JPH0512363U - 建設機械におけるキヤビンの制振装置 - Google Patents

建設機械におけるキヤビンの制振装置

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JPH0512363U
JPH0512363U JP6079491U JP6079491U JPH0512363U JP H0512363 U JPH0512363 U JP H0512363U JP 6079491 U JP6079491 U JP 6079491U JP 6079491 U JP6079491 U JP 6079491U JP H0512363 U JPH0512363 U JP H0512363U
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JP
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cabin
vibration
head guard
construction machine
dynamic damper
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栄子 廣岡
喜雄 井上
義弘 浜崎
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 掘削作業時におけるキャビンの振動を抑制し
て乗り心地を改善する。 【構成】 キャビン2が建設機械本体に弾性的に支持さ
れ、かつ、このキャビン2の上部部にヘッドガード4が
取付けられる建設機械において、ヘッドガード4を、粘
性と弾性を備えた防振体5を介してキャビン上面部に取
付け、この防振体5とヘッドガード4とによって、少な
くともキャビン2の左右方向の振動に対する減衰作用を
有するダイナミックダンパを構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は油圧ショベル等の建設機械において、キャビン(運転室)のとくに左 右方向の振動を抑える制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油圧ショベルを例にとると、従来、キャビンは、上部旋回体のフレーム(以下 、旋回フレームという)上に、複数個所でゴム等の弾性体によって弾性的に支持 され、この弾性体によって防振作用を得る構成となっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、掘削作業時において、ショベル本体には低い周波数の振動、とくに 左右方向の振動が発生しやすく、しかもキャビンの固有振動数は、この発生しや すい振動数領域にある。このため、キャビンが共振を起こして大きく横ゆれする 事態が発生し、これにより乗り心地が悪くなるとともに、キャビン強度が低下す ることとなっていた。
【0004】 そこで本考案は、このようなキャビンの振動を抑制することができる建設機械 におけるキャビンの制振装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、キャビンが建設機械本体に弾性的に支持され、このキャビンの上部 部に、キャビン上面を覆うヘッドガードが取付けられる建設機械において、上記 ヘッドガードがキャビン上面部に、粘性と弾性を備えた防振体を介して取付けら れ、この防振体とヘッドガードとによって、少なくともキャビンの左右方向の振 動に対する減衰作用を有するダイナミックダンパが構成されたものである。
【0006】
【作用】 この構成により、キャビンからヘッドガードに伝えられる振動が防振体の粘性 によって吸収(減衰)され、この動吸振作用によってキャビンの振動が抑えられ る。
【0007】 しかも、最も振幅が大きいキャビン上部で吸振作用が果たされるため、キャビ ン全体の制振効果が高いものとなる。
【0008】 また、落下物からの保護のために建設機械のキャビンに装備されているヘッド ガードをダイナミックダンパの付加質量として利用するため、機械重量が徒らに 増加するおそれがない。
【0009】
【実施例】
本考案の実施例を図によって説明する。
【0010】 この実施例では、油圧ショベルを適用対象として例にとっている。
【0011】 図1において、1は旋回フレーム、2この旋回フレーム1上に設置されたキャ ビン2である。
【0012】 このキャビン2は、底面の複数個所がゴム等の弾性支持体3…を介して旋回フ レーム1に取付けられることによって弾性的に支持され、この弾性支持体3…に よって振動が吸収される。
【0013】 一方、キャビン2の上面部(屋根)には、キャビン2を上方からの落下物から 保護するための金属板製のヘッドガード4が、複数の防振体としての粘弾性体5 …を介してキャビン上面を覆う状態で設けられている。
【0014】 この粘弾性体5は、シリコンオイルやシリコンゲルその他の液状、ゲル状物質 等の高粘性と弾性とを有する物質にて直方体状、円柱状、角柱状等に形成され、 図2に示すように、両側に接着された一対の取付板6,6を介してキャビン上面 壁およびヘッドガード4に、それぞれボルト7,8にて取付けられている。
【0015】 なお、図ではボルト7が取付板6,6に溶接等によって予め固着された場合を 示しているが、取付板6,6を、周辺部分が粘弾性体5からはみ出る大きさとし 、その周辺部分を、別体のボルト、ナットでキャビン上面壁およびヘッドガード 4に取付けてもよい。
