JPH05147517A - 後輪制動力制御装置 - Google Patents

後輪制動力制御装置

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JPH05147517A
JPH05147517A JP31565891A JP31565891A JPH05147517A JP H05147517 A JPH05147517 A JP H05147517A JP 31565891 A JP31565891 A JP 31565891A JP 31565891 A JP31565891 A JP 31565891A JP H05147517 A JPH05147517 A JP H05147517A
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braking
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隆夫 森田
Tsutomu Matsukawa
勉 松川
Hiromichi Yasunaga
弘道 安永
Tadao Tanaka
忠夫 田中
Akihiko Togashi
明彦 富樫
Yasutaka Taniguchi
泰孝 谷口
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  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 路面状態あるいは車両の走行状態等の制動条
件に応じて、後輪の制動力に余裕がある場合には後輪制
動力を理想制動力配分より大きくして制動安定性を向上
させること。 【構成】 マスタシリンダ圧を検出する圧力センサ74
と、マスタシリンダ圧を後輪の左右のホイ−ルシリンダ
に伝える流路にそれぞれ設けられマスタシリンダ圧が設
定圧力P1以上の領域ではマスタシリンダ圧に対するホ
イ−ルシリンダ圧との比が小さくなるように切換わる第
1及び第2のプロポ−ショニングバルブ571 ,572
と、この第1及び第2のプロポ−ショニングバルブをそ
れぞれバイパスする常開の第1及び第2の開閉弁62,
63と、マスタシリンダ圧が設定圧力P2(>P1)以
上になると開閉弁62,63を閉制御し、マスタシリン
ダ圧が第2の設定圧力より小さくても路面状態検出手段
75,76により路面が滑り易いことが検出されるかあ
るいは舵角センサ77により車両の旋回状態が検出され
ると開閉弁62,63を閉制御している。なお、旋回時
には内輪側の開閉弁を閉制御している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は前輪制動力と後輪制動力
との配分を制御する後輪制動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ブレ−キペダルを踏み込むと、マスタシ
リンダで発生したブレ−キ液圧(以下、マスタシリンダ
圧という)は4輪のホイ−ルシリンダに伝達され、各輪
に制動力が発生する。
【0003】ブレ−キペダルの踏み込みを大きくする
と、各輪に発生する制動力が大きくなるため、車両の減
速度が大きくなる。車両の減速度が大きくなると、後輪
荷重が減少するため、後輪の接地性が低下する。このよ
うに車両の減速度が大きくなるような制動(高G制動)
を発生させる制動状況下において、マスタシリンダ液圧
を前輪と後輪のホイ−ルシリンダにほぼ同じ配分で分配
して伝達すると、後輪の接地性が低下しているため、後
輪が先にロックし、車両の制動安定性が悪くなるという
問題がある。
【0004】このため、制動力が小さいときはマスタシ
リンダ圧をそのまま後輪のホイ−ルシリンダに伝達し、
マスタシリンダ圧が設定圧力以上になると後輪のホイ−
ルシリンダへ伝達される液圧の上昇率を下げるようにし
て後輪の早期ロックを防止する機能するプロポ−ショニ
ングバルブ(PCV)をブレ−キ系統に組み込んでい
る。
【0005】以下、図7乃至図11を参照して従来のブ
レ−キ装置について説明する。図7は従来のブレ−キ装
置を示す概略構成図、図8は従来のブレ−キ装置の液圧
