JPH0514260A - 無線選択呼出受信機 - Google Patents

無線選択呼出受信機

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JPH0514260A
JPH0514260A JP3173008A JP17300891A JPH0514260A JP H0514260 A JPH0514260 A JP H0514260A JP 3173008 A JP3173008 A JP 3173008A JP 17300891 A JP17300891 A JP 17300891A JP H0514260 A JPH0514260 A JP H0514260A
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昌浩 又井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】報知手段としてスピーカのような電流駆動型の
報知手段とLEDとを有する無線選択呼出受信機におい
て、LEDの点灯時の電池の電圧降下を小さくし、それ
によってLEDの発光輝度を高め安定させる。 【構成】呼出を受けたことを検出して1対の周期的に変
化する駆動信号を出力するデコーダ4と、2つの駆動パ
ターン信号のうち一方のパターンでスピーカ9に鳴音を
発生させるスピーカ駆動回路9と、他方のパターンでL
ED10を点灯するLED駆動回路8とを有している。
両駆動パターン信号の駆動期間を交互に、かつ、重なら
ないように配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無線選択呼出受信機に関
し、特に報知手段としてスピーカのような電流駆動型の
報知手段と発光ダイオード(LED)とを有する無線選
択呼出受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】無線選択呼出受信機における呼出報知
は、スピーカの鳴音やLEDの点灯によって行われる。
これら呼出報知手段の駆動は、無線選択呼出受信機に内
蔵される開放電圧が1.5V程度の電池(以下、1V系
電池という)によって通常行われる。
【0003】無線選択呼出受信機は、無線信号を受信し
て復調する無線部と、自己の呼出番号を書込んだROM
と、無線部からの復調出力が含む呼出番号とROMの内
容とを比較して一致したとき駆動パターン信号を出力す
るデコーダとを有している。駆動パターン信号は断続的
なパターンの信号である。無線選択呼出受信機は、駆動
パターン信号のパターンでスピーカに断続的に鳴音を発
生させ、又、LEDを点滅させることにより、無線選択
呼出受信機使用者に呼出を受信したことを知らせる。
【0004】LEDの点灯に必要な電圧は約1.7Vで
あるので、1V系電池の出力電圧だけではLEDの点灯
には不十分である。そのため、1V系電池を電源として
用いる無線選択呼出受信機は、LED駆動用の昇圧回路
を含んでいる。
【0005】スピーカ及びLEDの駆動に必要な電流
は、電池電圧の低下に伴う微少な変化はあるものの、そ
れぞれ約60mA及び約10mAである。これら駆動電
流の値は、無線選択呼出受信機の各構成要素の駆動に必
要な電流の中で著しく大きい。そのため、スピーカの鳴
音及びLEDの点灯の進行中は、電源用電池の電圧降下
は大きい。
【0006】無線選択呼出受信機の電源用の電池には、
形状が小さいことから、ニッケルカドミウム電池や空気
亜鉛電池などのコイン型の電池が一般に使われる。これ
らコイン型の電池は、電流容量が小さいので、上述した
電圧降下、特に低温時の電圧降下が大きい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の無線選
択呼出受信機はスピーカ及びLEDを同一信号パターン
の駆動電流で駆動している。すなわち、特に大きい駆動
電流を必要とするスピーカとLEDとの両方を同時に駆
動しているので、電池の電圧降下が特に大きくなる。そ
の結果、電池の放電寿命の末期や低温時にはLEDの発
光輝度の確保に必要な駆動電圧が得られなくなる。
【0008】従って本発明の目的は、報知手段としてス
ピーカのような電流駆動型の報知手段とLEDとを有す
る無線選択呼出受信機において、LEDの点灯時の電池
