JP3417142B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3417142B2 JP12389195A JP12389195A JP3417142B2 JP 3417142 B2 JP3417142 B2 JP 3417142B2 JP 12389195 A JP12389195 A JP 12389195A JP 12389195 A JP12389195 A JP 12389195A JP 3417142 B2 JP3417142 B2 JP 3417142B2
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00735Control systems or circuits characterised by their input, i.e. by the detection, measurement or calculation of particular conditions, e.g. signal treatment, dynamic models
    • B60H1/00807Control systems or circuits characterised by their input, i.e. by the detection, measurement or calculation of particular conditions, e.g. signal treatment, dynamic models the input being a specific way of measuring or calculating an air or coolant temperature

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車室内温センサーによ
り検出した車室内温度を補正して空調制御を行う車両用
空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車室内の温度を内気センサー(インカー
センサー)により検出し、その検出結果に基づいて空調
制御(例えば、エアミックスドア制御、吹出口制御およ
びブロアファン風量制御など)を行う車両用空調装置が
知られている(日産自動車 新型車解説書 U13-1 1991年
9月)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】内気センサーは車室内
の温度変化を正確に検出できるとは限らず、図7に示す
ように、内気センサーの取付位置によって車室内平均温
度に対するセンサー認識温度の追従性がそれぞれ異な
る。図7において、実線で示す曲線aは車室内の実際の
平均温度、破線で示す曲線bは車室内の位置Aに内気セ
ンサーを設置した場合のセンサー認識温度、一点鎖線で
示す曲線cは位置Bに内気センサーを設置した場合のセ
ンサー認識温度をそれぞれ示しており、内気センサーが
位置Bに設置された場合には、位置Aに設置された場合
に比べて追従性が悪いことがわかる。
【0004】また、内気センサーの設置位置が同一であ
っても、図8に示すように、外気温の違いによってもセ
ンサー認識温度の追従性が変化する。図8の横軸は時
間、縦軸は車室内平均温度とセンサー認識温度との温度
差を示し、外気温が−10℃、0℃、10℃、20℃の
ときの温度差の時間的変化を示している。このように、
外気温によってセンサー認識温度の追従性が変化するの
は、センサー近傍での冷輻射の影響や、吹出モードおよ
びブロアファン電圧等の空調制御状態の違いにより室内
気流に差が生じるためである。
【0005】一方、人間の皮膚は実際の温度変化に対し
て所定の遅れ時間をもって温度変化を感じるため、図7
の曲線bのように急速に温度を変化させるよりも、曲線
cのように緩やかに温度を変化させる方が快適に感じる
ことが多い。ところが、曲線cのように緩やかに温度を
変化させると、乗員により設定された設定温度(図7の
二点鎖線)になるまでにかなりの時間を要する。
【0006】このように、内気センサーの取付位置や外
気温等によって、車室内温度に対するセンサー認識温度
の追従性が異なり、また、センサー認識温度の追従性の
違いにより乗員が受ける感覚も異なるが、これら外気温
や乗員が受ける感覚等を考慮に入れてセンサー認識温度
を補正する空調装置は従来なかった。
【0007】本発明の目的は、車室内温センサーにより
検出した車室内温度を乗員に不快感を与えないように補
