JPH05140393A - 含ハロゲン樹脂組成物 - Google Patents

含ハロゲン樹脂組成物

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JPH05140393A
JPH05140393A JP3305112A JP30511291A JPH05140393A JP H05140393 A JPH05140393 A JP H05140393A JP 3305112 A JP3305112 A JP 3305112A JP 30511291 A JP30511291 A JP 30511291A JP H05140393 A JPH05140393 A JP H05140393A
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halogen
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克行 高取
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哲夫 坪井
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健二 中沢
Shinji Anibe
真二 兄部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱安定性、着色性、透明性等の著しく優れた
含ハロゲン樹脂組成物の提供。 【構成】 本発明の含ハロゲン樹脂組成物は、含ハロゲ
ン樹脂100重量部に、(a)アルカリ土類金属の過塩
基性カルボキシレート/カーボネート錯体の少なくとも
一種0.05〜10重量部及び(b)下記化1の一般式
(I)で表される化合物の少なくとも一種0.001〜
5重量部を配合してなる。 【化1】 Mgx1Znx2Al2 ・(OH)2x1+2x2+4 ・(CO3)1-y/2(ClO4) y・mH2O (I) (式中、x1 、x2 及びyは各々下記式で表される条件
を満足する数を示し、mは0または任意の整数を示す。
0≦x2 /x1 <10、2≦x1 +x2 <20、0≦y
<2)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の安定剤系を配合
したことにより安定化された含ハロゲン樹脂組成物に関
し、さらに詳しくは、アルカリ土類金属の過塩基性カル
ボキシレート/カーボネート錯体及び特定の無機化合物
を併用添加することにより、熱安定性、耐候性、初期着
色性、熱着色性、透明性等の改善された含ハロゲン樹脂
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】含ハロ
ゲン樹脂は、熱及び光に対する安定性に難があり、加熱
成型加工時、比較的高温での使用時あるいは屋外等の紫
外線に曝される場所での使用時に、主として脱ハロゲン
化水素に起因する分解を起こしやすいことが知られてい
る。
【0003】このため、含ハロゲン樹脂の加工時に、有
機酸の金属塩、無機の塩基性金属化合物、有機錫化合
物、有機ホスファイト化合物、エポキシ化合物、β−ジ
ケトン化合物等の熱安定剤を数種配合して含ハロゲン樹
脂の安定性を改善しようとする試みがなされている。
【0004】これらの熱安定剤の中でも、金属有機酸塩
は、含ハロゲン樹脂の基本的な安定剤として用いられて
おり、また、例えば特公昭52−49019号公報に記
載されたような、金属有機酸塩中の金属塩基を化学量論
的な量よりも過剰に用いた、一般に過塩基性錯体と称さ
れる有機酸金属塩を用いることも提案されている。
【0005】しかしながら、近年、含ハロゲン樹脂の用
途の多様化に伴い、加工条件及び使用環境が過酷化して
おり、従来の安定剤では安定化効果が不充分となってき
ていた。
【0006】このため、加工温度における熱安定性ある
いは着色性のみならず、熱老化性と称される100℃程
度の比較的高温における熱安定性を改善する安定剤系を
見出すことが強く望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる現
状に鑑み、過酷な使用条件下においても含ハロゲン樹脂
を長期間に渡って安定化しえる安定剤を見出すべく鋭意
検討を重ねた結果、アルカリ土類金属の過塩基性カルボ
キシレート/カーボネート錯体及び特定の無機化合物を
含ハロゲン樹脂に添加することによって、熱安定性、着
色性、透明性等の著しく優れた含ハロゲン樹脂組成物が
得られることを見出し本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、含ハロゲン樹脂10
0重量部に、(a)アルカリ土類金属の過塩基性カルボ
キシレート/カーボネート錯体の少なくとも一種0.0
5〜10重量部及び(b)下記化2(化1と同じ)の一
般式(I)で表される化合物の少なくとも一種0.00
1〜5重量部を配合してなる安定化された含ハロゲン樹
脂組成物を提供するものである。
【0009】
【化2】 Mgx1Znx2Al2 ・(OH)2x1+2x2+4 ・(CO3)1-y/2(ClO4) y・mH2O (I) (式中、x1 、x2 及びyは各々下記式で表される条件
を満足する数を示し、mは0または任意の整数を示す。
0≦x2 /x1 <10、2≦x1 +x2 <20、0≦y
<2)
【0010】以下、本発明の含ハロゲン樹脂組成物につ
いて詳細に説明する。
【0011】本発明の含ハロゲン樹脂組成物の(a)成
分であるアルカリ土類金属の過塩基性カルボキシレート
/カーボネート錯体としては、下記一般式(II) で表さ
れる化合物が好ましい。
【0012】
【化3】R2 M・xMCO3 (II) (Rは有機カルボン酸の残基を示し、Mはアルカリ土類
金属を示し、xは金属の過剰量で0より大きい正の数を
示す。)
【0013】上記一般式(II) において、Mで示される
アルカリ土類金属としては、バリウム、カルシウム、マ
グネシウム、ストロンチウム等があげられ、xは0より
大きい数であれば特に制限を受けないが、一般には0.
