JP2677089B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2677089B2 JP31994491A JP31994491A JP2677089B2 JP 2677089 B2 JP2677089 B2 JP 2677089B2 JP 31994491 A JP31994491 A JP 31994491A JP 31994491 A JP31994491 A JP 31994491A JP 2677089 B2 JP2677089 B2 JP 2677089B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主空調装置と副空調装
置とを備えた車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷房装置と暖房装置を総合的に制
御して車室内の温度を最適値に制御する空調装置は周知
である(たとえば、特開平1−254418)。この種
の空調装置では、エンジン室と車室前部との間に設けた
空調ダクト内にヒータユニットとエバポレータが設けら
れ、車室外または車室内から吸込まれた空気を車室内外
の熱負荷に応じてヒータユニットとエバポレータとで適
温に調和し、車室内各部に設けた吹出し口から適温の空
気を吹出す。
【0003】またこの種の空調装置では、エバポレータ
からヒータコアへ連通する第1の通路とは別に、ヒータ
コアをバイパスする第2の通路を設けたものがあり、暖
房時に、第2の通路の開閉ドア(フレッシュベントド
ア)を開いて第1の通路からの空気と第2の通路からの
空気を合流させてベント吹出し口から冷たい空気を吹出
させることができる(たとえば日産自動車株式会社 新
型解説書 R10−1 1990年6月発行)。なお、本明細書中、第2の通路
を開いて冷たい空気をベント吹出し口から吹出すモード
をフレッシュベントモードと呼ぶ。
【0004】一方、実開平2−29813号公報に開示
されているように、この種の空調装置とは別に、たとえ
ばステアリングハンドルやドアトリム内にヒータを埋設
し、所望に応じてそれらのヒータを駆動するようにした
ヒータ装置が知られている。なお、本明細書では前者の
空調装置を主空調装置と呼び、後者のヒータ装置を副空
調装置と呼ぶ。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような主空調装置と副空調装置とを備えた従来の車両
用空調装置にあっては、主空調装置と副空調装置とがそ
れぞれ全く別に制御され、総合的な空調制御ができなか
った。たとえば、主空調装置側ではフレッシュベントモ
ードを選択し、第2の通路を開いて冷たい空気をベント
吹出し口から吹出させるようにした時でも、副空調装置
は主空調装置側でフレッシュベントモードが選択されて
いようがいまいが熱負荷情報などに基づいて一律に運転
される。その結果、フレッシュベントモードを選択した
ときの冷気導入効果が薄れてしまう。
【0006】本発明の目的は、主空調装置側がフレッシ
ュベントモードで運転されている時には、副空調装置は
その暖房能力を下げて運転するようにした車両用空調装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
1により本発明を説明すると、本発明に係る空調装置
は、コンプレッサで圧縮された冷媒をエバポレータで気
化させて吸込み空気を冷却し、この冷却空気の少なくと
も一部を再加熱して車室内に吹出すための第1の通路5
01aおよびエバポレータを通過した冷却空気を再加熱
せずに第1の通路501aを通過した空気と合流させる
第2の通路501bを有する主空調装置501と、この
主空調装置501とは別に車室内に配設され、車室内の
少なくとも一部分を個別に温度調整できる副空調装置5
02と、第2の通路501bを開閉する開閉手段503
と、この開閉手段503により第2の通路501bが開
かれている時には、開かれていない時に比べて、副空調
装置502をその暖房能力を下げて運転制御する副空調
装置制御手段504とを具備することにより、上述した
目的を達成する。
【0008】
【作用】主空調装置501の第2の通路501bが開か
れている時(フレッシュベントモードで運転されている
時)、副空調装置502はその暖房能力を下げて運転さ
れる。
【0009】
【実施例】図2〜図23により本発明に係る車両用空調
装置の一実施例を説明する。図2は空調装置全体の概略
を示す図で、インストルメントパネルIPに設けられた
センタベント吹出口CV1,CV2およびサイドベント
吹出口SV1、SV2からは主空調装置のヒータユニッ
トとエバポレータにより調和された空気が吹出される。
【0010】(1)主空調装置 (1.1)冷凍サイクル 主空調装置は、図3に示すように、エンジン1により駆
動されるコンプレッサ2,コンデンサ3,エバポレータ
4,リキッドタンク5,膨張弁6から成る圧縮冷凍サイ
クルのク−ラ−ユニット100を備えている。コンプレ
ッサ2はエンジンにより回転され、電磁クラッチ15に
よりエンジンと接続されたり遮断される。以下の説明
で、コンプレッサオフとは、この電磁クラッチ15によ
りエンジンの動力をコンプレッサから遮断することを意
味する。なお、コンプレッサが可変容量コンプレッサの
場合には、コンプレッサオフとは、その吐出容量をゼロ
あるいは最小値にすることを意味する。またエバポレー
タ4は、外気導入口および内気導入口を有する空調ダク
ト7内に配設されている。各導入口には、空調ダクト7
内へ導入される空気流量を制御する(たとえば、100
%外気導入、100%内気導入、20%外気80%内気
導入)内外気切換ドア(不図示)が設けられる。更に空
調ダクト7内には、周知のとおりブロアファン9、ヒ−
タ−ユニット10、エアミックスドア11が設けられる
とともに、空調ダクト7に設けられた可変ベント吹出口
7cおよび足下吹出口7dからの吹き出し量をそれぞれ
調整するベントドア12、フットドア13が設けられて
いる。また空調ダクト7内には、ヒータユニット10を
バイパスするフレッシュベント通路14が設けられ、こ
のフレッシュベント通路14内にはフレッシュベントド
ア16が開閉可能に設けられている。更に図示は省略す
るが、空調ダクト7に設けられたデフロスタ吹出口には
デフロスタドアが設けられる。ここで、可変ベント吹出
し口7cは上述したセンタベント吹出し口CV1,CV
2と、サイドベント吹出し口SV1,SV2とから構成
される。
【0011】(1.2)可変ベント機構110 図4(a)に示すように、インストルメントパネルIP
に設けられたセンタベント吹出口CV1(CV2,およ
びサイドベント吹出し口SV1,2)には手動で上下の
