JPH0628381U - 作業車両におけるキャノピの制振装置 - Google Patents
作業車両におけるキャノピの制振装置Info
- Publication number
- JPH0628381U JPH0628381U JP6484692U JP6484692U JPH0628381U JP H0628381 U JPH0628381 U JP H0628381U JP 6484692 U JP6484692 U JP 6484692U JP 6484692 U JP6484692 U JP 6484692U JP H0628381 U JPH0628381 U JP H0628381U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 作業時等におけるキャノピの振動を抑制す
る。 【構成】 キャノピ9の覆い板8に、制振鋼板からなる
支持部材11を介して付加振動体12を取付けることに
より、バネ−粘性−質量系の動吸振器13を構成した。
る。 【構成】 キャノピ9の覆い板8に、制振鋼板からなる
支持部材11を介して付加振動体12を取付けることに
より、バネ−粘性−質量系の動吸振器13を構成した。
Description
【0001】
本考案はとくに小型の油圧ショベル、ホイールローダ等の作業車両において、 操縦席の防護屋根であるキャノピの振動を抑える制振装置に関するものである。
【0002】
油圧ショベルを例にとって従来技術を説明する。
【0003】 図5において、1はクローラ式の下部走行体、2はこの下部走行体1上に搭載 された上部旋回体である。
【0004】 この上部旋回体2は、概ね、旋回フレーム3と、この旋回フレーム3に取付け られたショベル作業装置4とから成っている。
【0005】 また、旋回フレーム3には、操縦席5が設けられるとともに、この操縦席5の 後方にキャノピベース6が設けられ、このキャノピベース6に支柱7、この支柱 7の上端に操縦席5を上方から覆う覆い板8がそれぞれ固定されてキャノピ9が 構成されている。
【0006】
このような油圧ショベルにおいては、掘削作業時や高速走行時にショベル本体 (下部走行体1および上部旋回体2)にローリング(横揺れ)およびピッチング (前後の揺れ)が発生し、これがキャノピ9に伝えられてキャノピ9が振動する 。
【0007】 この場合、キャノピ9は大面積の覆い板8が1本の支柱7のみで支えられた構 造であるため、元々振動し易く、しかもその固有振動数が、ショベル稼働時に発 生し易い振動数領域にある。
【0008】 このため、キャノピ9が共振を起して大きく横揺れし、乗り心地が悪くなると ともに、キャノピ9およびこのキャノピ9を支持する車体の耐久性が低下すると いう問題があった。
【0009】 そこで本考案は、このようなキャノピの振動を抑制することができる作業車両 の制振装置を提供するものである。
【0010】
本考案は、車体フレームに支柱が取付けられ、この支柱の上端部に、操縦席を 上方から覆う覆い板が取付けられてキャノピが構成された作業車両において、上 記覆い板に、粘性と弾性を備えた支持部材を介して付加振動体が取付けられてな るものである。
【0011】
上記構成によると、作業時等に車体に発生した振動が支持部材を介して付加振 動体に伝えられ、この付加振動体の振動が支持部材の粘弾性によって減衰される 。すなわち、支持部材と付加振動体とによってバネ−粘性−質量系の動吸振器が 構成され、この動吸振器がキャノピの制振効果を発揮する。
【0012】 従って、この動吸振器の固有振動数をキャノピの共振周波数に合わせておくこ とにより、キャノピの共振点での振幅を小さく抑えることができる。
【0013】
本考案の実施例を図1〜図4によって説明する。
【0014】 この実施例では、図5に示す油圧ショベルを適用対象として例にとっている。
【0015】 支柱7と、この支柱7の上端に固定された覆い板8とによって構成されたキャ ノピ9における覆い板8の前部下面にブラケット10が取付けられ、このブラケ ット10に粘弾性体としての制振鋼板からなる支持部材11が水平に取付けられ ている。
【0016】 この支持部材11には、上面に付加振動体(重錘)12,12が取付けられ、 支持部材11とこの付加振動体12,12とによってバネ−粘性−質量系の動吸 振器13が構成されている。
【0017】 図3はこの動吸振器13を模式化して示しており、作業時等にショベル本体に 発生する振動が、支柱7、覆い板8を介してこの動吸振器13の付加振動体12 ,12に伝えられる。
【0018】 これにより、この付加振動体12,12が振動し、この振動が支持部材11の 粘性によって減衰されることにより、キャノピ9の振動が抑制される。
【0019】 従って、この動吸振器13の固有振動数をキャノピ9のローリングおよびピッ チング両振動モードでの共振周波数に合わせておくことにより、キャノピ9の共 振点での振幅を小さく抑えることができる。
【0020】 この制振効果を調べるために本考案者が行った振動モデルの周波数応答につい ての解析結果を図4に示している。