1〜60、特に0.5〜30であることが好ましい。ま
た、Rで示される有機カルボン酸の残基としては、例え
ば、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、2−エチ
ルヘキシル酸、カプリン酸、ネオデカン酸、ウンデシレ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステア
リン酸、クロロステアリン酸、12−ケトステアリン
酸、フェニルステアリン酸、リシノール酸、リノール
酸、リノレイン酸、オレイン酸、アラキン酸、ベヘン
酸、エルカ酸、ブラシジン酸およびこれらの類似酸なら
びに獣脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、桐油脂肪酸、大豆油脂
肪酸及び綿実油脂肪酸などの天然に産出する上記の酸の
混合物、安息香酸、p-t-ブチル安息香酸、エチル安息香
酸、イソプロピル安息香酸、トルイル酸、キシリル酸、
ナフテン酸、シクロヘキサンカルボン酸等の一価カルボ
ン酸の残基等があげられる。
【0014】上記一般式(II) で表されるアルカリ土類
金属の過塩基性カルボキシレート/カーボネート錯体
は、カルボン酸のアルカリ土類金属正塩とアルカリ土類
金属炭酸塩との単純な混合物とは全く異なり、これらが
何らかのインタラクションにより錯体となっているもの
であり、高いアルカリ土類金属含有量を有しながら、有
機溶媒中で均一な液状を示すという特徴を有している。
【0015】上記アルカリ土類金属の過塩基性カルボキ
シレート/カーボネート錯体は、このような錯体を形成
しているが故に、単なる混合物では到底達成できない優
れた安定化効果を奏するものである。
【0016】上記アルカリ土類金属の過塩基性カルボキ
シレート/カーボネート錯体は、例えば、上記有機カル
ボン酸と化学量論的に過剰のアルカリ土類金属炭酸塩と
を反応させる方法、有機カルボン酸と化学量論的に過剰
のアルカリ土類金属酸化物または水酸化物とを反応させ
た後、炭酸ガスで処理する方法あるいは有機カルボン酸
のアルカリ土類金属正塩とアルカリ土類金属炭酸塩とを
反応させる方法等の従来周知の方法で製造することがで
きる。このようにして製造されるアルカリ土類金属の過
塩基性カルボキシレート/カーボネート錯体は、金属の
種類、酸の種類、金属の含量、金属比などによって特徴
づけられる。ここで「金属比」という言葉は、中性塩を
形成する量の金属の当量に対する塩中の金属の全化学当
量を示す言葉であり、上記一般式(II)におけるx+1
に相当するものである。
【0017】次の(合成例1)〜(合成例3)に、上記
アルカリ土類金属の過塩基性カルボキシレート/カーボ
ネート錯体の簡単な合成例を示す。
【0018】(合成例1)過塩基性バリウムオレート/カーボネート錯体 の合成 メチルセルソルブ300gに水酸化バリウム無水物41
gを徐々に加えて溶解させ、次いで、オレイン酸11g
とノニルフェノール10gとアルキルベンゼン系溶剤3
6gの混合液を加え、約30分攪拌した。次いで、炭酸
ガスを吹き込み反応させ、生成水を留去しながら150
℃まで徐々に温度をあげ反応させた後、さらに減圧下に
脱水、脱メチルセルソルブを行い、褐色粘稠の過塩基性
バリウムオレート・カーボネート錯体(Ba=32%、
金属比=12)を得た。
【0019】(合成例2)過塩基性バリウムオクトエート/カーボネート錯体 の合
成 メチルセルソルブ480gに水酸化バリウム無水物34
gを徐々に加えて溶解させ、次いで、オクチル酸6g、
ノニルフェノール20g及びアルキルベンゼン系溶剤3
4gの混合液を加え、約30分攪拌した。次いで、炭酸
ガスを吹き込み反応させ、生成水を留去しながら150
℃まで徐々に温度をあげ反応させた後、さらに減圧下に
脱水、脱メチルセルソルブを行い、褐色粘稠の過塩基性
バリウムオクトエート・カーボネート錯体(Ba=28
%、金属比=10)を得た。
【0020】(合成例3)過塩基性カルシウムオレート/カーボネート錯体 の合成 メタノール300gに水酸化カルシウム30gを懸濁さ
せた中へ、15℃にて炭酸ガスを吹き込み反応させた
