JPH05138731A - ポリエステル系延伸フイルム - Google Patents

ポリエステル系延伸フイルム

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JPH05138731A
JPH05138731A JP35536191A JP35536191A JPH05138731A JP H05138731 A JPH05138731 A JP H05138731A JP 35536191 A JP35536191 A JP 35536191A JP 35536191 A JP35536191 A JP 35536191A JP H05138731 A JPH05138731 A JP H05138731A
Authority
JP
Japan
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film
polyester
stretched
stretching
diol
Prior art date
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Pending
Application number
JP35536191A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsumi Wakai
睦巳 若井
Yoshimasa Kume
義正 粂
Michinobu Uchida
道伸 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gunze Ltd
Original Assignee
Gunze Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 易引裂伝播性の優れたポリエステル系延伸フ
ィルムを提供する。 【構成】 本発明は、ジカルボン酸成分と炭素数が3〜
6からなるジオールを4〜13モル%含むジオール成分
から得られるポリエステル系樹脂を用いて製膜され延伸
されたポリエステル系延伸フィルムであり、斯かるポリ
エステル系延伸フィルムを用いることによって、優れた
易引裂伝播性が付与され、易カット性、易開封性を要求
される包装資材等に好適なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のポリエステルを
材料として製膜され、縦方向に1.05〜2.0倍、横
方向に所定の倍率で延伸されてなる易引裂伝播性の優れ
たポリエステル系延伸フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、主たる繰返し単位がエチレン
テンフタレート等で構成されるポリエステル系樹脂から
製膜された2軸延伸ポリエステル系フィルムは、引張強
度、衝撃強度、破裂強度、屈折強度、剛性、透明性、光
沢性、ガスバリヤー性などが優れているため各種の包装
用資材として広範な分野で使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
2軸延伸ポリエステル系フィルムは、機械的強度が強い
ため、易引裂伝播性が劣り、包装材料などに使用された
場合、易カット性、易開封性を満足させることが出来な
かった。特に、包装分野では易カット性、易開封性を付
与できる優れた易引裂伝播性を有する2軸延伸ポリエス
テル系フィルムの出現が求められていた。
【0004】本発明者らは、こうした市場の要求に基づ
き、種々の特定なポリエステル系延伸フィルムを製膜・
延伸し検討を続けた結果本発明に到達した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ジカルボン酸
成分と、炭素数が3〜6からなるジオールを4〜13モ
ル%含むジオール成分とから得られるポリエステルを材
料として製膜された後、縦方向に1.05〜2.0倍、
横方向に所定の倍率で延伸される易引裂伝播性の優れた
ポリエステル系延伸フィルムに関する。
【0006】本発明に係るポリエステル系フィルムは、
ジカルボン酸成分と炭素数3〜6からなるジオールを4
〜13モル%含むジオール成分とから得られるポリエス
テル系樹脂で作成されたものであり、その特定倍率で延
伸されたフィルムは優れた易引裂伝播性を有することが
できるのである。
【0007】この際、炭素数が6を越えるジオール成分
とジカルボン酸成分とから得られるポリエステル系樹脂
を用いて製膜したフィルムはもろくなり好ましくない。
また、炭素数が3未満のジオール成分とジカルボン酸成
分とから得られるポリエステル系樹脂を用いて製膜され
るフィルムは、易引裂伝播性が劣り本発明の目的に適し
ない。本発明はジオール成分中に炭素数3〜6からなる
ジオールを4〜13モル%含むことを必須とし、この
際、炭素数3〜6からなるジオールを4モル%未満含む
ジオール成分とジカルボン酸成分とから得られるポリエ
ステル系樹脂を用いて製膜されるフィルムは、機械的強
度が強くなりすぎ、易引裂伝播性が悪くなりやすく好ま
しくなく、炭素数3〜6からなるジオールを13モル%