向きが調節される横ルーバLRと、手動またはモータで
左右の向きが調節される縦ルーバVRとが設けられてい
る。そして、吹出し口に設けられた縦ルーバVRを、図
5(a)に示すスポット位置と、図5(b)に示すワイ
ド位置との間でモータによりスイングさせて送風するこ
とができる。そこで、図4(a)に示すように、センタ
ベントSV1の近傍には可変ベントスイッチ125が設
けられ、このスイッチ125をオン操作するごとに強制
スイング→オフが実行される。126は、強制スイング
が選択された時に点灯する表示灯である。
【0012】なお、可変ベントは、スイッチ125の操
作にかかわらず後述する統合空調スイッチ281やエア
コンスイッチ21などを操作したときにオート運転さ
れ、後述するように補正後の日射量Q’sunと車室内
温度Tincによって、図5(a)のスポット位置固定
運転(スポットモード)と、図5(b)のワイド位置固
定運転(ワイドモード)と、上述のスイング運転(スイ
ングモード)とが選択される。この可変ベント機構11
0を図4(b)により説明する。
【0013】図4(b)は、軸VXを中心にして矢印D
1方向に回動する縦ルーバVRの駆動機構の詳細を示
す。スライドプレート111は、矢印D2方向に往復動
可能に支持されている。スライドプレート111の一側
壁に設けられたラック111aは減速ギア114と噛合
し、減速ギア114が時計回転方向および反時計回転方
向に回転するのに連動してスライドプレート111は往
復動する。減速ギア114はクラッチ115を介してモ
ータ116で駆動されるとともに、手動ダイアル117
のギア117aとも噛合し、手動ダイアル117を矢印
D3方向に操作することによっても駆動される。スライ
ドプレート111には、その移動方向に蛇行しながら延
在する溝112が複数本設けられている。119は、軸
118を中心に揺動するレバーであり、レバー119の
先端フォーク部119aに縦ルーバVRの係合軸CAX
が係合されるとともに、このレバー119の中間部下面
に立設されているピン113が溝112を貫通してい
る。したがって、スライドプレート111が往復動する
の連動してピン113を介してレバー119が矢印D4
方向に揺動し、縦ルーバVRは図5の(a)、(b)、
(c)、(d)の向きに繰り返し動作可能とされてい
る。
【0014】スライドプレート111の下面には導電性
のブラシ121が設けられ、基板122上には導電パタ
ーンと非導電パターンからなる位置検出パターン123
が敷設され、スライドプレート111が往復動するとき
ブラシ121が位置検出パターン123上を摺動する。
本実施例では、縦ルーバVRを図5の(a)と(b)と
の間で動作させるスイングモード、図5(a)のスポッ
トモード、図5(b)のワイドモードが設定可能とされ
ており、スライドプレート111が図5(a)に対応す
る位置に到達した時と、スライドプレート111が図5
(b)に対応する位置に到達した時とを検出するよう
に、位置検出パターン123の形状が定められている。
すなわち、たとえばスイングモードが設定されている時
には、縦ルーバVRが図5(a)から(b)に対応する
位置まで動作すると、スライドプレート111に設けら
れたブラシ121と位置検出パターン123の接触関係
から縦ルーバVRが図5の(b)の向きになったことが
検出され、モータ116が逆転される。また、モータ1
16の逆転により縦ルーバRVが図5(b)から(a)
に対応する位置まで動作すると、スライドプレート11
1に設けられたブラシ121と位置検出パターン123
の接触関係から縦ルーバVRが図5の(a)の向きにな
ったことが検出され、モータ116が正転される。
【0015】(2)副空調装置 (2.1)シートヒータ,シートファン,トリムヒータ 図2において、符号210,220,230および25
0はそれぞれシートヒータ,シートファン,トリムヒー
タ、およびステアリングヒータを示し、これらシートヒ
ータ210,シートファン220,トリムヒータ230
およびステアリングヒータ250により副空調装置が構
成される。図6はシートヒータ210,シートファン2
20,トリムヒータ230を詳細に示す斜視図であり、
運転席のシートSTの座部内にはシートヒータ210と
シートファン220aが、またシートバックSB内には
シートファン220bが配設され、さらに運転席ドアト
リムDT内にはトリムヒータ230が配設されている。
これらのシートヒータ210,トリムヒータ230は、
たとえばニクロム線を図示のようにシート外皮内やトリ
ム外皮内に配設して構成され、ニクロム線の全長を切換
えることによって強弱運転が選択されて発熱量が調節さ
れる。なお、面状発熱体を用いてもよい。図2では図示
を省略するが、助手席シートにも同様にしてシートヒー
タ210とシートファン220a,220bが配設さ
れ、助手席ドアトリム内にはトリムヒータ230が配設
される。なお、図2,図6の符号SCUはシートヒータ
210,シートファン220a,220b,トリムヒー
タ230を制御するコントローラである。
【0016】さらに図2,図6において、240は操作
パネルであり、ヒータ作動スイッチ241と、ファン作
動スイッチ242と、オートシート温調スイッチ243
とが配設されている。ヒータ作動スイッチ241をオン
操作するごとに、シートヒータ210,トリムヒータ2
30はそれぞれ弱運転→強運転→運転停止(オフ)を繰
り返す。同様に、ファン作動スイッチ242をオン操作
するごとに、シートファン220a,220bはそれぞ
れ弱運転→強運転→運転停止(オフ)を繰り返す。これ
らのスイッチ241,242の近傍には表示灯244a
〜244dが設けられ、弱運転および強運転に応じてこ
れらの表示灯が点灯する。また、オートシート温調スイ
ッチ243をオン操作するごとに、シートヒータ21
0,シートファン220a,220b,トリムヒータ2
30は自動運転(シート温調オートモード)→自動運転
停止(オフ)となり、自動運転が開始されるとスイッチ
243の近傍に配設された表示灯245が点灯する。
【0017】(2.2)ステアリングヒータ 図2において符号250はステアリングヒータであり、
図7に詳細を示すように、ステアリングハンドルSHの
対向する2ヵ所に埋設されたヒータ素子251,252
を備えている。これらのヒータ素子251,252は、
ハンドルが装着されるステアリングシャフトの先端部に
設けたリング接点253を介して通電される。ヒータ素
子251,252の発熱量は通電量により調節されて強
弱運転が行なわれる。また図7に示すように、インスト
ルメントパネルIPにはステアリングヒータスイッチ2
61が設けられたステアリングヒータ操作パネル260
