JPH0515430B2 - - Google Patents

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JPH0515430B2
JPH0515430B2 JP12054289A JP12054289A JPH0515430B2 JP H0515430 B2 JPH0515430 B2 JP H0515430B2 JP 12054289 A JP12054289 A JP 12054289A JP 12054289 A JP12054289 A JP 12054289A JP H0515430 B2 JPH0515430 B2 JP H0515430B2
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JP
Japan
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fermentation
dokudami
grass
juice
dokudami grass
Prior art date
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JP12054289A
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English (en)
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JPH02299577A (ja
Inventor
Hideo Imamura
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YAMANASHI YAKUKEN KK
Original Assignee
YAMANASHI YAKUKEN KK
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  • Alcoholic Beverages (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、クエルチトリン等のどくだみ草薬効
成分を含有する薬味酒の製造法に関するものであ
る。 〔従来の技術〕 どくだみ草は、強心作用、整腸作用、血圧調整
作用、解毒作用等を有するフラボノール配糖体・
クエルチトリン等の薬効成分を豊富に含有し、古
くから民間薬として利用されている。しかしなが
ら、周知のようにどくだみ草には独特の強い不快
臭があるから、その利用に際しては、どくだみ草
から搾汁または浸出によりクエルチトリンを取り
出すだけでなく、臭気成分を分解または除去する
ことが必要である。 どくだみ草の臭気成分はラウリンアルデヒドお
よびカプリンアルデヒドであり、これらの化合物
は薬効には無関係であり、どくだみ草を乾燥する
ことにより、また水蒸気蒸留により、ほぼ完全に
除去されることが分かつている。したがつて、従
来、どくだみ草はほとんどの場合、乾燥どくだみ
草としたのち煎じる方法によつて無臭の浸出液を
得て、それを服用する形で利用されてきた。この
利用法は、乾燥どくだみ草さえ用意しておけば四
季を問わずどくだみ草の有効成分を利用すること
ができるという利点はあるが、服用するたびに乾
燥どくだみ草を煎じなければならないという煩わ
しさがある。 どくだみ草を乾燥することなく利用する手段と
して、どくだみ草を脱臭して服用に供する方法も
提案されている(特公昭59−7692)。この脱臭方
法は、どくだみ草青汁に酵母菌およびその炭素源
を接種して発酵させ、酵母によるアルコール発酵
の過程でどくだみ草の臭気成分を無臭の化合物に
分解もしくは転化させるというものであるが、無
臭化はアルコール発酵そのものでは行われず、他
の要因によつて脱臭されるものと思われる。その
ためか、アルコール発酵の条件いかんによつて脱
臭効果が異なるという問題点があつた。 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明の目的は、どくだみ草を原料としてその
薬効成分を含有する飲みやすい薬味酒を製造する
方法を提供することにあり、さらに詳しくは、上
記薬味酒を、短期間に、確実な脱臭方法により完
全に脱臭し且つまろやかで熟成された風味を有す
る状態に仕上げる方法を提供しようとするもので
ある。 〔課題を解決するための手段〕 本発明が提供する薬味酒製造法の第一は、生鮮
どくだみ草の青汁を荒濾過し、次いで酸化処理
し、得られる熟成無臭どくだみ草汁液に糖および
