JPH0513297A - 位置合わせ装置 - Google Patents

位置合わせ装置

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JPH0513297A
JPH0513297A JP3168018A JP16801891A JPH0513297A JP H0513297 A JPH0513297 A JP H0513297A JP 3168018 A JP3168018 A JP 3168018A JP 16801891 A JP16801891 A JP 16801891A JP H0513297 A JPH0513297 A JP H0513297A
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beams
mark
light
diffraction grating
wafer
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Application number
JP3168018A
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Inventor
Kazuya Ota
和哉 太田
Hideo Mizutani
英夫 水谷
Koichiro Komatsu
宏一郎 小松
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Publication of JPH0513297A publication Critical patent/JPH0513297A/ja
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Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板上の回折格子に照射するアライメント用
の2本のレーザビームの交差角と回転誤差とを高精度、
高速に計測、調整する。 【構成】 視野絞り15と絞り部材72または73とに
より、2本のレーザビームLB1P、LB2Pの照明領域と
基準部材FM上の回折格子マーク80とを相対移動させ
る。光電検出器56は、上記相対移動に伴って回折格子
マーク80上で2本のレーザビームLB1P、LB2Pが交
差する領域内の第1部分から発生する干渉光と、当該領
域内の第2部分から発生する干渉光とを受光する。主制
御系28は、光電検出器56からの検出信号の位相差Φ
W に基づいて、2本のレーザビームLB1P、LB2Pの交
差角2θW または回転誤差ωを算出する。2本のレーザ
ビームLB1P、LB2Pの交差角または回転誤差は、その
光路中に配置された平行平板ガラス74a、74bを傾
斜させることにより補正される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板の位置をナノメー
タ(nm)の分解能で検出するセンサーを有する位置合
わせ装置に関し、特に半導体素子や液晶表示素子製造用
の投影型露光装置(ステッパー、アライナー)やプロキ
シミティー方式の露光装置等に好適なマスクやレチクル
と感光基板との位置合わせ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子製造のリソグラフィ工
程では、レチクルパターンを高分解能でウエハ上に転写
する装置として、ステップ・アンド・リピート方式の縮
小投影型露光装置(ステッパー)が多用されるようにな
っている。この種のステッパーでは半導体素子の高集積
化に伴って、露光光の短波長化や高開口数(N.A.)
の投影レンズの開発が行われ、最近ではウエハ上での解
像線幅がサブ・ミクロン(0.5〜0.6μm程度)に
達している。このような高解像パターンを転写するに
は、その解像力に見合ったアライメント(重ね合わせ)
精度が必要で、例えばアライメントセンサーの検出分解
能を高めることによって、アライメント精度を向上させ
ることが考えられている。
【0003】この高分解能なアライメントセンサーとし
ては、例えば特開昭61−215905号公報に開示さ
れたように、ウエハ上に形成された1次元の回折格子マ
ークに対して2方向からコヒーレントな平行ビームを照
射することによって回折格子マーク上に1次元の干渉縞
を作り、この干渉縞の照射によって回折格子マークから
発生する回折光(干渉光)の強度を光電検出する方式が
提案されている。
【0004】この開示された方式には、2方向からの平
行ビームに一定の周波数差を与えるヘテロダイン法と、
周波数差のないホモダイン法とがある。ホモダイン法で
は回折格子マークと平行に静止した干渉縞が作られ、位
置検出にあたっては回折格子マーク(物体)をそのピッ
チ方向に微動させる必要があり、マーク位置は干渉縞を
基準として求められる。これに対してヘテロダイン法で
はレーザビームの周波数差(ビート周波数)のために、
干渉縞がその縞方向(ピッチ方向)にビート周波数で高
速に流れることになり、マーク位置は干渉縞を基準とし
て求められず、専ら干渉縞の高速移動に伴う時間的な要
素(位相差)を基準として求めることになる。
【0005】例えばヘテロダイン法では周波数差を与え
ることにより、ウエハ上の回折格子マークからの干渉光
をビート周波数で強度変調させて検出した光電信号(光
ビート信号)と、2本の送光ビームから別途作成された
参照用干渉光の光ビート信号との位相差(±180°以
内)を求めることで、格子ピッチPの±P/4以内の位
置ずれを検出するものである。ここで、格子ピッチPを
2μm(1μmのラインアンドスペース)とし、位相差
計測の分解能が0.5°程度であるものとすると、位置
ずれ計測の分解能は、(P/4)・(0.5/180)
≒0.0014μmとなる。このような方式のマーク位
置検出は極めて高分解能であるため、従来のマーク位置
検出に比べて1桁以上高いアライメント精度が得られる
ものと期待されている。
【0006】ところで、この種のアライメントセンサー
では、格子ピッチPと干渉縞のピッチP’との間にP=
m・P’(m=1、2、・・・・)なる関係式が成立するよ
うに、正確に2本のレーザビームの交差角を調整すると
ともに、格子配列方向に対する2本のレーザビームの主
光線を含む平面とウエハ面との交線の回転誤差をほぼ
零、すなわち干渉縞と回折格子とを正確に平行に設定し
ないと、高分解能であることの利点が十分に生かされ
ず、アライメント精度が低下し得るという問題があっ
た。
【0007】そこで、従来では2本のレーザビームの交
差角を変化させながら格子マークからの干渉光を光電検
出する。しかる後、干渉光強度が最大となる交差角を求
めて2本のレーザビームの交差角を調整することによっ
て、上記関係式を満足するように格子ピッチPに対して
干渉縞のピッチP’が正確に設定される。一方、2本の
レーザビームの主光線を含む平面とウエハ面との交線の
回転誤差に関しては、回折格子マーク(ウエハ)と干渉
縞とを相対的に回転させながら、順次格子マークからの
干渉光を光電検出する。そして、干渉光強度が最大とな
るように、格子マークと干渉縞とを相対回転させること
により上記回転誤差を略零にしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来の技術においては、回折光強度(光ビート信号
の電圧値)の最大値を検出すること、すわなち山登り法
によって、2本のレーザビームの交差角や回転誤差の計
測及び調整を行っている。一般に、山登り法では最大値
における信号変化の傾き(感度)が零であるといった本
質的な問題がある。さらに、電気的なレベルをモニター
して交差角や回転誤差を算出するので、ノイズ等の影響
を受け易く、十分な計測精度を得ることができないとい
う問題点もあった。
【0009】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、高精度、高速にアライメント用の2本
のレーザビームの交差角(干渉縞ピッチ)及び回転誤差
の計測、調整を行うことができる位置合わせ装置を得る
ことを目的としている。
【0010】
【課題を解決する為の手段】かかる問題点を解決するた
め本発明においては、基板〔ウエハW〕上に形成された
回折格子に所定の交差角で2方向から照射するための可
干渉性の2つのビームLB1p、LB2pを造り出すビーム
発生手段〔レーザ光源10、2光束周波数シフター1
1〕と、2つのビームLB1p、LB2pを瞳面Ep内で所
定間隔だけ離して通すことによって、基板(W)に所定
の交差角で照射する対物光学系〔投影レンズPL〕と、
回折格子からほぼ同一方向に発生した回折光同志の干渉
光を対物光学系(PL)を介して受光する光電検出器
(56)とを有し、光電検出器(56)から出力される
光ビート信号に基づいて回折格子を所定点に位置合わせ
する装置において、所定の回折格子状の基準マーク(8
0)が形成された基準部材(FM)と;2つのビームL
1p、LB2pの交差角2θw と、基準マークの格子配列
方向に対する2つのビームの主光線を含む面(91)と
ウエハ面との交線(90)の回転誤差ωとの少なくとも
一方を調整可能な補正手段〔平行平板ガラス74a、7
4b〕と;対物光学系(PL)に関して基準マーク(8
0)とほぼ共役な位置、もしくはその近傍に配置され、
光電検出器(56)へ入射する基準マーク(80)から
の干渉光BTLW を、基準マーク(80)上で2つのビ
ームが交差する領域内の部分領域に制限する制限部材
〔視野絞り15及び絞り部材72または73〕と;制限
部材によって制限された交差領域内の第1部分から発生
する干渉光と、交差領域内の第2部分から発生する干渉
光との各々に対応した光電検出器(56)の検出信号の
