JP4887555B2 - 微細気泡発生装置のノズル - Google Patents
微細気泡発生装置のノズル Download PDFInfo
- Publication number
- JP4887555B2 JP4887555B2 JP2000276005A JP2000276005A JP4887555B2 JP 4887555 B2 JP4887555 B2 JP 4887555B2 JP 2000276005 A JP2000276005 A JP 2000276005A JP 2000276005 A JP2000276005 A JP 2000276005A JP 4887555 B2 JP4887555 B2 JP 4887555B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flow path
- nozzle
- forming member
- gas
- downstream side
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Percussion Or Vibration Massage (AREA)
- Devices For Medical Bathing And Washing (AREA)
- Nozzles (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液中に気泡を発生させる微細気泡発生装置のノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、浴槽内に空気や各種ガスを含んだ浴水を噴出して微細気泡を発生させ、温熱効果やマッサージ効果や洗浄効果が得られることにより、快適な入浴を行うというニーズが高まりつつある。従来、この種の微細気泡を発生させる気泡発生装置としては、特公平3−14464号公報等により提案されている。
【0003】
以下に、従来の技術として特公平3−14464号公報に記載の技術について図6〜図9に従い説明を行う。
【0004】
図6は従来の噴流浴装置のシステム構成図、図7は同噴流浴装置におけるシャトルバルブの断面図、図8は同噴流浴装置におけるレリーフバルブの断面図、図9は同噴流浴装置における低圧噴流ノズルの断面図である。
【0005】
先ず構成について説明する。この噴流浴装置は、図6に示すように温水102をいれた浴槽101と、温水102を循環させるポンプ103を備えたポンプユニット104と、吸入器106と低圧噴流ノズル109および高圧噴流ノズル110を備えて浴槽101内にセットされるノズルユニット111を主要構成部として構成されている。
【0006】
前記ポンプユニット104におけるポンプ103の吸込み側にはジェット流路112を設けてあり、また、ポンプ103の吐出側に吐出側管路107を接続するとともに、吐出側管路107から分岐流路114を介してジェット流路112の間にシャトルバルブ113を設けている。ポンプユニット104におけるポンプ103の吸込み側は、吸込側管路105によりノズルユニット111における吸入器106に接続され、ポンプユニット104におけるポンプ103の吐出側は、吐出側管路107によりノズルユニット111における2方弁108を介して低圧噴流ノズル109および高圧噴流ノズル110に接続されている。
【0007】
前記噴流浴装置におけるシャトルバルブ113は、図7に示すように構成され、すなわち、スプリング115と、スプリング115により付勢された円錐弁116と、円錐弁116に連結された弁棒117とで構成され、このバルブの下流側には空気取り入れ流路118が設けられ、また、バルブの上流側は空気流路119を介してポンプ103の吸込み側のジェット流路112に連通している。
【0008】
前記ノズルユニット111における高圧噴流ノズル110は図8に示すように構成され、すなわち、螺旋流路A120と螺旋流路B121とを交互に備えた気液混合器122を有し、その下流側にスプリング123により付勢された弁体124と噴流吐出口125と噴流吐出口125を備えたレリーフバルブ126を接続している。
【0009】
また、前記ノズルユニット111における低圧噴流ノズル109は図9に示すように構成され、すなわち、低圧噴流ノズルに設けられた流動流路127と、この流動流路127の外周に形成された空気流入流路128と、流動流路127の下流に設けられた細い流路129と、空気流入流路128の下流に設けた細い流路132と、細い流路129および132が接続された広い流路130と、広い流路130の流路端に設けたノズル131により構成されている。
【0010】
次に上記構成の噴流浴装置の動作について説明する。微細気泡の発生時にはポンプユニット104におけるポンプ103を運転すると、浴槽101内の温水102は、ノズルユニット111における吸入器106から吸入側管路105を介してポンプユニット104におけるポンプ103に吸引される。その後ポンプ103から吐出側管路107を介してノズルユニット111における高圧噴流ノズル110から微細気泡が噴出される。このときにはポンプ103の吐出圧は分岐流路114に作用し、吐出圧が大きくなり、シャトルバルブ113における弁棒117に連結した円錐弁116がスプリング115の付勢に打ち勝って円錐弁116を開くことで、シャトルバルブ113における空気取り入れ流路118と円錐弁116と空気流路119を介してジェット流路112に空気が吸引され、この空気がポンプ103に吸引される。吸引された空気はポンプ103により吐出側管路107および2方弁108を介してノズルユニット111における高圧噴流ノズル110に圧送され、高圧噴流ノズル110の気液混合器122で温水と空気が微細に混合され、レリーフバルブ126を経て浴槽101に吐出される。