配分を示す図、図9及び図10はプロポ−ショニングバ
ルブの状態を示す断面図、図11はプロポ−ショニング
バルブの作動を説明するための図である。
【0006】図7はFF車に一般的に使用されるX配管
のブレ−キ装置を示すもので、11はブレ−キペダルで
ある。このブレ−キペダル11の踏力は倍力装置12を
介して増幅された後、タンデムのマスタシリンダ13に
伝達される。
【0007】このマスタシリンダ13はブレ−キペダル
11の踏み込み量に応じたブレ−キ液圧を発生する2つ
の液圧発生部(図示しない)を備えている。一方の液圧
発生部は配管14を介して左側前輪のホイ−ルシリンダ
151 に接続されると共に、配管14の途中から分岐し
た配管16、PCV172を介して右側後輪のホイ−ル
シリンダ154 に接続される。
【0008】また、他方の液圧発生部は配管18を介し
て右側前輪のホイ−ルシリンダ152 に接続されると共
に、配管18の途中から分岐した配管19、PCV17
1 を介して左側後輪のホイ−ルシリンダ153に接続さ
れる。
【0009】PCV171 及び172 はマスタシリンダ
13で発生した液圧を設定圧力まではそのまま伝える
が、設定圧力からは後輪への液圧上昇率を低くして前輪
の制動力に対する後輪の制動力の関係に折れ線特性を持
たせるために設けられたプロポ−ショニングバルブであ
る。このバルブ自体は公知のものであるが、バルブの液
圧特性が折れ線特性を持つ概略構造について図9乃至図
11を参照して説明する。
【0010】図9において、31はバルブハウジングで
ある。このハウジング31内には内周面の一部が段状に
形成された円筒状の弁室32が形成されている。この弁
室32は大径のシリンダ室33及び小径のシリンダ室3
4より構成される。シリンダ室33内には円筒状の弁体
35が軸方向に移動可能に介装されており、この弁体3
5のシリンダ室34の径よりもやや大きく設定されてい
る。この弁体35の周面から中心軸方向に向かいその中
心軸から側面に向かって作動油が流通する孔hが穿孔さ
れている。さらに、この弁体35に設けられたプランジ
ャ36はハウジング31に穿孔されたガイド孔37内を
摺動自在に挿入されている。
【0011】シリンダ室33の一側面にはホイ−ルシリ
ンダへ液圧を取り出す出力口38が形成され、シリンダ
室34の一周面にはマスタシリンダ13からの液圧を取
り入れる入力口39が形成されている。
【0012】シリンダ室34にはばね40が充填されて
おり、このばね40の一端は弁体35の一側面に当接さ
れており、通常時にはこのばね40の付勢力により弁体
35は出力口38側に押圧され、弁体35の周縁部とシ
リンダ室34の端部との間に間隙Aが形成され、バルブ
が開いた状態となる。つまり、入力液圧Piは間隙A、
孔hを介して出力液圧Poとして伝達される。
【0013】この弁体35の出力口側の受圧面積をS
o、シリンダ室34側の受圧面積をSiとし、ばね40
の付勢力をF、入力液圧をPi、出力液圧をPoとした
場合に、「Pi・Si+F」と「Po・So」との大小
関係により弁体35が左右に移動する。
【0014】前述したように初期状態ではばね40の付
勢力により間隙Aが開けられているので、入力液圧Pi
はそのまま出力液圧Poとして送り出される。つまり、
ブレ−キペダル11の踏み込み量に応じて出力液圧Po
は上昇する。
【0015】この出力液圧Poが上昇すると「Po・S
o」が増大するため、入力液圧Piが設定圧力p1 を境
に「Po・So」>「Pi・Si+F」となる。このた
め、弁体35がばね40の付勢力に抗してシリンダ室3
4方向に移動し、図10に示すように弁体35の側面周
縁部により間隙Aが閉塞され、出力液圧Poが保持され
る。そして、この状態からブレ−キペダル11のさらな
る踏み込みに応じて入力液圧Piが上昇して「Po・S
o」<「Pi・Si+F」となると、図9に示すように
再度間隙Aが開けられて、入力液圧Piの上昇に応じて
出力液圧Poが上昇する。そして、この出力液圧Poの
上昇により上述したように間隙Aが閉塞され、出力液圧
Poが保持される。このように、図11に示すように設
