JP3685305B2 - 流体混合装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、噴流後流に生じるキャビテーション(キャビティ気泡が崩壊する現象)を利用して2種類以上の液体を混合させる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から大気汚染の原因となっている燃焼排ガス中のNOx を低減するために種々の研究が進められている。NOx を低減するための方法のひとつとして、重油、軽油等を水と混合し、乳化(粒子を細粒化して混合すること)させて水油エマルジョン燃焼を使用する方法があった。水油エマルジョン燃焼とは、細粒化した水の粒子を油の膜で覆ったもので、加熱すると水が沸騰して水蒸気となるときに周りの油が飛散してさらに細粒化するマイクロ爆発現象を利用して燃焼効率を向上させたものである。水油エマルジョン燃料は水と油を乳化させて製造するが、このように2種類以上の流体を効率よく乳化させる装置として以下に示すような装置が考案され、又は使用されている。
(1)容器に水と油を入れて羽根を高速で攪拌する方法。
(2)流体をせん断可能な多数の静止羽根を設けた流体通路中に水と油を一緒に通過させて油を小さい粒にして混合する方法(ケニックス社製スタティックミキサー)。
(3)複数の多孔板が設けられた流体通路中に水と油を一緒に通過させて油を小さい粒にして混合する方法(ラモンド社製スーパーミキサー)。
(4)直方体空間に同軸2重噴流が注入され、噴流の振動による壁付着現象を利用した濃度調節機能を有する混合装置(実開昭52−77070号公報)。
(5)キャビテーションによる振動を利用した方法(超音波便覧)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の(1)〜(4)の流体混合装置は、それぞれ以下の問題があった。
(1)羽根を回転駆動する装置が必要であり、構造が複雑で高価なものになっていた。
(2)、(3)静止した物体中に流体を通過させる構造なので粒子の大きさが一定にならず、安定したエマルジョン(乳化液)が得られなかった。
(4)噴流の振動による壁付着現象によって壁面が振動し、寿命が短くなっていた。
以上のように、機械式の方法では粒状化した油の粒の大きさが小さくならず装置が複雑かつ高価になっていた。そこで、前記の(5)のようにキャビテーションによって発生する振動を利用して粒の大きさを小さくしようとしたが、以下の問題があった。
(5)キャビテーションを安定して発生させることが難しかった。また、発生する振動によって装置寿命が短くなっていた。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、キャビテーションによる空洞を安定して発生させ、噴流の振動を抑制する流体混合装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第1の発明に係る流体混合装置は、静止状態では混合が困難な流体Aと流体Bとをキャビテーションを用いて乳化させる流体混合装置であって、筒形の混合ケースと、前記混合ケースの一方側に設けられ、少なくとも前記流体Aを高速度で該混合ケース内に噴出する第1の導入口、及び該第1の導入口の内側又は外側に設けられ前記流体Bを該混合ケース内に導入する第2の導入口と、前記第1、第2の導入口にその基部が連接し、前記混合ケースの内側に向かって拡径しながら突出して設けられたノズルと、前記ノズルの先端に設けられた縮径部材と、前記混合ケースの他方側に設けられ、製造された前記流体Aと流体Bの乳化液を排出する排出口と、前記混合ケースの他方側に設けられ、下流方向に徐々に縮径して前記乳化液を前記排出口に円滑に導くガイド部材と、前記流体Aを前記第1の導入口に圧送するポンプとを有する。
流体Aを第1の導入口から高速度で混合ケース内に噴出するので、その内側又は外側に設けられた第2の導入口付近は低圧域になり、これによって流体Bを混合ケース内に吸引できる。また、ノズルの先端には縮径部材が設けられているので噴流による流体A、Bの流速を増し、せん断力を高めることができる。さらに、乳化液を前記排出口に円滑に導くガイド部材を有しているので排出口付近での渦流の発生を抑制することができる。
ここで、前記第1の導入口、又は第2の導入口の内径のうち大きい方をD1、前記ノズルの最大外径をD2、前記縮径部材の内径をD3、前記ノズル及び前記縮径部材の流れ方向の長さの合計をLとしたとき、以下の式を満足すると好ましい。
10×D1≦D2≦30×D1・・・・・(1)