後、オレイン酸11g、ノニルフェノール10g及びア
ルキルベンゼン系溶剤63gの混合液を加え、メタノー
ル及び生成水を留去しながら150℃まで徐々に温度を
あげ反応させた後、さらに減圧下に脱水して淡褐色粘稠
の塩基性カルシウムオレート・カーボネート錯体(Ca
=13%、金属比=20)を得た。
【0021】また、上記アルカリ土類金属の過塩基性カ
ルボキシレート/カーボネート錯体は、前述のごとき方
法で容易に製造することができるが、さらに市販されて
いる種々の錯体をそのまま使用することもできる。これ
らの市販されている錯体の代表的なものとしては、たと
えば米国ルブリゾール社製のLZ−2116(過塩基性
バリウムオレート/カーボネート錯体:比重1.47、
Ba=34%)、同LZ−2117(過塩基性カルシウ
ムオレート/カーボネート錯体:比重1.07、Ca=
14.2%)、同LZ−5341(過塩基性カルシウム
オレート/カーボネート錯体:比重1.16、Ca=1
4.3%)などがあげられる。
【0022】上記アルカリ土類金属の過塩基性カルボキ
シレート/カーボネート錯体の添加量は、含ハロゲン樹
脂100重量部に対して、0.05〜10重量部、より
好ましくは0.1〜5重量部である。
【0023】本発明の含ハロゲン樹脂組成物の(b)成
分である上記一般式(I)で表される化合物としては、
例えば、以下の表1に示される化合物があげられる。
【0024】
【表1】
【0025】上記(b)成分の化合物の添加量は、含ハ
ロゲン樹脂100重量部に対して、0.001〜5重量
部、より好ましくは0.01〜3重量部である。
【0026】また、本発明における上記アルカリ土類金
属の過塩基性カルボキシレート/カーボネート錯体、及
び上記一般式(I)で表される化合物は、それぞれ樹脂
に別々に添加することもできるが、溶剤を媒介として、
他の液状もしくは液状化可能な安定剤組成物と共にブレ
ンドして添加することもでき、場合によってはこの様な
ワンパック(ブレンド)安定剤とすることによって、安
定化効果の向上をはかることもできる。次の〔安定剤組
成物の調製〕に、上記安定剤組成物の簡単な調製例を示
す。
【0027】〔安定剤組成物の調製〕下記表2の組成比
率で、LZ−2116、化合物No.1、安息香酸亜鉛、安
息香酸、芳香族炭化水素系溶剤及びグリコールエーテル
系溶剤を仕込み、50℃にて5時間攪拌して、安定剤組
成物を調製した。
【0028】
【表2】 *1: 米国ルブリゾール社製過塩基性バリウムオレート
/カーボネート錯体:比重1.47、Ba=34%
【0029】本発明の含ハロゲン樹脂組成物とすること
により安定化される含ハロゲン樹脂には、懸濁重合法、
塊状重合法及び乳化重合法等の周知の方法で製造される
塩化ビニル単独重合体又は塩化ビニルとエチレン、プロ
ピレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル、無
水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマ
レイミド等との共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリ臭
化ビニル、塩素化塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、エ
チレン/酢酸ビニル共重合体と塩化ビニルとのグラフト
重合体、不飽和基を有するウレタン樹脂と塩化ビニルと
のグラフト重合体等が包含され、また、これらと他の熱
可塑性樹脂との混合物も含まれる。
【0030】また、本発明の含ハロゲン樹脂組成物に
は、カルボン酸、有機リン酸類またはフェノール類の金
属(Li,Na,K,Ca,Ba,Mg,Sr,Zn,
Cd,Sn, Cs,Al,有機Sn)塩を添加すること
ができ、該カルボン酸としては、例えば、カプロン酸、
カプリル酸、ペラルゴン酸、2−エチルヘキシル酸、カ
プリン酸、ネオデカン酸、ウンデシレン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソ
ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、クロロ