定圧力P1 からは入力液圧Piに対する出力液圧Poの
傾きが小さくなるように変化し、設定圧力P1以降では
出力液圧Poがゆるやかに上昇することになる。
【0016】ところで、設定圧力P1 の大きさ及び設定
圧力P1 以降での入力液圧Piに対する出力液圧Poの
傾きはばね40の付勢力F、受圧面積Si、So等の機
械的定数により一義的に決定される。
【0017】次ぎに、図8を参照してPCV171 及び
172 の機械的要件により設定された車両の設定制動力
配分と理想制動力配分との関係について説明する。図8
において、Aは設定制動力配分を示す折れ点を有する設
定制動力配分直線、Bは車両の諸元により決定される理
想制動力配分を示す理想制動力配分曲線である。
【0018】ここで、理想制動力配分とは制動時に4輪
同時ロックを起こすような前後輪のブレ−キ配分を意味
している。この理想制動力配分曲線Bと減速度0.8G
の一点鎖線との交点P11が減速度O.8Gの急制動で
前輪及び後輪が同時にロックするブレ−キ制動力配分を
示す。また、理想制動力配分曲線Bと減速度0.4Gの
一点鎖線との交点P12が減速度O.4Gの制動で前輪
及び後輪が同時にロックするブレ−キ配分を示す。な
お、通常の制動で発生する減速度は0.2乃至0.3G
である。
【0019】なお、一点鎖線で示した減速度O.8Gあ
るいは0.4Gの直線上の各点では減速度0.8Gある
いは0.4Gの制動で必要な総合制動力(前輪制動力と
後輪制動力とを加算した制動力)が同じとなっている。
【0020】また、二点鎖線で示した直線は路面の摩擦
係数μが0.8あるいは0.4で前輪あるいは後輪がロ
ックする前輪あるいは後輪の制動力を示している。ここ
で、晴天時のアスファルト乾燥路面の摩擦係数μはおよ
そ0.8程度である。
【0021】つまり、P11点はμ=0.8の路面で減
速度=0.8Gの急制動を行った場合に、前輪と後輪が
同時にロックする前後輪の理想制動力配分を意味する。
さらに、P12点ではμ=0.4の路面で減速度=0.
4Gの制動を行った場合に前輪と後輪が同時にロックす
る前後輪の理想制動力配分を意味する。
【0022】前述したように、制動時に前輪と後輪が同
時にロックするように理想制動力配分曲線Bが存在して
いるわけであるが、実際には後輪の制動力が理想制動力
より小さい値になるように設定している。これは、後輪
が前輪より先にロックしてしまうと制動安定性が悪化す
るためである。つまり、設定制動力は直線Aで示すよう
に後輪制動力が理想制動力配分曲線Bを越えないように
設定されている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】今、摩擦係数μ=0.
4の路面で0.38Gの制動を行った場合には、総合制
動力が0.38Gの直線と設定制動力直線Aとの交点P
13により示される制動力配分がなされるが、交点P1
5における制動力配分まで後輪制動力を上げても後輪は
ロックしない。
【0024】更に、摩擦係数μ=0.8の路面で0.3
8Gの制動を行った場合には、総合制動力が0.38G
の直線とμ=0.8の直線との交点P14における制動
力配分で示された後輪制動力まで後輪制動力を大きく上
げても後輪はロックしない。
【0025】つまり、同じ減速度の制動を行う場合で
も、路面状態に応じては前輪制動力をBfだけ減少さ
せ、後輪制動力を理想制動力配分を越えてBrだけ上昇
することができる。
【0026】言い換えれば、設定制動力直線Aを採用し
ている限りにおいては、路面状態によっては後輪制動力
に余裕があっても、その分だけ前輪制動力に負担をかけ
て総合制動力を発生させていることになる。
【0027】このように前輪制動力に負担をかけすぎる
と、前輪ブレ−キ装置のブレ−キ材の摩耗を増大させる
だけでなく発熱量が増大するためブレ−キパッドの摩耗
係数が急激に低減するフェ−ド現象や、ブレ−キ液温度
の上昇によるベ−パロック現象が発生しやすくなり不利
である。
【0028】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、路面状態あるいは車両の走行状態等の制動条件に応