4×D1≦D3≦8×D1・・・・・・・(2)
3×D1≦L≦6×D1・・・・・・・・(3)
D2をD1の10倍以上30倍以下にすると噴流の周りに渦輪(ボルテックスリングとも呼ばれる)を確実に発生させ、噴流によるせん断力を強めることができる。また、D3をD1の4倍以上8倍以下にすると、噴流のノズルへの付着と、流体のノズル内への逆流を確実に防ぐことができる。そして、LをD1の3倍以上6倍以下にすると、渦輪の発生領域を確実にノズル内に確保することができる。
ここで、前記混合ケースの断面を円形又は多角形にし、前記ノズルの断面を円形としてもよい。
円形には、楕円形も含まれる。また、多角形にする場合は、円形に近いものが好ましく、例えば、六角形、八角形、十二角形、二十角形等や、扇形と多角形の組み合わせも当てはまり、更には正多角形が好ましい。このようにすると、混合ケース内での乱流の発生を抑えることが可能となる。
【0005】
前記目的に沿う第2の発明に係る流体混合装置は、静止状態では混合が困難な流体Aと流体Bとをキャビテーションを用いて乳化させる流体混合装置であって、筒形の混合ケースと、前記混合ケースの一方側に設けられ、前記流体Aと前記流体Bを高速度で該混合ケース内に噴出する導入口と、前記導入口にその基部が連接し、前記混合ケースの内側に向かって拡径しながら突出して設けられたノズルと、前記ノズルの先端に設けられた縮径部材と、前記混合ケースの他方側に設けられ、製造された前記流体Aと流体Bの乳化液を排出する排出口と、前記混合ケースの他方側に設けられ、下流方向に徐々に縮径して製造された前記乳化液を前記排出口に円滑に導くガイド部材と、前記流体Aを前記導入口に圧送する第1のポンプと、前記導入口と前記第1のポンプを連接する第1の移送パイプと、前記流体Bを前記第1の移送パイプに圧送する第2のポンプと前記第2のポンプと前記第1の移送パイプとを連接する第2の移送パイプを有する。
導入口に連接される第1の移送パイプに第2の移送パイプが連接されているので、混合ケース内に噴出する前に混合ができ、また、第2のポンプを有しているので、流体A、Bの流量を独立して制御できる。
なお、前記導入口の内径をD1、前記ノズルの最大外径をD2、前記縮径部材の内径をD3、前記ノズル及び前記縮径部材の流れ方向の長さの合計をLとしたとき、以下の式を満足すると好ましい。
10×D1≦D2≦30×D1・・・・・(1)
4×D1≦D3≦8×D1・・・・・・・(2)
3×D1≦L≦6×D1・・・・・・・・(3)
ここで、前記混合ケースの断面を円形又は多角形にし、前記ノズルの断面を円形としてもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。
【0007】
図1、図2に示すように、本発明の一実施の形態に係る流体混合装置10は、静止状態で混合が困難な流体Aと流体Bとをキャビテーションを用いて乳化させる流体混合装置であって、流体Aと流体Bをその内部で混合するミキサー11を有している。以下ミキサー11について図1(A)を用いて詳しく説明する。
ミキサー11は、円筒形の混合ケース12を有している。混合ケース12の流れ方向に対して垂直方向の断面は円形であるが多角形でもよく、多角形である場合には、三角形、四角形を除いた正多角形が望ましい。ケース内の角部に発生しやすい乱流を発生しにくくするためである。
混合ケース12の一方側の中央部には、水(流体A)を高速度で混合ケース12内に噴出する導入口の一例である第1の導入口13が設けられ、第1の導入口13の内側には重油(流体B)を混合ケース12内に導入する導入口の一例である第2の導入口14が設けられている。第1、第2の導入口13、14を2重円管によって混合ケース12と接続しているので、混合しやすくなっている。なお、第2の導入口14は、第1の導入口13の外側に設けてもよい。
第1、第2の導入口13、14の端部から混合ケース12の内側に向かってノズル15が拡径しながら突出して設けられている。ノズル15の基部は第1、第2の導入口13、14に連接しており、その流れ方向に対して垂直方向の断面は円形である。また、ノズル15の形状は碗形であるが、円錐台形でもよく、ラッパ形(円錐台の側面が内側に凸になった形状)でもよい。
ノズル15の先端には縮径部材16が設けられ、ノズル15からの噴流によるせん断力を高くしてキャビテーションを発生しやすくしている。
【0008】
混合ケース12の他方側には製造された水と重油の乳化液を排出する排出口17と、混合ケース12の下流方向に向かって徐々に縮径し、製造された乳化液を排出口17に円滑に導くガイド部材18が設けられている。
