JPH05154227A - 膨張可能なゲーム用のグローブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 ポンプ・システムのダイアフラムの幅を減少
させ、ダイアフラムの周辺寸法を減らし、使用者が膨張
した袋状部材によってグローブを強く握るときに、不注
意にダイアフラムを押下げて釈放用のボタンを押下げる
可能性を減少させる。 【構成】 使用者の親指に対する小さい方の部分３０６
と、使用者の残余の指に対する大きい方の部分３０４と
を形成することにより、使用者の手用の空間を間に形成
するグローブ３０２の前部部分及び後部部分と、前記グ
ローブの下側縁部に設けた開口と、前記手用の空間内に
位置させられる袋状部材を選択的に膨張させる膨張シス
テムとを備え、前記袋状部材に、大きい方の部分３０４
内の袋状部材部分と、小さい方の部分３０６内の袋状部
材部分とを設け、前記袋状部材を選択的に膨張させるた
めの卵形のダイアフラムを持つポンプ・システムを設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【関連出願】本出願は、西暦１９９１年４月２３日出願
の米国特許出願第０７／６９０，２０６号のＣＩＰ（ｃ
ｏｎｔｉｎｕａｔｉｏｎ−ｉｎ−ｐａｒｔ）出願であ
る、西暦１９９１年７月１１日出願の米国特許出願０７
／７２８，４７６号のＣＩＰ出願である。

【０００２】

【発明の要約】本発明は、膨張可能なゲーム用のグロー
ブ、特に選択的に膨張可能である袋状部材を持つ野球又
はソフトボール用のグローブに関する。

【０００３】

【従来の技術】野球、ソフトボール又は類似のゲーム用
のグローブに対する技術は、プレーヤーの好みに合うよ
うに特別に寸法を定め形成されたグローブを作ることで
ある。グローブ設計に伴う人間的要因は、複数の要因に
関連する。１つの人間的要因は手の運動であって手を閉
じるための２つの方法を含んでいる。人差し指に対する
親指の運動は、自然の運動であって最も強力な運動であ
る。この代りに、親指は薬指の方向に移動することがで
きる。この運動は伝統的なグローブ閉鎖運動である。力
は指の位置によって生じる。２つの指は１つの指よりは
強力であるが、２つの指が広がっているときは、力が弱
い。

【０００４】他の人間的要因は、手の上の屈曲点に関す
る。手のひらは、２つの屈曲点を持っている。第１の屈
曲点は、指のつけ根の約１／２インチ下方において手の
ひらを横切っている。第２の屈曲点は、人差し指のつけ
根に始まり親指を取り巻いている。これ等の屈曲点は、
自然の手の運動をするときは、幅の広いくさび形を形成
し、伝統的なグローブ閉鎖運動によっては幅の狭いくさ
び形を形成する。又手の甲は、屈曲線を備えており、第
１の屈曲線はこぶしの指関節部を横切り、第２の屈曲線
は、人差し指の約１／２インチ外側から始まり、まっす
ぐに手のつけ根の手首まで延びている。中央の指関節部
に沿って延びる付加的な屈曲線がある。

【０００５】グローブの設計を手の設計と比較する際
に、現在のグローブは、自然に手を閉じた状態に対して
設計される。屈曲線は、広いくさび形を形成するであろ
う。閉じた位置において、親指は他の指を横切って置か
れ、くぼみの寸法を減少させる。しかしグローブ内に囲
い込まれる手の甲は、自然に手の閉じた状態を妨げると
共にグローブの材料層が屈曲を妨げる。伝統的なグロー
ブ閉鎖に対する設計の長所は、屈曲線が狭いくさび形を
形成しなければならないと言う事実を含んでいる。グロ
ーブの親指は、薬指と小指とに平行に置かれてくぼみの
寸法を最大にする。囲い込まれた手の甲は、閉鎖を妨げ
る。ポケットは、人差し指を含んでいる。

【０００６】材料のこわさに関して、進歩したグローブ
の設計は、閉じている指と、グローブとの間の閉鎖状態
と剛性の連結とを高めるように、親指と外側の指とに沿
ってこわさを要求する。

【０００７】クッション作用は、手のひらの中で、下側
の手のひら部分に沿って生じなければならないし、人差
し指に与えられなければならない。グローブを手にぴっ
たりとはめて保持する特徴に関しては、次の点が考慮さ
れなければならない。すなわち（１）親指と他の指との
内側のループ、（２）指が扇状に広がること、重力がグ
ローブの保持を助けることができるくぼみの形状、
（４）指に対する充分な空間を持つ、きちっと合ったフ
ィンガー・スロット、及び（５）グローブに関する指の
伸長である。

【０００８】手の位置対グローブ性能に関して、２つの
手の位置が考慮される。古風な手の位置及び指の位置
は、他の指が互いに一層密接して親指に対して９０度を
なしている。この位置は、大きなポケットを提供する
が、感受性は一層減少させられる。

【０００９】前記した点を考慮して、好適なグローブの
概念は、（１）手の甲の位置の袋状部材内の空気、
（２）指を保持する空気システム、（３）ボールをつか
んだ後にボールを囲い込む活動的な空気システム、
（４）適当な屈曲点を生ずるキルティング状の箇所を持
つ空気袋状部材及び（５）グローブの閉鎖を強める活動
的な空気システムを採用する。

【００１０】野球用のグローブと膨張可能な装置とに関
する広範囲にわたる技術的な進歩があった。たとえば、
膨張可能な袋状部材を持つボクシング用グローブは、ラ
ムジィ（Ｒｕｍｓｙ）を発明者とする米国特許第３２
０，９７２号、シーブ（Ｓｈｉｂｅ）を発明者とする米
国特許第５３１，８７２号、ハーベィ（Ｈａｒｖｅｙ）
を発明者とする米国特許第５７０，０９２号、フラジー
ル（Ｆｒａｚｉｅｒ）を発明者とする米国特許第６０
０，７７９号、ケネディ（Ｋｅｎｎｅｄｙ）を発明者と
する米国特許第１，６２２，３２２号、スーザーランド
（Ｓｕｔｈｅｒｌａｎｄ）を発明者とする米国特許第
２，２７５，２０６号、スリザス（Ｓｌｉｚｕｓ）を発
明者とする米国特許第２，６５３，３１９号及びスィー
ト（Ｓｗｅｅｔ）を発明者とする米国特許第３，２１
７，３３３号に記載されている。

【００１１】競技会に使用する空気パット及びガード
は、エチンガー（Ｅｔｔｉｎｇｅｒ）を発明者とする米
国特許第４，０６７，０６３号及びドンジス（Ｄｏｎｚ
ｉｓ）を発明者とする米国特許第４，３７０，７５４号
に記載されている。種々雑多な目的のためのグローブ及
び二又手袋は、ピーズ（Ｐｅａｓｅ）を発明者とする米
国特許第９７２，２２４号、モリソン（Ｍｏｒｒｉｓｏ
ｎ）を発明者とする米国特許第１，０５３，２０４号、
フオティ（Ｆｏｔｉ）を発明者とする米国特許第２，８
４２，７７１号及びハレルド（Ｈａｒｒｅｌｄ）を発明
者とする米国特許第４，４８６，９７５号に記載されて
いる。最後に空気装置を含む野球用グローブの進歩につ
いては、リーチ（Ｒｅａｃｈ）を発明者とする米国特許
第４５０，７１７号、コッベ（Ｋｏｂｂｅ）を発明者と
する米国特許第１，４６５，２２３号、ケネディ（Ｋｅ
ｎｎｅｄｙ）を発明者とする米国特許第１，６０２，０
２７号及びヘイズ（Ｈａｙｅｓ）を発明者とする米国特
許第４，９３７，８８２号に記載されている。

