JP2954863B2 - ポリプロピレンの製造方法 - Google Patents

ポリプロピレンの製造方法

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    • Y10S526/901Monomer polymerized in vapor state in presence of transition metal containing catalyst

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、触媒の活性が段
階から段階へと維持されるポリプロピレンの多段階製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第5093415号には、立体
規則的なポリマーを製造するための方法が提供されてい
る。より特定的には、(i) マグネシウム、チタン、ハロ
ゲン及び内部電子供与体、即ち隣り合った原子に結合し
た2個の同一平面上のエステル基を含有するポリカルボ
ン酸エステルを含有する固体触媒先駆体、(ii)ヒドロカ
ルビルアルミニウム助触媒、並びに(iii) 外部電子供与
体又は選択性調節剤、即ち珪素−酸素−炭素結合を含有
する珪素化合物を含み、アルミニウム対珪素の原子比が
約0.5:1〜約100:1の範囲にあり且つアルミニ
ウム対チタンの原子比が約5:1〜約300:1の範囲
である触媒系を用いて、低圧気相流動床法で50℃を越
える温度においてα−オレフィンを重合させることによ
って、少なくとも96%のアイソタクチック指数を有す
るポリマーを高収率且つ高生産速度で製造することがで
きるということが見出されている。
【0003】この触媒系は、プロピレンのホモポリマー
及びプロピレンと1種以上のα−オレフィンとのコポリ
マーを提供するのに用いることができる。約50℃〜約
110℃の範囲の温度における高い活性は、この触媒系
並びに米国特許第4414132号及び同第48823
80号に挙げられたもののようなモノ−及びポリカルボ
ン酸エステルを内部及び外部電子供与体として用いた類
似の触媒系を非常に魅力的なものにする。しかしなが
ら、2モード又は多モード分子量分布ポリプロピレンを
求めて、多段階法においてこれらの触媒系を用いること
が望まれる。この場合、段階から段階へと触媒活性をど
のように維持するかということについて問題が生じる。
【0004】それぞれの段階に新たな触媒先駆体を添加
することが提案されている。これが各段階において必要
な触媒活性及び樹脂生産性をもたらすことに疑いはない
が、しかし残念ながらこの方法は一般的にいろいろな(d
isparate) ポリマー粒子のブレンドの生産をもたらし、
これは、最初の段階のみに先駆体を添加し、最初の段階
の触媒先駆体残留物が段階から段階へと移送された場合
に製造されたブレンドと比較した時に、劣った生成物性
能を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】発明の開示 従って、本発明の目的は、多段階反応器形態におけるポ
リプロピレンの製造方法であって、新たな触媒先駆体が
最初の段階のみに導入され、触媒活性が段階から段階へ
と予め決定されたレベルに維持される前記製造方法を提
供することにある。他の目的及び利点は、以下の記載か
ら明らかになるだろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、直列に
連結された2個以上の反応帯域中で、気相重合条件下
で、プロピレン又はプロピレンと1種以上の他のα−オ
レフィンとを含む混合物を、(i) マグネシウム;チタ
ン;ハロゲン(塩素、臭素若しくは塩素又はそれらの混
合物);及び内部電子供与体としてのカルボン酸エステ
ル:を含む固体粒状触媒先駆体;(ii)ヒドロカルビルア
ルミニウム助触媒;並びに(iii) 外部電子供与体として
の少なくとも1個の珪素−酸素−炭素結合を含有する珪
素化合物又はカルボン酸エステルを含む触媒系と連続的
に接触させることを含むポリプロピレンの製造方法であ
って、 (a)触媒先駆体を最初の反応帯域のみに導入し; (b)最初の反応帯域又は2個以上の最初の一連の反応
帯域において、触媒先駆体を奪活剤によって部分的に奪
活すると同時にモノマーレベル(本明細書においてモノ
マーレベルとは、モノマーの量を指す)を増加させ、こ
の際、奪活及びモノマーレベルの増加を、最初の反応帯
域において所望の樹脂生産性を達成するのに充分な量で
行ない; (c)樹脂生成物を触媒先駆体残留物と共に最初の反応
帯域から又は最初の一連の反応帯域の内の最後の反応帯
域から2番目の反応帯域に移送し、この際、(A)先駆
体残留物が2番目の反応帯域に入る前にパージ帯域にお
いて奪活剤をパージしておき且つ(又は)(B)活性剤
としての助触媒及び(若しくは)別の活性剤をパージ帯
域若しくは2番目の反応帯域に添加し、この際、活性化
を、2番目の反応帯域において所望の樹脂生産性を達成
するのに充分な量で行ない;そして (d)必要に応じて1個以上の続いての反応帯域におい
て工程(b)及び(又は)(c)を繰り返す: ことを条件とする、前記製造方法が見出された。
【0007】
【発明の実施の形態】好ましい具体例の説明 固体粒状触媒先駆体(錯体)は、ハロ炭化水素及び隣り
合った炭素原子に結合した2個の同一平面上のエステル
基を含有するモノカルボン酸エステル若しくはポリカル
ボン酸エステルの存在下で、式MgRR’(ここで、R
はアルコキシド又はアリールオキシド基であり、R’は
アルコキシド若しくはアリールオキシド基又はハロゲン
である)のマグネシウム化合物を、少なくとも2個のハ
ロゲン原子を有するハロゲン化四価チタン化合物によっ
てハロゲン化することによって調製することができる。
アルコキシド基は1〜8個の炭素原子を有することがで
き、アリールオキシド基は6〜10個の炭素原子を有す
ることができる。ハロゲンは塩素、臭素又は沃素である
ことができる。
【0008】好適なマグネシウム化合物は、マグネシウ
ムジエトキシド、マグネシウムジイソプロポキシド、マ
グネシウムジ−n−ブトキシド、マグネシウムジフェノ
キシド、マグネシウムジナフトキシド、エトキシマグネ
シウムイソブトキシド、エトキシマグネシウムフェノキ
シド、ナフトキシマグネシウムイソアミルオキシド、エ
トキシマグネシウムブロミド、イソブトキシマグネシウ
ムクロリド、フェノキシマグネシウムヨージド、クミル
オキシマグネシウムブロミド、及びナフトキシマグネシ
ウムクロリドである。
【0009】ハロゲン化四価チタン化合物は少なくとも
2個のハロゲン原子を有し、2個までのアルコキシ及び
(又は)アリールオキシ基を含有することができる。そ
の例には、TiCl4 、TiBr4 、ジエトキシチタン
ジブロミド、イソプロポキシチタントリヨージド、ジヘ
キソキシチタンジクロリド、及びフェノキシチタントリ
クロリドがある。
【0010】ハロ炭化水素は芳香族であるのが好ましい
が、脂肪族又は脂環族であってもよい。好適なハロ炭化
水素は、クロルベンゼン、ブロムベンゼン、ジクロルベ
ンゼン、ジクロルジブロムベンゼン、クロルトルエン、
ジクロルトルエン、クロルナフタリン、ジブロムメタ
ン、トリクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、トリ
クロルエタン、ジクロルフルオルエタン、ヘキサクロル
エタン、トリクロルプロパン、クロルブタン、ジクロル
ブタン、クロルペンタン、トリクロルフルオルオクタ
ン、テトラクロルイソオクタン、ジブロムジフルオルデ
カン、ジブロムシクロブタン、及びトリクロルシクロヘ
キサンである。
【0011】ハロゲン化四価チタン化合物及びハロ炭化
水素は、12個以下の炭素原子を有するのが好ましい。
【0012】カルボン酸エステルは、ポリカルボン酸エ
ステルであってもモノカルボン酸エステルであってもよ
い。これらのカルボン酸エステルは、内部電子供与体と
して用いることも外部電子供与体として用いることもで
きる。外部電子供与体は、選択性調節剤とも称される。
【0013】好適なポリカルボン酸エステルは、2個の
エステル基が分子の隣り合った炭素原子に結合して且つ
単一平面上にある、分子的に剛性の構造によって特徴付
けられる。かかるエステルには、(a)単環若しくは多
環式芳香族環のo−位置の炭素原子に結合した2個のエ
ステル基を含有し且つ各エステル基がさらに直鎖状若し
くは分枝鎖状炭化水素基に結合したポリカルボン酸エス
