JPH0514589A - 画像情報読取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】原動移動式の画像情報読取装置において、原稿
上の指定したエリア内の写真の有無の確認および貼られ
ている写真の位置・サイズ等を読取り直前に行うことに
より、異常な原稿を読取り以前に除去し、読取り作業の
効率向上と位置的な偏り等のない安定した写真読取り結
果が得られるものを提供する。 【構成】原稿の自動給紙装置１の直後に接触式の厚さ検
知部５を設け、その検知領域Ｌを原稿２上の写真エリア
内を走査させる構造とする。本来の機能である原稿２の
２枚取り検知と、写真検知を同時に行なうようにする。 【効果】原稿２上の指定されたエリア内に写真２が貼ら
れていないと判断された場合は、通常の原稿２枚取りや
ジャムと同じルーチン処理することが可能となり、ま
た、写真２のサイズや貼り方が色々あっても、それらを
補正した安定な写真読取りが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば写真付け申請書
類の原稿上の指定されたエリア内に貼られた写真を抽出
してこれを読み取るために用いる画像情報読取装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】例えば写真付けの申請書類を作成するた
め、その原稿上の指定されたエリア内に写真を貼り、こ
の原稿から写真を特別に抽出して読み取るようにした画
像情報読取装置が知られている。そして、これには原稿
が移動する方式のものと原稿が固定する方式のものとが
あるが、いずれの方式であっても、原稿の端縁等の基準
位置からのあるエリア内に写真が必ず貼られていると想
定し、写真の読取り動作を行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の画像情報読取装置のものでは、原稿上の指定された
エリア内に写真がなかったり、そのエリアの外にはみ出
して写真が貼られていたりするような場合、あるいは色
々なサイズの写真が貼られてあった場合には、読取り部
での読取り処理途中で写真がないのに気付くか、あるい
は最終出力の結果を見て写真の傾きや、はみ出しに気付
いたり、さらには写真出力が出力エリア内の中央部にな
く、偏りが生じるという問題があった。

【０００４】このように読取り部での読取り処理の途中
または完了した後においてその異常が発見されるため、
それまでの読取り処理が全く無駄になる。この種の画像
情報読取装置においては、原稿の搬送等の要する時間に
比べて原稿の読取り処理に多くの時間を費やすため、再
びやり直すのでは能率の低下が著しい。また、一旦無駄
に読み取った情報を画像情報読取装置の記憶から除去す
る処理等、本来不必要な煩わしい作業が新たに必要とな
る等の欠点があった。

【０００５】本発明は前記課題に着目してなされたもの
で、その目的とするところは原稿上の指定されたエリア
内に写真等の情報媒体が貼られているかどうかの確認を
読取り直前に調べ、さらに貼られてあれば、その情報媒
体の位置・サイズを同じく読取り直前に調べることもで
き、無駄な原稿の読取り作業を行うことなく、効率の向
上と、偏り等のない安定した読取り結果が得られる画像
情報読取装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、情報媒体が添付された原稿を移送し、そ
の原稿を読み取るようにした原稿移動式の画像情報読取
装置において、原稿給紙部から原稿読取部に原稿を移送
する原稿搬送路を設け、この原稿搬送路の途中で搬送さ
れる原稿に添付された情報媒体の有無と前記原稿の多重
取りを検知する厚さ検知手段を設け、この厚さ検知手段
が前記原稿に情報媒体が添付されていないときと前記原
稿の多重取りを検知したときにその原稿の原稿読取部へ
の送り込みを中止させる処理を行う制御手段を設けた。

【０００７】

【作用】原稿搬送路を通じて原稿給紙部から原稿読取部
へ原稿を移送する途中でその厚さが厚さ検知手段で検知
され、この厚さ検知手段の出力により制御手段が前記原
稿に情報媒体が添付されていないことと前記原稿の多重
取りを判別し、このときにはその原稿を原稿読取部へ送
り込まない処理を行う。

【０００８】

【実施例】本発明の一実施例を図１ないし図６を参照し
て説明する。図１は原稿移動式の画像情報読取装置の要
部を概念的に示す説明図であり、図２はその画像情報読
取装置の全体的なシステムの構成を概略的に示す説明図
である。また、図３はその画像情報読取装置内の要部の
構成を示す図である。

