JPH05124281A - シリアルプリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 たとえ用紙が傾いた状態で送られたり、セッ
トする用紙を間違えたりした場合でも、用紙上以外の領
域で印刷動作を行うことがないようにする。 【構成】 ２つのセンサ５を、インクジェットヘッド２
上においてノズル４の配列方向と同一軸線上に配置し、
ノズル列の両端側にそれぞれ設ける。ＣＰＵ６及びＲＯ
Ｍ７により制御手段を構成する。そして、インクジェッ
トヘッド２が横方向へ移動されるとき、両センサ５によ
り用紙が検出された場合は、ＣＰＵ６はＲＯＭ７に記憶
されたプログラムに基づいて、ノズル４を印刷可能状態
に制御し、一方或いは両方のセンサ５により用紙が検出
されなかった場合は、ノズル４の印刷動作を停止させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、印刷ヘッドを用紙の横
方向へ移動させながら用紙上に印刷を行うシリアルプリ
ンタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、この種のシリアルプリンタ、例
えばインクジェットプリンタにおいては、印刷時に、指
定したサイズの用紙の横幅より内側の領域で、インクジ
ェットヘッドが往復移動されるように制御されている。
そして、その領域内でインクジェットヘッドが往復移動
されながら、同インクジェットヘッドに設けられたノズ
ルから用紙上にインクが噴射されて印刷が行われる。即
ち、用紙の横幅より外側の領域でインクが噴射される
と、その噴射されたインクが用紙を支持するプラテンロ
ーラ上に付着し、そのプラテンローラ上に付着したイン
クが後続の用紙の裏面に付着されて、同用紙を汚してし
まうこととなる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、用紙が斜行
等により傾いた状態で送られた場合には、用紙の両側縁
の位置が所定の位置からずれた状態となり、この状態で
インクジェットヘッドのノズルからインクが噴射される
と、用紙の両側縁付近では用紙から外れた領域、即ちプ
ラテンローラ上にインクが噴射されてしまうことがあ
る。

【０００４】又、誤って、指定したサイズの用紙より小
さい用紙をセットしてしまった場合においても、インク
が用紙の横幅より外側の領域、即ち前記と同様にプラテ
ンローラ上に噴射されてしまう。

【０００５】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その目的は、たとえ用紙が傾いた状
態で送られたり、セットする用紙を間違えたりした場合
でも、用紙上以外の領域で印刷動作を行うことがないシ
リアルプリンタを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めにこの発明では、印刷ヘッドを用紙の横方向へ移動さ
せながら用紙上に印刷を行うシリアルプリンタにおい
て、前記印刷ヘッドに設けられ、用紙の有無を検出する
ためのセンサと、そのセンサにより用紙が検出されない
場合は、前記印刷ヘッドの印刷動作を停止させる制御手
段とを設けたものである。

【０００７】

【作用】従って、本発明によれば、印刷ヘッドの用紙の
横方向への移動にともない、センサにより用紙の有無が
検出される。そして、センサにより用紙が検出されない
場合は、制御手段により印刷ヘッドの印刷動作が停止さ
れ、用紙上以外の領域で印刷動作が行われることがな
い。

【０００８】

【実施例】以下、本発明のシリアルプリンタをインクジ
ェットプリンタに具体化した一実施例を図面に基づいて
説明する。

【０００９】図１に示すように、プラテンローラ１は横
方向（主走査方向）に延在するように装置フレーム（図
示しない）内に配置され、そのプラテンローラ１上に用
紙Ｙが支持されるとともに、同プラテンローラ１の回転
により用紙Ｙが縦方向（副走査方向）へ移送される。ガ
イドロッド３は、前記プラテンローラ１の軸線と平行に
配置されている。印刷ヘッドとしてのインクジェットヘ
ッド２は、ガイドロッド３に沿って横方向へ往復移動可
能に支持され、同ヘッド２のプラテンローラ１との対向
面には複数のノズル４が所定間隔おきで縦方向に直列配
置されている。

