JPH05135800A - リチウム二次電池 - Google Patents
リチウム二次電池Info
- Publication number
- JPH05135800A JPH05135800A JP3295488A JP29548891A JPH05135800A JP H05135800 A JPH05135800 A JP H05135800A JP 3295488 A JP3295488 A JP 3295488A JP 29548891 A JP29548891 A JP 29548891A JP H05135800 A JPH05135800 A JP H05135800A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lithium
- sulfur
- compound
- secondary battery
- solid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
- H01M4/60—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of organic compounds
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、リチウムイオンを含む電解質を用
いるリチウム二次電池に関する。 【構成】 本発明のリチウム二次電池は、電解酸化によ
り硫黄−硫黄結合を生成する硫黄−リチウムイオン結合
を有するリチウムチオレート化合物と電子イオン混合導
電性高分子との混合物よりなる正極を用いる。そして、
負極には、電池充電によりリチウムチオレート化合物か
らのリチウムイオンが均一に析出するように金属アルミ
ニウムあるいはその合金と炭素材料とを主体とする組成
物を用いる。さらに、溶解性のリチウムチオレート化合
物を正極に固定するために、通常の電池使用温度範囲
(ー20〜60℃)で固体あるいは固形状であるリチウ
ムイオン伝導性電解質を用いる。 化学的に活性な金属
リチウムあるいはその合金を電池組立時に扱うことなく
リチウム二次電池を安全に組み立てることができる。ま
た、放電状態では電池中に金属リチウムが実質上ないの
で、電池が破壊された際においても発火することはない
利点を有している。
いるリチウム二次電池に関する。 【構成】 本発明のリチウム二次電池は、電解酸化によ
り硫黄−硫黄結合を生成する硫黄−リチウムイオン結合
を有するリチウムチオレート化合物と電子イオン混合導
電性高分子との混合物よりなる正極を用いる。そして、
負極には、電池充電によりリチウムチオレート化合物か
らのリチウムイオンが均一に析出するように金属アルミ
ニウムあるいはその合金と炭素材料とを主体とする組成
物を用いる。さらに、溶解性のリチウムチオレート化合
物を正極に固定するために、通常の電池使用温度範囲
(ー20〜60℃)で固体あるいは固形状であるリチウ
ムイオン伝導性電解質を用いる。 化学的に活性な金属
リチウムあるいはその合金を電池組立時に扱うことなく
リチウム二次電池を安全に組み立てることができる。ま
た、放電状態では電池中に金属リチウムが実質上ないの
で、電池が破壊された際においても発火することはない
利点を有している。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体あるいは固形状の
リチウムイオン伝導性電解質を用いるリチウム二次電池
に関する。
リチウムイオン伝導性電解質を用いるリチウム二次電池
に関する。
【0002】
【従来の技術】3〜4ボルトの高電圧と、100Wh/
kg以上の高エネルギー密度が期待できるリチウム二次
電池として、負極に金属リチウムあるいはリチウム合金
を用い、正極に、リチウムイオンを可逆的に出し入れで
きる二硫化チタン、二硫化モリブデン、酸化バナジウ
ム、酸化コバルト等の無機物を用いた電池が提案されて
いる。電解質としては、プロピレンカーボネート、ジメ
トキシエタン等の非プロトン性有機溶媒に過塩素酸リチ
ウム、ホウフッ化リチウム等のリチウム塩を溶解した液
体電解質が専ら用いられている。この液体電解質のイオ
ン伝導度はニッケルカドミウム二次電池あるいは鉛蓄電
池に用いられている水溶液電解質に較べ2桁ないし3桁
小さいため、これら電池に匹敵する大きい電流を得るた
めには、電極面積を大きくかつセパレータを薄くする必
要がある。
kg以上の高エネルギー密度が期待できるリチウム二次
電池として、負極に金属リチウムあるいはリチウム合金
を用い、正極に、リチウムイオンを可逆的に出し入れで
きる二硫化チタン、二硫化モリブデン、酸化バナジウ
ム、酸化コバルト等の無機物を用いた電池が提案されて
いる。電解質としては、プロピレンカーボネート、ジメ
トキシエタン等の非プロトン性有機溶媒に過塩素酸リチ
ウム、ホウフッ化リチウム等のリチウム塩を溶解した液
体電解質が専ら用いられている。この液体電解質のイオ
ン伝導度はニッケルカドミウム二次電池あるいは鉛蓄電
池に用いられている水溶液電解質に較べ2桁ないし3桁
小さいため、これら電池に匹敵する大きい電流を得るた
めには、電極面積を大きくかつセパレータを薄くする必
要がある。
【0003】正極は、粉末状の正極活物資と導電材とバ
インダーとを混合して得られる組成物をシート状に加工
して用いられる。シート状に加工する他に、正極の電極
面積は粉末の粒径を小さくしたり、多孔質の粉末を用い
ることでも大きくすることができる。しかしながら柔ら
かくて粉末加工が難しい金属リチウムあるいはリチウム
合金は、大きな電極面積を得るには薄い箔状の加工に頼
るしかない。薄いシート状に加工された正極、負極はポ
リプロピレン不織布等のセパレータを介して接合され、
渦巻状に巻かれて電池容器に入れられ電解液が注がれて
組み立てられる。作業はすべて乾燥した不活性ガス中で
行われる。
インダーとを混合して得られる組成物をシート状に加工
して用いられる。シート状に加工する他に、正極の電極
面積は粉末の粒径を小さくしたり、多孔質の粉末を用い
ることでも大きくすることができる。しかしながら柔ら
かくて粉末加工が難しい金属リチウムあるいはリチウム
合金は、大きな電極面積を得るには薄い箔状の加工に頼
るしかない。薄いシート状に加工された正極、負極はポ
リプロピレン不織布等のセパレータを介して接合され、
渦巻状に巻かれて電池容器に入れられ電解液が注がれて
組み立てられる。作業はすべて乾燥した不活性ガス中で