位相差(ΦW)に基づいて、交差角2θW と回転誤差ω
との少なくとも一方を算出する演算手段〔主制御系2
8〕とを設ける。
【0011】
【作用】本発明では、基板上に形成される回折格子から
の回折光強度に応じた光電信号(光ビート信号)の位相
差を用いて、2本のレーザビームの交差角や回転誤差を
算出するため、信号レベルを山登り法でサーチすること
もなく、電気的なノイズ等による計測精度の低下を防止
することができる。この際、絞り部材により2本のレー
ザビームの照明領域(干渉縞の形成領域)と回折格子と
を相対移動させるので、ステージの位置決め精度等に関
係なく、高精度、高速に交差角や回転誤差を計測、調整
することが可能となっている。
【0012】
【実施例】図1は本発明の実施例による位置合わせ装置
を備えた投影型露光装置(ステッパー)の概略的な構成
を示す平面図であって、特に位置合わせ装置としてTT
R(Through The Reticle)方式のアライメントセンサー
を有する装置を一例として示している。尚、本実施例で
は半導体素子のチップサイズの変更、あるいは各種プロ
セスによるウエハマークの破壊等に伴うレチクルマーク
の位置変更に対応してアライメントセンサーが移動可能
に構成されている。また、図1では1組のアライメント
センサー(10〜24、70〜73)のみ示している
が、実際にはレチクルのアライメント用の透明窓RW1
〜RW4 の各々に対応して4組のアライメントセンサー
が配置されているものとする。
【0013】図1において、超高圧水銀ランプ、エキシ
マレーザ装置等の照明光源1は、g線、i線、またはK
rFエキシマレーザ光等のレジスト層を感光させる波長
域の露光用照明光ILを発生し、露光光ILはオプチカ
ルインテグレータ(フライアイレンズ)等を含む照明光
学系2に入射する。照明光学系2により光束の一様化、
スペックルの低減化等が行われた露光光ILは、ミラー
3、メインコンデンサーレンズ4を介してダイクロイッ
クミラー5に至る。ダイクロイックミラー5はメインコ
ンデンサーレンズ4からの露光光ILを垂直に下方に反
射させ、レチクルRを均一な照度で照明する。ここで、
ダイクロイックミラー5はレチクルRの上方に45°で
斜設され、露光光ILの波長に対しては90%以上の反
射率を有し、アライメント用照明光の波長(通常、露光
光よりも長波長)に対しては50%以上の透過率を有す
るものである。
【0014】レチクルRには、パターン領域PAを囲む
一定幅の遮光帯(クロム層)LSBの中に、4組のアラ
イメント用の透明窓RW1 〜RW4 (RW1 、RW3
み図示)が形成されている。レチクルRはレチクルステ
ージRS上に載置され、パターン領域PAの中心点が光
軸AXと一致するように位置決めが行われる。レチクル
ステージRSは駆動モータ6により水平面内で2次元移
動可能に構成され、その端部にはレーザ光波干渉式測長
器(以下、干渉計とする)7からのレーザビームを反射
する移動鏡7mが固定されている。干渉計7はレチクル
Rの2次元的な位置を、例えば0.01μm程度の分解
能で常時検出する。レチクルRの初期設定は、レチクル
周辺のアライメントマークを光電検出するレチクルアラ
イメント系(不図示)からのマーク検出信号に基づい
て、レチクルステージRSを微動することにより行われ
る。
【0015】さて、パターン領域PAを通過した露光光
ILは、両側テレセントリックな投影レンズPLに入射
し、投影レンズPLはレチクルRの回路パターンの投影
像を、表面にレジスト層が形成されたウエハW上の1つ
のショット領域に重ね合わせて投影(結像)する。ウエ
ハWにはショット領域と一定の位置関係で近傍の位置に
ウエハマークWMが形成される。投影レンズPLは露光
光ILの波長(g線、i線等)に関して良好に色収差補
正され、その露光波長のもとでレチクルRとウエハWと
は互いに共役になるように配置される。
【0016】また、ウエハWは駆動モータ8によりステ
ップ・アンド・リピート方式で2次元移動するウエハス
テージWSに載置され、ウエハW上の1つのショット領
域に対するレチクルRの転写露光が終了すると、次のシ
ョット位置までステッピングされる。ウエハステージW
Sの2次元的な位置は干渉計9によって、例えば0.0
1μm程度の分解能で検出され、ウエハステージWSの
端部には干渉計9からのレーザビームを反射する移動鏡
9mが固定されている。
【0017】さらに、ウエハステージWS上にはアライ
メントセンサーからの2本のビーム(後述のLB1P、L
2P)の交差角や回転誤差の調整のために使用される回
折格子状の基準マークを備えた基準部材(ガラス基板)
FMが、例えばウエハWの表面位置とほぼ一致するよう
に設けられている。基準部材FMには基準マークとして
光反射性のクロム層で凸凹により形成された回折格子マ
ーク(デューティは1:1)80が設けられている。図
4は、回折格子マーク80の概略的な構成を示す図であ
って、X、Y方向の各々に伸びた複数本のバーパターン
を、例えば8μmピッチでY、X方向に配列したもので
ある。尚、図中に点線で示した円EFは投影レンズPL
の露光フィールドを表し、矩形領域LA1 〜LA4 は4
組のアライメントセンサーの各々から照射される2本の
ビームの照明領域(干渉縞の形成領域)を表している。
従って、本実施例では投影レンズPLの下に基準部材F
Mを送り込んで、光軸AXと回折格子マーク80の中心
とをほぼ一致させることによって、4組のアライメント
センサーの各々での2本のビームの交差角または回転誤
差を同時に計測することが可能となっている。
【0018】図5は第2層目以降の重ね合わせ露光に使
用されるレチクルRのパターン形状及び配置の一例を示
すもので、パターン領域PAを囲む遮光帯LSBの中に
透明窓RW1 〜RW4 がパターン領域PAに近接して形
成されている。透明窓RW1 、RW3 はレチクル中心R
Cを通りY軸と平行な線上で互いに対向して設けられ、
透明窓RW2 、RW4 は中心RCを通りX軸と平行な線
上で互いに対向して設けられる。また、遮光帯LSBの
幅をウエハ上のストリートラインの幅の1/M倍(投影
レンズPLの投影倍率をMとする)以上の値に設定し、
不図示の可変ブラインドによって規定される露光光IL
の照明領域IAは、パターン領域PAと透明窓RW1
RW4 (または後述の透明部RS1 のみでも構わない)
とを含む範囲の大きさ、すなわちウエハ上で1つのショ
ット領域とその周囲4辺のストリートラインとをカバー
する大きさに設定される。
【0019】図6は、レチクルRの透明窓RW1 の具体
的な構成の一例を示すものであって、透明窓RW1 は矩
形状の透明部RS1 とマーク領域MA1 、MA2 とで構
成される。透明部RS1 はアライメント用のビームLB
1P、LB2Pを通過させるとともに、ビームLB1P、LB
2PのウエハマークWMでの所定次数の回折光(干渉光B
TLW )を通過させる(詳細後述)。マーク領域M
1 、MA2 は所定の間隔ΔDR だけ離れて設けられ、
各領域内には回折格子状のレチクルマークRM1 、RM
2 (デューティは1:1)がともにピッチPR で形成さ
れている。
【0020】また、透明部RS1 には遮光部LS1 (ク
ロム層)が形成され、露光時にはこの遮光部LS1 がウ
エハマークWM1 を保護する。具体的には、パターン領
域PAの投影像と露光すべきウエハW上のショット領域
とを正確に重ね合わせた時、露光光ILの波長のもとで
遮光部LS1 とウエハマークWMとが結像関係(図1中
の点線)となるように、アライメント用照明光として露
光光ILと異なる波長域、例えばレジストの感光感度が
ほとんどない波長530nm以上の単波長のレーザビーム
を用い、透明部RS1 やウエハマークWMの大きさ等に
応じて投影レンズPLの倍率色収差量Δβ(ここではレ
チクルR上での値)をある値以上に適当に定めれば良
い。この際、露光光ILの波長のもとで透明部RS1
投影像は、ウエハマークWMからショット領域へ倍率色
収差量に対応した値(Δβ・M)だけずれた位置に結像
されることになる。
【0021】次に、図2、図3を併用して本実施例のT
TR方式のアライメントセンサーについて詳述する。図
2はアライメントセンサーの具体的な構成を示す斜視
図、図3はアライメントセンサーの主要部をさらに詳細
に説明したもので、図3では図1のダイクロイックミラ
ー5、ミラー21、及び図2のミラー44、47を省略
してある。
【0022】図2に示すように、レーザ光源10は直線
偏光(例えば、P偏光)のアライメント用照明光(レー
ザビーム)LBを発生し、ビームLBは1/2(または
1/4)波長板30を介して偏光軸を入射面に対して約
45°回転させられて偏光ビームスプリッター(PB
S)31に至り、ここでほぼ同一光量となるようにp偏
光ビームLBp とs偏光ビームLBs とに分割される。
照明光LBは露光光ILの波長域と異なる波長域のレー
ザビームであって、例えばレジスト層に対してほとんど
感度を持たない波長633nmのHe−Neレーザとす
る。
【0023】さて、PBS31を通過したp偏光ビーム
LBp は、ミラー32を介して周波数シフターとしての
第1音響光学変調器(AOM)33に入射し、PBS3
1で反射されたs偏光ビームLBs は第2音響光学変調
器(AOM)34に入射する。AOM33は周波数f1
の高周波信号SF1 でドライブされ、その周波数f1
決まる回折角だけ偏向された1次光をビームLB1 とし
て出力する。一方、AOM34は周波数f1 であるビー
ムLB1 との差周波数がΔfとなるように周波数f2(f
2 =f1 −Δf)の高周波信号SF2 でドライブされ、
同様にその周波数f2 で決まる回折角だけ偏向された1
次光をビームLB2 として出力する。
【0024】ここで、AOM33、34から射出したビ