【００１０】そして、プラテンローラ１とインクジェッ
トヘッド２との間に送られた用紙Ｙが、プラテンローラ
１の回転により縦方向へ移送されるとともに、同用紙Ｙ
がプラテンローラ１上に支持された状態で、インクジェ
ットヘッド２が横方向へ往復移動されながら、各ノズル
４からインクが噴射されて用紙Ｙ上にドットマトリクス
にて印刷が行われる。

【００１１】反射型フォトセンサ等よりなる２つのセン
サ５は、前記インクジェットヘッド２上においてノズル
４の配列方向と同一軸線上に配置され、ノズル列の両端
側にそれぞれ設けられている。そして、インクジェット
ヘッド２が横方向へ移動されるとき、両センサ５により
プラテンローラ１上の用紙Ｙの有無が常に検出される。
つまり、インクジェットヘッド２上のノズル４と対向す
る位置における用紙Ｙの有無が常に検出される。

【００１２】図２に、このインクジェットプリンタの用
紙検出動作に関連する構成部分の回路構成を示す。ＣＰ
Ｕ（中央処理装置）６はＲＯＭ（リードオンリメモリ）
７に記憶されたプログラムに基づいて装置全体の動作を
制御する。ＲＡＭ（ランダムアクセスメモリ）８は入力
された画像情報等のデータを記憶する。

【００１３】駆動モータ９は前記インクジェットヘッド
２をガイドロッド３に沿って往復移動させるためのもの
である。指定キー１０は装置にセットする用紙のサイズ
を指定するためのものである。又、前記ＲＯＭ７には、
複数種のサイズの用紙の横幅に対応して、インクジェッ
トヘッド２の移動領域を示す複数のデータが記憶されて
いる。そして、指定キー１０の操作により所要の用紙の
サイズが指定されると、ＣＰＵ６はＲＯＭ７に記憶され
たデータの中から、指定されたサイズの用紙に対応する
インクジェットヘッド２の移動領域のデータを読み出し
てＲＡＭ８に記憶設定する。そして、ＣＰＵ６は、ＲＡ
Ｍ８に設定されたインクジェットヘッド２の移動領域の
データに基づいて、ドライバ１１を介して駆動モータ９
を駆動制御して、印刷動作時にインクジェットヘッド２
を指定されたサイズの用紙の横幅の領域内で移動させ
る。

【００１４】前記インクジェットヘッド２の各ノズル４
のインク噴射動作は、ドライバ１２を介してＣＰＵ６に
よりそれぞれ制御される。尚、ＲＯＭ７には、前記セン
サ５の用紙検出信号及びそれに対応するノズル４の印刷
動作のデータが記憶されている。そして、この実施例で
はＣＰＵ６及びＲＯＭ７により制御手段が構成されてい
る。即ち、両センサ５により用紙が検出された場合は、
ＣＰＵ６はＲＯＭ７に記憶されたプログラムに基づい
て、ノズル４を印刷可能状態に制御し、一方或いは両方
のセンサ５により用紙が検出されなかった場合は、ノズ
ル４の印刷動作を停止させる。

【００１５】さて、上記のように構成されたインクジェ
ットプリンタにおいて、用紙Ｙ上に印刷を行うには、先
ず、指定キー１０の操作により、装置にセットする用紙
Ｙのサイズを指定する。そして、その指定したサイズの
用紙Ｙを装置にセットして始動すると、その用紙Ｙがプ
ラテンローラ１の回転により縦方向へ移送されるととも
に、同用紙Ｙがプラテンローラ１上に支持された状態
で、インクジェットヘッド２が横方向に往復移動されな
がら、各ノズル４からインクが噴射されて用紙Ｙ上に印
刷が行われる。