ステアリン酸、12−ケトステアリン酸、フェニルステ
アリン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレイン酸、
オレイン酸、アラキン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ブラシ
ジン酸および類似酸ならびに獣脂脂肪酸、ヤシ油脂肪
酸、桐油脂肪酸、大豆油脂肪酸及び綿実油脂肪酸などの
天然に産出する上記の酸の混合物、安息香酸、p-t-ブチ
ル安息香酸、エチル安息香酸、イソプロピル安息香酸、
トルイル酸、キシリル酸、サリチル酸、5-t-オクチルサ
リチル酸、ナフテン酸、シクロヘキサンカルボン酸等が
あげられ、有機リン酸類としては、モノまたはジオクチ
ルリン酸、モノまたはジドデシルリン酸、モノまたはジ
オクタデシルリン酸、モノまたはジ−(ノニルフェニ
ル)リン酸、ホスホン酸ノニルフェニルエステル、ホス
ホン酸ステアリルエステルなどがあげられ、フェノール
類としては、フェノール、クレゾール、エチルフェノー
ル、シクロヘキシルフェノール、ノニルフェノール、ド
デシルフエノールなどがあげられる。
【0031】上記金属塩の添加量は、含ハロゲン樹脂1
00重量部に対して、好ましくは0.05〜10重量部
である。
【0032】上記金属塩のなかでも、着色性の改良のた
め亜鉛カルボン酸塩を併用添加することが好ましい。
【0033】また、本発明の含ハロゲン樹脂組成物に
は、さらに通常含ハロゲン樹脂用添加剤として用いられ
ている各種の添加剤、例えば、有機ホスファイト化合
物、エポキシ化合物、β−ジケト化合物、可塑剤等を配
合することもできる。
【0034】上記有機ホスファイト化合物としては、た
とえば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフ
ェニル)ホスファイト、トリス(モノ及びジ混合ノニル
フェニル)ホスファイト、ジフェニルデシルホスファイ
ト、ジフェニル(トリデシル)ホスファイト、フェニル
ジオクチルホスファイト、フェニルジイソデシルホスフ
ァイト、フェニルジ(トリデシル)ホスファイト、トリ
デシルホスファイト、ジブチルアシッドホスファイト、
ジラウリルアシッドホスファイト、ジフェニルアシッド
ホスファイト、ジ(ノニルフェニル)アシッドホスファ
イト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイ
ト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト、フェニル-4,4'-イソプロピリデンジフェノール・
ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(C12
15混合アルキル)−4,4'−イソプロピリデンジフェニ
ルジホスファイト、水素化−4,4'−イソプロピリデンジ
フェノールポリホスファイトなどがあげられる。
【0035】上記エポキシ化合物としては、例えば、エ
ポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化桐
油、エポキシ化魚油、エポキシ化牛脂油、エポキシ化ヒ
マシ油、エポキシ化サフラワー油などのエポキシ化動植
物油、エポキシ化ステアリン酸メチル、−ブチル、−2
−エチルヘキシル、−ステアリルエステル、エポキシ化
ポリプタジエン、トリス(エポキシプロピル)イソシア
ヌレート、エポキシ化トール油脂肪酸エステル、エポキ
シ化アマニ油脂肪酸エステル、ビスフェノールAジグリ
シジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポキサイ
ド、ジシクロヘキセンジエポキサイド、3,4-エポキシシ
クロヘキシルメチルエポキシシクロヘキサンカルボキシ
レートなどのエポキシ化合物などがあげられる。
【0036】上記β−ジケト化合物としては、デヒドロ
酢酸、ジベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイルメ
タン、ステアロイルベンゾイルメタンなどあげられ、こ
れらの金属塩も同様に有用である。
【0037】上記可塑剤としては、ジヘプチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレートな
どのフタレート系可塑剤、ジオクチルアジペート、ジイ
ソノニルアジペート、ジ(ブチルジグリコール)アジペ
ートなどのアジペート系可塑剤、ホスフェート系可塑
剤、ポリエステル系可塑剤、塩素化パラフィン系可塑
剤、トリメリテート系可塑剤などがあげられる。
【0038】その他、必要に応じて通常含ハロゲン樹脂
に使用される添加剤、たとえば、架橋剤、充填剤、発泡
剤、帯電防止剤、防曇剤、プレートアウト防止剤、表面
処理剤、滑剤、難燃剤、蛍光剤、防黴剤、殺菌剤、金属
不活性剤、離型剤、顔料、加工助剤、酸化防止剤、光安
定剤、ゼオライト類、粉末けい酸(シリカ)類、過塩素
酸ナトリウム、過塩素酸マグネシウム及び過塩素酸バリ
ウム等を配合することができる。
【0039】また、本発明の含ハロゲン樹脂組成物は、
含ハロゲン樹脂の加工方法には無関係に使用することが
可能であり、例えば、カレンダー加工、ロール加工、押
出成型加工、加圧成型加工、ペースト加工、粉体成型等
に好適に使用することができる。
【0040】
【実施例】次に、実施例によって本発明の含ハロゲン樹
脂組成物を具体的に説明するが、本発明は、下記の実施
例によって制限を受けるものではない。
【0041】実施例1 下記(配 合)の配合物を180℃で7分間ロール上で
混練した後、170℃で5分間プレスして厚さ0.5mm
のシートを作成した。このシートから試験片を切取り、
着色性(初期着色性)を10段階で評価し、透明性を5
段階で評価した。また、試験片を190℃のギヤーオー
ブン中で加熱し、黒化するまでの時間(熱安定性)を測
定した。
【0042】着色性の評価基準は、1が全く着色(黄色
味、赤味等)のない状態を表し、数値の増大に伴って、
着色は酷くなる。透明性の評価基準は、1が全くクリア
ーである状態を表し、数値の増大に伴って、透明度は低
下する。
【0043】その結果を下記表3に示した。
【0044】 (配 合) 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(日本ゼオン製:Geon 103 EP-8) 95 ジイソノニルアジペート 35 エポキシ化大豆油 10 オレイン酸亜鉛 0.2 リシノール酸カルシウム 0.3 安息香酸カルシウム 0.05 トリスノニルフェニルホスファイト 0.5 LZ−2117*2 0.1 試料化合物(表3参照) 0.1 *2: 米国ルブリゾール社製、過塩基性Caオレート/カー
ボネート錯体
【表3】
【0045】実施例2 下記(配 合)の配合により、実施例1と同様の操作で
試験片を作成し、実施例1と同様に熱安定性及び透明性
の試験を行った。また、初期着色性として、試験片の白
色度を測定した。
【0046】その結果を下記表4に示した。
【0047】 (配 合) 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(日本ゼオン製:Geon 103 EP-8) 95 アクリル系耐衝撃性改良剤 (鐘淵化学製:カネエース B-31) 5 ジオクチルフタレート 8 エポキシステアリン酸オクチル 4 ステアリン酸亜鉛 0.2 ステアリン酸バリウム 0.5 安息香酸亜鉛 0.2 テトラ(C12-15 アルキル)ビスフェノールAジホスファイト 1.5 酸化チタン 5 化合物No. 1 0.5 試料化合物(表4参照) (表4参照)
【表4】 # 金属含有量から添加量(重量部)決定 *3 米国ルブリゾール社製、過塩基性バリウムフェノレ
ート/カーボネート錯体(Ba=28%、比重:1.3
0) *4 米国ルブリゾール社製、過塩基性バリウムオレート
/カーボネート錯体(Ba=34%、比重:1.47) *5 米国ルブリゾール社製、過塩基性カルシウムオレー
ト/カーボネート錯体(Ca=14.2%、比重:1.
07) *6 米国ルブリゾール社製、過塩基性カルシウムオレー
ト/カーボネート錯体(Ca=14.3%、比重:1.