【0011】
一方、大気泡発生動作時には2方弁108が切り替わり、ポンプ103からの温水はノズルユニット111における低圧噴流ノズル109から大気泡が浴槽101内に吐出される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記噴流浴装置の構成では、微細気泡発生の運転時において、ポンプ103に吸込まれた空気と温水102を高圧噴流ノズル110の螺旋流路120,121により微細化し混合するため、高圧で大型のポンプが必要であった。また、空気吸入部にシャトルバルブ113を用いていることにより、ポンプ103の吐出圧変化により、シャトルバルブ113に設けられたスプリング115の円錐弁116への付勢が変化し、これによりジェット流路112を通じてのポンプ103への空気供給量が変化し、ポンプ103の吐出圧も変化し、これらが繰り返されることから、安定した微細気泡の発生ができなくなるという課題があった。
【0013】
本発明は前記従来の問題に留意し、小型のポンプを用い、簡単な構成で、かつ、性能が安定し、信頼性の高い微細気泡発生装置のノズルを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すめるために本発明は、ノズル本体と、前記ノズル本体の外郭と流体の流路を形成するノズルケーシングと、前記ノズルケーシング内に設けられた流体の流路を形成する流路形成部材と、前記流路形成部材の流路下流側に設けられた衝突壁と、前記流路形成部材と前記衝突壁の流路下流側に設けられ流体の流路を形成する粒状体内包流路とで形成された微細気泡発生装置のノズルであって、前記流路形成部材で形成された流路がリング形状であり、前記粒状体内包流路は、内径が上流側から下流側へ錘状に大きくなるノズルケーシング内周面の上流側に設けた網と下流側に設けた網の間に、多数の粒状体を保持した流路である構成の微細気泡発生装置のノズルとする。
【0015】
本発明によれば、ノズル本体において流体内に溶解していた気体が再気体化する場合、流体の流路がリング形状と粒状内包流路で形成されていることにより、気体が再気体化する過程において、ノズル本体の流体の流路内で短時間に拡散と衝突が行われ、近接する気泡との距離が拡大していくため、再気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を効率的に発生させることができ、小型のポンプを用い、簡単な構成で性能が安定し信頼性の高い微細気泡発生装置を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、ノズル本体のノズルケーシング内にノズルケーシングとで流体の流路を形成する流路形成部材を設け、流路の下流側に衝突壁を設け、流路形成部材と衝突壁の流路下流側に粒状体内包流路を形成した微細気泡発生装置のノズルであって、ノズルケーシングと流路形成部材で形成された流路がリング形状であり、粒状体内包流路は、内径が上流側から下流側へ錘状に大きくなるノズルケーシング内周面の上流側に設けた網と下流側に設けた網の間に、多数の粒状体を保持した流路である微細気泡発生装置のノズルであり、ノズル本体において流体内に溶解していた気体が再気体化する場合、流体の流路がリング形状と粒状内包流路で形成されていることにより、気体が再気体化する過程において、ノズル本体の流体の流路内で短時間に拡散と衝突が行われ、近接する気泡との距離が拡大していくため、再気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を効率的に発生させることができ、小型のポンプを用いて簡単に構成でき、しかも性能を安定させるという作用を有する。
【0017】
本発明の請求項2に記載の発明は、ノズル本体のノズルケーシング内にノズルケーシングとで流体の流路を形成する流路形成部材を設け、流路の下流側に衝突壁を設け、流路形成部材と衝突壁の流路下流側にメッシュ内包流路を形成した微細気泡発生装置のノズルであって、ノズルケーシングと流路形成部材で形成された流路がリング形状であり、メッシュ内包流路は、内径が上流側から下流側へ錘状に大きくなるノズルケーシング内周面の上流側に設けた網と下流側に設けた網の間に、メッシュを保持した流路である微細気泡発生装置のノズルであり、ノズル本体において流体内に溶解していた気体が再気体化する場合、流体の流路がリング形状とメッシュ内包流路で形成されていることにより、気体が再気体化する過程において、ノズル本体の流体の流路内で短時間に均一な拡散と衝突が行われ、近接する気泡との距離が拡大していくため、再気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を効率的に発生させることができ、小型のポンプを用いて簡単に構成でき、しかも性能を安定させるという作用を有する。
