JP4016628B2 - 微細気泡発生装置のノズル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液中に気泡を発生させる気泡発生装置のノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、浴槽内に空気や各種ガスを含んだ浴水を噴出させ、温熱効果やマッサージ効果や洗浄効果が得られることにより、快適な入浴を行うというニーズが高まりつつある。従来、この種の微細気泡を発生させる気泡発生装置としては、特公平3−14464号公報等に記載の技術が提案されている。
【0003】
以下に、従来の技術として特公平3−14464号公報に記載の噴流浴装置について図10〜13に従い説明を行う。図10は従来の噴流浴装置のシステム図、図11は従来の噴流浴装置におけるシャトルバルブの断面図、図12は従来の噴流浴装置におけるレリーフバルブの断面図、図13は従来の噴流浴装置における低圧噴流ノズルの断面図である。
【0004】
先ず噴流浴装置の構成について説明する。図10に示すようにこの噴流浴装置は、温水102を入れ、かつ、ノズルユニット111をセットした浴槽101と、温水102を循環させるポンプ103を備えたポンプユニット104よりなっている。
【0005】
ポンプユニット104におけるポンプ103の吸込み側には吸込側管路105を接続してあり、また、ポンプ103の吐出側には吐出側管路107を接続している。さらに、ポンプ103の吸込側管路105にはジェット流路112を設けてあり、吐出側管路107からジェット流路112の間に分岐して設けられた分岐流路114にはジェット流路112を制御するシャトルバルブ113を設けている。
【0006】
ノズルユニット111は、吸込側管路105に接続された吸入器106と、吐出側管路107に設けた2方弁108を介して分岐接続された低圧噴流ノズル109と、同じく2方弁108を介して分岐接続された高圧噴流ノズル110を備えて構成されている。
【0007】
図11に示すように、シャトルバルブ113は分岐流路114の端部に位置する空気取り入れ流路118を有するとともに空気をジェット流路112側に送り込む空気流路119を有し、空気流路119をスプリング115により付勢された円錐弁116で制御するようにしている。図中の117は円錐弁116に連結された弁棒である。
【0008】
図12に示すように、高圧噴流ノズル110は、螺旋流路A120と螺旋流路B121を交互に備えた気液混合器122を有し、気液混合器122の先端には、スプリング123と、このスプリング123で付勢される弁体124と、弁体124で開閉される噴流吐出口125よりなるレリーフバルブ126を備えて構成されている。
【0009】
図13に示すように、低圧噴流ノズル109は、流動流路127の外周に形成された空気流入流路128を有し、流動流路127の下流には細い流路129を設け、流動流路127の下流に広い流路130を設け、さらに空気流入流路128と広い流路130を連通する細い流路132を設けて構成されている。131は広い流路130に接続された方向可変式のノズルである。
【0010】
次に上記構成の噴流浴装置の動作について説明する。微細気泡の発生時にはポンプ103を運転する。温水102は吸入器106から吸入側管路105を介してポンプ103に吸引される。その後、ポンプ103から吐出側管路107を介して高圧噴流ノズル110から微細気泡が噴出される。このときにはポンプ103の吐出圧は分岐流路114に作用し、吐出圧が大きくなり、弁棒117に連結した円錐弁116がスプリング115の付勢に打ち勝って円錐弁116を開くことで、空気取り入れ流路118と円錐弁116と空気流路119を介してジェット流路112に空気が吸引され、ポンプ103に吸引される。吸引された空気はポンプ103により吐出側管路107および2方弁108を介して高圧噴流ノズル110に圧送され、高圧噴流ノズル110の気液混合器122で温水と空気が微細に混合され、レリーフバルブ126を経て浴槽101に吐出される。一方、大気泡発生動作時には2方弁108が切り替わり、ポンプ103からの温水は低圧噴流ノズル109から大気泡が浴槽101内に吐出される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成では、微細気泡発生の運転時において、ポンプに吸込まれた空気と温水を高圧噴流ノズルの螺旋流路により微細化し混合するため、高圧で大型のポンプが必要であった。また、空気吸入部にシャトルバルブを用いていることにより、ポンプの吐出圧変化によりシャトルバルブに設けられたスプリングの弁体への付勢が変化し、これによりジェット流路を通じてのポンプへの空気供給量が変化し、ポンプの吐出圧も変化し、これらが繰り返されることで安定した微細気泡の発生ができなくなるという課題があった。