【００１２】したがって本発明の目的は、（イ）使用者
の親指に対する小さい方の部分と、使用者の残余の指に
対する大きい方の部分とを形成することにより、使用者
の手用の空間を間に形成するグローブの前部部分及び後
部部分と、（ロ）使用者の手を、前記手用の空間内へ通
すように、前記グローブの下側縁部に設けた開口と、
（ハ）前記手用の空間内に位置させられる袋状部材と、
（ニ）この袋状部材を選択的に膨張させる膨張システム
とを備え、前記袋状部材に、前記グローブの大きい方の
部分内の大きい方の袋状部材部分と、前記グローブの小
さい方の部分内の小さい方の袋状部材部分とを設け、前
記膨張システムに、前記グローブを使用者の手へ合わせ
る状態を改良するように、前記袋状部材を選択的に膨張
させるための卵形のダイアフラムを持つポンプ・システ
ムを設けた、ゲーム用のグローブを提供することにあ
る。

【００１３】本発明の他の目的は、軽量な空気袋状部材
を野球及びソフトボール用のグローブ内に設けて、いつ
もびったりと合い衝撃を吸収する内部構造を提供するこ
とにある。

【００１４】本発明の他の目的は、容易に使用できるよ
うに近づきやすいポンプボタン、釈放部材又はこれ等の
類似物を提供することにある。

【００１５】本発明の他の目的は、古風な設計細部及び
材料を維持しながら、適当な空気システム設計によっ
て、調和した屈曲パターンを提供することにある。

【００１６】本発明の他の目的は、一層重いパッディン
グ（ｐａｄｄｉｎｇ）を除去するように、空気技術を使
用することによって、すべてのグローブの重量を持続す
るか又は減少させることにある。

【００１７】本発明の他の目的は、ゲーム用のグローブ
の特徴の変化するのを改良することにある。

【００１８】本発明の他の目的は、膨張技術を使用する
により、野球用のグローブが実際上いつでもぴったり合
うようにすることにある。

【００１９】本発明の他の目的は、野球及びソフトボー
ルのプレーヤーが、膨張圧力を変えることによって、グ
ローブの手に対する合い具合を変えるこてができるよう
にすることにある。

【００２０】本発明の他の目的は、選択的に袋状部材を
膨張させるのに使用するポンプの設計を改良することに
ある。

【００２１】本発明の他の目的は、手保持用の低圧袋状
部材と、指剛性用の高圧袋状部材とから成る膨張システ
ムを、野球用のグローブに補足することにある。

【００２２】本発明の他の目的は、膨張可能な袋状部材
をその適当な位置に確保するように、この袋状部材の周
辺に締めひも用の穴を設けることにある。

【００２３】本発明の他の目的は、野球用のグローブに
対するポンプのダイアフラムを卵形の構造に形成するこ
とにある。

【００２４】最後に、本発明の目的は、最高の快適と、
屈曲性及び有効性を与えるように、ゲーム用のグローブ
の設計特徴を改良することにある。

【００２５】以上、本発明の一層適切な目的の幾つかを
略述した。これ等の目的を、意図する本発明の一層卓越
した特徴及び応用の若干のものを単に例示したにすぎな
いと解釈すべきである。本発明の範囲内で、本発明を異
なる用途に適用し、本発明を変更することによって多く
の他の有利な結果を得ることができる。したがって本発
明の他の目的及び一層充分な理解を、特許請求の範囲に
加えて、添付図面に関連する好適な実施例の説明及び本
発の要約に言及することによって、得ることができる。

【００２６】

【発明の要約】本発明を要約するに本発明は、（イ）使
用者の親指に対する小さい方の部分と、使用者の残余の
指に対する大きい方の部分とを形成することにより、使
用者の手用の空間を間に形成するグローブの前部部分及
び後部部分と、（ロ）使用者の手を、前記手用の空間内
へ通すように、前記グローブの下側縁部に設けた開口
と、（ハ）前記手用の空間内に位置させられる袋状部材
と、（ニ）この袋状部材を選択的に膨張させる膨張シス
テムとを備え、前記袋状部材に、前記グローブの大きい
方の部分内の大きい方の袋状部材部分と、前記グローブ
の小さい方の部分内の小さい方の袋状部材部分とを設
け、前記膨張システムに、前記グローブを使用者の手へ
合わせる状態を改良するように、前記袋状部材を選択的
に膨張させるための卵形のダイアフラムを持つポンプ・
システムを設けた、ゲーム用のグローブにある。

【００２７】前記ポンプ・システムにさらに、前記ダイ
アフラムに作動できるように連結された、軸線方向に整
合した１対の弁を設け、これ等の弁のうちの第１の弁
を、前記ダイアフラムの押下げの際に、前記ダイアフラ
ムから前記袋状部材への空気の流動を許容するのに適す
るようにし、前記１対の弁のちの第２の弁を、前記ダイ
アフラムの釈放の際に、大気から前記ダイアフラムの内
部への空気の流動を許容するのに適するようにする。前
記弁の１つが、かものくちばし型の一方逆止め弁であ
る。前記弁の１つが玉弁である。前記ポンプ・システム
に、前記袋状部材を選択的に収縮させるように、ボタン
を設ける。使用者がグローブに接触し使用するように、
前記ダイアフラムと前記ボタンとを露出させて前記グロ
ーブの後部部分内に前記ポンプ・システムを支持するハ
ウジングを、前記グローブにさらに設ける。前記ボタン
が不注意に押下げられるのを防止するように、前記ボタ
ンに隣接して突起を前記グローブに設ける。

【００２８】又本発明は、前部材料と後部材料とで形成
され、これ等の間に手用の空間を形成しているゲーム用
のグローブにおいて、前記グローブの下側縁部に、使用
者の手を前記手用の空間内に通すように、開口を設け、
又前記グローブに、使用者の親指用に側方に配置した小
さい方の部分と、使用者の残余の指用の大きい方の部分
とを設け、前記手用の空間内において前記後部材料に隣
接して使用者の手の後に位置する袋状部材を設け、この
袋状部材に、締めひもを通過させるための穴を持つ周辺
フランジを設けた、ゲーム用のグローブにある。

【００２９】前記ゲーム用のグローブに、前記袋状部材
を選択的に膨張させ又は収縮させる弁手段と、前記グロ
ーブの使用者による操作及び制御のために、前記弁手段
の操作部分を露出させるように、前記小さい方の部分に
おいて前記後部材料に設けた穴手段とを設ける。前記袋
状部材に、前記グローブの大きい方の部分内の大きい方
の袋状部材部分と、前記グローブの小さい方の部分内の
小さい方の袋状部材部分と、これ等の袋状部材部分の間
の中間部分とを設ける。前記ゲーム用のグローブにさら
に、使用者の手の関節に対応する領域において、前記袋
状部材の前部表面及び後部表面をヒットシールするキル
ティング状の箇所を設ける。前記中間部分を、使用者の
手の甲の中央部分に位置させることができるようにし
た。

【００３０】使用者の手との確実な連結を確保するに、
グローブ内で使用され、前記グローブ内の袋状部材を膨
張させるための改良したポンプにおいて、使用者によっ
て押下げられ又は釈放されることが可能な、弾性材料で
形成された卵形のダイアフラムと、このダイアフラムに
連結され、軸線方向に整合した１対の弁と、前記弁と協
働し、押下げられるときに、空気圧を前記袋状部材から
除去する釈放弁と、を備え、前記１対の弁のうちの第１
の弁が、前記ダイアフラムの押下げの際に、このダイア
フラムから前記袋状部材への空気の流動を許容するのに
適するかものくちばし型の弁であり、前記１対の弁のう
ちの第２の弁が、前記ダイアフラムの釈放の際に、大気
から前記ダイアフラムへの空気の流動を許容するのに適
する玉弁である、ポンプを提供する。前記ポンプにさら
に、前記ダイアフラムと前記弁とを支持するためのハウ
ジングを設ける。

【００３１】以上の説明は、以下に続く本発明の実施例
の詳細な説明を一層よく理解することができることによ
って、この種技術に対する本発明の奇与を一層充分に高
く評価することができるように、本発明の一層適切なか
つ重要な特徴をむしろ広く略述した。特許請求の範囲に
記載された発明の対象を形成する本発明の他の特徴を後
述する。開示された概念及び特定の実施例を、本発明の
同じ目的を達成するように他の構造に変更し又は他の構
造を設計するための基礎として容易に利用できること
は、当業者にとっては容易に理解できることである。こ
のような均等な構造が、特許請求の範囲に記載された発
明の精神及び範囲を逸脱しないことは、当業者によって
認識できることである。