の電圧降下を小さくし、それによってLEDの発光輝度
を高め安定させた無線選択呼出受信機を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の無線選択呼出受
信機は、無線周波数信号を受信して復調出力を発生する
第1の手段と、前記復調出力にあらかじめ定めた呼出番
号のデータが含まていることを検出して検出出力を発生
する第2の手段と、時間軸上で互にずれた位置で有意の
振幅をそれぞれ有する1対の駆動信号を前記検出出力に
応答して発生する第3の手段と、電流駆動型の報知手段
と、前記1対の駆動信号の一方に応答して前記報知手段
を駆動する第4の手段と、発光ダイオードと、前記1対
の駆動信号の他方に応答して前記発光ダイオードを点灯
させる第5の手段と、前記第1,第2,第3,第4およ
び第5の手段に電源電力を供給する電池とを備えてい
る。
【0010】前記1対の駆動信号の振幅を互に逆極性に
してもよく、前記電流駆動型の報知手段はスピーカであ
ってもよい。
【0011】また、本発明の無線選択呼出受信機は、前
記電池の出力電圧があらかじめ定めた値より高いとき電
圧検出信号を出力する第6の手段と、前記第3の手段が
前記1対の駆動信号を出力しはじめる直前の前記電圧検
出信号を保持する第7の手段と、前記第7の手段に保持
された前記電圧検出信号を受けて前記1対の駆動信号の
いずれか一方の極性を反転することにより前記報知手段
及び前記発光ダイオードの駆動期間を一致させる第9の
手段とをさらに含んで構成されていてもよく、周囲温度
があらかじめ定めた値より高いとき温度検出信号を出力
する第8の手段と、前記温度検出信号を受けて前記1対
の駆動信号のいずれか一方の極性を反転することにより
前記報知手段及び前記発光ダイオードの駆動期間を一致
させる第9の手段とをさらに含んで構成されていてもよ
い。
【0012】さらに、本発明の無線選択呼出受信機は、
前記電池の出力電圧があらかじめ定めた値より高いとき
電圧検出信号を出力する第6の手段と、前記第3の手段
が前記1対の駆動信号を出力しはじめる直前の前記電圧
検出信号を保持する第7の手段と、周囲温度があらかじ
定めた値より高いとき温度検出信号を出力する第8の手
段と、前記第7の手段が保持する前記電圧検出信号及び
前記温度検出信号を受けて前記1対の駆動信号のいずれ
か一方の極性を反転することにより前記報知手段及び前
記発光ダイオードの駆動期間を一致させる第9の手段と
をさらに含んで構成されていてもよい。
【0013】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。
【0014】図1を参照すると、本発明の第1の実施例
である無線選択呼出受信機100は、報知手段として、
電流駆動型の報知手段の1つであるスピーカ9と、LE
D10とを有している。
【0015】無線選択呼出受信機100は、無線周波数
(RF)信号を受信するアンテナ1を有している。受信
されたRF信号は、無線部2において増幅され復調され
る。復調出力は波形整形回路3においてディジタル信号
に変換される。デコーダ4は、水晶振動子5を用いて基
準クロックを生成し、波形整形回路3からのディジタル
信号に同期し、このディジタル信号に含まれる呼出番号
とあらかじめP−ROM6に書込まれている自己の呼出
番号とを比較する。両方の呼出番号が一致すると、呼出
があったことを無線選択呼出受信機100の携帯者に知
らせるために、デコーダ4はスピーカ駆動回路7とLE
D駆動回路8とに信号を送る。スピーカ駆動回路7に送
られる駆動信号は、一定周期で断続された例えば2.7
kHzの可聴周波数信号である。スピーカ駆動回路7は
増幅器であり、デコーダ4からの信号を増幅してスピー
カ9に送る。その結果、スピーカ9は上記一定周期で断
続された鳴音を発生する。LED駆動回路8への信号
は、スピーカ駆動回路7への信号とは逆極性の信号で断
続された例えば16kHzの信号である。LED駆動回
路8は、電池11から供給される電圧を昇圧する回路で
あり、デコーダ4からの信号を用いて電池11の出力電
圧より高い電圧の16kHzの信号を生成してLED1
0に送る。その結果、LED10はスピーカ9の鳴音の
パターンとは逆のパターンで点灯する。電池11は1V
系の電池であり、無線選択呼出受信機100全体の電源
