JPH05155928A - バナジウムを主体とした高活性な触媒 - Google Patents

バナジウムを主体とした高活性な触媒

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JPH05155928A
JPH05155928A JP35436091A JP35436091A JPH05155928A JP H05155928 A JPH05155928 A JP H05155928A JP 35436091 A JP35436091 A JP 35436091A JP 35436091 A JP35436091 A JP 35436091A JP H05155928 A JPH05155928 A JP H05155928A
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JP
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ketone
carbon atoms
polymerization
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triethylaluminum
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JP35436091A
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English (en)
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Sun-Chueh Kao
スンチュエ・カオ
Kevin Joseph Cann
ケビン・ジョゼフ・キャン
Frederick John Karol
フレデリック・ジョン・カロル
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Union Carbide Chemicals and Plastics Technology LLC
Original Assignee
Union Carbide Chemicals and Plastics Technology LLC
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、バナジウムを主体とする高活性な
触媒を提供する。 【構成】 バナジウムを主体とした触媒系は、触媒活性
及び重合体生産性を高めるための手段としてのケトンに
よって処理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、向上された触媒活性及
び重合体生産性レベルでエチレン重合体を製造するのに
好適なバナジウムを主体とした触媒に関する。
【0002】
【発明の背景】米国特許第4508842号には、 (A)次の物質 (1) 三ハロゲン化バナジウム(a) と電子供与体(b) との
反応生成物、(2) 上記反応生成物のための支持体として
の無機担体、及び(3) ハロゲン化硼素又はアルキルアル
ミニウム変性剤から本質的になる固体触媒成分、 (B)アルキルアルミニウム助触媒、及び (C)ハロ炭化水素重合促進剤 からなるエチレン重合体の製造に好適な高活性のバナジ
ウム含有触媒系が開示されている。また、特開昭61−
130313号(特願昭59−251743号)には、
オレフィンの重合に有用なバナジウム含有触媒組成物が
開示されている。このような組成物は、バナジウム化合
物と予めエーテル、エステル又はケトンで変性された有
機アルミニウム化合物とを混合することにより得られ
る。この参照文献によれば、バナジウム化合物がエーテ
ル、エステル又はケトンにより予備処理される場合には
重合活性が悪影響を受ける。さらに、特開昭61−12
6111号(特願昭59−248159号)には、オレ
フィンを重合するのに有用なバナジウム含有触媒組成物
が開示されている。この参照文献の触媒組成物は、(a)
四塩化バナジウムとエーテル又はエステルとの反応生成
物を(b) エーテル、エステル又はケトンで変性した有機
アルミニウム化合物と混合することにより製造される。
この参照文献によれば、重合活性はこのような触媒を使
用して高められる。しかし、この重合活性の向上は四塩
化バナジウムを主体とした触媒に特有のものと思われ
る。
【0003】
【発明の概要】本発明に従えば、 (A)次の物質 (1) 三ハロゲン化バナジウム(a) と電子供与体(b) との
反応生成物、(2) 上記反応生成物のための支持体として
の固体粒状多孔質無機担体、及び(3) ハロゲン化硼素又
はアルキルアルミニウム変性剤から本質的になる固体触
媒成分、 (B)トリエチルアルミニウム助触媒、 (C)ハロ炭化水素重合促進剤、及び (D)次式 R1 −CO−R2 (ここで、R1 及びR2 はそれぞれ1〜20個の炭素原