【００３２】本発明の本質及び目的を一層充分に理解す
るために、以下添付図面に関連して本発明の実施例を詳
細に説明する。

【００３３】

【好適な実施例の詳細な説明】図１、図２に、野球、ソ
フトボール又は類似のゲーム用のグローブ１０を示す。
このグローブ１０は、本発明により構成した膨張可能な
袋状部材１２を備えている。グローブ１０は、この設計
において大体において普通の野球用のグローブである。
できれば革のような材料から成る複数の前部部分１４及
び後部部分１６でグローブ１０を作る。この材料は、使
用者の親指を受け入れるための小さい方の部分２２と、
使用者の他の指を受入れるための大きい方の部分２０と
を形成する。前部部分１４と後部部分１６との間におい
て、グローブの下側縁部に開口２６を形成する。使用者
は、この開口を通って手を手用の空間内に挿入できる。
縫い綴じコード２８がグローブの各種の部分を連結し
て、グローブを単一部品に形成する。小さい方の部分
（以下親指部分と呼ぶ）２２と、大きい方の部分（以下
残余指部分と呼ぶ）２０との間の上部区域にウェッビン
グ３０が位置させられ、下部区域にくぼみ３２が位置さ
せられ、ウェッビング３０とくぼみ３２とが、ボールを
うまくつかむポケットを形成する。穴３４を後部部分１
６に形成し、使用者が、その人差し指をこの穴を通って
延ばすことができる。

【００３４】親指部分２２と残余指部分２０とは、ボー
ルをつかむときにボールを導き入れるように、使用者の
親指の運動によって残余の指の方へ、又は残余の指を親
指の方へ、くぼみ領域とウェッビング領域とのまわりに
回動可能である。

【００３５】袋状部材受入れ用のポケット４０を形成す
るように、グローブの内部に設けた材料層３８を持つ袋
状部材１２と、この袋状部材１２を膨張させるポンプ・
システム４４と、このポンプ・システムの部分を露出さ
せるために、グローブ１０に設けた穴４６とを除いて、
多くの点でグローブ１０は本質的には従来のものであ
る。

【００３６】グローブ１０の第１実施例を図１及び図２
に示し、袋状部材１２を点線で表わしている。このよう
な袋状部材を図３及び図５に明示する。袋状部材を、空
気不浸透性のエラストマー、できればウレタンから成る
２つの袋状部分５０，５２により形成する。他の類似の
軽量な、空気不浸透性の、膨張可能な材料を容易に利用
できる。２つの袋状部分５０，５２は、本質的に同じ形
状の前部部分及び後部部分から成り、縁部５４のまわり
にヒットシールされる。縁部のまわりのヒットシールに
加えて、点状箇所５６で示すヒットシールをさらに行な
う。このような点状箇所は、膨張させられた袋状部材
が、過度に厚くなるのを防ぐ。又このような点状箇所
は、グローブの曲げ及び閉鎖を高めるように、使用者の
指関節部又はその他の関節における作り付けの屈曲箇所
を構成する。

【００３７】袋状部材１２は、小さい方の部分すなわち
親指部分６２と、大きい方の部分すなわち他の指部分６
０と、親指部分と他の指部分との間の細長い連結部分６
４とにより形成される。他の指部分６０は、本質的に直
線部分６６を備え、直線部分６６は、グローブ１０の中
央部分付近から、グローブの各指部分６８の先端の方に
向ってグローブの指内に上向きに延びるのに適する。こ
のような他の指部分６６は、グローブの他の指部分６８
の下側部分内に受入れられるのに適する。袋状部材１２
の親指部分７０は、グローブの親指部分７２の下側部分
内へ延びこの下側部分内に位置させられるのに適する。

【００３８】袋状部材の親指部分及び他の指部分は、そ
れぞれ長さに沿う複数のヒットシールのキルティング状
の箇所５６を備えている。このようなキルティング状の
箇所は、親指部分及び他の指部分に対する剛性及び支持
力を付加する。又このようなキルティング状の箇所のた
めに、グローブの親指部分及び残余指部分においても、
使用者の親指及び残余の指の関節においても、たわみ性
が高められる。又複数のこのようなキルティング状の箇
所は、連結部分６４に配置されて、袋状部材の各部分を
共に制限された限度に保持する。袋状部材１２の連結部
分６４は、親指部分６２と他の指部分６０とを、同時に
膨張させまた、収縮させるように相互に連結することが
できる程度に比較的薄くなっている。又箇所５６は、動
作中かつ使用中に、袋状部材の過度なふくらみを防止す
る。

【００３９】図４は、図３に類似の別の実施例である。
図３の実施例においては、連結部分６４は、グローブの
後部部分の最下方縁部に位置させられている。図４の実
施例においては、連結部分６４は、穴３４の下縁部と、
グローブの下縁部との間の中間よりわずかに上方に位置
させられて、使用者の手の甲に対する支持を行う。

【００４０】図５は、使用者の手に位置させられたグロ
ーブ内に配置された袋状部材の一部分の断面図である。
収縮した袋状部材を実線で示すが、膨張した袋状部材を
点線で示す。使用者の手用空間７８の一部分である指用
空間７６を、グローブの中央区域に示す。図１及び２の
グローブに示された革は又、図５の前部及び後部に断面
で示されている。又図５に示すように、革又は類似物の
ような材料から成る中間層８０を設けて、この中間層
と、グローブの前部部分１４との間の詰物から指を隔離
する。適当に空気を吸込み排出できる子羊の革又は類似
物のようなたわみ性材料の層３８を、指用空間７６の背
後に位置させる。グローブの後部部分１６とこのたわみ
性材料の層３８とにより、ポケット４０を形成し、袋状
部材１２をポケット４０内に位置させる。織物の下縁部
は、接着剤又は縫い綴じのような連結手段によってポケ
ット４０を囲み、ポケット４０を閉じた状態に維持す
る。又釈放可能な連結手段を容易に利用できる。さら
に、袋状部材の下縁部をグローブに縫い綴じてもよい。
袋状部材１２を、ポンプ・システム４４を使用して適当
な程度に膨張させてもよい。同様に、空気を、選択的に
袋状部材から除去できる。このようにしてグローブを、
使用者の手に確実に合致するように作ることができるか
ら、ボールをつかむ際に、手に対するグローブのきしみ
を減らして、ボールをつかむ際に、手に対するグローブ
のきしみを減らして、ボールをつかむ場合の快適性、確
実性及び有効性を増大させる。

【００４１】袋状部材１２の膨張及び収縮を、図６ない
し図１０に明示したポンプ・システム４４によって行
う。ポンプ・システム４４は、できればブロー成形した
ポンプすなわちダイアフラム８６を備え、ダイアフラム
８６に逆止め弁８８，９０及び放出弁９２を関連させ、
これ等のダイアフラム、逆止め弁、放出弁及び袋状部材
１２はすべて相互に関連して、特定のグローブが特定の
使用者に確実に適合するように、袋状部材を選択的に膨
張又は収縮させて所望の結果を得るようにする。

【００４２】ダイアフラム８６は、天然ゴム又は合成ゴ
ム又はこれ等の混合物のような弾性のエラストマー質材
料で形成された単一部材である。ダイアフラムは、使用
者がその露出した外部表面９４を押し下げてダイアフラ
ム室内の容積を減少させるのに適する。ダイアフラムを
釈放するときには、ダイアフラム室内の空気の容積は増
加して、ダイアフラムは、図示のような通常の膨張した
形状にもどる。