が配設されている。このスイッチ261をオン操作する
ごとに、ステアリングヒータ250は、オート運転(ス
テアリングヒータオートモード)→弱運転→強運転→運
転停止(オフ)を繰り返し、各運転状態に応じて表示灯
262a〜262cがそれぞれ点灯する。
【0018】(3)全体の制御系 さらに図2において、符号280は主空調装置と副空調
装置とを統合制御するための制御回路であり、この制御
回路280は、CPU、ROM、RAM、その他の周辺
回路からなり、後述する各種スイッチやセンサから種々
の信号を入力し、各種アクチュエータへ制御信号を出力
する。図8はこの制御回路280を含む装置全体の制御
系を示す概略構成図である。この制御回路280の入力
側には、上述したシートヒータ・トリムスイッチ24
1、シートファンスイッチ242、オートシート温調ス
イッチ243、ステアリングヒータスイッチ261の他
に、次の各種スイッチが接続される。
【0019】(1)統合空調スイッチ281 このスイッチ281がオンされると統合オートモードに
入り、主空調装置と副空調装置が車室内外の熱負荷など
に応じて総合的に制御される。基本的な動作は後述す
る。なお、以下でこのスイッチ281をオートTACS
(Total Air Conditioning System)スイッチと呼ぶ。 (2)主空調装置用各種スイッチ群20 主空調装置用の各種スイッチ群20は、図9に詳細を示
すように、インストルメントパネルIPの主空調用装置
パネル20Pに設けられ、エアコンスイッチ21と、O
FFスイッチ22と、吹出し口スイッチ23と、吸込み
口スイッチ24a,24bと、ファンスイッチ25と、
デフスイッチ26と、温度設定ダイアル27と、エコノ
ミスイッチ28と、フレッシュベントスイッチ30とを
有する。なお、29は主空調装置の設定状態を表示する
表示部である。
【0020】エアコンスイッチ21がオンされるとエ
アコンオートモードに入り、手動選択された各種モード
をキャンセルするとともに、コンプレッサを常にオン状
態にして温度制御や吹出し口制御などの自動運転を行
う。 エコノミスイッチ28は、エコノミモードI、エコノ
ミモードII、エコノミモードオフのいずれかを選択する
ためのスイッチであり、エコノミモードIでは、手動選
択された各種モードをキャンセルするとともに、コンプ
レッサの稼働率を熱負荷状態や運転状態に応じて制御
し、かつ温度制御や吹出し口制御などの自動運転を行
う。エコノミモードIIでは、手動選択された各種モード
をキャンセルするとともに、コンプレッサを常にオフ
し、温度制御や吹出し口制御などの自動運転を行う。 OFFスイッチ22は、ファンおよびコンプレッサを
停止させるためのスイッチである。 吹出し口スイッチ23は、吹出し口をベント、バイレ
ベル、フットのいずれかに設定するためのスイッチであ
る。 吸込み口スイッチ24a,24bは、吸込み口を外気
導入あるいは内気循環に設定するためのスイッチであ
る。 ファンスイッチ25は、ファン速度を1速〜4速のい
ずれかに設定し、またはオフするためのスイッチであ
る。 デフスイッチ26は、吹出し口をデフにするためのス
イッチである。 温度設定ダイアル27は、車室内の所望な温度を設定
するためのスイッチである。 フレッシュベントスイッチ30は、強制的にフレッシ
ュベントドア16を100%開いて、フレッシュベント
通路からの冷気をヒータユニット10側から送られてく
る空気と合流させてベント吹出し口から吹出させるモー
ドを選択するスイッチである。
【0021】図8の制御回路280には図10に示すよ
うに次のセンサ群40も接続されている。 外気温度Tambを検出する外気温センサ41 車室内温度Tincを検出する室内温度センサ42 日射量Qsunを検出する日射センサ43 エバポレータ4下流の空気温度(以下、吸込温度とい
う)Tintを検出する吸込温度センサ44 エアミックスドア11の開度Xを検出するエアミック
スドア開度センサ45 エンジン冷却水温Twを検出する水温センサ46 車速を検出する車速センサ47 フレッシュベントドア16の開度Xfを検出するフレ
ッシュベントドア開度センサ48
【0022】図8の制御回路40には図11に示すよう
に次の主空調用アクチュエータ群50も接続されてい
る。 インテークドアを切換えて外気導入と内気導入を選択
するインテークドアアクチュエータ54 エアミックスドアの開度を制御するエアミックスドア
アクチュエータ55 ベント吹出し口を開閉するベントドアアクチュエータ
51 フット吹出し口を開閉するフットドアアクチュエータ
52 デフロスタ吹出し口を開閉するデフロスタドアアクチ
ュエータ53 ブロアファンを駆動するブロアファンモータ9 コンプレッサをオン・オフする電磁クラッチ15 フレッシュベントドア16を開閉するフレッシュベン
トドアアクチュエータ56
【0023】再び図8において、制御回路280にはさ
らに上述の可変ベント用モータ16、ステアリングヒー
タ素子251,252が接続される他、シートコントロ
ーラSCUも接続されている。このシートコントローラ
SCUの出力側には、シートヒータ210,トリムヒー
タ230.シートファン220がそれぞれ接続されてい
る。シートヒータ210は一対のヒータ素子210a,
210bを、トリムヒータ230は一対のヒータ素子2
30a,230bをそれぞれ有し、弱運転時には下流側
のヒータ素子210bと230bとが通電される。
【0024】制御回路280は、これらの各センサ、各
スイッチから入力された各種情報に基づいて、各種アク
チュエータを駆動制御して空気の吸込口や吹出口および
吹出し温度あるいはコンプレッサのオン・オフを適切に
制御する。さらに、ブロアファンモータ9を駆動制御し
てブロアファンの風量を適切に制御するとともに、副空
調装置の各アクチュエータも制御する。
【0025】(4)実施例の動作 次に実施例の動作を説明する。 (4.1)基本フローチャート 図12は主空調装置と副空調装置とを統合制御するため
の基本の処理手順を示す図であり、制御回路280のC
PUで実行される。ステップS1において、オートTA
CSスイッチ281がオフ→オン(統合オートモード)
に操作されたと判定されると、ステップS2において、
風量マニュアルフラグ、吹出口マニュアルフラグ、吸込
口マニュアルフラグ、コンプレッサマニュアルフラグ
(このフラグはエコノミスイッチ28によりエコノミモ
ードIまたはモードIIが設定されている時にセットされ
る)、可変ベントマニュアルフラグがそれぞれオフされ
るとともに、主空調装置用オフフラグもオフされる。ま
たステップS3において、シートヒータマニュアルフラ
グ、トリムヒータマニュアルフラグ、シートファンマニ