図1、図2に示すように、ミキサー11には、混合前の流体を供給する第1の供給パイプ19、第2の供給パイプ20と、乳化液を排出する排出パイプ21とが設けられ、これによって流体の流入、流出が行われている。
次に、図2を用いて流体混合装置10の全体の構造について説明する。
流体混合装置10を稼働する前にはタンク22の上部23に重油が、下部24に水が貯蔵されている。タンク22の下部24は第1の供給パイプ19とポンプ(又は、第1のポンプ)の一例であるメインポンプ25を介してミキサー11に連接され、水を第1の導入口13に圧送してミキサー11に供給できるようになっている。タンク22の上部23は第2の供給パイプ20と第2のポンプの一例であるサブポンプ26を介してミキサー11に連接され、重油をミキサー11に供給できるようになっている。ミキサー11の排出パイプ21はタンク22の中央部に連接され、乳化液となった水と重油の混合物をタンク22に戻している。
【0009】
次に、図1、図2を参照して流体混合装置10の使用方法について説明する。
使用前には、タンク22に水と重油を例えば、2:8の割合で入れておく。水は下部24に沈み、重油は上部23に浮いた状態となっている。メインポンプ25、サブポンプ26を作動しミキサー11に水と重油を送る。第1の供給パイプ19から第1の導入口13を介してミキサー11内に噴出される水の流速は、第1の導入口13の内側にある第2の導入口14からミキサー11内に流入する重油の流速より速くしている。噴出する水によって内側を流れる重油を誘引し、速度を高めることができる。
なお、図1(B)に示すように、メインポンプ25、サブポンプ26とミキサー11間に設けられている第1の供給パイプ19、第2の供給パイプ20を省略して、第1の移送パイプ27の両端をメインポンプ25及び第1の導入口13と同じ取付け位置に設置し、第2の移送パイプ28の両端をサブポンプ26及び第1の移送パイプ27に連接することができる。第2の移送パイプ28から第1の移送パイプ27に重油を圧送するので、混合ケース12内に噴出する前の第1の移送パイプ27の内部で予備混合を行うことができ、混合の効率をよくすることができる。また、本実施の形態では、サブポンプ26を作動させて重油を送っているが、図示しないエジェクタ真空ポンプを使用して、サブポンプ26を省略することも可能である。
ミキサー11内に噴出される水と重油は、混合され乳化液となって排出パイプ21から排出される。排出された乳化液は、タンク22の中央部分に戻され、水と重油の界面に浮遊する。タンク22内の水と重油がすべて乳化するとメインポンプ25、サブポンプ26の運転を止める。タンク22内の乳化液は、図示しない乳化液出口から、例えば焼却炉に連接して使用される。
なお、排出パイプをタンク22に連結しないで、直接焼却炉等に連接して使用することもできる。
【0010】
次に、本実施の形態におけるキャビテーションの利用方法について説明する。液体に負圧が加わると、蒸気圧より低圧となり沸騰を起こす。このときにできる気泡をキャビティという。キャビティは、正圧になると再び崩壊して液体となる。この現象をキャビテーションという。キャビティの崩壊の際、局所的に圧力波が発生し、そのまわりの粒子は破壊される。
本実施の形態では、まず、混合ケース12でノズル15から水と重油の噴流が吹き出される。ノズル15から噴出した水と重油によってせん断力が発生し、これによって負圧が加わり、キャビテーションが発生する。水と重油の場合では、水の方が先に飽和蒸気圧に達するので、水が沸騰してキャビテーションが発生する。発生したキャビテーションは、ノズル15付近の負圧の中で成長し大きくなるが、その後、流体が圧力を回復して正圧になると崩壊して圧力波を発生する。このとき、圧力波の衝撃で水と油の粒子が破壊され更に小さい粒子となって混ざり合いエマルジョン(乳化液)ができる。
【0011】
このようにしてエマルジョンを製造できるが、一方、キャビテーションは振動や騒音の原因となり機械寿命を低下させることも知られている。特に噴流が近接する壁に付着する現象(コアンダ効果)によって壁面に付着したキャビティが崩壊すると壊食現象(エロージョンともいう)が起こり構造物に著しい損傷を与える。
本発明者は鋭意研究の結果、上記の点を考慮して、装置を保護すると共に安定してキャビテーションを発生させる流体混合装置10を開発した。この流体混合装置10の特徴は次の通りである。
(1)第1、第2の流体の導入口13、14にノズル15を設け、さらにノズル15の先端に縮径部材16を設けた。