子を含有する一価炭化水素基であるか又は一緒になって
3〜20個の炭素原子を含有するシクロ脂肪族環を形成
する)を有するケトン活性向上剤からなるバナジウムを
主体とした触媒系を使用することによってエチレン重合
体を高められた触媒活性及び重合体生産性レベルで製造
できることが発見された。
【0004】
【発明の具体的な説明】本発明に従うケトン活性向上剤
を含有するバナジウム含有触媒系は、このようなケトン
を含有しない類似の触媒系よりも相当に活性であること
が分かった。その結果、このような触媒系を使用するこ
とによってエチレン重合体を高められた触媒活性及び重
合体生産性レベルで製造することが可能となる。しか
し、驚いたことに、この活性の向上は、トリエチルアル
ミニウムを助触媒として使用する触媒系に特有であり、
したがってこのような活性の向上はその他のアルキルア
ルミニウム化合物を助触媒として使用したときには得ら
れないことが分かった。
【0005】触媒成分(A)は、(1) 三ハロゲン化バナ
ジウム(a)と電子供与体(b) との反応生成物、(2) 上記
反応生成物のための支持体としての固体粒状多孔質無機
担体、及び(3) ハロゲン化硼素又はアルキルアルミニウ
ム変性剤から本質的になる。
【0006】触媒成分(A)の製造にあたり電子供与体
と反応させる三ハロゲン化バナジウムは好ましくは三塩
化バナジウムであるが、この三ハロゲン化バナジウム中
に存在するハロゲンは塩素、臭素又は沃素又はこれらの
任意の混合物であってよい。
【0007】使用される電子供与体は、酸ハロゲン化バ
ナジウムが可溶である液状の有機ルイス塩基である。好
適な電子供与体としては、脂肪族及び芳香族カルボン酸
のアルキルエステル、脂肪族ケトン、脂肪族アミン、脂
肪族アルコール、脂肪族エーテル及びシクロ脂肪族エー
テルが含まれる。特に有用なものは、1〜4個の炭素原
子を含有する飽和脂肪族カルボン酸のアルキルエステ
ル;7〜8個の炭素原子を含有する芳香族カルボン酸の
アルキルエステル;3〜6個の炭素原子、好ましくは3
〜4個の炭素原子を含有する脂肪族ケトン;1〜14個
の炭素原子、好ましくは2〜8個の炭素原子を含有する
脂肪族アミン;1〜8個の炭素原子、好ましくは2〜8
個の炭素原子を含有する脂肪族アルコール;2〜8個の
炭素原子、好ましくは4〜5個の炭素原子を含有する脂
肪族エーテル;4〜5個の炭素原子を含有するシクロ脂
肪族エーテル、好ましくは4個の炭素原子を含有するモ
ノ又はジエーテルである。脂肪族及びシクロ脂肪族エー
テルが最も好ましく、特にテトラヒドロフランである。
所望ならば、これらの電子供与体は、三ハロゲン化バナ
ジウムとの反応中に並びに触媒成分(A)の製造及びこ
の触媒成分による重合中に使用される反応条件下で不活
性である1個以上の置換基で置換されていてもよい。
【0008】触媒成分(A)の製造に使用される変性剤
は、次式 MXa {ここで、Mは硼素又はAlR3 (3-a)(ここで、各R3
は同一であっても異なっていてもよく、1〜14個の炭
素原子を含有するアルキル基である)であり、Xは弗
素、塩素、臭素及び沃素並びにこれらの混合物より成る
群から選択され、aは0、1又は2の値を有する整数で
ある。ただし、Mが硼素であるときはaは3である}を
有するハロゲン化硼素又はアルキルアルミニウム化合物
である。好ましくは、変性剤中に存在するどのハロゲン
も塩素であり、また存在するどのアルキル基も1〜6個
の炭素原子を含有する。このようなアルキル基は、環
状、分岐鎖状又は直鎖状であってよく、触媒成分(A)
の製造及びこの触媒成分による重合中に使用される反応
条件下で不活性である1個以上の置換基で置換されてい
てもよい。塩化ジエチルアルミニウムが好ましい。
【0009】固体粒状多孔質無機材料が触媒成分(A)
の製造における担体として使用される。担体は、三ハロ
ゲン化バナジウム/電子供与体反応生成物及びハロゲン
化硼素又はアルキルアルミニウム変性剤のための支持体
として働く。好適な担体には、珪素、アルミニウム及び
ジルコニウムの酸化物のような材料並びにアルミニウム
のりん酸塩が含まれる。通常、これらの材料は、約10
μ〜約250μ、好ましくは約20μ〜約150μの平
均粒度並びに少なくとも3m2 /g,好ましくは少なく
とも50m2 /gの表面積を有する。触媒の重合活性
は、少なくとも80Å単位、好ましくは少なくとも10
0Å単位の平均細孔寸法を有するシリカ支持体を使用す
ることによって向上させることができる。担体材料は乾
燥していなければならない、即ち吸蔵水を含んではなら
ない。担体材料の乾燥は加熱することによって、例え
ば、シリカを支持体として使用するときは少なくとも6
00℃の温度に加熱することによって行なうことができ
る。
【0010】触媒成分(A)は、固体粒状多孔質無機担
体を (1) 三ハロゲン化バナジウム(a) と電子供与体(b) との
反応生成物、及び(2) ハロゲン化硼素又はアルキルアル