ュアルフラグ、シートヒータ用オフフラグ、トリムヒー
タ用オフフラグ、シートファン用オフフラグもそれぞれ
オフされる。さらにステップS4において、ステアリン
グヒータマニュアルフラグ、ステアリングヒータ用オフ
フラグもそれぞれオフされる。
【0026】次いでステップS5に進み、エアコン(A
/C)スイッチ21がオフ→オン(エアコンオートモー
ド)に操作されたと判定されると、あるいはエコノミス
イッチ28によりエコノミモードがオフからモードIに
されたと判定されると、ステップS6において、風量マ
ニュアルフラグ、吹出口マニュアルフラグ、吸込口マニ
ュアルフラグ、コンプレッサマニュアルフラグ、可変ベ
ントマニュアルフラグがそれぞれオフされる。ステップ
S13でエコノミモードがモードIからモードIIにされ
たと判定されると、ステップS14において、風量マニ
ュアルフラグ、吹出口マニュアルフラグ、吸込口マニュ
アルフラグ、可変ベントマニュアルフラグがそれぞれオ
フされる。
【0027】その後ステップS7において、オートシー
ト温調スイッチ243がオフ→オン(シート温調オート
モード)に操作されたと判定されると、ステップS8に
おいて、シートヒータマニュアルフラグ、トリムヒータ
マニュアルフラグ、シートファンマニュアルフラグがそ
れぞれオフされる。また、ステップS9において、ステ
アリングヒータスイッチ261がオフ→オン(ステアリ
ングヒータオートモード)に操作されたと判定される
と、ステップS10でステアリングヒータマニュアルフ
ラグがオフされる。
【0028】次にステップS11に進み、各マニュアル
スイッチがオフ→オンに操作されたかを判定し、ステッ
プS12において、オフ→オンに操作されたマニュアル
スイッチのマニュアルフラグがオンされる。また、ステ
ップS20でオートエアコン制御フローを実行し、ステ
ップS40で可変ベント制御フローを実行し、ステップ
S60でシート温調制御フローを実行し、ステップS8
0でステアリングヒータ制御フローを実行する。これら
の各制御フローの詳細は後述する。なお、以上の各フラ
グは各スイッチや各モードの識別子として以下の制御フ
ローで使用される。
【0029】(4.2)オートエアコン制御フロー 図13は制御回路280のCPUで実行されるオートエ
アコン制御を示すフローチャートである。ステップS2
1では初期設定を行い、通常のオートエアコンモードに
おいては、例えば設定温度Tptcを25℃に初期設定
する。ステップS22では各センサからの各種情報を入
力する。これらの各センサのデータ情報を具体的に説明
すると、外気温度Tambは外気温センサ41から、車
室内温度Tincは室内温度センサ42から、日射量Q
sunは日射センサ43から、吸込温度Tintは吸込
温度センサ44から、エアミックスドア開度Xはエアミ
ックスドア開度センサ45から、エンジン水温Twは水
温センサ46から、フレッシュベントドア開度Xfはフ
レッシュベントドア開度センサ48からそれぞれ与えら
れる。なお、設定温度Tptcは温度設定ダイアル27
から与えられる。
【0030】次にステップS23では、外気温センサ4
1から得られる外気温度Tambに対して他の熱源から
の影響を除き、現実の外気温度に相当した値Tamに処
理する。次にステップS24では日射センサ43からの
光量としての日射量情報Qsunを以降の換算に適した
熱量としての値Q'sunに処理する。ステップS25
では温度設定ダイアル27で設定された設定温度Tpt
cを外気温度に応じて補正した値T'ptcに処理す
る。これらの制御フローは省略する。
【0031】ステップS26では T'ptc,Tin
c,Tam,Q'sunから目標吹出温度Xmを算出す
ると共に、この目標吹出温度Xmと実際の吹出温度との
偏差に応じてエアミックスドア11の制御開度を算出す
る。ステップS27ではコンプレッサ2を後述するよう
に制御する。ステップS29では各吹出口を制御する。
ステップS31では吸込口、即ち、外気導入口7aおよ
び内気導入口7bの選択切換を制御する。ステップS3
3ではブロアファン9を制御することにより、吹出口か
らの風量を制御する。以下、これらの制御フローを詳細
に説明する。
【0032】(4.3)エアミックスドア制御開度算出
フロー 図14はエアミックスドア制御開度算出フローを示す。
ステップS261で定数A、B、C、D、E、F、Gを
初期化し、ステップS262でエアミックスドア開度セ
ンサ45からの信号により現在のエアミックスドア開度
Xを入力する。次いでステップS263において、図示
の式に基づいて、目標吹出温度Xmと実際の吹出し温度
との偏差Sを求める。そしてステップS264におい
て、この偏差Sを所定値Soと比較する。S<−Soの
場合、ステップS265でエアミックスドア開度をコー
ルド側すなわちヒータユニット10を通過する空気流量
が少なくなるように閉じ側にする。S>+Soの場合、
ステップS266でエアミックスドア開度をホット側、
すなわちヒータユニット10を通過する空気流量が多く
なるようエアミックスドアを開き側にする。−So≦S
≦+Soの場合、ステップS267で現状の開度をその
まま保持する。
【0033】(4.4)コンプレッサ制御フロー 図15はコンプレッサ制御フローを示す。ステップS2
71でファン電圧が出力されていないと判定されると、
ステップS282に進んでコンプレッサをオフする。フ
ァン電圧が出力されていると判定されるとステップS2
72に進み、デフスイッチ26の状態が判定される。デ
フスイッチ25がオフならばステップS273でエコノ
ミモードIIか否かが判定される。エコノミモードIIなら
ばステップS282でコンプレッサをオフする。デフス
イッチ26がオンの場合、およびエコノミモードIIでな
い場合にはステップS274に進み、補正された外気温
度Tamによりコンプレッサのオン・オフを決定する。
具体的には、外気温度Tamがたとえば−1度以下にな
るとコンプレッサをオフし、2度以上になるとコンプレ
ッサをオンするようにしてコンプレッサを凍結から保護
する。
【0034】ステップS275でコンプレッサOFFと
判定されるとステップS282でコンプレッサをオフ
し、コンプレッサONと判定されると、ステップS27
6でエコノミモードIが設定されているかを判定し、エ
コノミモードIでないと判定されると(すなわち、この
場合、エアコンスイッチ21がオンされてオートエアコ
ンモードが設定されているか、あるいはTASCスイッ
チ281がオンされて統合オートモードが設定されてい
る)ステップS281に進んでコンプレッサをオンし、
エコノミモードIであると判定されるとステップS27
7に進む。ステップS277では現在設定されている吸
込み口の状態を判定し、内気循環状態(RECと呼ぶ)