縮径部材16によって、ノズル15内の噴流の周囲に発生する渦輪を覆うと共に逆流を防ぎ、噴流によるせん断力を高め、キャビテーションを安定して多数発生させることができた。
(2)ガイド部材18を設け、排出口17付近に渦流が発生しないようにした。
ガイド部材18によって、排出口17付近での渦流の発生を防ぐことができ、混合ケース12の振動が起きにくくなった。
これによって、エマルジョンの製造を安定して行うことができ、しかも振動を防いで装置の寿命を伸ばすことができた。
【0012】
次にノズル15の形状について説明する。ノズル15の形状については以下の条件を満たすときに、より好適なエマルジョンを得られた。ただし、第1の導入口13、又は第2の導入口14の内径のうち大きい方をD1、ノズル15の最大外径をD2、縮径部材16の内径をD3、前記ノズル15及び縮径部材16の流れ方向の長さの合計をLとする。
10×D1≦D2≦30×D1・・・・・(1)
4×D1≦D3≦8×D1・・・・・・・(2)
3×D1≦L≦6×D1・・・・・・・・(3)
図3に示すように、ノズル15内の噴流の周囲には渦輪29が発生する。D2をD1の10倍より小さくすると噴流がノズル15に付着し流速が遅くなってキャビテーションが発生しにくくなり、30倍より大きくすると渦輪29が発生しなくなり噴流によるせん断力が小さくなる。
また、D3をD1の4倍より小さくすると、噴流が縮径部材16に付着して流速が遅くなり、8倍より大きくするとノズル15外から流体が逆流して渦輪29が発生しなくなる。
そして、LをD1の3倍より小さく、又は6倍より大きくすると渦輪29が発生しなくなる。
(1)式〜(3)式の条件を満たすと、発生する渦輪29によって、噴流のせん断力が強まりキャビテーションが安定して多量に発生する。
なお、本実施の形態で使用した縮径部材16の形状は、中央に開口を有する平面円板であるが、開口を有して流れ方向に縮径する円錐台形状、半球形状、又は楕円球形状としてもよい。
【0013】
【実施例】
水の流量を4〜20kg/cm2 、水と重油の体積比を3:7に調整し、前記実施の形態で使用した流体混合装置10を使用して乳化させ、その後の状態を観察した。その結果、運転停止後24時間経過しても分離しなかった。
次に、水の流量を4〜20kg/cm2 、水と軽油の体積比を2:8に調整し、流体混合装置10を使用して乳化させ、その後の状態を観察した。その結果、運転停止後1時間経過しても分離しなかった。
【0014】
【発明の効果】
請求項1及びこれに従属する請求項2、5記載の流体混合装置においては、ノズルの先端に縮径部材が設けられているので噴流による流体A、Bのせん断力を高め、キャビテーションによる空洞を安定して多く発生させることが可能である。
また、製造された乳化液を排出口に円滑に導くガイド部材を有しているので、排出口付近で渦流が発生せず壁面へのキャビティの付着もなく、壊食現象による装置の寿命低下を防止できる。
特に、請求項2記載の流体混合装置においては、ノズルの最大外径D2を第1の導入口、又は第2の導入口の大きい方の内径であるD1の10倍以上30倍以下にするので、噴流の周りに渦輪を確実に発生させ、噴流によるせん断力を強めることができ、また、縮径部材の内径D3を前記D1の4倍以上8倍以下にするので、噴流のノズルへの付着と、流体のノズル内への逆流を確実に防ぐことができ、そして、ノズル及び縮径部材の流れ方向の長さの合計Lを前記D1の3倍以上6倍以下にするので、渦輪の発生領域を確実にノズル内に確保することができ、これによってキャビテーションを安定して確実に発生させることができ、また、キャビテーションを多く発生させることができる。
請求項3及びこれに従属する請求項4、5記載の流体混合装置においては、導入口に連接される第1の移送パイプに第2の移送パイプが連接されているので、混合ケース内に噴出する前に予備混合ができ、乳化の効率を高めている。また、第2のポンプを有しているので、流体A、Bの流量を独立して制御できる。
特に、請求項4記載の流体混合装置においては、ノズルの最大外径D2を導入口の内径D1の10倍以上30倍以下にするので、噴流の周りに渦輪を確実に発生させ、噴流によるせん断力を強めることができ、また、縮径部材の内径D3を前記D1の4倍以上8倍以下にするので、噴流のノズルへの付着と、流体のノズル内への逆流を確実に防ぐことができ、そして、ノズル及び縮径部材の流れ方向の長さの合計Lを前記D1の3倍以上6倍以下にするので、渦輪の発生領域を確実にノズル内に確保することができ、これによってキャビテーションを安定して確実に発生させることができ、また、キャビテーションを多く発生させることができる。
