JPH05125161A - 制振材料 - Google Patents

制振材料

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JPH05125161A
JPH05125161A JP31310391A JP31310391A JPH05125161A JP H05125161 A JPH05125161 A JP H05125161A JP 31310391 A JP31310391 A JP 31310391A JP 31310391 A JP31310391 A JP 31310391A JP H05125161 A JPH05125161 A JP H05125161A
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JP
Japan
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acid
polybutylene
damping material
vibration damping
vibration
Prior art date
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Pending
Application number
JP31310391A
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English (en)
Inventor
Mitsue Sasaki
三枝 佐々木
Koichi Sakai
幸一 酒井
Toshio Hatayama
敏雄 畑山
Takeshi Kojima
健 小嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】機械的な振動を吸収し、振動の伝播を抑制する
機能、作用を備えたポリブチレンナフタレンジカルボキ
シレート(PBN)系の材料の開発。 【構成】PBN、殊にポリブチレン―2,6―ナフタレ
ンジカルボキシレートからなる音響機器類の部品、家庭
電化製品の部材に供される制振材料。PBNは本来的に
振動等を吸収する属性を有していて、しかも耐湿熱性、
成形加工性、耐熱性を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリブチレンナフタレ
ンジカルボキシレート(以下PBNと略す)よりなる機
械的な振動を吸収し、又は抑制する作用を有する制振材
料に関するものである。本発明は、更に詳しくは、耐湿
熱性、成形加工性、耐熱性等に優れた制振材料に係わ
る。
【0002】
【従来技術とその問題点】騒音・振動は公害の中でも苦
情やトラブルが一番多く、環境問題として騒音や振動の
防止対策は重要な社会問題となっている。一方、近年、
振動を極端に嫌う電子機器や精密測定機器、その他超精
密加工機械などいわゆる嫌振装置・機器が数多く開発さ
れている。従ってこれらの分野でも防振技術の確立は必
要不可欠な課題である。このように騒音・振動源が益々
多様化しつつある現状においては、軽薄短小にしてかつ
防振効果の高い材料を開発することが何より重要であ
る。
【0003】一般に制振材料とは、振動のエネルギーを
吸収、すなわち熱エネルギーに変換することで、固有振
動系の共振増幅を抑えたり、振動伝播の距離減衰を大き
くしたり、振動エネルギー蓄積を防止したりする材料で
ある。従って、高密度、高弾性率、高い内部損失(ta
nδと記することがある)が主として要求される特性で
ある。
【0004】従来、高分子よりなる制振材料としては、
制振性フィラーの高充填樹脂が知られている。ポリマー
自体のtanδの高いポリプロピレン(以下PPと略
す)などは、内部損失は大きいが弾性率、耐熱性が低い
という欠点がある。これらの欠点を改良するため高分子
材料では、繊維強化材あるいはフィラー系を充填するこ
とにより弾性率の向上を図っているが、耐熱性・高弾性
・高tanδのすべてを十分満足する材料は得られてい
ない。
【0005】
【問題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明者らは、耐熱性および高内部損失を有する
熱可塑性樹脂を得るべく鋭意検討を重ねた結果、PBN
樹脂組成物がこれらの特性に著しく優れる事を見出し
た。すなわち、PBNは、従来用いられているPP(融
点176℃、tanδ0.04)に比べ、融点243
℃、tanδ0.05と高く、溶融熱安定性に優れた性
質を有するものである。
【0006】本発明は、ポリブチレンナフタレンジカル
ボキシレート(PBN)、殊にポリブチレン―2,6―
ナフタレンジカルボキシレートからなる音響機器や家電
製品の部品として供され制振材料である。
【0007】本発明を説明する。本発明に於て、PBN
とはナフタレンジカルボン酸、好ましくはナフタレン―
2,6―ジカルボン酸を主たる酸成分とし、1,4―ブ
タンジオールを主たるグリコール成分とするポリエステ
ル、即ち繰り返し単位の全部または大部分(通常90モ
ル%以上、好ましくは95モル%以上)がブチレンナフ
タレンジカルボキシレートであるポリエステルである。
【0008】またこのポリエステルには物性を損なわな
い範囲で、次の成分の共重合が可能である。例えば酸成
分としては、ナフタレンジカルボン酸以外の芳香族ジカ
ルボン酸、即ちフタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカ
ルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニ
ルメタンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン
酸、ジフェニルスルフィドジカルボン酸、ジフェニルス
ルフォンジカルボン酸等、また脂肪族ジカルボン酸、例
えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、脂環族ジカル
ボン酸、例えばシクロヘキサンジカルボン酸、テトラリ
ンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸等が例示され
る。
【0009】更にグリコール成分としてはエチレングリ
コール、プロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、オクタメチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコ
ール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ビスフェノールA、カテコール、レゾルシノール、
ハイドロキノン、ジヒドロキシジフェニル、ジヒドロキ
シジフェニルエーテル、ジヒドロキシジフェニルメタ
ン、ジヒドロキシジフェニルケトン、ジヒドロキシジフ