じて、後輪の制動力に余裕がある場合には余裕がない場
合に比べて後輪制動力の配分を大きくして制動安定性を
向上させることができる後輪制動力制御装置を提供する
ことにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる後輪制動
力制御装置は、マスタシリンダ圧を検出するマスタシリ
ンダ圧検出手段と、マスタシリンダ圧を後輪のホイ−ル
シリンダに伝える流路に設けられ前記マスタシリンダ圧
が第1の設定圧力P1以上の領域では前記マスタシリン
ダ圧の変化に対するホイ−ルシリンダ圧の変化が小さく
なるように前記ホイ−ルシリンダ圧を制御するプロポ−
ショニングバルブと、このプロポ−ショニングバルブを
バイパスして前記マスタシリンダ圧を前記ホイ−ルシリ
ンダに伝える流路に設けられた開閉弁と、前記後輪のロ
ック限界の高さに影響する車両の制動条件を検出する制
動条件検出手段と、前記マスタシリンダ圧検出手段によ
り検出された前記マスタシリンダ圧が前記第1の設定圧
力P1より大きい第2の設定圧力P2以上である場合に
前記開閉弁を閉制御する一方、前記マスタシリンダ圧が
第2の設定圧力P2より小さい場合は前記開閉弁を開制
御し、前記制動条件検出手段の検出出力から判定される
前記後輪のロック限界が低い場合は前記マスタシリンダ
圧検出手段の検出出力にかかわらず前記開閉弁を閉制御
する制御手段とを具備する。
【0030】
【作用】マスタシリンダ圧検出手段から検出されるマス
タシリンダ圧がプロポ−ショニングバルブが作動する第
1の設定圧力より高い第2の設定圧力以上になるまでは
開閉弁を開制御するため、プロポ−ショニングバルブの
作動開始を遅らせて後輪の制動力配分を高めることがで
き、これにより前輪の制動力負担を軽減することができ
る。また、制動条件検出手段の検出出力から判定される
後輪のロック限界が低い場合はマスタシリンダ圧にかか
わらず、開閉弁が閉制御されるので、後輪の制動力に余
裕がない場合には上記第2の設定圧力より低い第1の設
定圧力からプロポ−ショニングバルブを作動させること
ができ、後輪が早期にロックすることを防止できる。
【0031】
【実施例】以下図面を参照して本発明の一実施例につい
て説明する。図1は本発明の一実施例に係わる後輪制動
力制御装置を示すブロック図、図2は雨滴センサの概略
図、図3は前後輪の制動力配分を示す図、図4はPCV
の作動を説明するための図である、図5は一実施例の動
作を説明するためのフロ−チャ−トである。
【0032】図1において、51はブレ−キペダルであ
る。このブレ−キペダル51の踏力は倍力装置52を介
して増幅された後、タンデムのマスタシリンダ53に伝
達される。
【0033】このマスタシリンダ53はブレ−キペダル
51の踏み込み量に応じてブレ−キ液圧を発生する2つ
の液圧発生部(図示しない)を備えている。一方の液圧
発生部は配管54を介して左側前輪のホイ−ルシリンダ
551 に接続されると共に、配管54の途中から分岐し
た配管56、PCV572を介して右側後輪のホイ−ル
シリンダ554 に接続される。
【0034】また、他方の液圧発生部は配管58を介し
て右側前輪のホイ−ルシリンダ552 に接続されると共
に、配管58の途中から分岐した配管59、PCV57
1 を介して左側後輪のホイ−ルシリンダ553に接続さ
れる。
【0035】PCV571 及び572 は制動力が小さい
ときはマスタシリンダ圧をそのまま後輪のホイ−ルシリ
ンダに伝達し、マスタシリンダ圧が設定圧力P1以上に
なると後輪のホイ−ルシリンダへ伝達される液圧の上昇
率を下げるように機能するプロポ−ショニングバルブ
で、その構成は図9乃至図11を参照して説明したもの
と同一であるので、その詳細な説明については省略す
る。
【0036】配管59上においてPCV571 の上流側
と下流側との間にはバイパス管60が設けられ、配管5
6上においてPCV572 の上流側と下流側との間には
バイパス管61が設けられている。このバイパス管60
及び61にはそれぞれ常開の電磁開閉弁であるPCVバ
イパスバルブ62,63がそれぞれ設けられている。