【0012】
本発明は前記従来の問題に留意し、微細気泡を効率良く発生させることができる微細気泡発生装置のノズルを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は、ノズル本体の外郭を形成するノズルケーシング内に、単一孔を有する平板状の第1の通路形成部材と、前記第1の通路形成部材の下流側に平行に置かれた平板状の第2の流路形成部材と、前記第1、第2の流路形成部材相互の間隔を一定に保つための第3の流路形成部材とを設けて、第1の流路形成部材と第2の流路形成部材と第3の流路形成部材とノズルケーシング内壁でリング形状流路を形成し、第2の流路形成部材の下流側に複数の粒状体を内包した通路を形成した微細気泡発生装置のノズルであって、前記第3の通路成部材厚みが0.1〜0.6mmであり、前記粒状体の径がφ0.5〜φ8mmであり、前記粒状体の流れ方向の層の厚みが10〜40mmであり、前記ノズル本体の出口付近の粒状体がつくる隙間から噴出する流体の流速をVとすると、前記流速Vが0.2≦V≦1m/sとしたノズルの構成とする。
【0014】
以上のように構成されたノズルは、ノズル本体において流体内に溶解していた気体分子が気化する場合、第1の流路形成部材の単一孔から吐出した流体が第2の流路形成部材に衝突し、溶解気体が急激な圧力変化により気化し、その後、隙間形成部から吐出した流体がノズルケーシング内面に衝突し、流れの方向を変え、さらに下流側に設けられた複数の粒状体を内包した通路を拡散しながら流れることによって、近接する気泡との距離が拡大していくため、気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を効率良く発生させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載された発明は、ノズル本体の外郭を形成するノズルケーシング内に、単一孔を有する平板状の第1の通路形成部材と、前記第1の通路形成部材の下流側に平行に置かれた平板状の第2の流路形成部材と、前記第1、第2の流路形成部材相互の間隔を一定に保つための第3の流路形成部材とを設けて、第1の流路形成部材と第2の流路形成部材と第3の流路形成部材とノズルケーシング内壁でリング形状流路を形成し、第2の流路形成部材の下流側に複数の粒状体を内包した通路を形成し、前記通路を流れ方向に徐々に面積が広がる形状にした微細気泡発生装置のノズルであり、流体内に溶解していた気体分子が気化する場合、第1の流路形成部材の孔から吐出した流体が、第1、第2の流路形成部材の隙間を通り、一気に減圧され、溶解気体が気化し、その後、第1、第2の通路形成部材の間から吐出した流体がノズルケーシング内面に衝突し、流れの方向を変え、下流側に設けられた複数の粒状体を内包した通路に流入し、拡散しながら、流路面積の徐々に広がる流路を流れることによって、近接する気泡との距離が拡大していくため、気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を段階的に効率良く発生させることができるという作用を有する。したがって、小型のポンプを用い、簡単な構成で性能が安定し、信頼性の高い気泡発生装置を実現することができる。
【0016】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の微細気泡発生装置のノズルにおいて、第3の通路成部材は、厚みを0.1〜0.6mmとしたものであり、第1の通路形成部材の孔の面積は第1の通路形成部材と第2の通路形成部材との間に第3の通路形成部材が存在することにより形成される隙間の面積よりも数倍大きいため、第1の通路形成部材と第2の通路形成部材との間を流体が通るときに流速が急激に増加し、加圧力が急激に大気圧付近まで低下する。このときに、圧力低下が急激に起ることによって、超微細な気泡を発生するため、微細気泡を段階的に効率良く発生させることができるという作用を有する。
【0017】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の微細気泡発生装置のノズルにおいて、粒状体は、径をφ0.5〜φ8mmとしたものであり、流体が複数の粒状体を内包した通路に流入し、拡散しながら流路面積の徐々に広がる流路を流れ、近接する気泡との距離が拡大していくため、気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を段階的に効率良く発生させることができるという作用を有する。