正して空調制御を行うことができる車両用空調装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】実施例を示す図1,2に
対応づけて本発明を説明すると、本発明は、車室内の温
度を検出する車室内温センサー62と、検出された車室
内温度に基づいて空調制御を行う制御手段68とを備え
た車両用空調装置に適用され、検出された車室内温度の
変化量および変化方向に基づいて検出された車室内温度
を修正する温度修正手段を備え、修正された車室内温度
に基づいて空調制御を行うように制御手段68を構成す
ることにより、上記目的は達成される。請求項2に記載
の発明は、請求項1に記載の車両用空調装置において、
修正された車室内温度を記憶する記憶手段68aと、車
室内温度を設定する設定手段59と、外気温を検出する
外気温検出手段61とを備え、記憶された車室内温度、
設定された車室内温度および検出された外気温に基づい
て、検出された車室内温度を修正するように温度修正手
段を構成するものである。請求項3に記載の発明は、請
求項2に記載の車両用空調装置において、検出された車
室内温度と記憶された車室内温度との偏差を演算する偏
差演算手段と、検出された外気温に基づいて車室内温度
補正処理に用いる係数値を設定する係数設定手段を備
え、偏差、係数、および記憶された車室内温度に基づい
て、検出された車室内温度を修正するように温度修正手
段を構成するものである。請求項4に記載の発明は、請
求項3に記載の車両用空調装置において、記憶された車
室内温度、温度修正手段は設定された車室内温度および
検出された外気温に基づいて設定された係数を修正する
係数修正手段を備え、修正された係数に基づいて検出さ
れた車室内温度を修正するように温度修正手段を構成す
るものである。請求項5に記載の発明は、請求項3また
は4に記載の車両用空調装置において、上記係数によっ
てフィルタ処理を行うフィルタ処理手段を温度修正手段
の内部に設けるものである。
【0009】
【作用】請求項1に記載の発明では、車室内温センサー
62により検出した車室内温度の変化量と変化方向に基
づいて車室内温度を修正し、修正した車室内温度に基づ
いて空調制御を行う。請求項2に記載の発明では、修正
した車室内温度を記憶しておき、車室内温センサー62
により検出した車室内温度を修正する際には、記憶され
ている車室内温度と、乗員等により設定された車室内温
度と、外気温検出手段61で検出した外気温とに基づい
て修正を行う。請求項3に記載の発明では、外気温検出
手段61で検出した外気温に基づいて、車室内温度補正
処理に用いる係数値を設定する。設定した係数と、車室
内温センサー62により検出した車室内温度と記憶手段
68aに記憶されている車室内温度との偏差と、記憶手
段68aに記憶されている車室内温度とに基づいて、車
室内温度を修正する。請求項4に記載の発明では、記憶
手段68aに記憶されている車室内温度と、設定手段5
9で設定した車室内温度と、外気温検出手段61で検出
した外気温とに基づいて、車室内温度補正処理に用いる
係数を修正し、修正した係数を用いて車室内温度を修正
する。請求項5に記載の発明では、上記係数値を用いて
フィルタ処理を行う。
【0010】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0011】
【実施例】図1は本発明による車両用空調装置の一実施
例の概略構成図である。図1において、1は吸入圧力が
設定圧力を超えると傾き角を大きくして吐出容量を大き
くする可変容量形コンプレッサである。コンプレッサ1
はエンジン2により駆動制御され、その設定圧力は、図
2に示すコントローラー68から供給されるソレノイド
電流によって制御される。なお、吐出容量が変化しない
定容量形のコンプレッサを用いてもよい。3はコンプレ
ッサー1により圧縮された高温のガス状の冷媒を冷却し
て液化するコンデンサー、4はリキッドタンク、5は膨
張弁である。
【0012】6は外気導入口7aおよび内気導入口7b
から空調ダクト8内に導入された空気を冷却するエバポ
レーターである。9は各導入口7a,7bから空調ダク
ト8内に導入する空気流量を制御する内外気切換ドア
(インテークドア)である。10は空調ダクト8内の換
気を行うブロアファンであり、ブロアモータ11の駆動
力に応じて回転する。
【0013】12はエバポレーター6で冷却された空気
を暖めるヒーターコアであり、ヒーターコア12とエバ
ポレーター6との間にはエアミックスドア13が設けら