ミニウム変性剤で処理することにより製造される。
【0011】三ハロゲン化バナジウム/電子供与体反応
生成物は、少なくとも1種の三ハロゲン化バナジウムを
少なくとも1種の電子供与体中に約20℃からこの電子
供与体の沸点までの温度で溶解することによって製造さ
れる。電子供与体中への三ハロゲン化バナジウムの溶解
は、電子供与体中で三ハロゲン化バナジウムを撹拌する
ことによって、そしてある場合には還流することによっ
て容易にすることができる。溶解を完了させるには数時
間までの加熱が要求されよう。三ハロゲン化バナジウム
が電子供与体中に溶解された後、反応生成物は担体に含
浸される。含浸は、三ハロゲン化バナジウムの電子供与
体溶液に担体を添加し、次いでこの混合物を乾燥して過
剰の電子供与体を除去することによって行なうことがで
きる。担体は、乾燥粉末として単独で又は所望ならば追
加の電子供与体のスラリーとして添加することができ
る。別法として、三ハロゲン化バナジウムの電子供与体
溶液を担体に添加してもよい。通常、担体と三ハロゲン
化バナジウムの電子供与体溶液とは、含浸された担体が
乾燥後に約0.05ミリモル〜約1.0ミリモル/gの
バナジウム、好ましくは約0.3ミリモル〜約0.8ミ
リモル/gのバナジウム、最も好ましくは約0.3ミリ
モル〜約0.6ミリモル/gのバナジウムを含有するよ
うな量で混合される。この方法で製造された含浸された
三ハロゲン化バナジウム/電子供与体反応生成物は、三
ハロゲン化バナジウム1モル当たり約1モル〜約5モ
ル、好ましくは約2モル〜約4モル、最も好ましくは約
3モルの電子供与体を含有する。三ハロゲン化バナジウ
ムと実際に錯化しなかった過剰の電子供与体は、悪影響
なしに担体上に吸着されて残留していてもよい。
【0012】ハロゲン化硼素又はアルキルアルミニウム
変性剤は、通常、三ハロゲン化バナジウム/電子供与体
反応生成物を担体に含浸させた後に担体に添加される。
しかし、所望ならば、ハロゲン化硼素又はアルキルアル
ミニウム変性剤は、三ハロゲン化バナジウム/電子供与
体反応生成物で含浸させる前に担体に添加してもよい。
担体への変性剤の添加は、変性剤を溶解できる1種以上
の不活性液状溶媒に1種以上の変性剤を溶解し、担体を
その溶液に浸漬し、次いでその混合物を乾燥して溶媒を
除去することによって行なうことができる。変性剤が三
ハロゲン化バナジウム/電子供与体反応生成物の後で適
用される場合には、溶媒は三ハロゲン化バナジウム/電
子供与体反応生成物を溶解しないものでなければならな
い。担体は、乾燥粉末として単独で又は所望ならば追加
の不活性液状溶媒中のスラリーとして変性剤溶液に添加
することができる。別法として、変性剤の溶液を担体に
添加してもよい。通常、担体と変性剤の不活性液状溶媒
溶液とは、乾燥後に、担体がその中に存在する(又は変
性剤の後に適用される場合には担体に添加すべき)三ハ
ロゲン化バナジウム/電子供与体反応生成物1モル当た
り約0.1モル〜約10モル、好ましくは約1モル〜約
5モルの変性剤を含有するような量で混合される。
【0013】ハロゲン化硼素又はアルキルアルミニウム
変性剤を溶解するのに使用できる溶媒としては、イソペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン及び
ナフサのような炭化水素溶媒が挙げられる。
【0014】本発明の触媒系の成分(B)は、トリエチ
ルアルミニウムである。上述のように、本発明の触媒系
の活性の高揚は助触媒としてのトリエチルアルミニウム
の使用に特有のものであって、トリエチルアルミニウム
以外の助触媒を使用するときには有意義な活性の高揚は
得られないのである。
【0015】本発明の触媒系の成分(C)は、次式 R4 bCX'(4-b) (ここで、R4 は、同一であっても異なっていてもよ
く、水素又は1〜6個の炭素原子を含有する非置換若し
くはハロ置換アルキル基であり、X' はハロゲンであ
り、 bは0、1又は2である)を有するハロ炭化水素重合促
進剤である。好ましい促進剤には、フルオル−、クロル
−又はブロム−置換エタン又はメタン、例えばCCl
4 、CHCl3 、CH2 Cl2 、CBr4 、CFCl
3 、CH3 CCl3 及びCF2 ClCCl3 が含まれ
る。特に好ましい促進剤はCH3 CCl3 、CFCl3
及びCHCl3 である。
【0016】本発明の触媒系の成分(D)は、次式 R1 −CO−R2 (ここで、R1 及びR2 はそれぞれ1〜20個の炭素原
子を含有する一価炭化水素基であるか又は一緒になって
3〜20個の炭素原子を含有するシクロ脂肪族環を形成
する)を有するケトンである。R1 及びR2 が異なる基
であるときは、このような基はアルキル、アルケニル、
シクロアルキル、シクロアルケニル又はアリールであっ
てよい。R1 及びR2が一緒になってシクロ脂肪族環を
形成するときは、このような環はシクロアルキル又はシ
クロアルケニルであってよい。R1 及びR2 が異なるア