である。無線選択呼出受信機100においては、スピー
カ9の鳴音発生パターンとLED10の点灯パターンと
を逆相にしているので、駆動電流の値の大きいスピーカ
9とLED10とが同時に駆動されることはない。
【0016】図1に加えて図2をも参照すると、デコー
ダ4はスピーカ駆動回路7及びLED駆動回路8に対す
る出力段としての報知回路40を含んでいる。更に図3
をも参照すると、デコーダ4は、周期が例えば1秒の断
続パターンであるパターン信号と、2.7kHzのスピ
ーカ周波数信号と、16kHzのLED周波数信号とを
常時発生して報知回路40に供給している。更に、デコ
ーダ4は、波形整形回路3からのディジタル信号に含ま
れる呼出番号と自己の呼出番号とが一致すると、呼出番
号検出信号を発生して報知回路40に供給する。
【0017】報知回路40は、スピーカ周波数信号,呼
出番号検出信号及びパターン信号を入力するANDゲー
ト41と、パターン信号を入力する反転回路42と、反
転回路42の出力信号,LED周波数信号及び呼出番号
検出信号を入力するANDゲート43とから構成されて
いる。ANDゲート41の出力端はスピーカ駆動回路7
に接続されている。ANDゲート43の出力端はLED
駆動回路8に接続されている。呼出がありデコーダ4が
呼出番号検出信号を発生してANDゲート41及び43
に供給すると、ANDゲート41はスピーカ周波数信号
をパターン信号のパターンで断続してスピーカ駆動回路
7に送り、ANDゲート43はLED周波数信号をパタ
ーン信号のパターンとは逆相のパターンで断続してLE
D駆動回路8に送る。スピーカ駆動回路7は入力したス
ピーカ周波数信号の断続パターンと同じパターンでスピ
ーカ9に2.7kHzの鳴音を発生させ、LED駆動回
路8は入力したLED周波数信号の断続パターンと同じ
パターンでLED10を点灯させる。従ってスピーカ9
の鳴音出力のパターンとLED10の光出力のパターン
とは、図3に示すように、互に逆のパターンになる。
【0018】図4を参照すると、LED駆動回路8は、
コレクタが抵抗R2を介して電池11に接続されエミッ
タが接地されたNPN型のトランジスタTR1を有して
いる。又、トランジスタTR1のコレクタは抵抗R3を
介してPNP型のトランジスタTR2のベースにも接続
されている。トランジスタTR2のエミッタは電池11
及びダイオードD1の正電極に接続されており、コレク
タは抵抗R4を介して接地されると共にコンデンサC1
を介してダイオードD1の負電極にも接続されている。
図1,図2をも参照して、トランジスタTR1のベース
は抵抗R1を介して報知回路40のANDゲート43の
出力端に接続され、コレクタはLED10の負電極にも
接続される。ダイオードD1の負電極はLED10の正
電極にも接続される。呼出がありANDゲート43から
トランジスタTR1のベースに断続されたLED周波数
信号が入力すると、LED周波数信号が入力している期
間、トランジスタTR1は周波数16kHzでオンオフ
される。トランジスタTR1がオンのときトランジスタ
TR2もオンになり、トランジスタTR1がオフのとき
トランジスタTR2もオフになる。トランジスタTR
1,TR2がオフのとき、コンデンサC1はダイオード
D1及び抵抗R4を介して電池11の出力電圧まで充電
される。このとき、トランジスタTR1のコレクタ電圧
も電池11の出力電圧に等しくなるので、LED10は
点灯しない。続いてトランジスタTR1,TR2がオン
になると、トランジスタTR2のコレクタ電圧が電池1
1の出力電圧まで上昇し、一方、トランジスタTR1の
コレクタ電圧は0Vになるので、充電されたコンデンサ
C1の両端子間の電圧に電池11の出力電圧が加算され
た電圧がLED10に印加されてLED10が点灯す
る。従ってLED10は周波数16kHzで点滅を繰返
すが、人の目には残像効果のために連続して点灯してい
るように見える。その結果、LED10の光出力のパタ
ーンは、図3に示すように周期1秒の断続パターンに見
える。
【0019】図5を参照すると、LED10の輝度と電
池11の出力電圧との関係が示されている。呼出がなく
スピーカ9及びLED10がいずれも駆動さていないと
きに電池11の出力電圧がVccであるとする。呼出があ
ると、スピーカ9及びLED10が交互に駆動されて電
池11の出力電流が増加し、その結果、電池11の電圧