【００４３】ダイアフラムの一方の縁部に沿って１対の
実質的に剛性の管９６，９８が設けてある。一方の管
は、空気をダイアフラムの内部から袋状部材内に運び、
他方の管は、空気を大気からダイアフラムの内部に運
ぶ。各管の内部表面は、できれば普通のかものくちばし
型（ｄｕｃｋ−ｂｉｌｌ ｔｙｐｅ）の１対の逆止め弁
８８，９０の１つの外部表面を受入れる。図６に示すよ
うに上側の逆止め弁９０を、ダイアフラムの釈放の際に
空気を大気からダイアフラム室の内部に吸込むことがで
きるように向きを定めて配置する。ダイアフラムの釈放
によって、ダイアフラムがもとに戻る際に、ダイアフラ
ム室の容積が増加し、吸込みが行われる。同じ構造では
あるが、反対方向に向きを定めた逆止め弁８８は、他の
管９６と協働する状態にあって、ダイアフラムが押し下
げられる際に空気をダイアフラム室の内部から袋状部材
へ移動させる。ダイアフラムが押し下げられることによ
って、ダイアフラム室内の容積が減少して、ダイアフラ
ム室内の圧力が増大する。

【００４４】逆止め弁８８，９０自体は、できればシリ
コンのようなエラストマー質材料で形成され、先端付近
の穴と、たわみ性のエラストマー質材料から成る扁平な
リボン状構造の管１０２とを備えている。このような構
造は、普通のかものくちばし型弁を構成する。通常の状
態のもとでは、各逆止め弁は、これを通っての空気の流
れを妨げるように定められる。しかし、ダイアフラムの
押し下げ又は釈放によって、逆止め弁の反対側に圧力差
が生ずるときは、逆止め弁の管１０２は開いて、矢印に
より示す一方向に空気を流通させる。ポンプ作用を中止
するときは、各逆止め弁の管１０２は閉じて、この管を
通ってさらに空気が移動するのを妨げる。

【００４５】逆止め弁８８，９０は、ハウジング１０４
内に支持される。又このハウジングはアダプタ１１２を
支持し、このアダプタは、ダイアフラムの管を、一方弁
に連結する。ハウジング１０４とアダプタとは、剛性の
材料できればポリウレタンのようなプラスチックで構成
される。ハウジング１０４は上部穴１０６を備え、釈放
ボール１０８が上部穴１０６内に位置させられる。釈放
弁９２は、ストッパーを下向きに付勢するように、使用
者によって押し下げられるのに適する上部表面すなわち
ボタン１１０を備えている。釈放ボール１０８は球形で
あって、対応する形状の穴１０６内に着座させられる。
したがって、ボタン１１０と釈放弁１０８との下向き移
動により、ストッパーとハウジング穴の壁との間に開口
が生じ、袋状部材内の加圧空気を釈放する。コイルばね
１１４をボタン１１０とハウジング１０４との間に位置
させて、使用者の指により生ずる圧力の釈放の際に、ス
トッパーを上向きに付勢して、空気を袋状部材内に保持
する。袋状部材とダイアフラムとを空気連通状態に連結
するように、釈放ボール１０８の下側に、連続した空気
通路１１８を設ける。

【００４６】ハウジング１０４を、接着剤又は溶接によ
って袋状部材１２に連続し、穴４６を経てグローブ１０
内に延ばし、ダイアフラム８６とボタン１１０とを露出
させる。このようにしてダイアフラムを露出させること
により、使用者によって利用できると共に同様に釈放弁
１０８を露出させて、使用者によって利用できるように
する。

【００４７】袋状部材の他の変型を図１１及び図１２に
示す。袋状部材のさらに他の変型を、図１４、図１５及
び図１６に示す。図１１に示す第１の変型の袋状部材１
２２は、指部分１１８が図１ないし図３に示す指部分よ
り細長くて、グローブの指部分の全長に延びている点を
除いて図１ないし図３に示す袋状部材に類似している。
さらにヒットシールしたキルティング・ライン１２４
を、親指部分及び他の指部分に設け、使用者の親指及び
他の指を越えた区域のグローブに剛性及び強度を付加す
る。

【００４８】図１２に示す他の変型においては、膨張可
能な袋状部材１２８は、実際上は、図１ないし図３に示
す袋状部材と同じか又は類似の構造の第１のすなわち低
圧の袋状部材１３０と、さらにグローブの他の区域に位
置させられた第２のすなわち高圧の袋状部材１３２とに
より形成された袋状部材システムである。高圧の袋状部
材１３２は、低圧の袋状部材１３０の親指部分及び他の
指部分から外向きに延び、低圧の袋状部材の親指部分及
び他の指部分によって前もってふさがれてないグローブ
の空間をふさぐ。高圧の袋状部材の目的は、グローブの
親指部分と他の指部分とに、それ等の先端１３４の区域
に隣接する場所まで広い範囲にわたって剛性を付加する
ことである。先端の区域は、グローブを作る革又は他の
材料の強度及び剛性を除いては自立性はない。このよう
にして、普通の革のような高価な材料を少なくするか又
はこのような普通の革より薄い革を使用して作ることが
できるので費用を節約できる。

【００４９】このような第２の高圧の袋状部材１３２
を、使用者の手とグローブとの間において、第１の低圧
の袋状部材の場所に置くべきではないことが判明した。
その理由は、過剰な圧力は使用者に不快感を与え、長時
間の使用後に血液の循環を遮断するかもしれないからで
ある。さらに図１２に示す袋状部材の変型においては、
使用者の中指及び人差し指に隣接して高圧の袋状部材の
指部分は、設けられていません。その理由は、グローブ
の剛性は、使用者の親指と薬指と小指とを越えたグロー
ブの末端において最も要求されるからである。したがっ
てたわみ性は、中指と人差し指とにおいてグローブの中
央部分までにわたって存在することが望ましい。このよ
うにして、使用者がボールをつかむときに、使用者に最
大のたわみ性を加えるように、グローブと袋状部材との
全体を構成する。第１の低圧の袋状部材は、使用者の人
差し指の領域に指部分を設けてない。その理由は、その
他の指部分及び親指部分が、ボールをつかむときに使用
者の人差し指のまわりに回動するからである。同様に、
使用者のこぶしの指関節部の真下の手の甲には、袋状部
材はない。その理由は、このような場所のたわみ性が軽
減されるからである。このことは、第１及び第２の両袋
状部材の中央連結部分１３６，１３８を、こぶしの指関
節部に隣接する手の甲を横切るようにするよりもむし
ろ、手首の真上の手の背後に設けることによって調節さ
れる。この袋状部材の構造を調節するために、グローブ
の後部部分を、より長い距離にわたって下向きに延ばし
て、使用者の手首全体をおおい、親指部分を残余指部分
の連結する袋状部材の中央部分に対する遮蔽した通路を
形成する。

【００５０】低圧の袋状部材１３０の中央連結部分は、
このような袋状部材を構成する空気を通さない材料のシ
ートの延長部分である。第２の高圧の袋状部材１３２に
おいては、中空の管１３８がこの高圧の袋状部材の２つ
の部分を連結して、高圧の袋状部材全体にわたって共通
の圧力になるようにする。さらに第２のポンプ１４２
を、小指部分の先端部付近においてグローブの後部部分
に位置させ、高圧の袋状部材を、低圧の袋状部材とは同
じであるが空気作用的には独立した方法で膨張させ又は
収縮させる。高圧の袋状部材は、約４ないし５ポンド毎
平方インチに膨張させようとするが、低圧の袋状部材
は、約２ないし３ポンド毎平方インチに膨張させようと
するように意図される。

【００５１】最後に第２の高圧の袋状部材の構造を、各
指部分の領域に、そのつけ根において中央開口１４４を
設け、この中央開口内に、第１の低圧の袋状部材の対応
する親指部分及び他の指部分を位置させる。このように
して使用者の親指及び反対端部の２本の指とは、低圧の
袋状部材に接触するが、高圧の袋状部材によって包囲さ
れ、使用者の手に過剰な圧力を加えることなく、所望の
剛性をグローブに与えることができる。この袋状部材の
薬指部分に沿う断面を図１３に示す。

【００５２】図１４，１５及び１６に、第１の低圧の袋
状部材のさらに他の変型を示す。図１３の変型において
は、袋状部材１４８の親指部分及び他の指部分は、図１
ないし３の袋状部材と実質的に同じであって、使用者の
親指及び他の指に実質的に等しい長さにわたって延びて
いる。しかしこのような指部分のヒートシールのキルテ
ィング状の箇所の代りに、親指部分及び他の指部分の長
さに沿って軸線方向に延びるウエルドライン（ｗｅｌｄ
ｌｉｎｅｓ）１５０を設ける。同様にウエルドライン
１５０を、手首の甲を横切る後部保持領域に設けて、こ
のような場所において低圧の袋状部材が過度に拡大する
のを防止する。