テル、(b)単環若しくは多環式非芳香族環の隣接した
炭素原子に結合した互いに対してsyn配置にある2個
のエステル基を含有し且つ各エステル基がさらに直鎖状
若しくは分枝鎖状炭化水素基に結合したポリカルボン酸
エステル、又は(c)不飽和脂肪族化合物の隣接した二
重結合炭素原子に結合した互いに対してsyn配置にあ
る2個のエステル基を含有し且つ各エステル基がさらに
直鎖状若しくは分枝鎖状炭化水素基に結合したポリカル
ボン酸エステルが包含される。
【0014】これらのポリカルボン酸エステルは、ポリ
カルボン酸と線状炭化水素部分を有する一価アルコール
とから誘導することができ、これは直鎖状であっても分
枝鎖状であってもよい。ポリカルボン酸エステルの例に
は、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ
−n−プロピル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジ
−n−ブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジ−t
−ブチル、フタル酸ジイソアミル、フタル酸ジ−t−ア
ミル、フタル酸ジネオペンチル、フタル酸ジ−2−エチ
ルヘキシル、フタル酸ジ−2−エチルデシル、フルオレ
ン−1,2−ジカルボン酸ジエチル、フェロセン−1,
2−ジカルボン酸ジイソプロピル、cis−シクロブタ
ン−1,2−ジカルボン酸ジイソブチル、エンド−5−
ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジイソブチル、エ
ンド−ビシクロ[2.2.2]オクタ−5−エン−2,
3−ジカルボン酸ジイソブチル、マレイン酸ジイソブチ
ル及びシトラコン酸ジイソアミルがある。
【0015】モノカルボン酸エステルの例には、安息香
酸エチル、安息香酸メチル、p−メトキシ安息香酸エチ
ル、p−エトキシ安息香酸メチル、p−エトキシ安息香
酸エチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、酢
酸エチル、p−クロル安息香酸エチル、p−アミノ安息
香酸ヘキシル、ナフテン酸イソプロピル、トルイル酸n
−アミル、シクロヘキサン酸エチル及びピバル酸プロピ
ルがある。
【0016】マグネシウム化合物のハロゲン化は、マグ
ネシウム化合物1モル当たりに約2モル〜約100モル
の過剰量のチタン化合物を用いて行なわれる。ハロ炭化
水素は、チタン化合物及びエステルを溶解させ且つ固体
状の不溶性マグネシウム化合物を適度に分散させるのに
充分な量で用いられる。マグネシウム化合物はハロ炭化
水素1モル当たりに約0.005〜2.0モルの量で用
いることができ、エステルはチタン化合物1モル当たり
に約0.0005〜約2.0モルの量で用いることがで
きる。マグネシウム化合物のハロゲン化は、約60℃〜
約150℃の温度範囲において約0.1〜約6時間かけ
て実施することができる。ハロゲン化生成物は固体状物
質であり、これはろ過又はデカンテーションによって液
状反応媒体から単離することができる。分離した後に、
残留物を除去して触媒活性を最大にするために、これを
同じモル比でチタン化合物で1回以上処理する。チタン
化合物を溶解させ且つハロゲン化生成物を分散させるた
めに、通常、この処理の間にハロ炭化水素を用いる。こ
の処理は2回実施するのが好ましく、電子供与体がポリ
カルボン酸エステルである場合には、2回目の処理は、
隣り合った炭素原子に結合した2個の同一平面上の酸基
を含有するポリカルボン酸ハロゲン化物の存在下で実施
するのが好ましい。一般的に、マグネシウム1グラム原
子当たりに約5〜約200ミリモルの酸ハロゲン化物を
用いる。好適な酸ハロゲン化物には、二塩化フタロイ
ル、2,3−ナフタリンジカルボン酸ジクロリド、エン
ド−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジクロリ
ド、マレイン酸ジクロリド及びシトラコン酸ジクロリド
が包含される。
【0017】固体状のハロゲン化生成物を追加のハロゲ
ン化四価チタン化合物で1回以上処理した後に、これを
液状反応媒体から分離し、未反応チタン化合物を除去す
るために不活性炭化水素で洗浄し、乾燥させる。最終的
な洗浄された生成物は、約0.5重量%〜約6.0重量
%のチタン含有率を有するのが好適である。最終生成物
中のチタン対マグネシウムの原子比は約0.01:1〜
約0.2:1の範囲である。カルボン酸エステルは、約
0.005:1〜約10:1のエステル対マグネシウム
のモル比で固体触媒先駆体中に存在させることができ
る。
【0018】ヒドロカルビルアルミニウム助触媒は、式
3 Alによって表わすことができ、ここで、各Rはア
ルキル、シクロアルキル、アリール又はヒドリド基であ
り、Rの少なくとも1個はヒドロカルビル基であり、基
Rの2個又は3個が環状基の形で結合して複素環式構造
を形成することもでき、各Rは同一であっても異なって
いてもよく、ヒドロカルビル基である場合には各Rは1
〜20個の炭素原子、好ましくは1〜10個の炭素原子
を有する。さらに、各アルキル基は直鎖状又は分枝鎖状
であることができ、ヒドロカルビル基は混合基であるこ
とができ、即ちこの基はアルキル、アリール及び(又
は)シクロアルキル基を含有することができる。好適な
基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオ
ペンチル、ヘキシル、2−メチルペンチル、ヘプチル、
オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、5,5
−ジメチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ウ
ンデシル、ドデシル、フェニル、フェネチル、メトキシ
フェニル、ベンジル、トリル、キシリル、ナフチル、ナ
フタル、メチルナフチル、シクロヘキシル、シクロヘプ
チル及びシクロオクチルがある。
【0019】好適なヒドロカルビルアルミニウム化合物
の例には、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニウム、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジ
ヘキシルアルミニウムヒドリド、イソブチルアルミニウ
ムジヒドリド、ヘキシルアルミニウムジヒドリド、ジイ
ソブチルヘキシルアルミニウム、イソブチルジヘキシル
アルミニウム、トリメチルアルミニウム、トリエチルア
ルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソプロ
ピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、ト
リオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウム、ト
リドデシルアルミニウム、トリベンジルアルミニウム、
トリフェニルアルミニウム、トリナフチルアルミニウム
及びトリトリルアルミニウムがある。好ましいヒドロカ
ルビルアルミニウムは、トリエチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、
ジイソブチルアルミニウムヒドリド及びジヘキシルアル
ミニウムヒドリドである。
【0020】本発明の方法において用いることができる
もう一方の選択性調節剤は、珪素化合物である。この珪
素化合物には、式Ra SiYbc を有する化合物が包
含され、ここで、Rは1〜20個の炭素原子を有する炭
化水素基であり、Yは−OR又は−OCORであり、X
は水素、塩素、臭素又は沃素であり、各R及びYは同一
であっても異なっていてもよく、aは0〜3の整数であ
り、bは1〜4の整数であり、cは0又は1であり、a
+b+cは4である。Rは置換されていても置換されて
いなくてもよい。また、少なくとも1個のSi−O−C
基が存在することを条件として、Si−O−Si基を含
有する珪素化合物を用いることもできる。有用な珪素化
合物の例には、ジフェニルジメトキシシラン、n−プロ
ピルトリメチルシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシラ
ン、ジフェニルジイソブトキシシラン、ジイソブチルジ
メトキシシラン及びジメチルジエトキシシランがある。