れる。エアミックスドア13は不図示のアクチュエータ
ーにより開閉制御され、ヒーターコア12を通過する空
気とヒーターコア12を迂回する空気との割合を調節す
る。すなわち、エバポレーター6で冷却された空気は、
エアミックスドア13の開度に応じてその一部はヒータ
ーコア12を通過して暖められ、残りはヒーターコア1
2を迂回して冷風のまま吹き出される。
【0014】エアミックスドア13およびヒーターコア
12を通過した空気はエアミックスチェンバー14に導
入され、冷風と温風とが混合された空調風が作られる。
エアミックスチェンバー14には、乗員の上半身に向け
て空調風を吹き出すベンチレーター吹出口15と、乗員
の足元に向けて空調風を吹き出すフット吹出口16と、
ウインドーシールドに向けて空調風を吹き出すデフロス
ター吹出口17とが設置され、各吹出口15〜17の手
前にはそれぞれベンチレータードア18、フットドア1
9およびデフロスタードア20が設けられる。
【0015】図2は図1の車両用空調装置の制御系を示
すブロック図である。図2において、51は空調装置の
作動開始および作動停止を指示するメインスイッチ、5
2は自動空調モードを設定するオートスイッチである。
53はコンプレッサー1を停止させて空調を行うモード
(以下、エコノミーモードと呼ぶ)を設定するエコノミ
ースイッチ、54はブロアファンの回転速度を段階的に
切り換えるファンスイッチ、55はウインドーシールド
の曇りを除去するためのデフロストスイッチである。5
6は吹出口を切り換える吹出口スイッチであり、スイッ
チ56を押すたびにベント吹出モード→バイレベル吹出
モード→フット吹出モード→デフロスト吹出モード→ベ
ント吹出モードの順に切り換わる。57は内気循環によ
る空調を行うための内気循環スイッチ、58は外気を導
入して空調を行うための外気導入スイッチ、59は車室
内の温度を設定する温度設定器である。
【0016】61は外気温を検出する外気温センサー、
62は車室内温度を検出する内気センサーである。63
は日射量を検出する日射センサーであり、例えば助手席
側のデフグリル近傍に取り付けられる。64はエバポレ
ーター6を通過した直後の空気温度(以下、吸込温度と
呼ぶ)Tintを検出する吸込温度センサー(インテーク
センサー)である。65は車両の走行速度を検出する車
速センサー、66はエンジンの冷却水温度を検出する水
温センサー、67はエアミックスドア13の開度を検出
する開度センサーである。
【0017】68はマイクロコンピューターやメモリ6
8a等で構成されるコントローラーであり、各種スイッ
チ51〜58、設定器59および各種センサー61〜6
7からの入力情報に基づいて後述する空調制御プログラ
ムを実行し、コンプレッサー1、ブロアモーター11の
駆動回路69、エアミックスドアアクチュエーター70
の駆動回路71、ベンチレータードアアクチュエータ7
2の駆動回路73、フットドアアクチュエーター74の
駆動回路75、デフロスタードアアクチュエータ76の
駆動回路77、およびインテークドアアクチュエーター
78の駆動回路79を駆動制御する。80は操作された
スイッチに関するスイッチ情報等を表示する表示装置で
ある。
【0018】図3はコントローラー68が行う空調制御
プログラムの概要を示すフローチャートである。以下、
このフローチャートに基づいて、本実施例の動作を説明
する。なお、コントローラー68は、メインスイッチ5
1が投入されたときにこのプログラムの実行を開始す
る。
【0019】図3のステップS1では、室温設定値Tpt
c、内気温Tinc、外気温Tamb、吸込温度Tint、水温T
w、日射量Qsun、エアミックスドア開度Xdsc、および
各種操作スイッチを初期設定する。ステップS2では、
マイクロコンピューターの暴走等のシステム異常時に対
処するため、バックアップ等のフェールセーフ処理を行
う。
【0020】次にステップS3では、各センサー61〜
67による検出値を取り込む。次にステップS4では、
外気温センサー61により検出された外気温Tambの補
正を行う。通常、外気温センサー61はエンジンルーム
のラジエーターコアサポートに取り付けられるため、走
行直後のアイドリング時などにラジエーターの熱影響を
受けて検出値が急激に上昇するおそれがあり、このよう
な場合には、コントローラー68の認識温度がゆっくり
と上昇するように外気温の補正を行う。
【0021】次にステップS5では、日射センサー63
により検出された日射量Qsunの補正を行う。次にステ