【0018】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の微細気泡発生装置のノズルにおいて、流路形成部材の流路側表面に複数の凹凸部を設けたものであり、流路形成部材の流体の流路内においても拡散と衝突が促進されるため、微細気泡を効率的に発生させることができ、小型のポンプを用いて簡単に構成でき、しかも性能を安定させるという作用を有する。
【0019】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態1の微細気泡発生装置のシステム構成図、図2は、同微細気泡発生装置におけるノズルの断面図、図3は、同微細気泡発生装置における微細気泡の気泡径の分布図である。
【0021】
図1に示すように、この実施の形態1の微細気泡発生装置15は、水槽1と、循環ポンプ2と、水槽1と循環ポンプ2の吸込み側を連通する供給管3と、水槽1と循環ポンプ2を連通する吐出管4と、吐出管4に設けられた気体供給部5と、吐出管4の水槽1内に位置する端部に設けられたノズル本体10と、吐出管4に設けられた気液溶解タンク11と、微細気泡発生装置15を制御する制御部16を主要な構成部として構成されている。
【0022】
前記気体供給部5は、エジェクタ6と、気体供給管7と、気体供給管7に設けられた弁8と,気体供給管7に設けられた逆止弁9を備えて構成されている。
【0023】
前記気液溶解タンク11は、粒状体の集合体である未溶解気泡流出防止手段11aと、上限水位検知用の水位センサ12aおよび下限水位検知用の水位センサ12bよりなる水位センサ12と、気体13と、流体14を内蔵して構成されている。
【0024】
前記微細気泡発生装置15を制御する制御部16は、循環ポンプ2に対しケーブル17で、また、気体供給部5の弁8に対しケーブル18で、また、気液溶解タンク11の水位センサ12に対しケーブル19で接続されている。
【0025】
図中の20は流体の流れ、21は水槽1内の液体、22は水槽1に吐出された微細気泡である。
【0026】
前記ノズル本体10は図2に示すように構成されている。すなわち、キャップ状で外郭を形成するノズルケーシング30は、吐出管4と連通された吐出流路31を有し、内部には上流側より下流側に向かって第1の流路形成部材32と第2の流路形成部材33を配置している。前記第1の流路形成部材32と第2の流路形成部材33は座板状に形成され、前記第1の流路形成部材32には、その中央部に流通用の孔32aを形成している。前記第1の流路形成部材32と第2の流路形成部材33間には、小片状の第3の流路形成部材34を介在させてあり、さらに、第2の流路形成部材33の流路下流側に衝突壁35を設け、前記ノズルケーシング30と第1の流路形成部材32と第2の流路形成部材33と第3の流路形成部材34と衝突壁35によってリング形状の流路を形成している。また、前記ノズルケーシング30の下流側には、上流側と下流側に網38a,38bをもち、粒状体36を内包したノズルケーシング下部を配置して、粒状体内包流路を形成している。図中の39は流体の流れである。
【0027】
次に、前記構成の微細気泡発生装置15の動作について説明を行う。循環ポンプ2が運転をスタートすると、供給管3を通じて水槽1の液体21が吸引され、循環ポンプ2から吐出管4へ液体21が吐出され、気体供給部5に液体21が供給される。この液体21が供給されると、気体供給部5ではエジェクタ効果により気体供給管7と弁8と逆止弁9とを通じて気体がエジェクタ6へ吸引され、エジェクタ6で液体21と気体が混合溶解されながら気液溶解タンク11内に噴出される。
【0028】
前記エジェクタ6の吐出側から気液溶解タンク11へ供給された流体は、気液溶解タンク11の上部から気液溶解タンク11の流体14の水面に衝突し、気液溶解タンク11内の気体13を巻き込みながら流体14の中に吐出されて混合溶解され、気体の溶解した流体14は気液溶解タンク11の吐出側の吐出管4を通じてノズル本体10に供給され、水槽1内の液体21の中に吐出されて微細気泡22を発生させる。
【0029】
前記気液溶解タンク11に気体が供給されて水位センサ12b(例:電極間抵抗測定タイプ、マイクロ波タイプ、光電スイッチタイプ、静電容量タイプ)が水位の低下を検知すると、制御部16へ検知信号が送られ、制御部16は気体供給管7に設けられた弁8を閉じることにより、エジェクタ6からの気体の吸引が停止し、気液溶解タンク11からの未溶解気泡の流出を防止することができる。弁8を閉じられていることにより気液溶解タンク11内の気体13が流体14に混合溶解されて徐々に減少し、水位センサ12aが水位の上昇を検知すると制御部16は弁8を開放し、エジェクタ6からの気体の吸引が開始されるため、気液溶解タンク11からの未溶解気泡の流出の防止効果があり、気液溶解タンク11内の気体13の量も確保されるため、安定して混合溶解を行うことができる。また、気液溶解タンク11には未溶解気泡流出防止手段11aが設けられているため、気液溶解タンク11内の大部分の気泡は未溶解気泡流出防止手段11aの表面で捕集後気泡が成長浮上し、未溶解気泡流出防止手段11aの粒状体の隙間を通過した気泡も流体の流速が減速されるため、未溶解気泡流出防止手段11aの下部で気泡が成長し浮上するため、未溶解気泡が気液溶解タンク11から流出することが殆どなくなる。このため、ノズル本体10での微細気泡の発生が安定して行うことができる。