行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】リチウム二次電池を組
み立てる上で大切なことは、電解質と接触する電極は全
表面に渡って均一かつ均質にすることである。正極は、
正極活物質、導電材、バインダーの組成物で普通与えら
れ、化学的に安定な正極活物質を選びかつ均一に混合さ
えすれば比較的均質なものが得られる。
み立てる上で大切なことは、電解質と接触する電極は全
表面に渡って均一かつ均質にすることである。正極は、
正極活物質、導電材、バインダーの組成物で普通与えら
れ、化学的に安定な正極活物質を選びかつ均一に混合さ
えすれば比較的均質なものが得られる。
【0005】しかしながら負極は、厚さが数μmから数
10μmの金属リチウムあるいはリチウム合金箔を多段
の圧延工程を経て均一かつ均質に加工することは困難で
あるし、また電池組立工程において局部的に引っ張りを
受け均一に組み立てることが困難である。そして、電池
充放電に際しては負極面内においてリチウムの溶解析出
反応が不均一に進行し、充放電サイクルを繰り返すに従
い不均一さが大きくなりついには局部的に電流が集中
し、樹枝状にリチウム析出が起こり、セパレータを突き
破り正極とつながり内部短絡を引き起こす。内部短絡す
ると大電流が流れ電池が加熱し有機溶剤の蒸気圧が上が
り電池が破裂し、金属リチウムが大気に晒され水と反応
し水素を発生し発火に至る。きわめて危険である。
10μmの金属リチウムあるいはリチウム合金箔を多段
の圧延工程を経て均一かつ均質に加工することは困難で
あるし、また電池組立工程において局部的に引っ張りを
受け均一に組み立てることが困難である。そして、電池
充放電に際しては負極面内においてリチウムの溶解析出
反応が不均一に進行し、充放電サイクルを繰り返すに従
い不均一さが大きくなりついには局部的に電流が集中
し、樹枝状にリチウム析出が起こり、セパレータを突き
破り正極とつながり内部短絡を引き起こす。内部短絡す
ると大電流が流れ電池が加熱し有機溶剤の蒸気圧が上が
り電池が破裂し、金属リチウムが大気に晒され水と反応
し水素を発生し発火に至る。きわめて危険である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電解酸化によ
り硫黄ー硫黄結合を生成する硫黄ーリチウムイオン結合
を有するリチウムチオレート化合物とイオン電子混合導
電性高分子の混合物を主たる正極活物質とし、リチウム
イオンを含む固体あるいは固形のリチウムイオン伝導性
電解質を電解質とし、金属アルミニウムあるいはその合
金と炭素材料を主体とする組成物を負極とすることを特
徴とするリチウム二次電池に関するものである。さらに
は、リチウムイオンを含む固体あるいは固形のリチウム
イオン伝導性電解質を正極活物質および負極組成物に混
合したことを特徴とし、リチウムイオンを含む固体ある
いは固形のリチウムイオン伝導性電解質がポリアミン化
合物にエチレンオキサイドおよび/あるいはプロピレン
オキサイドを付加したポリエーテル化合物と、イオン交
換性の層状化合物と、式LiXで表されるリチウム塩
(Xは強酸のアニオンである)を少なくとも含有する固
形の組成物であることを特徴とするものである。また、
さらには、リチウムチオレート化合物が電解酸化状態
で、X-S-R-S-(S-R-S)n-S-R-S-X'の形の鎖によって特徴
付けられる少なくとも一つの硫黄有機化合物(但し、
n:0あるいは1以上の整数、X,X':Liか、水素か、
末端有機基、S:硫黄、R:ジチオールの硫黄原子Sを1個
以上結合している炭素原子を含む環式有機基で、前記炭
素原子は、S-S結合が破壊されて-S-R-SM基により両端で
終了する短い鎖が生成され、電解還元状態にある時に、
少なくとも一個の窒素原子と化学的に結合し、S-C=N<->
S=C-N-のタイプの共役結合により負電荷を非局在化し、
硫黄Sの原子の可逆的な電気化学的還元を可能にする炭
素原子である)であり、イオン電子混合導電性高分子が
ジスルフィト゛化合物に対して酸化還元反応を促進することを
特徴とするものである。
り硫黄ー硫黄結合を生成する硫黄ーリチウムイオン結合
を有するリチウムチオレート化合物とイオン電子混合導
電性高分子の混合物を主たる正極活物質とし、リチウム
イオンを含む固体あるいは固形のリチウムイオン伝導性
電解質を電解質とし、金属アルミニウムあるいはその合
金と炭素材料を主体とする組成物を負極とすることを特
徴とするリチウム二次電池に関するものである。さらに
は、リチウムイオンを含む固体あるいは固形のリチウム
イオン伝導性電解質を正極活物質および負極組成物に混
合したことを特徴とし、リチウムイオンを含む固体ある
いは固形のリチウムイオン伝導性電解質がポリアミン化
合物にエチレンオキサイドおよび/あるいはプロピレン
オキサイドを付加したポリエーテル化合物と、イオン交
換性の層状化合物と、式LiXで表されるリチウム塩
(Xは強酸のアニオンである)を少なくとも含有する固
形の組成物であることを特徴とするものである。また、
さらには、リチウムチオレート化合物が電解酸化状態
で、X-S-R-S-(S-R-S)n-S-R-S-X'の形の鎖によって特徴
付けられる少なくとも一つの硫黄有機化合物(但し、
n:0あるいは1以上の整数、X,X':Liか、水素か、
末端有機基、S:硫黄、R:ジチオールの硫黄原子Sを1個
以上結合している炭素原子を含む環式有機基で、前記炭
素原子は、S-S結合が破壊されて-S-R-SM基により両端で
終了する短い鎖が生成され、電解還元状態にある時に、
少なくとも一個の窒素原子と化学的に結合し、S-C=N<->
S=C-N-のタイプの共役結合により負電荷を非局在化し、
硫黄Sの原子の可逆的な電気化学的還元を可能にする炭
素原子である)であり、イオン電子混合導電性高分子が
ジスルフィト゛化合物に対して酸化還元反応を促進することを
特徴とするものである。
【0007】
【作用】不活性ガス中での取扱が必要な金属リチウムあ
るいはその合金を電池構成時に必要としないので安全に
組立作業が行える。電池を保存する際、放電状態で保存
すれば、放電状態では電池中に金属リチウムが実質上な
いので、電池が破壊された際においても発火することは
ない。さらに、金属アルミニウムあるいはその合金と炭
素材料を主体とする組成物を負極に用いることで薄いシ
ート状に加工しなくても粉末状、繊維状、多孔体等を用
いることで電極面積を大きくすることができ、比較的容
易に大面積の均一かつ均質な負極とすることが出来る。
金属リチウムは、充電により電池内において金属アルミ