【０００９】各図中において、１は原稿給紙部としての
自動給紙機構（以下、ＡＤＦと呼ぶ）であり、このＡＤ
Ｆ１から送り出される原稿２は、可動式の原稿搬送路３
を通じて原稿読取部４まで移送される。原稿搬送路３の
途中には搬送される原稿２についての厚みを検知する厚
さ検知部５が設けられている。

【００１０】これら各部の構成を図２および図３を参照
してより具体的に説明すると、ＡＤＦ１は複数の原稿２
を投入する収納部６を有し、この収納部６の出口には最
前列の原稿２から順次１枚ずつ分離して取り出すピック
アップローラ７、取り出した原稿２を原稿搬送路３の一
端へ繰り出す給紙ローラ８、繰り出す原稿２の２枚取り
を防止する分離ローラ９が設けられている。なお、ＡＤ
Ｆ１から繰り出される原稿２は原稿検知部１０によって
検出される。この検出信号は後述する制御部２５に伝送
される。

【００１１】可動式の前記原稿搬送路３はその間で原稿
２を案内する２つのガイド１１，１１と原稿２を挾持し
て搬送する複数組の搬送ローラ１２，１２とからなり、
スイッチバック方式で搬送するようになっている。つま
り、この原稿搬送路３はその他端を支点Ｐとして回動す
るようになっている。そして、図３の実線で示すように
原稿搬送路３の一端がＡＤＦ１の繰出し口１３に接続さ
れる搬入位置と、同じく図３の２点鎖線で示すように原
稿搬送路３の一端が後述する原稿読取部４の搬送路１４
の入り口に接続される搬出位置とに切り換えられる。

【００１２】そして、図３の実線で示す搬入位置おいて
原稿搬送路３はＡＤＦ１から１枚ずつ繰り出される原稿
２を取り込み、ついで、２点鎖線で示す搬出位置に切り
換ってその原稿２を原稿読取部４へ搬出するようになっ
ている。

【００１３】なお、原稿搬送路３の回動および搬送ロー
ラ１２，１２の回転は後述する制御部２５によって制御
駆動される搬送駆動部２０によって行われる。

【００１４】また、原稿搬送路３は２つのガイド１１，
１１の一方が、図３で二点鎖線で示すように、その方側
の搬送ローラ１２とともに開くことで、原稿搬送路３内
にある原稿２を外に取り出せるようになっている。

【００１５】原稿搬送路３の搬入端直後には、搬送する
原稿２の厚みを接触式で検知する厚さ検知部５が設けら
れている。この厚さ検知部１５は、例えば図６で示すよ
うに固定式の基準ローラ１６とこれに対向する移動式の
検知ローラ１７とを有し、検知ローラ１７の変位量をポ
テンショメータ等の変位検知器１８で電気量に変換し、
いわゆる接触式の厚さ検出を行うようになっている。ま
た、この厚さ検知部５の基準ローラ１６と検知ローラ１
７とを設ける検知領域Ｌは、図１で示すように、原稿２
に添付された情報媒体としての写真２１を貼り付けるべ
きエリア２２を通るライン上に設定されている。

【００１６】そこで、原稿搬送路３に搬入された直後、
原稿２はその厚さ検知部５のローラ１６，１７の間を通
るが、図６の（ａ）で示すように写真２１が添付されて
おらず、原稿２のみである場合、検知ローラ１７の変位
はその１枚の原稿２の厚さ分に応じた量であり、変位検
知器１８はその量に応じた信号を原稿２の端縁を検知し
たときから出力する。図６の（ｂ）で示すように写真２
１を添付してある場合、その写真２１が通過する場合に
は、検知ローラ１７の変位はその１枚の原稿２の厚さに
写真２１の厚さを加えた量であり、変位検知器１８はそ
の時点で検知信号を出力する。図６の（ｃ）で示すよう
に２枚の原稿２が重なっている場合には、検知ローラ１
７の変位は大きくその２枚の原稿２の厚さの和の量であ
り、変位検知器１８はそれに応じて原稿２の端縁を検知
したときから出力する。