か20%FRESH(外気導入口が20%開口し、内気
導入口が80%開口する状態)であれば、ステップS2
81でコンプレッサをオンする。外気導入(FRESH
と呼ぶ)ならばステップS278において、実吹出し温
度Xamを次式で算出する。 Xam=(FX+G)(82−Tint)+Tint そしてステップS279に進み、実吹出し温度Xamと
補正後の外気温度Tamとの偏差に基づいてコンプレッ
サのオン・オフを決定し、ステップS280でコンプレ
ッサOFFと判定されるとステップS282でコンプレ
ッサをオフし、コンプレッサONと判定されるとステッ
プS281でコンプレッサをオンする。なお、ステップ
S279において、T1>T2であり、実吹出し温度X
amよりもTamがT2度以上高い時はコンプレッサを
オンし、実吹出し温度XamよりもTamがT1度以上
高い時はコンプレッサをオフする。これらのステップS
276〜S282がエコノミモードIによるコンプレッ
サの稼働率運転である。
【0035】(4.5)吹出し口制御フロー 図16および図17は吹出し口制御フローを示す。ステ
ップS291で定数H、I、J、Kを設定し、ステップ
S292で吹出し口スイッチ23がオンされているか判
定し、オンされている場合には、ステップS303に進
む。このステップS303でベントと判定されるとステ
ップS299でドアアクチュエータを駆動して吹出し口
をベントに設定する。ベントでない場合にはステップS
304に進み、バイレベルか判定し、バイレベルならば
ステップS300でドアアクチュエータを駆動して吹出
し口をバイレベルに設定する。ステップS304でバイ
レベルでない場合には、ステップS305でデフフット
か判定し、デフフットならばステップS301に進ん
で、ドアアクチュエータを駆動して吹出し口をデフフッ
トに設定する。ステップS305でデフフットでないと
判定されると、ステップS302に進んでドアアクチュ
エータを駆動して吹出し口をデフに設定する。
【0036】一方、ステップS292で吹出し口スイッ
チ23がオフと判定されると、ステップS293におい
て、目標吹出し温度Xmを次式で求める。 Xm=(FX+G)(82−Tint)+Tint+S ただし、F,Gは定数、Xはエアミックスドアの実開
度、Sはエアミックスドアの制御開度値 そして、ステップS294において、求められた目標吹
出し温度Xmに基づいて吹出し口を決定する。すなわ
ち、ステップS294に示すように定数H、I、J、K
に応じて予め定められている吹出し口のいずれかを決定
する。そして、ステップS295において、決定された
吹出し口がベントか判定し、ベントならばステップS2
99で吹出し口をベントに設定する。ベントでないとき
はステップS296でバイレベルか判定し、バイレベル
のときは、ステップS300で吹出し口をバイレベルに
設定する。バイレベルでないときにはステップS297
に進み、外気温度Tamに基づいて吹出し口をデフにす
るか、デフフットにするかを決定し、デフならばステッ
プS298からステップS302に進み吹出し口をデフ
に設定する。デフフットならばステップS298からス
テップ301に進み、吹出し口をデフフットに設定す
る。なお、H<I<J<Kであり、目標吹出し温度Xm
が低い時はベント、高い時はデフあるいはデフフット、
中間温度のときはバイレベルとされる。
【0037】ステップS299〜ステップS302によ
り吹出し口が決定されると、図17に示すステップS3
71に進み、フレッシュベントスイッチ30がオンされ
ているかを判定し、オンされていればステップS372
に進み、フレッシュベントドア16を全開(フレッシュ
ベントドア開度Xf=100%)する。フレッシュベン
トスイッチ30がオフの時には、ステップS373に進
み、ベント吹出し口が設定されているか判定し、そうで
あればステップS374においてエアミックスドア11
の開度Xが4%未満が判定する。
【0038】ここで、エアミックスドア開度Xが0%の
とき、エバポレータからの冷気の全量はヒータユニット
10を通らずに吹出し口に流れる。これをフルクールと
呼ぶ。エアミックスドア開度Xが100%のとき、エバ
ポレータからの冷気の全量はヒータユニット10で加熱
されて吹出し口に流れる。これをフルホットと呼ぶ。ス
テップS374が肯定される時、つまりフルクール近傍
の時は、ステップS375でファン電圧Vf’が電源電
圧Vaccに等しいか判定し、等しければステップS3
72でフレッシュベントドアを全開する。
【0039】ステップS373でベント吹出し口が設定
されていないと判定されるとステップS376でバイレ
ベルか判定し、バイレベルでなければステップS377
に進んでフレッシュベントドア16を全閉(Xf=0
%)する。バイレベルならばステップS378に進み、
エアミックスドア開度Xに応じて開度A,Bを決定す
る。ステップS379で開度Aと判定されるとステップ
S377でフレッシュベントドア16を全閉し、開度B
と判定されるとステップS380で、フレッシュベント
ドア開度Xf=25.5%としてフレッシュベントドア
16を1/4程度開く。
【0040】このように、フレッシュベントスイッチ3
0がオンされているとフレッシュベントドア16が全開
され、フレッシュベントスイッチ30がオフの時は、吹
出し口がベントに設定され、エアミックスドア11がほ
ぼフルクールであり、かつファン電圧Vf’が電源電圧
である時にフレッシュベントドア16が全開され、吹出
し口がベントでもバイレベルでもない時はフレッシュベ
ントドア16は全閉され、バイレベルの時には、エアミ
ックスドア開度Xがほぼフルホットであればフレッシュ
ベントドア16は全閉され、それ以外の時はフレッシュ
ベントドア16が約1/4開かれる。
【0041】(4.6)吸込み口制御フロー 図18は吸込み口制御フローを示す。ステップS311
でイグニッションスイッチがオフ→オンに操作されたと
判定されると、ステップS318で吸込み口を外気導入
に設定する。ステップS311が否定されると、ステッ
プS312でデフスイッチ26がオフ→オンに操作され
たかを判定し、肯定されるとステップS318で吸込み
口を外気導入に設定する。ステップS312が否定され
るとステップS313に進み、吸込み口スイッチ24a
により内気循環が指示されているかを判定する。内気循
環が指示されていればステップS319において、外気
温度が低いことによりコンプレッサがオフしているか
(図15のステップS275がオフと判定する場合)を
判定する。オンならばステップS320で吸込み口を内
気循環に設定する。ステップS319でコンプレッサが
オフと判定されるとステップS318に進み、吸込み口
を外気導入に設定する。
