JPH05124419A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH05124419A
JPH05124419A JP31994391A JP31994391A JPH05124419A JP H05124419 A JPH05124419 A JP H05124419A JP 31994391 A JP31994391 A JP 31994391A JP 31994391 A JP31994391 A JP 31994391A JP H05124419 A JPH05124419 A JP H05124419A
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JP
Japan
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air conditioner
heater
temperature
sub
operation member
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JP31994391A
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English (en)
Inventor
Shin Kusama
紳 草間
Ikutaro Nomichi
郁太郎 野路
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主空調装置と副空調装置とを総合的に制御し
て車室内温度を最適に制御する。 【構成】 コンプレッサで圧縮された冷媒をエバポレー
タで気化させて吸込み空気を冷却するとともに、この冷
却空気の少なくとも一部を再加熱して車室内に吹出すこ
とができる主空調装置501と、この主空調装置501
とは別に車室内に配設され、車室内の少なくとも一部分
を個別に温度調整できる副空調装置502と、主空調装
置501と副空調装置502を総合的に運転することを
指令する統合操作部材503と、この統合操作部材50
3が操作されると、車両の熱負荷情報に応じて主空調装
置501の吹出し温度調整と副空調装置502の個別温
度調整を行なう制御手段504とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主空調装置と副空調装
置とを備えた車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷房装置と暖房装置を総合的に制
御して車室内の温度を最適値に制御する空調装置は周知
である(たとえば、特開平1−254418)。この種
の空調装置では、エンジン室と車室前部との間に設けた
空調ダクト内にヒータユニットとエバポレータが設けら
れ、車室外または車室内から吸込まれた空気を車室内外
の熱負荷に応じてヒータユニットとエバポレータとで適
温に調和し、車室内各部に設けた吹出し口から適温の空
気を吹出す。
【0003】一方、実開平2−29813,特開昭57
−177804号公報に開示されているように、この種
の空調装置とは別に、たとえばステアリングハンドルや
ドアトリム内にヒータを埋設し、所望に応じてそれらの
ヒータを駆動するようにしたヒータ装置が知られてい
る。なお、本明細書では前者の空調装置を主空調装置と
呼び、後者のヒータ装置を副空調装置と呼ぶ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような主空調装置と副空調装置とを備えた従来の車両
用空調装置にあっては、主空調装置と副空調装置とがそ
れぞれ全く別に制御されている。したがって、総合的な
空調制御ができず、車室内の快適性が損われることがあ
る。
【0005】本発明の目的は、主空調装置と副空調装置
とを総合的に制御して車室内温度を最適に制御すること
のできる車両用空調装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
1により本発明を説明すると、本発明に係る空調装置
は、コンプレッサで圧縮された冷媒をエバポレータで気
化させて吸込み空気を冷却するとともに、この冷却空気
の少なくとも一部を再加熱して車室内に吹出すことがで
きる主空調装置501と、この主空調装置501とは別
に車室内に配設され、車室内の少なくとも一部分を個別
に温度調整できる副空調装置502と、主空調装置50
1と副空調装置502を総合的に運転することを指令す
る統合操作部材503と、この統合操作部材503が操
作されると、車両の熱負荷情報に応じて主空調装置50
1の吹出し温度調整と副空調装置502の個別温度調整
を行なう制御手段504とを具備することにより、上述
した目的を達成する。請求項2の空調装置は、さらに、
主空調装置501の運転を指令する主操作部材505
と、副空調装置502の運転を指令する副操作部材50
6とを備え、主操作部材505および副操作部材503
の操作状態にかかわらず、統合操作部材503が操作さ
れると主空調装置501および副空調装置502は熱負
荷情報に応じて運転されるものである。請求項3の空調
装置の制御手段504は、主空調装置501を運転する
ために用いられる制御パラメータを熱負荷情報に基づい
て演算し、副空調装置502はその制御パラメータに基
づいて運転するものである。請求項4の制御手段504
は、統合操作部材503および主操作部材505のいず
れも操作されていない状態でも、給電状態であれば制御
パラメータを演算し、副操作部材506だけが操作され
た時にはその制御パラメータで副空調装置502を運転
するようにしたものである。請求項5の空調装置は、制
御パラメータを、主空調装置501の吹出し口から吹出
される空気の目標吹出し温度としたものである。請求項
6の空調装置は、制御パラメータを、車室内温度と前記
目標吹出し温度としたものである。請求項7の空調装置
は、副空調装置を、シートに配設したヒータおよびファ
ンとしたものである。請求項8の空調装置は、副空調装
置を、ドアトリムに配設したヒータとしたものである。
請求項9の空調装置は,副空調装置を、ステアリングハ
ンドルに配設したヒータとしたものである。請求項10
の空調装置は、副空調装置を、シートに配設したヒータ
およびファンと、ドアトリムに配設したヒータと、ステ
アリングハンドルに配設したヒータとしたものである請
求項11の空調装置において、副操作部材は、シート内
に設けたヒータおよびファンとドアトリム内に設けたヒ
ータの運転を共通に制御する第1の操作部材を含み、こ
の第1の操作部材により前記シート内のヒータおよびフ
ァンを個別運転し、または前記熱負荷情報に応じて自動
運転するようにしたものである。請求項12の空調装置
において、副操作部材はさらに、ステアリングハンドル
に設けたヒータの運転を制御する第2の操作部材とを含