【0030】
次に、本発明の特徴である微細気泡発生装置15のノズル本体10について説明を行う。
【0031】
微細気泡発生装置15の運転がスタートし、気液溶解タンク11から気体の溶解した流体が吐出管4を通じて図2に示すノズル本体10の吐出流路31に供給され、吐出流路31に供給された気体の溶解した流体は、第1の流路形成部材32の孔32aを通過し、この第1の流路形成部材32と第2の流路形成部材33と第3の流路形成部材34と衝突壁35で形成されるリング形状流路で拡散し衝突することにより、流体中に溶解した気体の一部が再気体化し、つぎに粒状体36中を一部が再気体化した気泡を含む流体が通過し、さらに拡散と衝突が繰り返されることにより、流体中に溶解した気体の再気体化が促進される。この気体が再気体化する拡散と衝突の過程において、再気体化した気泡は短時間に拡散衝突し近接する気泡との距離が概ね拡大していくため、再気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を効率的に発生させることができる。
【0032】
ここで、図3にノズル本体10の吐出流路31の圧力が約0.2MPaで、第1の流路形成部材32と孔32aと第2の流路形成部材33と第3の流路形成部材34と衝突壁35で形成されるリング形状流路の流体初速が約10m/secにおいて、粒状体36の径を変化させた場合の気泡径の分布図を示しているが、粒状体36の径がφ2とφ4では平均粒径が約30μmで良好な気泡の分布を示しているが、粒状体36の径がφ0.5とφ8の場合分布が良好とはいえない。これは、粒状体36の径がφ0.5と小さい場合、粒状体保持具の網38a,38bに保持される粒状体36の個数が多くなり、それにより粒状体36の個々の隣あう距離が短くなり、リング形状流路から吐出される流体は拡散衝突を繰り返すが、粒状体36の個々の隙間が狭いため再気体化した気泡間の距離が短くなり衝突回数も増加するため、近接する再気体化した気泡が成長し易くなるためである。粒状体36の径がφ8と大きい場合、粒状体保持具の網38a,38bに保持される粒状体36の個数が少なくなり、それにより粒状体36の個々の隣あう距離が長くなり、リング形状流路から吐出される流体は拡散衝突を繰り返すが、粒状体36の個々の隙間が広いため再気体化した気泡間の距離が長くなり衝突回数が減少するが、流速が遅くなるため周囲の溶解していた気体が再気体化した気泡に集まり易くなり、結果として再気体化する気泡が成長し易くなっているためである。
【0033】
さらに、第1の流路形成部材32と第2の流路形成部材33と第3の流路形成部材34と衝突壁35で形成されるリング形状流路内においても、流路側表面に複数の凹凸部を設けることにより、リング形状流路内においても流体の拡散と衝突が促進されるため、微細気泡を効率的に発生させることができる。
【0034】
また、粒状体36の代りにメッシュを用いた場合、メッシュ内包流路の中を一部が再気体化した気泡を含む流体が通過することにより、さらに拡散と衝突が繰り返され、流体中に溶解した気体の再気体化が促進される。この気体が再気体化する拡散と衝突の過程において、再気体化した気泡は短時間に拡散衝突し、近接する気泡との距離が概ね拡大していくため、再気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を効率的に発生させることができる。
【0035】
以上のような構成とすることで、ノズル本体10において流体内に溶解していた気体が再気体化する場合、流体の流路がリング形状と粒状内包流路で形成されていることにより、ノズル本体10の流体の流路内で短時間に拡散と衝突が行われるため、気体が再気体化する過程において、近接する気泡との距離が拡大していくため、再気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を効率的に発生させることができ、小型のポンプを用い、簡単な構成で性能が安定し信頼性の高い微細気泡発生装置を提供することができる。
【0036】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2の微細気泡発生装置におけるノズルの断面図、図5は、同微細気泡発生装置における微細気泡の気泡径の分布図である。
【0037】
以下、この実施の形態2の微細気泡発生装置におけるノズル本体について図面を用いて説明する。
【0038】
前記ノズル本体10は図4に示すように構成されている。すなわち、キャップ状で外郭を形成するノズルケーシング40は、吐出管4と連通された吐出流路41を有し、内部には上流側より下流側に向かって第1の流路形成部材42と第2の流路形成部材43を配置している。前記第1の流路形成部材42と第2の流路形成部材43は座板状に形成され、前記第1の流路形成部材42には、その中央部に流通用の孔42aを形成している。前記第1の流路形成部材42と第2の流路形成部材43間には、小片状の第3の流路形成部材44を介在させてあり、さらに、第2の流路形成部材43の流路下流側に衝突壁45を設け、前記ノズルケーシング40と第1の流路形成部材42と第2の流路形成部材43と第3の流路形成部材44と衝突壁45によってリング形状の流路を形成している。また、前記ノズルケーシング40の下流側には、拡散衝突流路形成部材46を配置している。