【0042】ステップS313で内気循環が指示されて
いないと判定される場合には、ステップS314で外気
導入が指示されているかを判定し、肯定されるとステッ
プS318に進んで吸込み口を外気導入に設定する。ス
テップS314で外気導入が指示されていないと判定さ
れるとステップS315に進み、目標吹出し温度Xmに
基づいて設定すべき吸込み口を決定する。なお、T21
<T22<T23<T24である。そして、決定された
吸込み口状態に応じてステップS316からステップS
317、S318、S320に進み、それぞれ、20%
外気導入、外気導入、内気循環に吸込み口を設定する。
【0043】(4.7)風量制御フロー 図19は風量制御フローを示す。ステップS331でオ
フスイッチ22がオンと判定されると、ステップS34
9でブロアファンモータ9とコンプレッサ2の駆動を停
止する。オフスイッチ22がオフならば、ステップS3
32でマニュアルファンスイッチ25がオンされている
かを判定し、オンされていればステップS341に進
み、1速が指示されていると判定されるとステップS3
44でファン電圧Vf’を5Vに設定してステップS3
48で出力する。2速が指示されていればステップS3
42からステップS345に進み、ファン電圧Vf’を
8.5Vに設定してステップS348で出力する。3速
が指示されていればステップS343からステップS3
46に進み、ファン電圧Vf’を10.5Vに設定して
ステップS348で出力する。さらに、4速が指示され
ていればステップS347に進み、ファン電圧Vf’を
12Vに設定してステップS348で出力する。
【0044】ステップS332でファンスイッチ25が
オフと判定されると、ステップS333でデフスイッチ
26がオンか判定し、オフならばステップS334で吹
出し口が現在ベントに設定されているかを判定する。ベ
ントに設定されていない場合にはステップS335に進
み、エンジン水温Twが45度未満でかつ補正後の外気
温度Tamが15度未満かを判定し、ステップS335
が肯定されるときはステップS338に進み、さらにエ
ンジン水温Twが30度未満かを判定する。30度未満
の場合にはステップS340に進み、ファンモータ9を
90秒間停止させる。ステップS338でエンジン水温
Twが30度以上と判定される場合にはステップS33
9に進み、ファン電圧Vf’をまず5Vに設定し、時間
t20が経過するまでに徐々に12Vまで増加させる。
このステップS338〜340はファンの低水温起動制
御である。
【0045】ステップS335が否定される場合、ステ
ップS333でデフスイッチ26がオンと判定された場
合、およびステップS334でベントに設定されている
と判定された場合には、ステップS336に進み、定数
L、M、N、Pのそれぞれに目標吹出し温度Xm1〜X
m4を設定してステップS337に進む。ステップS3
37では、ステップS336で設定された目標吹出し温
度Xmとファン電圧Vf’の関係のグラフに基づいて、
先のステップS293(図16)で演算された目標吹出
し温度Xmを用いてファン電圧Vf’が決定され、その
ファン電圧Vf’がステップS348で出力される。
【0046】(4.8)可変ベント制御フロー 図20は可変ベント制御フローを示す。ステップS40
1で車室内温度Tint、補正後の日射量Q’sun、
ファン電圧Vf’、車速Vおよび吹出し口モードを読み
込む。ステップS402で可変ベントマニュアルフラグ
がオンと判定される場合にはステップS411に進み、
可変ベントスイッチ125で可変ベントがオフされてい
るかスイングモードに設定されているかを判定する。オ
フに設定されていれば、ステップS416に進んで可変
ベント用モータ116を停止させる。スイングモードに
設定されていれば、ステップS412において現在の吹
出し口がベントまたはバイレベルに設定されているかを
判定し、肯定されるとステップS413において、ファ
ン電圧Vf’が0よりも大きいかを判定する。ファン電
圧Vf’が0よりも大きければステップS414で縦ル
ーバVRをスイングさせるべくモータ116を起動す
る。
【0047】ステップS413でファン電圧Vf’が0
以下であると判定された時は、ステップS415に進
み、車速が80Km/hを越えていて、かつ、吸込み口
ドアが外気導入に設定されているかを判定し、肯定され
るとステップS414で同様にモータ116を起動す
る。これは、ファンが停止状態でも、吸込み口のラム圧
が高く大量の空気が外気導入口から吸込まれる運転状態
では可変ベントをスイングモードに設定するものであ
る。車速が80Km/h以下、または吸込み口ドアが外
気導入に設定されていないと判定される場合には、ステ
ップS416でモータ116を停止させる。ステップS
411で作動モードがオフの場合、あるいはステップS
412で吹出し口がベントまたはバイレベルと判定され
ない場合にもステップS416でモータ116を停止さ
せる。
【0048】ステップS402で可変マニュアルフラグ
がオフと判定されると、ステップS403で現在の吹出
し口がベントまたはバイレベルかを判定し、否定される
とステップS416で可変ベント用モータ116を停止
させる。現在の吹出し口がベントまたはバイレベルであ
れば、ステップS404でファン電圧Vf’が0より大
きいかを判定し、肯定されるとステップS405で、日
射量Q’sun と車室内温度Tincに応じて予め定
められている可変ベントモードのグラフから、スポッ
ト、スイング、ワイドのいずれかの作動モードを決定す
る。そして、ステップS407で作動モードを判定し、
その判定結果に応じてステップS408、S409、S
410にそれぞれ進んで、可変ベントの縦ルーバVRを
スポット位置に固定し、あるいは縦ルーバVRをスイン
グさせ、あるいは縦ルーバVRをワイド位置で固定す
る。
【0049】なお、ステップS404からステップS4
06に進んだ時は、車速が80Km/hを越えていて、
かつ、吸込み口ドアが外気導入に設定されていると判定
されると、ファン電圧Vf’が0以下でもステップS4
05に進んで可変ベントの作動モードを設定する。
【0050】このような可変ベント制御フローにおいて
は、TACSスイッチ281が操作されて統合オートモ
ードが設定されている時、エアコンスイッチ21が操作
されてオートエアコンモードが設定されている時、また
は、エコノミスイッチ28の操作によりエコノミモード
IあるいはIIが設定されている時は、制御回路280で
演算されたファン電圧Vf’が0以下であっても、車速
が80km/h以上で外気導入モードであれば、Q’s
unとTincで決定される配風モードに応じて可変ベ
ント機構110が駆動される。また、可変ベントスイッ