【００１６】この時、インクジェットヘッド２は、ＣＰ
Ｕ６の制御により指定キー１０で指定したサイズの用紙
Ｙの横幅の領域内で往復移動されるとともに、その移動
時にはセンサ５により常に用紙Ｙの有無が検出されてい
る。そして、図１に実線で示すように、セットされた用
紙Ｙが、前記指定キー１０で指定したサイズの用紙Ｙで
あり、且つその用紙Ｙが傾いていない状態で移送され
て、同用紙Ｙがプラテンローラ１上の所定の位置を移送
されている状態では、インクジェットヘッド２上の全ノ
ズル４が常に用紙Ｙと対向するように、同ヘッド２が所
定領域内で移動される。この場合、両センサ５も常に用
紙Ｙと対向し、同センサ５により用紙Ｙが常に検出され
ている。従って、ノズル４は常に印刷可能状態に制御さ
れている。

【００１７】しかし、図１に鎖線で示すように、用紙Ｙ
が傾いた状態で移送されて、同用紙Ｙの両側縁の位置が
所定の位置からずれている状態では、インクジェットヘ
ッド２が用紙Ｙの両側縁付近に移動されたとき、ノズル
４が用紙Ｙと対向する領域から外れる場合がある。この
場合、少なくとも一方のセンサ５も用紙Ｙと対向する領
域から外れるため、同センサ５により用紙Ｙが検出され
ず、ノズル４の印刷動作が停止される。従って、プラテ
ンローラ１上にインクが噴射されることがなく、前記従
来とは異なり、プラテンローラ上に付着したインクが後
続の用紙の裏面に付着するというおそれがない。

【００１８】又、図１に鎖線で示すように、誤って、指
定キー１０で指定したサイズの用紙Ｙより小さい用紙Ｙ
ａをセットした場合にも、前記と同様な動作が行われ
る。即ち、インクジェットヘッド２は前述のように指定
キー１０で指定したサイズの用紙Ｙの横幅に対応する領
域を往復移動されるため、その移動領域より小さい横幅
の用紙Ｙａをセットした場合には、インクジェットヘッ
ド２が用紙Ｙａの両側縁の位置よりも外側の領域まで移
動される。従って、この場合には、センサ５により用紙
Ｙａが検出されないため、ノズル４の印刷動作が停止さ
れ、前記と同じく、プラテンローラ１上にインクが噴射
されることがない。

【００１９】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、例えば印刷動作を開始する直前に、インク
ジェットヘッド２を一走査させて、センサ５により用紙
の両側縁の位置を検出する、即ち用紙の横幅を検出し、
印刷動作時にはその用紙の横幅の領域内でインクジェッ
トヘッド２を往復移動させて、印刷画像を用紙のサイズ
に合わせて縮小又は拡大するように構成したり、インク
ジェットプリンタ以外のシリアルプリンタ、例えばサー
マルヘッドプリンタ等に具体化するなど、この発明の趣
旨を逸脱しない範囲で各部の構成を任意に変更して具体
化することも可能である。

【００２０】

【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、た
とえ用紙が傾いた状態で送られたり、セットする用紙を
間違えたりした場合でも、用紙上以外の領域で印刷動作
を行うことがないという優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のシリアルプリンタをインクジェットプ
リンタに具体化して示す部分平面図である。

【図２】インクジェットプリンタの用紙検出動作に関連
する構成部分の回路構成図である。

【符号の説明】

２ 印刷ヘッドとしてのインクジェットヘッド、４ ノ
ズル、５ センサ、６制御手段を構成するＣＰＵ、７
制御手段を構成するＲＯＭ、Ｙ 用紙。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷ヘッドを用紙の横方向へ移動させな
   がら用紙上に印刷を行うシリアルプリンタにおいて、前
   記印刷ヘッドに設けられ、用紙の有無を検出するための
   センサと、そのセンサにより用紙が検出されない場合
   は、前記印刷ヘッドの印刷動作を停止させる制御手段と
   を設けたことを特徴とするシリアルプリンタ。