降下の増加により電池11の出力電圧はVccより低くな
る。しかし、従来の無線選択呼出受信機におけるように
スピーカ9とLED10とが同時に駆動されることはな
いので、無線選択呼出受信機100における呼出時の電
池11の電圧降下は従来の無線選択呼出受信機における
呼出時の電池の電圧降下より小さい。LED10の駆動
による電池11の電流の増加が約10mA,スピーカ9
の駆動による電池11の電流の増加が約60mAである
ことから、LED10が点灯している期間における電池
11の電圧降下の増加ΔV1 は従来の無線選択呼出受信
機における対応する電圧降下の増加ΔV2 よりはるかに
小さい。そのため、従来の無線選択呼出受信機において
電池の出力電圧が電圧降下の増加ΔV2 によりV2 まで
下ってLEDの輝度が著しく低下する場合にも、無線選
択呼出受信機100においては電池11の出力電圧はV
2 よりはるかに高いV1 にまでしか下らず、LED10
は安定した高い輝度で点灯する。又、スピーカ9が鳴音
を発生している期間における電池11の出力電圧の低下
も従来の無線選択呼出受信機における対応する電池電圧
の低下より小さくなる。
【0020】以上説明した無線選択呼出受信機100
は、スピーカ9の鳴音発生パターンとLED10の点灯
パターンとを互に逆相のパターンにすることにより、ス
ピーカ9とLED10とが同時に駆動されることがない
ようにしているが、スピーカ9の鳴音発生期間とLED
10の点灯期間との間にスピーカ9の鳴音もLED10
の点灯もない期間を設けても差支えない。
【0021】図6を参照すると、コイン型の空気亜鉛電
池の出力電圧対放電期間の特性が、従来技術による無線
選択呼出受信機の電源として用いられた場合を例とし
て、示されている。実線の曲線A1及びA2は常温23
℃における非報知時及び報知時の電池の出力電圧を示
し、点線の曲線B1及びB2は0℃における非報知時及
び報知時の電池の出力電圧を示している。周囲温度が低
い場合、報知時の出力電圧の低下が著しいことがこの特
性図からわかる。又、電池の放電寿命の末期には電池の
出力電圧が低下することもわかる。
【0022】本発明の第2の実施例である無線選択呼出
受信機200は、電源用電池の報知直前の出力電圧があ
らかじめ定めた値より高く、かつ、周囲温度があらかじ
め定めた値より高いときは、従来の無線選択呼出受信機
と同様に、スピーカの鳴音発生パターンとLEDの点灯
パターンとを一致させる。電源用電池の出力電圧があら
かじめ定めた値より低いか、又は、周囲温度があらかじ
め定めた値より低いとき、無線選択呼出受信機200は
スピーカの鳴音発生パターンとLEDの点灯パターンと
を互に逆相のパターンにして、LEDの輝度が著しく低
下するのを防止する。
【0023】図7を参照すると、無線選択呼出受信機2
00は、図1に示す無線選択呼出受信機100が有する
各回路に加えて、温度検出回路12及び電圧検出回路1
3を有している。又、無線選択呼出受信機100が有す
るデコーダ4に代えてデコーダ4aを有している。デコ
ーダ4aはデコーダ4のうち報知回路40だけを報知回
路40aに変更したものである。
【0024】温度検出回路12は、周囲温度が常温より
低いある温度T0 より高いか低いかを判定し、高いとき
論理値“1”を、又、低いとき論理値“0”をデコーダ
4aへ出力する。電圧検出回路13はデコーダ4aから
呼出番号検出信号(図3参照)を供給される。電圧検出
回路13は、電池11の出力電圧がある定電圧V0 より
高いか低いかを判定し、高いとき論理値“1”、低いと
き論理値“0”となる判定結果を呼出番号検出信号の立
上りのタイミングで保持し、保持した論理値をデコーダ
4aへ出力する。デコーダ4aは、呼出しがあって波形
整形回路3からのディジタル信号に含まれる呼出番号と
P−ROM6に書込まれている自己の呼出番号とが一致
することを検出した後、温度検出回路12からの信号と
電圧検出回路13からの信号とが共に論理値“1”であ
れば、同じ駆動パターンで断続された2.7kHzの信
号及び16kHzの信号をスピーカ駆動回路7及びLE
D駆動回路8に送る。又、デコーダ4aは、両呼出番号
の一致を検出した後、温度検出回路12及び電圧検出回
路13からの両信号のうち少くとも一方が論理値“0”
であれば、互に逆極性の駆動パターンで断続された2.