み、この第1の操作部材により前記ヒータを個別運転
し、または前記熱負荷情報に応じて自動運転するように
したものである。
【0007】
【作用】統合操作部材503が操作されると、主空調装
置501の吹出し温度調整と副空調装置502の個別温
度調整が制御手段504の制御により実行される。した
がって、それぞれの空調装置を個別に制御する場合に比
べて車室内温度が最適値に設定される。また、制御手段
504は、主空調装置および副空調装置の制御状態にか
かわらず、統合操作部材503により主空調装置および
副空調装置の統合制御運転を行う。さらに、制御手段5
04は、主空調装置501で使用される制御パラメータ
を使用して副空調装置502を制御する。したがって、
主空調装置501と副空調装置502との総合的な温度
調整が容易に行われる。さらにまた、制御手段504
は、主空調装置501が停止状態でも制御パラメータを
演算する。したがって、副空調装置502の単独運転も
可能である。
【0008】
【実施例】図2〜図22により本発明に係る車両用空調
装置の一実施例を説明する。図2は空調装置全体の概略
を示す図で、インストルメントパネルIPに設けられた
センタベント吹出口CV1,CV2およびサイドベント
吹出口SV1、SV2からは主空調装置のヒータユニッ
トとエバポレータにより調和された空気が吹出される。
【0009】(1)主空調装置 (1.1)冷凍サイクル 主空調装置は、図3に示すように、エンジン1により駆
動されるコンプレッサ2,コンデンサ3,エバポレータ
4,リキッドタンク5,膨張弁6から成る圧縮冷凍サイ
クルのク−ラ−ユニット100を備えている。コンプレ
ッサ2はエンジンにより回転され、電磁クラッチ15に
よりエンジンと接続されたり遮断される。以下の説明
で、コンプレッサオフとは、この電磁クラッチ15によ
りエンジンの動力をコンプレッサから遮断することを意
味する。なお、コンプレッサが可変容量コンプレッサの
場合には、コンプレッサオフとは、その吐出容量をゼロ
あるいは最小値にすることを意味する。またエバポレー
タ4は、外気導入口7aおよび内気導入口7bを有する
空調ダクト7内に配設されている。各導入口7a,7b
には、空調ダクト7内へ導入される空気流量を制御する
(たとえば、100%外気導入、100%内気導入、2
0%外気80%内気導入)内外気切換ドア8が設けられ
る。更に空調ダクト7内には、周知のとおりブロアファ
ン9、ヒ−タ−ユニット10、エアミックスドア11が
設けられるとともに、空調ダクト7に設けられた可変ベ
ント吹出口7cおよび足下吹出口7dからの吹き出し量
をそれぞれ調整するベントドア12、フットドア13が
設けられている。更に、空調ダクト7に設けられたデフ
ロスタ吹出口7eにはデフロスタドア14が設けられ
る。ここで、可変ベント吹出し口7cは上述したセンタ
ベント吹出し口CV1,CV2と、サイドベント吹出し
口SV1,SV2とから構成される。
【0010】(1.2)可変ベント機構110 図4(a)に示すように、インストルメントパネルIP
に設けられたセンタベント吹出口CV1(CV2,およ
びサイドベント吹出し口SV1,2)には手動で上下の
向きが調節される横ルーバLRと、手動またはモータで
左右の向きが調節される縦ルーバVRとが設けられてい
る。そして、吹出し口に設けられた縦ルーバVRを、図
5(a)に示すスポット位置と、図5(b)に示すワイ
ド位置との間でモータによりスイングさせて送風するこ
とができる。そこで、図4(a)に示すように、センタ
ベントSV1の近傍には可変ベントスイッチ125が設
けられ、このスイッチ125をオン操作するごとに強制
スイング→オフが実行される。126は、強制スイング
が選択された時に点灯する表示灯である。
【0011】なお、可変ベントは、スイッチ125の操
作にかかわらず後述する統合空調スイッチ281やエア
コンスイッチ21などを操作したときにオート運転さ
れ、後述するように補正後の日射量Q’sunと車室内
温度Tincによって、図5(a)のスポット位置固定
運転(スポットモード)と、図5(b)のワイド位置固
定運転(ワイドモード)と、上述のスイング運転(スイ
ングモード)とが選択される。この可変ベント機構11
0を図4(b)により説明する。
【0012】図4(b)は、軸VXを中心にして矢印D
1方向に回動する縦ルーバVRの駆動機構の詳細を示
す。スライドプレート111は、矢印D2方向に往復動
可能に支持されている。スライドプレート111の一側
壁に設けられたラック111aは減速ギア114と噛合
し、減速ギア114が時計回転方向および反時計回転方
向に回転するのに連動してスライドプレート111は往
復動する。減速ギア114はクラッチ115を介してモ
ータ116で駆動されるとともに、手動ダイアル117
のギア117aとも噛合し、手動ダイアル117を矢印
D3方向に操作することによっても駆動される。スライ
ドプレート111には、その移動方向に蛇行しながら延
在する溝112が複数本設けられている。119は、軸
118を中心に揺動するレバーであり、レバー119の
先端フォーク部119aに縦ルーバVRの係合軸CAX
が係合されるとともに、このレバー119の中間部下面
に立設されているピン113が溝112を貫通してい
る。したがって、スライドプレート111が往復動する
の連動してピン113を介してレバー119が矢印D4
方向に揺動し、縦ルーバVRは図5の(a)、(b)、
(c)、(d)の向きに繰り返し動作可能とされてい
る。
【0013】スライドプレート111の下面には導電性
のブラシ121が設けられ、基板122上には導電パタ
ーンと非導電パターンからなる位置検出パターン123
が敷設され、スライドプレート111が往復動するとき
ブラシ121が位置検出パターン123上を摺動する。
本実施例では、縦ルーバVRを図5の(a)と(b)と
の間で動作させるスイングモード、図5(a)のスポッ
トモード、図5(b)のワイドモードが設定可能とされ
ており、スライドプレート111が図5(a)に対応す
る位置に到達した時と、スライドプレート111が図5
(b)に対応する位置に到達した時とを検出するよう
に、位置検出パターン123の形状が定められている。
すなわち、たとえばスイングモードが設定されている時
には、縦ルーバVRが図5(a)から(b)に対応する
位置まで動作すると、スライドプレート111に設けら
れたブラシ121と位置検出パターン123の接触関係
から縦ルーバVRが図5の(b)の向きになったことが
検出され、モータ116が逆転される。また、モータ1
16の逆転により縦ルーバRVが図5(b)から(a)
に対応する位置まで動作すると、スライドプレート11
1に設けられたブラシ121と位置検出パターン123
の接触関係から縦ルーバVRが図5の(a)の向きにな
ったことが検出され、モータ116が正転される。