16) *7 (合成例1)で合成した過塩基性バリウムオレート
・カーボネート錯体 *8 (合成例2)で合成した過塩基性バリウムオクトエ
ート・カーボネート錯体 *9 (合成例3)で合成した過塩基性カルシウムオレー
ト・カーボネート錯体
【0048】実施例3 下記(配 合)の配合物を160℃で5分間ロール上で
混練した後160℃で5分間プレスして厚さ0.5mmの
シートを作成した。このシートから試験片を作成し、試
験片を190℃のギヤーオーブン中で加熱し、黒化する
までの時間(熱安定性)を測定した。また、190℃で
60分間加熱後の試験片の着色(熱着色性)を観察し、
10段階で評価した。その際、1は着色のないことを示
し、10は着色の著しいことを示す。更に、試験片を1
10℃のギヤーオーブン中で加熱し、黒化するまでの日
数(熱老化性)を測定した。
【0049】その結果を下記表5に示した。
【0050】 (配 合) 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(日本ゼオン製:Geon 103 EP) 100 ジ(C9-11アルキル)フタレート 40 エポキシ化大豆油 2 ステアリン酸亜鉛 0.1 ステアリン酸バリウム 0.2 ジベンゾイルメタン 0.1 フェニルジ(トリデシル)ホスファイト 0.6 過塩素酸バリウム 0.1 安定剤組成物(表5参照) (表5参照)
【表5】
【0051】実施例4 下記の配合物を180℃で7分間ロール上で混練した後
170℃で5分間プレスして厚さ0.5mmのシートを作
成した。このシートから試験片を作成し、190℃のギ
ヤーオーブン中で加熱し、黒化するまでの時間を測定し
た。また、ブラックパネル温度83℃のフェードメータ
ー中で、10日間及び20日間光照射後の試験片の着色
(耐侯性)を10段階で評価した。1は着色のないこと
を示し、10は着色の著しいことを示す。更に、110
℃のギヤーオーブン中で2週間加熱後の試験片の着色
(熱老化性)を10段階で評価した。1は着色のないこ
とを示し、10は着色の著しいことを示す。
【0052】その結果を下記表6に示した。
【0053】 (配 合) 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(信越化学工業製:TK−1300) 100 ジ(C9-11アルキル)フタレート 80 塩素化パラフィン 10 炭酸カルシウム 15 エポキシ化大豆油 4 ステアリン酸亜鉛 0.4 ステアリン酸バリウム 0.5 フェニルジ(トリデシル)ホスファイト 0.5 安定剤組成物(表6参照) 1.0
【0054】
【表6】
【0055】上記表3〜表6の結果より、本発明の
(a)成分以外の過塩基性錯体である過塩基性フェノレ
ート/カーボネート錯体を用いた場合、また、通常の金
属カルボン酸塩を用いた場合あるいは金属カルボン酸塩
と金属炭酸塩を併用した場合は、通常の金属カルボン酸
塩を用いた場合と比較して殆ど改善効果を奏さないこと
がわかる。
【0056】これに対し、金属の過塩基性カルボキシレ
ート/カーボネート錯体及び上記一般式(I)で表され
る化合物を併用した本発明の組成物は、熱安定性及び着
色性を著しく改善するばかりでなく、透明性にも極めて
優れており、本発明の効果が著しく優れていることが明
らかである。
【0057】
【発明の効果】本発明の含ハロゲン樹脂組成物は、熱安
定性、着色性、透明性等の著しく優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中沢 健二 埼玉県浦和市白幡5丁目2番13号 旭電化 工業株式会社内 (72)発明者 兄部 真二 埼玉県浦和市白幡5丁目2番13号 旭電化 工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含ハロゲン樹脂100重量部に、(a)
    アルカリ土類金属の過塩基性カルボキシレート/カーボ
    ネート錯体の少なくとも一種0.05〜10重量部及び
    (b)下記化1の一般式(I)で表される化合物の少な
    くとも一種0.001〜5重量部を配合してなる安定化
    された含ハロゲン樹脂組成物。 【化1】 Mgx1Znx2Al2 ・(OH)2x1+2x2+4 ・(CO3)1-y/2(ClO4) y・mH2O (I) (式中、x1 、x2 及びyは各々下記式で表される条件
    を満足する数を示し、mは0または任意の整数を示す。
    0≦x2 /x1 <10、2≦x1 +x2 <20、0≦y
    <2)
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