請求項5記載の流体混合装置においては、混合ケースの断面を円形又は多角形にし、前記ノズルの断面を円形とするので、混合ケース内壁面へのキャビティが付着することによる振動の発生を抑制し、装置の寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)は、それぞれ本発明の一実施の形態に係る流体混合装置のミキサーの斜視図と、変形例に係る流体混合装置の第1、第2の移送パイプの要部断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る流体混合装置の構成図である。
【図3】同流体混合装置のミキサー内のノズル付近の断面図である。
【符号の説明】
10 流体混合装置 11 ミキサー
12 混合ケース 13 第1の導入口(導入口)
14 第2の導入口(導入口) 15 ノズル
16 縮径部材 17 排出口
18 ガイド部材 19 第1の供給パイプ
20 第2の供給パイプ 21 排出パイプ
22 タンク 23 上部
24 下部
25 メインポンプ(第1のポンプ) 26 サブポンプ(第2のポンプ)
27 第1の移送パイプ 28 第2の移送パイプ
29 渦輪

Claims (5)

  1. 静止状態では混合が困難な流体Aと流体Bとをキャビテーションを用いて乳化させる流体混合装置であって、
    筒形の混合ケースと、
    前記混合ケースの一方側に設けられ、少なくとも前記流体Aを高速度で該混合ケース内に噴出する第1の導入口、及び該第1の導入口の内側又は外側に設けられ前記流体Bを該混合ケース内に導入する第2の導入口と、
    前記第1、第2の導入口にその基部が連接し、前記混合ケースの内側に向かって拡径しながら突出して設けられたノズルと、
    前記ノズルの先端に設けられた縮径部材と、
    前記混合ケースの他方側に設けられ、製造された前記流体Aと流体Bの乳化液を排出する排出口と、
    前記混合ケースの他方側に設けられ、下流方向に徐々に縮径して前記乳化液を前記排出口に円滑に導くガイド部材と、
    前記流体Aを前記第1の導入口に圧送するポンプとを有することを特徴とする流体混合装置。
  2. 請求項1記載の流体混合装置において、
    前記第1の導入口、又は第2の導入口の内径のうち大きい方をD1、前記ノズルの最大外径をD2、前記縮径部材の内径をD3、前記ノズル及び前記縮径部材の流れ方向の長さの合計をLとしたとき、以下の式を満足することを特徴とする流体混合装置。
    10×D1≦D2≦30×D1・・・・・(1)
    4×D1≦D3≦8×D1・・・・・・・(2)
    3×D1≦L≦6×D1・・・・・・・・(3)
  3. 静止状態では混合が困難な流体Aと流体Bとをキャビテーションを用いて乳化させる流体混合装置であって、
    筒形の混合ケースと、
    前記混合ケースの一方側に設けられ、前記流体Aと前記流体Bを高速度で該混合ケース内に噴出する導入口と、
    前記導入口にその基部が連接し、前記混合ケースの内側に向かって拡径しながら突出して設けられたノズルと、
    前記ノズルの先端に設けられた縮径部材と、
    前記混合ケースの他方側に設けられ、製造された前記流体Aと流体Bの乳化液を排出する排出口と、
    前記混合ケースの他方側に設けられ、下流方向に徐々に縮径して製造された前記乳化液を前記排出口に円滑に導くガイド部材と、
    前記流体Aを前記導入口に圧送する第1のポンプと、
    前記導入口と前記第1のポンプを連接する第1の移送パイプと、
    前記流体Bを前記第1の移送パイプに圧送する第2のポンプと
    前記第2のポンプと前記第1の移送パイプとを連接する第2の移送パイプを有することを特徴とする流体混合装置。
  4. 請求項3記載の流体混合装置において、
    前記導入口の内径をD1、前記ノズルの最大外径をD2、前記縮径部材の内径をD3、前記ノズル及び前記縮径部材の流れ方向の長さの合計をLとしたとき、以下の式を満足することを特徴とする流体混合装置。
    10×D1≦D2≦30×D1・・・・・(1)
    4×D1≦D3≦8×D1・・・・・・・(2)
    3×D1≦L≦6×D1・・・・・・・・(3)
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の流体混合装置において、
    前記混合ケースの断面は円形又は多角形であって、前記ノズルの断面は円形であることを特徴とする流体混合装置。
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