【0014】(2)副空調装置 (2.1)シートヒータ,シートファン,トリムヒータ 図2において、符号210,220,230および25
0はそれぞれシートヒータ,シートファン,トリムヒー
タ、およびステアリングヒータを示し、これらシートヒ
ータ210,シートファン220,トリムヒータ230
およびステアリングヒータ250により副空調装置が構
成される。図6はシートヒータ210,シートファン2
20,トリムヒータ230を詳細に示す斜視図であり、
運転席のシートSTの座部内にはシートヒータ210と
シートファン220aが、またシートバックSB内には
シートファン220bが配設され、さらに運転席ドアト
リムDT内にはトリムヒータ230が配設されている。
これらのシートヒータ210,トリムヒータ230は、
たとえばニクロム線を図示のようにシート外皮内やトリ
ム外皮内に配設して構成され、ニクロム線の全長を切換
えることによって強弱運転が選択されて発熱量が調節さ
れる。なお、面状発熱体を用いてもよい。図2では図示
を省略するが、助手席シートにも同様にしてシートヒー
タ210とシートファン220a,220bが配設さ
れ、助手席ドアトリム内にはトリムヒータ230が配設
される。なお、図2,図6の符号SCUはシートヒータ
210,シートファン220a,220b,トリムヒー
タ230を制御するコントローラである。
【0015】さらに図2,図6において、240は操作
パネルであり、ヒータ作動スイッチ241と、ファン作
動スイッチ242と、オートシート温調スイッチ243
とが配設されている。ヒータ作動スイッチ241をオン
操作するごとに、シートヒータ210,トリムヒータ2
30はそれぞれ弱運転→強運転→運転停止(オフ)を繰
り返す。同様に、ファン作動スイッチ242をオン操作
するごとに、シートファン220a,220bはそれぞ
れ弱運転→強運転→運転停止(オフ)を繰り返す。これ
らのスイッチ241,242の近傍には表示灯244a
〜244dが設けられ、弱運転および強運転に応じてこ
れらの表示灯が点灯する。また、オートシート温調スイ
ッチ243をオン操作するごとに、シートヒータ21
0,シートファン220a,220b,トリムヒータ2
30は自動運転(シート温調オートモード)→自動運転
停止(オフ)となり、自動運転が開始されるとスイッチ
243の近傍に配設された表示灯245が点灯する。
【0016】(2.2)ステアリングヒータ 図2において符号250はステアリングヒータであり、
図7に詳細を示すように、ステアリングハンドルSHの
対向する2ヵ所に埋設されたヒータ素子251,252
を備えている。これらのヒータ素子251,252は、
ハンドルが装着されるステアリングシャフトの先端部に
設けたリング接点253を介して通電される。ヒータ素
子251,252の発熱量は通電量により調節され強弱
運転が行なわれる。また図7に示すように、インストル
メントパネルIPにはステアリングヒータスイッチ26
1が設けられたステアリングヒータ操作パネル260が
配設されている。このスイッチ261をオン操作するご
とに、ステアリングヒータ250は、オート運転(ステ
アリングヒータオートモード)→弱運転→強運転→運転
停止(オフ)を繰り返し、各運転状態に応じて表示灯2
62a〜262cがそれぞれ点灯する。
【0017】(3)全体の制御系 さらに図2において、符号280は主空調装置と副空調
装置とを統合制御するための制御回路であり、この制御
回路280は、CPU、ROM、RAM、その他の周辺
回路からなり、後述する各種スイッチやセンサから種々
の信号を入力し、各種アクチュエータへ制御信号を出力
する。図8はこの制御回路280を含む装置全体の制御
系を示す概略構成図である。この制御回路280の入力
側には、上述したシートヒータ・トリムスイッチ24
1、シートファンスイッチ242、オートシート温調ス
イッチ243、ステアリングヒータスイッチ261の他
に、次の各種スイッチが接続される。
【0018】(1)統合空調スイッチ281 このスイッチ281がオンされると統合オートモードに
入り、主空調装置と副空調装置が車室内外の熱負荷など
に応じて総合的に制御される。基本的な動作は後述す
る。なお、以下でこのスイッチ281をオートTACS
(Total Air Conditioning System)スイッチと呼ぶ。 (2)主空調装置用各種スイッチ群20 主空調装置用の各種スイッチ群20は、図9に詳細を示
すように、インストルメントパネルIPの主空調用装置
パネル20Pに設けられ、エアコンスイッチ21と、O
FFスイッチ22と、吹出し口スイッチ23と、吸込み
口スイッチ24a,24bと、ファンスイッチ25と、
デフスイッチ26と、温度設定ダイアル27と、エコノ
ミスイッチ28とを有する。なお、29は主空調装置の
設定状態を表示する表示部である。
【0019】エアコンスイッチ21がオンされるとエ
アコンオートモードに入り、手動選択された各種モード
をキャンセルするとともに、コンプレッサを常にオン状
態にして温度制御や吹出し口制御などの自動運転を行
う。 エコノミスイッチ28は、エコノミモードI、エコノ
ミモードII、エコノミモードオフのいずれかを選択する
ためのスイッチであり、エコノミモードIでは、手動選
択された各種モードをキャンセルするとともに、コンプ
レッサの稼働率を熱負荷状態や運転状態に応じて制御
し、かつ温度制御や吹出し口制御などの自動運転を行
う。エコノミモードIIでは、手動選択された各種モード
をキャンセルするとともに、コンプレッサを常にオフ
し、温度制御や吹出し口制御などの自動運転を行う。 OFFスイッチ22は、ファンおよびコンプレッサを
停止させるためのスイッチである。 吹出し口スイッチ23は、吹出し口をベント、バイレ
ベル、フットのいずれかに設定するためのスイッチであ
る。 吸込み口スイッチ24a,24bは、吸込み口を外気
導入あるいは内気循環に設定するためのスイッチであ
る。 ファンスイッチ25は、ファン速度を1速〜4速のい
ずれかに設定し、またはオフするためのスイッチであ
る。 デフスイッチ26は、吹出し口をデフにするためのス
イッチである。 温度設定ダイアル27は、車室内の所望な温度を設定
するためのスイッチである。
【0020】図8の制御回路280には図10に示すよ
うに次のセンサ群40も接続されている。 外気温度Tambを検出する外気温センサ41 車室内温度Tincを検出する室内温度センサ42 日射量Qsunを検出する日射センサ43 エバポレータ4下流の空気温度(以下、吸込温度とい
う)Tintを検出する吸込温度センサ44 エアミックスドア11の開度Xを検出するエアミック
スドア開度センサ45 エンジン冷却水温Twを検出する水温センサ46 車速Vを検出する車速センサ47
【0021】図8の制御回路40には図11に示すよう
に次の主空調用アクチュエータ群50も接続されてい
る。 インテークドア7a,7bを切換えるインテークドア