チ215が操作されてスイングモードが設定されている
時は、制御回路280で演算されたファン電圧Vf’が
0以下であっても、車速が80km/h以上で外気導入
モードであれば可変ベント機構110はスイングモード
で駆動される。
【0051】(4.9)シート温調制御フロー 図21および図22はシート温調制御フローを示す。ス
テップS601で車室内温度Tinc、目標吹出し温度
Xm、エンジン水温Tw、およびフレッシュベントドア
開度Xfを読み込み、ステップS602において、シー
トヒータ210、トリムヒータ230、シートファン2
20の各マニュアルフラグがオンか否かを判定する。マ
ニュアルフラグがオンの場合にはステップS605に進
み、マニュアルで指示されている作動モードを上述した
各フラグにより判定し、この作動モードがオフならば、
ステップS618に進んでシートヒータ210、トリム
ヒータ230、シートファン220を停止させる。ステ
ップS605でオフ以外の作動モードが判定されると、
ステップS619に進み、マニュアルで指示された作動
モードにしたがって(セットされている各フラグにした
がって)シートヒータ210、トリムヒータ230、シ
ートファン220を駆動する。
【0052】ステップS602でマニュアルフラグがオ
フと判定される場合には、ステップS603に進み、ス
テップS601で読み込まれた車室内温度Tincに基
づいてオート作動モード(以下、TACSモードと呼
ぶ)をA〜Eのいずれのモードにすべきかを決定する。
そして、ステップS604において、決定されたTAC
Sモードを判定し、モードEの場合にはステップS60
7に進み、目標吹出し温度Xmがa未満と判定される
と、ステップS609においてシートファン220を強
運転する。目標吹出し温度Xmがa以上である場合、お
よびステップS604でモードDと判定された場合に
は、ステップS608に進み、目標吹出し温度Xmがb
未満かを判定し、b未満の場合にはステップS610で
シートファン220を弱運転する。目標吹出し温度Xm
がb以上である場合にはステップS611においてシー
トファン220を停止させる。
【0053】ステップS604において、TACSモー
ドがA、B、Cのいずれかである場合には、ステップS
606に進んでシートファン220を停止させ、その
後、ステップS612に進む。このステップS612に
おいて、再度、TACSモードを判定し、Aモードの場
合には、ステップS613で目標吹出し温度Xmがcを
越えていると判定され、かつ、ステップS621でフレ
ッシュベントドア開度Xfが0%(フレッシュベントド
ア16が全閉)と判定されると、ステップS615でシ
ートヒータ210、トリムヒータ230を強運転する。
ステップS621でXf=0と判定されるとステップS
616でシートヒータ210、トリムヒータ230を弱
運転する。
【0054】ステップS612でBモードと判定される
場合には、ステップS614で目標吹出し温度Xmがd
を越えていると判定され、かつ、ステップS622でフ
レッシュベントドア開度Xfが0%(フレッシュベント
ドア16が全閉)と判定されると、ステップS616で
シートヒータ210、トリムヒータ230を弱運転す
る。またステップS622が否定されると、ステップS
617でシートヒータ210、トリムヒータ230を停
止させる。さらにステップS612でCモードと判定さ
れる場合には、ステップS617に進んでシートヒータ
210、トリムヒータ230を停止させる。TACSモ
ードがAモードのとき、目標吹出し温度Xmがc以下で
dより大きい時は、ステップS622でフレッシュベン
トドア開度Xfが0%(フレッシュベントドア16が全
閉)と判定されるとステップS616でシートヒータ2
10とトリムヒータ230を弱運転し、目標吹出し温度
Xmがc以下でかつd以下のときにはステップS617
でシートヒータ210およびトリムヒータ230を停止
する。なお、Xmと比較されるa〜dはa<b<c<d
であり、cはbに対して充分に大きい。
【0055】(4.10)ステアリングヒータ制御フロ
ー 図23はステアリングヒータ制御フローを示す。ステッ
プS801において、車室内温度Tincと目標吹出し
温度Xmを読み込み、ステップS802でマニュアルフ
ラグがオンしているかを判定する。マニュアルフラグが
オンしていると判定される場合にはステップS812に
進み、マニュアルで操作されるステアリングヒータスイ
ッチ261により指示されている作動モードを上記各フ
ラグにより判定する。オフの場合にはステップS811
でステアリングヒータ素子251、252への通電を停
止する。オフ以外の場合には、ステップS813におい
て、マニュアルで指示されている作動モードにしたがっ
て(上記各フラグにしたがって)ステアリングヒータ素
子251、252を駆動する。
【0056】ステップS802において、マニュアルフ
ラグがオフと判定される場合には、ステップS803に
進み、車室内温度Tincに基づいてTACSモードを
決定し、ステップS804において決定されたTACS
モードを判定する。Aモードと判定される場合にはステ
ップS806に進み、目標吹出し温度Xmがcを越えて
いるかを判定し、cを越えていればステップS807で
フレッシュベントドア開度Xfが0%(フレッシュベン
トドア16が全閉)と判定されると、ステップS809
でステアリングヒータ素子251、252を強運転す
る。ステップS807が否定されると、つまりフレッシ
ュベントドア16が開いているときは、ステップS81
0でステアリングヒータ素子251,252を弱運転す
る。ステップS204でBモードと判定される場合に
は、ステップS805において目標吹出し温度Xmがd
を越えているかを判定し、dを越えていればステップS
808でフレッシュベントドア開度Xfが0%(フレッ
シュベントドア16が全閉)と判定されると、ステップ
S810でステアリングヒータ素子251、252を弱
運転する。ステップS808が否定されると、つまりフ
レッシュベントドア16が開いているときは、ステップ
S811でステアリングヒータ素子251,252を停
止する。ステップS804でCモードと判定される場合
には、ステップS809でステアリングヒータ素子25
1、252を停止する。なお、ステップS806で目標
吹出し温度Xmがc以下と判定されるとステップS80
5に進み、ステップS805で目標吹出し温度Xmがd
以下と判定されると、ステップS811に進む。
【0057】以上のようなシート温調制御とステアリン
グヒータ制御によれば、フレッシュベントドア16が少
しでも開いているときには、全閉時に比べて各ヒータの
駆動能力が低減される。したがって、フレッシュベント
