JP2000176266A - 流体混合装置 - Google Patents

流体混合装置

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JP2000176266A
JP2000176266A JP10375771A JP37577198A JP2000176266A JP 2000176266 A JP2000176266 A JP 2000176266A JP 10375771 A JP10375771 A JP 10375771A JP 37577198 A JP37577198 A JP 37577198A JP 2000176266 A JP2000176266 A JP 2000176266A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャビテーションによる空洞を安定して発生
させ、空洞が消滅するときに発生する振動を抑制する流
体混合装置を提供する。 【解決手段】 筒形の混合ケース12と、混合ケース1
2の一方側に設けられ、少なくとも流体Aを高速度で混
合ケース12内に噴出する第1の導入口13、及び第1
の導入口13の内側又は外側に設けられ流体Bを混合ケ
ース12内に導入する第2の導入口14と、第1、第2
の導入口13、14にその基部が連接し、混合ケース1
2の内側に向かって拡径しながら突出して設けられたノ
ズル15と、その先端に設けられた縮径部材16と、混
合ケース12の他方側に設けられ、流体Aと流体Bの乳
化液を排出する排出口17と、混合ケース12の他方側
に設けられ、下流方向に徐々に縮径して乳化液を排出口
17に円滑に導くガイド部材18と、流体Aを第1の導
入口13に圧送するポンプ25とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、噴流後流に生じる
キャビテーション(キャビティ気泡が崩壊する現象)を
利用して2種類以上の液体を混合させる装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から大気汚染の原因となっている燃
焼排ガス中のNOx を低減するために種々の研究が進め
られている。NOx を低減するための方法のひとつとし
て、重油、軽油等を水と混合し、乳化(粒子を細粒化し
て混合すること)させて水油エマルジョン燃焼を使用す
る方法があった。水油エマルジョン燃焼とは、細粒化し
た水の粒子を油の膜で覆ったもので、加熱すると水が沸
騰して水蒸気となるときに周りの油が飛散してさらに細
粒化するマイクロ爆発現象を利用して燃焼効率を向上さ
せたものである。水油エマルジョン燃料は水と油を乳化
させて製造するが、このように2種類以上の流体を効率
よく乳化させる装置として以下に示すような装置が考案
され、又は使用されている。 (1)容器に水と油を入れて羽根を高速で攪拌する方
法。 (2)流体をせん断可能な多数の静止羽根を設けた流体
通路中に水と油を一緒に通過させて油を小さい粒にして
混合する方法(ケニックス社製スタティックミキサ
ー)。 (3)複数の多孔板が設けられた流体通路中に水と油を
一緒に通過させて油を小さい粒にして混合する方法(ラ
モンド社製スーパーミキサー)。 (4)直方体空間に同軸2重噴流が注入され、噴流の振
動による壁付着現象を利用した濃度調節機能を有する混
合装置(実開昭52−77070号公報)。 (5)キャビテーションによる振動を利用した方法(超
音波便覧)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の(1)〜(4)の流体混合装置は、それぞれ以下の
問題があった。 (1)羽根を回転駆動する装置が必要であり、構造が複
雑で高価なものになっていた。 (2)、(3)静止した物体中に流体を通過させる構造
なので粒子の大きさが一定にならず、安定したエマルジ
ョン(乳化液)が得られなかった。 (4)噴流の振動による壁付着現象によって壁面が振動
し、寿命が短くなっていた。 以上のように、機械式の方法では粒状化した油の粒の大
きさが小さくならず装置が複雑かつ高価になっていた。
そこで、前記の(5)のようにキャビテーションによっ
て発生する振動を利用して粒の大きさを小さくしようと
したが、以下の問題があった。 (5)キャビテーションを安定して発生させることが難