アクチュエータ54 エアミックスドアの開度を制御するエアミックスドア
アクチュエータ55 ベント吹出し口を開閉するベントドアアクチュエータ
51 フット吹出し口を開閉するフットドアアクチュエータ
52 デフロスタ吹出し口を開閉するデフロスタドアアクチ
ュエータ53 ブロアファンを駆動するブロアファンモータ9 コンプレッサをオン・オフする電磁クラッチ15
【0022】再び図8において、制御回路280にはさ
らに上述の可変ベント用モータ16、ステアリングヒー
タ素子251,252が接続される他、シートコントロ
ーラSCUも接続されている。このシートコントローラ
SCUの出力側には、シートヒータ210,トリムヒー
タ230.シートファン220がそれぞれ接続されてい
る。シートヒータ210は一対のヒータ素子210a,
210bを、トリムヒータ230は一対のヒータ素子2
30a,230bをそれぞれ有し、弱運転時には下流側
のヒータ素子210bと230bとが通電される。
【0023】制御回路280は、これらの各センサ、各
スイッチから入力された各種情報に基づいて、各種アク
チュエータを駆動制御して空気の吸込口や吹出口および
吹出し温度あるいはコンプレッサのオン・オフを適切に
制御する。さらに、ブロアファンモータ9を駆動制御し
てブロアファンの風量を適切に制御するとともに、副空
調装置の各アクチュエータも制御する。
【0024】(4)実施例の動作 次に実施例の動作を説明する。 (4.1)基本フローチャート 図12は主空調装置と副空調装置とを統合制御するため
の基本の処理手順を示す図であり、制御回路280のC
PUで実行される。ステップS1において、オートTA
CSスイッチ281がオフ→オン(統合オートモード)
に操作されたと判定されると、ステップS2において、
風量マニュアルフラグ、吹出口マニュアルフラグ、吸込
口マニュアルフラグ、コンプレッサマニュアルフラグ
(このフラグはエコノミスイッチ28によりエコノミモ
ードIまたはモードIIが設定されているときにオンされ
る)、可変ベントマニュアルフラグがそれぞれオフされ
るとともに、主空調装置用オフフラグもオフされる。ま
たステップS3において、シートヒータマニュアルフラ
グ、トリムヒータマニュアルフラグ、シートファンマニ
ュアルフラグ、シートヒータ用オフフラグ、トリムヒー
タ用オフフラグ、シートファン用オフフラグもそれぞれ
オフされる。さらにステップS4において、ステアリン
グヒータマニュアルフラグ、ステアリングヒータ用オフ
フラグもそれぞれオフされる。
【0025】次いでステップS5に進み、エアコン(A
/C)スイッチ21がオフ→オン(エアコンオートモー
ド)に操作されたと判定されると、あるいはエコノミス
イッチ28によりエコノミモードがオフからモードIに
されたと判定されると、ステップS6において、風量マ
ニュアルフラグ、吹出口マニュアルフラグ、吸込口マニ
ュアルフラグ、コンプレッサマニュアルフラグ、可変ベ
ントマニュアルフラグがそれぞれオフされる。ステップ
S13でエコノミモードがモードIからモードIIにされ
たと判定されると、ステップS14において、風量マニ
ュアルフラグ、吹出口マニュアルフラグ、吸込口マニュ
アルフラグ、可変ベントマニュアルフラグがそれぞれオ
フされる。
【0026】その後ステップS7において、オートシー
ト温調スイッチ243がオフ→オン(シート温調オート
モード)に操作されたと判定されると、ステップS8に
おいて、シートヒータマニュアルフラグ、トリムヒータ
マニュアルフラグ、シートファンマニュアルフラグがそ
れぞれオフされる。また、ステップS9において、ステ
アリングヒータスイッチ261がオフ→オン(ステアリ
ングヒータオートモード)に操作されたと判定される
と、ステップS10でステアリングヒータマニュアルフ
ラグがオフされる。
【0027】次にステップS11に進み、各マニュアル
スイッチがオフ→オンに操作されたかを判定し、ステッ
プS12において、オフ→オンに操作されたマニュアル
スイッチのマニュアルフラグがオンされる。また、ステ
ップS20でオートエアコン制御フローを実行し、ステ
ップS40で可変ベント制御フローを実行し、ステップ
S60でシート温調制御フローを実行し、ステップS8
0でステアリングヒータ制御フローを実行する。これら
の各制御フローの詳細は後述する。なお、以上の各フラ
グは各スイッチや各モードの識別子として以下の制御フ
ローで使用される。
【0028】(4.2)オートエアコン制御フロー 図13は制御回路280のCPUで実行されるオートエ
アコン制御を示すフローチャートである。ステップS2
1では初期設定を行い、通常のオートエアコンモードに
おいては、例えば設定温度Tptcを25℃に初期設定
する。ステップS22では各センサからの各種情報を入
力する。これらの各センサのデータ情報を具体的に説明
すると、外気温度Tambは外気温センサ41から、車
室内温度Tincは室内温度センサ42から、日射量Q
sunは日射センサ43から、吸込温度Tintは吸込
温度センサ44から、エアミックスドア開度Xはエアミ
ックスドア開度センサ45から、エンジン水温Twは水
温センサ46からそれぞれ与えられる。なお、設定温度
Tptcは温度設定ダイアル27から与えられる。
【0029】次にステップS23では、外気温センサ4
1から得られる外気温度Tambに対して他の熱源から
の影響を除き、現実の外気温度に相当した値Tamに処
理する。次にステップS24では日射センサ43からの
光量としての日射量情報Qsunを以降の換算に適した
熱量としての値Q'sunに処理する。ステップS25
では温度設定ダイアル27で設定された設定温度Tpt
cを外気温度に応じて補正した値T'ptcに処理す
る。これらの制御フローは省略する。
【0030】ステップS26では T'ptc,Tin
c,Tam,Q'sunから目標吹出温度Xmを算出す
ると共に、この目標吹出温度Xmと実際の吹出温度との
偏差に応じてエアミックスドア11の制御開度を算出す
る。ステップS27ではコンプレッサ2を後述するよう
に制御する。ステップS29では各吹出口を制御する。
ステップS31では吸込口、即ち、外気導入口7aおよ
び内気導入口7bの選択切換を制御する。ステップS3
3ではブロアファン9を制御することにより、吹出口か
らの風量を制御する。以下、これらの制御フローを詳細
に説明する。
【0031】(4.3)エアミックスドア制御開度算出
フロー 図14はエアミックスドア制御開度算出フローを示す。
ステップS261で定数A、B、C、D、E、F、Gを
初期化し、ステップS262でエアミックスドア開度セ
ンサ45からの信号により現在のエアミックスドア開度
Xを入力する。次いでステップS263において、図示
の式に基づいて、目標吹出温度Xmと実際の吹出し温度
との偏差Sを求める。そしてステップS264におい
て、この偏差Sを所定値Soと比較する。S<−Soの
場合、ステップS265でエアミックスドア開度をコー