ームのうち+1次光以外の射出ビームD0 は、適当な位
置に配置されたスリット35、36によって遮光され
る。本実施例ではAOM33、34のドライブ周波数f
1 、f2 を、例えば80.000MHz、79.950
MHzとし、その周波数差Δfを50KHzと低く設定
するため、2つのAOM33、34での1次回折光の回
折角はともに等しくなる。尚、ビームLBp 、LBs
周波数シフターとして、例えば光導波路を用いても良
い。
【0025】AOM33により周波数f1 に変調されて
射出したp偏光ビームLB1 は、レンズ40を介してア
ライメント系の瞳面もしくはその近傍に配置される半面
ビームスプリッター(HBS)41に入射する。一方、
AOM34により周波数f2 に変調されて射出したs偏
光ビームLB2 は、2枚の平行平板ガラス74a、74
bを通った後、1/2波長板37の作用によりp偏光に
変換され、ミラー38、レンズ39を介してHBS41
に入射する。尚、平行平板ガラス74a、74bは駆動
部(不図示)によって、ビームLB2 の進行方向に対し
て互いに独立に傾斜可能に構成されている。
【0026】ここで、平行平板ガラス74aを1次元傾
斜させてビームLB2 を微小量だけシフトさせると、ア
ライメント系の瞳面(ビームウエスト位置)、例えば投
影レンズPLの瞳面EpにおいてビームLB2pのスポッ
トがウエハマークWMの格子配列方向(本実施例ではX
方向)に移動し、ビームLB1p、LB2pの各スポットの
間隔、すなわちビームLB1p、LB2pの交差角2θW
調整することが可能となっている。一方、平行平板ガラ
ス74bを傾斜させると、瞳面EpにおいてビームLB
2pのスポットが格子配列方向とほぼ垂直な方向(Y方
向)に移動し、ビームLB1p、LB2pの両主光線を含む
面のZ軸回りの回転調整が可能となる。
【0027】尚、2枚の平行平板ガラス74a,74b
の代わりに、1枚の平行平板ガラスをビームLB2 の進
行方向に対して2次元的に傾斜可能に配置すれば、同様
に瞳面Epでのスポットの位置を調整することができ
る。また、ビームLB2 の光路中、例えばスリット35
とレンズ40との間に、上記の如き1枚または2枚の平
行平板ガラスを配置して、ビームLB1 もシフトさせる
ように構成しても構わない。この場合、後述の平行平板
ガラス70a、70bが不要となる。
【0028】図示していないが、HBS41は接合面の
半分に全反射ミラーを蒸着したものであって、ここにビ
ームLB2 を入射させることでほぼ100%の光量で反
射させ、ビームLB1 は接合面の透明部をそのまま透過
する。HBS41はビームLB1 、LB2 を完全に同軸
に合成するのではなく、所定量だけ間隔をあけるように
ビームLB1 、LB2 を互いに平行に合成する。これに
よって2本のp偏光ビームLB1 、LB2 の主光線は互
いに平行になるとともに、アライメント系の光軸AXa
を挟んで対称的に位置するようになる。尚、1/2波長
板30から符号順にHBS41までの部材と平行平板ガ
ラス74a、74bとが、図1における2光束周波数シ
フター11を構成する。
【0029】さて、HBS41から主光線を平行にして
射出した2本のP偏光ビームLB1 (周波数f1)とLB
2 (同f2)とは共に、1/2波長板42の作用により偏
光方向が約45°回転させられた後、アライメント系の
瞳空間に配置され、光軸AXaに対して傾斜可能に設け
られた平行平板ガラス70a,70b(図1中の部材7
0に相当)に入射する。平行平板ガラス70a,70b
は不図示の駆動部により独立に駆動され、本実施例では
光軸AXaに対して1次元に傾斜可能となっている。さ
らにP偏光ビームLB1 、LB2 は、先のレンズ40、
39によりアライメント系の瞳面Ep’(ビームウエス
ト位置で、入射瞳Epとほぼ共役な面)、もしくはその
近傍で一度スポット状に集光した後(図3)、偏光ビー
ムスプリッター(PBS)12に達する。PBS12に
おいて、ビームLB1 は周波数f 1 のp偏光ビームLB
1pとs偏光ビームLB1sとに分割され、ビームLB2
周波数f2 のp偏光ビームLB2pとs偏光ビームLB2s
とに分割される。
【0030】ここで、平行平板ガラス70a,70bの
少なくとも一方を傾斜させると、アライメント系の瞳面
Ep’、Ep''またはEpにおいて、ビームLB1p,L
2pの各スポットの間隔は一定のまま、各スポットが1
次元または2次元的に移動することになり、ビームLB
1p,LB2pの2等分線となる2ビームの主光線のアライ
メント系の光軸AXaに対する傾き(以下、簡単にテレ
セン傾きと呼ぶ)を調整することが可能となる。これ
は、2本のビームLB1p、LB2pの交差角2θW 及び回
転誤差ωを調整するにあたって、本実施例では2光束周
波数シフター11において平行平板ガラス74a、74
bによりビームLB2のみをシフトさせるため、平行平
板ガラス74a、74bの傾斜に伴ってテンセン傾きを
補正する必要が生じ得るからである。
【0031】図3にも示すように、PBS12で反射さ
れる2本のs偏光ビームLB1s(周波数f1)とLB
2s(同f2)とは、瞳を像面に変換するレンズ系(逆フー
リエ変換レンズ)43、ミラー44、レンズ系43の後
側焦点面に配置される参照用回折格子45、及び光電検
出器46で構成された参照信号作成部13(図1)に入
射する。2本のビームLB1s、LB2sはレンズ系43を
介してミラー44で反射され、装置上で固定されている
参照用回折格子45に対して異なる2方向から平行光束
となって所定の交差角で入射し結像(交差)する。光電
検出器46は2組の受光素子(もしくは2分割受光素
子)を有し、例えば参照用回折格子45を通過したビー
ムLB1sの0次光と、これと同軸に進むビームLB2s
+1次回折光との干渉光、及びビームLB1sの−1次回
折光と、これと同軸に進むビームLB2sの0次光との干
渉光を、それぞれ独立に受光(光電変換)する。それら
2つの干渉光の強度に応じた正弦波状の光電信号は不図
示のアンプによって加算され、この結果得られる光電信
号SRは、ビームLB1s,LB2sの差周波数Δfに比例
した周波数となり、光ビート信号となる。ここで、参照
用回折格子45の格子ピッチは、ビームLB1s,LB2s
によって作られる干渉縞のピッチと等しくなるように定
められている。尚、光電検出器46は上記2つの干渉光
を同一受光面上で受光し、この受光面上で加算された干
渉光の強度に応じた光電信号を出力するものであっても
良い。
【0032】一方、PBS12を通過した2本のp偏光
ビームLB1p(周波数f1)とLB2p(同f2)とは、レン
ズ14によって所定角度だけ傾いた平行光束となり、レ
ンズ14の後側焦点面(ウエハとほぼ共役な面)IP’
に配置された視野絞り15で一度交差した後、ビームス
プリッター(NBS)16を介してレンズ17から射出
される。これより、図3に示すようにビームLB1p、L
2pは、各主光線がアライメント系の光軸AXaに対し
てほぼ平行になり、かつ瞳面Ep''(ビームウエスト位
置)で光軸AXaを挟んでほぼ点対称な2点にスポット
として集光する結像光束となる。尚、本実施例では視野
絞り15の他に、この絞り15に互いに極近接して、2
本のビームLB1p、LB2pの交差角2θW や回転誤差ω
の計測に使用される2組の絞り部材72、73が配置さ
れている。従って、上記計測時には視野絞り15及び絞
り部材72または73により2本のビームLB1p、LB
2pの照明領域が規定されることになる(詳細後述)。
【0033】さらに、ビームLB1p、LB2pはビームス
プリッター(NBS)19、ミラー21及びテレセント
リックな対物レンズ22を介してダイクロイックミラー
5に垂直方向から投射され、焦点面25にて交差角2θ
R (後述のウエハ上での交差角2θW により一義的に定
まる)で一度交差した後、レチクルRのパターン面では
分離して透明窓RW1 、すなわちレチクルマークR
1 、RM2 の各々を照射する。尚、焦点面25(対物
レンズ22の後側焦点面)はアライメント用照明光LB
の波長のもとでウエハ面とほぼ共役となり、この焦点面
25とレチクルRのパターン面との間隔が投影レンズP
Lの軸上色収差量ΔLに対応している。従って、レチク
ルマークRM1 、RM2 の間隔ΔDR (図6)は、ΔD
R =2・ΔL・tan θR と定められることになる。
【0034】さて、ビームLB1p、LB2pはレチクルマ
ークRM1 、RM2 を照射するとともに(図6)、その
一部は透明部RS1 を通過して投影レンズPLに入射
し、入射瞳Epにおいて瞳中心(光軸AX)に関してほ
ぼ点対称となるように一度スポット状に集光する。しか
る後、ウエハマークWMのピッチ方向に関して光軸AX
を挟んで互いに対称的な角度で傾いた平行光束となり、
ウエハマークWM上に異なる2方向から交差角2θW
入射し結像(交差)する。尚、ビームLB1p、LB2p
交差角2θW は、大きくても投影レンズPLの射出(ウ
エハ)側の開口数(N.A.)を越えることはない。ま
た、入射瞳Epにおいて光軸AXを挟んでほぼ点対称と
なるように形成されるビームLB1p,LB2pの各スポッ
トを結ぶ直線の方向と、ウエハマークWMのピッチ方向
とはほぼ一致している。
【0035】さて、ビームLB1p、LB2pが交差角2θ
W でウエハマークWMに入射すると、ビームLB1p、L
2pが交差している空間領域内で光軸AXと垂直な任意
の面内(ウエハ面)には、ウエハマークWMのピッチP
W に対して1/N倍(Nは自然数)のピッチPf (本実
施例ではPf =PW /2と定める)で、1次元の干渉縞
が作られることになる。この干渉縞はウエハマークWM
のピッチ方向(X方向)に、ビームLB1p、LB2pの差
周波数Δfに対応して移動する(流れる)ことになり、
