JP3018513B2 - 気泡水流発生装置 - Google Patents
気泡水流発生装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、水槽内に気泡水流を噴
出する気泡水流発生装置に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】従来のこの種の気泡水流発生装置は、図
２に示すように、水槽１からの水を循環ポンプ２で吸入
し、この循環ポンプ２の下流側に混合室３を設け、その
先端は水槽１に開口させる構成になっていた。そして混
合室３は、水平方向の軸を持つ噴出ノズル４と混合ノズ
ル５、及びその軸が前記２つのノズル軸と直交する混合
空気吸入部６とから構成されていた（例えば実開昭６３
−１８８０２７号公報）。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成においては、吸入空気は、水流のジェット作用
により、噴流水の周囲から吸い込まれるため、気泡サイ
ズは比較的大きなものしか生成されなかった。何故なら
ば、空気の塊は最初流速の遅い噴流水周辺部の層流拡散
層で水流と接触するため、ここでの層流剪断力により空
気塊は小さくされる。しかしながらこの水と空気の接触
面積は小さいため、大きなエネルギの授受は行なわれ
ず、気泡を微細化するには限界があるという課題を有し
ていた。 【０００４】次に空気塊は層流境界層から乱流領域に移
送され、ここで水粒子との運動量交換による乱流剪断力
により微細化されるわけであるが、一度形成された空気
塊をこわすには非常に大きなエネルギを必要とするた
め、微細化には限界があった。 【０００５】本発明は、かかる従来の課題を解決するも
ので、微細気泡を発生する気泡水流装置を提供すること
を目的とする。 【０００６】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願発明の気泡水流発生装置は、水槽と、前記水槽
に接続され水槽の水を循環させる循環回路と、前記循環
回路に設けられた循環ポンプと、一端が前記循環ポンプ
の吐出側に接続されると共に他端が前記水槽に接続され
噴流を前記水槽に噴出する噴出ノズルと、前記水槽に空
気を供給する空気供給口を前記噴出ノズルの下流側に設
けた空気供給手段と、前記循環回路に界面活性剤を供給
するとともに前記界面活性剤の流量を制御する界面活性
剤供給手段とを備えたものである。 【０００７】 【作用】本発明は、上記した構成によって、水槽または
循環回路に界面活性剤を供給することにより、空気供給
口で発生する気泡の表面張力が低下し、水流の動圧エネ
ルギにより空気塊が剪断されて微細な気泡が発生する。
また、界面活性剤の供給量を制御することにより気泡径
や気泡量が変化することになる。 【０００８】 【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面にもとづい
て説明する。 【０００９】図１において、７は水槽であり、この水槽
７には循環ポンプ８が配設された循環回路９が接続され
ている。循環ポンプ８の吐出側には噴出ノズル１０が配
設されている。噴出ノズル１０の先端は水槽７に接続さ
れている。また噴出ノズル１０の下流側には、空気供給
手段である小口径管１１の先端に接続された空気供給口
１１Ａが水槽７に開放する様に設けられている。小口径
管１１にはエアーポンプ１２及びバルブ１３が設けられ
ている。また循環回路９には界面活性剤供給手段である
管路１４が接続されている。１５は界面活性剤１６を貯
蔵する容器であり、１７は界面活性剤の流量を制御する
バルブである。 【００１０】上記構成において、循環ポンプ８を運転す
ると水槽７から循環回路９を通して吸入された水は断面
積が縮小している噴出ノズル１０で高速の水流となり水
槽７に噴出する。それと同時にエアーポンプ１２が作動
して、空気を空気供給口１１Ａから水槽７に供給する。
供給された空気塊は、噴出ノズル１０から出る水流の動
圧エネルギにより剪断され微小な気泡に変化する。今、
バルブ１７を開き循環回路９に界面活性剤１６を送り込
むと水槽７の水の表面張力が低下する。界面活性剤の濃
度が濃くなるほど表面張力は小さくなり、発生する気泡
の径は小さくなり気泡の量も変化する。本一実施例で
は、種々の界面活性剤を使って実験した結果、界面活性
剤の中には数ＰＰＭの濃度でも気泡の径に変化を与える
ものもあることがわかった。 【００１１】ここで発生する微細な気泡は、気泡の径が
５０μｍ程度より小さくなると水は白濁状態となるが、
界面活性剤の濃度を変えることにより白濁の度合を調整
することができる。またエアーポンプ１２から供給され
る空気量を調整することによっても気泡の量が変化する
から、白濁の度合を調整することができる。 【００１２】以上のように本発明の気泡水流発生装置
は、水槽と、前記水槽に接続され水槽の水を循環させる
