不自由であるため、食事に長時間を要し、介護
者としてはやむをえず食事の手助けを行い、結果として
患者の自立や機能回復を阻害しているのが実態であっ
た。このような現実から、残存機能の維持および回復を
目指すため、上記患者の食事に際して、茶碗等の動きを
制止し、さらに食事動作をより少なく効率的に行うこと
ができる食事用自助具の提供を目的とする。【構成】本考案における食事用自助具は、底部裏面側に
磁性体を取り付けた食事用容器と、表面部に金属板を取
り付けた食事盆とにおいて、前記食事用容器が食事盆上
に吸着されるよう組み合わせてある。また、食事用盆が
コースターからなる構成、および食事用盆がターンテー
ブルからなる構成を有している。

Description

【考案の詳細な説明】【産業上の利用分野】

本考案は、障害者の食事における自助具に関する。さらに詳しくは食器の転倒を防止できる磁石付き食器と、食事行為をサポートできる食事用盆に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、片手が不自由な障害者や腕の筋力が衰えた高齢者、協調運動障害者等に対する食事用自助具については、転倒防止用のボトルホルダー、或るいは底に傾斜をつけて掬い易くした皿、または、裏面に滑り止めゴムや吸盤付きの用具等が一部に提供されているに過ぎず、筋力障害者等に対しては、現状では特別な手段がなく対象者に不便を強いていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記した現状から、片マヒ或は切断等による機能障害者等の食事行為に際しては、茶碗類が動いたり転倒する不便さがあり、また筋拘縮患者や高齢者等にあっては腕の伸縮が不自由であるため、食事に長時間を要し、介護者としてはやむをえず食事の手助けを行い、結果として患者の自立や機能回復を阻害しているのが実態であった。このような現実から、残存機能の維持および回復を目指すため、上記患者の食事に際して、茶碗等の動きを制止し、さらに食事動作をより少なくし効率的に行うことができる食事用自助具の提供を目的とする。

【０００４】

【問題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案における食事用自助具は、底部裏面側に磁性体を取り付けた食事用容器と、表面部に金属板を取り付けた食事盆とにおいて、前記食事用容器が食事盆上に吸着されるよう組み合わせてある。請求項２記載の食事用自助具は、請求項１記載の食事用自助具の食事用盆がコースターからなる構成を有している。請求項３記載の食事用自助具は、請求項１記載の食事用自助具の食事用盆がターンテーブルからなる構成を有している。

【０００５】

【作用】

従って、上記構成による本考案の食事用自助具の使用によって、茶碗類は、盆等の上に載置することによって鉄板等に瞬間的に吸着され転倒が防止される。さらに、回動自在のターンテーブルの作用によって食事盆を自由に動かしながら、必要なものを取り寄せ独力で食事を行う事ができる。

【０００６】

【実施例】

（実施例１）以下、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した一実施例について説明する。図１は、本考案の食事用自助具における図２平面図の中央横断面図であり、盆上に食事容器がセットされた状態を示したものである。図２は、食事用盆の表面に薄い金属板を取り付け、その上に磁石付き食事容器をセットした状態を例示した平面図である。１は、底に磁性体を取り付けた茶碗。２は、フエライト磁石を金属環容器に収容してなるコイン状の磁性体。３は、薄い金属板。４は円盤状の盆。以上のように構成された食事用茶碗等は、盆にセットされることによって金属板に吸着し転倒防止が図られている。なお、ここで盆全体が金属製であってもよいことは勿論である。（実施例２）本考案の第２実施例を図３で説明する。図３は、底にコイン状の磁性体を取り付けた茶碗と、盆に替えて金属製コースターを使用した状態を示す拡大断面正面図である。５は、金属製コースター。コースター上にセットされることによって吸着し、転倒防止が図られている。ここで、コースターは表面部のみが金属板であってもよいことは勿論である。（実施例３）本考案の第３実施例を図４で説明する。図４は、盆自体が回動自在のたターンテーブル状に構成された状態を例示した正面断面図である。６は、ターンテーブル。ターンテーブル上に食事容器がセットされ、テーブルを回すことによって必要なものを取り寄せることが出来ると同時に、食事容器は金属板に吸着し転倒防止が図られている。以上、本考案の実施例を図面に示して説明したか、本考案の具体的な使用範囲は前記実施例に限定されるものでなく、例えば船舶等の交通機関の室内において利用してもよく、また幼児の食事に際し自立具として使用してもよい。さらに、ここで盆またはコースターの表面の金属板が、ゴム磁石板またはプラスチック磁石板から構成されたものであれば、食事容器の底側は逆に金属であってよいことは勿論であり本考案の技術的範囲にある。

【０００７】

【考案の効果】

本考案による食事用自助具の使用によって、特に脳血管障害による片麻痩患者および損傷や疾病による機能障害者等の食事に際して、茶碗類が動いたり傾いたり転倒するなどのトラブルが解消され、またターンテーブルの利用によって食事動作が最小限で済むこととなり、自立を促す効果を発揮する。その結果、食事介護の手数を大幅に滅少させ、患者自身の機能回復訓練に大きく寄与する。その他本自助具は、低価格であり、清潔さが保て管理もしやすい等のメリットがあり、介護福祉の向上の一手段として貢献できる他、磁石付き食事容器は交通機関の室内での使用等にも便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】は、盆上に食事容器をセットした平面図中央横
断面図。

【図２】は、平面図。

【図３】は、磁石付き食事容器とコースターを示す拡大
断面正面図。

【図４】は、ターンテーブル付き盆の構造を示す正面
図。

【符号の説明】

（１）食事容器（２）磁性体（３）金属板（４）盆（５）コースター（６）ターンテーブル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者岩井茂北九州市小倉南区志井６丁目23番８号 (72)考案者岩井富雄北九州市小倉南区志井６丁目23番８号 (72)考案者岩井百代北九州市小倉南区志井６丁目23番８号

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】底部裏面側に磁性体を取り付けた食事容
器と、別体からなる表面部に金属板を取り付けた食事用
盆とにおいて、前記食事容器が食事用盆上に吸着される
よう組み合わせたことを特徴とする食事用自助具。
【請求項２】食事用盆がコースターからなることを特
徴とする請求項１記載の食事用自助具。
【請求項３】食事用盆がターンテーブルからなること
を特徴とする請求項１記載の食事用自助具。【０００１】