ップS6では、吸込温度センサー64により検出された
吸込温度の補正を行う。ステップS6を設けるのは、吸
込温度センサー64が取り付けられるエバポレーター6
表面の温度は所定の温度分布を有するため、吸込温度セ
ンサー64の取付位置によって検出温度に差が生じるこ
とから、その分を補正するためである。
【0022】ステップS7では、内気センサー62によ
り検出された車室内温度の補正を行う。この補正処理に
よって、内気センサー62の取付位置によって生じる温
度誤差を補正する。このステップS7の処理の詳細につ
いては後述する。
【0023】ステップS8では、乗員が温度設定器59
により設定した室温設定値を補正する。例えば、外気温
Tambが20℃以上のときは外気温が高くなるに従って
室温設定値Tptcを下げ、外気温Taが20℃よりも低
いときは外気温が低くなるに従って室温設定値Tptcを
上げる。
【0024】ステップS9では、(1)式に示すよう
に、室温設定値の補正値T*ptc、車室内温度の補正値T
*inc、外気温の補正値T*am、および日射強度の補正値
*sunに基づいて目標吹出温度Xmを算出し、その算出
結果に基づいてエアミックスドア13の開度を制御す
る。
【数1】 Xm=(A+D)×T*ptc+B×Tam+C×Q*sun−D×Tinc+E (ただし、A〜Eは定数) … … (1)
【0025】次にステップS10では、吹出口の制御を
行う。例えば、自動空調モードが設定されている場合に
は、エアミックスドア13の開度、吸込温度センサー6
4の検出温度および日射量等を考慮に入れて吹出口を設
定する。一方、吹出口スイッチ56が操作された場合に
は、その操作に基づいて吹出口を設定する。
【0026】次にステップS11では、設定された吹出
口や外気温等に応じた吐出容量でコンプレッサー1を駆
動制御する。次にステップS12では、インテークドア
アクチュエーター78の駆動回路79に信号を送り、イ
ンテークドア7a,7bを駆動制御して外気導入口およ
び内気導入口の選択切換を行う。例えば、自動空調モー
ド時(RECスイッチがオフのとき)でコンプレッサー
1が作動しているときには、目標吹出温度Xmに応じて
外気、内気および半外気を選択する。
【0027】次にステップS13では、ブロアモーター
11の駆動回路69に信号を送り、ステップS9で演算
した目標吹出温度Xmに基づいてブロアファン10の風
量を制御する。次にステップS14では、不図示の診断
プログラムを実行して装置の自己診断を行い、異常があ
れば所定の処理を行った後、ステップS2に戻って上述
した処理を繰り返す。
【0028】図4は各スイッチ51〜58が操作された
場合にコントローラー68が行う割り込み処理を示すフ
ローチャートである。図4のステップS51では、割り
込み処理を行う直前のコントローラー68の動作状態を
メモリ68aに記憶する。例えば、コントローラー68
内部のレジスタの値をメモリ68aに待避する。ステッ
プS52では、操作されたスイッチのスイッチ情報を読
み込む。
【0029】ステップS53では、操作されたスイッチ
のスイッチ情報に応じて表示装置80の表示を切り換
え、かつ操作されたスイッチ情報に応じた処理を行う。
ステップS54では、ステップS51でメモリ68aに
待避させた情報をレジスタ等に復帰させた後、リターン
する。
【0030】図5は図3のステップS7の車室内温度補
正処理の詳細フローチャート、図6は車室内平均温度
(実線で示す曲線p)とセンサー認識温度(破線で示す
曲線q)の各時間的変化を示す図である。図5のステッ
プS101では、1次遅れフィルタ処理に用いる係数t
incを(2)式に基づいて演算する。(2)式中のTa
mbは外気温、a,bは吹出口モードによって定まる定
数値であり、具体的には、aはベント吹出口に対応する
定数値、bはフット吹出口に対応する定数値を示す。
【数2】tinc=a×Tamb+b … … (2)
【0031】ステップS102では、室温設定補正値T
ptc+α(α:外気温Tambの関数)とメモリ68aに格
納されている前回のセンサー認識温度補正値T*inc0
(t−1)との差がT2以上の場合と、T2以上の状態
AからT1〜T2の間に移行した場合は状態Aと判定す
る。また、T1以下の場合と、T1以下の状態BからT
1〜T2の間に移行した場合は状態Bと判定する。な
お、起動当初から差がT1〜T2の間にある場合は、状
態Aと判定する。状態Aと判定されるとステップS10
3に進み、外気温Tambが所定温度T3より高いか否か
を判定する。なお、所定温度T3は例えば図6に示すよ