ルド側すなわちヒータユニット10を通過する空気流量
が少なくなるように閉じ側にする。S>+Soの場合、
ステップS266でエアミックスドア開度をホット側、
すなわちヒータユニット10を通過する空気流量が多く
なるようエアミックスドアを開き側にする。−So≦S
≦+Soの場合、ステップS267で現状の開度をその
まま保持する。
【0032】(4.4)コンプレッサ制御フロー 図15はコンプレッサ制御フローを示す。ステップS2
71でファン電圧が出力されていないと判定されると、
ステップS282に進んでコンプレッサをオフする。フ
ァン電圧が出力されていると判定されるとステップS2
72に進み、デフスイッチ26の状態が判定される。デ
フスイッチ25がオフならばステップS273でエコノ
ミモードIIか否かが判定される。エコノミモードIIなら
ばステップS282でコンプレッサをオフする。デフス
イッチ26がオンの場合、およびエコノミモードIIでな
い場合にはステップS274に進み、補正された外気温
度Tamによりコンプレッサのオン・オフを決定する。
具体的には、外気温度Tamがたとえば−1度以下にな
るとコンプレッサをオフし、2度以上になるとコンプレ
ッサをオンするようにしてコンプレッサを凍結から保護
する。
【0033】ステップS275でコンプレッサOFFと
判定されるとステップS282でコンプレッサをオフ
し、コンプレッサONと判定されると、ステップS27
6でエコノミモードIが設定されているかを判定し、エ
コノミモードIでないと判定されると(すなわち、この
場合、エアコンスイッチ21がオンされてオートエアコ
ンモードが設定されているか、あるいはTACSスイッ
チ281がオンされて統合オートモードが設定されてい
る)ステップS281に進んでコンプレッサをオンし、
エコノミモードIであると判定されるとステップS27
7に進む。ステップS277では現在設定されている吸
込み口の状態を判定し、内気循環状態(RECと呼ぶ)
か20%FRESH(外気導入口が20%開口し、内気
導入口が80%開口する状態)であれば、ステップS2
81でコンプレッサをオンする。外気導入(FRESH
と呼ぶ)ならばステップS278において、実吹出し温
度Xamを次式で算出する。 Xam=(FX+G)(82−Tint)+Tint そしてステップS279に進み、実吹出し温度Xamと
補正後の外気温度Tamとの偏差に基づいてコンプレッ
サのオン・オフを決定し、ステップS280でコンプレ
ッサOFFと判定されるとステップS282でコンプレ
ッサをオフし、コンプレッサONと判定されるとステッ
プS281でコンプレッサをオンする。なお、ステップ
S279において、T1>T2であり、実吹出し温度X
amよりもTamがT2度以上高い時はコンプレッサを
オンし、実吹出し温度XamよりもTamがT1度以上
高い時はコンプレッサをオフする。これらのステップS
276〜S282がエコノミモードIによるコンプレッ
サの稼働率運転である。
【0034】(4.5)吹出し口制御フロー 図16は吹出し口制御フローを示す。ステップS291
で定数H、I、J、Kを設定し、ステップS292で吹
出し口スイッチ23がオンされているか判定し、オンさ
れている場合には、ステップS303に進む。このステ
ップS303でベントと判定されるとステップS299
でドアアクチュエータを駆動して吹出し口をベントに設
定する。ベントでない場合にはステップS304に進
み、バイレベルか判定し、バイレベルならばステップS
300でドアアクチュエータを駆動して吹出し口をバイ
レベルに設定する。ステップS304でバイレベルでな
い場合には、ステップS305でデフフットか判定し、
デフフットならばステップS301に進んで、ドアアク
チュエータを駆動して吹出し口をデフフットに設定す
る。ステップS305でデフフットでないと判定される
と、ステップS302に進んでドアアクチュエータを駆
動して吹出し口をデフに設定する。
【0035】一方、ステップS292で吹出し口スイッ
チ23がオフと判定されると、ステップS293におい
て、目標吹出し温度Xmを次式で求める。 Xm=(FX+G)(82−Tint)+Tint+S ただし、F,Gは定数、Xはエアミックスドアの実開
度、Sはエアミックスドアの制御開度値 そして、ステップS294において、求められた目標吹
出し温度Xmに基づいて吹出し口を決定する。すなわ
ち、ステップS294に示すように定数H、I、J、K
に応じて予め定められている吹出し口のいずれかを決定
する。そして、ステップS295において、決定された
吹出し口がベントか判定し、ベントならばステップS2
99で吹出し口をベントに設定する。ベントでないとき
はステップS296でバイレベルか判定し、バイレベル
のときは、ステップS300で吹出し口をバイレベルに
設定する。バイレベルでないときにはステップS297
に進み、外気温度Tamに基づいて吹出し口をデフにす
るか、デフフットにするかを決定し、デフならばステッ
プS298からステップS302に進み吹出し口をデフ
に設定する。デフフットならばステップS298からス
テップ301に進み、吹出し口をデフフットに設定す
る。なお、H<I<J<Kであり、目標吹出し温度Xm
が低いときはベント、高いときはデフまたはデフフッ
ト、中間温度のときはバイレベルとされる。
【0036】(4.6)吸込み口制御フロー 図17は吸込み口制御フローを示す。ステップS311
でイグニッションスイッチがオフ→オンに操作されたと
判定されると、ステップS318で吸込み口を外気導入
に設定する。ステップS311が否定されると、ステッ
プS312でデフスイッチ26がオフ→オンに操作され
たかを判定し、肯定されるとステップS318で吸込み
口を外気導入に設定する。ステップS312が否定され
るとステップS313に進み、吸込み口スイッチ24a
により内気循環が指示されているかを判定する。内気循
環が指示されていればステップS319において、外気
温度が低いことによりコンプレッサがオフしているか
(図15のステップS275がオフと判定する場合)を
判定する。オンならばステップS320で吸込み口を内
気循環に設定する。ステップS319でコンプレッサが
オフと判定されるとステップS318に進み、吸込み口
を外気導入に設定する。
【0037】ステップS313で内気循環が指示されて
いないと判定される場合には、ステップS314で外気
導入が指示されているかを判定し、肯定されるとステッ
プS318に進んで吸込み口を外気導入に設定する。ス
テップS314で外気導入が指示されていないと判定さ
れるとステップS315に進み、目標吹出し温度Xmに
基づいて設定すべき吸込み口を決定する。なお、T21
<T22<T23<T24である。そして、決定された
吸込み口状態に応じてステップS316からステップS
317、S318、S320に進み、それぞれ、20%