【００５３】図１５に示す袋状部材１５４は、一層短い
構造の指部分により、使用者の指の中央部分だけを支え
るようにした点を除いて、図１４の袋状部材に類似して
いる。特に袋状部材は、こぶしの指関節部の上方から、
指の中央の関節を横切って、指の最外側の関節の途中ま
で延びるように位置させられている。さらに、変型の空
気管１５６を設けて、袋状部材の手首部分と、親指部分
と、他の指部分とを一層直接に連結する。

【００５４】図１６に示す袋状部材１６は、その親指部
分と他の指部分とを連結する中央区域１６２を拡大し
て、手の甲にかぶせる部分を形成し、使用者の手首の上
方でこぶしの指関節部又は手の他の屈曲箇所の下方の使
用者の手の甲の中央部分に対する付加的な支持を行う点
を除いて、図１４に示す袋状部材に類似している。した
がって最下部のクロス−ピース（ｃｒｏｓｓ−ｐｉｅｃ
ｅ）１６４は、使用者の手首の真上で普通のグローブの
最下部縁部の下方に位置させられる。このような新規な
クロス−ピース１６４を収容するために、グローブの後
部部分を普通のグローブに比べて増加した量だけ下向に
ほとんど使用者の手首まで延ばして、使用者の手にグロ
ーブを所望のとおり確保することができる。図１４に示
すグローブの場合にも、袋状部材を収容するために、グ
ローブの後部部分を、普通のグローブに比べて増加した
量だけ下向きに延ばしている。

【００５５】図１７ないし２０に、さらに別の変型の膨
張可能な袋状部材１７２を備えた、野球、ソフトボール
又はこれ等の類似のゲーム用のグローブの他の実施例を
示す。このグローブは、各種の部分に改良したたわみ性
を与えて、グローブをたわみ性部材と共に使用するのを
一層有効にする。屈曲箇所と袋状部材とを除いて、この
グローブは、多くの点において従来から知られてる。こ
のグローブにおいては、袋状部材受入れ用のポケットを
形成するために、グローブの内部に材料層を備えてい
る。又このグローブは、膨張／収縮システムすなわちポ
ンプ・システム１７４を備え、膨張及び収縮の目的でポ
ンプ・システム１７４の部分を露出させるようにグロー
ブに設けた穴によって、袋状部材を膨張させ、或いは収
縮させる。

【００５６】図２１に、鎖線で示した袋状部材１７２を
持つグローブ１７０を示す。袋状部材自体を特に図２２
に示す。空気を通さないエラストマー、できればウレタ
ンから成る２つの部分品で形成される。他の類似の軽量
な、空気を通さない、膨張可能を、容易に利用できる。
袋状部材の２つの部分品は、本質的には同じ形状の前部
部分及び後部部分であり、ＲＦ溶接又は他の方法で連結
され、それ等の縁部のまわりを密封される。縁部のまわ
りのシールのほかに、さらに他の溶接又はヒートシール
又はキルティングにより形成された箇所１７８が設けら
れる。このような箇所１７８は、膨張した袋状部材が過
度に厚くなったり、枕状になったりするのを防止する。

【００５７】袋状部材は、２つの主要な部分すなわち親
指部分１８２と、他の指部分１８０と、これ等両部分の
間の細長い連結部分１８４とにより形成される。他の指
部分は、直線状部分１８６を主要な部分としており、こ
の直線状部分１８６は、グローブの中央部分付近からグ
ローブの指部分の方に向って上向きに延びるのに適す
る。このような指部分は、使用者の小指、薬指及び中指
に対応する。このような指部分は、使用者の指関節部の
上方において最端部の指関節の下方まで上向きに使用者
の手の甲の上に横わるのに適している。袋状部材の親指
部分１８２は、グローブの親指部分の下側部分の方へ延
びこの下側部分に隣接して位置させられるのに適してい
る。

【００５８】袋状部材の親指部分及び他の指部分は、そ
れぞれそれ等の長さに沿ってヒートシールしたキルティ
ング状の箇所１７８を備えている。このような箇所は、
親指部分及び他の指部分が枕状になるのを防止しなが
ら、これ等の親指部分及びたの指部分とにたわみ性と自
立性とを与える。複数のこのようなキルティング状の箇
所は、親指部分内に位置する。単一のキルティング状の
箇所は、指関節部に隣接して関節の上方の各他の指部分
内に位置する。袋状部材の連結部分は、比較的薄くて、
親指部分と他の指部分とを相互に連結して、同時に膨
張、収縮できるようにする。又袋状部材及びグローブの
親指部分及び他の指部分の使用者の親指及び他の指の関
節に関係する位置によって、たわみ性は高められる。

【００５９】袋状部材の親指部分に隣接する部分と、他
の指部分に隣接する部分との間の領域において、袋状部
材は、独特の特徴及び部分を備えている。第１の部分１
８８は、クロスオーバー領域であり、このクロスオーバ
ー領域において袋状部材の連結部分が指状部分の方に向
う方向に弧状に上向きに、グローブの開口から遠ざかる
向きに曲げられる。この構造は、グローブを垂直方向軸
線のまわりに曲げることを許容する。さらに、他の指部
分に密接する袋状部材の側において、袋状部材は、グロ
ーブの後部部分の開口の下方に拡大部分９０を備えてい
る。このことによって指関節部の真下の手の甲に対する
支持を提供し、さらに使用者の手の関節の移動を抑制す
ることなく、使用者の手とグローブとの間を最高に確実
に連結する。

【００６０】従来知られたグローブ及び前述したグロー
ブの実施例とは異なるグローブの領域は、図１７に示す
ように、使用者の手用の開口の上方のグローブの下側後
部部分に設けた主要な切抜き部分すなわちカットアウト
部分１９４を備えている。このカットアウト部分は、人
差し指用の穴から小指のつけ根の方に向ってテーパの付
いた大体において水平な側方の限界部分１９６を備えて
いる。この側方の限界部分は、下向きに曲げられ、使用
者のこぶしをおおって、たわみ性を付加する。又このよ
うなカットアウト部分は、垂直方向の限界部分２００を
備え、この限界部分は、人差し指用の穴から上方及び下
方に延びて、使用者の手の親指と他の指との間の垂直軸
線のまわりの屈曲を向上させる。

【００６１】グローブのカットアウト部分の領域は、た
とえばネオプレン・シート又はニット・ナイロン・ファ
ブリック（ｋｎｉｔ ｎｙｌｏｎ ｆａｂｒｉｃ）のよ
うなたわみ性材料層２０４によっておおわれて、袋状部
材に圧力を加える際に、袋状部材の膨張によって生じる
伸張性を制限する。たわみ性材料層は、その周辺のまわ
りを、グローブの内部に縫い綴じされる。たわみ性材料
層の位置及び特性によって、たわみ性材料層は、裏当て
表面を形成することにより、袋状部材の膨張によって、
その材料を付勢して使用者の手の甲に圧接してグローブ
と使用者の手との間に連結力すなわち結合力を加える
が、グローブとたわみ性材料層とは伸びが制限されるだ
けである。この結果、グローブと使用者の手との間に最
大の確保状態が得られると共に、その上に使用中に必要
とするたわみ性を許容することができる。

【００６２】さらに、ウェッビングの末端において、グ
ローブの下側後部部分にカットアウト部分２０６を形成
することによってたわみ性を生じさせ、たわみ性材料層
により提供されるたわみ性を補足する。

【００６３】又グローブの後部部分に、ウェッビングの
反対側において垂直方向に延びる開口２０８を位置させ
る。これ等の開口は、それぞれ３個から成る２組の開口
であり、これ等の開口は、グローブの下側後部部分のた
わみ性材料層と類似の布によってふさがれる。このよう
にして、３部分から成るウエブとして機能するウェッビ
ングに隣接する領域においてたわみ性を増大させること
が可能である。