【0018】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の微細気泡発生装置のノズルにおいて、複数の粒状体は流れ方向の層を形成し、前記層の厚みを10〜40mmとしたものであり、流体が複数の粒状体を内包した通路に流入し、拡散しながら流路面積の徐々に広がる流路を流れ、近接する気泡との距離が拡大していくため、気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を段階的に効率良く発生させることができるという作用を有する。
【0019】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の微細気泡発生装置のノズルにおいて、ノズル本体の出口付近の粒状体がつくる隙間から噴出する流体の流速をVとすると、前記流速Vを0.2≦V≦1m/sとしたものであり、流体が複数の粒状体を内包した通路に流入し、拡散しながら流路面積の徐々に広がる流路を流れ、気泡径は均一化され、粒状体がつくる隙間の流速は均一に整えられる。その後、気泡は粒状体から水槽へ流速Vで噴出され、その流速Vを0.2≦V≦1m/sとすることにより、気泡は浮力の違いにより大きな気泡と小さな気泡に振り分けられ、大きな気泡は上昇し、小さな気泡水中に長く滞在し、水槽を白く白濁させることができるという作用を有する。
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0021】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の微細気泡発生装置のシステム構成図、図2は、同微細気泡発生装置における絞りの断面図、図3は、同気泡発生装置における未溶解気泡流出防止手段の構成図、図4は、同気泡発生装置におけるノズルの構成図、図5は、同ノズルにおける第3の通路形成部材の厚みと平均気泡径の関係を表したグラフ、図6は、同ノズルにおける粒状体の径と平均気泡径の関係を表したグラフ、図7は、同ノズルにおける粒状体の有無と気泡径分布の関係を表したグラフ、図8は、同ノズルにおける粒状体層の厚みと平均気泡径の関係を表したグラフ、図9は、同ノズルにおける粒状体間から噴出するの噴流流速と平均気泡径の関係を表したグラフである。
【0022】
この微細気泡発生装置は、図1に示すように水槽1と、水槽1に端部を挿入した供給管3に吸込み側を接続した循環ポンプ2と、供給管3に設けられた気体供給部4と、循環ポンプの吐出側に接続された吐出管8の端部に接続され、水槽1内に配置された微細気泡発生手段7と、吐出管8に設けられた気液溶解タンク9と、気液溶解タンク9の流入部に設けられた絞り10と、循環ポンプ2にケーブル16で接続された制御部16を備えて構成されている。
【0023】
前記気体供給部4は、気体供給管5と、気体供給管5に設けられた定流量弁6aと、気体供給管5に設けられた空気フィルター6bより構成されている。
【0024】
図2および図3に示すように、気液溶解タンク9内には、切欠き部14aを持ち、かつ、表面に凹凸部14bを有する平板状の未溶解気泡流出防止手段13を設けている。
【0025】
図4に示すように前記微細気泡発生手段7におけるノズル本体は構成されている。すなわち、ノズルケーシング30は外郭を形成し、吐出管8に接続される吐出流路31を有している。そして内部における吐出流路31の下流側位置に、単一の孔32aをもつ平板状の第1の流路形成部材32を設け、その下側に径の少し小さい平板状の第2の流路形成部材33を前記第1の流路形成部材32と平行に設け、第1の流路形成部材32と第2の流路形成部材33間に両者の間隔を一定にするための厚みを持つ第3の流路形成部材34を介在させてあり、第1の流路形成部材32と第2の流路形成部材33と第3の流路形成部材34とノズルケーシング内壁35でリング形状流路を形成している。さらに、前記リング形状流路の下流側には、複数の粒状体36を内包した通路を設けている。そして、前記通路は流れ方向に徐々に面積が広がる形状にしている。なお、上記構成のノズルは、浴槽に設置されたとき、ノズルの中心位置が浴槽喫水を基準として、前記浴槽喫水下150mm以上とする。
【0026】
図中の11は気液溶解タンク9内の気体、12は気液溶解タンク9内の流体、17は流体の流れ、18は水槽1内の液体、19は水槽1に吐出された微細気泡である。
【0027】