7kHzの信号及び16kHzの信号をスピーカ駆動回
路7及びLED駆動回路8に送る。スピーカ駆動回路7
はデコーダ4aからの信号の断続パターンと同じパター
ンでスピーカ9に鳴音を発生させる。LED駆動回路8
はデコーダ4aからの信号の断続パターンと同じパター
ンでLED10を点灯させる。
【0025】その結果、無線選択呼出受信機200で
は、周囲温度がT0 より高くて電池11の出力電流増に
よる出力電圧の低下が著しくなく、しかも、電池11の
報知直前の出力電圧がV0 より高く、スピーカ9及びL
ED10が同時に駆動されてもLED10の輝度が著し
く低下するおそれがない場合、 スピーカ9の鳴音発生
パターンとLED10の点灯パターンとは一致する。ス
ピーカ9の鳴音パターンとLED10の点灯パターンと
が互に逆相のパターンである場合と比較して、両パター
ンが一致する場合の方が報知の自然さは高い。又、周囲
温度がT0 より低いか電池11の出力電圧がV0より低
く、スピーカ9及びLED10が同時に駆動されるとL
ED10の輝度が著しく低下するおそれがある場合、ス
ピーカ9の鳴音発生パターンとLED10の点灯パター
ンとは互に逆相のパターンになる。スピーカ9の鳴音パ
ターンとLED10の点灯パターンとが一致しているか
逆になっているかは容易に区別できる。無線選択呼出受
信機200の携帯者は、スピーカ9の鳴音発生パターン
とLED10の点灯パターンとが互に逆相になっている
とき、スピーカ9とLED10とを同時に駆動できるほ
どには電池11の出力状態が十分ではないかもしれない
ことを知ることができる。
【0026】図8を参照すると、温度検出回路12はそ
れぞれの一端が電池11に接続された抵抗R5及びR7
を有している。抵抗R5の他端は抵抗R6を介して接地
される。抵抗R7の他端はサーミスタRT1を介して接
地される。抵抗R5と抵抗R6との共通接続点が比較器
121の第1の入力端に接続され、抵抗R7とサーミス
タRT1との共通接続点が比較器121の第2の入力端
に接続される。比較器121は、第1の入力端の入力電
圧が第2の入力端の入力電圧より高いとき論理値“1”
を、低いとき論理値“0”をデコーダ4aの報知回路4
0aに出力する。電池11の出力電圧を抵抗R5及びR
6により分圧して得られた電圧をV3 とし、同じく抵抗
R7及びサーミスタRT1により分圧して得られた電圧
をV4 とする。常温より低いある温度T0 においてV3
=V4 になるように抵抗R5,R6,R7及びサーミス
タRT1の抵抗値を設定する。サーミスタRT1の抵抗
値は温度が高くなるほど小さくなる。従って、周囲温度
がT0 より高いとV3 >V4 となり、温度検出回路12
の出力である比較器121出力は論理値“1”になる。
周囲温度がT0 より低いとV3 <V4 となり、比較器1
21出力は論理値“0”になる。
【0027】図9を参照すると、電圧検出回路13は一
方の入力端が電池11に接続され、他方の入力端には定
電圧V0 が入力される比較器131を有している。比較
器131の出力端はDフリップフロップ132のデータ
入力端子Dに接続され、Dフリップフロップ132のク
ロック端子CKにはデコーダ4aからの呼出番号検出信
号が入力される。Dフリップフロップ132のデータ出
力端子Q0 の出力はデコーダ4aの報知回路40aに送
られる。電池11の報知直前の出力電圧をV5 として、
周囲温度がT0 以上であれば報知があってスピーカ9及
びLED10を同時に駆動してもLED10の明るさが
著しく低下しない電圧V5 の下限の値に定電圧V0 を設
定する。比較器131は、電池11の出力電圧がV0
り高ければ論理値“1”を出力し、低ければ論理値
“0”を出力する。Dフリップフロップ132は、呼出
番号検出信号の立上りのタイミングで比較器131出力
を保持して出力する。デコーダ4aは呼出があると呼出
番号検出信号を出力するので、電圧検出回路13の出力
であるDフリップフロップ132出力は、報知直前にお
ける電池11の出力電圧がV0 より高ければ論理値
