JPH05143585A - 挿絵印刷機能付きワードプロセツサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、挿絵を多数のパターンに分割し
て作成し印刷する機能を備えたワードプロセッサに関
し、任意のパターンに対応して予め記憶されている複数
のパターンを用いて組み替えを行うことにより、少ない
記憶容量で多くの挿絵バリエーションを得ることを目的
とする。 【構成】 挿絵を複数の均等なパターン素片に分割して
多数記憶するとともに、１つの挿絵から展開される展開
挿絵を、パターン素片単位で分割し各パターン素片ごと
に対応させて記憶している挿絵データ記憶手段と、１つ
の挿絵を選択する選択手段と、展開挿絵の読み出しを指
示する指示手段と、前記選択指示を受けて、１つの挿絵
を構成するパターン素片を挿絵データ記憶手段から読み
出す読出手段と、読み出された挿絵におけるパターン素
片を、前記読み出し指示にしたがってパターン素片単位
で展開挿絵と入れ換える入換え手段と、入れ換えられた
展開挿絵を印刷する印刷手段とを備えてなることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はワードプロセッサに関
し、特にイメージデータの展開、印刷が可能な構成によ
り、挿絵を作成し印刷することのできる挿絵印刷機能付
きワードプロセッサに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、データ入力や操作を行う入力部
と、入力されたデータを記憶保持するメモリ部と、記憶
されているデータを展開する展開処理部と、展開された
データの表示および印刷出力を行う出力部とから構成さ
れるワードプロセッサにおいて挿絵印刷を行う場合、ま
ず表示部に印刷を行う挿絵種の項目が出力され、入力部
からの操作により所望の項目の選択が行われる。

【０００３】各項目に対する挿絵データの格納アドレス
は、予め項目のアドレステーブルに設定されており、選
択された項目に対する格納アドレスは、アドレステーブ
ルを参照することにより、挿絵データの呼び出しが行わ
れる。そして呼び出された挿絵データは、順次印刷バッ
ファにセットされ、１行分のデータが出力される都度、
印刷処理が行われる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、挿絵種
毎にデータを必要とする従来のワードプロセッサでは、
メモリに容量的な制限がある場合に多種類の挿絵を持つ
ことができず、挿絵のバリエーションが少ないという問
題があった。また、挿絵の内容は固定であるため、例え
ば挿絵の任意の箇所を変更して図案を変化させるという
処理もできなかった。

【０００５】この発明は以上の事情を考慮してなされた
もので、１つの挿絵についてデータを分割して記憶し、
かつパターン素片ごとに挿絵の展開データを持つ構成に
より、少ない記憶容量で多くの挿絵バリエーションを得
ることができる挿絵印刷機能付きワードプロセッサを提
供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】図１はこの発明の基本構
成を明示するブロック図である。同図において、この発
明は、挿絵を複数の均等なパターン素片に分割して多数
記憶するとともに、１つの挿絵から展開される展開挿絵
を、パターン素片単位で分割し各パターン素片ごとに対
応させて記憶している挿絵データ記憶手段１と、１つの
挿絵を選択する選択手段２と、展開挿絵の読み出しを指
示する指示手段３と、前記選択指示を受けて、１つの挿
絵を構成するパターン素片を挿絵データ記憶手段１から
読み出す読出手段４と、読み出された挿絵におけるパタ
ーン素片を、前記読み出し指示にしたがってパターン素
片単位で展開挿絵と入れ換える入換え手段５と、入れ換
えられた展開挿絵を印刷する印刷手段６とを備えてなる
挿絵印刷機能付きワードプロセッサである。

【０００７】

【作用】この発明に従えば、挿絵の１つを選択すると、
選択した挿絵データが挿絵データ記憶手段１から呼び出
されて展開バッファに転送され、印刷手段６に出力され
る。次いでその展開バッファにセットされている挿絵デ
ータに対してパターン素片の入れ換え部分を指定し、入
れ換えの指示を行うと、指定した部分について挿絵を複
数種類に展開させることができる。

【０００８】

【実施例】以下図に示す実施例に基づいてこの発明を詳
述する。なお、これによってこの発明は限定されるもの
ではない。図２はこの発明を適用した日本語ワードプロ
セッサの構成図である。同図において１０はデータの入
力および挿絵印刷に関する各機能を操作するための、選
択手段および指示手段として機能する入力部であり、キ
ーボード、マウス、タブレット入力装置などから構成さ
れる。各機能とは、例えば１つの挿絵データを選択する
操作、パターン素片の入れ換えを指示する操作などであ
る。

【０００９】１１は入力部１０から入力される信号を符
号化して一時的に記憶する入力バッファである。１２は
挿絵を複数の均等なパターン素片に分割して多数記憶す
るとともに、１つの挿絵から展開される展開挿絵を、パ
ターン素片単位で分割し各パターン素片ごとに対応させ
て記憶している記憶部であり、本体内蔵のＲＯＭからな
る内部記憶装置や、フロッピーディスクなどの外部記憶
装置などから構成される。