循環回路と、前記循環回路に設けられた循環ポンプと、
一端が前記循環ポンプの吐出側に接続されると共に他端
が前記水槽に接続され噴流を前記水槽に噴出する噴出ノ
ズルと、前記水槽に空気を供給する空気供給口を前記噴
出ノズルの下流側に設けた空気供給手段と、前記循環回
路に界面活性剤を供給するとともに前記界面活性剤の流
量を制御する界面活性剤供給手段とを構成することによ
り、次の効果が得られる。 （１）水槽または循環回路に界面活性剤を供給する界面
活性剤供給手段とを備えているので、この界面活性剤の
作用により水の表面張力を低下させ容易に微細気泡を発
生させることができる。 （２）さらに、界面活性剤の濃度を制御することによ
り、水の表面張力を変化させ気泡径と気泡の発生量とを
変化させることが可能である。
出する気泡水流発生装置に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】従来のこの種の気泡水流発生装置は、図
２に示すように、水槽１からの水を循環ポンプ２で吸入
し、この循環ポンプ２の下流側に混合室３を設け、その
先端は水槽１に開口させる構成になっていた。そして混
合室３は、水平方向の軸を持つ噴出ノズル４と混合ノズ
ル５、及びその軸が前記２つのノズル軸と直交する混合
空気吸入部６とから構成されていた（例えば実開昭６３
−１８８０２７号公報）。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成においては、吸入空気は、水流のジェット作用
により、噴流水の周囲から吸い込まれるため、気泡サイ
ズは比較的大きなものしか生成されなかった。何故なら
ば、空気の塊は最初流速の遅い噴流水周辺部の層流拡散
層で水流と接触するため、ここでの層流剪断力により空
気塊は小さくされる。しかしながらこの水と空気の接触
面積は小さいため、大きなエネルギの授受は行なわれ
ず、気泡を微細化するには限界があるという課題を有し
ていた。 【０００４】次に空気塊は層流境界層から乱流領域に移
送され、ここで水粒子との運動量交換による乱流剪断力
により微細化されるわけであるが、一度形成された空気
塊をこわすには非常に大きなエネルギを必要とするた
め、微細化には限界があった。 【０００５】本発明は、かかる従来の課題を解決するも
ので、微細気泡を発生する気泡水流装置を提供すること
を目的とする。 【０００６】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願発明の気泡水流発生装置は、水槽と、前記水槽
に接続され水槽の水を循環させる循環回路と、前記循環
回路に設けられた循環ポンプと、一端が前記循環ポンプ
の吐出側に接続されると共に他端が前記水槽に接続され
噴流を前記水槽に噴出する噴出ノズルと、前記水槽に空
気を供給する空気供給口を前記噴出ノズルの下流側に設
けた空気供給手段と、前記循環回路に界面活性剤を供給
するとともに前記界面活性剤の流量を制御する界面活性
剤供給手段とを備えたものである。 【０００７】 【作用】本発明は、上記した構成によって、水槽または
循環回路に界面活性剤を供給することにより、空気供給
口で発生する気泡の表面張力が低下し、水流の動圧エネ
ルギにより空気塊が剪断されて微細な気泡が発生する。
また、界面活性剤の供給量を制御することにより気泡径
や気泡量が変化することになる。 【０００８】 【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面にもとづい
て説明する。 【０００９】図１において、７は水槽であり、この水槽
７には循環ポンプ８が配設された循環回路９が接続され
ている。循環ポンプ８の吐出側には噴出ノズル１０が配
設されている。噴出ノズル１０の先端は水槽７に接続さ
れている。また噴出ノズル１０の下流側には、空気供給
手段である小口径管１１の先端に接続された空気供給口
１１Ａが水槽７に開放する様に設けられている。小口径
管１１にはエアーポンプ１２及びバルブ１３が設けられ
ている。また循環回路９には界面活性剤供給手段である
管路１４が接続されている。１５は界面活性剤１６を貯
蔵する容器であり、１７は界面活性剤の流量を制御する
バルブである。 【００１０】上記構成において、循環ポンプ８を運転す
ると水槽７から循環回路９を通して吸入された水は断面
積が縮小している噴出ノズル１０で高速の水流となり水
槽７に噴出する。それと同時にエアーポンプ１２が作動
して、空気を空気供給口１１Ａから水槽７に供給する。
供給された空気塊は、噴出ノズル１０から出る水流の動
圧エネルギにより剪断され微小な気泡に変化する。今、
バルブ１７を開き循環回路９に界面活性剤１６を送り込
むと水槽７の水の表面張力が低下する。界面活性剤の濃
度が濃くなるほど表面張力は小さくなり、発生する気泡
の径は小さくなり気泡の量も変化する。本一実施例で
は、種々の界面活性剤を使って実験した結果、界面活性
剤の中には数ＰＰＭの濃度でも気泡の径に変化を与える