モードを選択する効果がヒータで損われることがない。
【0058】このような空調装置によれば、次のような
操作が可能となる。 (1)TACSスイッチ281を操作するだけで、主空
調装置と副空調装置とを総合的に制御できる。具体的に
は、主空調装置はたとえば特開平1−254418号公
報などに従来から知られている手順により、車室内が設
定温度Tptcになるように吹出し温度が自動制御され
るとともに、車両熱負荷や運転状態に応じて吹出し口、
吸込み口、吹出し風量が自動制御される。一方、副空調
装置は、検出された車室内温度Tincと制御回路28
0で演算される目標吹出し温度Xmを用いて制御され
る。具体的には、車室内温度Tincに基づいてTAC
Sモードを決め、さらに各TACSモードに応じて決め
られた基準温度a〜dと目標吹出し温度Xmとを比較す
ることにより、シートヒータ210、トリムヒータ23
0、ステアリングヒータ250、シートファン220の
運転状態を、強、弱、停止に自動制御する。なお、上述
したように、フレッシュベントドアが開いているときは
各ヒータの駆動能力は低減される。
【0059】(2)また、TACSスイッチ281がオ
フのときには、主空調装置および副空調装置をそれぞれ
単独でも自動運転できる。主空調装置の単独自動運転は
従来から知られているように、エアコンスイッチ21を
オンするか、エコノミスイッチ28でエコノミモードI
またはモードIIを設定することにより、従来と同様に実
行される。なお、エコノミモードIIが設定されるとコン
プレッサはオフされる。また、副空調装置のシートヒー
タ、トリムヒータ、シートファンの自動運転は、オート
シート温調スイッチ243をオンすることにより、TA
CSスイッチ281による自動運転と同様に行われる。
また、ステアリングヒータ250の自動運転は、ステア
リングヒータスイッチ261をオンすることにより、T
ACSスイッチ281による自動運転と同様に行われ
る。したがって、これらの各自動運転モードにおいて
も、フレッシュベントドアが開いている状態では各ヒー
タの駆動能力が低減される。
【0060】以上の実施例の構成において、フレッシュ
ベント通路14が第2の通路を、フレッシュベントドア
16が開閉手段を、制御回路280が副空調装置制御手
段を構成する。なお詳しくは、図20〜図23の手順が
副空調装置制御手段を構成する。
【0061】本発明は、以上説明した主空調装置の制御
処理や副空調装置の制御処理になんら限定されるもので
はなく、種々の処理方式が採用可能である。また、主空
調装置のコンプレッサは可変容量型でもよく、この場合
の稼働率運転は吐出容量を低減して行なわれる。さら
に、副空調装置を上記実施例以外の装置で構成してもよ
く、副空調装置の構成は実施例になんら限定されない。
さらにまた、自動運転モード時に使用される熱負荷情報
なども上記実施例に限定されない。また、以上の実施例
では、副空調装置を制御するために使用される制御パラ
メータを主空調装置と同一のものを用いたが、空調装置
と副空調装置との総合的な温度調整が容易に行われて車
室内温度が最適値に制御できれば、必ずしも同一のパラ
メータを使用する必要はない。
【0062】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ヒータユニットをバイパスする通路(フレッシュ
ベント通路)が開かれている時には開かれていないとき
に比べて、副空調装置をその暖房能力を低減して運転す
るようにしたので、運転者あるいは空調装置が意図する
温度調整が適切に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図
【図2】本発明に係る空調装置の一実施例の全体構成図
【図3】主空調装置の冷凍サイクルを示す図
【図4】可変ベント機構を説明するもので、(a)はベ
ント近傍を示す斜視図、(b)は縦ルーバ駆動機構の斜
視図
【図5】可変ベントの配風状態を示す図
【図6】シートヒータ、トリムヒータ、シートファンを
示し、(a)が斜視図、(b)が操作パネルの正面図
【図7】ステアリングヒータの斜視図
【図8】全体制御ブロック図
【図9】主空調装置の操作パネルの正面図
【図10】制御回路280に接続されるセンサを説明す
る図
【図11】制御回路280に接続される主空調装置のア
クチュエータを説明する図
【図12】基本フローを示す図
【図13】オートエアコン制御フローを示す図
【図14】エアミックスドア制御開度算出フローを示す
【図15】コンプレッサ制御フローを示す図
【図16】吹出し口制御フローを示す図
【図17】図16の続きのフローを示す図
【図18】吸込み口制御フローを示す図
【図19】風量制御フローを示す図
【図20】可変ベント制御フローを示す図
【図21】シート温調制御フローを示す図
【図22】図21の続きのフローを示す図
【図23】ステアリングヒータ制御フローを示す図
【符号の説明】
14 フレッシュベント通路 16 フレッシュベントドア 20 主空調装置スイッチ群 28 エコノミスイッチ 30 フレッシュベントスイッチ 40 センサ群 50 主空調装置アクチュエータ群 100 冷凍サイクル 110 可変ベント機構 125 可変ベントスイッチ 210 シートヒータ 220 シートファン 230 トリムヒータ 241 シートヒータスイッチ 242 シートファンスイッチ 243 オートシート温調スイッチ 250 ステアリングヒータ 261 ステアリングヒータスイッチ 280 制御回路 281 統合スイッチ 501 主空調装置 501a 第1の通路 501b 第2の通路 502 副空調装置 503 副空調装置制御手段 CV1、CV2 センタベント

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサで圧縮された冷媒をエバポ
    レータで気化させて吸込み空気を冷却し、この冷却空気
    の少なくとも一部を再加熱して車室内に吹出すための第
    1の通路および前記エバポレータを通過した冷却空気を
    再加熱せずに前記第1の通路を通過した空気と合流させ
    る第2の通路を有する主空調装置と、 この主空調装置とは別に車室内に配設され、車室内の少
    なくとも一部分を個別に温度調整できる副空調装置と、 前記第2の通路を開閉する開閉手段と、 この開閉手段により前記第2の通路が開かれている時に
    は、開かれていない時に比べて、前記副空調装置をその
    暖房能力を下げて運転制御する副空調装置制御手段とを
    具備することを特徴とする車両用空調装置。
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