JPH0515566A - 気泡水流発生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気噴出ノズルに設けた径の異なる複数の空
気噴出口を切り替え径の異なる気泡を噴出させる。 【構成】 循環ポンプ８によって吸入された水は、水噴
出ノズル１０で高速の水流となる。同時にエアーポンプ
１９から供給される空気を空気噴出口１４から供給す
る。このときエアーポンプ１９から供給される空気は空
気量調整バルブ１７で調整される。空気量の設定値に対
応して空気噴出口１４が変わる。これによって気泡径の
異なる気泡水流が水槽７に噴出される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は水槽内に気泡水流を噴出
する気泡水流発生装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の気泡水流発生装置は、図３
に示すように、水槽１の水を循環ポンプ２で吸入し、こ
の循環ポンプ２の下流側に設けられた混合室３は水槽１
に開口する構成になっていた。そして上記混合室３は、
水平方向の軸をもつ噴出ノズル４と混合ノズル５、及び
その軸が前記２つのノズル軸と直行する混合空気吸入部
６とからなっていた（例えば、実開昭６３−１８８０２
７号公報）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成においては、吸入空気は水流のジェット作用に
より噴流水の周囲から吸い込まれるため、気泡サイズは
比較的大きなものしか生成されなかった。何故ならば、
空気塊は最初流速の遅い噴流水周辺の層流拡散層で水流
と接触するため、ここでの層流剪断力により空気塊は小
さくされる。しかしながら水と空気の接触面積は小さい
ため、大きなエネルギの授受は行われず、微小化には限
界があった。

【０００４】次に空気塊は層流境界層から乱流領域に移
送され、ここで水粒子と運動量交換による乱流剪断力に
より微小化されるが、一度形成された空気塊を壊すには
非常に大きなエネルギを必要とするため微小化には限界
があった。

【０００５】本発明はかかる従来の課題を解消するもの
で、微小な気泡から大きな気泡までを発生する気泡水流
発生装置を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の気泡水流発生装置は、水槽と、水槽の水を
循環させる循環回路と、循環回路に設けられた循環ポン
プと、一端が循環ポンプの吐出側に接続され他端が水槽
に接続された水噴出ノズルと、水噴出ノズルの下流側の
噴流中に空気を供給し大きさの異なる複数の空気噴出口
を有する空気噴出ノズルとを設けたものである。

【０００７】

【作用】本発明は上記構成により、水噴出ノズルの下流
側に設けられた空気噴出ノズルに空気を供給すると、供
給された空気は水噴出ノズルから噴出した水流の動圧エ
ネルギにより分断され気泡となり水槽に拡散される。大
きさの異なる複数の空気噴出口を切り替えると空気量が
変化し気泡径が変化する。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。図１及び図２において、７は水槽であり、
この水槽７には循環ポンプ８を有する循環回路９が接続
されている。循環ポンプ８の吐出側には先端が水槽７に
接続された水噴出ノズル１０及び水量調整バルブ１１が
配設されている。１２は水噴出ノズル１０からの噴流水
を示す矢印である。一方、水噴出ノズル１０の下流側に
は、空気室１３と空気噴出口１４とをもつ空気噴出ノズ
ル１５が設けられている。また前記空気噴出ノズル１５
には径の異なる大噴出口１４ａ、中噴出口１４ｂ、小噴
出口１４ｃの３種類の空気噴出口１４が設けられてい
る。１６は空気室１３の内部を流れる空気の流れを示す
矢印である。また空気噴出ノズル１５には空気量調整バ
ルブ１７を介して空気量検知センサー１８とエアーポン
プ１９が接続されている。さらに空気噴出ノズル１５の
下流側には混合流が通る細孔体２０を有する流路面積可
変手段２１を水槽７に開放するように設けている。２２
は細孔体２０に対して流れる方向を切り替える流路面積
可変手段２１を制御する制御手段である。２３は気泡水
流（気泡）である。

【０００９】上記構成において、循環ポンプ８を運転す
ると水槽７から循環回路９を介して吸入された水は、断
面積が縮小している水噴出ノズル１０で高速の水流とな
る。このとき水量調整バルブ１１で水量及び水圧を調整
することが可能である。これと同時にエアーポンプ１９
を運転して、空気を空気室１３を介して空気噴出口１４
から水槽７に供給する。エアーポンプ１９からの空気量
は空気量調整バルブ１７を調整することにより空気噴出
ノズル１４からの噴出空気量を変化させることができ
る。このとき空気量が空気量検知センサー１８の設定値
Ａより大きい場合には大噴出口１４ａより空気が噴出さ
れ、設定値Ａと設定値Ｂの間のときには中噴出孔１４ｂ
から空気が噴出される。このように供給された空気は水
流の動圧エネルギにより分断されてそれぞれ大気泡、小
気泡となり水槽７に噴出される。空気量が空気量検知セ
ンサーの設定値Ｃより小さい場合には小噴出口１４ｃか
ら空気が噴出されるとともに流路面積可変手段２１を制
御する制御手段２２が働き、空気噴出口の下流部分で細
孔体２０に気泡水流が当たるように切り替える。気泡水
流が細孔体２０に衝突することにより、さらに細かく分
断されて微細気泡となって水槽７に噴出される。なお空
気噴出口１４の上流側に空気室１３をもつことにより、
すべての空気噴出口１４の圧力が一定になりすべての空
気噴出口１４からの空気の噴出が可能となる。小噴出口
１４ｃを水噴出ノズル１０の中心に、大噴出口１４ａ、
中噴出口１４ｂを水噴出ノズル１０の中心より少し外部
に、それぞれ位置することにより水の空気に対する剪断
力を最大限生かすことができる。

【００１０】

【発明の効果】以上の説明から明らかのように、本発明
の気泡水流発生装置によれば下記の効果が得られる。水
噴出ノズルの下流側に大きさの異なる複数の空気噴出口
をもつ空気噴出ノズルを設け、この空気噴出口を切り替
えることにより、径の異なる気泡を発生することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における気泡水流発生装置の
断面図

【図２】同装置の空気噴出ノズルと水噴出ノズルとの関
係を示す部分拡大断面図

【図３】従来の気泡水流発生装置の断面図

【符号の説明】

７ 水槽８ 循環ポンプ９ 循環回路１０ 水噴出ノズ
ル１４ 空気噴出口１４ａ 大噴出口１４ｂ 中噴出口
１４ｃ 小噴出口１５ 空気噴出ノズル

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】水槽と、前記水槽の水を循環させる循環回
   路と、前記循環回路に設けられた循環ポンプと、一端が
   前記循環ポンプの吐出側に接続され他端が前記水槽に接
   続された水噴出ノズルと、前記水噴出ノズルの下流側の
   噴流中に空気を供給し大きさの異なる複数の空気噴出口
   を有する空気噴出ノズルとを備えた気泡水流発生装置。