その速度Vは、V=Δf・Pf なる関係式で表される。
また、交差角2θW はアライメント用照明光LBの波長
をλとすると、以下の数1を満足するように定められて
いる。
【0036】
【数1】
【0037】この結果、ウエハマークWMからは干渉縞
の移動によって明暗の変化を周期的に繰り返すビート波
面になる±1次回折光が発生し、これら回折光は同軸に
合成されて入射瞳Epの中心を通るように光軸AX上に
沿って逆進する。この2つの回折光は同一偏光成分(p
偏光成分)なので互いに干渉し、光ビート(干渉光)B
TLW となって、投影レンズPL、レチクルRの透明窓
RW1 、ダイクロイックミラー5、対物レンズ22、及
びミラー21を介してNBS19のところまで戻り、こ
こで反射されてアフォーカル拡大リレー系51、52、
空間フィルター53、ミラー54、集光レンズ55、及
び光電検出器56で構成された第1計測信号作成部20
(図1)に入射する。
【0038】第1計測信号作成部20において、ウエハ
マークWMからの干渉光BTLW はアフォーカル拡大リ
レー系51、52を通り、入射瞳Epとほぼ共役に配置
される空間フィルター53に達する。ここでビームLB
1p、LB2pの主光線と全く同軸に戻る反射光のうちの0
次光Lo、及びレチクルマークRM1 、RM2 からの1
次回折光RL1 、RL2 (詳細後述)がカットされて、
干渉光BTLW のみが抽出される。さらに、干渉光BT
W はミラー54、集光レンズ55を介して光電検出器
56に受光される。光電検出器56は干渉光BTLW
対応した光電信号を作り、この光電信号は干渉縞の明暗
変化の周期に応じた正弦波状の交流信号、すなわち周波
数差Δfのビート周波数をもつ光ビート信号SDW とな
って位相検出系27に出力される。尚、空間フィルター
53のすぐ後ろに光電検出器56を配置すれば、当然な
がら集光レンズ55を設ける必要がなくなる。
【0039】ここで、第1計測信号作成部20において
±1次回折光(干渉光)BTLW 以外に、先に述べたビ
ームLB1p、LB2pの主光線と全く同軸に戻るビームL
1pの0次光とビームLB2pの+2次回折光との干渉
光、及びビームLB1pの−2次回折光とビームLB2p
0次光との干渉光を、それぞれ独立に入射瞳Epとほぼ
共役な面(空間フィルター53の表面)で光電検出器に
て受光しても良い。この場合、これら2つの干渉光の強
度に応じた正弦波状の光電信号を不図示のアンプによっ
て加算し、この結果得られる光電信号(光ビート信号)
を位相検出系27に出力する。そして、この光ビート信
号を先の干渉光BTLW の光ビート信号SDW の代わり
に用いる、もしくはこの光ビート信号と上記光ビート信
号SDW とを、例えばその信号振幅等に応じて使い分け
るようにしても構わない。この際、アフォーカル拡大リ
レー系51,52間のウエハWとほぼ共役な位置に視野
絞りを配置し、レチクルマークRM1 、RM2 からの1
次回折光RL1 、RL2 をカットして上記2つの干渉光
のみを抽出する必要がある。
【0040】一方、ビームLB1p、LB2pが照射される
レチクルマークRM1 、RM2 の格子ピッチPR (図
3)は、焦点面25でのビームLB1p、LB2pの交差角
2θR に応じて、以下に示す数2のように定められてい
る。但し、Mは投影レンズPLの投影倍率である。
【0041】
【数2】
【0042】従って、レチクルマークRM1 から発生す
る1次回折光RL1(周波数f1)とレチクルマークRM2
から発生する1次回折光RL2(同f2)とが、ビームLB
1p、LB2pの各主光線と全く同軸に、ダイクロイックミ
ラー5、対物レンズ22、ミラー21、NBS19及び
レンズ17を介してNBS16のところまで戻り、ここ
で反射されてミラー47、透過型の基準格子板48、空
間フィルター49及び光電検出器50で構成された第2
計測信号作成部18(図1)に入射する。基準格子板4
8はレンズ17の後側焦点面(ウエハ共役面)に配置さ
れるので、1次回折光RL1 、RL2 はミラー47を介
して基準格子板48に異なる2方向から平行光束となっ
て所定の交差角で入射し結像(交差)することになる。
これより、基準格子板48上にはその周波数差Δfに対
応して格子ピッチ方向に流れる1次元の干渉縞が作られ
ることになる。
【0043】ここで、本実施例では説明を簡単にするた
め、焦点面25と基準格子板48との間の倍率を等倍
(1倍)とし、基準格子板48の格子ピッチPGRをPGR
=PR に設定しておくものとする。また、ウエハマーク
WMから発生する0次光LoもビームLB1p、LB2p
主光線と全く同軸に戻り、1次回折光RL1 、RL2
ともに基準格子板48を異なる2方向から照射し得る。
しかしながら、基準格子板48の表面(ウエハ共役面)
では、ウエハ面上のマークWMで反射した0次光Loと
1次回折光RL1 、RL2 (干渉縞)とが像面内で空間
的に分離するので、ここでは1次回折光RL1 、RL2
による干渉縞の大きさ、位置に応じて基準格子板48を
ウエハ共役面内に配置しておけば良い。
【0044】この結果、1次回折光RL1 、RL2 が基
準格子板48に入射すると、基準格子板48からは±1
次回折光が同軸に発生し、この干渉光BTLR (平行光
束)は空間フィルター49を介して光電検出器50に受
光される。基準格子板48からの0次光Lo’は空間フ
ィルター49によって遮光される。光電検出器50から
の干渉光BTLR に対応した光電信号は、干渉縞の明暗
変化の周期に応じた正弦波状の交流信号(ビート周波数
の光ビート信号)SDR となって位相検出系27に出力
される。
【0045】さて、図1に示すように位相検出系27
は、参照信号作成部13で作られた参照信号としての光
ビート信号SRと、第1計測信号作成部20、第2計測
信号作成部18で作られた光ビート信号SDW 、SDR
の夫々との波形上の位相差を検出し、2つの光ビート信
号SDW 、SDR 間の相対位相差を求め、この位相差情
報を主制御系28へ出力する。主制御系28は、位相検
出系27の位相差情報に基づいてレチクルマークRM1
とウエハマークWMとの相対位置ずれ量を、格子ピッチ
W の±PW /4の範囲内で高精度に算出する。さら
に、干渉系7、9の両方のインターフェイスを行なうサ
ーボシステム26、駆動モータ6、8、及び位相検出系
27を統括的に制御する他、先の位相差情報から2本の
ビームLB1p、LB2pの交差角2θW (干渉縞ピッチP
f )や回転誤差ωを算出し、これら演算値に基づいて平
行平板ガラス70a、70b及び74a、74bの傾斜
角を調整する。
【0046】ところで、図1においてアライメント系の
うちのミラー21と対物レンズ22とは、駆動制御系2
3によって左右方向に矢印Aに沿って移動する保持金物
24内に一体に固定されている。この金物24の移動に
よって、対物レンズ22の観察位置は、少なくともレチ
クルR上でその中心RCを通る放射方向の線上を自由に
変更することができる。ここで、対物レンズ22の観察
位置の移動に伴い、例えば光電検出器56の受光面でウ
エハマークWMからの干渉光BTLW と0次光Loとが
デフォーカスのために分離せず、一部重畳し得る。そこ
で、本実施例では干渉光BTLW に0次光Loが混入し
ないように、対物レンズ22(金物24)の移動ストロ
ークを設定してある。最も好ましい条件としては、金物
24が観察のための移動ストロークの中心に位置した
時、対物レンズ22の瞳面Ep''をビームウエスト位
置、すなわち空間フィルター53と共役にすることであ
る。この状態の時、空間フィルター53の開口の丁度中
心に干渉光BTLW のビームウエストを通すように定め
れば良い。尚、図1に示したアライメント系は、各種プ
ロセスによるウエハマークの破壊等に伴うアライメント
マーク(透明窓)の打ち替え(位置変更)に対応して、
パターン領域PAにほぼ沿って紙面と垂直な方向に移動
可能となっている。
【0047】ここで、上記構成のアライメント系による
レチクルRとウエハWとの位置合わせ動作を簡単に説明
しておく。図3に示すように、2本のビームLB1p、L
2pを透明窓RW1 に照射すると、レチクルマークRM
1 、RM2 から発生する1次回折光RL1 、RL2 が基
準格子板48に入射し、光電検出器50は基準格子板4
8からの干渉光BTLR を受光して光ビート信号SDR
を位相検出系27に出力する。これによって、位相検出
系27は光電検出器46からの参照信号としての光ビー
ト信号SRに対する位相差ΦRを求めて記憶する。この
際、レチクルRのずれ量ΔXR は次式から算出される。
【0048】
【数3】
【0049】一方、透明窓RW1 を通過したビームLB
1p、LB2pはウエハマークWMを照射し、光電検出器5
6はウエハマークWMからの干渉光BTLW のみを抽出
して受光し、その光ビート信号SDW を位相検出系27
に出力する。位相検出系27は参照用の光ビート信号S
Rに対する位相差ΦW を求めて記憶する。この際、ウエ
ハWのずれ量ΔXW は次式から算出される。
【0050】
【数4】
【0051】さて、位相検出系27は先に求めた位相差
ΦR 、ΦW を主制御系28へ出力し、主制御系28はこ
の位相差情報に基づいて、次式からレチクルRとウエハ
Wとの相対的な位置ずれ量ΔXを算出する。但し、MAL
は投影レンズPLのアライメント波長のもとでの投影倍
率、ずれ量ΔXはウエハW上での値である。
【0052】
【数5】
【0053】この結果、主制御系28はサーボシステム
26を用いて上記ずれ量ΔXが一定値、もしくは零とな
るようにレチクルステージRS、またはウエハステージ
WSを微動させ、レチクルRのパターン領域PAの投影
像とウエハW上のショット領域とを正確に一致させる。
この際、ずれ量ΔXが所定の許容範囲(例えば、±0.