【0037】このPCVバイパスバルブ62,63の開
閉制御は制御手段をなすコントロ−ラ71により行われ
る。このコントロ−ラ71はマイクロコンピュ−タ及び
その周辺回路により構成されている。
【0038】このコントロ−ラ71には入力信号として
ブレ−キペダル51が踏まれるとオン信号を出力するブ
レ−キスイッチ72、車速Vsを検出する車速センサ7
3、ブレ−キ圧力P、つまりマスタシリンダ53から出
力される液圧を検出する圧力センサ74(本実施例では
2系統配管の一方に設けているが両方に設けても良
い)、降雨状態を検出し晴天のときにはオフ信号を出力
し降雨状態のときにはオン信号を出力する雨滴センサ7
5、外気温度Tを検出する外気温センサ76、ステアリ
ングホイ−ルの操舵角Hθを検出する舵角センサ77、
各座席に設けられ乗員が乗車したかを検出する乗員検知
センサ78からの検知信号が入力されている。なお、上
述の各センサ73〜78は制動条件検出手段をなすもの
である。
【0039】次に、図2を参照して雨滴センサ75の詳
細な構成について説明する。図2において、81,82
は互いに対向して設けられている電極である。一方の電
極81からは櫛状に導電線83が他方の電極82方向に
伸びて設けられ、他方の電極82からは櫛状に導電線8
4が隣接する導電線83の間を通って一方の電極81方
向に伸設されている。そして、電極81,82間に電圧
を印加し、雨滴によって端子a,b間が短絡して電流が
流れることを検出することによって降雨を検出してい
る。
【0040】コントロ−ラ71は図5のフロ−チャ−ト
に示す制御を行ない、圧力センサ74により検出された
ブレ−キ圧力Pが設定圧力P2 (図3中のP10点に対応
する圧力)になるとPCVバイパスバルブ62,63を
閉じる制御を行なう。この設定圧力P2はPCV5
1 ,572 が作動開始する所定圧力P1よりも高い圧
力で予め定められたものとなっているが、ブレ−キ圧力
Pが設定圧力P2より小さくても後輪がロックしやすい
状態となった場合、例えば降雨の場合には、PCVバイ
パスバルブ62,63を閉じ、PCV571 ,572
機能を発揮させている。
【0041】図3の斜線で示した領域は本装置において
設定圧力P1からPCV571 ,572 を作動させた場
合に比べて設定圧力P2から作動させた場合に増加する
後輪制動力を示しており、設定圧力P2から作動させた
場合は理想制動力配分曲線Bに示される制動力よりも高
い制動力が後輪に発生するものとなっている。また、直
線a及びbで示した折れ線CはPCVバイパスバルブ6
2,63を閉じた状態にしたままにおける制動力配分を
示している。なお、折れ線Cにおける直線aの部分の勾
配は従来例で説明した折れ線Aに比べて急になっている
が、これは前輪用のホイ−ルシリンダ551 ,552
対する後輪用のホイ−ルシリンダ553,554 の受圧
面積の大きさを従来に比べて大きくした(50:50程
度)ことにより達成されており、また折れ点及び折れ点
以降の特性はPCV571 ,572 の設定により実現し
ている。
【0042】次に、図5に基づき本発明の一実施例の動
作について説明する。まず、PCVバイパスバルブ6
2,63を開制御し、PCVバルブ571 ,572 の機
能を発揮させないように制御する。そして、車両が実質
的に走行しているかを判定するために、車速センサ73
で検出された車速が3Km/h 以上であるか判定し、3Km
/h 以上と判定した場合にはブレ−キスイッチ72がオ
ンしているか判定する(ステップS11乃至S13)。
【0043】ステップS13において「YES」と判定
された場合には、圧力センサ74で検出されたブレ−キ
圧力Pを読み込み、その圧力Pが設定圧力P2(例え
ば、40Kg/cm2 )以上であるかを判定する(ステップS
14,S15)。このステップS35の判定で「YE
S」と判定された場合にはPCVバイパスバルブ62及
び63を閉制御する(ステップS16)。これにより、
PCV571 及び572 の機能が発揮される。つまり、
入力液圧がP2以上になると、出力液圧は図11中のe
点の圧力に保持され、その後入力液圧がf点の圧力以上