アルコール発酵用酵母を加えてアルコール発酵を
生起させることを特徴とする。 また、本発明の薬味酒製造法の第二は、生鮮ど
くだみ草の青汁を荒濾過しさらに酸化処理して得
られる熟成無臭どくだみ草汁液と乾燥どくだみ草
煎じ液とを混合し、得られた混合液に糖およびア
ルコール発酵用酵母を加えてアルコール発酵を生
起させることを特徴とする。 以下、これらの製造法について詳述する。 第一発明の製造法において原料とするどくだみ
草青汁は、新鮮などくだみ草を任意の装置で洗
浄、切断、破砕、圧搾(搾汁)して調整する。破
砕後のスラリー状のものに、ペクチナーゼ等の酵
素を加えて細胞壁を分解すると、青汁収量の向上
とその後の酸化処理の能率向上に有効である。 得られた青汁の荒濾過は、静置すると速やかに
沈降するような固形物さえ分離できればよく、た
とえば濾布を濾材とするフイルタープレスなど適
当な濾過機を用いて行うほか、同程度の分離効果
が得られる遠心分離によつてもよい。 原料どくだみ草に付着していた微生物は青汁中
ではオリ(沈殿物)の部分に付着しているので、
この荒濾過により、青汁は除菌される。また、臭
気成分であるアルデヒドの大部分がオリとともに
濾別されるので、不快臭は大幅に軽減される。 荒濾過後に行う酸化処理は、酸素ガス、酸化
剤、またはこれらの併用により行う。酸素ガスに
よる酸化は、たとえば荒濾過済み汁液中に微細な
酸素気泡を吹き込むことにより行う。酸素ガスと
しては、酸素ボンベもしくは酸素発生装置からの
ものを用いるほか、除菌空気を用いてもよい。酸
化剤を用いる場合は、適当な反応槽または貯槽中
で酸化剤を加えて混合し、必要に応じて加温しな
がら反応させる。酸化剤としては、上記アルデヒ
ドを相当するカルボン酸に酸化することができ且
つ食品に使用可能なもの、たとえば過硫酸アンモ
ニウム、過酸化ベンゾイルなどを用いることがで
きる。酸素ガスおよび酸化剤の併用処理は、きわ
めて短時間に処理の目的を達成することができる
ので、特に好ましい。この酸化処理により、汁液
は澄んだ琥珀色の液体に変わる。荒濾過で除かれ
ずに残つていた臭気成分も完全に分解され、無臭
化される。同時に、他の多くの汁液成分にも複雑
な化学反応が生じるものと思われ、酒類を発酵終
了後に保存した場合と同様に、まろやかな風味へ
の変化が起こる。すなわち、単に不快臭を感じな
くなるだけでなく、味の点でも、いや味がなくコ
クがあり、そのまま飲んでも全く抵抗を感じない
ものとなる(この変化を、この明細書では熟成と
いう)。酸化処理によりどくだみ草の薬効成分が
分解されることは無い。 酸化・熟成を終わつた無臭どくだみ草汁液に、
糖とその発酵用の酵母を加えてアルコール発酵を
行う。酵母としては、ワイン製造用に通常使われ
る乾燥酵母を用いることができる。また、糖とし
ては、シヨ糖、グルコース、麦芽糖、蜂蜜、また
はこれらの混合物等を用いることができる。 糖および酵母の添加量、発酵条件等は、最終製
品に含有させようとするアルコールの濃度に応じ
て、アルコール発酵の常法に従い選定する。 第二発明の製造法は、乾燥どくだみ草の煎じ液
を併用する点が上記第一発明の製造法と異なる
が、この煎じ液は、たとえば、乾燥どくだみ草を
約100倍量の水と共に釜に入れ、約30分〜1時間
煮沸することにより得られる。煎じ終わつたなら
ば、煎じ液から固形物を分離して、発酵に使用す
る。 煎じ液は、第一発明の製造法の場合と同様にし
てどくだみ草青汁を荒濾過しさらに酸化処理して
得られた熟成無臭どくだみ草汁液と混合するが、
混合比は、乾燥どくだみ草煎じ液が全体の50%を
越えない程度とすることが望ましい。煎じ液の混
入量が多すぎると、煎じ液には酵母の増殖に必要
な栄養素が少ないためか発酵が遅くなり過ぎ、生
産性が悪くなる。汁液からの汁液だけを用いて発
酵を行う第一発明の場合は発酵の進行が早く、温
度上昇を抑えるのに冷却が必要であるが、適量の
煎じ液を混入することにより、発酵を穏やかに
し、発酵槽内の好ましくない温度上昇を抑えて雑
菌繁殖の機会を減らし、容易に安定した品質の製
品を得ることができる。また、煎じ液を混入する
ことにより、汁液のみを用いた場合よりもマイル
ドでくせの無いよい味の製品を得ることができ
る。 第一発明の場合も第二発明の場合も、発酵終了
後は濾過してそのままびんなどに詰め、飲用に供
することができる。 〔発明の効果〕 本発明によれば、上述のようにしてどくだみ草
からその薬効成分を含有する風味のよい薬味酒を
製造することができる。特に第二発明の製造法に
よるときは、発酵工程の管理が容易であり、且つ
製品の風味が一段と優れている。生どくだみ草特