ルキル又はアルケニルであるときは、このような基は1
〜20個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子を
含有することができる。R1 及びR2 がそれぞれシクロ
アルキル又はシクロアルケニルであるときは、このよう
な基は3〜20個の炭素原子、好ましくは3〜6個の炭
素原子を含有することができる。R1 及びR2 が異なる
アリール基であるときは、このような基は6〜20個の
炭素原子、好ましくは6〜10個の炭素原子を含有する
ことができる。R1 及びR2 が一緒になってシクロ脂肪
族環を形成するときは、このような環は3〜20個の炭
素原子、好ましくは3〜6個の炭素原子を含有すること
ができる。また、これらの基は1個以上の追加の酸素原
子を含有でき、そして本発明の触媒系による重合中に使
用される反応条件下に不活性である1個以上の置換基で
置換されていてもよい。
【0017】驚いたことに、脂肪族不飽和を含有するケ
トンが、触媒活性及び生産性を高めるのに、飽和ケトン
又は芳香族不飽和ケトンよりも有効であることがわかっ
た。一般的には、このようなケトンは、所定の触媒活性
及び生産性の増加を生じさせるためには、飽和ケトン又
は芳香族不飽和ケトンが使用されるときに必要とされる
よりも少ない量が要求される。この理由から、R1 及び
2 が異なる基であるときはR1 及びR2の少なくとも
1個はアルケニル又はシクロアルケニルであること、そ
してR1 及びR2 が一緒になってシクロ脂肪族環を形成
するときは、このような環はシクロアルケニルであるこ
とが好ましい。本発明の触媒系における活性向上剤とし
て使用されるケトンは、触媒成分(A)において電子供
与体として使用されるケトンと同一であっても異なって
いてもよい。このようなケトンは、直鎖状及び環状脂肪
族ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルビニルケトン、メチル−t−ブチルケトン、ジエチル
ケトン、ジイソプロピルケトン、ジ−n−プロピルケト
ン、イソプロピルエチルケトン、ジ−n−ブチルケト
ン、ジ−t−ブチルケトン、2,5−ヘキサンジオン、
4−ヘキセン−3−オン、5−ヘキセン−2−オン、ジ
シクロヘキシルケトン、ジ−n−オクチルケトン、ジ−
n−デシルケトン及びジ−n−ドデシルケトン;シクロ
脂肪族ケトン、例えばシクロペンタノン、シクロヘキサ
ノン、2−シクロヘキセン−1−オン、1,4−シクロ
ヘキサジオン、ノルボルネノン及びベンゾキノン;芳香
族ケトン、例えばアセトフェノン(フェニルメチルケト
ン(及び)ベンゾフェノン(ジフェニルケトン)を包含
する。
【0018】重合は、本発明の触媒系により、エチレン
又はエチレンと3〜8個の炭素原子を含有する少なくと
も1種のα−オレフィンとの混合物を触媒系の四成分、
即ち、固体触媒成分、トリエチルアルミニウム助触媒、
ハロ炭化水素重合促進剤及びケトン活性向上剤と接触さ
せることにより行われる。重合は、溶液技術、スラリー
技術又は気相技術のいずれかを使用することにより行う
ことができる。好適な流動床反応系は、例えば米国特許
第4302565号、同4302566号及び同430
3771号に記載されている。これらの開示をここで引
用する。
【0019】固体触媒成分、トリエチルアルミニウム助
触媒、重合促進剤及びケトン活性向上剤は、別の供給管
により重合反応器に導入することができ、或いは所望な
らば、成分の2種又はそれ以上を反応器に導入する前に
互いに部分的に又は完全に混合してもよい。いずれにし
ても、トリエチルアルミニウム助触媒及び重合促進剤は
約0.1:1〜約10:1、好ましくは約0.2:1〜
約2:1の促進剤対トリエチルアルミニウム助触媒のモ
ル比を与えるような量で使用され、またトリエチルアル
ミニウム助触媒及び固体触媒成分は約10:1〜約40
0:1、好ましくは約15:1〜約60:1の助触媒中
のアルミニウム対固体触媒成分中のバナジウムの原子比
を与えるような量で使用される。
【0020】本発明の触媒系で使用されるケトンの量
は、使用する特定のケトン及び所望する触媒活性向上度
に依存する。一般に、一定の温度において、触媒活性
は、ケトン対トリエチルアルミニウム助触媒のモル比が
増大するにつれて増大する。しかし、約0.1:1より
も小さい比では、活性の向上は最低であろう。さらに、
触媒活性の向上は、通常、この比が約0.6:1に近づ
くにつれて減少し始め、最後に、約1.0:1を越える
比では活性はこのようなケトンを含有しない類似の触媒
の活性よりも十分に低いレベルまで減少する。この理由
から、ケトンは、一般に、約0.1:1〜約0.7:1
のケトン対トリエチルアルミニウム助触媒のモル比を与
えるような量で使用される。脂肪族不飽和を含有するケ
トンを使用するときは、好ましくはそれは約0.2:1
〜約0.3:1の量で使用され、また飽和又は芳香族不
飽和ケトンを使用するときは、それは好ましくは約0.