しかった。また、発生する振動によって装置寿命が短く
なっていた。本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、キャビテーションによる空洞を安定して発生させ、
噴流の振動を抑制する流体混合装置を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う第1の発
明に係る流体混合装置は、静止状態では混合が困難な流
体Aと流体Bとをキャビテーションを用いて乳化させる
流体混合装置であって、筒形の混合ケースと、前記混合
ケースの一方側に設けられ、少なくとも前記流体Aを高
速度で該混合ケース内に噴出する第1の導入口、及び該
第1の導入口の内側又は外側に設けられ前記流体Bを該
混合ケース内に導入する第2の導入口と、前記第1、第
2の導入口にその基部が連接し、前記混合ケースの内側
に向かって拡径しながら突出して設けられたノズルと、
前記ノズルの先端に設けられた縮径部材と、前記混合ケ
ースの他方側に設けられ、製造された前記流体Aと流体
Bの乳化液を排出する排出口と、前記混合ケースの他方
側に設けられ、下流方向に徐々に縮径して前記乳化液を
前記排出口に円滑に導くガイド部材と、前記流体Aを前
記第1の導入口に圧送するポンプとを有する。流体Aを
第1の導入口から高速度で混合ケース内に噴出するの
で、その内側又は外側に設けられた第2の導入口付近は
低圧域になり、これによって流体Bを混合ケース内に吸
引できる。また、ノズルの先端には縮径部材が設けられ
ているので噴流による流体A、Bの流速を増し、せん断
力を高めることができる。さらに、乳化液を前記排出口
に円滑に導くガイド部材を有しているので排出口付近で
の渦流の発生を抑制することができる。ここで、前記第
1の導入口、又は第2の導入口の内径のうち大きい方を
D1、前記ノズルの最大外径をD2、前記縮径部材の内
径をD3、前記ノズル及び前記縮径部材の流れ方向の長
さの合計をLとしたとき、以下の式を満足すると好まし
い。 10×D1≦D2≦30×D1・・・・・(1) 4×D1≦D3≦8×D1・・・・・・・(2) 3×D1≦L≦6×D1・・・・・・・・(3) D2をD1の10倍以上30倍以下にすると噴流の周り
に渦輪(ボルテックスリングとも呼ばれる)を確実に発
生させ、噴流によるせん断力を強めることができる。ま
た、D3をD1の4倍以上8倍以下にすると、噴流のノ
ズルへの付着と、流体のノズル内への逆流を確実に防ぐ
ことができる。そして、LをD1の3倍以上6倍以下に
すると、渦輪の発生領域を確実にノズル内に確保するこ
とができる。ここで、前記混合ケースの断面を円形又は
多角形にし、前記ノズルの断面を円形としてもよい。円
形には、楕円形も含まれる。また、多角形にする場合
は、円形に近いものが好ましく、例えば、六角形、八角
形、十二角形、二十角形等や、扇形と多角形の組み合わ
せも当てはまり、更には正多角形が好ましい。このよう
にすると、混合ケース内での乱流の発生を抑えることが
可能となる。
【0005】前記目的に沿う第2の発明に係る流体混合
装置は、静止状態では混合が困難な流体Aと流体Bとを
キャビテーションを用いて乳化させる流体混合装置であ
って、筒形の混合ケースと、前記混合ケースの一方側に
設けられ、前記流体Aと前記流体Bを高速度で該混合ケ
ース内に噴出する導入口と、前記導入口にその基部が連
接し、前記混合ケースの内側に向かって拡径しながら突
出して設けられたノズルと、前記ノズルの先端に設けら
れた縮径部材と、前記混合ケースの他方側に設けられ、
製造された前記流体Aと流体Bの乳化液を排出する排出
口と、前記混合ケースの他方側に設けられ、下流方向に
徐々に縮径して製造された前記乳化液を前記排出口に円
滑に導くガイド部材と、前記流体Aを前記導入口に圧送
する第1のポンプと、前記導入口と前記第1のポンプを
連接する第1の移送パイプと、前記流体Bを前記第1の
移送パイプに圧送する第2のポンプと前記第2のポンプ
と前記第1の移送パイプとを連接する第2の移送パイプ
を有する。導入口に連接される第1の移送パイプに第2
の移送パイプが連接されているので、混合ケース内に噴
出する前に混合ができ、また、第2のポンプを有してい
るので、流体A、Bの流量を独立して制御できる。な
お、前記導入口の内径をD1、前記ノズルの最大外径を