外気導入、外気導入、内気循環に吸込み口を設定する。
【0038】(4.7)風量制御フロー 図18は風量制御フローを示す。ステップS331でオ
フスイッチ22がオンと判定されると、ステップS34
9でブロアファンモータ9とコンプレッサ2の駆動を停
止する。オフスイッチ22がオフならば、ステップS3
32でマニュアルファンスイッチ25がオンされている
かを判定し、オンされていればステップS341に進
み、1速が指示されていると判定されるとステップS3
44でファン電圧Vf’を5Vに設定してステップS3
48で出力する。2速が指示されていればステップS3
42からステップS345に進み、ファン電圧Vf’を
8.5Vに設定してステップS348で出力する。3速
が指示されていればステップS343からステップS3
46に進み、ファン電圧Vf’を10.5Vに設定して
ステップS348で出力する。さらに、4速が指示され
ていればステップS347に進み、ファン電圧Vf’を
12Vに設定してステップS348で出力する。
【0039】ステップS332でファンスイッチ25が
オフと判定されると、ステップS333でデフスイッチ
26がオンか判定し、オフならばステップS334で吹
出し口が現在ベントに設定されているかを判定する。ベ
ントに設定されていない場合にはステップS335に進
み、エンジン水温Twが45度未満でかつ補正後の外気
温度Tamが15度未満かを判定し、ステップS335
が肯定されるときはステップS338に進み、さらにエ
ンジン水温Twが30度未満かを判定する。30度未満
の場合にはステップS340に進み、ファンモータ9を
90秒間停止させる。ステップS338でエンジン水温
Twが30度以上と判定される場合にはステップS33
9に進み、ファン電圧Vf’をまず5Vに設定し、時間
t20が経過するまでに徐々に12Vまで増加させる。
このステップS338〜340はファンの低水温起動制
御である。
【0040】ステップS335が否定される場合、ステ
ップS333でデフスイッチ26がオンと判定された場
合、およびステップS334でベントに設定されている
と判定された場合には、ステップS336に進み、定数
L、M、N、Pのそれぞれに目標吹出し温度Xm1〜X
m4を設定してステップS337に進む。ステップS3
37では、ステップS336で設定された目標吹出し温
度Xmとファン電圧Vf’の関係のグラフに基づいて、
先のステップS293(図16)で演算された目標吹出
し温度Xmを用いてファン電圧Vf’が決定され、その
ファン電圧Vf’がステップS348で出力される。
【0041】(4.8)可変ベント制御フロー 図19は可変ベント制御フローを示す。ステップS40
1で車室内温度Tint、補正後の日射量Q’sun、
ファン電圧Vf’、車速Vおよび吹出し口モードを読み
込む。ステップS402で可変ベントマニュアルフラグ
がオンと判定される場合にはステップS411に進み、
可変ベントスイッチ125で可変ベントがオフされてい
るかスイングモードに設定されているかを判定する。オ
フに設定されていれば、ステップS416に進んで可変
ベント用モータ116を停止させる。スイングモードに
設定されていれば、ステップS412において現在の吹
出し口がベントまたはバイレベルに設定されているかを
判定し、肯定されるとステップS413において、ファ
ン電圧Vf’が0よりも大きいかを判定する。ファン電
圧Vf’が0よりも大きければステップS414で縦ル
ーバVRをスイングさせるべくモータ116を起動す
る。ステップS413でファン電圧Vf’が0以下であ
ると判定された時は、ステップS415に進み、車速が
80Km/hを越えていて、かつ、吸込み口ドアが外気
導入に設定されているかを判定し、肯定されるとステッ
プS414で同様にモータ116を起動する。これは、
ファンが停止状態でも、大量の空気が外気導入口から吸
込まれる運転状態では可変ベントをスイングモードに設
定するものである。車速が80Km/h以下、または吸
込み口ドアが外気導入に設定されていないと判定される
場合には、ステップS416でモータ116を停止させ
る。ステップS411で作動モードがオフの場合、ある
いはステップS412で吹出し口がベントまたはバイレ
ベルと判定されない場合にもステップS416でモータ
116を停止させる。
【0042】ステップS402で可変マニュアルフラグ
がオフと判定されると、ステップS403で現在の吹出
し口がベントまたはバイレベルかを判定し、否定される
とステップS416で可変ベント用モータ116を停止
させる。現在の吹出し口がベントまたはバイレベルであ
れば、ステップS404でファン電圧Vf’が0より大
きいかを判定し、肯定されるとステップS405で、日
射量Q’sun と車室内温度Tincに応じて予め定
められている可変ベントモードのグラフから、スポッ
ト、スイング、ワイドのいずれかの作動モードを決定す
る。そして、ステップS407で作動モードを判定し、
その判定結果に応じてステップS408、S409、S
410にそれぞれ進んで、可変ベントの縦ルーバVRを
スポット位置に固定し、あるいは縦ルーバVRをスイン
グさせ、あるいは縦ルーバVRをワイド位置で固定す
る。なお、ステップS404からステップS406に進
んだ時は、車速が80Km/hを越えていて、かつ、吸
込み口ドアが外気導入に設定されていると判定される
と、ファン電圧Vf’が0以下でもステップS405に
進んで可変ベントの作動モードを設定する。
【0043】(4.9)シート温調制御フロー 図20および図21はシート温調制御フローを示す。ス
テップS601で車室内温度Tincおよび目標吹出し
温度Xmを読み込み、ステップS602において、シー
トヒータ210、トリムヒータ230、シートファン2
20の各マニュアルフラグがオンか否かを判定する。マ
ニュアルフラグがオンの場合にはステップS605に進
み、マニュアルで指示されている作動モードを上述した
各フラグにより判定し、この作動モードがオフならば、
ステップS618に進んでシートヒータ210、トリム
ヒータ230、シートファン220を停止させる。ステ
ップS605でオフ以外の作動モードが判定されると、
ステップS619に進み、マニュアルで指示された作動
モードにしたがって(セットされている各フラグにした
がって)シートヒータ210、トリムヒータ230、シ
ートファン220を駆動する。
【0044】ステップS602でマニュアルフラグがオ
フと判定される場合には、ステップS603において、
ステップS601で読み込まれた車室内温度Tincに
基づいてオート作動モード(以下、TACSモードと呼
ぶ)をA〜Eのいずれのモードにすべきかを決定する。
そして、ステップS604において、決定されたTAC
Sモードを判定し、モードEの場合にはステップS60
7に進み、目標吹出し温度Xmがa未満と判定される
と、ステップS609においてシートファン220を強