次に、前記構成の微細気泡発生装置の動作を図1を用いて説明する。循環ポンプ2が運転をスタートすると供給管3を通じて水槽1の液体18が吸引されると同時に、気体供給部4の気体供給管5と定流量弁6aと空気フィルター6b、供給管3を通じて気体が循環ポンプ2へ吸引され、循環ポンプ2で攪拌された液体18と気体は吐出管8を通じて絞り10に送られる。混合された液体18と気体の混合流体は、絞り10で気液溶解タンク9内に噴出される。気液溶解タンク9内に噴出された混合流体は、気液溶解タンク9内の上部の気体11を巻き込みながら、さらに混合溶解され、噴出した混合流体は未溶解気泡流出防止手段13に衝突し、攪拌される。余剰の気体は微細気泡発生手段7への流出が防止される。余剰の気体は気液溶解タンク9の上部に集まり、絞り10からの噴流で混合溶解され、気体が溶解した流体は微細気泡発生手段7へ送られ水槽1へ微細気泡19を発生させる。
【0028】
前記微細気泡発生手段7における動作について、さらに詳しく説明すると、運転を開始し、気液溶解タンク9から気体が溶解した液体18が吐出管4を通じてノズル本体における吐出流路31に供給され、気体の溶解した流体は第1の流路形成部材32の孔32aを通過し、この第1の流路形成部材32と第2の流路形成部材33と第3の流路形成部材34とノズルケーシング内壁35で形成されるリング形状流路中に噴出する過程において、圧力は大気圧付近まで急激に低下し、溶解していた気体は気化して極小の気泡となる。その後、流れの方向は、90°変り、次に気泡を含む流体は粒状体36の中に流入し、衝突、拡散が繰り返され、かつ、流路面積の徐々に広がる流路を流れる。このとき、粒状体36へ流入する時点では不均一であった流速の流体は、粒状体36から噴出するときには均一な速度部分布を形成して流れ出すため、成長し難く、気泡を効率良く発生させることができる。
【0029】
ここで、図4におけるノズル体の吐出流路31の圧力が約180kPaで吸気量100mL/minの条件の下、寸法は第1の流路形成部材32の孔32aの径をφ10mm、第2の流路形成部材33の外径はφ19mmとし、第3の流路形成部材34の厚みを0.1〜1mmで0.1毎に変化させ、ノズルケーシング内面35の径をφ27mm、粒状体36の径φ5mm、粒状体36の層の厚みを16mmとし、第2の流路形成部材33の寸法をかえて運転し、n=50で平均気泡径を測定した。
【0030】
図5にその結果を示す。第3の流路形成部材34の厚みが0.2mmのとき、気泡径が最小となった。これが0.6mmより大きくなると、気泡径が30μm以上と大きくなりすぎる。
【0031】
次に前記同様、図4の吐出流路31の圧力がノズル圧力180kPaで吸気量100mL/minの条件の下、寸法は第1の流路形成部材32の孔32aの径をφ10mm、第2の流路形成部材33の外径はφ19mm、第3の流路形成部材34の厚みを0.2mm、ノズルケーシング内面35の径をφ27mm、粒状体36の層の厚みを20mmとし、粒状体36の径の寸法をφ0.5〜8mmの範囲で変化を与えて運転し、n=50で平均気泡径を測定した。
【0032】
また、同条件の下、粒状体の有無で気泡径の分布(n=80個)を測定した。
【0033】
図6、図7にその結果を示す。この図6から分かるように気泡径は粒状体36の径に依らない。ただしメンテナンスの観点から、粒状体36は大きい方が目詰まりし難く、洗浄のし易さがあり、径が大きい方が望ましい。
【0034】
また、図7を見ると、粒状体無しの場合、気泡径は広く分布している。これは流速が速いため気泡の衝突頻度が多くなっており、気泡の成長が著しい。しかし、粒状体有りの場合、気泡径のバラツキが抑えられて、平均気泡径も低下している。
【0035】
次に、吐出流路31の圧力がノズル圧力180kPaで吸気量100mL/minの条件の下、寸法は第1の流路形成部材32の穴32aの径をφ10mm、第2の流路形成部材33の外径はφ19mm、第3の流路形成部材34の厚み0.2mm、ノズルケーシング内面35の径をφ27mm、粒状体36の径の寸法をφ5mmとし、粒状体36の層の厚みを5〜50mmの範囲で変化を与えて運転し、n=50で平均気泡径を測定した。
【0036】
図8にその結果を示す。層の厚みは薄くても、厚すぎても成長してしまう。層の厚みは10〜40mmのとき、気泡径がφ30mm以下となり、適当である。
【0037】
次に、吐出流路31の圧力がノズル圧力180kPaで吸気量100mL/minの条件の下、寸法は第1の流路形成部材32の孔32aの径をφ10mm、第2の流路形成部材33の外径はφ19mm、第3の流路形成部材34の厚み0.2mm、ノズルケーシング内面35の径をφ27mm、粒状体36の層の厚みを20mm、粒状体36の径φ5mmとし、流量は一定で、粒状体36を敷き詰める面積を変えることにより、粒状体36同士が接して形成される隙間からの吐出流速Vを変化させて運転し、n=50で平均気泡径を測定した。
【0038】
図9にその結果を示す。粒状体からの噴流流速が1m/s以上になると気泡同士が衝突を繰り返し、気泡の成長が著しくなり、気泡径が大きくなっている。また0.2m/s以下になると気泡がノズルから出た直後に上昇し、すぐに空気に触れてしまうため、気泡が消滅しやすい。