うに、室温設定温度Tptcよりも低い温度に設定され
る。
【0032】ステップS102で状態Bと判定された場
合、またはS103の判定が肯定された場合にはステッ
プS104に進み、1次遅れフィルタ処理に用いる係数
tincに所定値T4を代入する。
【0033】このように、センサー認識温度補正値T*i
nc0(t−1)と室温設定補正温度Tptc+αとの差から
状態B(差が小さい)と判定された場合、または外気温
Tambが所定温度T3を上回った場合に、係数tincを所
定値T4に設定する理由は、図6に示すようにセンサー
認識温度補正値T*inc0を速やかに室温設定温度Tptcに
近づけるためである。
【0034】ステップS103の判定が否定された場合
とステップS104の処理が終了した場合はともにステ
ップS105に進み、内気センサー62によるセンサー
認識温度値Tinc0に対して、(3)式に示す1次遅れの
フィルタ処理を行い、センサー認識温度補正値T*inc0
を求める。なお、初めてステップS105の処理を行う
場合など、メモリ68aに前回の補正値T*inc0(t−
1)が格納されていない場合には、センサー認識温度T
inc0をセンサー認識温度補正値T*inc0とする。
【数3】 T*inc0=T*inc0(t−1) +(1/tinc)×{Tinc0−T*inc0(t−1)} … … (3)
【0035】ステップS106では、ステップS105
で演算した補正値T*inc0をメモリ68aに格納する。
すなわち、メモリ68aに格納されていた前回の補正値
*inc0(t−1)を、今回の補正値T*inc0と入れ替え
る。ステップS101〜S105により演算された補正
値T*inc0は、図3のステップS9で目標吹出温度Xmを
演算する際などに用いられる。
【0036】このように、図5の処理では、内気センサ
ー62によるセンサー認識温度Tinc0に対して1次遅れ
フィルタ処理を行ってセンサー認識温度補正値T*inc0
を求める。具体的には、1次遅れフィルタ処理に用いる
係数tincを、前回の補正値T*inc0(t−1)と室温設
定値Tptc(実際にはTptc+α)とに基づいて定める。
そして、室温設定値Tptcと補正値T*inc0との差が大き
い間は、人間の皮膚の感覚に合うように緩やかに補正値
*inc0を変化させ、室温設定値Tptcと補正値T*inc0
との差が小さくなると、図6に示すように補正値T*inc
0を速やかに室温設定値に近づける。
【0037】以上の制御により、人間の皮膚の感覚に合
うように車室内の温度を変更・調整でき、快適感の得ら
れる空調制御が可能となる。また、その一方で、車室内
温度を乗員が設定した温度に速やかに車室内温度を変更
・調整できる。
【0038】図5のステップS101では、1次遅れフ
ィルタ処理に用いる係数tincを外気温Tambに基づいて
定めているが、内気センサー62や日射センサー等の他
のセンサー出力を考慮に入れて定めてもよい。また、選
択されている吹出口モードやブロアファン電圧等の空調
制御状態に応じて係数tincを変化させてもよい。
【0039】このように構成した実施例にあっては、内
気センサー62が車室内温センサーに、コントローラー
68が制御手段に、図5のステップS105が温度修正
手段に、メモリ68aが記憶手段に、温度設定器59が
設定手段に、外気温センサー61が外気温検出手段に、
図5のステップS105が偏差演算手段に、図5のステ
ップS101が係数設定手段に、図5のステップS10
2〜S104が係数修正手段に、それぞれ対応する。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、車室内温度の変化量と変化方向に基づいて車室内
温度を修正するため、人間の皮膚の感覚に合うように車
室内温度を変更でき、快適な空調制御が可能となる。請
求項2に記載の発明によれば、車室内温度を修正する
際、過去に修正した車室内温度と、新たに車室内温セン
サーにより検出した車室内温度とを基準にするため、車
室内温度の変化量と変化方向を考慮に入れて車室内温度
を修正できる。また、外気温も考慮に入れるため、外気
温によって車室内温センサーの性能に変化が生じてもそ
の影響を加味して車室内温度を修正できる。請求項3に
記載の発明によれば、車室内温センサーにより検出され
た車室内温度と記憶手段に記憶された車室内温度との偏
差を演算するため、車室内温度の変化量と変化方向を精
度よく検出できる。また、車室内温センサーにより検出
された車室内温度を修正処理する際の係数を、外気温検