ェニルスルフィド、ジヒドロキシジフェニルケトン、ジ
ヒドロキシジフェニルスルフィド、ジヒドロキシジフェ
ニルスルフォン等が例示される。
【0010】オキシカルボン酸成分としては、オキシ安
息香酸、ヒドロキシナフトエ酸、ヒドロキシジフェニル
カルボン酸、ω―ヒドロキシカプロン酸等が例示され
る。
【0011】また、ポリエステルが実質的に成形性能を
失わない範囲で三官能以上の化合物、例えばグリセリ
ン、トリメチルプロパン、ペンタエリスリートル、トリ
メリット酸、ピロメリット酸等を共重合して良い。
【0012】本発明のポリエステル材料は、ナフタレン
ジカルボン酸及び/またはその機能的誘導体とブチレン
グリコール及び/またはその機能的誘導体とを、従来公
知の芳香族ポリエステル製造法を用いて重縮合させて得
られる。また本発明において用いるPBNの末端カルボ
キシル基濃度には特に制限はないが、少ない方が望まし
い。
【0013】末端のカルボキシル基濃度を低減する際に
は、その手段として例えば固相重合方の採用、PBN重
合時のアルカリ(金属)化合物の添加、アルカリ(金
属)化合物添加PBNの固相重合、さらに、エポキシ基
やイソシアネート基のようなカルボキシル基と反応する
官能基を有する化合物のPBNへの添加等いずれの方法
も可能である。
【0014】本発明に用いられるPBN樹脂はそれ自
体、優れた制振性を持っているが、用途によってさらに
改良された制振性を要求されるときには、他の樹脂の改
良の場合と同様に各種の制振性添加剤を添加することが
望ましい。一般に、粒径が小さいもの、アスペクト比が
大きく偏平なもの、密度の高いもの、弾性率の大きいも
の、かつ表面反応性の高いものが制振機能を発現する。
かかる制振性添加剤として、マイカ、酸化チタン(アナ
ターゼ型)、アスベスト、タルク、鉄、亜鉛、酸化亜
鉛、炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、グ
ラファイト及びカーボン等が挙げられる。これらの制振
性添加剤を少なくとも1種類以上含むことが望ましい。
通常これらの制振性添加剤は0.5〜80wt%、望ま
しくは1〜60wt%の範囲で添加される。
【0015】また、本発明に用いるPBN樹脂は更にそ
の目的に応じて所望の特性を付与するためにその物性を
著しく損なわない範囲で他の添加剤、例えばガラス繊
維、炭素繊維、チタン酸カリ繊維等の繊維状強化剤、シ
リカ、ガラスビーズ、ガラス粉、珪酸カルシウム、カオ
リン等の粉末状充填材、ガラスフレークス等の板状充填
材、難燃剤、難燃助剤、安定剤、紫外線吸収剤、離型
剤、帯電防止剤、結晶化促進剤、または衝撃改良剤等を
添加することができる。
【0016】本発明の組成物の調製は、従来の樹脂組成
物の調整法として一般に用いられる公知の設備と方法に
より容易に調整される。例えば各成分を混合した後、
押出機により溶融混練押出してペレットを調整し、しか
る後形成する方法、一旦組成異なるペレットを準備
し、そのペレットを所定量混合して成形に供し成形後に
目的組成の成形品を得る方法、成形機に各成分の1ま
たは2以上を直接仕込み方法などいずれも使用できる。
また、樹脂成分の一部を細かい粉体としてこれ以外の成
分と混合し添加することは、これらの成分の均一配合を
行ううえで好ましい手段である。
【0017】本発明の制振材料とは制振を目的として用
いるものであれば、特に限定されるものではないが、代
表的な部品例としては、スピーカー用振動板、CD(コ
ンパクトディスク)やLD(レーザーディスク)のロー
ディングテーブル、VTRのサイドパネルや「インシュ
レーター」と呼ばれる音響機器の底の足の部分等、音響
機器関連材料や洗濯機、シェーパー等の家電製品の鋼板
の複合化用材料などが挙げられる。
【0018】次に実施例を挙げて更に本発明を説明す
る。また実施例を示した特性評価の測定法は次の通りで
ある。
【0019】1)密度;水置換法、 2)曲げ弾性率;ASTM D―790 3)tanδ;振動リード法
【0020】
【実施例1〜2及び比較例1〜3】極限粘度0.88お
よび1.04のPBNを用い、シリンダー温度280℃
金型温度100℃にて特性評価用のテストピースを射出
成形した。結果を表1に示す。
【0021】また比較のため、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)、ポリプロピレン(PP)およびABS
樹脂についても同様な方法にて射出成形し、特性を評価
した。その結果を併せて表1に示す。
【0022】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小嶋 健 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人株式会社相模原研究センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリブチレンナフタレンジカルボキシレー
    トよりなる制振材料。
  2. 【請求項2】ポリブチレンナフタレンジカルボキシレー
    トがポリブチレン―2,6―ナフタレンジカルボキシレ
    ートである請求項1に記載の制振材料。
  3. 【請求項3】スピーカー用振動板、CD若しくはLDの
    ローディングテーブル、VTRのサイドパネル若しくは
    インシュレーター等の音響機器の部品、又は洗濯機、シ
    ェーバー等の家電製品の部品に用いられてなる請求項1
    に記載の制振材料。
JP31310391A 1991-11-01 1991-11-01 制振材料 Pending JPH05125161A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5472296A (en) * 1977-11-21 1979-06-09 Teijin Ltd Low resilient resin having vibration damping properties and its composition
JPH01198622A (ja) * 1987-10-20 1989-08-10 Toyobo Co Ltd 複合型制振材料及び制振材料用粘弾性樹脂組成物

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5472296A (en) * 1977-11-21 1979-06-09 Teijin Ltd Low resilient resin having vibration damping properties and its composition
JPH01198622A (ja) * 1987-10-20 1989-08-10 Toyobo Co Ltd 複合型制振材料及び制振材料用粘弾性樹脂組成物

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