運転する。目標吹出し温度Xmがa以上である場合、お
よびステップS604でモードDと判定された場合に
は、ステップS608に進み、目標吹出し温度Xmがb
未満かを判定し、b未満の場合にはステップS610で
シートファン220を弱運転する。目標吹出し温度Xm
がb以上である場合にはステップS611においてシー
トファン220を停止させる。
【0045】ステップS604において、TACSモー
ドがA、B、Cのいずれかである場合には、ステップS
606に進んでシートファン220を停止させ、その
後、ステップS612に進む。このステップS612に
おいて、再度、TACSモードを判定し、Aモードの場
合には、ステップS613で目標吹出し温度Xmがcを
越えていると判定されると、ステップS615でシート
ヒータ210、トリムヒータ230を強運転する。ま
た、ステップS612でBモードと判定される場合に
は、ステップS614で目標吹出し温度Xmがdを越え
ていると判定されると、ステップS616でシートヒー
タ210、トリムヒータ230を弱運転する。さらにス
テップS612でCモードと判定される場合には、ステ
ップS617に進んでシートヒータ210、トリムヒー
タ230を停止させる。TACSモードがAモードのと
き、目標吹出し温度Xmがc以下でdより大きい時は、
ステップS616でシートヒータ210とトリムヒータ
230を弱運転し、目標吹出し温度Xmがc以下でかつ
d以下のときにはステップS617でシートヒータ21
0およびトリムヒータ230を停止する。なお、Xmと
比較されるa〜dはa<b<c<dであり、cはbに対
して充分に大きい。
【0046】(4.10)ステアリングヒータ制御フロ
ー 図22はステアリングヒータ制御フローを示す。ステッ
プS801において、車室内温度Tincと目標吹出し
温度Xmを読み込み、ステップS802でマニュアルフ
ラグがオンしているかを判定する。マニュアルフラグが
オンしていると判定される場合にはステップS810に
進み、マニュアルで操作されるステアリングヒータスイ
ッチ261により指示されている作動モードを上記各フ
ラグにより判定する。オフの場合にはステップS809
でステアリングヒータ素子251、252への通電を停
止する。オフ以外の場合には、ステップS811におい
て、マニュアルで指示されている作動モードにしたがっ
て(上記各フラグにしたがって)ステアリングヒータ素
子251、252を駆動する。
【0047】ステップS802において、マニュアルフ
ラグがオフと判定される場合には、ステップS803に
進み、車室内温度Tincに基づいてTACSモードを
決定し、ステップS804において決定されたTACS
モードを判定する。Aモードと判定される場合にはステ
ップS806に進み、目標吹出し温度Xmがcを越えて
いるかを判定し、cを越えていればステップS807で
ステアリングヒータ素子251、252を強運転する。
Bモードと判定される場合には、ステップS805にお
いて目標吹出し温度Xmがdを越えているかを判定し、
dを越えていればステップS808でステアリングヒー
タ素子251、252を弱運転する。Cモードの場合に
は、ステップS809でステアリングヒータ素子25
1、252を停止する。なお、ステップS806で目標
吹出し温度Xmがc以下と判定されるとステップS80
5に進み、ステップS805で目標吹出し温度Xmがd
以下と判定されると、ステップS809に進む。
【0048】このような空調装置によれば、次のような
操作が可能となる。 (1)TACSスイッチ281を操作するだけで、主空
調装置と副空調装置とを総合的に制御できる。具体的に
は、主空調装置はたとえば特開平1−254418号公
報などに従来から知られている手順により、車室内が設
定温度Tptcになるように吹出し温度が自動制御され
るとともに、車両熱負荷や運転状態に応じて吹出し口、
吸込み口、吹出し風量が自動制御される。一方、副空調
装置は、検出された車室内温度Tincと制御回路28
0で演算される目標吹出し温度Xmを用いて制御され
る。具体的には、車室内温度Tincに基づいてTAC
Sモードを決め、さらに各TACSモードに応じて決め
られた基準温度a〜dと目標吹出し温度Xmとを比較す
ることにより、シートヒータ210、トリムヒータ23
0、ステアリングヒータ250、シートファン220の
運転状態を、強、弱、停止に自動制御する。
【0049】(2)また、TACSスイッチ281がオ
フのときには、主空調装置および副空調装置をそれぞれ
単独でも自動運転できる。主空調装置の単独自動運転は
従来から知られているように、エアコンスイッチ21を
オンするか、エコノミスイッチ28でエコノミモードI
またはモードIIを設定することにより、従来と同様に実
行される。なお、エコノミモードIIが設定されるとコン
プレッサはオフされる。また、副空調装置のシートヒー
タ、トリムヒータ、シートファンの自動運転は、オート
シート温調スイッチ243をオンすることにより、TA
CSスイッチ281による自動運転と同様に行われる。
また、ステアリングヒータ250の自動運転は、ステア
リングヒータスイッチ261をオンすることにより、T
ACSスイッチ281による自動運転と同様に行われ
る。
【0050】以上の実施例の構成において、統合空調装
置(TACS)スイッチ281が統合操作部材を、制御
回路280が制御手段をそれぞれ構成する。また、シー
ト温調操作パネル240上の各スイッチ241、24
2、243が第1の操作部材を構成し、ステアリングヒ
ータスイッチ261が第2の操作部材を構成する。これ
ら第1および第2の操作部材が副操作部材である。
【0051】なお、本発明は、以上説明した主空調装置
の制御処理や副空調装置の制御処理になんら限定される
ものではなく、種々の処理方式が採用可能である。ま
た、主空調装置のコンプレッサは可変容量型でもよい。
さらに、副空調装置を上記実施例以外の装置で構成して
もよく、副空調装置の構成は実施例になんら限定されな
い。さらにまた、自動運転モード時に使用される熱負荷
情報なども上記実施例に限定されない。また、以上の実
施例では、副空調装置を制御するために使用される制御
パラメータを主空調装置と同一のものを用いたが、空調
装置と副空調装置との総合的な温度調整が容易に行われ
て車室内温度が最適値に制御できれば、必ずしも同一の
パラメータを使用する必要なない。
【0052】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、統合操作部材の操作で主空調装置の吹出し温度調
整と副空調装置の個別温度調整が行われるから、それぞ
れの空調装置を個別に制御する場合に比べて車室内温度
が最適値に設定される。また、主空調装置および副空調
装置の制御状態にかかわらず、統合操作部材により統合
制御運転を優先して行うことができる。さらに、副空調