D2、前記縮径部材の内径をD3、前記ノズル及び前記
縮径部材の流れ方向の長さの合計をLとしたとき、以下
の式を満足すると好ましい。 10×D1≦D2≦30×D1・・・・・(1) 4×D1≦D3≦8×D1・・・・・・・(2) 3×D1≦L≦6×D1・・・・・・・・(3) ここで、前記混合ケースの断面を円形又は多角形にし、
前記ノズルの断面を円形としてもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本
発明の理解に供する。
【0007】図1、図2に示すように、本発明の一実施
の形態に係る流体混合装置10は、静止状態で混合が困
難な流体Aと流体Bとをキャビテーションを用いて乳化
させる流体混合装置であって、流体Aと流体Bをその内
部で混合するミキサー11を有している。以下ミキサー
11について図1(A)を用いて詳しく説明する。ミキ
サー11は、円筒形の混合ケース12を有している。混
合ケース12の流れ方向に対して垂直方向の断面は円形
であるが多角形でもよく、多角形である場合には、三角
形、四角形を除いた正多角形が望ましい。ケース内の角
部に発生しやすい乱流を発生しにくくするためである。
混合ケース12の一方側の中央部には、水(流体A)を
高速度で混合ケース12内に噴出する導入口の一例であ
る第1の導入口13が設けられ、第1の導入口13の内
側には重油(流体B)を混合ケース12内に導入する導
入口の一例である第2の導入口14が設けられている。
第1、第2の導入口13、14を2重円管によって混合
ケース12と接続しているので、混合しやすくなってい
る。なお、第2の導入口14は、第1の導入口13の外
側に設けてもよい。第1、第2の導入口13、14の端
部から混合ケース12の内側に向かってノズル15が拡
径しながら突出して設けられている。ノズル15の基部
は第1、第2の導入口13、14に連接しており、その
流れ方向に対して垂直方向の断面は円形である。また、
ノズル15の形状は碗形であるが、円錐台形でもよく、
ラッパ形(円錐台の側面が内側に凸になった形状)でも
よい。ノズル15の先端には縮径部材16が設けられ、
ノズル15からの噴流によるせん断力を高くしてキャビ
テーションを発生しやすくしている。
【0008】混合ケース12の他方側には製造された水
と重油の乳化液を排出する排出口17と、混合ケース1
2の下流方向に向かって徐々に縮径し、製造された乳化
液を排出口17に円滑に導くガイド部材18が設けられ
ている。図1、図2に示すように、ミキサー11には、
混合前の流体を供給する第1の供給パイプ19、第2の
供給パイプ20と、乳化液を排出する排出パイプ21と
が設けられ、これによって流体の流入、流出が行われて
いる。次に、図2を用いて流体混合装置10の全体の構
造について説明する。流体混合装置10を稼働する前に
はタンク22の上部23に重油が、下部24に水が貯蔵
されている。タンク22の下部24は第1の供給パイプ
19とポンプ(又は、第1のポンプ)の一例であるメイ
ンポンプ25を介してミキサー11に連接され、水を第
1の導入口13に圧送してミキサー11に供給できるよ
うになっている。タンク22の上部23は第2の供給パ
イプ20と第2のポンプの一例であるサブポンプ26を
介してミキサー11に連接され、重油をミキサー11に
供給できるようになっている。ミキサー11の排出パイ
プ21はタンク22の中央部に連接され、乳化液となっ
た水と重油の混合物をタンク22に戻している。
【0009】次に、図1、図2を参照して流体混合装置
10の使用方法について説明する。使用前には、タンク
22に水と重油を例えば、2:8の割合で入れておく。
水は下部24に沈み、重油は上部23に浮いた状態とな
っている。メインポンプ25、サブポンプ26を作動し
ミキサー11に水と重油を送る。第1の供給パイプ19
から第1の導入口13を介してミキサー11内に噴出さ
れる水の流速は、第1の導入口13の内側にある第2の
導入口14からミキサー11内に流入する重油の流速よ
り速くしている。噴出する水によって内側を流れる重油
を誘引し、速度を高めることができる。なお、図1
(B)に示すように、メインポンプ25、サブポンプ2
6とミキサー11間に設けられている第1の供給パイプ
19、第2の供給パイプ20を省略して、第1の移送パ