06μm)以内に入った時点で、照明光学系2を介して
照明領域IA内に露光光ILが照射される。また、アラ
イメントにあたってはサーボシステム26を用いず、位
相検出系27により求められる2つの光ビート信号間の
相対位相差が零となるように、レチクルステージRS、
またはウエハステージWSをサーボ制御しても構わな
い。尚、第2計測信号作成部18において1次回折光R
1 ,RL 2 によって作られる干渉縞のピッチと基準格
子板48の格子ピッチとを等しくなるように定め、参照
信号作成部13と同様の方式で光ビート信号SDR を得
るようにしても良い。また、位相検出系27において参
照用の光ビート信号SRを用いず、上記2つの光ビート
信号SDW 、SDR を直接比較して相対位相差を求めて
も構わない。
【0054】次に、図7〜図9を参照して3組の絞り部
材15、72、73の構成の一例を簡単に説明する。図
7は視野絞り15の一例を示す図であって、視野絞り1
5は矩形開口15sを有し、2本のビームLB1p、LB
2pの最大照明領域(例えば、図4中のLA1 に相当)を
規定するものである。図8は、ビームLB1p、LB2p
交差角2θW を調整するのに好適な絞り部材の一例を示
している。図8に示すように絞り部材72は、回転円板
に複数(図では5つ)の円弧状のスリット72a〜72
eと扇状の開口72fとが形成されたもので、各光透過
部は駆動部71により視野絞り15の開口部15sに対
して相対回転可能となっている。従って、交差角(干渉
縞ピッチ)の計測に際しては、矩形開口15sとスリッ
ト72a〜72eのいずれかとによって、2本のビーム
LB1p、LB2pの照明領域が定められることになる。こ
こで、スリット72a〜72eの各々は、円板中心72
oからの距離(半径r1 〜r5)が互いに異なるように形
成されているとともに、各スリットの半径方向の幅は等
しくなっているものとする。
【0055】図9は、ビームLB1p、LB2p(干渉縞)
の回転誤差ωを調整するのに好適な絞り部材の一例を示
している。図9に示すように絞り部材73は、回転円板
に複数(図では3つ)の円弧状のスリット73a〜73
cと扇状の開口73dとが形成されたもので、各光透過
部は不図示の駆動部により矩形開口15sに対して相対
回転可能となっている。従って、回転誤差の計測に際し
ては、矩形開口15sとスリット73a〜73cのいず
れかとによって、2本のビームLB1p、LB2pの照明領
域が定められることになる。スリット73a〜73cの
各々は、円板中心73oからの距離(半径)が互いに異
なるように形成されているとともに、各スリットの半径
方向の幅は等しくなっているものとする。
【0056】尚、絞り部材72、73の開口部72f、
73dの各々は、絞り部材15の矩形開口15sよりも
十分に大きく、交差角や回転誤差の計測を行わないと
き、すなわちレチクルとウエハとのアライメントを行う
ときに、矩形開口15sと重なるように位置設定され
る。また、交差角計測を行うときは絞り部材73の開口
73dが、回転誤差計測を行うときは絞り部材72の開
口72fが矩形開口15sと重なることになる。
【0057】ところで、図8では矩形開口15s(点
線)に対してスリット72aが重なっている状態を示し
ており、ウエハ上ではこの重なっている部分に対応した
領域のみがビームLB1p、LB2pにより照射されること
になる。従って、絞り部材72を回転させることによ
り、矩形開口15sに対してスリット72a〜72e及
び開口72fの各々が相対移動して順次重なっていき、
これに伴ってウエハ上でのビームLB1p、LB2pの照明
領域も格子配列方向(X方向)に移動していくことにな
る。この様子を図10を用いて簡単に説明する。
【0058】図10はビームLB1p、LB2pを回折格子
マーク80上に照射している状態を示し、矩形領域(一
点鎖線)LA1 は矩形開口15sの投影像、すなわち最
大照明領域を表している。図8に示したように矩形開口
15sとスリット72aとが重なると、図10において
ビームLB1p、LB2pの照明領域は、一点鎖線と点線と
で囲まれた部分領域72a’に制限され、回折格子マー
ク80の一部、すなわち紙面内左側3本のバーパターン
のみが照射されることになる。そこで、図8において絞
り部材72を紙面内で反時計回りに回転させていくと、
ビームLB1p、LB2pの照明領域(部分領域)は、スリ
ット72a〜72eの各々に対応して回折格子マーク8
0の格子配列方向(X方向)に順次シフトしていき、矩
形開口15sとスリット72eとが重なった時点で、回
折格子マーク80の右側3本のバーパターン(部分領域
72e’)のみが照射される。
【0059】一方、図9では矩形開口15s(点線)に
対してスリット73bが重なっている状態を示し、ウエ
ハ上でのビームLB1p、LB2pの照明領域はこの重なり
部分のみとなる。従って、絞り部材73を回転させるこ
とにより、矩形開口15sに対してスリット73a〜7
3c及び開口73dの各々が相対移動して順次重なって
いき、これに伴ってウエハ上でのビームLB1p、LB2p
の照明領域もY方向に移動していくことになる。この様
子を図11を用いて簡単に説明する。
【0060】図11は、ビームLB1p、LB2pを回折格
子マーク80上に照射している状態を示し、矩形領域
(一点鎖線)LA1 は最大照明領域を表している。図9
に示したように矩形開口15sとスリット73bとが重
なると、図11においてビームLB1p、LB2pの照明領
域は、一点鎖線と点線とで囲まれた部分領域73b’の
みに制限される。そこで、図9において絞り部材73を
紙面内で反時計回りに回転させていくと、ビームL
1p、LB2pの照明領域(部分領域)も、スリット73
a〜73cに対応して回折格子マーク80を成すバーパ
ターンの長手方向(Y方向)に順次シフトしていくこと
になる(75a’→75b’→75c’)。
【0061】ここで、上記の如き回折格子マーク80上
での照明領域のX、Y方向へのシフト量(回転円板上で
の各スリットの半径及び幅により一義的に定まる)L
x、Lyは任意で構わないが、実際には要求される交差
角や回転誤差の計測精度、回折格子マーク80の格子ピ
ッチや長さ等により定められる。例えば、図10におけ
る照明領域のX方向へのシフト量Lxは、Lx=n・P
W /2=n・Pf (nは自然数)と定めても良く、本実
施例では上記関係式を満足するように、特にn=6とし
て、絞り部材72上でのスリット72a〜72eの各半
径及びスリット幅が定められている。
【0062】また、矩形開口15sに対して絞り部材7
2または73のいずれのスリットが重なっているのかを
認識するため、2組の駆動部(71のみ図示)の各々
に、例えばロータリーエンコーダ(または、絞り部材7
2、73にノッチ(切欠き)等の識別マークを入れて、
これを検出するようにしても良い)等を設けておくこと
が望ましい。尚、駆動部に設けるセンサは特に高精度な
ものである必要はない。さらに、絞り部材72、73に
設けるべき円弧スリットの数は5本、3本である必要は
なく、ビームLB1p、LB2pによって最大照明領域LA
1 内の互いに異なる少なくとも2つの部分領域が照射さ
れるように、互いにその半径を異ならせて2本以上形成
しておけば良い。また、絞り部材72、73の各スリッ
トの半径方向の幅、及び円周方向の長さについても、最
大照明領域LA1 内の互いに異なる少なくとも2つの部
分領域が照射されるのであれば、任意で構わない。
【0063】次に、本実施例による装置の動作を説明す
る。まず、2本のビームLB1p、LB2pの交差角(干渉
縞ピッチ) の計測、調整動作について述べる。さて、ビ
ームLB1p、LB2pが照射されると、図12(A)に示
すようにウエハマークWM上には干渉縞(図中斜線内が
暗縞)IFが発生し、この干渉縞IFはウエハマークW
Mに対してX方向にビームLB1p、LB2pの差周波数Δ
fに対応した速度Vで流れる。この際、ビームLB1p
LB2pの交差角2θw と格子ピッチPW との間に上記数
1が成立する時、格子マークからの±1次回折光は同一
方向に発生するとともに、干渉縞ピッチPf は正確に格
子ピッチPW の半分になる。ところが、交差角2θw
上記数1を満足しないと、干渉縞ピッチPf はPw /2
でなくなるので図12(B)のようになって、±1次回
折光の発生方向が異なって位置ずれ計測精度が低下し得
る。
【0064】そこで、主制御系28はモータ8によりウ
エハステージWSを駆動し、図10に示したように基準
部材FMをビームLB1p、LB2pの照射位置まで移動し
て、回折格子マーク80を照射領域LA1 内に設定す
る。この際、絞り部材72、73は、開口72f、73
dが矩形開口15sと重なるように位置設定されている
ものとする。しかる後、回折格子マーク80に対するビ
ームLB1p、LB2pの照射を開始するとともに、主制御
系28は駆動部71により絞り部材72を回転させる。
この結果、回折格子マーク80上でビームLB1p、LB
2pの照射領域が格子配列方向(X方向)に順次シフトし
ていく。位相検出系27は、矩形開口15sとスリット
72aとが重なった時点で、光電検出器56から出力さ
れる光ビート信号SDW (すなわち部分領域72a’内
の3本のバーパターンからの干渉光の強度に応じた光電
信号)を入力し、参照信号としての光ビート信号SRに
対する位相差Φw1を求め、この位相差情報を主制御系2
8に出力する。この際、矩形開口15sとスリット72
aとが交差している間に位相差計測を複数回行い、この
平均値を位相差Φw1として主制御系28に出力するよう