出手段で検出した外気温に基づいて定めるため、修正処
理の精度を上げることができる。請求項4に記載の発明
によれば、記憶された車室内温度、設定された車室内温
度、および検出された外気温に基づいて、車室内温度修
正処理の際の係数を修正するため、人間の皮膚の感覚に
合うような車室内温度修正処理を行える。請求項5に記
載の発明によれば、上記係数値を用いて車室内温度をフ
ィルタ処理するので、フィルタ処理の精度を上げること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両用空調装置の一実施例のブロ
ック図。
【図2】本実施例の車両用空調装置の制御系を示すブロ
ック図。
【図3】コントローラーが行う空調制御プログラムの概
要を示すフローチャート。
【図4】コントローラーが行う割り込み処理を示すフロ
ーチャート。
【図5】図3のステップS7の車室内温度補正処理の詳
細フローチャート。
【図6】本実施例における車室内平均温度とセンサー認
識温度の各時間的変化を示す図。
【図7】車室内平均温度とセンサー認識温度の各時間的
変化を示す図。
【図8】外気温の違いによるセンサー認識温度の追従性
の変化を示す図。
【符号の説明】 1 コンプレッサー 6 エバポレーター 7a 外気導入口 7b 内気導入口 8 空調ダクト 9 内外気切換ドア 10 ブロアファン 11 ブロアモーター 12 ヒーターコア 13 エアミックスドア 61 外気温センサー 62 内気センサー 63 日射センサー 68 コントローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−16028(JP,A) 特開 平4−59423(JP,A) 特開 平6−127255(JP,A) 特開 平7−81372(JP,A) 実開 昭63−8105(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 101

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内の温度を検出する車室内温センサ
    ーと、 前記検出された車室内温度に基づいて空調制御を行う制
    御手段とを備えた車両用空調装置において、 前記検出された車室内温度の変化量および変化方向に基
    づいて前記検出された車室内温度を修正する温度修正手
    段を備え、 前記制御手段は、前記修正された車室内温度に基づいて
    空調制御を行うことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用空調装置におい
    て、 前記修正された車室内温度を記憶する記憶手段と、 車室内温度を設定する設定手段と、 外気温を検出する外気温検出手段とを備え、 前記温度修正手段は、前記記憶された車室内温度、前記
    設定された車室内温度および前記検出された外気温に基
    づいて、前記検出された車室内温度を修正することを特
    徴とする車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の車両用空調装置におい
    て、 前記温度修正手段は、前記検出された車室内温度と前記
    記憶された車室内温度との偏差を演算する偏差演算手段
    と、前記検出された外気温に基づいて車室内温度補正処
    理に用いる係数値を設定する係数設定手段とを備え、前
    記偏差、前記係数、および前記記憶された車室内温度に
    基づいて、前記検出された車室内温度を修正することを
    特徴とする車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の車両用空調装置におい
    て、 前記温度修正手段は、前記記憶された車室内温度、前記
    設定された車室内温度および前記検出された外気温に基
    づいて、前記設定された係数を修正する係数修正手段を
    備え、前記修正された係数に基づいて前記検出された車
    室内温度を修正することを特徴とする車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の車両用空調装
    置において、 前記温度修正手段は、前記係数によってフィルタ処理を
    行うフィルタ処理手段を備えることを特徴とする車両用
    空調装置。
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