【0039】
この拡散衝突流路形成部材46は、外郭をなすノズルケーシング下部46aとその内部に配置した内部体46bよりなり、かつ、ノズルケーシング下部46aの内周面を下流側に次第に外径が大きくなる階段状内周部とし、内部体46bの外周面を同じく下流側に次第に外径が大きくなる階段状外周部とし、ノズルケーシング下部46aの内周面と内部体46bの外周面間に拡散衝突流路を形成している。図中の47は流体の流れである。
【0040】
次に、本発明の実施の形態2の微細気泡発生装置の動作について説明を行う。なお、ノズル本体10の動作以外の動作は先に述べた実施の形態1とおなじ動作であり、したがって、ノズル本体10の動作以外の動作の説明は省略する。
【0041】
次に本発明の実施の形態2の微細気泡発生装置におけるノズル本体の動作について説明を行う。
【0042】
気泡発生装置15の運転がスタートし、気液溶解タンク11から気体の溶解した流体が吐出管4を通じて吐出流路41に供給され、吐出流路41に供給された気体の溶解した流体は第1の流路形成部材42の孔42aを通過し、第1の流路形成部材42と第2の流路形成部材43と第3の流路形成部材44と衝突壁45で形成されるリング形状流路で拡散し衝突することにより、流体中に溶解した気体の一部が再気体化し、次に拡散衝突流路形成部材46で形成される拡散衝突流路中を一部が再気体化した気泡を含む流体が通過し、さらに拡散と衝突が繰り返されることにより、流体中に溶解した気体の再気体化が促進される。この気体が再気体化する拡散と衝突の過程において、再気体化した気泡は短時間に拡散衝突し、近接する気泡との距離が概ね拡大していくため、再気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を効率的に発生させることができる。
【0043】
ここで、図5に拡散衝突流路形成部材46で形成される拡散衝突流路の隙間を変化させた場合の気泡径の分布図を示しているが、拡散衝突流路形成部材46で形成される拡散衝突流路の隙間が1mmでは平均粒径が約30μmで良好な気泡の分布を示しているが、拡散衝突流路形成部材46で形成される拡散衝突流路の隙間が0.5mmと1.5mmの場合、分布が良好でない。これは、拡散衝突流路形成部材46で形成される拡散衝突流路の隙間が0.5mmと小さい場合、流路が狭いためリング形状より吐出された一部が再気体化した流体は拡散衝突流路内では拡散衝突が促進されず、ノズル本体10から吐出された後に一気に再気体化し気泡化するため、近接する気泡が結合し易くなり再気体化した気泡が成長し易くなるためである。拡散衝突流路形成部材46で形成される拡散衝突流路の隙間が1.5mmと大きい場合、流路が広いためリング形状より吐出された一部が再気体化した流体は拡散衝突流路内では拡散衝突が促進されず、隙間が広いため再気体化した気泡間の距離が長くなり衝突回数が減少するが、流速が遅くなるため周囲の溶解した気体が再気体化した気泡に集まり易くなり、結果として再気体化する気泡が成長し易くなっているためである。
【0044】
以上のような構成とすることで、ノズル本体10において流体内に溶解していた気体が再気体化する場合、流体の流路がリング形状と拡散衝突流路で形成されていることにより、気体が再気体化する過程において、ノズル本体の流体の流路内で短時間に拡散と衝突が行われ、近接する気泡との距離が拡大していくため、再気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を効率的に発生させることができ、小型のポンプを用い、簡単な構成で性能が安定し、信頼性の高い気泡発生装置を提供することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明は前記の説明より明らかなように、ノズル本体において流体内に溶解していた気体が再気体化する場合、流体の流路がリング形状と、粒状体内包流路またはメッシュ内包流路または拡散衝突流路、で形成されていることにより、気体が再気体化する過程において、ノズル本体の流体の流路内で短時間に拡散と衝突が行われ、近接する気泡との距離が拡大していくため、再気体化した気泡が成長し難く、微細気泡を効率的に発生させることができ、小型のポンプを用い簡単な構成で性能が安定し信頼性の高い微細気泡発生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の微細気泡発生装置のシステム構成図
【図2】同微細気泡発生装置におけるノズル本体の断面図
【図3】同微細気泡発生装置における微細気泡の気泡径の分布図
【図4】本発明の実施の形態2の気泡発生装置におけるノズルの断面図
【図5】同微細気泡発生装置における微細気泡の気泡径の分布図
【図6】従来の噴流浴装置のシステム構成図
【図7】同噴流浴装置におけるシャトルバルブの断面図
【図8】同噴流浴装置におけるレリーフバルブの断面図
【図9】同噴流浴装置における低圧噴流ノズルの断面図
【符号の説明】
1 水槽
2 循環ポンプ
3 供給管
4 吐出管
5 気体供給部
6 エジェクタ