イプ27の両端をメインポンプ25及び第1の導入口1
3と同じ取付け位置に設置し、第2の移送パイプ28の
両端をサブポンプ26及び第1の移送パイプ27に連接
することができる。第2の移送パイプ28から第1の移
送パイプ27に重油を圧送するので、混合ケース12内
に噴出する前の第1の移送パイプ27の内部で予備混合
を行うことができ、混合の効率をよくすることができ
る。また、本実施の形態では、サブポンプ26を作動さ
せて重油を送っているが、図示しないエジェクタ真空ポ
ンプを使用して、サブポンプ26を省略することも可能
である。ミキサー11内に噴出される水と重油は、混合
され乳化液となって排出パイプ21から排出される。排
出された乳化液は、タンク22の中央部分に戻され、水
と重油の界面に浮遊する。タンク22内の水と重油がす
べて乳化するとメインポンプ25、サブポンプ26の運
転を止める。タンク22内の乳化液は、図示しない乳化
液出口から、例えば焼却炉に連接して使用される。な
お、排出パイプをタンク22に連結しないで、直接焼却
炉等に連接して使用することもできる。
【0010】次に、本実施の形態におけるキャビテーシ
ョンの利用方法について説明する。液体に負圧が加わる
と、蒸気圧より低圧となり沸騰を起こす。このときにで
きる気泡をキャビティという。キャビティは、正圧にな
ると再び崩壊して液体となる。この現象をキャビテーシ
ョンという。キャビティの崩壊の際、局所的に圧力波が
発生し、そのまわりの粒子は破壊される。本実施の形態
では、まず、混合ケース12でノズル15から水と重油
の噴流が吹き出される。ノズル15から噴出した水と重
油によってせん断力が発生し、これによって負圧が加わ
り、キャビテーションが発生する。水と重油の場合で
は、水の方が先に飽和蒸気圧に達するので、水が沸騰し
てキャビテーションが発生する。発生したキャビテーシ
ョンは、ノズル15付近の負圧の中で成長し大きくなる
が、その後、流体が圧力を回復して正圧になると崩壊し
て圧力波を発生する。このとき、圧力波の衝撃で水と油
の粒子が破壊され更に小さい粒子となって混ざり合いエ
マルジョン(乳化液)ができる。
【0011】このようにしてエマルジョンを製造できる
が、一方、キャビテーションは振動や騒音の原因となり
機械寿命を低下させることも知られている。特に噴流が
近接する壁に付着する現象(コアンダ効果)によって壁
面に付着したキャビティが崩壊すると壊食現象(エロー
ジョンともいう)が起こり構造物に著しい損傷を与え
る。本発明者は鋭意研究の結果、上記の点を考慮して、
装置を保護すると共に安定してキャビテーションを発生
させる流体混合装置10を開発した。この流体混合装置
10の特徴は次の通りである。 (1)第1、第2の流体の導入口13、14にノズル1
5を設け、さらにノズル15の先端に縮径部材16を設
けた。縮径部材16によって、ノズル15内の噴流の周
囲に発生する渦輪を覆うと共に逆流を防ぎ、噴流による
せん断力を高め、キャビテーションを安定して多数発生
させることができた。 (2)ガイド部材18を設け、排出口17付近に渦流が
発生しないようにした。ガイド部材18によって、排出
口17付近での渦流の発生を防ぐことができ、混合ケー
ス12の振動が起きにくくなった。これによって、エマ
ルジョンの製造を安定して行うことができ、しかも振動
を防いで装置の寿命を伸ばすことができた。
【0012】次にノズル15の形状について説明する。
ノズル15の形状については以下の条件を満たすとき
に、より好適なエマルジョンを得られた。ただし、第1
の導入口13、又は第2の導入口14の内径のうち大き
い方をD1、ノズル15の最大外径をD2、縮径部材1
6の内径をD3、前記ノズル15及び縮径部材16の流
れ方向の長さの合計をLとする。 10×D1≦D2≦30×D1・・・・・(1) 4×D1≦D3≦8×D1・・・・・・・(2) 3×D1≦L≦6×D1・・・・・・・・(3) 図3に示すように、ノズル15内の噴流の周囲には渦輪
29が発生する。D2をD1の10倍より小さくすると
噴流がノズル15に付着し流速が遅くなってキャビテー
ションが発生しにくくなり、30倍より大きくすると渦
輪29が発生しなくなり噴流によるせん断力が小さくな
る。また、D3をD1の4倍より小さくすると、噴流が
縮径部材16に付着して流速が遅くなり、8倍より大き