3:1〜約0.5:1の量で使用される。しかし、重合
が気相で、例えば流動床で実施される場合には、最適の
結果を得るように多少多い量のケトンを使用するのが望
ましいであろう。ケトンが1個よりも多いカルボニル基
を含有する場合にはそれに応じて少ない量のケトンを使
用できる。
【0021】トリエチルアルミニウム助触媒、重合促進
剤及びケトン活性向上剤は、不活性液状溶媒、即ち、触
媒系の成分の全て及び反応系の成分の全てと非反応性の
溶媒に溶解して反応器に導入することができる。イソペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン、ナ
フサ及び鉱油のような炭化水素がこの目的に対して好ま
しい。一般に、このような溶液は1重量%〜75重量%
のこれら物質を含有する。所望ならば、これよりも濃厚
でなく又はもっと濃厚な溶液を使用することができ、或
いはトリエチルアルミニウム助触媒、重合促進剤及びケ
トン活性向上剤を溶媒の不存在下に又は所望ならば液化
された単量体の流れに懸濁させて添加することができ
る。溶媒を使用し且つ重合を気相で実施するときは、反
応器に導入する溶媒の量は、このような重合を妨害する
ような過剰量の液体の使用を回避するように注意深く制
御しなければならない。また、トリエチルアルミニウム
助触媒、重合促進剤及びケトン活性向上剤を溶解するの
に使用される溶媒は、固体触媒成分を反応器に導入する
のに使用することができる。この目的に対しては、鉱油
のような高沸点の溶媒が好ましい。固体触媒成分は溶媒
の不存在下に又は液化された単量体に懸濁させて反応器
に導入することもできるが、このような溶媒は固体触媒
成分を分散させ且つ反応器へのその流れを容易にするた
めに使用することができる。このような分散体は、一般
に、1重量%〜75重量%の固体触媒成分を含有する。
【0022】エチレンと共重合させることができるα−
オレフィンは、一分子当たり3〜8個の炭素原子を含有
する。これらのα−オレフィンは、二重結合から離れて
2個の炭素原子よりも近いどの原子にも分岐鎖を有して
はならない。好適なα−オレフィンには、プロピレン、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘプテン及び1−オクテンが含ま
れる。好ましいα−オレフィンはプロピレン、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン及び1−オクテ
ンである。
【0023】重合中に使用される温度は、重合を気相又
はスラリー中で行うときは約10℃〜約115℃の間、
好ましくは約80℃〜約110℃の間であり、また重合
を溶液中で行うときは約150℃〜約250℃の間であ
ってよい。重合を気相中で実施するときは、温度は、も
ちろん、重合体の凝集を防止するために、生成した重合
体の焼結温度よりも低く保持しなければならない。他
方、気相重合中に使用される温度は反応混合物の液体状
態への実質的な凝縮を防止するのに十分に高くなければ
ならない。なぜならば、このような凝縮は製造されつつ
ある重合体粒子を互いに凝集させ且つまた重合体の凝集
の問題を悪化させるからである。この困難性は、普通、
比較的高い露点を有する5個以上の炭素原子を有するα
−オレフィンを使用することと関係している。何らかの
少量の凝縮が許容できるが、これを越えるどんなことも
反応器の汚れの原因となろう。使用される圧力は、大気
圧以下の圧力から大気圧以上の圧力までの間であってよ
い。気相、スラリー及び溶液重合に対して約7000k
Paまで、好ましくは約70kPa〜約3500kPa
の圧力が好適である。所望ならば、重合は不活性ガス、
即ち、重合中に使用される条件下に非反応性であるガス
の存在下に実施することができる。水素のような連鎖移
動剤も存在させてもよい。しかし、反応器は、水分、酸
素、一酸化炭素、二酸化炭素、アセチレンなどのような
望ましくない触媒毒を実質上含まないように保持しなけ
ればならない。重合を流動床で実施する時は、床へのガ
ス状反応混合物の見掛けガス速度は、活発な流動床を維
持するために流動化に要求される最小流量を越えていな
ければならない。
【0024】本発明の触媒系を使用して製造された重合
体は、0g/10分よりも大きく約500g/10分ま
での、通常約0.1g/10分〜約100g/10分の
メルトインデックスを有する。重合体のメルトインデッ
クスはその分子量と逆比例して変化し、反応系で使用さ
れた水素/単量体比、重合温度及び重合体の密度の関数
である。しかして、メルトインデックスは、反応系で使
用された水素/単量体比、重合温度及び(又は)高級α
−オレフィン対エチレン比を増大させることにより上昇
する。本発明の触媒系により製造された重合体は、ま
た、約0.86g/cm3 〜約0.96g/cm3 の密
度により特徴づけられる。このような重合体は、一般
に、少なくとも50モル%の重合したエチレンとせいぜ
い50モル%の重合した3〜8個の炭素原子を含有する
α−オレフィンと場合により重合したジエンとを含有す
る。重合したジエンが存在するときは、重合体は、通
常、0.01モル%〜10モル%の少なくとも1種の重
合したジエン、6モル%〜55モル%の、3〜8個の炭
素原子を含有する少なくとも1種の重合したα−オレフ
ィン及び35モル%〜94モル%の重合したエチレンを
含有する。
【0025】