7 気体供給管
8 弁
9 逆止弁
10 ノズル本体
11 気液溶解タンク
11a 未溶解気泡流出防止手段
12 水位センサ
12a 水位センサ
12b 水位センサ
13 気体
14 流体
15 微細気泡発生装置
16 制御部
17 ケーブル
18 ケーブル
19 ケーブル
20 流体の流れ
21 液体
22 微細気泡
30 ノズルケーシング
31 吐出流路
32 第1の流路形成部材
32a 孔
33 第2の流路形成部材
34 第3の流路形成部材
35 衝突壁
36 粒状体
38a 粒状体保持具の網
38b 粒状体保持具の網
39 流体の流れ
40 ノズルケーシング
41 吐出流路
42 第1の流路形成部材
42a 孔
43 第2の流路形成部材
44 第3の流路形成部材
45 衝突壁
46 拡散衝突流路形成部材
46a ノズルケーシング下部
46b 内部体
47 流体の流れ
Claims (3)
- ノズル本体のノズルケーシング内に前記ノズルケーシングとで流体の流路を形成する流路形成部材を設け、前記流路の下流側に衝突壁を設け、前記流路形成部材と前記衝突壁の流路下流側に粒状体内包流路を形成した微細気泡発生装置のノズルであって、前記ノズルケーシングと流路形成部材で形成された流路がリング形状であり、前記粒状体内包流路は、内径が上流側から下流側へ錘状に大きくなるノズルケーシング内周面の上流側に設けた網と下流側に設けた網の間に、多数の粒状体を保持した流路であることを特徴とする微細気泡発生装置のノズル。
- ノズル本体のノズルケーシング内に前記ノズルケーシングとで流体の流路を形成する流路形成部材を設け、前記流路の下流側に衝突壁を設け、前記流路形成部材と前記衝突壁の流路下流側にメッシュ内包流路を形成した微細気泡発生装置のノズルであって、前記ノズルケーシングと流路形成部材で形成された流路がリング形状であり、前記メッシュ内包流路は、内径が上流側から下流側へ錘状に大きくなるノズルケーシング内周面の上流側に設けた網と下流側に設けた網の間に、メッシュを保持した流路であることを特徴とする微細気泡発生装置のノズル。
- 流路形成部材の流路側表面に複数の凹凸部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の微細気泡発生装置のノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000276005A JP4887555B2 (ja) | 2000-09-12 | 2000-09-12 | 微細気泡発生装置のノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000276005A JP4887555B2 (ja) | 2000-09-12 | 2000-09-12 | 微細気泡発生装置のノズル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002086018A JP2002086018A (ja) | 2002-03-26 |
JP4887555B2 true JP4887555B2 (ja) | 2012-02-29 |
Family
ID=18761541
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000276005A Expired - Fee Related JP4887555B2 (ja) | 2000-09-12 | 2000-09-12 | 微細気泡発生装置のノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4887555B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101889618B1 (ko) | 2016-12-20 | 2018-10-04 | 주식회사 일성 | 나노버블발생기 및 그의 제조장치 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4007295B2 (ja) * | 2003-09-24 | 2007-11-14 | 松下電工株式会社 | 気泡発生浴槽 |
JP6338518B2 (ja) * | 2014-12-11 | 2018-06-06 | 有限会社ベイクルーズ | マイクロバブル発生装置 |
CN113941556A (zh) * | 2021-09-17 | 2022-01-18 | 无锡小天鹅电器有限公司 | 一种气泡发生装置、流道组件及洗涤装置 |
CN113926330B (zh) * | 2021-10-26 | 2023-12-26 | 中国石油大学(华东) | 一种微纳米气泡发生器 |
JP2023085008A (ja) * | 2021-12-08 | 2023-06-20 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 気泡含有液体生成装置及びノズル |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62295663A (ja) * | 1986-06-14 | 1987-12-23 | 松下電工株式会社 | 微細気泡発生装置の減圧部の構造 |