【0021】 これによると、動吸振器13をもたない従来のキャノピ構造(破線の曲線a) の場合、振動モデルにローリングおよびピッチングの振動を加えたとき、この加 振周波数がショベル本体の固有振動数領域に達した時点でキャノピ9が共振を起 して大振幅で振動する。
【0022】 これに対して、上記バネ−粘性−質量系の動吸振器を備えたキャノピ構造(実 線の曲線b)の場合は、キャノピ9の固有振動数がショベル本体の振動周波数か ら離れ、しかも共振点での振幅が格段に小さなものとなる。
【0023】 なお、動吸振器13の振動減衰作用をキャノピ9のローリングおよびピッチン グの双方に対して有効に働かせるためには、動吸振器13の固有振動数をキャノ ピ9のローリングおよびピッチング両振動モードでの共振周波数に合わせておく 必要がある。
【0024】 このような固有振動数のチューニングは、 (イ)一つの動吸振器13で、その一次、二次の共振周波数をそれぞれローリ ング、ピッチングの共振周波数に調節すること、 (ロ)動吸振器13を、ローリングの共振周波数に合わせたものと、ピッチン グの共振周波数に合わせたものの2組用いること、 のいずれによっても行うことができる。
【0025】 ところで、本考案において、覆い板8における動吸振器13の設置位置はとく に限定されない。ただし、キャノピ9の振動は、ローリング、ピッチングともに 、支柱7から遠い覆い板8の前部で最大となるため、上記実施例のように覆い板 8の前部に動吸振器13を取付ければ、キャノピ9全体の制振効果がとくに高い ものとなる。
【0026】 一方、作業車両においては、キャノピ9の振動のうちローリングが最も発生し 易く、かつ、このローリングが乗り心地およびキャノピ9等の耐久性に最も大き な影響を与えるため、本考案において、このローリングのみを制振対象として動 吸振器13を構成してもよい。
【0027】 また、上記実施例では粘性と弾性を兼ね備えた制振鋼板によって支持部材11 を形成したが、別々の粘性体と弾性体とを組み合わせて支持部材を構成してもよ い。
【0028】 さらに、本考案は油圧ショベルに限らず、他にホイールローダやブルドーザ等 、キャノピを備えた作業車両に広く適用することができる。
【0029】
上記のように本考案によるときは、キャノピの覆い板に、粘性と弾性を備えた 支持部材を介して付加振動体を取付けることにより、バネ−粘性−質量系の動吸 振器を構成したから、この動吸振器の振動減衰作用により、作業時等にキャノピ に伝えられる振動を速やかに減衰させ、共振点での振幅を小さく抑えることがで きる。
【0030】 これにより、乗り心地を改善できるとともに、キャノピおよび車体の耐久性を 向上させることができる。
【図1】本考案の実施例にかかる制振装置が組み込まれ
た一部切欠側面図である。
た一部切欠側面図である。
【図2】図1のII-II線拡大断面図である。
【図3】同実施例装置を模式化して示す図である。
【図4】振動モデル二例の周波数応答についての解析結
果を示す図である。
果を示す図である。
【図5】本考案の適用対象例である油圧ショベルの概略
側面図である。
側面図である。
7 支柱 8 覆い板 9 キャノピ 11 支持部材 12 付加振動体
Claims (1)
- 【請求項1】 車体フレームに支柱が取付けられ、この
支柱の上端部に、操縦席を上方から覆う覆い板が取付け
られてキャノピが構成された作業車両において、上記覆
い板に、粘性と弾性を備えた支持部材を介して付加振動
体が取付けられてなることを特徴とする作業車両におけ
るキャノピの制振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6484692U JPH0628381U (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | 作業車両におけるキャノピの制振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6484692U JPH0628381U (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | 作業車両におけるキャノピの制振装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0628381U true JPH0628381U (ja) | 1994-04-15 |
Family
ID=13269991
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6484692U Pending JPH0628381U (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | 作業車両におけるキャノピの制振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0628381U (ja) |
-
1992
- 1992-09-17 JP JP6484692U patent/JPH0628381U/ja active Pending
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