【００１０】１３は入力部１０からの選択指示を受け
て、１つの挿絵を構成するパターン素片を記憶部１２か
ら読み出す読出手段、読み出された挿絵におけるパター
ン素片を、入力部１０からの読み出し指示にしたがって
パターン素片単位で展開挿絵と入れ換える入換え手段と
して機能する処理部であり、ＣＰＵ（中央処理装置）か
ら構成される。

【００１１】１４は記憶部１２から読み出した挿絵デー
タ、および入れ換えられた展開挿絵データを展開するた
めの展開バッファである。１５は展開された挿絵データ
を印刷データとして記憶するための印刷バッファであ
る。１６は印刷バッファ１５内の印刷データを印刷する
印刷部であり、ドットマトリクスタイプのプリンタなど
から構成される。１７は処理途中、処理結果などのデー
タを可視出力するための表示部であり、ＬＣＤやＣＲＴ
などの表示装置から構成される。

【００１２】図３は記憶部１２内の挿絵種データ格納テ
ーブルの構成を示したものである。アドレステーブル１
２１は２バイト単位のデータからなり、各データは第１
選択種のデータ格納アドレス〜第ｎ選択種のデータ格納
アドレスを示している。

【００１３】図４は記憶部１２内のパターン素片格納領
域を示している。各パターン１，２，３は挿絵を構成す
るパターンの素片の領域を示しており、上記素片に対し
て出力すべき位置関係および素片の格納アドレスを示す
情報テーブルが予め用意されている。

【００１４】このような構成において、この実施例の処
理内容をまず、操作手順に対応する表示例を用いて説明
する。図５において画面１は初期画面であり、カーソル
左右移動キーを操作して“挿絵"を選択して実行キーを
押すと、選択が確定され画面２となる。なお、解除キー
が押された場合は文書入力画面となる。

【００１５】画面２においてカーソル上下移動キーを操
作すると挿絵の項目(雨やどり〜)が順次表示され、印刷
を行う図案の選択を行う。実行キーを押すと選択が確定
し画面３となる。なお、解除キーが押された場合は画面
１に戻る。

【００１６】画面３においてカーソル左右移動キーを操
作することにより処理の選択を行う。ここでは挿絵の変
更を行うため“変更"を選択する。実行キーを押すと選
択が確定され画面４となる。なお、解除キーが押された
場合は画面２に戻る。

【００１７】画面３で“変更”を選択した場合、画面４
に示すように画面上に変更の項目(人物，背景)が表示さ
れ、ここで変更項目の選択を行う。ここでカーソル左右
移動キーを操作して“人物”を選択し、実行キーを押す
と選択が確定され画面５となる。なお、解除キーが押さ
れた場合は画面３に戻る。

【００１８】画面５において、変更項目の“人物”に対
してカーソル左右移動キーを操作してさらに変更部分の
選択を行う。ここで“表情”を選択して実行キーを押す
と、選択が確定され画面６となる。なお、解除キーが押
された場合は画面４に戻る。

【００１９】画面６において、カーソル上下移動キーを
操作することにより“表情”に対応する項目が順次表示
される。実行キーを押すと選択が確定し画面７となる。
なお解除キーが押された場合は画面３に戻る。

【００２０】画面７において“変更”が実行され、処理
が終了した後は“変更終了”のメッセージが表示され、
画面３に戻る。なお、結果を印刷する場合は、画面３で
“印刷”を選択した後、実行キーを押して印刷条件の設
定画面を呼び出し、条件設定後、再び実行キーを押すこ
とにより印刷処理が行われる。

【００２１】また、図６はパターン素片変更前の挿絵例
を示し、図７はパターン素片変更後の挿絵例を示してい
る。パターン素片は５行×８列のマトリクス状に配置さ
れており、したがって挿絵は合計４０個のパターン素片
から構成されている。図７におけるａ〜ｈは変更部分
(基本挿絵から展開してできる展開挿絵のパターン素片)
を示している。

【００２２】以下図に示すフローチャートにしたがって
この実施例の挿絵印刷機能について説明する。挿絵の選択 図８はこの実施例に係る挿絵印刷処理の概略フローチャ
ートである。挿絵印刷処理においては、まず挿絵の選択
が行われる。すなわち、上記したように所定の操作によ
り挿絵印刷機能となり、印刷を行う挿絵の選択項目が順
次表示される。入力部１０より項目の選択を行い、選択
を確定させると、各項目に対応する挿絵データの格納ア
ドレスがアドレステーブルより導かれる（ステップ40→
42）。

【００２３】次いでアドレステーブルより導かれたアド
レスを先頭アドレスとして、挿絵を構成する固定バイト
数分のデータを展開バッファ１４へ転送する（ステップ
43）。

【００２４】変更パターンの選択 展開バッファ１４にセットされている挿絵データに対し
て、入れ換え(組み替え)変更が可能となるパターンの選
択を行う（ステップ44）。表示処理によって組み替え可
能なパターン項目が順次表示される。入力部１０の操作
により、選択確定されたパターンの展開バッファ１４中
のアドレスが変更パターンのアドレスとして格納保持さ
れる。