【0021】前述のように、本発明の方法は多段階法で
あり、これは単に方法を2個以上の段階で実施すること
を意味する。多段階反応器形態は、各段階について同じ
反応器を用いて設定することもでき、各段階について反
応器の一部を用いて設定することもでき、また、1つの
段階当たりに1個の反応器を用いて設定することもでき
る。本明細書においては、各段階を「反応帯域」と称す
ることもある。2個又は3個の段階又は反応帯域を本方
法に用いるのが好ましい。段階又は反応帯域は直列に連
結する。条件(b)において、最初の反応帯域又は2個
以上の最初の一連の反応帯域(これは最初の反応帯域を
包含することができる)において、部分的な奪活を行な
う。後者は下記の例3〜6に示され、そこでは奪活を最
初の2個の反応器において行ない、次いで3番目の反応
器において再活性化する。実際問題として、一連の反応
器の内の3番目又は4番目の反応器の後では、再活性化
なしでは部分的な奪活によって意義のある結果が達成さ
れることはおそらくないだろう。
【0022】ポリマーは、気相中で、好ましくは前記の
触媒系をプロピレン又はプロピレンと1種以上の他のα
−オレフィンとを含むコモノマーの混合物を米国特許第
4482687号に記載されたもののような2個以上の
流動床反応器中で又は例えばプロピレンホモポリマー若
しくはコポリマーの気相製造のためのその他の慣用の2
個以上の反応器中で連続的に接触させることによって、
製造される。
【0023】流動床反応器又は別の気相反応器には通常
触媒先駆体供給ライン又は注入チューブのような別の好
適な導管が設けられ、これを通して粒状先駆体が反応器
に、少量の液状プロピレンをキャリヤーとして用いて流
し込まれる。大規模装置においてこの目的のために用い
られる液状プロピレンの割合は、反応器に導入される液
状プロピレンの総重量を基準として約0.1〜約11重
量%にすることができ、約0.15〜約7.5重量%に
するのが好ましい。パイロットプラント操作においてこ
の目的のために用いられる液状プロピレンの割合は約2
0〜50%である。この液状キャリヤーの流速は、通常
約15000より大きいレイノルズ数を持ち、約200
00より大きいレイノルズ数を持つのが好ましい。レイ
ノルズ数の好ましい範囲は約20000〜約40000
0である。ここで用いられるレイノルズ数は、「Chemic
al Engineers Handbook 」第5版(Perry ら編集、米国
ニューヨーク州所在のMcGraw Hill 社発行、1973
年)第5節第4頁に記載されている。
【0024】本明細書において用語「コポリマー」と
は、プロピレンと1種以上のコモノマーとを基とするポ
リマーを意味するものとする。α−オレフィンコモノマ
ーは2個又は4〜12個の炭素原子を有することができ
る。また、重合すべきコモノマーの混合物中に5〜25
個の炭素原子を有する共役又は非共役ジエンのような追
加のコモノマーを含有させることもできる。有用なα−
オレフィンは、二重結合から炭素原子2個分離れた炭素
原子より近い炭素原子上に枝分かれを含有しないのが好
ましい。好適なα−オレフィンの例には、エチレン、1
−ブテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−1、1
−ヘプテン及び1−オクテンが包含される。ジエンの例
には、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、
ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、1−ビニ
ル−1−シクロペンテン、並びにアルキルビシクロノナ
ジエン類、インデン類及びノルボルネン類がある。後者
の例にはエチリデンノルボルネンがある。非共役ジエン
が好ましい。
【0025】この多段階法において形成される現場ブレ
ンドは、ホモポリマー/コポリマーブレンドであっても
コポリマー/コポリマーブレンドであってもよい。1つ
の特定的な組合せは、米国特許第4882380号に記
載されたもののような耐衝撃性ポリプロピレンコポリマ
ーと称される。一般的に、コポリマー中のプロピレンに
帰する部分の割合は、コポリマーの重量を基準として約
80〜約99.5重量%の範囲であることができ、約8
5〜約99.5重量%の範囲であるのが好ましい。第二
のコモノマーに帰する部分の割合は約0.5〜約20重
量%の範囲であることができ、約0.5〜約15重量%
の範囲であるのが好ましい。その他のコモノマーを用い
た場合にこれに帰する部分の割合は、約0.5〜約20
重量%の範囲であることができる。全ての百分率はコポ
リマーの重量を基準とする。好ましいコポリマーは、エ
チレン又は1−ブテンがコポリマーの重量を基準として
約3〜約15重量%の量で存在し、コポリマーの残部が
プロピレンであるプロピレン/エチレンコポリマー及び
プロピレン/1−ブテンコポリマーである。
【0026】各段階において製造される樹脂の量(重量
による)は通常、重量比に関連して与えられる。この比
はスプリット比と称される。2段階法において最初の段
階と2番目の段階との間のスプリットは5:95〜9
5:5であることができ、3段階法において最初の段階
と2番目の段階と3番目の段階との間のスプリットは
5:5:90〜90:5:5であることができるが、多
くの変更が可能である。このスプリットは本発明の基本
的な方法によって調節することができるが、補助的な調
節手段として各段階の滞留時間を調整することもでき、
この滞留時間の調整は、調整が望まれる段階においてプ
ロパンのような稠密な非反応性気体を添加し、さらに調
整が望まれる段階において流動化用気体の見かけ気体速
度を操作し、又は調整が望まれる段階において流動床の
高さを変えることによって、行なうことができる。
【0027】稠密な非反応性気体は、反応器内の気体の
密度を増大させる。これは、次には、反応器内のポリマ
ー粒子の流動化嵩密度を低減させ、この場合これは反応
器内のポリマーの滞留時間を短縮させる。滞留時間の短
縮は反応器内の気体の密度の増大に殆ど反比例する。稠
密な気体は、奪活用化合物を含有しないことが重要であ
る。従って、精製が必要なことがある。別個の精製工程
を行なうこともでき、また、プロピレンの精製工程にお
いてプロピレンと共にプロパンを精製することもでき、
即ち精製前にプロピレンにプロパンを添加することもで
きる。もしもプロパンを容易に入手できなければ、商品
として入手できる触媒の1種及び水素を用いてプロピレ
ンを水素化してプロパンにしてもよい。好ましい稠密気
体はプロパンであるが、アルゴン、キセノン、ブタン及
びペンタンはその他の好適な稠密気体の例である。
【0028】見かけ気体速度に関しては、見かけ気体速
度が増大すると、ポリマー粒子の流動化嵩密度が低減す
るせいで、滞留時間の短縮がもたらされる。特定反応器
内で非常に少量の樹脂を製造することが望まれる場合に
は、この技術は特に有用である。しかし、広範な見かけ
気体速度が可能な送風機を購入するための追加の費用が
ある。また、低減された送風機効率のせいで運転費用も
より高い。
【0029】流動床の高さの変化は反応器内の樹脂の量
を比例的に変化させる。低い床レベル及び高い床レベル
での長時間の操作は、劣った反応器操作、即ち床内での
及び反応器中の拡大区画に移行する帯域の傾斜壁面上で
の樹脂肉厚物の形成及び触媒のホットスポット化につな
がることがあるということが、経験的に示されている。
好適な反応器操作のための最適床レベルは、拡大区画へ
の移行が始まる部位より約1フィート下である。従っ
て、流動床反応器は本質的に固定容量反応器である。
【0030】前記の工程(b)に示されたように、触媒
先駆体を部分的に奪活すると同時にモノマーレベルを増
加させる。奪活及びモノマーレベルの増加は、所望の樹
脂生産性を達成するのに充分な量で行なわれる。部分的
な奪活は、反応帯域に奪活用化合物(奪活剤)を導入す
ることによって達成される。奪活用化合物は、その奪活
効果を防止するためには樹脂からパージされなければな
らないものであってもよく、また、可逆的であると考え
られるもの、即ち活性化用化合物(活性剤)を導入する
ことによってその奪活効果をなくすことができる奪活用
化合物であってもよい。この工程において、触媒先駆体
は該触媒先駆体の通常の活性を基準として約5〜約90
%だけ奪活することができ、モノマーレベルは対応する
通常のモノマーレベルを基準として約5〜約500%だ
け増加させることができる。