JPH06181955A (ja) * | 1992-12-16 | 1994-07-05 | Asahi Kogyo Kk | 気泡発生装置 |
JP2668056B2 (ja) * | 1994-03-04 | 1997-10-27 | バブコック日立株式会社 | ウォータージェット用ノズル |
JPH11319637A (ja) * | 1998-05-08 | 1999-11-24 | Three Hill:Kk | 微細気泡発生ノズル |
-
2000
- 2000-09-12 JP JP2000276005A patent/JP4887555B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101889618B1 (ko) | 2016-12-20 | 2018-10-04 | 주식회사 일성 | 나노버블발생기 및 그의 제조장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002086018A (ja) | 2002-03-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5672472B2 (ja) | 微細気泡形成装置。 | |
JP4895032B2 (ja) | 微細気泡発生装置 | |
JP4309021B2 (ja) | 排水処理システム | |
US20070108640A1 (en) | Microbubble generating device and hair washing device utilizing the same | |
JP5825852B2 (ja) | 微細気泡生成ノズルおよび微細気泡生成装置 | |
JP4887555B2 (ja) | 微細気泡発生装置のノズル | |
JPH1094722A (ja) | 微細泡沫供給装置 | |
JP4895033B2 (ja) | 微細気泡発生装置 | |
JP2001347145A (ja) | 微細気泡発生装置 | |
JP2011183328A (ja) | 曝気装置 | |
JP2009255039A (ja) | 気体溶解器 | |
JP5024144B2 (ja) | 気体溶解器 | |
JP4016628B2 (ja) | 微細気泡発生装置のノズル | |
CN211395013U (zh) | 微气泡喷头及具有该微气泡喷头的洗涤设备 | |
KR100755747B1 (ko) | 포세식 좌변기 | |
JP2013146714A (ja) | 微細気泡生成装置 | |
WO2014050521A1 (ja) | 気体溶解装置 | |
JP2002191949A (ja) | 微細気泡発生装置 | |
JP2005000882A (ja) | マイクロバブル発生装置 | |
JP2008220521A (ja) | シャボン発生装置 | |
KR101190788B1 (ko) | 마이크로 버블 헤드 및 이를 구비하는 마이크로 버블 생성장치 | |
JP2002159555A (ja) | 微細気泡発生装置 | |
KR101739408B1 (ko) | 위생 세정 장치 | |
JP2009072662A (ja) | 微細気泡製造装置 | |
JP3043315B2 (ja) | 気泡発生装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20070316 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20070322 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20070322 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070613 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100129 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100817 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20101015 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101018 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20110531 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110831 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20110912 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111115 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20111128 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |