JPH05134642A - デイスプレイ装置のカーソル表示方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビットマップメモリを不要とし、また、特殊
かつ複雑なハードウェア構成を用いることなく、タッチ
パネル等のポインティングデバイスによるカーソル表示
を容易に実現するとともに、ハードウェアの低コスト化
を図る。 【構成】 表示用メモリ３に退避エリア３ｓを設け、カ
ーソルを表示する位置情報が入力した際に、位置情報に
対応した表示用メモリ３のアドレス３ｐに書き込まれて
いるキャラクタコードＣｐを退避エリア３ｓに書き換
え、かつ当該アドレス３ｐにカーソルコードＣｏを書き
込むことにより、ディスプレイ２にキャラクタと置換し
たカーソルＤｏを表示するとともに、位置情報の変更に
より、退避エリア３ｓのキャラクタコードＣｐを読み出
し、かつ読み出したキャラクタコードＣｐにより当該ア
ドレス３ｐのカーソルコードＣｏを書き換える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はコンピュータ等で使用す
るディスプレイ装置のカーソル表示方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、コンピュータ等で使用するディ
スプレイ装置は、表示方式によってキャラクタディスプ
レイ装置とグラフィックディスプレイ装置に分類され
る。

【０００３】キャラクタディスプレイ装置は英字、数字
等のキャラクタ情報をコードにより記憶するとともに、
キャラクタゼネレータを使用して一文字ずつ決まったキ
ャラクタフォントに変換して表示するもので、カーソル
は主にキーボードにおけるアローキーの操作により矢印
方向に移動するアンダラインカーソル、ブロックカーソ
ル等が用いられる。

【０００４】また、グラフィックディスプレイ装置は表
示される図形や文字情報等のイメージをそのままドット
単位に分解してビットマップメモリに記憶し、ディスプ
レイ画面の任意のドット座標に表示するもので、カーソ
ルとしては主にタッチパネル、マウス等のポインティン
グデバイスの変位に追従し、かつディスプレイ画面のド
ット座標に表示されるクロス形、矢印形等のカーソルが
用いられる。

【０００５】図５はタッチパネルを用いた従来のグラフ
ィックディスプレイ装置の概略構成を示す。同図に示す
ディスプレイ装置５０はタッチパネル５１、タッチパネ
ルコントローラ５２、ＣＰＵ５３、ディスプレイコント
ローラ５４、表示用メモリ５５、キャラクタゼネレータ
５６、パラレル−シリアル変換回路５７、ディスプレイ
（ＣＲＴ）５８及びビットマップメモリ５９により要部
が構成され、表示に際しては、例えば、キーボード等の
操作によりキャラクタ「Ａ」、「Ｂ」、「Ｃ」が入力し
たなら、ＣＰＵ５３は不図示のＲＯＭから「Ａ」、
「Ｂ」、「Ｃ」の各コードを読出し、表示用メモリ５５
に書き込むとともに、ディスプレイコントローラ５４の
表示アドレスに従って、キャラクタゼネレータ５６から
表示用メモリ５５に対応するキャラクタフォントを読み
出し、さらに、パラレル−シリアル変換を行うパラレル
−シリアル変換回路５７を介してディスプレイ５８に表
示する。一方、タッチパネル５１から入力する座標デー
タに基づき、ＣＰＵ５３は図６に示すように、ビットマ
ップメモリ５９に対し、ディスプレイコントローラ５４
によりカーソルフォントＣｆを書き込むとともに、ディ
スプレイコントローラ５４によってビットマップメモリ
５９から読み出されたカーソルフォントＣｆは、ディス
プレイ５８に表示されたキャラクタに対し重ねて表示さ
れる。図７はこのように表示されたディスプレイ５８の
表示画面を示し、Ａ、Ｂ、Ｃはキャラクタ、Ｄｆはカー
ソルである。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
のディスプレイ装置におけるカーソル表示方法は、大容
量（例えば、約３２キロバイト）のビットマップメモリ
を必要とするとともに、ディスプレイコントローラ等の
ハードウェア構成が特殊かつ複雑となり、ハードウェア
の著しい高コスト化を招く欠点があった。

【０００７】本発明はこのような従来の技術に存在する
課題を解決したものであり、ビットマップメモリを不要
とし、また、特殊かつ複雑なハードウェア構成を用いる
ことなく、タッチパネル等のポインティングデバイスに
よるカーソル表示を容易に実現できるとともに、ハード
ウェアの低コスト化を図れるディスプレイ装置のカーソ
ル表示方法の提供を目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明に係るディスプレ
イ装置のカーソル表示方法は、特に、キャラクタディス
プレイ装置１におけるキャラクタの表示用メモリ３に退
避エリア３ｓを設け、例えば、タッチパネル４等のポイ
ンティングデバイスからカーソルを表示する位置情報が
入力した際に、位置情報に対応した表示用メモリ３のア
ドレス３ｐに書き込まれているキャラクタコードＣｐを
退避エリア３ｓに書き換え、かつ当該アドレス３ｐにカ
ーソルコードＣｏを書き込むことにより、ディスプレイ
２にキャラクタＤｐと置換したカーソルＤｏを表示する
とともに、位置情報の変更により、退避エリア３ｓのキ
ャラクタコードＣｐを読み出し、かつ読み出したキャラ
クタコードＣｐにより当該アドレス３ｐのカーソルコー
ドＣｏを書き換えるようにしたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】本発明に係るディスプレイ装置のカーソル表示
方法によれば、例えば、タッチパネル４からカーソルを
表示する位置情報（タッチ位置又はタッチ位置に対する
オフセット位置）が入力することにより、この位置情報
に対応した表示用メモリ３のアドレス３ｐに書き込まれ
ているキャラクタコードＣｐが読み出され、このキャラ
クタコードＣｐは退避エリア３ｓに書き込まれるととも
に、当該アドレス３ｐにはカーソルコードＣｏが書き込
まれる。即ち、キャラクタコードＣｐとカーソルコード
Ｃｏの書き換えが行われる。これにより、ディスプレイ
２の画面にはキャラクタＤｐの代わりにカーソルＤｏが
表示される。他方、位置情報が変更されたなら、退避エ
リア３ｓに退避させたキャラクタコードＣｐを読み出す
とともに、読み出したキャラクタコードＣｐにより当該
アドレス３ｐのカーソルコードＣｏを書き換える。本表
示方法では以上の書き換え処理がソフトウェア処理によ
って順次実行される。

【００１０】このように、本発明に係るカーソル表示方
法によれば、キャラクタＤｐと置換したカーソルＤｏが
表示され、カーソルＤｏの表示期間においては置換され
たキャラクタコードＣｐは退避エリア３ｓに一時記憶さ
れる。したがって、タッチパネル４におけるタッチ位置
を任意の方向へ変更すれば、位置情報の変更に対応した
キャラクタＤｐの表示に置換してカーソルＤｏが順次表
示され、これにより、カーソルＤｏはタッチ位置に追従
して移動する。即ち、キャラクタディスプレイ装置１を
用いることにより、グラフィックディスプレイ装置と実
用上同等なカーソル表示が実現される。

【００１１】

【実施例】次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図
面に基づき詳細に説明する。

【００１２】まず、本発明に係るカーソル表示方法を実
施できるディスプレイ装置の概略構成について、図３を
参照して説明する。

【００１３】図３はキャラクタディスプレイ装置１の概
略構成を示す。同ディスプレイ装置１はタッチパネル４
を備え、このタッチパネル４はタッチパネルコントロー
ラ１１を介してＣＰＵ１２のバスラインに接続する。ま
た、ＣＰＵ１２はディスプレイコントローラ１３に接続
するとともに、ディスプレイコントローラ１３は表示用
メモリ３に接続する。この場合、表示用メモリ３は図２
に示すように、キャラクタコードＣｐ…を書き込むため
の通常のアドレス３ｐ…を有するとともに、空エリアを
確保し、この空エリアは退避エリア３ｓとして利用す
る。

【００１４】一方、表示用メモリ３はキャラクタゼネレ
ータ１４に接続し、さらに、キャラクタゼネレータ１４
はパラレル−シリアル変換回路１５を介してディスプレ
イ（ＣＲＴ）２に接続する。

【００１５】次に、本発明に係るカーソル表示方法につ
いて、図１〜図４を参照して説明する。

【００１６】まず、不図示のキーボードを操作すること
により、キャラクタ「Ａ」、「Ｂ」、「Ｃ」を入力した
場合を想定する。この場合、ＣＰＵ１２は不図示のＲＯ
Ｍから「Ａ」、「Ｂ」、「Ｃ」の各コードを読出し、表
示用メモリ３に書き込む。この状態を図２に示し、
「Ａ」コードはＬ２−２（第２行、第２列を表す）のア
ドレスに、「Ｂ」コードはＬ２−３のアドレスに、
「Ｃ」コードはＬ２−４のアドレスにそれぞれ書き込ま
れる。一方、ディスプレイコントローラ１３の表示アド
レスに従って、キャラクタゼネレータ１４から表示用メ
モリ３に書き込まれたキャラクタコードに対応するキャ
ラクタフォントＦａ、Ｆｂ、Ｆｃが読み出され、パラレ
ル−シリアル変換回路１５によりパラレル−シリアル変
換された後、ディスプレイ２に表示される（図２参
照）。

【００１７】他方、図１に示すように、オペレータの指
Ｈがタッチパネル４における所定の位置（タッチ位置）
Ｐｈにタッチした場合には、タッチ入力に基づく座標デ
ータに対する入力処理が行われる。次に、この入力処理
について、図４に示すフローチャートを参照して説明す
る。まず、タッチパネル４におけるタッチ操作により
（ステップ３１）、その座標データ「Ｘ，Ｙ」（Ｘは
列、Ｙは行）がタッチパネルコントローラ１１を介して
入力する（ステップ３２）。図１に示す実施例ではＸ＝
３、Ｙ＝３であり、座標データは「３，３」となる。そ
して、座標データ「Ｘ，Ｙ」はＣＰＵ１２の演算によ
り、カーソル表示位置「Ｘ，Ｙ−１」に変換される（ス
テップ３３、３４）。実施例の場合、カーソル表示位置
「Ｘ，Ｙ−１」は「３，２」となり、タッチ位置Ｐｈよ
りも一行分上に表示されることになる（ステップ３
５）。

【００１８】これにより、カーソル表示が指Ｈに隠れて
しまう弊害が解消されるとともに、カーソルは比較的小
さいカーソルを用いることができる。なお、カーソルを
二行分上に表示する場合には「Ｘ，Ｙ−２」に変換すれ
ばよいし、カーソルを一文字分右に表示する場合には
「Ｘ−１，Ｙ」に変換すればよく、必要に応じて任意に
変更することができる。

【００１９】一方、ＣＰＵ１２は図１に示すように、カ
ーソル表示位置「３，２」（第２行、第３字）に対応し
た表示用メモリ３のアドレス３ｐ（Ｌ２−３）に書き込
まれているキャラクタコードＣｐ、即ち、「Ｂ」コード
を読み出すとともに、読み出した「Ｂ」コードを退避エ
リア３ｓに書き込み、さらに、当該アドレス３ｐ（Ｌ２
−３）にカーソルコードＣｏを書き込む。これにより、
ディスプレイコントローラ１３の表示アドレスに従っ
て、キャラクタゼネレータ１４から表示用メモリ３の
「Ａ」コード、「Ｃ」コード及びカーソルコードＣｏに
対応するキャラクタフォントＦａ、Ｆｃ及びカーソルフ
ォントＦｏが読み出され、パラレル−シリアル変換回路
１５を介してディスプレイ２に表示される。この結果、
図１に示すように、キャラクタＤｐ（「Ｂ」）の代わり
にカーソルＤｏが表示される。

【００２０】他方、タッチパネル４に対するタッチ位置
を変更することにより、座標データが変更されたなら、
退避エリア３ｓから「Ｂ」コードを読み出すとともに、
読み出された「Ｂ」コードにより当該アドレス３ｐ（Ｌ
２−３）のカーソルコードＣｏを書き換える。また、座
標データの変更後におけるカーソルに対する表示処理
は、上述した「Ｂ」コードを置換した場合と同様に実行
される。このような一連の書き換え処理はソフトウェア
により実行される。

【００２１】したがって、タッチパネル４におけるタッ
チ位置Ｐｈを任意の方向へ移動させれば、対応するキャ
ラクタＤｐに置換してカーソルＤｏが順次表示され、カ
ーソルＤｏはタッチ位置に追従して移動する。

【００２２】なお、このような表示方法によれば、カー
ソルはキャラクタの一つとして位置付けられるため、複
数の異なるカーソルを任意かつ容易に設定でき、例え
ば、例示のクロス形のカーソルをはじめ、矢印形等の任
意のカーソルを用いることができる。特に、矢印形のカ
ーソルを用いた場合には、ディスプレイ画面の左側と右
側において、方向の異なるカーソルを使い分けることも
容易となる。

【００２３】以上、実施例について詳細に説明したが、
本発明はこのような実施例に限定されるものではない。
例えば、実施例はタッチパネルを例示したが、マウスや
タッチペン等の各種ポインティングデバイスをはじめ、
キーボードにおけるアローキー等による入力によっても
同様に実施できる。その他、細部の構成、手法等におい
て、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更でき
る。

【００２４】

【発明の効果】このように、本発明に係るディスプレイ
装置のカーソル表示方法は、キャラクタの表示用メモリ
に退避エリアを設け、カーソルを表示する位置情報が入
力した際に、位置情報に対応した表示用メモリのアドレ
スに書き込まれているキャラクタコードを退避エリアに
書き換え、かつ当該アドレスにカーソルコードを書き込
むことにより、ディスプレイにキャラクタと置換したカ
ーソルを表示するとともに、位置情報の変更により、退
避エリアのキャラクタコードを読み出し、かつ読み出し
たキャラクタコードにより当該アドレスのカーソルコー
ドを書き換えるようにしたため、ビットマップメモリを
不要とし、また、特殊かつ複雑なハードウェア構成を用
いることなく、タッチパネル等のポインティングデバイ
スによるカーソル表示を容易に実現できるとともに、ハ
ードウェアにおける飛躍的な低コスト化を達成できると
いう顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るカーソル表示方法の説明図、

【図２】同カーソル表示方法の他の説明図、

【図３】同カーソル表示方法を実施するためのキャラク
タディスプレイ装置の概略構成図、

【図４】タッチ位置の座標データに対する入力処理のフ
ローチャート、

【図５】従来の技術に係るカーソル表示方法を実施する
ためのディスプレイ装置の概略構成図、

【図６】同カーソル表示方法の説明図、

【図７】同カーソル表示方法の他の説明図、

【符号の説明】

１ キャラクタディスプレイ装置 ２ ディスプレイ ３ 表示用メモリ ３ｓ 退避エリア ３ｐ アドレス ４ タッチパネル Ｃｐ キャラクタコード Ｃｏ カーソルコード Ｄｐ キャラクタ Ｄｏ カーソル

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャラクタの表示用メモリに退避エリア
   を設け、カーソルを表示する位置情報が入力した際に、
   位置情報に対応した表示用メモリのアドレスに書き込ま
   れているキャラクタコードを退避エリアに書き換え、か
   つ前記アドレスにカーソルコードを書き込むことによ
   り、ディスプレイにキャラクタと置換したカーソルを表
   示するとともに、位置情報の変更により、退避エリアの
   キャラクタコードを読み出し、かつ読み出したキャラク
   タコードにより前記アドレスのカーソルコードを書き換
   えることを特徴とするディスプレイ装置のカーソル表示
   方法。
2. 【請求項２】 位置情報はポインティングデバイスから
   入力することを特徴とする請求項１記載のディスプレイ
   装置のカーソル表示方法。