【００６４】図１８に示すようにほぼ垂直方向のカット
アウト２１２を設けることによってグローブの前部部分
にたわみ性を加える。グローブの後部部分に設けた開口
に類似の開口をたわみ性材料層によっておおう。垂直方
向の前部の開口を、中央下側パッディングくぼみ２１４
の対向する側に位置させる。このような中央下側パッデ
ィングくぼみは、たとえば、通常の場合にはフェルトの
ようなクッション状のパッディング材料を入れるよう
に、周辺の縫い綴じ部分２１６を持つ領域である。カッ
トアウト２１２の対向する側にレース２１８を設ける。
レース２１８に類似するレース２２０を中央下側パッデ
ィングくぼみ２１４の周辺のまわりに設け、両レースに
よって、この中央下側パッディングくぼみの底部におい
て、グローブの屈曲箇所を強くする。したがってグロー
ブの縁部と底部とに設けたパッディングは、屈曲線にお
いて互いに連結される３つの異なる部分である。

【００６５】袋状部材１７２の膨張及び収縮を、ポンプ
・システム１７４によって行う。このポンプ・システム
を図２３，２４に明示する。このポンプ・システム１７
４は、できればゴムのディップ（ｄｉｐ）成形又はブロ
ー成形又は射出成形によって作ったポンプすなわちダイ
アフラム２２４を備えている。ダイアフラム２２４に、
一方弁２２６，２２８と、釈放弁２３０とを関連させ、
これ等のすべてを互いに関連させると共に袋状部材に関
連させ、袋状部材を選択的に膨張させ又は収縮させる所
望の結果を得るようにして、特定のグローブと特定の使
用者との適当なぴったりした状態を確保する。

【００６６】ダイアフラム２２４は、天然又は合成のゴ
ム又はこれ等の混合物のような弾性エラストマー質材料
で形成した単一部分品である。ダイアフラム室２３４内
の空気の容積を減少させるように、ダイアフラムは、使
用者によってダイアフラムの外部表面を押し下げるのに
適するようになっている。ダイアフラムを釈放する際
は、ダイアフラム室内の空気の容積は増加して、ダイア
フラムは、図示するような通常の膨張した構造にもど
る。

【００６７】空気をダイアフラムの内部から袋状部材内
へ運ぶ部材２３６と、空気を大気からダイアフラムの内
部へ運ぶ部材２３８とから成る、１対の本質的剛性な部
材を、ダイアフラムの対向する側において軸線方向に整
合させる。各部材２３６，２３８の内部表面は、１対の
逆止め弁２２６，２２８の外部表面を受入れる。これ等
の逆止め弁は、できれば従来の型式の逆止め弁である。
一方の逆止め弁２２８は、市販されているディスク・ダ
イアフラム弁であり、ダイアフラムの釈放のときに、大
気からダイアフラム室の内部に空気を吸込むことができ
るように向きを定められる。ダイアフラムがその図示の
位置へもどる際に、ダイアフラムは、ダイアフラム室の
容積を増加して吸込みを生ずる。かものくちばし型の一
方弁２２６は、反対方向に向いた逆止め弁である。ダイ
アフラムを押下げてダイアフラム室内の容積を減少さ
せ、ダイアフラム室内の圧力を増加させる際に、ダイア
フラムの内部から袋状部材へ空気を移動させるのに関連
して、一方弁２２６は作動する。

【００６８】通常の状態のもとでは、これ等の各弁は、
空気の流通を妨げるように構成されている。しかし、ダ
イアフラムの押下げ又は釈放によって各弁の対向する側
に圧力差が生ずるときに、逆止め弁の管１０２は開い
て、矢印で示すように一方向に空気を流通させる。ポン
プ作用を中止するときは、各逆止め弁の管１０２は閉じ
て空気が逆止め弁を通ってさらに移動しないようにす
る。

【００６９】逆止め弁は、ハウジング２４２内に支持さ
れている。又ハウジング２４２は、アダプタ２２６を支
持体し、このアダプタはダイアフラムの管を一方弁に連
結する。ハウジングとアダプタとを、剛性の材料、でき
ればポリウレタンのようなプラスチックで構成する。ハ
ウジング２４２は、釈放ボール２４６が位置する上部穴
を備えている。放出弁に、上部表面部材すなわちボタン
２４８を設け、このボタン２４８を、使用者によって押
下げられてストッパーを下向きに付勢するのに適するよ
うにする。釈放ボールは球形であって、対応する形状の
穴２５０内に着座させられる。コイルばね２５２に逆ら
ってのボタンの下向きに移動は、釈放ボールを下降さ
せ、ストッパーとハウジングの穴の壁との間に開口を生
じさせて、袋状部材内の加圧空気を釈放する。コイルば
ねを、ボタンとハウジングとの間に位置させて、使用者
の指によって生ずる圧力の釈放の際にストッパーを上向
きに付勢することにより、空気を袋状部材内に保持す
る。釈放ボールの下方に、袋状部材とダイアフラムとを
空気連通状態にする連続した空気通路がある。

【００７０】ハウジングは、接着剤又は溶接によって袋
状部材に連結され、グローブ内の穴を貫き、ダイアフラ
ムとボタンとを露出させる。このようにしてダイアフラ
ムが露出されることにより、ダイアフラムを使用者によ
って使用できるようにすると共に放出弁のボタンを同様
に又露出させて、使用者により使用できるようにする。

【００７１】ポンプ・システムの寿命を延長するため
に、図２５，２６に示すようにダイアフラム２２４と、
ボタン２４８とに、たわみ性であり弾性のエラストマー
質の材料から成るカバー２５４を設ける。ダイアフラム
とボタンとは、穴を貫いてグローブから外向きに延び
る。カバー２５４を、ダイアフラムとボタンとをおおう
ような寸法及び形状にし、この穴の周辺にカバーを縫い
綴じるために、この穴の内部において、周辺唇状部を、
カバー２５４に設ける。このようにして、カバーの上半
分を押し下げることによって袋状部材を膨張させるよう
に、ダイアフラムを収縮し伸張させることができる。同
様に、ボタンに隣接するカバーの下半分を押すことによ
って、袋状部材の圧力を除去することができる。

【００７２】図２７、２８、２９、３０に示す最後の実
施例のグローブ３０２は、多くの点において前述したグ
ローブに類似している。このグローブは、使用者の親指
用の小さい方の部分すなわち親指部分３０６と、使用者
の残余の指用の大きい方の部分すなわち残余指部分３０
４とを備えている。図３１に示す膨張可能な袋状部材３
１０は、使用者の手の甲に位置し、グローブの残余指部
分３０４に隣接する大きい方の部分すなわち他の指部分
３１２と、グローブの親指部分３０６に隣接する親指部
分３１４と、これ等の間の連結部分３１６とを備えてい
る。袋状部材３１０を、ウレタン又は類似のたわみ性の
空気を通さない材料のフェーシング・シート（ｆａｃｉ
ｎｇ ｓｈｅｅｔ）で形成する。袋状部材は、グローブ
の縁部に隣接し、穴３２２を持つ張り出した周辺３２０
を備えており、この穴は、グローブの締めひも３２４す
なわちレーシング・ストリング（ｌａｃｉｎｇｓｔｒｉ
ｎｇ）を受入れるのに適する。この結果、グローブ・ラ
イニングへの縫い綴じに先立ってグローブ内へ袋状部材
を適当に配置することができると共に、使用中に袋状部
材を所定位置に保持するのに役立つ。

【００７３】さらにグローブに関して、ウェッビング３
２８は、大体において垂直に延びる、２つの細長い卵形
部分３３０を持つ単一部分構造から成る。各卵形部分
を、貫通する穴を持つ材料層と、これ等の層の間に位置
するたわみ性のメッシュ材料３３２との重なった材料層
で形成される。卵形部分３３０は、ウェッビングの垂直
方向の中心線の対向する側に配置される。