にしても良い。以下、位相検出系27は同様の動作で、
スリット72b〜72eの各々と矩形開口15sとが重
なった時点で光電検出器56から出力される光ビート信
号SDW と、参照信号SRとの位相差ΦW2〜ΦW5を順次
検出して主制御系28に出力する。
【0065】尚、上記の如き位相差ΦW1〜ΦW5の検出に
あたっては、絞り部材72を連続的に回転させておき、
例えば駆動部71(ロータリーエンコーダ)からの角度
位置情報と絞り部材72上でのスリット72a〜72e
の各角度位置とが一致した時点で光電検出器56から出
力される光ビート信号SDw に基づいて、位相検出系2
7が参照信号SRに対する位相差ΦW1〜ΦW5を検出する
ようにして良い。または、絞り部材72上でのスリット
72a〜72eの角度間隔に応じて、絞り部材72を所
定角度ずつ回転させながら、各スリット毎の位相差ΦW1
〜ΦW5を検出するようにしても良い。
【0066】図13は上記検出結果をまとめたもので、
スリット72a〜72eの位置(半径r)、換言すれば
回折格子マーク80上での照射領域のX方向の位置毎の
位相差ΦW を表している。ここで、干渉縞ピッチPf
正確に格子ピッチPw の半分となっていれば、スリット
72a〜72eでの各計測値(位相差ΦW1〜ΦW5)は等
しい、換言すれば図13中に示した各計測値(図中の黒
点)から求まる近似直線の傾きが零となるはずである。
しかしながら、実際にはPf =Pw /2であるとは限ら
ないため、主制御系28は先の位相差情報(ΦW1
ΦW5)に基づいて、回折格子マーク80の格子ピッチP
w に対する干渉縞ピッチPf のずれ量ΔPf を算出す
る。ここで、ずれ量ΔPf は回折格子マーク80上での
照射領域毎の位相差ΦW1〜ΦW5の変化量(すなわち図1
1中の直線の傾き)から算出される。
【0067】次に、ずれ量ΔPf の算出方法について簡
単に説明する。上述の如く図13はスリットの位置(半
径r)と位相差ΦW との関係を表しており、ここでは1
次関係形となっている。図13において黒丸が実際のデ
ータであり、実線はそのデータを最小二乗法により1次
関数であてはめた直線である。そこで、最小二乗法によ
る1次関数のあてはめ(fitting)について述べる。尚、
ここでは1次関数のあてはめに関して最小二乗法を用い
ているが、例えばデータに対する最大ずれを最小化する
方法等を採用しても構わない。さて、モデル関数は、以
下の数6で表される。
【0068】
【数6】
【0069】ここで、k1 、k2 は最小二乗法により求
める未知数である。また、各スリットの半径と実際の位
相差とに関する各データをri 、ΦWiとおく。添字iは
絞り部材72に形成された各スリットに対応している
(図8)。さらに評価関数Sを、
【0070】
【数7】
【0071】とおく。尚、Nは絞り部材に設けるスリッ
トの数である。さて、評価関数Sを最小にする未知数k
1 、k2 は、最小二乗法の理論により、以下の数8に示
す2元連立方程式を解くことによって、数9から求める
ことができる。
【0072】
【数8】
【0073】
【数9】
【0074】従って、上記数9から未知数(傾き)k1
は、以下の数10のように表される。
【0075】
【数10】
【0076】この結果、ずれ量ΔPf は以下の数11に
示す関係式から算出されることになる。
【0077】
【数11】
【0078】さて、主制御系28は上記の如く求めた干
渉縞ピッチPf のずれ量ΔPf に基づいて、平行平板ガ
ラス74aの傾斜角、及び平行平板ガラス74aの傾斜
に伴って発生するビームLB1p,LB2pのテレセン傾き
を補正する平行平板ガラス70aの傾斜角を算出する。
しかる後、平行平板ガラス74aを駆動し、瞳面Epに
おいてビームLB2pのスポットをX方向に移動させるこ
とで、ビームLB1p,LB2pの各スポットの間隔を調整
する。さらに、平行平板ガラス70aを駆動し、ビーム
LB1p,LB2pの各スポットの間隔を一定に保ったま
ま、各スポットが瞳中心(光軸AX)を挟んでほぼ対称
となるようにX方向に移動させ、ビームLB1p,LB2p
のテレセン傾きを補正する。この結果、ビームLB1p
LB2pの交差角調整が完了し、投影レンズPLの射出側
でビームLB1p,LB2pのテレセン傾きが生じることな
く、正確に干渉縞ピッチPf が格子ピッチPw の半分に
設定されることになる。
【0079】尚、本実施例では上記の如く直線の傾き
(図13)からずれ量ΔPf を求めているため、回折格
子マーク80上での照射領域の数を増やす、つまり絞り
部材72に設ける円弧スリットの数を増やすことによっ
て、直線の傾きの算出精度、すなわちずれ量ΔPf の検
出精度を向上させることができる。このように円弧スリ
ットの数を増やしても、本実施例では位相差検出にあた
って、絞り部材72を回転させているだけなので、計測
(調整)時間が長くなるといった不都合が生じることが
ない。
【0080】次に、ビームLB1p、LB2pの回転誤差ω
の計測、調整動作について説明するが、使用する絞り部
材が異なる点を除いて上記交差角の計測動作と全く同様
であるので、ここでは簡単に説明する。図14(A)に
示すようにビームLB1p、LB2pの主光線を含む平面9
1とウエハ面との交線90が計測方向、すなわち格子配
列方向(X方向)に対して角度ωだけ回転していると、
ビームLB1p、LB2pの干渉縞がウエハマークWM(直
交座標系XY)に対して相対的に回転し(図14
(B))、これにより位置ずれ計測精度が低下し得る。
【0081】そこで、主制御系28はビームLB1p、L
2pの照射領域LA1 内に回折格子マーク80を設定し
た後、回折格子マーク80に対するビームLB1p、LB
2pの照射を開始するとともに絞り部材73を回転させ
る。これにより、回折格子マーク80上でビームL
1p、LB2pの照射領域がY方向に順次シフトしてい
き、位相検出系27は矩形開口15sとスリット73a
とが重なった時点で光電検出器56から出力される光ビ
ート信号SDW と参照信号SRとの位相差Φw6を検出
し、この位相差情報を主制御系28に出力する。以下、
同様の動作で、位相検出系27はスリット73b、73
cの各々での光ビート信号SDW と参照信号SRとの位
相差ΦW7、ΦW8を検出して主制御系28に出力する。
【0082】図15はスリット73a〜73cの位置、
すなわち回折格子マーク80上での照射領域のY方向の
位置毎の位相差ΦW を表している。そこで、主制御系2
8は先の位相差情報(ΦW6〜ΦW8)に基づいて、回折格
子マーク80に対する干渉縞の回転誤差ωを算出する。
回転誤差ωについても、回折格子マーク80上での照射
領域毎の位相差ΦW6〜ΦW8の変化量(すなわち図15中
の直線の傾き)から算出される。尚、回転誤差ωについ
ても上記ピッチずれ量ΔPf と同様の手法(最小二乗法
による1次関数のあてはめ)により、以下の数12に示
すように求めることができるので、ここでは説明を省略
する。但し、数12においてk1'は図15中に示した1
次関数の傾きである。また、回転誤差ωは微小量である
ので、数12では近似して表している。
【0083】
【数12】
【0084】次に、主制御系28は上記の如く求めた回
転誤差ωに基づいて、平行平板ガラス74bの傾斜角、
及び平行平板ガラス74bの傾斜に伴って発生するビー
ムLB1p、LB2pのテレセン傾きを補正する平行平板ガ
ラス70bの傾斜角を算出する。しかる後、平行平板ガ
ラス74bを駆動し、瞳面EpにおいてビームLB2p
スポットをY方向に移動させるとともに、平行平板ガラ
ス70bを駆動してビームLB1p、LB2pの各スポット
の間隔は一定のまま、各スポットが瞳中心を挟んでほぼ
対称となるようにY方向に移動させる。この結果、ビー
ムLB1p、LB 2pの回転調整が完了して、対物レンズ2
2の射出側でビームLB1p、LB2pのテレセン傾きが生
じることなく、ビームLB1p、LB2pの回転誤差ωがほ
ぼ零に抑えられることになる。
【0085】ここで、回転誤差ωを補正するにあたって
平行平板ガラス74a,74bを同時に駆動すれば、瞳
面EpにおいてビームLB1p、LB2pの各スポットの間
隔を一定に保ったまま、ビームLB2pのスポットを移動
できるので、回転調整に伴うビームLB1p、LB2pの交
差角2θW の変化を防止することができる。同様に、平
行平板ガラス70a、70bを同時に駆動すれば、より
精度良くテレセン傾きを補正することが可能となる。
【0086】尚、上記実施例から明らかなように、視野
絞り15の矩形開口15sに対する絞り部材72の位置
関係を変えるだけで、交差角計測用の絞り部材72をそ
のまま回転誤差計測用の絞り部材73として使用できる
ことは言うまでもない。逆の場合についても全く同じで
ある。次に、図16を参照して交差角(または回転誤
差)計測に好適な絞り部材の他のスリット形状について
述べる。図16に示すように絞り部材75は、円板にス
パイラル(螺旋)状の微細スリット75aと扇状の開口
75bとが形成されたものである。従って、絞り部材7
5を回転させると、ビームLB1p、LB2pの照明領域は
回折格子マーク80上をX(またはY)方向に連続的に
移動することになる。ここで、絞り部材75を用いて、
例えば交差角計測を行った場合の検出結果を図17に示
す。図17から明らかなように、回折格子マーク80上
で照明領域は連続的に移動するので、これに伴って実線
にて示す計測値(位相差Φw )も連続的に変化する。こ
のような場合においても、計測結果(実線)から近似直
線の傾きを求めることにより交差角(または回転誤差)
を算出することができる。