【0016】 こうして、粘弾性体5とヘッドガード4とによってバネー粘性ー質量系のダイ ナミックダンパが構成されている。
【0017】 図3には、このダイナミックダンパを含めたキャビン2の支持系を模式化して 示しており、弾性支持体3で吸収できずにキャビン2に伝えられる低い周波数の 振動が付加質量としてのヘッドガード4に伝えられ、このヘッドガード4の振動 エネルギが粘弾性体5の粘性によって吸収されることにより、キャビン2の振動 が抑制される。
【0018】 ここで、キャビン2の左右方向の振動時の振幅はキャビン上部で最大となる。 従って、このキャビン上部にダイナミックダンパを設けた本装置によると、キャ ビン2全体の制振効果がとくに高いものとなる。
【0019】 この制振効果を調べるために本考案者が行なった振動モデルの周波数応答につ いての解析結果を図4,5に示している。
【0020】 キャビン2を弾性支持体3のみで支持した従来構造に相当する振動モデルの場 合には、図5に示すように、振動モデルに左右方向の振動を加えたとき、この加 振周波数が油圧ショベルの掘削作業時の左右方向の振動周波数(11HZ付近) に達した時点で、キャビン2が共振を起こして大振幅で振動する。
【0021】 そこで、このような振動を低減する手段として、粘弾性体5とヘッドガード4 とによるダイナミックダンパを想定し、そのばね定数k2および最適減衰定数C2 を次のようにして求めた。
【0022】 ばね定数k2 条件 キャビン重量+デッキ(旋回フレーム1)重量 W1=850kg ヘッドガード重量 W2=50kg
【0023】
【数1】
【0024】 そして、ω1:キャビン+デッキ部分の固有振動数 ω2:ダイナミックダンパの固有振動数 において、
【0025】
【数2】
【0026】 で与えると最適減衰が得られる。
【0027】 ∴ω1=10.62HZ 従って、ダイナミックダンパのばね定数k2は、
【0028】
【数3】
【0029】 より、k2=22.7kgf/mm 最適減衰定数C2
【0030】
【数4】
【0031】 より、C2=0.0156kgf・s/mm こうして求められたばね定数および減衰定数が設定されたダイナミックダンパ を装備した振動モデルの場合には、図4に示すように、キャビン2の固有振動数 が掘削作業時の左右方向の振動周波数から離れ、しかも最大振幅もほぼ1/4程 度と格段に小さくなる。
【0032】 ところで、キャビン2の振動のうちでも左右方向の振動が乗り心地に最も大き な影響を与えるため、本装置においては、基本として粘弾性体5のバネ性および 粘性の作用方向をこの左右方向の振動に対処するものとして設定する。
【0033】 ただし、粘弾性体5の断面形状および高さを、前後や上下にも作用するように 調整することが可能であり、これによってキャビン2の各方向振動を低減するこ とができる。
【0034】 また、上記実施例では、粘弾性体5を防振体として用いたが、別々の粘性体と 弾性体とを組み合わせて防振体を構成してもよい。
【0035】
【考案の効果】
上記のように本考案によるときは、キャビンを落下物から保護するためのヘッ ドガードを、キャビン上面部に、粘性と弾性を備えた防振体を介して取付けるこ とによってダイナミックダンパを構成したから、掘削作業時のキャビンの振動( 少なくとも左右方向の振動)を抑制することができる。
【0036】 しかも、最も振幅が大きいキャビン上部で吸振作用が果たされるため、キャビ ン全体の制振効果が高いものとなる。
【0037】 これにより、乗り心地を大幅に改善できるとともに、振動によるキャビンの強 度低下を防止することができる。
【0038】 また、建設機械のキャビンに標準装備されているヘッドガードをダイナミック ダンパの付加質量として利用するため、機械重量が徒らに増加せず、コストも安 くてすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す一部断面側面図である。
【図2】図1のIIーII線拡大断面図である。
【図3】同実施例装置を模式化して示す図である。
【図4】同実施例装置に相当する振動モデルの周波数応
答についての解析結果を示す図である。
【図5】従来装置に相当する振動モデルの周波数応答に
ついての解析結果を示す図である。
【符号の説明】
1 建設機械本体としての油圧ショベルの旋回フレーム 2 キャビン 3 キャビンを弾性的に支持する弾性支持体 4 ヘッドガード 5 防振体としての粘弾性体

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビンが建設機械本体に弾性体を介し
    て弾性的に支持され、このキャビンの上部に、キャビン
    上面を覆うヘッドガードが取付けられる建設機械におい
    て、上記ヘッドガードがキャビン上面部に、粘性と弾性
    を備えた防振体を介して取付けられ、この防振体とヘッ
    ドガードとによって、少なくともキャビンの左右方向の
    振動に対する減衰作用を有するダイナミックダンパが構
    成されたことを特徴とする建設機械におけるキャビンの
    制振装置。
JP1991060794U 1991-08-01 1991-08-01 建設機械におけるキャビンの制振装置 Expired - Lifetime JP2562274Y2 (ja)

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