【００１７】そして、この変位検知器１８の出力は、制
御部２５において判別される。つまり、制御部２５は、
図６の（ａ）で示すように写真２１が添付されておら
ず、原稿２のみである場合と、図６の（ｃ）で示すよう
に２枚の原稿２が重なっている場合とでの出力を異常の
場合と判断し、図６の（ｂ）で示すように所定のエリア
２２に写真２１が添付された原稿２のみ正常であると判
断する。

【００１８】原稿読取部４は、原稿搬送路３から送り込
まれる原稿２の貼付けエリア２２に添付された写真２１
を光学的に読み取るようになっている。なお、原稿２の
他の記載情報も他の読取部で読み取られる。また、原稿
読取部４で写真２１などの情報を読み取られた原稿２は
原稿排出部２６の搬送路２７を通じて排出されるように
なっている。

【００１９】次に、このように構成された画像情報読取
装置の処理手順を図５の原稿処理フローを参照して説明
する。ＡＤＦ１の収納部６に取り揃いて投入された複数
の原稿２は、制御部２５の指令に応じて駆動されるピッ
クアップローラ７および給紙ローラ８の作用によって一
枚ずつ取り出され、さらに分離ローラ９によって極力２
枚取りが阻止されながら、原稿搬送路３へ順次１枚ずつ
送り込まれる。

【００２０】ＡＤＦ１から繰り出された原稿２は原稿検
知部１０によって検出され、この検出信号は制御部２５
に伝送される。制御部２５はその信号によって原稿２が
ＡＤＦ１から繰り出されたことが分かり、原稿搬送路３
の搬送駆動部２０を作動させる。

【００２１】そして、原稿搬送路３に原稿２が搬送され
始めた直後から、その原稿２は厚さ検知部５の検知領域
Ｌに沿って厚さが順次検出される。このとき、最初に原
稿２が１枚の厚さであるかどうかを検出し、ついで、写
真２１を貼り付けるべきエリア２２の位置に達した時点
で、そこに写真２１が貼り付けられている厚さであるか
どうかを検出する。また、原稿２の先端検知後の経過時
間からそのエリア２２内に写真２１が位置しているかど
うかの確認も行われる。

【００２２】１枚の原稿２上の所定の位置に写真２１が
あることを確認されると、可動方式の原稿搬送路３は、
図２および図３の実線の位置から矢印方向へ回動して二
点鎖線で示す位置に切り換わり、原稿搬送路３の搬入側
端が原稿読取部４の搬送路１４の入り口に接続される位
置に切り換わり、原稿２を原稿読取部４へ搬入する。原
稿読取部４ではその原稿２の内容が光学的に読み取ら
れ、この後、原稿排出部２６の搬送路２７を通じて排出
される。

【００２３】ところで、原稿搬送路３に送り込まれた原
稿２が２枚以上であったり、貼り付けるべきエリア２２
に写真２１がなかったりした場合には、これを検出した
厚さ検知部５の信号によって制御部２５は原稿２が異常
であると判断し、原稿搬送路３の搬送動作を停止させ
る。そして、図３で二点鎖線で示すように、使用者は原
稿搬送路３の一方のガイド１１をその方の搬送ローラ１
２とともに開き、原稿搬送路３内にエラーとして止まっ
ている原稿２を外へ取り出す。この原稿２に適当な処理
（例えば写真２１の貼付や貼直し等）を施した後、再び
ＡＤＦ１の収納部６に投入し、再び処理にかけ直す。

【００２４】しかして、前記接触式の厚さ検知部５の検
知領域Ｌを原稿２上で写真２１を貼り付けるべきエリア
２２上に設定することによって、その原稿２上の指定さ
れたエリア２２内に本当に写真２が貼ってあるかどかの
確認をとることができる。また、原稿読取部４での実際
の読み取りも、この厚さ検知部５による写真位置信号に
よってエリア２２内での写真２１だけを読み取ることも
可能となり、貼られている写真２１の実サイズの測定も
含め、安定した写真２１の読み取りを行うことができ
る。