【0087】また、図8に示したように本実施例では、
絞り部材72に対して視野絞り15を、その矩形開口1
5sの長手方向の2本のエッジの延長線が絞り部材72
の回転中心72oをほぼ中央に挟むように配置してい
た。これに対して、例えば視野絞り15と絞り部材72
(回転中心72o)とを相対的にY方向にシフトさせ、
図18に示すような位置関係に設定する。尚、図18で
は絞り部材72の一部のみ図示してある。これにより、
矩形開口15sに対して重ね合わされるスリット72b
のエッジ部72E1、72E2が、回折格子マーク80の格
子配列方向(X方向)に対して斜めになる。この結果、
エッジ部72E1、72E2から生じる回折光が光電検出器
56に入射し難くなって、より一層高精度なずれ検出が
可能となる。このことは、例えば特開平3−9204号
公報に開示されているので、ここでは説明を省略する。
【0088】さらに、上記実施例では絞り部材72、7
3として回転円板を用いていたが、例えば図19に示す
ように矩形開口76sを有する絞り部材76を、駆動手
段77により視野絞り15に対して格子配列方向(X方
向)に直線的に駆動するように構成しても構わない。ま
たは、液晶素子やエレクトロクロミック素子等を用い
て、視野絞り15の開口位置や形状を可変とするように
構成しても良い。
【0089】また、図20に示すように矩形開口78a
と扇状の開口78bとを有する絞り部材78を用いても
良く、この場合には回転円板に形成すべき微細スリット
が1本で済むといった利点が得られる。さらに図21に
示すように、例えば3本の微細スリット79a〜79c
と扇状の開口79dとを有する絞り部材79を用いても
良く、この場合には矩形開口15sに対して絞り部材7
9を所定の角度ηずつ順次回転させていくことによっ
て、矩形開口15sに対して微細スリット79a〜79
cの各々をほぼ平行に段階的にシフトさせていくことが
可能となる。尚、微細スリット79a、79cを矩形開
口15sに対して重ね合わせた状態を、図中に点線79
a’、79c’として表している。
【0090】さらに、上記実施例では交差角、または回
転誤差の調整を行うにあたって、2枚の絞り部材15と
72、または15と73を用いて格子マーク80上での
2本のビームLB1p、LB2pの照明領域を制限してい
た。しかしながら、例えば絞り部材72、73の各々に
対して視野絞り15の矩形開口15sと全く同一の開口
を形成しておけば、視野絞り15は不要となり、2枚の
絞り部材72、73のみで上記実施例と同様の効果を得
られることは明らかである。但し、絞り部材72、73
の各駆動部には高精度のロータリーエンコーダ等を設け
る必要がある。
【0091】以上の通り上記実施例においては、交差角
や回転誤差の補正用の平行平板ガラス74a、74bを
2光束周波数シフター11の内部、特にビームLB2
光路中に配置していたが(図2)、平行平板ガラス74
a、74bはレーザ光源10から対物光学系22までの
光路中であればどこに配置しても良く、さらに平行平板
ガラス70a,70bはレーザ光源10からウエハWま
での光路中であればどこに配置しても構わない。
【0092】また、先に述べたAOM33、34の少な
くとも一方を、その偏向原点が瞳共役位置、もしくはそ
の近傍となるように配置するとともに、AOM33、3
4に印加するドライブ信号の周波数を増減させるドライ
ブ回路を設ける。そして、上記回転誤差ω等に応じてド
ライブ信号の周波数を調整すれば、平行平板ガラス74
a、74bを設けずとも、AOM33、34により交差
角や回転誤差の微調整を行うことができる。特に交差角
(干渉縞ピッチ)の調整に関しては、例えばレンズ17
の焦点距離を可変とし、その焦点距離を調整するように
しても良い。一方、回転誤差の調整に関してはビームL
1p、LB2pの光路中に配置したイメージローテータを
回転させることとしても良い。尚、上記実施例では交差
角(干渉縞ピッチ)と回転誤差のいずれを先に調整して
も構わない。
【0093】さらに、上記実施例では交差角や回転誤差
の計測用の絞り部材72、73を、図3に示す如く送光
系側のウエハ共役面IP’の近傍に配置していた。しか
しながら、絞り部材72、73はウエハ共役面またはそ
の近傍であれば、どこに設けても良く、例えば第1計測
信号作成部20の内部、具体的にはレンズ51、52の
間のウエハ共役面に配置しても構わない。
【0094】また、上記実施例ではウエハ上でのビーム
LB1p、LB2pの交差角や回転誤差の調整動作について
述べたが、例えば交差角調整にあたって絞り部材72を
回転させると、回折格子マーク80と同様に基準格子板
48上においても2本のビームRL1 、RL2 の照明領
域が格子配列方向に順次シフトしていくことになる。従
って、ビームRL1 、RL2 の照明領域の各位置毎に、
光電検出器50から出力される光ビート信号SDR と参
照信号SRとの位相差ΦR を順次検出することによっ
て、上記実施例と同様の動作で基準格子板48の格子ピ
ッチに対するビームRL1 、RL2 の干渉縞ピッチのず
れ量を算出することができる。同様に絞り部材75を回
転させると、基準格子板48の格子配列方向(計測方
向)に対するビームRL1 、RL2(干渉縞)の回転誤
差を求めることができる。
【0095】この際、基準格子板48及びレチクルRが
正確にステッパーに対して固定されていれば、2本のビ
ームLB1p、LB2pとウエハマークWMの計測方向との
回転誤差ωW と、2本のビームRL1 、RL2 と基準格
子板48の計測方向との回転誤差ωR とはほぼ等しい。
従って、どちらか一方、例えば回転誤差ωW のみに基づ
いて上記実施例と同様の動作で補正を行えば、それと同
時にレチクルR(基準格子板48)側の回転誤差ωR
ほぼ零になる。
【0096】一方、ビームLB1p、LB2pの交差角2θ
W 及びビームRL1 、RL2 の交差角θRGに関しては、
投影レンズPLが露光波長に応じて収差補正されている
ことから、He−Neレーザ等を光源とするTTR方式
のアライメント系では色収差が発生し、例えばビームL
1p、LB2pの交差角2θWを調整しても、ビームRL
1 、RL2 の交差角θRGが正確に設定されるとは必ずし
も言えない。そこで、TTR方式では上記実施例と同様
の動作でレチクルR(基準格子板48)とウエハWの各
々で交差角(すなわち干渉縞ピッチ)を計測し、例えば
これら計測値を平均化した値をもってアライメント系の
瞳面におけるビームLB1p、LB2pの各スポットの間隔
を調整して交差角2θW 、θRGの補正を行えば、上記実
施例と同様の効果を得ることができる。
【0097】尚、2本のビームLB1p、LB2pの交差角
2θW またはビームRL1 、RL2 の交差角θRGの調整
にあたっては、基準部材FMを用いてウエハ上での干渉
縞ピッチのずれ量ΔPf を計測し、この値に応じてビー
ムLB1p、LB2pの交差角2θW を調整するだけでも構
わない。この方法ではビームRL1 、RL2 の交差角θ
RGが正確に設定されるとは限らないが、レチクルマーク
RM1 、RM2 及び基準格子板48はほとんどの場合、
クロム等の薄膜をエッチングして作ったパターン(回折
格子)でできているため、ここでの回折格子はほぼ一様
な強度格子と考えられるので、回折格子マーク内の部分
的な光学的不整、例えば格子マークからの回折光強度の
部分的なばらつきがほとんど生じず、従ってレチクルR
側の検出精度が低下することがないためである。また、
レチクルRにアライメント誤差が残存している場合に
は、上記回転誤差ωR 、ωW に関しても交差角θRG、2
θW と全く同じことが生じ得るので、回転誤差ωR 、ω
W の補正においても先に述べた平均化処理等を行うこと
が望ましい。
【0098】ここで、例えば図3においてレンズ17と
基準格子板48との間にリレーレンズ系を配置し、その
瞳空間に平行平板ガラスを傾斜可能に設けることによっ
て、基準格子板48上でのビームRL1 、RL2 の交差
角θRG及び回転誤差ωR のみを独立に調整することが可
能となる。従って、レチクル(基準格子板)側での2本
のビームの交差角や回転誤差までも調整する場合、上記
の如き平均化処理等を行う必要がなくなり、ウエハ側、
レチクル側のいずれにおいても、より一層精度良く交差
角や回転誤差の調整を行うことが可能になる。このよう
な構成を採用する場合には、上記実施例と同様の動作で
平行平板ガラス70a、70b及び74a、74bを傾
斜させてウエハ上でのビームLB1p、LB2pの交差角や
回転誤差を調整した後、再度絞り部材72、73を回転
させて基準格子板48上でのビームRL1 、RL2 の交
差角(干渉縞のピッチずれ量)や回転誤差を計測し、こ
の計測結果に基づいて先の平行平板ガラスを傾斜させれ
ば良く、ウエハ側とレチクル(基準格子板)側とで独立
に交差角等を調整できることになる。尚、上記構成を採
用する場合には、レチクルアライメント誤差(特に回転
成分)が残存していても、あるいはレチクルパターンの
投影像とウエハ上のショット領域との相対回転誤差を補
正するために、1ショット毎、または1枚のウエハの露
光に先立って一度だけ、レチクルとウエハとを相対的に
回転させたとしても、これらを要因としたアライメント
系による位置合わせ精度の低下を防止することができ
る。但し、1ショット毎にレチクルとウエハとを相対回
転させる場合、その回転量は微小であるため、1ショッ
ト毎に上記調整を行う必要はない。
【0099】ところで、図3、図6から明らかなように
上記実施例では、2本のビームLB 1p、LB2pのみでウ