くするとノズル15外から流体が逆流して渦輪29が発
生しなくなる。そして、LをD1の3倍より小さく、又
は6倍より大きくすると渦輪29が発生しなくなる。
(1)式〜(3)式の条件を満たすと、発生する渦輪2
9によって、噴流のせん断力が強まりキャビテーション
が安定して多量に発生する。なお、本実施の形態で使用
した縮径部材16の形状は、中央に開口を有する平面円
板であるが、開口を有して流れ方向に縮径する円錐台形
状、半球形状、又は楕円球形状としてもよい。
【0013】
【実施例】水の流量を4〜20kg/cm2 、水と重油
の体積比を3:7に調整し、前記実施の形態で使用した
流体混合装置10を使用して乳化させ、その後の状態を
観察した。その結果、運転停止後24時間経過しても分
離しなかった。次に、水の流量を4〜20kg/c
2 、水と軽油の体積比を2:8に調整し、流体混合装
置10を使用して乳化させ、その後の状態を観察した。
その結果、運転停止後1時間経過しても分離しなかっ
た。
【0014】
【発明の効果】請求項1及びこれに従属する請求項2、
5記載の流体混合装置においては、ノズルの先端に縮径
部材が設けられているので噴流による流体A、Bのせん
断力を高め、キャビテーションによる空洞を安定して多
く発生させることが可能である。また、製造された乳化
液を排出口に円滑に導くガイド部材を有しているので、
排出口付近で渦流が発生せず壁面へのキャビティの付着
もなく、壊食現象による装置の寿命低下を防止できる。
特に、請求項2記載の流体混合装置においては、ノズル
の最大外径D2を第1の導入口、又は第2の導入口の大
きい方の内径であるD1の10倍以上30倍以下にする
ので、噴流の周りに渦輪を確実に発生させ、噴流による
せん断力を強めることができ、また、縮径部材の内径D
3を前記D1の4倍以上8倍以下にするので、噴流のノ
ズルへの付着と、流体のノズル内への逆流を確実に防ぐ
ことができ、そして、ノズル及び縮径部材の流れ方向の
長さの合計Lを前記D1の3倍以上6倍以下にするの
で、渦輪の発生領域を確実にノズル内に確保することが
でき、これによってキャビテーションを安定して確実に
発生させることができ、また、キャビテーションを多く
発生させることができる。請求項3及びこれに従属する
請求項4、5記載の流体混合装置においては、導入口に
連接される第1の移送パイプに第2の移送パイプが連接
されているので、混合ケース内に噴出する前に予備混合
ができ、乳化の効率を高めている。また、第2のポンプ
を有しているので、流体A、Bの流量を独立して制御で
きる。特に、請求項4記載の流体混合装置においては、
ノズルの最大外径D2を導入口の内径D1の10倍以上
30倍以下にするので、噴流の周りに渦輪を確実に発生
させ、噴流によるせん断力を強めることができ、また、
縮径部材の内径D3を前記D1の4倍以上8倍以下にす
るので、噴流のノズルへの付着と、流体のノズル内への
逆流を確実に防ぐことができ、そして、ノズル及び縮径
部材の流れ方向の長さの合計Lを前記D1の3倍以上6
倍以下にするので、渦輪の発生領域を確実にノズル内に
確保することができ、これによってキャビテーションを
安定して確実に発生させることができ、また、キャビテ
ーションを多く発生させることができる。請求項5記載
の流体混合装置においては、混合ケースの断面を円形又
は多角形にし、前記ノズルの断面を円形とするので、混
合ケース内壁面へのキャビティが付着することによる振
動の発生を抑制し、装置の寿命を長くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)は、それぞれ本発明の一実施の
形態に係る流体混合装置のミキサーの斜視図と、変形例
に係る流体混合装置の第1、第2の移送パイプの要部断
面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る流体混合装置の構
成図である。
【図3】同流体混合装置のミキサー内のノズル付近の断
面図である。
【符号の説明】
10 流体混合装置 11 ミキサー 12 混合ケース 13 第1の導
入口(導入口) 14 第2の導入口(導入口) 15 ノズル 16 縮径部材 17 排出口 18 ガイド部材 19 第1の供
給パイプ 20 第2の供給パイプ 21 排出パイ