【0031】米国特許第5066736号に様々な奪活
用化合物又は「活性遅延剤」が挙げられている。これら
はまた、毒又はキル剤とも称される。一般的に、パージ
されなければならない奪活用化合物は、慣用の再活性化
用化合物であるアルミニウムアルキルと反応しない一酸
化炭素のようなものである。他の奪活用化合物は、二酸
化炭素、一酸化窒素及び二酸化硫黄のような、アルミニ
ウムアルキルと穏やかに反応するものであり、これは、
樹脂からパージすることができ且つ(又は)活性化用化
合物で再活性化することができる。他の奪活用化合物
は、エステル、エーテル、アルコール、アルデヒド及び
ケトンを含む有機カルボニル類並びに硫化物、水、酸
素、アミン及びフタレート化合物のような、アルミニウ
ムアルキルともっと強く反応するものであってよい。こ
れらは樹脂からある程度パージすることができるが、し
かし一般的には残留触媒生産性を回復させるために活性
剤を添加することを必要とする。酸素及び水は、「シー
ティング(sheeting)」の可能性のために、重合反応器
の操作に対して有害であることがあることに留意すべき
である。珪素含有カルボニル化合物のような、重合反応
器中で別の用途を有するその他の奪活用化合物は、二重
の目的に適応することができるのであれば、奪活の目的
に用いることができる。
【0032】前記した助触媒に加えて、次の追加の活性
剤を挙げることができる:アルキルリチウム化合物、ジ
エチル亜鉛のようなアルキル亜鉛化合物、アルミノキサ
ン化合物、及び塩化ジエチルアルミニウム(EDAC)
のようなハロゲン化アルキルアルミニウム。
【0033】残留触媒生産性とは、触媒が維持してい
る、奪活剤の不在下でモノマーを重合させる能力であ
る。触媒の生産性は経時的に衰退して、全体的な滞留時
間が長すぎる場合に、最後の反応器において必要とされ
る量のポリマーを製造するのに充分な生産性を維持して
いないことがある。
【0034】最初の反応器において所望の生産性を達成
するためには、生産性に対する奪活の効果に対抗するの
に充分な量以上にモノマーレベルを増加させる。このこ
とは、次の理由で必要である。即ち、それによって最初
の反応器の滞留時間の短縮がもたらされ、そのために2
番目の反応器に通される反応性触媒のレベルが増加す
る。それによって2番目の反応器において触媒の生産性
の増大がもたらされる。このことは、より大きい画分の
ポリマーがそこで製造されることを意味し、このために
は、各反応器間の所望のスプリットを保つために、最初
の反応器におけるモノマーレベルを増加させることが必
要である。最初の反応器における奪活剤の量及びモノマ
ーレベルは、反応容器の最大作業圧力、循環気体の過度
の凝縮、又はポリマー流動化嵩密度が好適な流動化のた
めに必要とされる最低レベル、即ち約6ポンド/平方フ
ィートに近づくこと、のような拘束に達するまで、増進
的に増加させる。最初の反応器において最大許容モノマ
ー圧力で操作することによって、全体的なプロセスにお
ける最短のポリマー平均滞留時間及び最適な触媒の生産
性が保証される。反応器に添加される奪活剤の最適量
は、最初の反応器における最大モノマーレベルでの操作
に対応する。これらの条件において、両反応器における
モノマーレベルは最大許容レベルのものである。奪活剤
の量をさらに増加させると最初の反応器における生産性
が低下し、各反応器においてポリマーの所望のスプリッ
トをもたらすためには、触媒の全体的な生産性が犠牲に
なる。最良の性能のためには、2番目の反応器における
モノマーレベルを最大レベル付近にすべきである。
【0035】2番目の反応器において所望の生産性を達
成するためには、触媒先駆体の活性のレベルを回復させ
るのに充分な量でパージ及び(又は)再活性化を行な
う。最初の反応器における触媒の平均滞留時間が短縮さ
れることのために、追加的に、2番目の反応器において
製造されるポリマーの量が増加する。2番目の反応器に
おけるモノマーレベルはすでに最大許容レベル付近なの
で、一般的にこのモノマーレベルは変化せずに維持され
る。もしも2番目の反応器におけるモノマーレベルが最
大許容レベル付近でなければ、プロセスの最良の全体的
な触媒の生産性を保証するためにこのモノマーレベルを
最大レベルに増加させる。最良の性能のためには維持さ
れている触媒生産性の全てをパージ及び(又は)再活性
化によって回復させるのが好ましいが、一部のみ、即ち
与えられた実施例におけるように80%が回復されるだ
けとしても、依然として利点がある。
【0036】2番目の反応器においてパージ若しくは再
活性化を操作することによって又は2番目の反応器にお
ける分圧を調節することによって、各反応器において製
造されるポリマーの画分(割合)を調節することができ
る。また、最初の反応器に添加される奪活剤の量を操作
することによって又は奪活剤の量を一定にして最初の反
応器におけるモノマーレベルを調節することによって、
スプリットを調節することもできる。プロセス制御のた
めにこれらの技術の組合せを用いることができるが、し
かし、最良の触媒生産性及び最短の全体滞留時間は、両
反応器をそれらの最大許容モノマーレベル付近において
操作し且つ2番目の反応器において触媒の残留生産性を
完全に回復させた時に達成される。
【0037】揮発性の奪活用化合物のパージは、慣用の
態様で、最初の反応器と2番目の反応器との間のパージ
帯域において窒素、メタン又はエタンのような不活性ガ
スによって実施される。この不活性ガスは、1種以上の
気体状モノマーと組合せて用いてもよい。また、1種以
上のモノマー又は水素を用いてパージを達成することも
できる。また、高い揮発性を有する奪活用化合物及び低
い揮発性を有する奪活用化合物は、2番目の反応器に入
る前にこのパージ帯域においてアルキルアルミニウム活
性化用化合物又は他の活性剤のような反作用剤で処理す
ることもできる。
【0038】好ましい奪活用化合物はフタレート化合物
であり、これは触媒先駆体を部分的に奪活することが望
まれる時に最初の反応器に導入される。フタレート化合
物は、所望の奪活を達成するのに充分な量で用いられ
る。導入速度は同じ目的を達成するように選択される。
奪活用化合物は連続的に添加するのが好ましいが、しか
し断続的に奪活用化合物を導入することもできる。その
量は、最初の反応器におけるポリマー生成物の重量を基
準として約50〜約500ppmw(ポリマー生成物1
000000重量部当たりに約50〜約500重量部)
の範囲にすることができ、約75〜約300ppmwの
範囲にするのが好ましい。これらの範囲によって、触媒
の所望の部分的奪活が達成される。フタレート化合物は
フタル酸ジアルキルであるのが好ましく、各アルキル基
は1〜10個の炭素原子を有することができ、1〜6個
の炭素原子を有するのが好ましい。好ましいフタレート
化合物はフタル酸ジイソブチル(DIBPH)及びフタ
ル酸ジエチル(DEPH)である。その他の好適なフタ
レート化合物は、ポリカルボン酸エステルを取扱った段
落において前に挙げたものである。フタレート化合物は
可逆的奪活用化合物であると考えられる。フタレート化
合物は、キシレン可溶性物質を減少させ且つ水素連鎖移
動速度を低減させるという点で、樹脂の性質に対して選
択性調節剤のような働きをすることが認められる。特に
DIBPHは無毒性であり且つ安定なので、樹脂にこの
物質を少量添加するのは安全である。
【0039】触媒先駆体を再活性化するためには、助触
媒及び(又は)他の活性剤(これは選択性調節剤であっ
てよい)を2番目の反応器に2番目の反応器におけるポ
リマー生成物の重量を基準として約5〜約500ppm
wの範囲の量、好ましくは約50〜約200ppmwの
範囲の量で添加する。
【0040】別の好ましい奪活剤はエーテルである。エ
ーテルはシクロアルキルエーテル及びアルキルエーテル
のような環状又は非環状であってよく、2〜20個の炭
素原子を有するものであることができる。好ましいエー
テルはテトラヒドロフランであるが、ジエチルエーテ
ル、ジメチルエーテル、ジオキサン、メチルt−ブチル
エーテル、グリム及びジグリムのようなその他の通常用
いられるエーテルを用いることもできる。エーテルは、
触媒先駆体を部分的に奪活することが望まれる時に最初
の反応器に導入される。エーテルは、部分的な奪活を達
成するのに充分な量で用いられる。エーテルの量は、プ
ロセスにおけるアルミニウムの総量、即ち反応器中に存
在する助触媒及び他のアルミニウム化合物の量に合うよ