【0039】
以上のようなノズル本体の構成とすることで、再気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を効率的に発生させることができ、小型のポンプを用い、簡単な構成で性能が安定し信頼性の高い気泡発生装置を提供することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように本発明はノズル本体の外郭を形成するノズルケーシング内に、単一孔を有する平板状の第1の通路形成部材と、前記第1の通路形成部材の下流側に平行に置かれた平板状の第2の流路形成部材と、前記第1、第2の流路形成部材相互の間隔を一定に保つための第3の流路形成部材とを設けて、第1の流路形成部材と第2の流路形成部材と第3の流路形成部材とノズルケーシング内壁でリング形状流路を形成し、第2の流路形成部材の下流側に複数の粒状体を内包した通路を形成し、前記通路を流れ方向に徐々に面積が広がる形状にした微細気泡発生装置のノズルとしたので、ノズル本体において流体内に溶解していた気体分子が気化する場合、第1の流路形成部材の単一孔から吐出した流体が第2の流路形成部材に衝突し、溶解気体が急激な圧力変化により気化し、その後、隙間形成部から吐出した流体がノズルケーシング内面に衝突し、流れの方向を変え、さらに下流側に設けられた複数の粒状体を内包した通路を拡散しながら流れることによって、近接する気泡との距離が拡大していくため、気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を効率良く発生させることができるものであり、その効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の気泡発生装置のシステム構成図
【図2】同気泡発生装置における絞りの詳細図
【図3】同気泡発生装置における未溶解気泡流出防止手段の構成図
【図4】同気泡発生装置におけるノズルの構成図
【図5】同ノズルにおける第3の通路形成部材の厚みと平均気泡径の関係を表したグラフ
【図6】同ノズルにおける粒状体の径と平均気泡径の関係を表したグラフ
【図7】同ノズルにおける粒状体の有無と気泡径分布の関係を表したグラフ
【図8】同ノズルにおける粒状体層の厚みと平均気泡径の関係を表したグラフ
【図9】同ノズルにおける粒状体間から噴出するの噴流流速と平均気泡径の関係を表したグラフ
【図10】従来の噴流浴装置のシステム図
【図11】同噴流浴装置におけるシャトルバルブの断面図
【図12】同噴流浴装置におけるレリーフバルブの断面図
【図13】同噴流浴装置における低圧噴流ノズルの断面図
【符号の説明】
1 水槽
2 循環ポンプ
3 供給管
4 気体供給部
5 気体供給管
6a 定流量弁
6b 空気フィルター
7 微細気泡発生手段
8 吐出管
9 気液溶解タンク
10 絞り
11 気体(気液溶解タンク内)
12 流体(気液溶解タンク内)
13 未溶解気泡流出防止手段
14a 切欠き部
14b 凹凸部
15 制御部
16 ケーブル
17 流体の流れ
18 液体(水槽1中)
19 微細気泡
30 ノズルケーシング
31 吐出流路
32 第1の流路形成部材
32a 孔
33 第2の流路形成部材
34 第3の流路形成部材
35 ノズルケーシング内壁
36 粒状体
Claims (5)
- ノズル本体の外郭を形成するノズルケーシング内に、単一孔を有する平板状の第1の通路形成部材と、前記第1の通路形成部材の下流側に平行に置かれた平板状の第2の流路形成部材と、前記第1、第2の流路形成部材相互の間隔を一定に保つための第3の流路形成部材とを設けて、第1の流路形成部材と第2の流路形成部材と第3の流路形成部材とノズルケーシング内壁でリング形状流路を形成し、第2の流路形成部材の下流側に複数の粒状体を内包した通路を形成し、前記通路を流れ方向に徐々に面積が広がる形状にしたことを特徴とする微細気泡発生装置のノズル。
- 第3の通路成部材は、厚みが0.1〜0.6mmであることを特徴とする請求項1記載の微細気泡発生装置のノズル。
- 粒状体は、径がφ0.5〜φ8mmであることを特徴とする請求項1記載の微細気泡発生装置のノズル。
- 複数の粒状体は流れ方向の層を形成し、前記層の厚みが10〜40mmであることを特徴とする請求項1記載の微細気泡発生装置のノズル。
- ノズル本体の出口付近の粒状体がつくる隙間から噴出する流体の流速をVとすると、前記流速Vが0.2≦V≦1m/sであることを特徴とする請求項1記載の微細気泡発生装置のノズル。
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