【実施例】下記の実施例は本発明の方法を例示するため
のものであって、その範囲を制限するものではない。実
施例で製造された重合体の特性は、下記の試験法により
決定した。 ・メルトインデックス(MI) ASTM D−1238、条件E。190℃で測定し、
g/10分として記録する。 ・フローインデックス(FI) ASTM D−1238、条件F。上記メルトインデッ
クス試験で使用した重量の10倍で測定した。 ・メルトフロー比(MFR) フローインデックス:メルトインデックスの比 ・活性 活性の値は、製造された重合体g/触媒中のバナジウム
ミリモル/時/エチレン重合圧100psiを基にして
標準化された値である。
【0026】例1 VCl3 /THF反応生成物による担体の含浸 機械的撹拌機を備えたフラスコに4リットルの無水テト
ラヒドロフラン(THF)を添加し、次いで64g
(0.406モル)の固体VCl3 を添加した。VCl
3 を完全に溶解するために混合物を連続的に撹拌しなが
ら窒素雰囲気下に65℃の温度で5時間加熱した。80
0gのシリカゲルを窒素雰囲気下に600℃の温度に2
0時間加熱することにより脱水した。脱水したシリカゲ
ルを上記のように調製した溶液に添加し、この混合物を
窒素雰囲気下に1時間還流した。この時間の終了時に混
合物を乾燥窒素のパージ流れの下で55℃の温度に約6
時間加熱して約8重量%のTHFを含有するさらさらし
た乾燥粉末を得た。
【0027】例2 塩化ジエチルアルミニウムによる担体の処理 例1に従ってVCl3 /THF反応生成物を含浸させた
500gのシリカ担体を4リットルの無水ヘキサン中で
スラリーにした。このスラリーを連続的に撹拌すると共
に塩化ジエチルアルミニウムの10重量%無水ヘキサン
溶液を30分間で添加した。含浸された担体と塩化ジエ
チルアルミニウム溶液は、2.5:1のアルミニウム対
バナジウムの原子比を与えるような量で使用した。塩化
ジエチルアルミニウム溶液の添加が終了した後、混合物
を乾燥窒素のパージ流れの下で45℃の温度で約6時間
加熱してささした乾燥粉末を得た。
【0028】例3〜32 エチレンと1−ヘキセンとの共重合 例3〜32は、本発明の触媒系を使用するエチレンと1
−ヘキセンとの共重合を例示する。例3〜12 例2に記載のように製造した固体触媒成分を助触媒とし
てのトリエチルアルミニウム、重合促進剤としてのクロ
ロホルム(CHCl3 )及び活性向上剤としてのアセト
ンと共に使用して1リットルのオートクレーブ反応器に
おいてエチレンと1−ヘキセンとを共重合させた。これ
らの例のそれぞれにおいては、4種の触媒成分は反応器
に添加する前に6オンスの瓶で予備混合した。 例3−5及び11−12においては、先ず固体触媒成分
を瓶に添加し、次いでトリエチルアルミニウム助触媒
(25重量%ヘキサン溶液として)、クロロホルム重合
促進剤及びアセトン活性向上剤を添加した。全期間中、
無水条件を維持した。 例6−10においては、アセトン活性向上剤は、固体触
媒成分及びクロロホルム重合促進剤に添加する前にトリ
エチルアルミニウム助触媒と予備混合した。重合反応器
は、乾燥窒素の流れの下で96℃に20分間加熱するこ
とにより乾燥した。反応器を50℃に冷却した後、反応
器に500mlのヘキサンを添加し、次いで20.0m
lの1−ヘキセンを添加した。反応器の内容物を窒素の
穏やかな流れの下で撹拌し、次いで予備混合した触媒成
分を反応器に移し、反応器を封じた。反応器の温度を7
0℃に徐々に上昇させ、反応器を水素により30kPa
の圧力まで加圧し、次いでエチレンにより1050kP
aまで加圧した。加熱は、85℃の所望の重合温度が得
られるまで続けた。重合を30分間連続させ、その期間
中はエチレンを反応器に連続添加して一定の圧力を保持
した。30分間後に反応器に通気し、開いた。後記の表
IIは、これらの重合で使用された触媒の組成並びに重合
中に使用された反応条件、製造された重合体の性質及び
各触媒系の生産性を含む詳細を記載する。表II及び表II
I で使用された略称は下記の表Iに定義する。
【0029】
【表1】
【0030】例13〜15 例2に記載のように製造した固体触媒成分を助触媒とし
てのトリエチルアルミニウム、重合促進剤としてのクロ
ロホルム(CHCl3 )及び活性向上剤としてのメチル
エチルケトンと共に使用して1リットルのオートクレー
ブ反応器においてエチレンと1−ヘキセンとを共重合さ
せた。これらの例のそれぞれにおいては、4種の触媒成
分は、反応器に添加する前に、100mlのヘキサンを
入れた6オンスの瓶で予備混合した。先ず固体触媒成分
を瓶に添加し、次いでトリエチルアルミニウム助触媒
(25重量%ヘキサン溶液として)、クロロホルム重合
促進剤及びメチルエチルケトン活性向上剤を添加した。
20.0mlの1−ヘキセンを予備混合した触媒成分に
添加してから、生じた混合物を反応器に移した。全期間
中、無水条件を維持した。例13−15で使用した操作
は、反応器にそれ以上の1−ヘキセンを添加しなかった
ことを除いて、例3−12の操作と同一であった。これ
らの重合の詳細は、例3−12の詳細と共に後記の表II
に記載する。
【0031】例16〜20 例2に記載のように製造した固体触媒成分を助触媒とし
てのトリエチルアルミニウム、重合促進剤としてのクロ
ロホルム(CHCl3 )及び活性向上剤としての4−ヘ
キセン−3−オンと共に使用して1リットルのオートク