エハマークWMとレチクルマークRM1 、RM2 (すな
わち基準格子板48)とを照明する構成を採っていた
が、ウエハマークWMとレチクルマークRM1 、RM2
の各々に対して独立に2本ずつ、計4本のビームで照射
するように構成しても良い。つまり、図22に示すよう
にレチクルRの透明窓RW1 、すなわちレチクルマーク
RM1 、RM2に対してはビームBMR1、BMR2を照射
し、ウエハマーク(透明部RS1 )に対してはビームB
W1、BMW2を照射する。このように構成することによ
って、透明部RS1 とレチクルマークRM 1 、RM2
の間隔を大きく設定することができ、光電検出器50、
56へ入射し得るノイズ成分(例えばLo)をカットし
易くなり、アライメント系の検出精度を向上させること
が可能となる。この際、透明部RS1 を通過するビーム
BM W1、BMW2の各ビーム径は、透明部RS1 よりも十
分に小さくすることが望ましく、これによって透明部R
1 のエッジから生じる回折光が光電検出器56に入射
するのを防止することができる。このことはビームBM
R1、BMR2についても全く同様である。尚、4本のビー
ムを透明窓RW1 に照射するためには、例えばレンズ1
4、17の間に光学部材(プリズム等)を配置する、あ
るいは2組の2光束周波数シフターを配置すれば良い。
【0100】さらに図22に示した構成の装置では、レ
チクルR、ウエハWの各々に入射する2本のビームBM
R1、BMR2とBMW1、BMW2の交差角及び回転誤差を独
立に設定することが可能となる。但し、この場合でもレ
チクルRに入射するビームBMR1、BMR2のレチクルマ
ークRM1 、RM2 での各回折光が上記焦点面25内で
交差するように設定するとともに、レチクルマークRM
1 、RM2 の格子ピッチPR も、各回折光が2本のビー
ムの主光線と同軸に戻るように設定しておく必要があ
る。ここで、ビームBMR1、BMR2とBMW1、BMW2
交差角を独立に設定すれば、特に投影レンズPLの倍率
色収差がある場合に有効である。すなわち、レチクルR
の透明窓RW1 の位置変更に対応してアライメント系
(金物24)の位置を変える場合、ウエハWに照射され
る2本のビームBMW1、BMW2は倍率が変化するので、
その倍率変化に応じて2本のビームの交差角2θW も変
化させなければならないが、上記構成ではウエハ側での
交差角2θW を変化させても、レチクル(基準格子板)
側での交差角は一定にしておくことができるからであ
る。
【0101】また、上記実施例では本発明をヘテロダイ
ン方式のアライメント系に適用した場合について述べた
が、例えばホモダイン方式、あるいはウエハマークWM
に照射する2本のビームの偏光成分を異ならせてマーク
上では干渉縞を作らず、マークから光軸AXに沿って同
軸に戻ってくるP偏光ビームとS偏光ビームとを検光子
(複屈折板)により干渉光にした後に光電検出する方式
においても、2本のビームの交差角や回転誤差の計測、
調整を行う上で本発明が有効であることは言うまでもな
い。さらに、アライメント方式はTTR方式に限られる
ものでなく、TTL方式、あるいはオフアクシス方式で
あっても良い。本発明による位置合わせ装置は投影型露
光装置の他、プロキシミティー方式、コンタクト方式、
またはステップアンドスキャン方式の露光装置(X線露
光装置等)、さらには各種検査装置等にも適用できるこ
とは言うまでもない。
【0102】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、基板上に
形成された回折格子に2方向から照射する2本のビーム
の交差角、及び回折格子の格子配列方向に対する2本の
ビームを含む平面と基板面との交線の回転誤差を、回折
格子から発生する回折光の強度に応じた光電信号の位相
差情報から求めている。このため、電気的ノイズ等によ
って回折光強度(すなわち、光電信号の電圧)がばらつ
いても、上記交差角や回転誤差の計測精度は低下せず、
従って調整精度を向上させることができる。また、本発
明ではステージを固定(停止)した状態で交差角や回転
誤差の計測を行うことができ、さらに4本のアライメン
ト系の各々での交差角や回転誤差を同時に計測でき、計
測時間、すなわち調整時間を短縮することが可能となっ
ている。特にレチクルの種類(サイズ、レチクルマーク
の位置等)に応じてアライメント系が移動可能に構成さ
れている場合、露光光とアライメント光の波長差による
投影光学系の倍率誤差のために、レチクル毎に交差角や
回転誤差の調整を行う必要があるので、本発明は短時間
で調整を行える点で有利である。また、上記計測にあた
っては、複数の円弧スリットを備えた回転円板(絞り部
材)を用いているため、回転円板を駆動するモータによ
る円弧スリットの停止位置に多少の誤差が生じても、視
野絞り(固定スリット)と円弧スリットとによって規定
される照明領域は変化しないので、回転円板の制御が非
常に容易であり、モータ(及びロータリーエンコーダ)
も安価なもので済むといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による位置合わせ装置を備え
た露光装置の概略的な構成を示す平面図。
【図2】図1中のアライメント系の具体的な構成を示す
斜視図。
【図3】図1中のアライメント系の主要部をさらに詳細
に説明した図。
【図4】基準部材上に形成される回折格子マーク(基準
マーク)の概略的な構成の一例を示す図。
【図5】第2層目以降の重ね合わせ露光に使用されるレ
チクルのパターン形状及び配置の一例を示す図。
【図6】アライメント用の透明窓の具体的な構成を示す
図。
【図7】図1中のアライメント系に使用される視野絞り
の一例を示す図。
【図8】2本のビームの交差角(干渉縞ピッチ)の計測
に好適な絞り部材の一例を示す図。
【図9】2本のビームの回転誤差の計測に好適な絞り部
材の一例を示す図。
【図10】2本のビームの交差角の計測動作の説明に供
する図。
【図11】2本のビームの回転誤差の計測動作の説明に
供する図。
【図12】2本のビームの交差角の計測動作の説明に供
する図。
【図13】2本のビームの交差角の計測動作の説明に供
する図。
【図14】2本のビームの回転誤差の計測動作の説明に
供する図。
【図15】2本のビームの回転誤差の計測動作の説明に
供する図。
【図16】2本のビームの交差角(または回転誤差)の
計測に好適な絞り部材の他の例を示す図。
【図17】図16に示した絞り部材を用いた2本のビー
ムの交差角の計測動作の説明に供する図。
【図18】2本のビームの交差角(または回転誤差)の
計測に好適な絞り部材の他の例を示す図。
【図19】2本のビームの交差角(または回転誤差)の
計測に好適な絞り部材の他の例を示す図。
【図20】2本のビームの交差角(または回転誤差)の
計測に好適な絞り部材の他の例を示す図。
【図21】2本のビームの交差角(または回転誤差)の
計測に好適な絞り部材の他の例を示す図。
【図22】図1中に示したアライメント系の変形例を示
す斜視図。
【符号の説明】
10 レーザ光源 11 2光束周波数シフター 15、72、73 絞り部材 27 位相検出系 28 主制御系 70a、70b、74a、74b 平行平板ガラス 80 回折格子マーク(基準マーク) FM 基準部材 R レチクル PL 投影レンズ W ウエハ WS ウエハステージ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された回折格子に所定の交
    差角で2方向から照射するための可干渉性の2つのビー
    ムを造り出すビーム発生手段と、該2つのビームを瞳面
    内で所定間隔だけ離して通すことによって、前記基板に
    所定の交差角で照射する対物光学系と、前記回折格子か
    らほぼ同一方向に発生した回折光同志の干渉光を前記対
    物光学系を介して受光する光電検出器とを有し、該光電
    検出器の検出信号に基づいて前記回折格子を所定点に位
    置合わせする装置において、 所定の回折格子状の基準マークが形成された基準部材
    と; 前記2つのビームの交差角と、前記基準マークの格子配
    列方向に対する前記2つのビームの主光線を含む面と前
    記基板との交線の回転誤差との少なくとも一方を調整可
    能な補正手段と; 前記対物光学系に関して前記基準マークと共役な位置も
    しくはその近傍に配置され、前記光電検出器へ入射する
    前記基準マークからの干渉光を、前記基準マーク上で前
    記2つのビームが交差する領域内の部分領域に制限する
    制限部材と; 該制限部材によって制限された前記交差領域内の第1部
    分から発生する干渉光と、前記交差領域内の第2部分か
    ら発生する干渉光との各々に対応した前記光電検出器の
    検出信号の位相差に基づいて、前記交差角と回転誤差と
    の少なくとも一方を算出する演算手段とを備えたことを
    特徴とする位置合わせ装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は、前記ビーム発生手段に
    含まれる光源から前記対物光学系までの光路中に配置さ
    れ、前記瞳面内での2つのビームの間隔を変化させる第
    1光学部材と、前記瞳面内で2つのビームの少なくとも
    一方を前記回折格子の格子配列方向とほぼ垂直な方向に
    変位させる第2光学部材とを有することを特徴とする請
    求項第1項記載の位置合わせ装置。
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