“1”になり、低ければ論理値“0”になる。
【0028】図10を参照すると、報知回路40aは、
図2に示す報知回路40が有するANDゲート41,4
3及び反転回路42に加えて、スイッチ44とANDゲ
ート45とを有している。ANDゲート41にスピーカ
周波数信号及びパターン信号が常時入力されており、更
に呼出番号検出信号が入力されるとANDゲート41が
スピーカ周波数信号をパターン信号のパターンで断続し
てスピーカ駆動回路7に送ることは、報知回路40にお
けると同じである。パターン信号は反転回路42にも入
力され、又、スイッチ44の2つの入力端子のうち一方
にも入力される。スイッチ44の2つの入力端子のうち
他方は反転回路42の出力端に接続される。スイッチ4
4はANDゲート45の出力に制御されて2入力のうち
いずれか一方を選択する。ANDゲート45には温度検
出回路12からの信号と電圧検出回路13からの信号と
が入力される。スイッチ44は、ANDゲート45から
の信号が論理値“1”であればパターン信号を選択し、
ANDゲート45からの信号が論理値“0”であれば反
転回路42の出力を選択する。ANDゲート43にはス
イッチ44が選択した信号及びLED周波数信号が常時
入力されており、更に呼出番号検出信号が入力される
と、ANDゲート43はLED周波数信号をスイッチ4
4が選択した信号のパターンで断続してLED駆動回路
8に送る。ANDゲート45の入力である温度検出回路
12からの信号と電圧検出回路13からの信号とが共に
論理値“1”であれば、スイッチ44はパターン信号を
選択するので、ANDゲート41からスピーカ駆動回路
7に送られる信号の断続パターンとANDゲート43か
らLED駆動回路8に送られる信号の断続パターンとは
同じになる。又、ANDゲート45の2入力のうち少な
くとも一方が論理値“0”であれば、スイッチ44は反
転回路42出力、すなわち、パターン信号と逆極性の信
号を選択するので、ANDゲート41出力が断続されて
いるパターンとANDゲート43出力が断続されている
パターンとは互に逆のパターンになる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明の無線選択呼
出受信機は、報知を受けたとき電流駆動型の報知手段と
発光ダイオードとを交互に、かつ、両者の駆動期間が重
ならないように駆動できる手段を有するので、発光ダイ
オードの点灯時における電池の電圧降下を小さくして電
源用電池の寿命期間の末期になっても発光ダイオードを
高く安定した輝度で点灯できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である無線選択呼出受信
機100を示すブロック図である。
【図2】図1における報知回路40のブロック図であ
る。
【図3】図1に示す無線選択呼出受信機100の報知動
作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】図1におけるLED駆動回路8の回路図であ
る。
【図5】図1におけるLED10の輝度と電池11の出
力電圧との関係を示す図である。
【図6】従来の無線選択呼出受信機における空気亜鉛電
池の放電特性を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例である無線選択呼出受信
機200を示すブロック図である。
【図8】図7における温度検出回路12のブロック図で
ある。
【図9】図7における電圧検出回路13のブロック図で
ある。
【図10】図7における報知回路40aのブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 無線部 3 波形整形回路 4,4a デコーダ 5 水晶振動子 6 P−ROM 7 スピーカ駆動回路 8 LED駆動回路 9 スピーカ 10 LED 11 電池 12 温度検出回路 13 電圧検出回路 40,40a 報知回路