レーブ反応器においてエチレンと1−ヘキセンとを共重
合させた。例16−20で使用した操作は、4−ヘキセ
ン−3−オンをメチルエチルケトンの代りに使用したこ
とを除いて、例13−15の操作と同一であった。これ
らの重合の詳細は、例3−15の詳細と共に後記の表II
に記載する。
【0032】例21〜22 例2に記載のように製造した固体触媒成分を助触媒とし
てのトリエチルアルミニウム、重合促進剤としてのクロ
ロホルム(CHCl3 )及び活性向上剤としての5−ヘ
キセン−2−オンと共に使用して1リットルのオートク
レーブ反応器においてエチレンと1−ヘキセンとを共重
合させた。例21−22で使用した操作は、5−ヘキセ
ン−2−オンをメチルエチルケトンの代りに使用したこ
とを除いて、例13−15の操作と同一であった。これ
らの重合の詳細は、例3−20の詳細と共に後記の表II
に記載する。
【0033】例23〜25 例2に記載のように製造した固体触媒成分を助触媒とし
てのトリエチルアルミニウム、重合促進剤としてのクロ
ロホルム(CHCl3 )及び活性向上剤としてのジフェ
ニルケトンと共に使用して1リットルのオートクレーブ
反応器においてエチレンと1−ヘキセンとを共重合させ
た。例23−25で使用した操作は、ジフェニルケトン
をメチルエチルケトンの代りに使用したことを除いて、
例13−15の操作と同一であった。これらの重合の詳
細は、例3−22の詳細と共に後記の表IIに記載する。
【0034】例26〜29 例2に記載のように製造した固体触媒成分を助触媒とし
てのトリエチルアルミニウム、重合促進剤としてのクロ
ロホルム(CHCl3 )及び活性向上剤としての種々の
ケトンと共に使用して1リットルのオートクレーブ反応
器においてエチレンと1−ヘキセンとを共重合させた。
例26−29で使用した操作は、使用するケトン活性向
上剤を各例において変えたことを除いて、例13−15
の操作と同一であった。これらの重合の詳細は、例3−
25の詳細と共に後記の表IIに記載する。
【0035】比較例A 比較のために、ケトン活性向上剤の使用を省いたことを
除いて、例15−33におけるようにしてエチレンを1
−ヘキセンと共重合させた。この重合の詳細は、例3−
29の詳細と共に後記の表IIに記載する。
【0036】例30〜32 例2に記載のように製造した固体触媒成分を助触媒とし
てのトリエチルアルミニウム、重合促進剤としてのトリ
クロルフルオルメタン(CFCl3 )及び活性向上剤と
してのアセトンと共に使用して1リットルのオートクレ
ーブ反応器においてエチレンと1−ヘキセンとを共重合
させた。例30及び32で使用した操作は、トリクロル
フルオルメタンをクロロホルムの代りに使用したことを
除いて、例3−5及び11−12の操作と同一であっ
た。また、例31の操作は、アセトン活性向上剤を例6
−10に記載のように他の触媒成分に添加する前にトリ
エチルアルミニウム助触媒と予備混合したことを除いて
同一であった。これらの重合の詳細は、例3−29の詳
細と共に後記の表IIに記載する。
【0037】比較例B 比較のために、ケトン活性向上剤の使用を省いたことを
除いて、例30及び32におけるようにしてエチレンを
1−ヘキセンと共重合させた。この重合の詳細は、例3
0−32の詳細と共に後記の表IIに記載する。
【0038】比較例C−D 比較例Cにおいては、トリエチルアルミニウムの代わり
にトリイソブチルアルミニウムを助触媒として使用する
ことを除いて、比較例Aに記載のようにしてエチレンを
1−ヘキセンと共重合させた。比較例Dでは、活性控向
上剤として4−ヘキセン−3−オンを使用して操作を繰
り返した。これらの重合の詳細は後記の表IIに記載す
る。比較例C及びDから、トリイソブチルアルミニウム
を助触媒として使用したときにはケトン活性剤の使用に
よっては活性の増大は得られないことが明らかとなる。
しかし、表IIのデータから明らかなように、この効果
は、ケトン活性向上剤がトリエチルアルミニウム助触媒
と併用されたときと全く異なっている。
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】例33〜37 エチレンのホモ重合 例33−37は、本発明の触媒系を使用するエチレンの
ホモ重合を例示する。例2に記載のように製造した固体
触媒成分を助触媒としてのトリエチルアルミニウム、重
合促進剤としてのクロロホルム(CHCl3 )及び活性
向上剤としての4−ヘキセン−3−オンと共に使用して
1リットルのオートクレーブ反応器においてエチレンを
ホモ重合させた。例33−37で使用した操作は、エチ
レンを共重合ではなくてホモ重合させたことを除いて、
例16−20の操作と同一であった。後記の表III は、
これらの重合で使用された触媒の組成並びに重合中に使
用された反応条件、製造された重合体の性質及び各触媒
系の生産性を含む詳細を記載する。
【0045】比較例E 比較のために、ケトン活性向上剤の使用を省いたことを
除いて、例33−37におけるようにしてエチレンをホ
モ重合させた。この重合の詳細は、例33−37の詳細
と共に後記の表III に記載する。
【0046】
【表7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ケビン・ジョゼフ・キャン アメリカ合衆国ニュージャージー州ロッキ ー・ヒル、モントゴメリ・アベニュー31 (72)発明者 フレデリック・ジョン・カロル アメリカ合衆国ニュージャージー州ベル・ ミード、ハイランド・ドライブ18