【００７４】図３３、３４に空気システム３３６を示
す。この空気システムは、エラストマー質のダイアフラ
ム３３８すなわちポンプ球を備えている。このダイアフ
ラム３３８を、できればデイップ成形したラテックスで
形成する。このダイアフラム３３８に、軸線方向に整合
した円筒形の入力開口３３４と、円筒形の出力開口３４
２とを設ける。ダイアフラムの上部部分を、大体におい
て卵形の構造にし、使用者によって押し下げられ又は釈
放されて、空気を袋状部材３１０内へ押し込むのに適す
るようにする。ダイアフラム３３８は、出力開口３４２
に隣接して袋状部材３１０に、作動できるように連結さ
れる。ダイアフラム３３８は、入力開口３３４に隣接し
て、大気に、作動できるように連結される。

【００７５】入力開口３４０に、入口逆止め弁３４８が
設けられる。入口逆止め弁３４８は、これを貫いて延び
る円筒形の穴３５０と、本質的に剛性のボール３５４を
受入れるために頸部に設けた拡大部分３５２とを備えて
いる。入口逆止め弁３４８の内側端部に設けたたわみ性
の唇状部によって、ボール３５４入口逆止め弁内に位置
させることができる。ダイアフラム３３８の釈放によっ
てボールを前方に移動させて、空気をダイアフラム室３
５８内へ入れることができる。ダイアフラム３３８が押
下げられるときに、ボール３５４を後方に移動させて、
空気がダイアフラム室から大気へ逃げるのを妨げること
ができる。とげ部分すなわち隆起部分３６０を、入口逆
止め弁３４８の周囲に位置させて、ダイアフラムの開口
に隣接する環状のくぼみ内に受入れられるのに適するよ
うにして、入口逆止め弁３４８を所定位置に保持する。

【００７６】アダプタ弁３６４を、ダイアフラムの出力
開口３４２に位置させる。このアダプタ弁３６４は、そ
の内側端部においてダイアフラム室３５８に連通し、外
側端部において袋状部材３１０と連通するのに適する。
入口逆止め弁３４８の環状のくぼみに類似のダイアフラ
ムの環状のくぼみ内に、隆起部分３６０を受入れる。か
ものくちばし型の弁３６６を、その長さの大部分にわた
って円形断面を持つようにし、アダプタ弁３６４の出力
端部に受入れる。アダプタ弁の出力端部に、扁平な線状
部３６８までテーパを付けて、空気をダイアフラム室か
ら袋状部材の方へ向って外向きに流通させて、典型的な
かものくちばし型の様式で袋状部材の充てんを行うこと
ができる。

【００７７】入口逆止め弁３４８と、アダプタ弁３６４
とを、できればダイアフラムの材料より硬い材料、たと
えばアルミニウムから成るねじ切り盤で加工した部品で
作ることにより、両者間に確実な連結を維持することが
できるようにする。

【００７８】ダイアフラムの全出力端部を、剛性なエラ
ストマー質の取付け部材３７２内に受入れる。この取付
け部材に、円すい形断面を持つ垂直方向に配置した穴３
７４を設ける。この円すい形断面に組う円すい形状の釈
放プランジャー３７６に、穴内に位置したときの上端部
にボタン３７８を形成する。ばね３８０を、釈放プラン
ジャー３７６と取付け部材３７２との間に位置させて、
釈放プランジャーを上向きに付勢することにより、取付
け部材の穴を通って流れる袋状部材からの空気の損失を
防止する。しかし、袋状部材が充てんされ、釈放プラン
ジャーのボタンが使用者によって押下げられるとき、ば
ね３８０に逆らう動作によって、釈放プランジャーの縮
小した中央部分の縁部において、空気が袋状部材から穴
３７４の縁部のまわりを通って流通することができる。

【００７９】かものくちばし型のフランジ部分のつかみ
作用によっては、もはやかものくちばし型のまわりの一
次シールを提供できない。この一次シールは、アダプタ
弁３６４と取付け部材３７２との間でかものくちばし型
のフランジを半径方向につかむことによって得られる。
かものくちばし型の弁３６６は、アダプタ弁３６４の出
力端部においてニップルをおおって位置させられる。こ
のニップルは、かものくちばし型の弁３６６の内径より
わずかに大きい。次いでこのかものくちばし型の弁とア
ダプタ弁とから成るアセンブリを、取付け部材の穴内へ
押し込む。取付け部材のこの穴は、くちばし型の弁の外
径よりわずかに小さい。

【００８０】空気システム全体は、弾性のゴム・カバー
３８４によって包囲される。ゴム・カバー３８４は、ダ
イアフラム上に位置させることができる。卵形の構造の
大きい方の部分３８６を備えている。この卵形の主軸線
は、グローブの親指部分の縦方向軸線に平行である。又
このゴム・カバーは、釈放プランジャー上に位置させる
ように、短い長さの縮小した部分すなわち小さい方の部
分３３８を備えている。このようにして使用者は、ゴム
・カバーの大きい方の部分にポンプ操作を行なって、周
期的にダイアフラムを押下げることにより、袋状部材を
所望の圧力に膨張させることができる。押下げ部分３９
０によってゴム・カバーの小さい方の部分を押下げるこ
とにより、ボタン３７８とプランジャーとを押下げ、空
気をゴム・カバー内へ逃がし、ゴム・カバーの対向する
側に設けた穴を通って外方へ逃がす。ボタン３７８に隣
接し、その周囲の半分を包囲する突起３９２により、そ
の不注意を押下げを防止する。さらに、ゴム・カバー３
８４の側部に設けた穴３９５（図３７に示す）は、袋状
部材を膨張又は収縮させるために、空気をポンプへ又は
ポンプから流すようにする助けになる。

【００８１】取付け部材の１つの付加的な特徴は、下向
きに延びる複数の突起３９４である。これ等の突起３９
４は、袋状部材の膨張又は収縮の間に袋状部材の向き合
う表面を隔てるように保持する作用をする。この結果、
袋状部材の材料層が面接触することによって生ずるこの
領域での空気の流れの不注意な停止を防止する。

【００８２】ゴム・カバー３８４の周辺は、フランジ３
９６を形成するように扁平である。このフランジを、グ
ローブの穴３９８の縁部の下方に位置させ、この穴を貫
いて空気システムとゴム・カバーとが延びている。グロ
ーブとフランジとの間の縫い綴じ線が、空気システムの
作動使用中に空気システムの各部品を所定位置に確保す
る。

【００８３】卵形の形状の主要な利点は、グローブの親
指部分において幅が制限されることである。ゴム・カバ
ーと、締めひもとは並べて配置されなければならない。
卵形の形状は、ポンプの容積を増加するが、その幅を減
少させることができる。さらにダイアフラムの周辺寸法
を減少させることによって、使用者が、膨張した袋状部
材によってグローブを強く握るときに、不注意にゴム・
カバーにより釈放用のボタンを押し下げる可能性を減少
させる。

【００８４】本発明の開示は、特許請求の範囲に含まれ
ると共に前記説明に含まれる開示を含んでいる。本発明
は、ある程度詳細に好適な実施例の型式で説明されてい
るが、好適な実施例の開示は、１例を表現したにすぎ
ず、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、構造の
細部、部分品の組合せ及び配列において多数の変化を行
なうことができるのは明らかである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明ゲーム用のグローブの第１実施例の野球
用のグローブの正面図である。