有の臭気成分は、発酵前の荒濾過および酸化処理
により徹底した除去と分解が行われるため、アル
コール発酵条件のいかんにかかわらず製品には全
く残らない。 また、通常この種の発酵酒は、発酵終了直後の
ものは生臭さが残り飲用に敵さないため、直ちに
商品として出荷できるものではなく、長期間保存
して熟成させることが必要であるが、本発明の製
造法では、発酵前の酸化処理によりあらかじめ熟
成させるため、発酵終了直後の製品も、長期保存
により熟成させたものと同様の熟成感あるものと
なり、直ちに出荷可能であるという大きな利点が
ある。なお、発酵前の酸化処理による熟成が可能
でそれにより発酵後の熟成を省略できるのはどく
だみ草を原料とする場合だけであつて、外にその
ような例は見いだされていない。 〔実施例〕 実施例 1 新鮮などくだみ草を細断後、破砕し、さらに搾
汁して、クエルチトリン含有量4.9mg/100gの青
汁を得た。この青汁を、フイルタープレスにて荒
濾過し、その後、汁液1キロリツトル当たり酸化
剤・過酸化ベンゾイル66gを添加するとともに酸
素ガス15Kgを8時間を要して吹き込んだ。酸化処
理ずみの汁液はどくだみ草特有の不快臭をまつた
く感じさせず、風味も良好で、上澄液は琥珀色の
澄明な液体であつた。 この酸化処理済み汁液を発酵槽に入れ、蜂蜜20
%、ワイン製造用乾燥酵母500g/10Klを添加し、
発酵を開始させた。発酵中、冷却装置を使用して
槽内を冷却し、温度を20〜25℃に維持した。7日
後に発酵が停止し、アルコール9%、エキス12
%、クエルチトリン4.1mg/100gの薬味酒が得ら
れた。 実施例 2 乾燥どくだみ草を100倍量の水と共に釜に入れ、
30分間、100℃に加熱して煎じる。その後、固形
物を除去して、クエルチトリン含有量2.3mg/
100gの煎じ液を得た。この煎じ液を、実施例1
の場合と同様にして得られた酸化処理ずみどくだ
み草汁液(煎じ液の2倍量)と混合し、得られた
混合液に、蜂蜜20%を添加して完全に溶解させ
た。次いでワイン製造用乾燥酵母500g/10Klを
添加し、発酵を開始させた。発酵中、発酵槽内の
温度は20〜25℃に維持された。9日後に発酵が停
止し、アルコール9%、エキス12%、クエルチト
リン3.5mg/100gの薬味酒が得られた。 比較例 酸化剤および酸素による酸化処理をしなかつた
ほかは実施例1と同様にして、酒を製造した。 製品は、アルコール9%、エキス12%、クエル
チトリン4.1mg/100gであつた。 以上の各例による製品の製造直後の風味とどく
だみ臭について、20名のパネルによる官能検査を
行なつた。その結果は下記のとおりであつた。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 生鮮どくだみ草の青汁を荒濾過し、次いで酸
    化処理し、得られた熟成無臭どくだみ草汁液に糖
    およびアルコール発酵用酵母を加えてアルコール
    発酵を生起させることを特徴とするクエルチトリ
    ンを含有する薬味酒の製造法。 2 生鮮どくだみ草の青汁を荒濾過しさらに酸化
    処理して得られる熟成無臭どくだみ草汁液と乾燥
    どくだみ草煎じ液とを混合し、得られた混合液に
    糖およびアルコール発酵用酵母を加えてアルコー
    ル発酵を生起させることを特徴とするクエルチト
    リンを含有する薬味酒の製造法。
JP1120542A 1989-05-16 1989-05-16 クエルチトリンを含有する薬味酒の製造法 Granted JPH02299577A (ja)

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JPH02299577A JPH02299577A (ja) 1990-12-11
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103710215B (zh) * 2014-01-06 2014-12-17 覃永亮 一种以草本植物为原料生产的酒及其制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS562915A (en) * 1979-06-23 1981-01-13 Hiroshi Sakaguchi Preparation of healthful drink
JPH01291772A (ja) * 1988-05-18 1989-11-24 Mitsuo Suzuki ドクダミ飲料

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