JPH05130843A - 油中水中油型乳化油脂組成物及びその製造法 - Google Patents

油中水中油型乳化油脂組成物及びその製造法

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JPH05130843A
JPH05130843A JP3296007A JP29600791A JPH05130843A JP H05130843 A JPH05130843 A JP H05130843A JP 3296007 A JP3296007 A JP 3296007A JP 29600791 A JP29600791 A JP 29600791A JP H05130843 A JPH05130843 A JP H05130843A
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西 徹 中
Sanehito Takayanagi
柳 実 仁 高
Makoto Kobayashi
林 誠 小
Osamu Furukoshi
越 理 古
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 卵黄を利用した油中水中油型乳化油脂組成物
であって、良好な風味、口溶け感を有し、かつ保存性に
優れた製品を提供すること並びにその製造法を提供する
ことを目的とする。 【構成】 本発明の油中水中油型乳化油脂組成物は、水
相中に少なくとも卵黄と糖類とを含むことを構成とす
る。また、本発明の上記組成物の製造法は、内相用油脂
と、少なくとも卵黄と糖類とを含む水相とを混合乳化し
て水中油型乳化物を調製し、しかる後該水中油型乳化物
と外相用油脂とを混合して油中水中油型に乳化すること
を構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油中水中油型乳化油脂
組成物及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より多くの油中水型の乳化油脂組成
物が食品分野において知られ、また市販されている。そ
の中で、卵黄を利用した組成物は、乳化状態が比較的に
安定していること、最終製品に良好な風味ないしは口溶
け感を付与し得、製品に高級感を与えることができるな
どの点で好ましいとされている。よって、卵黄を利用し
た組成物に関して従来種々の試みがなされている。一つ
の試みとして、例えば、糖濃度を約50%以上とし、か
つ高温殺菌した加糖卵黄液と、常温固形脂とを油中水型
に乳化してなる加糖卵黄入り油脂が提案されている(特
開昭57−186439号公報参照)。この公報によれ
ば、卵黄液自体に比べ、糖濃度を約50%以上になるよ
うにした加糖卵黄液は耐熱性を有するようになり、よっ
て熱変性が生じ難くなるので90℃以上の高温度での殺
菌処理が可能となる。それ故、予め糖濃度50%以上の
加糖卵黄液を調製し、かかる高濃度の加糖卵黄液を殺菌
処理した後、これに所定量の油脂を加えて油中水型に混
合乳化することによって、保存性が一段と改良された乳
化油脂が得られる、とある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにし
て得られた乳化油脂は、油中水型であるためか、その風
味が水中油型のものに比べて油っぽく、概して、卵黄の
良好な風味を生かしきれていないものであった。よっ
て、本発明はこのような問題点の軽減された乳化油脂組
成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成しようと種々検討した結果、ようやく本発明を
完成するに至った。すなわち本発明は、油中水中油型の
乳化物であって、その水相中に少なくとも卵黄と糖類と
を含むことを特徴とする油中水中油型乳化油脂組成物を
提供するものである。
【0005】また、本発明は、内相用油脂と、少なくと
も卵黄と糖類とを含む水相とを混合乳化して水中油型乳
化物を調製し、しかる後該水中油型乳化物と外相用油脂
とを混合して油中水中油型に乳化することを特徴とする
油中水中油型乳化油脂組成物の製造法を提供するもので
ある。
【0006】以下、本発明を、製造法を中心にして説明
する。本発明において使用する卵黄は、液卵黄、加糖卵
黄もしくは卵黄粉など、通常市販され、あるいは容易に
利用可能なものであれば特に限定されない。特に、風味
の観点からは生卵黄を使用するのが好ましい。糖類とし
ては、蔗糖の他、転化糖、異性化糖などが例示でき、こ
れらの何れを使用してもよい。また、油脂としては、後
述する各種動植物性油脂およびこれらのエステル交換な
どを施した加工油脂または合成油脂など何れでもよく、
特に限定されるものではない。ただし、内相に使用する
油脂としては、例えば、乳脂を使用すると風味的に好ま
しいバタークリームを得ることができることなどから、
所望する最終製品に応じてその種類を選択する方がよ
い。なお、乳脂としては、天然のバターをそのまま使用
してもよい。
【0007】本発明の方法によれば、このような原料を
用いての第一段階の乳化処理、すなわち水中油型乳化物
の調製は、一般的には、例えば卵黄5〜50重量部およ
び糖類5〜50重量部を混合した水相10〜80重量部
と、内相用油脂5〜80重量部とを60〜120℃にて
5〜30分間ホモミキサーを用いて混合乳化して実施す
る。この際乳化装置としてはホモミキサーで充分であ
り、特にホモゲナイザーを用いる必要はない。これは、
乳化に際しては比較的ゆるい撹拌で実施して油滴粒度を
0.7〜5μ程度にするためである。こうすることで、
第二段階での油中水中油型の乳化処理後に最終的に風
味、口溶けの良好な油中水中油型乳化油脂組成物が得ら
れる。なお、本発明においては卵黄の使用により、すな
わちその強力な乳化力によって、粒度を大きくしても良
好な乳化状態を維持し得ることが可能であるので、第一
段階の乳化処理において強い乳化状態を得るために特別
粒度を細かくする必要はない。また、第一段階の乳化処
理において粒度を0.7μより細かくし過ぎると、内相
(油相)の風味が感じられ難くなり、口溶け感が悪くな
る傾向がある。
【0008】次いで、こうして得られた水中油型乳化物
は、第二段階の乳化処理に先立ってこの水中油型の状態
で70〜110℃で30秒〜5分間程度殺菌処理をする
とよい。しかる後、第二段階の乳化処理として、この水
中油型乳化物と外相となる油脂とを混合乳化し、油中水
中油型の乳化油脂組成物を得る。この処理は、一般的に
は、水中油型乳化物5〜90重量部と外相となる油脂1
0〜95重量部とを30〜90℃にて混合して予備乳化
した後、コンビネーター等を用いて急冷混捏することに
より実施し、油中水中油型の二重乳化油脂組成物を得
る。
【0009】内相および外相を問わず油脂として各種動
植物性油脂、例えば菜種油、大豆油、こめ油、ヒマワリ
種子油、綿実油、落花生油、コーン油、サフラワー油、
カポック油、月見草油、パーム油、カカオ脂、シア脂、
サル脂、ヤシ油、パーム核油などの植物性油脂、あるい
は乳脂、牛脂、豚脂、魚油、鯨油などの動物性油脂が単
独または混合油の形態で使用でき、あるいはそれらの硬
化、分別、エステル交換などを施した加工油脂または合
成油脂も使用することができる。これらの油脂分として
は融点が15〜40℃のものが適当であり、特に内相油
脂分としては、前述したように、風味の観点から乳脂を
用いるのが好ましいが、適宜香料等で風味付けをした油
脂を使用してもよいことは言うまでもない。また、外相
油相中には上記したような油脂分の他に、通常乳化剤と
してレシチン、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、有機酸モノグリセリド等を適宜配合するのが
一般的である。
【0010】以上のように製造して得られる本発明の油
中水中油型乳化油脂組成物は、風味、口溶け感が極めて
良好で、かつ乳化が安定であり、保存性に優れているも
のである。また、このようにして得られた組成物は、単
にホイップするだけで極めて風味、口溶けの良好な、し
かも保存性に優れた(いわゆる衛生的な)高級バターク
リームが提供でき、さらにこの組成物は、製菓・製パン
業の分野において簡便に卵黄、砂糖、油脂などの代替品
として利用できるなど、優れた製菓・製パン用の原材料
となり得るものである。
【0011】
【作用】本発明の油中水中油型乳化油脂組成物が上記し
たような特性を有するのは、多分、その製造過程におい
て中間相の水相に配合された卵黄および糖類が、おのお
の乳化状態の安定性と水相の粘度に影響を与え、しかも
これらの作用が相俟って、内相の油相の粒径が比較的大
きな状態であっても安定な油中水中油型乳化物とし得、
また、内相の油相がこのような状態にあることから、必
然的に中間相の水相の粒径も大きくなり、その結果、外
相の油相に対して、中間相の水相と内相の油相とが占め
る割合が増すことになり、そのため、食した際中間相の
水相が口中に触れる機会が増加し、かつ早まり、食感上
で油っぽさが大幅に軽減され、併せて内相の油相の風味
も口中に広がり易くなり、結果として、口溶け感および
風味が良好になるのではないか、と考えられる。
【0012】
【実施例】以下、実施例および試験例でもって本発明を
さらに詳しく説明する。なお、本発明において部および
%はすべて重量基準である。実施例1 卵黄10%をホモミサーにて撹拌しながらこれに砂糖1
0%を加え、次いでバター30%を加えて約80℃で5
分間撹拌し、水中油型の乳化物を調製した。一方、マー
ガリン(植物性油脂)50%を加温融解しておき、これ
に上記で調製した水中油型乳化物を加え約45℃にて予
備乳化した後、コンビネーターにかけて本発明の油中水
中油型の二重乳化油脂組成物を製造した。
【0013】実施例2 実施例1の製造方法に準じて、下記の配合原料を用いて
本発明の油中水中油型乳化組成物を製造した。
【0014】実施例3 実施例1の製造方法に準じて、下記の配合原料を用いて
本発明の油中水中油型乳化油脂組成物を製造した。
【0015】試験例 実施例1で得られた本発明品について、下記の対照品と
比べて油っぽさに関し、10名のパネラーによる官能検
査を実施した。 対照品:油相と水相との割合を実施例1と同じにして製
造した油中水型乳化油脂。つまりこの対照品の油相は実
施例1における内相と外相との総和に相当する。 結果:10名のパネラー全員が対照品の方を油っぽいと
答え、実施例1の本発明品の方が風味、口溶け感とも良
好であると答えた。
【0016】
【発明の効果】以上のように、本発明によって得られた
油中水中油型の二重乳化油脂組成物は、例えば、それを
単にホイップするだけで極めて口溶けのよい、風味良好
なバタークリームを提供し得、また、保存性にも優れて
いることから製菓・製パン業の分野において極めて衛生
的でかつ風味良好な原材料としての利用が期待できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23D 7/02 2104−4B A23G 3/00 (72)発明者 小 林 誠 茨城県北相馬郡守谷町松前台4−2−3 (72)発明者 古 越 理 東京都府中市白糸台3丁目28番地の4

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油中水中油型の乳化物であって、その水相
    中に少なくとも卵黄と糖類とを含むことを特徴とする油
    中水中油型乳化油脂組成物。
  2. 【請求項2】内相用油脂と、少なくとも卵黄と糖類とを
    含む水相とを混合乳化して水中油型乳化物を調製し、し
    かる後該水中油型乳化物と外相用油脂とを混合して油中
    水中油型に乳化することを特徴とする油中水中油型乳化
    油脂組成物の製造法。
JP03296007A 1991-11-12 1991-11-12 油中水中油型乳化油脂組成物及びその製造法 Expired - Lifetime JP3131608B2 (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006328254A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Kaneka Corp 二重乳化油脂組成物及びその製造方法
WO2008044550A1 (fr) 2006-10-04 2008-04-17 Suntory Limited Émulsion de type huile/eau/huile contenant un composé de lignane, et composition la contenant
US8685455B2 (en) 2005-03-31 2014-04-01 Suntory Holdings Limited Oil-in-water emulsions containing lignan-class compounds and compositions containing the same
JP2015104320A (ja) * 2013-11-28 2015-06-08 キユーピー株式会社 酸性乳化状調味料
JP2019154417A (ja) * 2018-03-16 2019-09-19 不二製油株式会社 パン類の製造方法

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