装置は主空調装置で使用される制御パラメータを使用し
て制御されるので、主空調装置と副空調装置との総合的
な温度調整が容易に行われる。さらにまた、制御パラメ
ータは主空調装置が停止状態でも演算されるから、副空
調装置単独運転も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図
【図2】本発明に係る空調装置の一実施例の全体構成図
【図3】主空調装置の冷凍サイクルを示す図
【図4】可変ベント機構を説明するもので、(a)はベ
ント近傍を示す斜視図、(b)は縦ルーバ駆動機構の斜
視図
【図5】可変ベントの配風状態を示す図
【図6】シートヒータ、トリムヒータ、シートファンを
示し、(a)が斜視図、(b)が操作パネルの正面図
【図7】ステアリングヒータの斜視図
【図8】全体制御ブロック図
【図9】主空調装置の操作パネルの正面図
【図10】制御回路280に接続されるセンサを説明す
る図
【図11】制御回路280に接続される主空調装置のア
クチュエータを説明する図
【図12】基本フローを示す図
【図13】オートエアコン制御フローを示す図
【図14】エアミックスドア制御開度算出フローを示す
【図15】コンプレッサ制御フローを示す図
【図16】吹出し口制御フローを示す図
【図17】吸込み口制御フローを示す図
【図18】風量制御フローを示す図
【図19】可変ベント制御フローを示す図
【図20】シート温調制御フローを示す図
【図21】図20の続きのフローを示す図
【図22】ステアリングヒータ制御フローを示す図
【符号の説明】
20 主空調装置スイッチ群 40 センサ群 50 主空調装置アクチュエータ群 100 冷凍サイクル 110 可変ベント機構 125 可変ベントスイッチ 210 シートヒータ 220 シートファン 230 トリムヒータ 241 シートヒータスイッチ 242 シートファンスイッチ 243 オートシート温調スイッチ 250 ステアリングヒータ 261 ステアリングヒータスイッチ 280 制御回路 281 統合スイッチ 501 主空調装置 502 副空調装置 503 統合操作部材 504 制御手段 505 第1の操作部材 506 第2の操作部材 CV1、CV2 センタベント

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサで圧縮された冷媒をエバポ
    レータで気化させて吸込み空気を冷却するとともに、こ
    の冷却空気の少なくとも一部を再加熱して車室内に吹出
    すことができる主空調装置と、 この主空調装置とは別に車室内に配設され、車室内の少
    なくとも一部分を個別に温度調整できる副空調装置と、 前記主空調装置と副空調装置を総合的に運転することを
    指令する統合操作部材と、 この統合操作部材が操作されると、車両の熱負荷情報に
    応じて前記主空調装置の吹出し温度調整と前記副空調装
    置の個別温度調整を行なう制御手段とを具備することを
    特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の空調装置において、 前記主空調装置の運転を指令する主操作部材と、 前記副空調装置の運転を指令する副操作部材とを備え、 前記主操作部材および副操作部材の操作状態にかかわら
    ず、前記統合操作部材が操作されると前記主空調装置お
    よび副空調装置は前記熱負荷情報に応じて運転されるこ
    とを特徴とする車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の空調装置において、 前記制御手段は、前記主空調装置を運転するために用い
    られる制御パラメータを前記熱負荷情報に基づいて演算
    し、前記副空調装置はその制御パラメータに基づいて運
    転されることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の空調装置において、 前記制御手段は、前記統合操作部材および主操作部材の
    いずれも操作されていない状態でも、給電状態であれば
    前記制御パラメータを演算し、前記副操作部材だけが操
    作された時にはその制御パラメータで前記副空調装置を
    運転することを特徴とする車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4の空調装置において、 前記制御パラメータは、主空調装置の吹出し口から吹出
    される空気の目標吹出し温度であることを特徴とする車
    両用空調装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の空調装置において、 前記制御パラメータは、車室内温度と前記目標吹出し温
    度であることを特徴とする車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の空
    調装置において、 前記副空調装置は、シートに配設したヒータおよびファ
    ンであることを特徴とする車両用空調装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の空
    調装置において、 前記副空調装置は、ドアトリムに配設したヒータである
    ことを特徴とする車両用空調装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の空
    調装置において、 前記副空調装置は、ステアリングハンドルに配設したヒ
    ータであることを特徴とする車両用空調装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の
    空調装置において、 前記副空調装置は、シートに配設したヒータおよびファ
    ンと、ドアトリムに配設したヒータと、ステアリングハ
    ンドルに配設したヒータであることを特徴とする車両用
    空調装置。
  11. 【請求項11】 請求項10の空調装置において、 前記副操作部材は、前記シート内に設けたヒータおよび
    ファンと前記ドアトリム内に設けたヒータの運転を共通
    に制御する第1の操作部材を含み、この第1の操作部材
    により前記シート内のヒータおよびファンを個別運転
    し、または前記熱負荷情報に応じて自動運転するように
    したことを特徴とする車両用空調装置。
  12. 【請求項12】 請求項11の空調装置において、 前記副操作部材はさらに、前記ステアリングハンドルに
    設けたヒータの運転を制御する第2の操作部材を含み、
    この第1の操作部材により前記ヒータを個別運転し、ま
    たは前記熱負荷情報に応じて自動運転するようにしたこ
    とを特徴とする車両用空調装置。
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