ものもあることがわかった。 【００１１】ここで発生する微細な気泡は、気泡の径が
５０μｍ程度より小さくなると水は白濁状態となるが、
界面活性剤の濃度を変えることにより白濁の度合を調整
することができる。またエアーポンプ１２から供給され
る空気量を調整することによっても気泡の量が変化する
から、白濁の度合を調整することができる。 【００１２】以上のように本発明の気泡水流発生装置
は、水槽と、前記水槽に接続され水槽の水を循環させる
循環回路と、前記循環回路に設けられた循環ポンプと、
一端が前記循環ポンプの吐出側に接続されると共に他端
が前記水槽に接続され噴流を前記水槽に噴出する噴出ノ
ズルと、前記水槽に空気を供給する空気供給口を前記噴
出ノズルの下流側に設けた空気供給手段と、前記循環回
路に界面活性剤を供給するとともに前記界面活性剤の流
量を制御する界面活性剤供給手段とを構成することによ
り、次の効果が得られる。 （１）水槽または循環回路に界面活性剤を供給する界面
活性剤供給手段とを備えているので、この界面活性剤の
作用により水の表面張力を低下させ容易に微細気泡を発
生させることができる。 （２）さらに、界面活性剤の濃度を制御することによ
り、水の表面張力を変化させ気泡径と気泡の発生量とを
変化させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例における気泡水流発生装置の
断面図 【図２】従来の気泡水流発生装置の断面図 【符号の説明】 ７ 水槽 ８ 循環ポンプ ９ 循環回路 １０ 噴出ノズル １１ 小口径管 １１Ａ 空気供給口 １４ 界面活性剤供給手段
断面図 【図２】従来の気泡水流発生装置の断面図 【符号の説明】 ７ 水槽 ８ 循環ポンプ ９ 循環回路 １０ 噴出ノズル １１ 小口径管 １１Ａ 空気供給口 １４ 界面活性剤供給手段
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭48−84085（ＪＰ，Ａ)
実開 昭63−146632（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭63−188027（ＪＰ，Ｕ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
A61H 23/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 水槽と、前記水槽に接続され水槽の水を循環させる循環
回路と、前記循環回路に設けられた循環ポンプと、一端
が前記循環ポンプの吐出側に接続されると共に他端が前
記水槽に接続され噴流を前記水槽に噴出する噴出ノズル
と、前記水槽に空気を供給する空気供給口を前記噴出ノ
ズルの下流側に設けた空気供給手段と、前記循環回路に
界面活性剤を供給するとともに前記界面活性剤の流量を
制御する界面活性剤供給手段とからなる気泡水流発生装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3017415A JP3018513B2 (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 気泡水流発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3017415A JP3018513B2 (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 気泡水流発生装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04256750A JPH04256750A (ja) | 1992-09-11 |
| JP3018513B2 true JP3018513B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=11943374
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3017415A Expired - Fee Related JP3018513B2 (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 気泡水流発生装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3018513B2 (ja) |
-
1991
- 1991-02-08 JP JP3017415A patent/JP3018513B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04256750A (ja) | 1992-09-11 |
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