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線周波数信号を受信して復調出力を発
    生する第1の手段と、前記復調出力にあらかじめ定めた
    呼出番号のデータが含まていることを検出して検出出力
    を発生する第2の手段と、時間軸上で互にずれた位置で
    有意の振幅をそれぞれ有する1対の駆動信号を前記検出
    出力に応答して発生する第3の手段と、電流駆動型の報
    知手段と、前記1対の駆動信号の一方に応答して前記報
    知手段を駆動する第4の手段と、発光ダイオードと、前
    記1対の駆動信号の他方に応答して前記発光ダイオード
    を点灯させる第5の手段と、前記第1,第2,第3,第
    4および第5の手段に電源電力を供給する電池とを備え
    たことを特徴とする無線選択呼出受信機。
  2. 【請求項2】 前記1対の駆動信号の振幅を互に逆極性
    にしたことを特徴とする請求項1記載の無線選択呼出受
    信機。
  3. 【請求項3】 前記電流駆動型の報知手段はスピーカで
    あることを特徴とする請求項1記載の無線選択呼出受信
    機。
  4. 【請求項4】 前記電池の出力電圧があらかじめ定めた
    値より高いとき電圧検出信号を出力する第6の手段と、
    前記第3の手段が前記1対の駆動信号を出力しはじめる
    直前の前記電圧検出信号を保持する第7の手段と、前記
    第7の手段に保持された前記電圧検出信号を受けて前記
    1対の駆動信号のいずれか一方の極性を反転することに
    より前記報知手段及び前記発光ダイオードの駆動期間を
    一致させる第9の手段とをさらに含むことを特徴とする
    請求項2記載の無線選択呼出受信機。
  5. 【請求項5】 周囲温度があらかじめ定めた値より高い
    とき温度検出信号を出力する第8の手段と、前記温度検
    出信号を受けて前記1対の駆動信号のいずれか一方の極
    性を反転することにより前記報知手段及び前記発光ダイ
    オードの駆動期間を一致させる第9の手段とをさらに含
    むことを特徴とする請求項2記載の無線選択呼出受信
    機。
  6. 【請求項6】 前記電池の出力電圧があらかじめ定めた
    値より高いとき電圧検出信号を出力する第6の手段と、
    前記第3の手段が前記1対の駆動信号を出力しはじめる
    直前の前記電圧検出信号を保持する第7の手段と、周囲
    温度があらかじ定めた値より高いとき温度検出信号を出
    力する第8の手段と、前記第7の手段が保持する前記電
    圧検出信号及び前記温度検出信号を受けて前記1対の駆
    動信号のいずれか一方の極性を反転することにより前記
    報知手段及び前記発光ダイオードの駆動期間を一致させ
    る第9の手段とをさらに含むことを特徴とする請求項2
    記載の無線選択呼出受信機。
  7. 【請求項7】 無線周波数信号を受信して復調する無線
    部と、前記無線部の復調出力を受けて波形整形する波形
    整形回路と、あらかじめ定めた呼出番号のデータを書込
    んだROMと、前記波形整形回路の出力信号を受けて前
    記ROMから記憶内容を読出し前記波形整形回路の出力
    信号中に前記ROMの記憶内容と一致するデータがある
    とき呼出番号検出信号を出力するデコーダと、時間軸上
    で互にずれた位置で有意の振幅をそれぞれ有する1対の
    駆動信号を前記呼出番号検出信号に応答して発生する報
    知回路と、電流駆動型の報知手段と、前記報知回路の出
    力である前記1対の駆動信号の一方に応答して前記報知
    手段を駆動する第1の駆動回路と、発光ダイオードと、
    前記報知回路の出力である前記1対の駆動信号の他方に
    応答して前記発光ダイオードを点灯させる第2の駆動回
    路と、前記無線部,前記波形整形回路,前記デコーダ,
    前記報知回路,前記第1の駆動回路及び前記第2の駆動