になると出力液圧は直線bで示すように増加する。この
ように出力液圧が保持される理由は図10に示すように
「Po・So」>「Pi・Si+F」の関係が保持され
るためである。
【0044】ところで、ステップS15の判定で「N
O」、つまりブレ−キ圧力PがP2より小さいと判定さ
れた場合には、雨滴センサ75の出力をコントロ−ラ7
1に読込み、その出力がオンかどうか判定する(ステッ
プS17)。そして、雨滴センサ75の出力がオンであ
れば、降雨により路面がすべり易く後輪がロックし易い
ので、PCVバイパスバルブ62及び63を閉制御し、
PCV571 及び572の機能が発揮される(ステップ
S16a)。つまり、この場合は制動の初期からPCV
バイパスバルブ62及び63が閉じてPCV571 ,5
2 が機能し、入力液圧が図4中のi点の圧力以上にな
ると直線bで示すように出力液圧の増加がゆるやかにな
る。
【0045】ところで、ステップS17において「N
O」と判定された場合には、外気温センサ76で検出さ
れた外気温度Tをコントロ−ラ71に読み込み、外気温
度Tが5℃以下であるかを判定する(ステップS18,
S19)。
【0046】そして、外気温度Tが5℃以下であると判
定された場合には、路面がすべり易く後輪がロックし易
いので、PCVバイパスバルブ62及び63を閉制御
し、PCV571 及び572 の機能が発揮される(ステ
ップS16a)。つまり、制動の初期からPCVバイパ
スバルブ62及び63が閉じてPCV571 ,572
機能し、入力液圧が図4中のi点の圧力以上になると直
線bで示すように増加する。
【0047】一方、ステップS19の判定で「NO」と
判定された場合には、舵角センサ77で検出された操舵
角Hθを検出し、操舵角Hθが60deg 以上であれば、
車両が旋回していると判定し、PCVバイパスバルブ6
2及び63のうち旋回内側のバルブのみ閉制御する(ス
テップS20〜S22)。
【0048】一方、ステップS21で「NO」と判定さ
れた場合には、ステアリングホイ−ルの操舵角速度Hv
を検出し、その舵角速度Hvが100deg /sec 以上で
あるかを検出し、PCVバイパスバルブ62及び63の
うち旋回内側のバルブのみ閉制御する(ステップS2
3,S24,S22)。
【0049】このように上記実施例では予め定められて
いるマスタシリンダ圧が設定圧力P2以上になるまでは
PCVバイパスバルブ62,63を開制御してPCV5
1及び572 の機能が発揮するのを遅らせることによ
り、後輪の制動力配分を高めて前輪の制動力負担を軽減
させている。また、マスタシリンダ圧が設定圧力P2以
下でも後輪がロックし易い条件ではPCVバイパスバル
ブ62,63を閉制御して設定圧力P2より低い設定圧
力P1からPCV571 及び572 の機能を発揮させて
ることにより後輪の早期ロックを未然に防止するように
している。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、路
面状態あるいは車両の走行状態等の制動条件に応じて、
後輪の制動力に余裕がある場合には後輪制動力の配分を
大きくして前輪の制動力負担を軽減することができるた
め、前輪のブレ−キ摩耗を低減させてブレ−キパッドの
交換時期を延ばすことができると同時に前輪ブレ−キの
発熱量が低下して信頼性が向上するし、ノ−ズダイブが
減少して制動安定性を高めることができる。また、後輪
の制動力に余裕がないマスタシリンダ圧が高い領域や後
輪のロック限界が低い場合は、プロポ−ショニングバル
ブが作動するので、従来と同様に後輪の早期ロックを防
止することができ、安定した制動性能を確保することが
できる。更に、プロポ−ショニングバルブが作動する設
定圧力の切換は2段階であるので、制御が簡単である利
点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる後輪制動力制御装
置を示すブロック図。
【図2】第1実施例に係わる雨滴センサの概略図。
【図3】第1実施例に係わる前後輪の制動力配分を示す
図。
【図4】PCVの作動を説明するための図である。
【図5】第1実施例の動作を説明するためのフロ−チャ