【００２５】組み替えパターンの選択 次に、選択された変更パターンに対して組み替えを行う
パターンの選択を行う。表示処理によって予め設定され
ている組み替えパターンの選択項目が順次表示される。
入力部１０の操作により選択確定された項目に対して、
先に格納保持されている展開バッファ１４中のアドレス
を参照し、組み替えパターンをセットする（ステップ45
→48）。

【００２６】挿絵データの印刷 次に、展開バッファ１４中のデータの印刷を行う。すな
わち、展開バッファ１４中の先頭アドレスより、１行分
の印刷データを印刷バッファ１５にセットする（ステッ
プ49）。次いで印刷バッファ１５の内容を参照し、印刷
処理が行われる。１行分の印刷が終了すると、展開バッ
ファ１４中のアドレスポインタがインクリメントされ、
再度、１行分のデータが印刷バッファ１５にセットされ
る。そして展開バッファ１４中のデータについてターミ
ネータが検知されると処理を終了する（ステップ50→5
2）。

【００２７】図９は図案種の選択処理を示すフローチャ
ートである。まずデフォルト値をセットし（ステップ6
0）、図案種を表示する（ステップ61）。図案種が選択
されると（ステップ62→63）、データ格納アドレスを計
算する。すなわちアドレステーブルより、選択項目に該
当するデータの格納アドレスを得る（ステップ64）

【００２８】次いで組み替えパターンカウンタを初期設
定し（ステップ65）、組み替えパターンを表示し（ステ
ップ66）、組み替えパターンを選択すると（ステップ67
→68）、データ格納アドレスを計算する。すなわち、ア
ドレステーブルより、選択項目に該当するデータの格納
アドレスを得る（ステップ69）。

【００２９】なお、ステップ63においてＮＯであればデ
フォルト値を１インクリメントして（ステップ70）図案
種の個数５以下の範囲であれば（ステップ71）順次、図
案種を表示する。また、ステップ68においてＮＯであれ
ば、組み替えパターンを順次表示する（ステップ72→7
3）。

【００３０】図１０は図案種データのアドレス計算処理
を示すフローチャートである。アドレス計算は、データ
の格納アドレステーブルより格納先頭アドレスを導き
（ステップ80）、テーブルインクリメントカウンタをリ
セットし（ステップ81）、２バイト加算したアドレスを
カウンタ値が“０”になるまで順次セットしていくこと
により図案種データのアドレス計算を行う（ステップ82
→83）。

【００３１】図１１は組み替えパターンのアドレス計算
処理を示すフローチャートである。組み替えパターンの
格納アドレステーブルより格納先頭アドレスを導き（ス
テップ90）、テーブルインクリメントカウンタをリセッ
トし（ステップ91）、２バイト加算したアドレスをカウ
ンタ値が“０"になるまで順次セットしていくことによ
り組み替えパターンのアドレス計算を行う（ステップ92
→93）。

【００３２】

【発明の効果】この発明によれば、複数のパターンによ
り構成される挿絵データについて、任意のパターンを選
択し、そのパターンに対応する予め内蔵されているパタ
ーンから組み替えを行うパターンを選択し、パターンの
組み替えを行う手段を具備することにより、１つの挿絵
についてデータを最大で持つことなく多くの挿絵バリエ
ーションを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の基本構成を示すブロック図である。

【図２】この発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。

【図３】実施例の図案種データ格納アドレステーブルを
示す構成図である。

【図４】実施例の素片パターン格納領域を示す模式図で
ある。

【図５】実施例の操作手順に対応する表示例を示す説明
図である。

【図６】実施例の挿絵組み替え前の状態を示す説明図で
ある。

【図７】実施例の挿絵組み替え後の状態を示す説明図で
ある。

【図８】実施例の動作を示す概略フローチャートであ
る。

【図９】図９に係る図案種の選択処理を示すフローチャ
ートである。

【図１０】図９に係る図案種データのアドレス計算処理
を示すフローチャートである。

【図１１】図９に係る組み替えパターンアドレス計算処
理を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ 挿絵データ記憶手段 ２ 選択手段 ３ 指示手段 ４ 読出手段 ５ 入換え手段 ６ 印刷手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長澤 宏行 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ヤープ株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 挿絵を複数の均等なパターン素片に分割
   して多数記憶するとともに、１つの挿絵から展開される
   展開挿絵を、パターン素片単位で分割し各パターン素片
   ごとに対応させて記憶している挿絵データ記憶手段と、 １つの挿絵を選択する選択手段と、 展開挿絵に読み出しを指示する指示手段と、 前記選択指示を受けて、１つの挿絵を構成するパターン
   素片を挿絵データ記憶手段から読み出す読出手段と、 読み出された挿絵におけるパターン素片を、前記読み出
   し指示にしたがってパターン素片単位で展開挿絵と入れ
   換える入換え手段と、 入れ換えられた展開挿絵を印刷する印刷手段とを備えて
   なる挿絵印刷機能付きワードプロセッサ。