うにする。エーテルは、エーテル対アルミニウムのモル
比が少なくとも約0.01:1となるように導入するこ
とができ、このモル比が約0.05:1〜約2:1の範
囲となるように供給するのが好ましい。エーテルはその
ままで導入することもイソペンタンのような低沸点炭化
水素との混合物として導入することもでき、また、再循
環ラインに導入することも反応器に直接導入することも
できる。フタレート化合物と同様に、エーテルも可逆的
奪活用化合物である。従って、パージは必要ない。
【0041】2番目の反応器において触媒先駆体を再活
性化するためには、助触媒として前記したもののような
1種以上のアルミニウムアルキル化合物を重合を再開さ
せるのに充分な量で反応器に添加することができる。ま
た、その他の活性剤も再活性化を達成するために用いる
ことができる。この仕事を実施するために少なくとも約
0.1:1のアルミニウム対エーテルのモル比を用いる
ことができる。好ましいモル比は約0.5:1〜約2:
1の範囲である。これは2番目の反応器の流動床に直接
添加することもでき、重合気体のための再循環ループ構
造部に添加することもでき、また、パージ帯域に添加す
ることもできる。用いるエーテルの量が少ないほど、2
番目の反応器において触媒先駆体を再活性化するのに必
要なアルミニウムアルキルの量がより少なくなる。
【0042】別の好ましい奪活剤は一酸化炭素である。
一酸化炭素は、触媒を部分的に奪活することが望まれる
時に最初の反応器に導入され、部分的な奪活を達成する
のに充分な量で用いられる。一酸化炭素は連続的に添加
するのが好ましいが、しかし断続的に導入することもで
きる。一酸化炭素の量は、プロセスにおけるチタンの総
量、即ち反応器中に存在する触媒の量に合うようにす
る。一酸化炭素は、一酸化炭素対チタンのモル比が少な
くとも約0.01:1となるように導入することがで
き、このモル比が約0.05:1〜約2:1の範囲とな
るように供給するのが好ましい。一酸化炭素は純粋な気
体として導入することも窒素のような不活性気体中の混
合物として導入することもでき、また、気体再循環ライ
ンに導入することも反応器に直接導入することもでき
る。2番目の反応器において触媒先駆体を再活性化する
ためには、最初の反応器から2番目の反応器に移送され
る樹脂から一酸化炭素をパージする。
【0043】二モード分子量分布ポリマーの製造のため
の典型的な2反応器法は、次のように説明することがで
きる。奪活及び再活性化はすでに前記したので繰り返さ
ない。この場合には、最初の反応器において低メルトフ
ローのポリマーが製造され、2番目の反応器において高
メルトフローのポリマーが製造されるが、これは所望な
らば逆にすることができ、3個以上の反応器においては
様々な組合せを得ることができる。別の典型的なケース
は、最初の反応器においてポリプロピレンホモポリマー
又はランダムコポリマーが製造され、2番目の反応器に
おいて低メルトフローのプロピレン−α−オレフィンコ
ポリマーが製造される、ポリプロピレン耐衝撃性コポリ
マーの製造である。
【0044】最初のケースについては、最初の反応器に
おいて比較的低メルトフロー(又は高分子量)のホモポ
リマー又はコポリマーが製造される。通常、最初の反応
器から2番目の反応器に、相互連結装置を介して、移送
媒体として窒素又は2番目の反応器の再循環気体を用い
て、ポリマーと活性触媒先駆体残留物との混合物が移送
される。
【0045】低メルトフローは、約0.01〜約2.0
g/10分の範囲であることができ、約0.10〜約
1.0g/10分の範囲であるのが好ましい。メルトフ
ローはASTM法D−1238条件Eの下で決定され
る。これは230℃、2.16kgにおいて測定され、
g/10分の単位で報告される。メルトフローはまた、
メルトインデックスと称することもできるが、しかしメ
ルトフローの規定に当たっては温度及びkgが特定され
なければならない。
【0046】2番目の反応器において、比較的高メルト
フロー(又は低分子量)のホモポリマー又はコポリマー
が製造される。高メルトフローは、約50〜約1000
g/10分の範囲であることができ、約100〜約50
0g/10分の範囲であるのが好ましい。
【0047】2番目の反応器から取り出された時のブレ
ンド又は最終製品は、約0.5〜約50g/10分の範
囲のメルトフローを有することができ、約2〜約20g
/10分の範囲のメルトフローを有するのが好ましい。
このブレンドは広い分子量分布を有する。
【0048】最初の反応器に触媒先駆体、プロピレン、
α−オレフィン(用いる場合)及び水素が連続的に供給
され、ポリマー/触媒先駆体の混合物が最初の反応器か
ら2番目の反応器に連続的に移送される。2番目の反応
器にはプロピレン、α−オレフィン(用いる場合)及び
水素並びに助触媒及び選択性調節剤が連続的に供給され
る。2番目の反応器から最終生成物が連続的に取り出さ
れる。
【0049】最初の反応器において、α−オレフィンを
用いる場合には、α−オレフィン対プロピレンのモル比
は約0.5:1までの範囲にすることができ、約0.
0:1〜約0.2:1の範囲にするのが好ましい。最初
の反応器においてα−オレフィンを用いるのは必要なこ
とではないということを、ここでは指摘されるべきであ
る。これは、この反応器においてプロピレンのホモポリ
マーを製造することが望まれる場合のことである。水素
対エチレンのモル比は約0.0005:1〜約0.5:
1の範囲にすることができ、約0.005:1〜約0.
1:1の範囲にするのが好ましい。操作温度は一般的に
約50〜約90℃の範囲にする。好ましい操作温度はポ
リマー中に望まれるコモノマーレベルに応じて変化し、
即ち、より高いコモノマーレベルのためにはより低い温
度を、より低いコモノマーレベルのためにはより高い温
度を用いる。
【0050】2番目の反応器において、α−オレフィン
を用いる場合には、α−オレフィン対プロピレンのモル
比は約2:1までの範囲にすることができ、約0.0:
1〜約1.5:1の範囲にするのが好ましい。2番目の
反応器においてα−オレフィンを用いるのは必要なこと
ではないということを、ここでは指摘されるべきであ
る。これは、この反応器においてプロピレンのホモポリ
マーを製造することが望まれる場合のことである。α−
オレフィン対プロピレンのより高いモル比は耐衝撃性コ
ポリマーのゴム部分の製造に対応し、かかるポリマーの
ためには2番目の反応器におけるメルトフローは最初の
反応器におけるよりも低いということも、ここで指摘さ
れるべきである。水素対プロピレンのモル比は約0.0
005:1〜約1:1の範囲にすることができ、約0.
01〜約0.5:1の範囲にするのが好ましい。操作温
度は一般的に約50〜約90℃の範囲にする。前記のよ
うに、この温度は、ポリマーの望まれるコモノマー含有
率によって変えるのが好ましい。
【0051】圧力は、最初の反応器及び2番目の反応器
の両方において一般的に同じではない。全圧は約100
〜約600psigの範囲にすることができ、約200
〜約500psigの範囲にするのが好ましい。ポリプ
ロピレンホモポリマーの場合には、プロピレンの分圧は
約50〜約450psiの範囲にすることができ、約2
00〜約400psiにするのが好ましい。コポリマー
の場合には、プロピレンの分圧は約5〜約450psi
の範囲に低減させることができ、約15〜約350ps
iにするのが好ましい。コポリマーの場合にプロピレン
分圧を低くするということは、最終生成物中に存在する
このコポリマーが少量であること、又はコポリマーがエ
チレンのようなより反応性が高いコモノマーをより高い
画分で含有するということに相当する。用いた場合の2
番目のコモノマーの分圧は約1〜約150psiの範囲
にすることができ、約1〜約100psiにするのが好
ましい。用いた場合のその他のコポリマーの合計分圧は
約1〜約200psiにすることができる。見かけ気体
速度は循環気体流を測定することによって計算すること
ができ、一般的に約0.8〜約2.5フィート/秒の範
囲に保たれ、約0.9〜約1.6フィート/秒の範囲に
するのが好ましい。結果を最適のものにするためには、
この見かけ気体速度値を重合条件におけるゆっくりした
遷移と共に用いるのが好ましい。しかしながら、前記の
ように、いずれか1個の反応器における滞留時間を調節
するために見かけ気体速度を操作することができる。
【0052】反応器中のα−オレフィンの滞留時間は約
0.5〜約4.0時間の範囲にすることができ、約1.