を越えて含むジオール成分とジカルボン酸成分から得ら
れるポリエステル系樹脂を用いて製膜されるフィルム
は、機械的強度が低下し、易引裂伝播性が良くなるが、
印刷、製袋、ラミネート等の2次加工性が悪く包装資材
などには好ましくない場合が多いが、易引裂性を必要と
する包装資材以外の用途には使用可能である。
【0008】更に、本発明に係るポリエステル系延伸フ
ィルムを得るには、前記した特定のポリエステル系樹脂
からなるポリエステル系フィルムを、縦方向に1.05
〜2.0倍、横方向に所定の倍率で延伸しなければなら
ない。この際、縦方向延伸倍率が1.05倍未満では、
ポリエステル系フィルムの機械的強度が弱く、包装資材
に要求される製袋、印刷、ラミネート等の2次加工性が
低下するなど好ましくない。また、縦方向の延伸倍率が
2倍を越えると機械的強度が強くなり、易引裂伝播性が
低下するなど好ましくなく、本発明の目的を達成できな
い。
【0009】一般にポリエステル系樹脂はジカルボン酸
成分としてはテレフタル酸及びその誘導体が好ましいも
のとして例示できるが、本発明に係るポリエステル系樹
脂のジカルボン酸成分はテレフタル酸系のみに制限され
ずテレフタル酸系以外のジカルボン酸、例えばイソフタ
ル酸、ナフタリンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸
及び/又はアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボ
ン酸を例示でき、特にジカルボン酸については制限はな
い。
【0010】本発明に係るポリエステル系樹脂に用いら
れるジオール成分は炭素数3〜6のジオールを4〜13
モル%含むジオール成分であれば特に制限なく、好まし
い具体例としてはジエチレングリコールを4〜13モル
%含有するジオール成分を例示できるが、これのみに限
定されず、プロピレングリコール、1.4ブタンジオー
ルなどの炭素数3〜6のジオールを4〜13モル%含む
ものであれば、特に制限されない。この際、炭素数3〜
6以外のジオール成分としてはエチレングリコールを例
示できるが、特に制限はない。必要ならば易引裂伝播性
を阻害しない範囲で他のモノマーを導入したり、或は本
発明に係るポリエステル系樹脂に他の樹脂や安定剤、滑
剤、界面活性剤、充填剤等を混合してもよく、このこと
に特に制限はない。
【0011】本発明に係るポリエステル系延伸フィルム
を製膜するには、一般的には、水分含有率100PPM
以下(これ以外でもよい)の前記した特定のポリエステ
ル系樹脂を適宜な方法、好ましくはTダイ法で原反フィ
ルムを製膜し、次いで、適宜な方法、例えば、逐次2軸
延伸法、同時2軸延伸法等で縦横2軸に延伸すればよ
く、特に制限はない。
【0012】この際、縦方向に延伸する方法は適宜でよ
く、その延伸条件も特に制限しないが、具体的にはロー
ル延伸を例示でき、この時のロール温度は60〜90℃
を例示できる。60℃未満では延伸し難く、均一な延伸
フィルムを得ることが難しくなり、好ましくない場合が
多く、90℃を越えると、ロールなどにフィルムが融着
する傾向になり延伸されにくくなりがちで、好ましくな
い場合が多いが勿論上記延伸温度は特定されたものでな
く、かかる範囲以外の温度を用いてもよい。縦方向の延
伸倍率は易引裂伝播性を付与するために1.05〜2.
0倍に延伸することが必要である。このような条件で延
伸された本発明に係る特定のポリエステル系樹脂から得
られるフィルムは、上記のような低延伸倍率で延伸して
も、均一な延伸が可能であり、機械的強度は弱くなる
が、2次加工性には問題なく、易引裂伝播性が良好なも
のになり易く、優れた易カット性、易開封性を有する包
装資材などに好適に使用できるものとなる。
【0013】本発明は、縦方向のみならず横方向への延
伸を行なうことにより作成することが必要であり、横方
向に延伸する場合の延伸温度、倍率は、付与される易引
裂伝播性を阻害しない程度であればよく、延伸温度とし
ては、例えばテンター延伸を行なう場合、テンター内温
度が70〜120℃、延伸倍率3〜6倍を好ましいもの
として例示できるが、かかる温度や延伸倍率は特に制限
はない。この際、横延伸倍率をテンターで3倍未満に延
伸すると、未延伸部分が多発し、均一な延伸が行ない難
く、フィルム厚みムラ、透明性の低下等が発生し好まし
くない場合が多いが、用途によっては使用できる。勿論
テンター以外の適宜の方法で横方向の延伸を行なっても
よい。かかる横方向への延伸を行なう場合には、横方向
への延伸は縦方向延伸の後で行なう、いわゆる逐次2軸
延伸法が望ましいが、その逆でもよく、また同時2軸延
伸法でもよいし、このことに特に限定されるものでな
い。
【0014】上記のポリエステル系延伸フィルムは必要
に応じ熱固定を行なってもよく、その条件は、温度15
0〜250℃、固定時間10秒以内を好ましいものとし
て例示できるが、特に制限はなく、易引裂伝播性が低下
せず、縦延伸が低倍率であるために熱固定によって発生
しやすい横方向への裂け等が発生しなければ上記範囲以
外でもよく、特に制限はない。この際、不必要ならば熱