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分 (A)次に物質 (1) 三ハロゲン化バナジウム(a) と電子供与体(b) との
    反応生成物、 (2) 上記反応生成物のための支持体としての固体粒状多
    孔質無機担体、及び (3) ハロゲン化硼素又はアルキルアルミニウム変性剤か
    ら本質的になる固体触媒成分、 (B)トリエチルアルミニウム助触媒、 (C)ハロ炭化水素重合促進剤、及び (D)次式 R1 −CO−R2 (ここで、R1 及びR2 はそれぞれ1〜20個の炭素原
    子を含有する一価炭化水素基であるか又は一緒になて3
    〜20個の炭素原子を含有するシクロ脂肪族環を形成す
    る)を有するケトン活性向上剤からなり、そして該ケト
    ン活性向上剤を0.1:1〜0.7:1の該ケトン対ト
    リエチルアルミニウム助触媒のモル比を与えるのに十分
    な量で存在させてなる触媒系。
  2. 【請求項2】 R1 及びR2 の少なくとも1個が1〜6
    個の炭素原子を含有するアルケニル基若しくは3〜6個
    の炭素原子を含有するシクロアルケニル基であるか又は
    一緒になって3〜6個の炭素原子を含有するシクロアル
    ケニル環を形成する請求項1記載の触媒系。
  3. 【請求項3】 ケトン活性向上剤がアセトン、メチルエ
    チルケトン、ジフェニルケトン、2,5−ヘキサンジオ
    ン、1,4−シクロヘキサンジオン、5−ヘキセン−2
    −オン、4−ヘキセン−3−オン、メチルビニルケトン
    及び2−シクロヘキセン−1−オンより成る群から選択
    される請求項1記載の触媒系。
  4. 【請求項4】 ケトン活性向上剤が0.2:1〜0.
    3:1のケトン対トリエチルアルミニウム助触媒のモル
    比を与えるのに十分な量で存在する請求項2記載の触媒
    系。
  5. 【請求項5】 ケトン活性向上剤が5−ヘキセン−2−
    オン、4−ヘキセン−3−オン、メチルビニルケトン及
    び2−シクロヘキセン−1−オンより成る群から選択さ
    れる請求項4記載の触媒系。
  6. 【請求項6】 下記の成分 (A)次の物質 (1) 三ハロゲン化バナジウム(a) と電子供与体(b) との
    反応生成物、 (2) 上記反応生成物のための支持体としての固体粒状多
    孔質無機担体、及び (3) ハロゲン化硼素又はアルキルアルミニウム変性剤か
    ら本質的になる固体触媒成分、 (B)トリエチルアルミニウム助触媒、及び (C)ハロ炭化水素重合促進剤 からなる触媒系によってエチレンをホモ重合させ又はエ
    チレンと1種以上の3〜8個の炭素原子を含有するα−
    オレフィンとを共重合させる方法において、触媒系に次
    式 R1 −CO−R2 (ここで、R1 及びR2 はそれぞれ1〜20個の炭素原
    子を含有する一価炭化水素基であるか又は一緒になって
    3〜20個の炭素原子を含有するシクロ脂肪族環を形成
    する)を有するケトン活性向上剤を添加し、その際に該
    ケトン活性向上剤を0.1:1〜0.7:1の該ケトン
    対トリエチルアルミニウム助触媒のモル比を与えるのに
    十分な量で存在させることを特徴とするエチレンのホモ
    重合又は共重合方法。
  7. 【請求項7】 R1 及びR2 の少なくとも1個が1〜6
    個の炭素原子を含有するアルケニル基若しくは3〜6個
    の炭素原子を含有するシクロアルケニル基であるか又は
    一緒になって3〜6個の炭素原子を含有するシクロアル
    ケニル環を形成する請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 ケトン活性向上剤がアセトン、メチルエ
    チルケトン、ジフェニルケトン、2,5−ヘキサンジオ
    ン、1,4−シクロヘキサンジオン、5−ヘキセン−2
    −オン、4−ヘキセン−3−オン、メチルビニルケトン
    及び2−シクロヘキセン−1−オンより成る群から選択
    される請求項6記載の方法。
  9. 【請求項9】 ケトン活性向上剤が0.2:1〜0.
    3:1のケトン対トリエチルアルミニウム助触媒のモル
    比を与えるのに十分な量で存在する請求項7記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 ケトン活性向上剤が5−ヘキセン−2
    −オン、4−ヘキセン−3−オン、メチルビニルケトン
    及び2−シクロヘキセン−1−オンより成る群から選択
    される請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 重合をスラリー中で10℃〜115℃
    の温度で行う請求項6〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 重合をスラリー中で80℃〜110℃
    の温度で行う請求項6〜10のいずれかに記載の方法。
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