−ト。
【図6】従来のブレ−キ装置を示す概略構成図。
【図7】その他の実施例を示す配管系統図。
【図8】従来のブレ−キ装置の液圧配分を示す図。
【図9】プロポ−ショニングバルブの状態を示す断面
図。
【図10】プロポ−ショニングバルブの状態を示す断面
図。
【図11】プロポ−ショニングバルブの作動を説明する
ための図。
【符号の説明】
51…ブレ−キペダル、52…倍力装置、53…マスタ
シリンダ、551 〜554 …ホイ−ルシリンダ、5
1 ,572 …プロポ−ショニングバルブ、62,63
…PCVバイパスバルブ。
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】次に、図8を参照してPCV171 及び1
2の機械的要件により設定された車両の設定制動力配
分と理想制動力配分との関係について説明する。図8に
おいて、Aは設定制動力配分を示す折れ点を有する設定
制動力配分直線、Bは車両の諸元により決定される理想
制動力配分を示す理想制動力配分曲線である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】このように上記実施例では予め定められて
いるマスタシリンダ圧が設定圧力P2以上になるまでは
PCVバイパスバルブ62,63を開制御してPCV5
1及び572 の機能が発揮するのを遅らせることによ
り、後輪の制動力配分を高めて前輪の制動力負担を軽減
させている。また、マスタシリンダ圧が設定圧力P2以
下でも後輪がロックし易い条件ではPCVバイパスバル
ブ62,63を閉制御して設定圧力P2より低い設定圧
力P1からPCV571 及び572 の機能を発揮させて
ることにより後輪の早期ロックを未然に防止するように
している。なお、本発明は上記実施例に何ら限定される
ものではなく、一般的にFR車に使用される前後配管に
適用して図6のようなバルブ配管としても良いし、プロ
ポ−ショニングバルブとして他の形式や他の特性を有す
るものを使用したり制動条件検出手段として路面μや後
輪の接地荷重を検出するセンサ等の他のセンサを使用し
ても良く、このほか本発明の要旨を変えない範囲で種々
の変形実施が可能であることは言うまでもない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 忠夫 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 富樫 明彦 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 谷口 泰孝 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダ圧を検出するマスタシリ
    ンダ圧検出手段と、 マスタシリンダ圧を後輪のホイ−ルシリンダに伝える流
    路に設けられ前記マスタシリンダ圧が第1の設定圧力P
    1以上の領域では前記マスタシリンダ圧の変化に対する
    ホイ−ルシリンダ圧の変化が小さくなるように前記ホイ
    −ルシリンダ圧を制御するプロポ−ショニングバルブ
    と、 このプロポ−ショニングバルブをバイパスして前記マス
    タシリンダ圧を前記ホイ−ルシリンダに伝える流路に設
    けられた開閉弁と、 前記後輪のロック限界の高さに影響する車両の制動条件
    を検出する制動条件検出手段と、 前記マスタシリンダ圧検出手段により検出された前記マ
    スタシリンダ圧が前記第1の設定圧力P1より大きい第
    2の設定圧力P2以上である場合に前記開閉弁を閉制御
    する一方、前記マスタシリンダ圧が第2の設定圧力P2
    より小さい場合は前記開閉弁を開制御し、前記制動条件
    検出手段の検出出力から判定される前記後輪のロック限
    界が低い場合は前記マスタシリンダ圧検出手段の検出出
    力にかかわらず前記開閉弁を閉制御する制御手段とを具
    備したことを特徴とする後輪制動力制御装置。
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