固定は行なわなくてもよいし熱収縮性のフィルムとして
作成してもよい。
【0015】本発明に係るポリエステル系延伸フィルム
の用途は、特に制限はないが、包装業界において易カッ
ト性、易開封性が要求される包装資材に好適なものであ
り、今後は包装分野以外の広範な分野での使用も期待で
きる。
【0016】以下、実施例について本発明を説明する。
【0017】
【実施例】
【0018】実施例1 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100モル%、ジ
オール成分としてエチレングリコール94モル%、ジエ
チレングリコール6モル%からなるポリエステル樹脂ペ
レットを130℃の熱風が循環する乾燥機で5時間乾燥
し、水分含有率50PPM以下のペレットにした。該ペ
レットをホッパーに投入し、Tダイスが取付けられた直
径40mmφの押出機に供給しスクリューによって、2
00〜270℃に加熱されたシリンダーに送り込み26
0℃に加熱されたTダイススリットより溶融状フラット
フィルムを押し出した。この溶融状フラットフィルムを
約30℃の冷却水が循環する表面温度約33℃の冷却ロ
ールで固化して90μのフラット状フィルムを得た。次
いで、遅(前)駆動ロールと速(後)駆動ロール間に配
置された75℃に加熱されたロールで縦方向に1.2倍
延伸せしめた後、テンターに入り、両端をクリップで保
持しながら80℃に加熱して横方向に4倍延伸せしめ
た。引続き、クリップで両端を保持したままテンター後
室で180℃、4秒間熱処理し熱固定したポリエステル
延伸フィルムを得た。このフィルムの物性を表1に示
す。
【0019】比較例1 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100モル%とジ
オール成分としてエチレングリコール100モル%から
なるポリエステル樹脂を使用する以外は実施例1と同様
にしてポリエステル延伸フィルムを得た。該フィルムの
物性を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】これから明らかな如く、実施例1の本発明
に係るポリエステル系延伸フィルムは易引裂伝播強度が
小さく、優れた易引裂伝播性を有するフィルムとなるの
である。
【0022】
【発明の効果】本発明は以上の通りであり、本発明に係
るポリエステル系延伸フィルムは優れた易引裂伝播性を
備えた好ましいものであり、包装資材として用いる時は
包装資材に必要な易カット性、易開封性の特性が付与さ
れるのである。しかも機械的強度等も優れているので、
包装分野のみならず、その他の広範な分野での用途にも
期待できるものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジカルボン酸成分と炭素数が3〜6から
    なるジオールを4〜13モル%含むジオール成分から得
    られるポリエステルを材料として製膜され、縦方向に
    1.05〜2.0倍、横方向に所定の倍率で延伸されて
    なることを特徴とする易引裂伝播性が優れたポリエステ
    ル系延伸フィルム。
  2. 【請求項2】 炭素数3〜6からなるジオール成分がジ
    エチレングリコールである、請求項1記載の易引裂伝播
    性が優れたポリエステル系延伸フィルム。
  3. 【請求項3】 横方向に3〜6倍延伸される請求項1記
    載の易引裂伝播性が優れたポリエステル系延伸フィル
    ム。
JP35536191A 1991-11-21 1991-11-21 ポリエステル系延伸フイルム Pending JPH05138731A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1994029374A1 (fr) * 1993-06-10 1994-12-22 Nkk Corporation Film constitue d'une resine polyethylene- 2,6-naphtalate, procede de production d'un tel film, et enveloppement realise au moyen dudit film
WO2021230207A1 (ja) * 2020-05-12 2021-11-18 東洋紡株式会社 フィルム用共重合ポリエステル原料、熱収縮性ポリエステル系フィルム、熱収縮性ラベル、及び包装体

Cited By (4)

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US5858490A (en) * 1993-06-10 1999-01-12 Nkk Corporation Film formed from polyethylene-2,6-naphthalate resin, process for producing said film and package using said film
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