【００２５】一方、図７に示すように、複数の厚さ検知
部５を設け、この各検知領域Ｌ₁ ，Ｌ₂ を原稿２に写真
２１を貼り付けるべきエリア２２を通るライン上にそれ
ぞれ設定すれば、各厚さ検知部５の出力から、図７の
（ａ）で示すように、その写真２１の検知時間のずれ
「ｔ」が生じ、それから写真２１の傾き角θを知ること
ができる（写真２１は正方形であると仮定）。この情報
により写真２１の読み取り出力に補正をかけることもで
きる。このようにすれば、特に原稿２のスキューは少な
くて、写真２１は大きく傾いて貼られているような場
合、傾いたままの写真出力が得られてしまう事態をあら
かじめ回避できる。

【００２６】また、図７の（ｂ）で示すように各検知領
域Ｌ₁ ，Ｌ₂ で同時に写真２１を検知したとき、または
そのどちらかが検知したとき等の結果を利用して位置不
適当であると判断するか、補正データを得る判断のデー
タとするようにしてもよい。

【００２７】なお、前述した各実施例では写真の検知と
多重取りの検知とを同じ厚さ検知手段で兼ねているが、
各々を別々に設けてもよいものである。また、情報媒体
は写真のようなものに限らず、磁気シート等の情報媒体
であってもよい。

【００２８】上述した構成によれば、原稿上の指定され
たエリア内に情報媒体が本当に貼られているかどうかの
確認をすることができる。また、貼られてあればその位
置やサイズを知ることもできる。そして、これらが原稿
読取りを行う前に知ることができるから、不必要に原稿
の読取りを行ってその処理が無駄になることがなく、作
業の効率向上が図れる。また、偏り等のない安定した情
報媒体の読取りが可能となる。さらに、原稿の多重取り
検知と同時に、原稿上の指定されたエリア内に本当に情
報媒体が貼られているかどうか、適当な位置かどうか、
あるいは、実際に貼られている情報媒体のサイズ等も知
ることができ、この検知情報によって読取り結果に必要
な補正をかけることもできる。また、複数の厚さ検知手
段を設ければ、その情報媒体の傾きも知ることができ、
より高度の読取り情報を得ることができる。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、原
稿上の指定されたエリア内に写真等の情報媒体が貼られ
ているかどうかの確認を読取り直前に調べ、さらに貼ら
れてあれば、その情報媒体の位置・サイズを同じく読取
り直前に調べることもできから、無駄な原稿の読取り作
業を行うことなく、読取り効率の向上と、偏り等のない
安定した読取り結果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における原稿移動式の画像情
報読取装置の要部を概念的に示す説明図。

【図２】同じく本発明の一実施例における画像情報読取
装置の全体的なシステムの構成を概略的に示す説明図。

【図３】同じく本発明の一実施例における画像情報読取
装置内の要部の構成を示す図。

【図４】同じく本発明の一実施例における画像情報読取
装置のシステムのブロック構成図。

【図５】同じく本発明の一実施例における画像情報読取
装置の処理動作のフローチャート。

【図６】同じく本発明の一実施例における画像情報読取
装置の厚さ検知部の検知状態を示す説明図。

【図７】本発明の他の実施例における画像情報読取装置
の厚さ検知部の検知領域の状態を示す説明図。

【符号の説明】

１…自動給紙機構（ＡＤＦ）、２…原稿、３…原稿搬送
路、５…厚さ検知部、２１…写真、２２…エリア、２５
ー制御部、Ｌ…検知領域。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 情報媒体が添付された原稿を移送し、そ
   の原稿を読み取るようにした原稿移動式の画像情報読取
   装置において、 原稿給紙部から原稿読取部に原稿を移送する原稿搬送路
   と、この原稿搬送路の途中で搬送される原稿に添付され
   た情報媒体の有無と前記原稿の多重取りを検知する厚さ
   検知手段と、この厚さ検知手段が前記原稿に情報媒体が
   添付されていないときと前記原稿の多重取りを検知した
   ときにその原稿の前記原稿読取部への送り込みを中止さ
   せる処理を行う制御手段とを具備したことを特徴とする
   画像情報読取装置。
2. 【請求項２】 前記厚さ検知手段の出力情報から原稿に
   添付された前記情報媒体のサイズを判定する手段を具備
   したことを特徴とする請求項１に記載の画像情報読取装
   置。
3. 【請求項３】 前記厚さ検知手段の出力情報から原稿に
   添付された前記情報媒体の姿勢と位置を判別する手段を
   具備したことを特徴とする請求項１または請求項２に記
   載の画像情報読取装置。