ニウムあるいはその合金あるいは炭素材料の表面および
/あるいはそれらの内部に均一かつ均質に形成される。
電解質からリチウムイオンが直接析出するので、酸素等
の不純物が混入することなく金属リチウムが形成され
る。従って、繰り返し充放電に際して、電流の集中が起
こり難く、内部短絡を有効に防止できる。また、電解
(充電)で生成した金属リチウムと電解質とはきわめて
良好に接続されるので、放電に際し分極を小さくするこ
とができ大きな電流を得ることが出来る。この作用は、
正極あるいは/および負極にリチウムイオン伝導性の固
体あるいは固形電解質を添加混合することでさらに有効
となる。中でもポリエーテル化合物と層状化合物とリチ
ウム塩よりなる特定のリチウムイオン伝導性電解質組成
物の添加混合が特に有効である。この電池は、高エネル
ギー密度を有し、かつ室温でも大電流充放電が可能で可
逆性に優れている。
るいはその合金を電池構成時に必要としないので安全に
組立作業が行える。電池を保存する際、放電状態で保存
すれば、放電状態では電池中に金属リチウムが実質上な
いので、電池が破壊された際においても発火することは
ない。さらに、金属アルミニウムあるいはその合金と炭
素材料を主体とする組成物を負極に用いることで薄いシ
ート状に加工しなくても粉末状、繊維状、多孔体等を用
いることで電極面積を大きくすることができ、比較的容
易に大面積の均一かつ均質な負極とすることが出来る。
金属リチウムは、充電により電池内において金属アルミ
ニウムあるいはその合金あるいは炭素材料の表面および
/あるいはそれらの内部に均一かつ均質に形成される。
電解質からリチウムイオンが直接析出するので、酸素等
の不純物が混入することなく金属リチウムが形成され
る。従って、繰り返し充放電に際して、電流の集中が起
こり難く、内部短絡を有効に防止できる。また、電解
(充電)で生成した金属リチウムと電解質とはきわめて
良好に接続されるので、放電に際し分極を小さくするこ
とができ大きな電流を得ることが出来る。この作用は、
正極あるいは/および負極にリチウムイオン伝導性の固
体あるいは固形電解質を添加混合することでさらに有効
となる。中でもポリエーテル化合物と層状化合物とリチ
ウム塩よりなる特定のリチウムイオン伝導性電解質組成
物の添加混合が特に有効である。この電池は、高エネル
ギー密度を有し、かつ室温でも大電流充放電が可能で可
逆性に優れている。
【0008】
【実施例】本発明のリチウムチオレートとしては、ヨー
ロッパ特許第415856号明細書に述べられてる一般式X-S-
R-S-(S-R-S)n-S-R-S-X'で表される化合物を用いること
ができる。但し、n:0あるいは1以上の整数,X,X':Li
か、水素か、末端有機基、S:硫黄、R:ジチオールの硫
黄原子Sを1個以上結合する炭素原子を含む2官能価の環
式有機基をあらわす.例えば、C2N2S(SLi)2で表される
2,5-シ゛メルカフ゜ト-1,3,4-チアシ゛アソ゛-ルリチウムチオレート、(C2H4)2C(S)
(SLi)で表されるシ゛エチルシ゛チオカルハ゛メート等、電解酸化により
リチウムイオンを遊離するとともに硫黄ー硫黄結合が生
成し、これにより高分子化するものが用いられる。
ロッパ特許第415856号明細書に述べられてる一般式X-S-
R-S-(S-R-S)n-S-R-S-X'で表される化合物を用いること
ができる。但し、n:0あるいは1以上の整数,X,X':Li
か、水素か、末端有機基、S:硫黄、R:ジチオールの硫
黄原子Sを1個以上結合する炭素原子を含む2官能価の環
式有機基をあらわす.例えば、C2N2S(SLi)2で表される
2,5-シ゛メルカフ゜ト-1,3,4-チアシ゛アソ゛-ルリチウムチオレート、(C2H4)2C(S)
(SLi)で表されるシ゛エチルシ゛チオカルハ゛メート等、電解酸化により
リチウムイオンを遊離するとともに硫黄ー硫黄結合が生
成し、これにより高分子化するものが用いられる。
【0009】Journal of the American Chemical Socie
ty, Vol97, NO11, P3235-3238,(1975)でジスルフィド化
合物の酸化反応が含窒素共役系有機化合物であるフラビ
ンを加えることで促進されることが述べられ、ジスルフ
ィド化合物の硫黄原子が含窒素共役系有機化合物の窒素
原子に結合することで反応が促進すると述べられてい
る。しかしながら、上記文章中では反応速度について論
じているのみで、ジスルフィド化合物に対する含窒素共
役系有機化合物の酸化促進現象を電気化学的アプローチ
から測定,解釈してはいない。ましてや、ジスルフィド
化合物と,その酸化還元反応を促進する含窒素共役系有
機化合物を用いれば、有機溶媒中、室温でも大電流充放
電が可能で可逆性に優れた電極を作成出来ることを全く
のべていない。発明者らはジスルフィド化合物と,その
酸化還元反応を促進する含窒素共役系有機化合物を用い
れば,有機溶媒中,室温でも大電流充放電が可能で可逆
性に優れた電極を作成出来ることを見いだした。 本発
明のイオン電子混合伝導性高分子としては、側鎖にエチ
レンオキサイドを有するアニリン、o-ジアミノベンゼ
ン,o-ジアミノナフタレンなどの誘導体の重合物が用い
られる。Ag/AgCl電極に対して0〜±1.0 voltで可逆
性の高い酸化還元反応を起こす導電性高分子が有効に用
いられる。また、多孔性のフィブリル構造をとることが
でき、細孔中にジスルフィド化合物を保持できるものが
好ましい。主鎖がポリフェニレンジアミン等一部のイオ
ン電子混合伝導性高分子は酸の存在下でのみ導電性を発
現する。この場合、電極に塩酸,硫酸,酢酸等の酸を含
有することで、電極触媒作用を促進させることができ
る。
ty, Vol97, NO11, P3235-3238,(1975)でジスルフィド化
合物の酸化反応が含窒素共役系有機化合物であるフラビ
ンを加えることで促進されることが述べられ、ジスルフ
ィド化合物の硫黄原子が含窒素共役系有機化合物の窒素
原子に結合することで反応が促進すると述べられてい
る。しかしながら、上記文章中では反応速度について論
じているのみで、ジスルフィド化合物に対する含窒素共
役系有機化合物の酸化促進現象を電気化学的アプローチ
から測定,解釈してはいない。ましてや、ジスルフィド
化合物と,その酸化還元反応を促進する含窒素共役系有
機化合物を用いれば、有機溶媒中、室温でも大電流充放
電が可能で可逆性に優れた電極を作成出来ることを全く
のべていない。発明者らはジスルフィド化合物と,その
酸化還元反応を促進する含窒素共役系有機化合物を用い
れば,有機溶媒中,室温でも大電流充放電が可能で可逆
性に優れた電極を作成出来ることを見いだした。 本発
明のイオン電子混合伝導性高分子としては、側鎖にエチ
レンオキサイドを有するアニリン、o-ジアミノベンゼ
ン,o-ジアミノナフタレンなどの誘導体の重合物が用い
られる。Ag/AgCl電極に対して0〜±1.0 voltで可逆
性の高い酸化還元反応を起こす導電性高分子が有効に用
いられる。また、多孔性のフィブリル構造をとることが
でき、細孔中にジスルフィド化合物を保持できるものが
好ましい。主鎖がポリフェニレンジアミン等一部のイオ
ン電子混合伝導性高分子は酸の存在下でのみ導電性を発
現する。この場合、電極に塩酸,硫酸,酢酸等の酸を含
有することで、電極触媒作用を促進させることができ
る。
【0010】炭素材料としては、天然黒鉛,人造黒鉛,
無定形炭素,繊維状,粉末状,石油ピッチ系,石炭コー
クス系のいずれも用いることができる。粒子あるいは繊
維の大きさは、直径あるいは繊維径が0.01〜10ミ
クロン、繊維長が数μmから数mm までが好ましい。
無定形炭素,繊維状,粉末状,石油ピッチ系,石炭コー
クス系のいずれも用いることができる。粒子あるいは繊
維の大きさは、直径あるいは繊維径が0.01〜10ミ
クロン、繊維長が数μmから数mm までが好ましい。
【0011】金属アルミニウムあるいはその合金として
は、Al,Al−Fe,Al−Si,Al−Zn,Al
−Li等の超急冷により得られたフレーク状のもの、空
気中あるいは窒素等の不活性ガス中で機械的な粉砕によ
り得られた球状あるいは無定形の粉末等が用いられる。
粒子の大きさは、直径1μm〜100μmが好ましい。
は、Al,Al−Fe,Al−Si,Al−Zn,Al
−Li等の超急冷により得られたフレーク状のもの、空
気中あるいは窒素等の不活性ガス中で機械的な粉砕によ
り得られた球状あるいは無定形の粉末等が用いられる。
粒子の大きさは、直径1μm〜100μmが好ましい。
【0012】炭素材料とアルミニウムあるいはアルミニ
ウム合金粉末との混合割合は、アルミニウムあるいはア
ルミニウム合金粉末1部に対し炭素材料粉末0.01〜
5部、好ましくは0.05〜0.5部である。炭素材料
が0.01部以下であるとアルミニウムあるいはアルミ
ニウム合金粉末との均一分散が困難になり、炭素粉末が
凝集しアルミニウムあるいはアルミニウム合金粒子間の
電導が不良になり電極として有効に働かなくなる。また
5部以上になるとアルミニウムあるいはアルミニウム合
金粉末粒子が炭素粒子で厚く覆われてしまい、電解質と
の接触が断たれ、電位が不安定になったり分極が大きく
なったりする。
ウム合金粉末との混合割合は、アルミニウムあるいはア
ルミニウム合金粉末1部に対し炭素材料粉末0.01〜
5部、好ましくは0.05〜0.5部である。炭素材料
が0.01部以下であるとアルミニウムあるいはアルミ
ニウム合金粉末との均一分散が困難になり、炭素粉末が
凝集しアルミニウムあるいはアルミニウム合金粒子間の
電導が不良になり電極として有効に働かなくなる。また
5部以上になるとアルミニウムあるいはアルミニウム合
金粉末粒子が炭素粒子で厚く覆われてしまい、電解質と
の接触が断たれ、電位が不安定になったり分極が大きく
なったりする。
【0013】リチウムイオンを含む固体あるいは固形の
リチウムイオン伝導性電解質としては、LiI,Li3
N−LiI−B2O3,LiI−H2O,Li−βAl2O
3等の無機イオン伝導体、無機のリチウム塩を溶解した
ポリエチレンオキサイドよりなる高分子電解質、LiC
lO4を溶解したプロピレンカーボネートを含有するポ
リアクリロニトリル膜よりなる固形電解質膜等を用いる
ことができる。 中でも、正極あるいは/および負極に
電解質を混合する場合、ポリアミン化合物にエチレンオ
キサイドおよびブチレンオキサイドを付加したポリエー
テル化合物とイオン交換性の層状化合物とリチウム塩よ
りなる固形電解質組成物が好適に用いられる。この固形
電解質組成物は、構成成分の一つであるポリエーテル化
合物が界面活性作用を有し、正極あるいは/および負極
に該組成物が均一に分散混合するように作用し、分極を
小さくする。
リチウムイオン伝導性電解質としては、LiI,Li3
N−LiI−B2O3,LiI−H2O,Li−βAl2O
3等の無機イオン伝導体、無機のリチウム塩を溶解した
ポリエチレンオキサイドよりなる高分子電解質、LiC
lO4を溶解したプロピレンカーボネートを含有するポ
リアクリロニトリル膜よりなる固形電解質膜等を用いる
ことができる。 中でも、正極あるいは/および負極に
電解質を混合する場合、ポリアミン化合物にエチレンオ
キサイドおよびブチレンオキサイドを付加したポリエー
テル化合物とイオン交換性の層状化合物とリチウム塩よ
りなる固形電解質組成物が好適に用いられる。この固形
電解質組成物は、構成成分の一つであるポリエーテル化
合物が界面活性作用を有し、正極あるいは/および負極
に該組成物が均一に分散混合するように作用し、分極を
小さくする。
【0014】ポリアミン化合物にエチレンオキサイドお
よびブチレンオキサイドを付加したポリエーテル化合物
は、ポリアミン化合物をアルカリ触媒下で100ー18
0℃、1〜10気圧でエチレンオキサイドおよびブチレ
ンオキサイドを付加反応することにより得ることができ
る。ポリアミン化合物としては、ポリエチレンイミン、
ポリアルキレンポリアミンあるいはそれらの誘導体を用
いることができる。ポリアルキレンポリアミンとして、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキ
サメチレンテトラミン、ジプロピレントリアミン等を挙
げることがができる。
よびブチレンオキサイドを付加したポリエーテル化合物
は、ポリアミン化合物をアルカリ触媒下で100ー18
0℃、1〜10気圧でエチレンオキサイドおよびブチレ
ンオキサイドを付加反応することにより得ることができ
る。ポリアミン化合物としては、ポリエチレンイミン、
ポリアルキレンポリアミンあるいはそれらの誘導体を用
いることができる。ポリアルキレンポリアミンとして、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキ
サメチレンテトラミン、ジプロピレントリアミン等を挙
げることがができる。
【0015】エチレンオキサイドとブチレンオキサイド
の付加モル数はポリアミン化合物の活性水素1個当り2
〜150モルである。 付加するエチレンオキサイド
(EO)とブチレンオキサイド(BO)との比は、80
/20〜10/90(=EO/BO)である。このよう
にして得られるポリエーテルの平均分子量は1000〜
500万である。前記ポリエーテル化合物の添加量は、
固形電極組成物全量に対し、0.5から20%が好まし
い。
の付加モル数はポリアミン化合物の活性水素1個当り2
〜150モルである。 付加するエチレンオキサイド
(EO)とブチレンオキサイド(BO)との比は、80
/20〜10/90(=EO/BO)である。このよう
にして得られるポリエーテルの平均分子量は1000〜
500万である。前記ポリエーテル化合物の添加量は、
固形電極組成物全量に対し、0.5から20%が好まし
い。
【0016】イオン交換性の層状化合物としては、モン
モリロナイト、ヘクトライト、サポナイト、スメクタイ
ト等のけい酸塩を含む粘土鉱物、りん酸ジルコニウム、
りん酸チタニウム等のりん酸エステル、バナジン酸、ア
ンチモン酸、タングステン酸、あるいは、それらを第4
級アンモニウム塩等の有機カチオンあるいはエチレンオ
キサイド、ブチレンオキサイド等の有機の極性化合物で
変性したものが挙げられる。
モリロナイト、ヘクトライト、サポナイト、スメクタイ
ト等のけい酸塩を含む粘土鉱物、りん酸ジルコニウム、
りん酸チタニウム等のりん酸エステル、バナジン酸、ア
ンチモン酸、タングステン酸、あるいは、それらを第4
級アンモニウム塩等の有機カチオンあるいはエチレンオ
キサイド、ブチレンオキサイド等の有機の極性化合物で
変性したものが挙げられる。
【0017】(実施例1)分子内に10個のN原子を含
有するポリエチレンイミンにエチレンオキサイド(E
O)とブチレンオキサイド(BO)をEOとBOの比が
30/70となるように付加して得た平均分子量が18
0000のポリエーテル化合物をアセトニトリルに溶解
し20重量%のポリエーテル溶液を調製した。さらに、
リチウム塩としてLiCF3SO3を10%溶解したポリ
エーテル溶液に、固形分含量が30重量%となるように
平均粒径が15μmのγーりん酸ジルコニウム粉末を添
加し、40℃で24時間撹半混合し電解質スラリーを得
た。
有するポリエチレンイミンにエチレンオキサイド(E
O)とブチレンオキサイド(BO)をEOとBOの比が
30/70となるように付加して得た平均分子量が18
0000のポリエーテル化合物をアセトニトリルに溶解
し20重量%のポリエーテル溶液を調製した。さらに、
リチウム塩としてLiCF3SO3を10%溶解したポリ
エーテル溶液に、固形分含量が30重量%となるように
平均粒径が15μmのγーりん酸ジルコニウム粉末を添
加し、40℃で24時間撹半混合し電解質スラリーを得
た。
【0018】前記電解質スラリーを平滑なテフロン製の
板の上でドクターブレードを用い塗布した後、130℃
の乾燥アルゴン気流中で1時間乾燥しさらに5時間真空
乾燥することで、大きさ80×80mm、厚さ85μm
のシート状の電解質組成物を得た。
板の上でドクターブレードを用い塗布した後、130℃
の乾燥アルゴン気流中で1時間乾燥しさらに5時間真空
乾燥することで、大きさ80×80mm、厚さ85μm
のシート状の電解質組成物を得た。
【0019】次に、前記電解質スラリー1重量部に対
し、黒鉛化度48%、平均粒径が2μmの人造黒鉛粉末
を0.1重量部、2,5−ジメルカプト−1,3,4−
チアジアゾールリチウムチオレート2重量部、および側
鎖にエチレンオキサイドを有しヨウ素をドープしたポリ
アニリンを1重量部添加混合し正極スラリーを得た。
し、黒鉛化度48%、平均粒径が2μmの人造黒鉛粉末
を0.1重量部、2,5−ジメルカプト−1,3,4−
チアジアゾールリチウムチオレート2重量部、および側
鎖にエチレンオキサイドを有しヨウ素をドープしたポリ
アニリンを1重量部添加混合し正極スラリーを得た。
【0020】側鎖にエチレンオキサイドを有しヨウ素を
ドープしたポリアニリン(以下、PAnOIと略称す
る)は以下に示す製法に従って合成した。ベンゼン溶媒
中でジクロロエタン9.7g(0.1mol)と2-(2-メトキシエト
キシ)エタノール12g(0.1mol)を反応させ,続いてo-ア
ミノフェノール10.9g(0.1mol)と反応させることで側鎖
にエチレンオキサイドを有するアニリン誘導体A4.1g
(0.02mol)を得た.その後、前記アニリン誘導体Aをヨ
ウ素を0.001mol/l含有するエタノール溶液に
20℃で1時間浸透させた後、乾燥することにより目的
とするPAnOIを得た。
ドープしたポリアニリン(以下、PAnOIと略称す
る)は以下に示す製法に従って合成した。ベンゼン溶媒
中でジクロロエタン9.7g(0.1mol)と2-(2-メトキシエト
キシ)エタノール12g(0.1mol)を反応させ,続いてo-ア
ミノフェノール10.9g(0.1mol)と反応させることで側鎖
にエチレンオキサイドを有するアニリン誘導体A4.1g
(0.02mol)を得た.その後、前記アニリン誘導体Aをヨ
ウ素を0.001mol/l含有するエタノール溶液に
20℃で1時間浸透させた後、乾燥することにより目的
とするPAnOIを得た。
【0021】正極スラリーを平滑なテフロン製の板の上
でドクターブレードを用い塗布した後、130℃の乾燥
アルゴン気流中で1時間乾燥しさらに5時間真空乾燥す
ることで、大きさ80×80mm、厚さ160μmのシ
ート状の正極組成物を得た。
でドクターブレードを用い塗布した後、130℃の乾燥
アルゴン気流中で1時間乾燥しさらに5時間真空乾燥す
ることで、大きさ80×80mm、厚さ160μmのシ
ート状の正極組成物を得た。
【0022】さらに、ポリエーテル溶液に平均粒径が1
8μmの純度99.98%の金属アルミニウム粉末1重
量部と黒鉛化度48%、平均粒径が2μmの人造黒鉛粉
末0.1重量部との混合粉末を固形分含量が50%とな
るように加え40℃で24時間混合し負極スラリーを得
た。負極スラリーと電極スラリーとを固形分比が1:2
となるようにアルミナボールミル中で24時間混合して
電極組成物スラリーを得た。電極組成物スラリーを平滑
なテフロン製の板の上でドクターブレードを用い塗布し
た後、130℃の乾燥アルゴン気流中で1時間乾燥しさ
らに5時間真空乾燥することで、大きさ80×80m
m、厚さ180μmのシート状の負極組成物を得た。次
にフッソ樹脂と炭素粉末との混合物より成る厚さ50μ
mのカーボンシート、正極組成物、電解質組成物、負極
組成物、カーボンシートの順に重ね、温度150℃、圧
力200kg/cm2の条件で熱加圧した後、28×28mm
の大きさに裁断して素電池とした。
8μmの純度99.98%の金属アルミニウム粉末1重
量部と黒鉛化度48%、平均粒径が2μmの人造黒鉛粉
末0.1重量部との混合粉末を固形分含量が50%とな
るように加え40℃で24時間混合し負極スラリーを得
た。負極スラリーと電極スラリーとを固形分比が1:2
となるようにアルミナボールミル中で24時間混合して
電極組成物スラリーを得た。電極組成物スラリーを平滑
なテフロン製の板の上でドクターブレードを用い塗布し
た後、130℃の乾燥アルゴン気流中で1時間乾燥しさ
らに5時間真空乾燥することで、大きさ80×80m
m、厚さ180μmのシート状の負極組成物を得た。次
にフッソ樹脂と炭素粉末との混合物より成る厚さ50μ
mのカーボンシート、正極組成物、電解質組成物、負極
組成物、カーボンシートの順に重ね、温度150℃、圧
力200kg/cm2の条件で熱加圧した後、28×28mm
の大きさに裁断して素電池とした。
【0023】最後に合成ゴムと炭素繊維よりなる厚さ1
0μmの熱接着性導電性フィルムを介し厚さ30μmの
電極リードを兼ねる銅箔を素電池の両面に熱接着した
後、素電池全体を厚さ38μmのポリエチレンテレフタ
レート膜と厚さ50μmのアルミニウム箔と厚さ50μ
mのポリエチレン膜よりなるラミネートフィルムにより
封止し電池Aを造った。
0μmの熱接着性導電性フィルムを介し厚さ30μmの
電極リードを兼ねる銅箔を素電池の両面に熱接着した
後、素電池全体を厚さ38μmのポリエチレンテレフタ
レート膜と厚さ50μmのアルミニウム箔と厚さ50μ
mのポリエチレン膜よりなるラミネートフィルムにより
封止し電池Aを造った。
【0024】(比較例1)2,5−ジメルカプト−1,
3,4−チアジアゾールリチウムチオレートに代えて、
これをLiBF4を1モル溶解したアセトニトリル中で
Ag/AgCl電極に対し1.0Vの電位で電解酸化し
たリチウムイオンを含有しないジスルフィド化合物を用
い、負極に厚さ200μmのアルミニウム含有量が30
原子%のリチウム合金板を用いた以外は、実施例1と同
様にして電池Bを造った。
3,4−チアジアゾールリチウムチオレートに代えて、
これをLiBF4を1モル溶解したアセトニトリル中で
Ag/AgCl電極に対し1.0Vの電位で電解酸化し
たリチウムイオンを含有しないジスルフィド化合物を用
い、負極に厚さ200μmのアルミニウム含有量が30
原子%のリチウム合金板を用いた以外は、実施例1と同
様にして電池Bを造った。
【0025】(実施例2)2,5−ジメルカプト−1,
3,4−チアジアゾールリチウムチオレート粉末1重量
部、平均粒径が 0.3ミクロンのフィブリル構造をも
った多孔性の側鎖にエチレンオキサイドを有しヨウ素を
ドープしたポリアニリン0.2重量部、カーボンブラッ
ク0.1重量部、LiI−Li3N−B2O3(モル=
1:1:1)粉末1重量部を低密度ポリエチレン(エク
セレンVL−200、密度=0.9、住友化学工業製)
を6重量%溶解したトルエン溶液とを、乾燥した正極組
成物中の低密度ポリエチレンの含量が5容積%となるよ
うに混合したのち、200メッシュのナイロンネット上
に塗布、乾燥し大きさ80×80mm、厚さ約155μ
mの正極組成物を造った。
3,4−チアジアゾールリチウムチオレート粉末1重量
部、平均粒径が 0.3ミクロンのフィブリル構造をも
った多孔性の側鎖にエチレンオキサイドを有しヨウ素を
ドープしたポリアニリン0.2重量部、カーボンブラッ
ク0.1重量部、LiI−Li3N−B2O3(モル=
1:1:1)粉末1重量部を低密度ポリエチレン(エク
セレンVL−200、密度=0.9、住友化学工業製)
を6重量%溶解したトルエン溶液とを、乾燥した正極組
成物中の低密度ポリエチレンの含量が5容積%となるよ
うに混合したのち、200メッシュのナイロンネット上
に塗布、乾燥し大きさ80×80mm、厚さ約155μ
mの正極組成物を造った。
【0026】また、LiI−Li3N−B2O3粉末と6
重量%の低密度ポリエチレントルエン溶液とを乾燥した
電解質組成物中の低密度ポリエチレンの含量が35容積
%となるように混合したのち、200メッシュのナイロ
ンネット上に塗布、乾燥し大きさ80×80mm、厚さ
約90μmの電解質組成物を得た。さらに、平均粒径が
18μmの純度99.98%の金属アルミニウム粉末1
重量部と、黒鉛化度90%、平均粒径が0.6μmの人
造黒鉛粉末0.1重量部と、LiI−Li3N−B2O3
粉末0.5重量部と、同様のトルエン溶液とを乾燥した
負極組成物中の低密度ポリエチレンの含量が7.5容積
%となるように混合したのち、200メッシュのナイロ
ンネット上に塗布、乾燥し大きさ80×80mm、厚さ
約190μmの負極組成物を得た。正極組成物、電解質
組成物、負極組成物を用いて実施例1と同様にして電池
Cを造った。側鎖にエチレンオキサイドを有しヨウ素を
ドープしたポリアニリン(以下、PTEOIと略称す
る)は実施例1と同様の製法に従って合成した。
重量%の低密度ポリエチレントルエン溶液とを乾燥した
電解質組成物中の低密度ポリエチレンの含量が35容積
%となるように混合したのち、200メッシュのナイロ
ンネット上に塗布、乾燥し大きさ80×80mm、厚さ
約90μmの電解質組成物を得た。さらに、平均粒径が
18μmの純度99.98%の金属アルミニウム粉末1
重量部と、黒鉛化度90%、平均粒径が0.6μmの人
造黒鉛粉末0.1重量部と、LiI−Li3N−B2O3
粉末0.5重量部と、同様のトルエン溶液とを乾燥した
負極組成物中の低密度ポリエチレンの含量が7.5容積
%となるように混合したのち、200メッシュのナイロ
ンネット上に塗布、乾燥し大きさ80×80mm、厚さ
約190μmの負極組成物を得た。正極組成物、電解質
組成物、負極組成物を用いて実施例1と同様にして電池
Cを造った。側鎖にエチレンオキサイドを有しヨウ素を
ドープしたポリアニリン(以下、PTEOIと略称す
る)は実施例1と同様の製法に従って合成した。
【0027】(比較例2)2,5−ジメルカプト−1,
3,4−チアジアゾールリチウムチオレートに代えて、
これをLiBF4を1モル溶解したアセトニトリル中で
Ag/AgCl電極に対し1.0Vの電位で電解酸化し
たリチウムイオンを含有しないジスルフィド化合物、負
極にアルミニウム含有量が30原子%の厚さ200μm
のリチウム合金板を用いた以外は、実施例2と同様にし
て電池Dを造った。
3,4−チアジアゾールリチウムチオレートに代えて、
これをLiBF4を1モル溶解したアセトニトリル中で
Ag/AgCl電極に対し1.0Vの電位で電解酸化し
たリチウムイオンを含有しないジスルフィド化合物、負
極にアルミニウム含有量が30原子%の厚さ200μm
のリチウム合金板を用いた以外は、実施例2と同様にし
て電池Dを造った。
【0028】(電池特性評価)このようにして造った実
施例1の電池A、比較例1の電池B、実施例2の電池
C、比較例2の電池Bについて、65℃で、3.6ボル
トの一定電圧を17時間印加後、65℃で、1μA,10
μA,100μA,500μA,1mAの電流で各々3秒間放
電し、その際の電池電圧を記録することで電流電圧特性
を評価した。結果を図1に示す。 実施例の電池Aおよ
び電池Cは、比較例の電池Bおよび電池Dに較べると電
圧の低下が小さく、大きな電流が得られる。
施例1の電池A、比較例1の電池B、実施例2の電池
C、比較例2の電池Bについて、65℃で、3.6ボル
トの一定電圧を17時間印加後、65℃で、1μA,10
μA,100μA,500μA,1mAの電流で各々3秒間放
電し、その際の電池電圧を記録することで電流電圧特性
を評価した。結果を図1に示す。 実施例の電池Aおよ
び電池Cは、比較例の電池Bおよび電池Dに較べると電
圧の低下が小さく、大きな電流が得られる。
【0029】本実施例においては、一般式X-S-R-S-(S-R
-S)n-S-R-S-X'で表される化合物のRにチアシ゛アソ゛ールを用い
た場合を説明したが、Rがウラシル、トリアジン、およ
びピラリジンでも同様の効果がある。
-S)n-S-R-S-X'で表される化合物のRにチアシ゛アソ゛ールを用い
た場合を説明したが、Rがウラシル、トリアジン、およ
びピラリジンでも同様の効果がある。
【0030】
【発明の効果】本発明の従い、電解酸化により硫黄−硫
黄結合を生成する硫黄−リチウムイオン結合を有するリ
チウムチオレート化合物とイオン電子混合伝導性高分子
との混合物を主体とする正極を用い、負極に金属アルミ
ニウムあるいはその合金と炭素材料とを主体とする組成
物を用いることで、化学的に活性な金属リチウムあるい
はその合金を電池組立時に扱うことなくリチウム二次電
池を安全に組み立てることができる。こうして組み立て
たリチウム二次電池は、電池を保存する際、放電状態で
保存すれば、放電状態では電池中に金属リチウムが実質
上ないので、電池が破壊された際においても発火するこ
とはない利点を有している。さらに、金属リチウムある
いはその合金を負極とする従来の電池に較べ、大きな電
流を取り出すことができる。
黄結合を生成する硫黄−リチウムイオン結合を有するリ
チウムチオレート化合物とイオン電子混合伝導性高分子
との混合物を主体とする正極を用い、負極に金属アルミ
ニウムあるいはその合金と炭素材料とを主体とする組成
物を用いることで、化学的に活性な金属リチウムあるい
はその合金を電池組立時に扱うことなくリチウム二次電
池を安全に組み立てることができる。こうして組み立て
たリチウム二次電池は、電池を保存する際、放電状態で
保存すれば、放電状態では電池中に金属リチウムが実質
上ないので、電池が破壊された際においても発火するこ
とはない利点を有している。さらに、金属リチウムある
いはその合金を負極とする従来の電池に較べ、大きな電
流を取り出すことができる。
【図1】本発明の一実施例の電池および比較例の電池の
電流ー電圧特性図
電流ー電圧特性図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹山 健一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (8)
- 【請求項1】電解酸化により硫黄ー硫黄結合を生成する
硫黄ーリチウムイオン結合を有するリチウムチオレート
化合物とイオン電子混合導電性高分子との混合物を主た
る正極活物質とし、リチウムイオンを含む固体あるいは
固形のリチウムイオン伝導性電解質を電解質とし、金属
アルミニウムあるいはその合金と炭素材料を主体とする
組成物を負極とすることを特徴とするリチウム二次電
池。 - 【請求項2】リチウムイオンを含む固体あるいは固形の
リチウムイオン伝導性電解質を正極活物質および負極組
成物に混合したことを特徴とする特許請求第1項記載の
リチウム二次電池。 - 【請求項3】リチウムイオンを含む固体あるいは固形の
リチウムイオン伝導性電解質がポリアミン化合物にエチ
レンオキサイドあるいは/及びプロピレンオキサイドを
付加したポリエーテル化合物と、イオン交換性の層状化
合物と、式LiXで表されるリチウム塩(Xは強酸のア
ニオンである)を少なくとも含有する固形の組成物であ
ることを特徴とする特許請求第1項および第2項記載の
リチウム二次電池。 - 【請求項4】リチウムチオレート化合物が電解酸化状態
で、X-S-R-S-(S-R-S)n-S-R-S-X'の形の鎖によって特徴
付けられる少なくとも一つの硫黄有機化合物のポリマ
(但し、n:0あるいは1以上の整数、X,X':Liか、水
素か、末端有機基、S:硫黄、R:ジチオールの硫黄原子
Sを1個以上結合している炭素原子を含む環式有機基
で、前記炭素原子は、S-S結合が破壊されて-S-R-SM基に
より両端で終了する短い鎖が生成され、電解還元状態に
ある時に、少なくとも一個の窒素原子と化学的に結合
し、S-C=N<->S=C-N-のタイプの共役結合により負電荷を
非局在化し、硫黄Sの原子の可逆的な電気化学的還元を
可能にする炭素原子である)であることを特徴とする請
求項1記載のリチウム二次電池。 - 【請求項5】R基が複素環式基であって、この複素環式
基に結合したそれぞれの硫黄原子が複素環式基の少なく
とも一個の窒素原子と共役結合を形成するリチウムチオ
レート化合物を含有する請求項1記載のリチウム二次電
池。 - 【請求項6】一部又は全面的に電解酸化した時、SRSM基
により両端で終了する短い鎖の形を取る(S,R,Mは請求
項1に定義の通り)リチウムチオレート化合物を含有する
請求項1記載のリチウム二次電池。 - 【請求項7】イオン電子混合導電性高分子がジスルフィト゛化
合物に対して酸化還元反応を促進することを特徴とする
請求項1記載のリチウム二次電池。 - 【請求項8】イオン電子混合導電性高分子が窒素原子を
含み、その窒素原子が炭素原子と共役する単量体から構
成される請求項7記載のリチウム二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3295488A JPH05135800A (ja) | 1991-11-12 | 1991-11-12 | リチウム二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3295488A JPH05135800A (ja) | 1991-11-12 | 1991-11-12 | リチウム二次電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05135800A true JPH05135800A (ja) | 1993-06-01 |
Family
ID=17821260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3295488A Pending JPH05135800A (ja) | 1991-11-12 | 1991-11-12 | リチウム二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05135800A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1050914A1 (en) * | 1999-04-26 | 2000-11-08 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Positive electrode, method of producing the same and lithium battery using the same |
EP1069119A1 (en) * | 1998-06-23 | 2001-01-17 | Toyo Kasei Kogyo Company Limited | 2,5-dimercapto-1,3,4-thiadiazole dilithium salt and its dihydrate and their manufacture |
KR100373835B1 (ko) * | 2000-09-01 | 2003-02-26 | 삼성에스디아이 주식회사 | 리튬 설퍼 2차 전지 |
WO2021130920A1 (ja) * | 2019-12-25 | 2021-07-01 | 株式会社恒大新能源日本研究院 | 蓄電デバイス及び蓄電デバイス用シート状固体電解質 |
-
1991
- 1991-11-12 JP JP3295488A patent/JPH05135800A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1069119A1 (en) * | 1998-06-23 | 2001-01-17 | Toyo Kasei Kogyo Company Limited | 2,5-dimercapto-1,3,4-thiadiazole dilithium salt and its dihydrate and their manufacture |
EP1050914A1 (en) * | 1999-04-26 | 2000-11-08 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Positive electrode, method of producing the same and lithium battery using the same |
US6576370B1 (en) | 1999-04-26 | 2003-06-10 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Positive electrode and lithium battery using the same |
KR100373835B1 (ko) * | 2000-09-01 | 2003-02-26 | 삼성에스디아이 주식회사 | 리튬 설퍼 2차 전지 |
WO2021130920A1 (ja) * | 2019-12-25 | 2021-07-01 | 株式会社恒大新能源日本研究院 | 蓄電デバイス及び蓄電デバイス用シート状固体電解質 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2715778B2 (ja) | 可逆性電極材料 | |
EP0497308B1 (en) | A reversible electrode material | |
US6174621B1 (en) | Electroactive high storage capacity polyacetylene-co-polysulfur materials and electrolytic cells containing same | |
KR20000019944A (ko) | 박막형 복합 재료 양극으로 구성된 고체형 이차 전지 | |
JP2001052747A (ja) | リチウム二次電池 | |
US6057056A (en) | Composite electrode and secondary battery therefrom | |
JP4830207B2 (ja) | 電池 | |
JPH08306354A (ja) | 電極およびそれを用いた非水溶媒系二次電池 | |
JP2000077100A (ja) | 非水電解液二次電池 | |
JP3038945B2 (ja) | リチウム二次電池 | |
JP2001052746A (ja) | 高分子固体電解質およびそれを用いたリチウム二次電池 | |
JPH05135800A (ja) | リチウム二次電池 | |
JP6916337B1 (ja) | リチウムイオン二次電池 | |
JP2606632B2 (ja) | リチウム二次電池 | |
JP2605989B2 (ja) | リチウム二次電池 | |
JPH05314964A (ja) | リチウム二次電池 | |
JP3115153B2 (ja) | 電気化学装置および二次電池 | |
JPH05135801A (ja) | リチウム二次電池 | |
JPH05135799A (ja) | リチウム二次電池 | |
JPH05135798A (ja) | リチウム二次電池 | |
JP2008078040A (ja) | 二次電池 | |
JP3239374B2 (ja) | 電極組成物 | |
JPH06275322A (ja) | リチウム電池 | |
JPH04190557A (ja) | リチウム二次電池 | |
JP3078960B2 (ja) | 電極の製造方法 |