    回路に電源電力を供給する電池とを備えたことを特徴と
    する無線選択呼出受信機。
  8. 【請求項8】 前記報知回路は、前記デコーダが出力し
    た前記呼出番号検出信号と周期的なパターン信号とを入
    力とし前記1対の駆動信号のうち一方を出力とする第1
    のANDゲートと、前記周期的なパターン信号を入力と
    する反転回路と、前記反転回路の出力信号と前記デコー
    ダが出力した前記呼出番号検出信号とを入力とし前記1
    対の駆動信号の他方を出力とする第2のANDゲートと
    を有することを特徴とする請求項7記載の無線選択呼出
    受信機。
  9. 【請求項9】 前記第1の駆動回路は前記報知回路が出
    力した前記1対の駆動信号のうち前記一方に応答して断
    続する鳴音信号を増幅する増幅器であり、前記電流駆動
    型の報知手段はスピーカであることを特徴とする請求項
    7記載の無線選択呼出受信機。
  10. 【請求項10】 前記第2の駆動回路は前記報知回路が
    出力した前記1対の駆動信号の前記他方に応答して前記
    電池の出力電圧を昇圧する昇圧回路であることを特徴と
    する請求項7記載の無線選択呼出受信機。
  11. 【請求項11】 前記ROMはP−ROMであることを
    特徴とする請求項7記載の無線選択呼出受信機。
  12. 【請求項12】 前記電池の出力電圧があらかじめ定め
    た値より高いことを検出して電圧検出信号を出力する電
    圧検出回路と、前記電圧検出回路からの前記電圧検出信
    号及び前記デコーダからの前記呼出番号検出信号を受け
    て前記電圧検出信号を前記呼出番号検出信号の立上りの
    タイミングで保持する保持手段と、前記保持手段から前
    記電圧検出信号を受けて前記周期的なパターン信号を前
    記反転回路の出力信号に代えて前記第2のANDゲート
    に入力するスイッチとをさらに含むことを特徴とする請
    求項8記載の無線選択呼出受信機。
  13. 【請求項13】 前記保持手段は前記呼出番号検出信号
    をクロック入力とするDフリップフロップであることを
    特徴とする請求項12記載の無線選択呼出受信機。
  14. 【請求項14】 周囲温度があらかじめ定めた値より高
    いことを検出して温度検出信号を出力する温度検出回路
    と、前記温度検出回路から前記温度検出信号を受けて前
    記周期的なパターン信号を前記反転回路の出力に代えて
    前記第2のANDゲートに入力するスイッチとをさらに
    含むことを特徴とする請求項8記載の無線選択呼出受信
    機。
  15. 【請求項15】 前記電池の出力電圧があらかじめ定め
    た値より高いことを検出して電圧検出信号を出力する電
    圧検出回路と、前記電圧検出回路からの前記電圧検出信
    号及び前記デコーダからの前記呼出番号検出信号を受け
    て前記電圧検出信号を前記呼出番号検出信号の立上りの
    タイミングで保持する保持手段と、周囲温度があらかじ
    め定めた値より高いことを検出して温度検出信号を出力
    する電圧検出回路と、前記保持手段からの前記電圧検出
    信号と前記温度検出回路からの前記温度検出信号とを入
    力とする第3のANDゲートと、前記第3のANDゲー
    トの出力信号を受けて前記周期的なパターン信号を前記
    反転回路の出力信号に代えて前記第2のANDゲートに
    入力するスイッチとをさらに含むことを特徴とする請求
    項8記載の無線選択呼出受信機。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6098955U (ja) * 1983-12-09 1985-07-05 日本電信電話株式会社 選択呼出受信機

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