JPH0514849Y2

JPH0514849Y2 -

Info

Publication number: JPH0514849Y2
Application number: JP1987146535U
Authority: JP
Priority date: 1987-09-25
Filing date: 1987-09-25
Publication date: 1993-04-20
Anticipated expiration: 2002-09-25
Also published as: JPS6450924U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、クツシヨン性、断熱性を有する軽量
な積層シートに関する。

（従来の技術）熱可塑性樹脂の発泡体は、一般に断熱性、クツ
シヨン性、吸音性にすぐれるため、断熱材、クツ
シヨン材、吸音材等の用途に広く使用されてい
る。

しかしながら、クツシヨン材として、一定期
間、反復使用した場合、熱可塑性樹脂の発泡体に
は、いわゆる“へたり”といわれる現象が生じ
て、そのクツシヨン性が著るしく低下し、実用に
供することができなくなる。

この欠点を改良するために、熱可塑性樹脂の発
泡体の片面もしくは両面に不織布、織布、プラス
チツクフイルム等を積層する方法が行われてい
る。（例えば実公昭54−27182号公報、特開昭54−
55086号公報、特開昭55−17560号公報等）（本考案が解決しようとする問題点）しかしながら、上記方法では、クツシヨン性の
低下をある程度改良することはできても十分とは
いえず、又不織布、織布、プラスチツクフイルム
等を積層することにより軽量性が損なわれるとい
う問題点があつた。

（問題点を解決するための手段）本考案は、上記問題点を解決するためになされ
たものであり、直径0.2〜2.0mmの連続する熱可塑
性樹脂フイラメントが立体的に屈曲し、且つ所々
交差して延び、交差位置で相互に融着して、多数
の山部と山部間のくぼみ部が形成されており、厚
さに対する面積重量が150000g／m³以下である立
体網状シートが、軟質プラスチツク発泡体内部に
一体化された複合シートの少なくとも片面に表皮
層が積層されることにより、その目的が達成され
る。

本考案のフイラメントを構成する熱可塑性樹脂
は、柔軟性を有し、且つクツシヨン性にすぐれた
ものが好ましく、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート等が好適
である。

又、該フイラメントに耐候性、耐熱性等を付与
したり、着色するために、紫外線吸収剤、熱安定
剤、着色剤等が添加されてもよい。

又、該フイラメントの直径は、0.2mmより細く
なると機械的強度が低下すると同時にクツシヨン
性も失われ、逆に２mmより太くなると嵩比重が大
きくなると同時に柔軟性も低下するので、0.2〜
2.0mmの範囲に限定される。

又、立体網状シートは、柔軟であつてクツシヨ
ン性がすぐれ且つ軽量であることが要求されるの
で、厚さに対する面積重量は150000g／m³以下で
なければならない。

該立体網状シートの製造方法は、特定なもので
はなく、例えば特公昭58−9186号公報に記載され
た製造が好適に使用される。

本考案に使用される軟質プラスチツク発泡体
は、通常の発泡性液状配合物により得られる軟質
ウレタンフオーム、ビーズ発泡により得られるス
チレンフオーム等が好適に用いられ、その発泡倍
率は５〜40倍が好ましい。

軟質ウレタンフオーム内部に立体網状シートを
一体化させる複合方法は、任意の方法が採用で
き、例えば離型紙の上に立体網状シートを置き、
次いで軟質ウレタンの発泡性液状配合物を立体網
状シートの上から注いで発泡させる方法、所定の
形状を有する発泡型の中に、予め立体網状シート
を入れて置き、該発泡型に軟質ウレタンの発泡性
液状配合物を注入し、発泡させる方法等が挙げら
れる。

又、スチレンフオーム内部に立体網状シートを
一体化させる複合方法は、所定の形状を有する発
泡型の中に、予め立体網状シートを入れて置き、
該発泡型にスチレンの発泡性ビーズを充填し、然
る後該発泡型を加熱して発泡性ビーズを発泡させ
る方法があげられる。

本考案の積層シートの少くとも片面に積層され
る表面層は、合成樹脂フイルム又はシート、織
布、不織布等が好適に使用される。

上記合成樹脂フイルム又はシートとしては、例
えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリスチレン等のフイルム又
はシートがあげられる。

又、上記織布としては、木綿、麻等の天然繊維
からなる織布ならびにポリエステル、レーヨン、
アクリル等の合成繊維からなる織布があげられ
る。

更に、上記不織布としては、ポリエステル、レ
ーヨン等の不織布ならびにポリエステルとレーヨ
ンの混合不織布等があげられる。

又、上記複合シートと表皮層との積層方法は、
例えば接着剤で接着する方法、熱融着による方法
等があげられる。

（作用）柔軟であつてクツシヨン性のすぐれた立体網状
シートが軟質プラスチツク発泡体内部に一体化さ
れているので、軟質プラスチツク発泡体の“へた
り”を防止する。

（実施例）以下に本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。

第１図は本考案の積層シートの一例を示す断面
図であり、第２図は立体網状シートの一例を示す
斜視図である。

図中１は立体網状シートであり、直径0.4〜0.6
mmの多数の連続する６−ナイロンのフイラメント
が立体的に屈曲し、且つ所々で交差し、交差位置
で相互に熱融着されて多数の山部１１とくぼみ部
１２が交互に形成されている。

本立体網状シート１は厚さが約10mmであり、厚
さに対する面積重量は23500g／m³である。

図中３は厚さが約10mmの複合シートであり、発
泡倍率30倍の軟質ウレタンフオーム２の内部に立
体網状シート１が一体化されている。

図中４は、厚さが1.5mmのポリエステル製不織
布であり、複合シート３の片面に積層されてお
り、他面に厚さが150μmのポリスチレンフイルム
５が積層されている。

（考案の効果）本考案の積層シートは上述の通り、立体網状シ
ートがプラスチツク発泡体内部に一体化されてい
るので、軽量で柔軟性があり、クツシヨン性に富
み、しかも繰り返し使用しても“へたり”のない
ものであり、断熱材、クツシヨン材として好適に
使用可能である。

又、本考案の積層シートは、少なくとも片面に
表皮層を有するので、床、壁、天井等へ接着剤を
用いて容易に施工することができ、表面の外観な
らびに感触もすぐれたものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の積層シートの一例を示す断面
図であり、第２図は立体網状シートの一例を示す
斜視図である。１……立体網状シート、２……軟質ウレタンフ
オーム、３……複合シート、４……ポリエステル
製不織布、５……ポリスチレンフイルム、１１…
…立体網状シートの山部、１２……立体網状シー
トのくぼみ部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１直径0.2〜2.0mmの多数の連続する熱可塑性樹
脂フイラメントが立体的に屈曲し、且つ所々交
差して延び、交差位置で相互に融着して、多数
の山部と山部間のくぼみ部が形成されており、
厚さに対する面積重量が150000g／m³以下であ
る立体網状シートが、軟質プラスチツク発泡体
内部に一体化された複合シートの少くとも片面
に表皮層が積層されてなる積層シート。２表皮層が合成樹脂フイルムもしくはシート、
織布又は不織布である実用新案登録請求の範囲
第１項記載の積層シート。