【図２】図１の野球用のグローブの背面図である。

【図３】図１に類似の正面図であるが、使用者の手とグ
ローブとを休止状態においてファントム・ラインで示
す。

【図４】図３に類似であるが、本発明の第２実施例を示
す。

【図５】図１、図２、図３に示すグローブを中指に沿っ
て切断した断面図である。

【図６】ポンプ・システムの平面図である。

【図７】図６の６−６線に沿う部分断面図である。

【図８】図７のポンプ・システムの左側立面図である。

【図９】図６、図７、図８に示すハウジングの断面図で
ある。

【図１０】図６のポンプ・システムの側面図である。

【図１１】本発明ゲーム用のグローブの第３実施例を示
す、図３に類似の正面図である。

【図１２】本発明ゲーム用のグローブの第４実施例を示
す、図１１に類似の正面図である。

【図１３】図１２に示すグローブの中指に沿う断面図で
ある。

【図１４】本発明ゲーム用のグローブの第５実施例を示
す正面図である。

【図１５】本発明ゲーム用のグローブの第６実施例を示
す正面図である。

【図１６】本発明ゲーム用のグローブの第７実施例を示
す正面図である。

【図１７】本発明ゲーム用のグローブの第８実施例を示
す背面図である。

【図１８】図１７のグローブの正面図である。

【図１９】図１７に示すグローブの位置をずらせた背面
図である。

【図２０】図１７に示すグローブの側面図である。

【図２１】図１７、図１８、図１９、図２０に示すグロ
ーブの正面図であり、袋状部材をファントム・ラインで
示す。

【図２２】図２１に示す袋状部材自体の正面図である。

【図２３】図１７、図１８、図１９、図２０、図２１に
示すグローブに使用されるポンプ・システムの平面図で
ある。

【図２４】図２３に示すポンプ・システムの側面図であ
る。

【図２５】図２３、図２４に示すポンプ・システム用の
カバーの平面図である。

【図２６】図２５に示すカバーの断面図である。

【図２７】本発明ゲーム用のグローブの第９実施例の側
面図である。

【図２８】図２７に示すグローブの背面図である。

【図２９】図２７に示すグローブの図２７とは反対側か
ら見た側面図である。

【図３０】図２７に示すグローブの正面図である。

【図３１】図２７、図２８、図２９、図３０に示すグロ
ーブに使用される袋状部材の平面図である。

【図３２】図２７、図２８、図２９、図３０に示すグロ
ーブと袋状部材との平面図である。

【図３３】図３１、図３２に示す袋状部材用の空気シス
テムの平面図である。

【図３４】図３３に示す空気システムの断面図である。

【図３５】図３３に示す空気システム用のカバーの側面
図である。

【図３６】図３５に示すカバーの平面図である。

【図３７】図３５に示すカバーの斜視図である。

【符号の説明】

１４ 前部部分 １６ 後部部分 ３０２ グローブ ３０４ 大きい方の部分 ３０６ 小さい方の部分 ３１２ 大きい方の袋状部材部分 ３１４ 小さい方の袋状部材部分 ３３６ ポンプ・システム ３３８ 卵形のダイアフラム

フロントページの続き (72)発明者 アンドルー、ジョウンズ アメリカ合衆国マサチューシッツ州02131、 ラスリンデイル、ビーチ・ストリート 112番 (72)発明者 デイヴィド、ピー、チャステイン アメリカ合衆国マサチューシッツ州01720、 アクシャン、ワシンタン・ドライヴ 21番 (72)発明者 ハーヴィ、エィ、コセルカ アメリカ合衆国マサチューシッツ州02143、 サマヴィル、サミット・アヴィニュー 16 番 (72)発明者 カール、エル、メイドー アメリカ合衆国マサチューシッツ州02134、 オールスタン、アパートマント・８、カマ ンウエルス・アヴィニュー 1125番

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （イ）使用者の親指に対する小さい方の
   部分と、使用者の残余の指に対する大きい方の部分とを
   形成することにより、使用者の手用の空間を間に形成す
   るグローブの前部部分及び後部部分と、 （ロ）使用者の手を、前記手用の空間内へ通すように、
   前記グローブの下側縁部に設けた開口と、 （ハ）前記手用の空間内に位置させられる袋状部材と、 （ニ）この袋状部材を選択的に膨張させる膨張システム
   と、を備え、 前記袋状部材に、前記グローブの大きい方の部分内の大
   きい方の袋状部材部分と、前記グローブの小さい方の部
   分内の小さい方の袋状部分とを設け、 前記膨張システムに、前記グローブを使用者の手へ合わ
   せる状態を改良するように、前記袋状部材を選択的に膨
   張させるための卵形のダイアフラムを持つポンプ・シス
   テムを設けた、ゲーム用のグローブ。
2. 【請求項２】 前記ポンプ・システムにさらに、前記ダ
   イアフラムに作動できるように連結された軸線方向に整
   合した１対の弁を設け、 これ等のうちの第１の弁を、前記ダイアフラムの押下げ
   の際に、前記ダイアフラムから前記袋状部材への空気の
   流動を許容するのに適するようにし、 前記１対の弁のうちの第２の弁を、前記ダイアフラムの
   釈放の際に、大気から前記ダイアフラムの内部への空気
   の流動を許容するのに適するようにした、請求項１のゲ
   ーム用のグローブ。
3. 【請求項３】 前記弁の１つが、かものくちばし型の一
   方逆止め弁である、請求項２のゲーム用のグローブ。
4. 【請求項４】 前記弁の１つが玉弁である、請求項２の
   ゲーム用のグローブ。
5. 【請求項５】 前記ポンプ・システムに、前記袋状部材
   を選択的に収縮させるように、ボタンを設けた、請求項
   ３のゲーム用のグローブ。
6. 【請求項６】 使用者がグローブに接触し使用するよう
   に、前記ダイアフラムと前記ボタンとを露出させて、前
   記グローブの後部部分内に前記ポンプ・システムを支持
   するハウジングをさらに備えた、請求項５のゲーム用の
   グローブ。
7. 【請求項７】 前記ボタンが不注意に押下げられるのを
   防止するように、前記ボタンに隣接して突起を設けた、
   請求項６のゲーム用のグローブ。
8. 【請求項８】 前部材料と後部材料とで形成され、これ
   等の間に手用の空間を形成しているゲーム用のグローブ
   において、 前記グローブの下側縁部に、使用者の手を前記手用の空
   間内に通すように、開口を設け、 又前記グローブに、使用者の親指用に側方に配置した小
   さい方の部分と、使用者の残余の指用の大きい方の部分
   とを設け、 前記手用の空間内において前記後部材料に隣接して使用
   者の手の後に位置する袋状部材を設け、 この袋状部材に、締めひもを通過させるための穴を持つ
   周辺フランジを設けた、ゲーム用のグローブ。
9. 【請求項９】 前記袋状部材を選択的に膨張させ又は収
   縮させる弁手段と、前記グローブの使用者による操作及
   び制御のために、前記弁手段の操作部分を露出させるよ
   うに、前記小さい方の部分において前記後部材料に設け
   た穴手段と、をさらに備えた、請求項８のゲーム用のグ
   ローブ。
10. 【請求項１０】 前記袋状部材に、前記グローブの大き
    い方の部分内の大きい方の袋状部材部分と、前記グロー
    ブの小さい方の部分内の小さい方の袋状部材部分と、こ
    れ等の袋状部材部分の間の中間部分とを設けた、請求項
    ９のゲーム用のグローブ。
11. 【請求項１１】 使用者の手の関節に対応する領域にお
    いて、前記袋状部材の前部表面及び後部表面をヒートシ
    ールするキルティング状の箇所をさらに備えた、請求項
    ９のゲーム用のグローブ。
12. 【請求項１２】 前記中間部分を、使用者の手の甲の中
    央部分に位置させることができるようにした、請求項１
    １のゲーム用のグローブ。
13. 【請求項１３】 使用者の手との確実な連結を確保する
    ために、グローブ内で使用され、前記グローブ内の袋状
    部材を膨張させるための改良したポンプにおいて、 使用者によって押下げられ又は釈放されることが可能
    な、弾性材料で形成された卵形のダイアフラムと、 このダイアフラムに連結され、軸線方向に整合した１対
    の弁と、 前記弁と協働し、押下げられるときに、空気圧を前記袋
    状部材から除去する釈放弁と、を備え、 前記１対の弁のうちの第１の弁が、前記ダイアフラムの
    押下げの際に、このダイアフラムから前記袋状部材への
    空気の流動を許容するのに適するかものくちばし型の弁
    であり、前記１対の弁のうちの第２の弁が、前記ダイア
    フラムの釈放の際に、大気から前記ダイアフラムへの空
    気の流動を許容するのに適する玉弁である、ポンプ。
14. 【請求項１４】 前記ダイアフラムと前記弁とを支持す
    るためのハウジングをさらに備えた、請求項１３のポン
    プ。