プ 22 タンク 23 上部 24 下部 25 メインポンプ(第1のポンプ) 26 サブポン
プ(第2のポンプ) 27 第1の移送パイプ 28 第2の移
送パイプ 29 渦輪
フロントページの続き (72)発明者 林 伊久 福岡県北九州市八幡西区則松3丁目6−1 福岡県工業技術センター 機械電子研究 所内 (72)発明者 永井 誠 福岡県北九州市八幡西区則松3丁目6−1 福岡県工業技術センター 機械電子研究 所内 Fターム(参考) 4G035 AB37 AB40 AC17 AC19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止状態では混合が困難な流体Aと流体
    Bとをキャビテーションを用いて乳化させる流体混合装
    置であって、 筒形の混合ケースと、 前記混合ケースの一方側に設けられ、少なくとも前記流
    体Aを高速度で該混合ケース内に噴出する第1の導入
    口、及び該第1の導入口の内側又は外側に設けられ前記
    流体Bを該混合ケース内に導入する第2の導入口と、 前記第1、第2の導入口にその基部が連接し、前記混合
    ケースの内側に向かって拡径しながら突出して設けられ
    たノズルと、 前記ノズルの先端に設けられた縮径部材と、 前記混合ケースの他方側に設けられ、製造された前記流
    体Aと流体Bの乳化液を排出する排出口と、 前記混合ケースの他方側に設けられ、下流方向に徐々に
    縮径して前記乳化液を前記排出口に円滑に導くガイド部
    材と、 前記流体Aを前記第1の導入口に圧送するポンプとを有
    することを特徴とする流体混合装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の流体混合装置において、 前記第1の導入口、又は第2の導入口の内径のうち大き
    い方をD1、前記ノズルの最大外径をD2、前記縮径部
    材の内径をD3、前記ノズル及び前記縮径部材の流れ方
    向の長さの合計をLとしたとき、以下の式を満足するこ
    とを特徴とする流体混合装置。 10×D1≦D2≦30×D1・・・・・(1) 4×D1≦D3≦8×D1・・・・・・・(2) 3×D1≦L≦6×D1・・・・・・・・(3)
  3. 【請求項3】 静止状態では混合が困難な流体Aと流体
    Bとをキャビテーションを用いて乳化させる流体混合装
    置であって、 筒形の混合ケースと、 前記混合ケースの一方側に設けられ、前記流体Aと前記
    流体Bを高速度で該混合ケース内に噴出する導入口と、 前記導入口にその基部が連接し、前記混合ケースの内側
    に向かって拡径しながら突出して設けられたノズルと、 前記ノズルの先端に設けられた縮径部材と、 前記混合ケースの他方側に設けられ、製造された前記流
    体Aと流体Bの乳化液を排出する排出口と、 前記混合ケースの他方側に設けられ、下流方向に徐々に
    縮径して製造された前記乳化液を前記排出口に円滑に導
    くガイド部材と、 前記流体Aを前記導入口に圧送する第1のポンプと、 前記導入口と前記第1のポンプを連接する第1の移送パ
    イプと、 前記流体Bを前記第1の移送パイプに圧送する第2のポ
    ンプと前記第2のポンプと前記第1の移送パイプとを連
    接する第2の移送パイプを有することを特徴とする流体
    混合装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の流体混合装置において、 前記導入口の内径をD1、前記ノズルの最大外径をD
    2、前記縮径部材の内径をD3、前記ノズル及び前記縮
    径部材の流れ方向の長さの合計をLとしたとき、以下の
    式を満足することを特徴とする流体混合装置。 10×D1≦D2≦30×D1・・・・・(1) 4×D1≦D3≦8×D1・・・・・・・(2) 3×D1≦L≦6×D1・・・・・・・・(3)
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の流
    体混合装置において、 前記混合ケースの断面は円形又は多角形であって、前記
    ノズルの断面は円形であることを特徴とする流体混合装
    置。
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