0〜約2.0時間の範囲にするのが好ましいが、しかし
これは各反応器において所望の生産性を達成するために
調節に付される。水素又は別の連鎖移動剤を本方法にお
いて用いることができる。流動床反応器において用いら
れる水素対α−オレフィンのモル比は約0.0005:
1〜約1:1の範囲にすることができ、約0.005:
1〜約0.5:1の範囲にするのが好ましい。これは約
1psi未満〜約200psiの範囲の水素分圧に相当
する。反応器において採用される操作圧力の残部、即ち
プロピレン、他のコモノマー及び水素の分圧を考慮した
後の残りの圧力は、窒素又はプロパンのような不活性気
体を用いることによって構成することができる。
【0053】触媒成分の原子比又はモル比はおおよそ以
下の通りにすることができる。
【表1】
【0054】米国特許第4414132号に、選択性調
節剤(外部電子供与体)がカルボン酸エステルであるこ
とを除いて前記した触媒系と類似した触媒系が記載され
ている。触媒先駆体の典型的な例は、TiCl4 ・12
MgCl2 ・2C65 COOC25 であり、選択性
調節剤はp−エトキシ安息香酸エチルである。
【0055】本発明の利点は、連結された気相流動床重
合反応器における改善された触媒生産性及び短縮された
平均滞留時間である。これは、最初の反応器に一時的奪
活剤を添加し、所望の触媒生産性を維持するためにモノ
マーレベルの増加をもたらすことによって達成される。
これはまた、流動化用気体の密度を増大させ、これは粒
状ポリマーの流動化嵩密度を低下させる。その結果とし
て、最初の反応器におけるポリマー及び触媒粒子の平均
滞留時間が短縮される。触媒の生産性は時間と共に指数
関数的に衰退するものなので、従って、次の反応器に通
される触媒の平均残留生産性が高くなる。2番目の反応
器における触媒の生産性はパージすることによって又は
活性剤を添加することによって回復する。本発明は商業
的規模で実施し且つ制御することが容易である。これは
プロセスの全体的な経済性を改善し、現存する重合設備
においてより広範な製品の製造を可能にする。
【0056】本明細書において挙げられた特許は、参考
としてここに取り入れられる。
【0057】
【実施例】本発明を以下の実施例によって例示する。
【0058】例1〜6 これらの例においては、ポリプロピレンホモポリマーの
製造を直列に連結された3個の反応器についてのコンピ
ューターモデルによってシミュレートした。反応器間の
スプリットは、最初の反応器において得られる生成物が
52%、2番目の反応器において得られる生成物が23
%、3番目の反応器において得られる生成物が25%で
ある。
【0059】クロルベンゼン3.7リットル中に四塩化
チタン70ミリリットル(120g、0.64モル)の
溶液に、フタル酸ジイソブチル180ミリリットル(1
87g、0.67モル)、マグネシウムジエトキシド5
90g(5.2モル)、及びクロルベンゼン1.2リッ
トル中に四塩化チタン4.7リットル(8100g、4
3モル)の溶液を、連続的に添加する。これらを添加す
る間、温度を20〜25℃に保つ。次いで、得られた混
合物を撹拌しながら110℃に加熱し、この温度に1時
間保つ。この時間の終わりに混合物を熱ろ過する。固体
状物質を採集する。
【0060】この固体状物質を次いで、クロルベンゼン
1.2リットル中に四塩化チタン4.7リットル(81
00g、43モル)の溶液中で室温においてスラリーに
する。このスラリーに室温において、クロルベンゼン
3.7リットル中に二塩化フタロイル45g(0.22
モル)の溶液を添加し、次いで、得られたスラリーを撹
拌しながら110℃に加熱し、この温度に30分間保
つ。この時間の終わりに混合物を熱ろ過する。固体状物
質を採集する。
【0061】この固体状物質を、クロルベンゼン1.2
リットル中に四塩化チタン4.7リットル(8100
g、43モル)の溶液中で室温において再びスラリーに
する。次いで、このスラリーに室温において追加のクロ
ルベンゼン3.7リットルを添加し、得られたスラリー
を撹拌しながら110℃に加熱し、この温度に30分間
保つ。この時間の終わりに混合物を熱ろ過する。固体状
物質を採集する。
【0062】この固体状物質を、クロルベンゼン1.2
リットル中に四塩化チタン4.7リットル(8100
g、43モル)の溶液中で室温においてもう一度スラリ
ーにする。次いで、このスラリーに室温において追加の
クロルベンゼン3.2リットルを添加し、得られたスラ
リーを撹拌しながら110℃に加熱し、この温度に30
分間保つ。この時間の終わりに混合物を熱ろ過する。残
渣を500ミリリットルずつのヘキサンで25℃におい
て6回洗浄し、次いで窒素パージ下で乾燥させる。生成
物は粒状であり、その量は約500gだった。これが固
体状先駆体である。
【0063】この粒状固体触媒先駆体を、キャリヤーと
して液状プロピレンを用いて注入管を介して最初の流動
床反応器に連続供給する。反応器に供給される全液状プ
ロピレンの内の触媒先駆体のキャリヤーとして用いられ
る部分の割合は、液状プロピレンの総重量を基準として
約30重量%である。同時に且つ連続的に助触媒のトリ
エチルアルミニウム(TEAL)及び選択性調節剤(S
CA)としてのn−プロピルトリメトキシシラン(NP
TMS)を反応器に添加する(イソペンタン中の希溶液
として)。
【0064】2番目及び3番目の反応器には追加の触媒
を添加しない。しかし、奪活用化合物の効果を逆転させ
るために必要であるとして要求される時に、追加のTE
AL助触媒及びNPTMS選択性調節剤を(イソペンタ
ン中の希溶液として)2番目及び3番目の反応器に添加
する。これらは、反応器又は気体循環ラインに任意の地
点で添加される。
【0065】各反応器内において所定の圧力及び濃度を
維持するために、液状プロピレン、水素及び窒素を添加
する。反応器への供給は、電動弁及びオリフィスを備え
た管を用いることによって達成される。最初の反応器か
ら2番目の反応器に樹脂生成物を触媒先駆体残留物と共
に移送し、2番目の反応器からの樹脂生成物を触媒先駆
体残留物と共に3番目の反応器に移送する。最後に、3
番目の反応器から樹脂生成物が排出される。
【0066】用いる場合、奪活用化合物は、最初の反応
器又は最初の反応器及び2番目の反応器に連続的に添加
される。奪活剤は、樹脂からパージすることができるタ
イプのものであってもよく、活性剤を添加することによ
って逆転させることができるタイプのものであってもよ
い。コンピューターシミュレーションの目的では、どの
ような種類の奪活剤を用いるかは重要ではない。重要な
パラメーターは、触媒毒作用が最初の反応器においてモ
ノマーレベルを所望のレベルに増加させるのに充分であ
ること、及び次の反応器において所望のレベルの触媒生
産性を回復させることである。奪活剤は気体であっても
液体であってもよく、窒素又はイソペンタンのような好
適な溶剤中に希釈することができる。奪活剤の添加は、
電動弁及びオリフィスを備えた管を用いることによって
達成される。
【0067】流動床反応器は内径13.75インチであ
り、約8フィートの床高さで操作する。床の体積は約
8.0立方フィートである。注入管は内径3/16イン
チであり、反応器内に約5インチ突き出している。液状
プロピレンは、20℃、550ポンド/平方インチ(p
si)において0.526g/cm3 の密度を有する。
液状プロピレンは、同じ温度及び圧力において0.07
35cPの粘度を有する。
【0068】例1についての変数及び一部の結果を第I
表に記載する。例1のものとは異なる変数及び各例の間
の性能の比較を第II表に記載する。一連の各反応器にお
いて製造されたポリマーのタイプはプロピレンのホモポ
リマーである。各反応器の温度は80℃にした。各反応
器における最小全圧は300psiaとし、最大圧力は
約500psiaとした。各反応器の床体積は8立方フ
ィートにした。反応器の最大作業圧力及び循環気体混合
物の露点のために、即ち、流動床中で気体混合物が凝縮
するのを防止するために、各反応器における最大プロピ
レン分圧は390psiとした。安定な流動化及び床の
混合を保証するために、最小樹脂流動化嵩密度は約6.
0ポンド/立方フィートとした。
【0069】例1は、本発明を用いない52/23/2
5スプリットのポリプロピレンホモポリマーの製造を示
す。各反応器における水素レベルを変えたので、ポリマ
ーは3モードの分子量分布を有する。所望のスプリット
を達成するために、最初の反応器及び2番目の反応器に
おけるモノマーレベルを大いに低下させた。全体的な触
媒生産性は低く、ポリマー平均滞留時間は過度に長かっ
た。
【0070】例2は、最初の反応器に奪活用化合物を添
加し、2番目の反応器において残留触媒生産性を完全に
回復させた場合を示す。例1と比較して触媒生産性が改
善され、平均滞留時間が短縮された。スプリットを維持
するために奪活剤のレベルを調節しながら、最初の反応
器におけるモノマーレベルを390psiの所定の最大
レベルまで段階的に増加させた。390psiにおける
過度の触媒毒作用は、最初の反応器において製造される
樹脂の割合を低減させる。最初の反応器におけるモノマ
ーレベルが増加するにつれて、最初の反応器における流
体嵩密度が6.0ポンド/立方フィートの限界値に近づ
いた。
【0071】例3においては、最初の反応器及び2番目
の反応器において奪活剤を用い、番目の反応器におい
て残留触媒生産性を完全に回復させた。これによって、
例1〜6の内で最大の触媒生産性及び最短の滞留時間が
達成された。反応器1及び2におけるモノマーレベルは
それらの最大レベルにあり、それぞれの流動化嵩密度は
最小値に近かった。各反応器において所望のスプリット
を維持するために、モノマーレベルが増加するにつれて
各反応器における奪活剤の量を調節した。両反応器にお
いて過度の触媒の奪活は回避した。2番目の反応器にお
いては、最初の反応器からの奪活剤が最初の反応器から
の樹脂と共に2番目の反応器に入ることがあるという特
別のケースが存在する。2番目の反応器における触媒生
産性が過剰である場合、即ち2番目の反応器におけるス
プリットが高い場合には、2番目の反応器に追加の奪活
剤を添加することができる。また、必要ならば、最初の
反応器からの樹脂をパージすることによって又は活性剤
を添加することによって2番目の反応器における触媒生
産性の一部を回復させてもよい。
【0072】例4は例1及び3と比較するための例であ
る。この例4は、反応器中の奪活剤の量が最適量未満で
あっても触媒生産性及び平均滞留時間の改善を達成する
ことができるということを示す。性能は例3よりは劣る
が、例1よりははるかに良い。より低い奪活剤レベル
は、第1及び第2反応器において最大限度より約120
psi低いモノマーレベル及び例3より約3.5ポンド
/立方フィート高い流動化嵩密度をもたらした。
【0073】例5及び6は例1及び3と比較するための
例である。これらは、最後の反応器における残留触媒生
産性の回復率が100%未満であっても依然として例1
と比較して触媒生産性が大きく改善され且つ平均滞留時
間性能が大いに短縮されることを示す。
【0074】例7〜12 これらの例においては、ポリプロピレン耐衝撃性コポリ
マーの製造を直列に連結された2個の反応器についての
コンピューターモデルによってシミュレートした。触媒
は例1〜6に記載したものと同じである。
【0075】粒状固体触媒先駆体を、キャリヤーとして
液状プロピレンを用いて注入管を介して最初の流動床反
応器に連続供給する。反応器に供給される全液状プロピ
レンの内の触媒先駆体のキャリヤーとして用いられる部
分の割合は、液状プロピレンの総重量を基準として約
2.5重量%である。同時に且つ連続的にトリエチルア
ルミニウム助触媒(TEAL)及び選択性調節剤(SC
A)としてのn−プロピルトリメトキシシラン(NPT
MS)を反応器に添加する(そのままで又はイソペンタ
ン中の希溶液として)。
【0076】2番目の反応器には追加の触媒を添加しな
い。これらの例においては、奪活剤がパージ可能な気体
なので、2番目の反応器に追加のTEAL助触媒及びN
PTMS選択性調節剤を添加しない。各反応器において
所定の圧力及び濃度を維持するために、液状プロピレ
ン、水素及び窒素を添加する。反応器への供給は、電動
弁及びオリフィスを備えた管を用いることによって達成
される。最初の反応器から2番目の反応器に樹脂生成物
触媒先駆体残留物と共に移送され、最後に排出され
る。
【0077】これらの例における奪活用化合物は一酸化
炭素であり、これは用いる場合には最初の反応器に連続
的に添加される。添加量は、反応器プロピレン供給物中
の一酸化炭素の量に基づいた当量(容量ppm)につい
て計算することができる。この添加量は、モノマーレベ
ルを最初の反応器における所望のレベルに上げるのに充
分な量である。一酸化炭素は、反応器の間で窒素、モノ
マー又は他の好適な気体を用いて樹脂からパージされ
る。このパージは、所望のレベルの残留触媒活性を回復
させるのに充分な程度で行なう。奪活剤はまた、活性剤
を添加することによって逆転させることができるタイプ
のものであってもよかった。一酸化炭素は、高圧ボンベ
中の純粋気体として又は窒素のような好適なキャリヤー
中の希薄気体混合物として供給される。その添加は、電
動弁及びオリフィスを備えた管を用いることによって達
成される。
【0078】最初の流動床反応器は内径11.3フィー
トであり、約40フィートの床高さで操作する。床の体
積は約4000立方フィートである。2番目の流動床反
応器は内径8.5フィートであり、約35フィートの床
高さで操作する。床の体積は約2000立方フィートで
ある。触媒注入管は内径3/8インチであり、反応器内
に約2.5フィート突き出している。液状プロピレン
は、20℃、550ポンド/平方インチ(psi)にお
いて0.526g/cm3 の密度を有する。液状プロピ
レンは、同じ温度及び圧力において0.0735cPの
粘度を有する。
【0079】例7についての変数及び一部の結果を第II
I 表に記載する。例7のものとは異なる変数及び各例の
間の性能の比較を第IV表に記載する。一連の反応器の内
の最初の反応器において製造されたポリマーのタイプは
プロピレンのホモポリマーであり、一連の反応器の内の
2番目の反応器において製造されたポリマーのタイプは
エチレン−プロピレンゴムである。最初の反応器の温度
は65℃にし、2番目の反応器の温度は70℃にした。
各反応器における最小全圧は300psiaとした。実
際の操作においてはそれより低い圧力を用いることもで
きるが、コンピューターシミュレーションの目的のため
には300psiaを達成するのに必要な窒素を反応器
に添加する。最大許容圧力は、最初の反応器においては
550psiaであり、2番目の反応器においては35
0psiaである。最初の反応器における最大プロピレ
ン分圧は390psiとした。安定な流動化及び床の混
合を保証するために、最小樹脂流動化嵩密度は約6.0
ポンド/立方フィートとした。
【0080】例7は、本発明を用いない60/40スプ
リットのポリプロピレン耐衝撃性コポリマーの製造を示
す。最初の反応器における見かけ気体速度(SGV)は
1.2フィート/秒にし、2番目の反応器における見か
け気体速度は1.5フィート/秒にした。所望のスプリ
ットを達成するために、最初の反応器におけるモノマー
レベルを大いに低下させた。全体的な触媒生産性は低
く、ポリマー平均滞留時間は過度に長かった。
【0081】例8は、最初の反応器に一酸化炭素を添加
し、2番目の反応器において残留触媒生産性を完全に回
復させた場合を示す。例7と比較して触媒生産性が改善
され、平均滞留時間が短縮された。スプリットを維持す
るために奪活剤のレベルを調節しながら、最初の反応器
におけるモノマーレベルを340psiまで段階的に増
加させた。このモノマーレベルにおいて、樹脂の流動化
嵩密度は6.0ポンド/立方フィートの最小許容限度に
あった。モノマーレベルをさらに増加させると、低い流
動化嵩密度のせいで、流動化の不安定化がもたらされる
ことがある。
【0082】例9は例7及び8と比較するための例であ
る。この例9は、最後の反応器における残留触媒生産性
の回復率が100%未満でも依然として例と比較して
触媒生産性が大いに改善され、平均滞留時間性能が短縮
されるということを示す。
【0083】例10、11及び12は、最初の反応器に
おける見かけ気体速度を低くした(1.2フィート/秒
に対して0.9フィート/秒)を除いて、例7、8及び
9と同様である。2番目の反応器における見かけ気体速
度は1.5フィート/秒で同じにした。例11及び12
においては性能改善のために一酸化炭素を用い、例10
においてはこれを用いなかった。残留触媒生産性の回復
率は、例11においては100%であり、例12におい
ては80%である。
【0084】例7と比較して、例10においては、最初
の反応器における見かけ気体速度を低くしたことによっ
て、触媒生産性が悪くなり、合計平均滞留時間が長くな
った。例11及び12における低い見かけ気体速度は、
例8及び9と比較して高い一酸化炭素添加レベルで、最
初の反応器におけるモノマーレベルを390psiの最
大限度に到達させた。得られた流動化嵩密度は6.6ポ
ンド/立方フィートであり、性能は例10についての性
能より良好だったが、例8及び9ほど良好ではなかっ
た。
【0085】最初の反応器において390psiの最大
モノマーレベルを得るように一酸化炭素のレベルを調節
し、同時に流動嵩密度を最小にするように最初の反応器
の見かけ気体速度を調節することによって、最良の全体
的性能が得られる。
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】
【表5】
【0090】表中の注意: 1.スプリット(重量%)=各反応器において製造され
た全樹脂の重量%。 2.メルトフロー(g/10分)=ASTM法D−12
38条件Eに従い、2.16kgの荷重下で230℃に
おいて測定したメルトフロー。g/10分の単位で報告
される。 3.生産速度(lb/時間)=1時間当たりのポンド数
で表わした樹脂生産速度。 4.処理量(lb/時間)=1時間当たりのボンド数で
表わした反応器を通過する樹脂の速度。 5.SGV(ft/秒)=1秒当たりのフィートで表わ
した見かけ気体速度。 6.触媒生産性(lb/lb)=触媒先駆体1ポンド当
たりに製造されたポリマーのポンド数で表わした触媒先
駆体の生産性。この値は累積値である。 7.奪活用化合物あり又はなし=奪活用化合物を用いた
か用いなかったか。 8.プロピレン供給物中の一酸化炭素(ppmv)=容
量ppmで表わした、反応器に対するプロピレン供給物
中の一酸化炭素の量に対する当量を基準としての反応器
に添加した一酸化炭素の量。 9.生産性回復率=前の反応器において奪活剤を使用し
た後の反応器において回復させた残留触媒生産性の割
合。 10.流動嵩密度(lb/ft3 )=1立方フィート当
たりのポンド数で表わした、流動床中のポリマー粒子の
見かけ嵩密度。 11.滞留時間(時間)=樹脂が各反応器内に滞留する
時間(時間)。合計滞留時間も与えられる。 12.プロピレン分圧(psi)=プロピレンの分圧。
反応器の最大作業圧力及び循環気体混合物の露点のた
め、即ち気体混合物が流動床中で凝縮するのを防止する
ために、最大プロピレン分圧として390psiの値を
選択する。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 4/60 - 4/70 C08F 10/06 C08F 110/06 C08F 210/06 C08F 2/00 - 2/34

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列に連結された2個以上の反応帯域中
    で、気相重合条件下で、プロピレン又はプロピレンと1
    種以上の他のα−オレフィンとを含む混合物を、 (i) マグネシウム;チタン;塩素、臭素若しくは塩素
    又はそれらの混合物であるハロゲン;及び内部電子供与
    体としてのカルボン酸エステル:を含む固体粒状触媒先
    駆体; (ii) ヒドロカルビルアルミニウム助触媒;並びに (iii) 外部電子供与体としての少なくとも1個の珪素−
    酸素−炭素結合を含有する珪素化合物又はカルボン酸エ
    ステル: を含む触媒系と連続的に接触させることを含むポリプロ
    ピレンの製造方法であって、 (a)触媒先駆体を最初の反応帯域のみに導入し; (b)最初の反応帯域又は2個以上の最初の一連の反応
    帯域において、触媒先駆体を奪活剤によって部分的に奪
    活すると同時に最初の反応帯域又は2個以上の最初の一
    連の反応帯域中のモノマーの量を増加させ;そして (c)樹脂生成物を触媒先駆体残留物と共に最初の反応
    帯域から又は最初の一連の反応帯域の内の最後の反応帯
    域から2番目の反応帯域に移送し、この際、(A)先駆
    体残留物が2番目の反応帯域に入る前にパージ帯域にお
    いて奪活剤をパージしておき且つ(又は)(B)活性剤
    としての助触媒及び(若しくは)別の活性剤をパージ帯
    域若しくは2番目の反応帯域に添加する: ことを条件とする、前記製造方法。
  2. 【請求項2】 触媒先駆体をこの触媒先駆体についての
    通常の活性を基準として5〜90%だけ奪活し且つモノ
    マーレベルを対応する通常のモノマーレベルを基準とし
    5〜500%だけ増加させる、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 反応帯域の1個以上が流動床である、請
    求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 内部電子供与体が隣り合った炭素原子に
    結合した2個の同一平面上のエステル基を含有するポリ
    カルボン酸エステルである、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 ヒドロカルビルアルミニウム助触媒がト
    リアルキルアルミニウムである、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 外部電子供与体が次式: RaSiYbc (式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基
    であり、 Yは−OR又は−OCORであり、 Xは水素、塩素、臭素又は沃素であり、 各R及びYは同一であっても異なっていてもよく、 aは0〜3の整数であり、 bは1〜4の整数であり、 cは0又は1であり、 a+b+cは4である) を有する珪素化合物である、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 直列に連結された2個の反応帯域中で、
    気相重合条件下で、プロピレン又はプロピレンと1種以
    上の他の2個又は4〜8個の炭素原子を有するα−オレ
    フィンとを含む混合物を、 (i) マグネシウム;チタン;塩素、臭素若しくは塩素
    又はそれらの混合物であるハロゲン;及び内部電子供与
    体としての隣り合った炭素原子に結合した2個の同一平
    面上のエステル基を含有するポリカルボン酸エステル:
    を含む固体粒状触媒先駆体; (ii) ヒドロカルビルアルミニウム助触媒;並びに (iii) 外部電子供与体としての次式: RaSiYbc (式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基
    であり、 Yは−OR又は−OCORであり、 Xは水素、塩素、臭素又は沃素であり、 各R及びYは同一であっても異なっていてもよく、 aは0〜3の整数であり、 bは1〜4の整数であり、 cは0又は1であり、 a+b+cは4である) を有する珪素化合物: を含む触媒系と連続的に接触させることを含むポリプロ
    ピレンの製造方法であって、 (a)触媒先駆体を最初の反応帯域のみに導入し; (b)最初の反応帯域において、触媒先駆体を奪活剤に
    よってこの触媒先駆体についての通常の活性を基準とし
    5〜90%だけ部分的に奪活すると同時にモノマー
    を対応する通常のモノマーの量を基準として5〜50
    0%だけ増加させ; (c)樹脂生成物を触媒先駆体残留物と共に最初の反応
    帯域から2番目の反応帯域に移送し、この際、(A)先
    駆体残留物が2番目の反応帯域に入る前にパージ帯域に
    おいて奪活剤をパージしておき且つ(又は)(B)活性
    剤としての助触媒及び(若しくは)別の活性剤をパージ
    帯域若しくは2番目の反応帯域に添加する: ことを条件とする、前記製造方法。
  8. 【請求項8】 直列に連結された3個の反応帯域中で、
    気相重合条件下で、プロピレン又はプロピレンと1種以
    上の他の2個又は4〜8個の炭素原子を有するα−オレ
    フィンとを含む混合物を、 (i) マグネシウム;チタン;塩素、臭素若しくは塩素
    又はそれらの混合物であるハロゲン;及び内部電子供与
    体としての隣り合った炭素原子に結合した2個の同一平
    面上のエステル基を含有するポリカルボン酸エステル:
    を含む固体粒状触媒先駆体; (ii) ヒドロカルビルアルミニウム助触媒;並びに (iii) 外部電子供与体としての次式: RaSiYbc (式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基
    であり、 Yは−OR又は−OCORであり、 Xは水素、塩素、臭素又は沃素であり、 各R及びYは同一であっても異なっていてもよく、 aは0〜3の整数であり、 bは1〜4の整数であり、 cは0又は1であり、 a+b+cは4である) を有する珪素化合物: を含む触媒系と連続的に接触させることを含むポリプロ
    ピレンの製造方法であって、 (a)触媒先駆体を最初の反応帯域のみに導入し; (b)最初の反応帯域において、触媒先駆体を奪活剤に
    よってこの触媒先駆体についての通常の活性を基準とし
    5〜90%だけ部分的に奪活すると同時にモノマー
    を対応する通常のモノマーの量を基準として5〜50
    0%だけ増加させ; (c)樹脂生成物を触媒先駆体残留物と共に最初の反応
    帯域から2番目の反応帯域に移送し、触媒先駆体を奪活
    剤によってこの触媒先駆体についての通常の活性を基準
    として5〜90%だけ部分的に奪活すると同時にモノマ
    の量を対応する通常のモノマーの量を基準として5〜
    500%だけ増加させ;そして (d)樹脂生成物を触媒先駆体残留物と共に2番目の反
    応帯域から3番目の反応帯域に移送し、この際、(A)
    先駆体残留物が3番目の反応帯域に入る前にパージ帯域
    において奪活剤をパージしておき且つ(又は)(B)活
    性剤としての助触媒及び(若しくは)別の活性剤をパー
    ジ帯域若しくは3番目の反応帯域に添加する: ことを条件とする、前記製造方法。
  9. 【請求項9】 続いての反応帯域において工程(b)及
    び(又は)(c)を繰り返すことをさらに含む、請求項
    1記載の方法。
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