JPH05119496A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH05119496A
JPH05119496A JP27976491A JP27976491A JPH05119496A JP H05119496 A JPH05119496 A JP H05119496A JP 27976491 A JP27976491 A JP 27976491A JP 27976491 A JP27976491 A JP 27976491A JP H05119496 A JPH05119496 A JP H05119496A
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JP
Japan
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carrier
group
general formula
chemical
compounds
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Application number
JP27976491A
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English (en)
Inventor
Shinichi Suzuki
眞一 鈴木
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高感度にしてかつ残留電位が小さく、また繰
返し使用においても電位特性が安定で優れた電子写真感
光体の提供。 【構成】 一般式〔I〕及びもしくは〔II〕のペリレン
化合物をキャリア発生物質とし、一般式〔III〕のスチ
リル化合物をキャリア輸送物質として用いる。 〔ただし、一般式〔I〕、〔II〕においてZは置換、無
置換の芳香環を形成するのに必要な原子群を表す。また
一般式〔III〕において、Arは置換基を有してもよい
次の4つの基;アルキル基、アラルキル基、アリール
基、複素環基を表す。Xは−CHCH−または−C
H=CH−を表し、R,R,Rは水素原子、ハロ
ゲン原子、アルキル基、アルコキシ基を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関する
ものであり、特にプリンタ、複写機等に有効な高感度の
感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体としては、セレ
ン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性物質を
主成分とする感光層を設けた無機感光体が広く使用され
てきた。
【0003】しかしながら、このような無機感光体は複
写機等の電子感光体として要求される光感度、熱安定
性、耐湿性、耐久性等の特性において必ずしも満足でき
るものではなかった。例えば、セレンは熱や指紋の汚れ
等によって結晶化するために電子写真感光体としての特
性が劣化しやすい。また、硫化カドミウムを用いた電子
写真感光体は耐湿性、耐久性に劣り、また、酸化亜鉛を
用いた電子写真感光体も耐久性に問題がある。セレン、
硫化カドミウムの電子写真感光体はまた毒性の点で製造
上、取扱上の制約が大きいという欠点を有している。
【0004】このような無機光導電性物質の欠点を改善
するために、種々の有機光導電性物質を電子写真感光体
の感光層に使用することが試みられ、近年、活発に研究
が行われている。例えば、特公昭50-10496号には、ポリ
ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノンを含有し
た感光層を有する有機感光体が記載されている。しか
し、この感光体は感度及び耐久性において十分なもので
はない。そのため、キャリア発生機能とキャリア輸送機
能を異なる物質に個別に分担された機能分離型の電子写
真感光体が開発された。
【0005】このような電子写真感光体においては物質
を広い範囲のものから選択することができるので、任意
の特性を得やすく、そのため感度が高く、耐久性の優れ
た有機感光体が得られることが期待されている。
【0006】このような機能分離型の電子写真感光体の
キャリア発生物質及びキャリア輸送物質として種々の有
機化合物が提案されており、キャリア発生物質としては
例えば、ジブロムアンスアンスロンに代表される多環キ
ノン化合物、ピリリウム化合物及びピリリウム化合物と
ポリカーボネートとの共晶錯体、スクエアリウム化合
物、フタロシアニン化合物、アゾ化合物などが実用化さ
れてきた。また、キャリア輸送物質としては、例えば、
ピラゾリン化合物、ポリアリールアルカン化合物、トリ
フェニルアミン化合物、ヒドラゾン化合物、ジアミノビ
フェニル化合物、スチリルベンゼン化合物などが実用化
されてきた。就中、本発明を構成する要素の1つである
一般式〔I〕及び/もしくは〔II〕のぺリレン化合物に
ついては、特公昭61-8424号に、電子写真感光体のキャ
リア発生物質として用いる技術が公開されている。
【0007】その後、この化合物は特開昭59-59686号、
同63-180956号、同63-291061号及び米国特許4,587,189
号において特定のキャリア輸送物質と組合せて用いる方
法が公開された。
【0008】このように一般式〔I〕及び/もしくは〔I
I〕のペリレン化合物は種々のキャリア輸送物質と組合
せて、電子写真感光体に用いられることが知られている
が、更に性能向上が期待される。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、特定のキャリア発生物
質と特定のキャリア輸送物質を組合せることにより、高
感度にしてかつ残留電位が小さく、また繰返し使用にお
いても電位特性が安定しているような優れた電子写真感
光体を提供することにある。
【0010】
【発明の構成及び作用効果】本発明者らは特に近年にお
ける電子写真感光体の高感度化の要求に応えるべく、本
化合物について、鋭意検討を行った結果、特定の新規な
キャリア輸送物質と組合せて用いた場合に、従来知られ
ていた、いずれの組合せからも予想することのできなか
った高感度な特性が発現されることを見出し、本発明の
完成にいたった。
【0011】本発明の目的は下記一般式〔I〕及び/も
しくは〔II〕で表されるペリレン化合物をキャリア発生
物質とし、下記一般式〔III〕で表されるスチリル化合
物をキャリア輸送物質として用いることによって達成す
ることができる。
【0012】
【化2】
【0013】ただし、一般式〔I〕、〔II〕において、
Zは置換、無置換の芳香環を形成するのに必要な原子群
を表す。
【0014】Zの好ましいものとしては、ベンゼン環、
ナフタレン環、アンスラセン環、フェナンスレン環、ピ
リジン環、ピリミジン環、ピラゾール環、アントラキノ
ン環が挙げられる。なかでも好ましいものは、ベンゼン
環、ナフタレン環であり、特に好ましいのはベンゼン環
である。Zは置換基を有していてもいなくてもよいが、
無置換のものが特に好ましい。
【0015】Zの置換基としては、アルキル、アルコキ
シ、アリール、アリールオキシ、アシル、アシロキシ、
アミノ、カルバモイル、ハロゲン、ニトロ、シアノなど
を挙げることができるが、好ましくはアルキル基であ
る。
【0016】また一般式〔III〕において、Arは置換
基を有してもよい続記4つの基;アルキル基、アラルキ
ル基、アリール基、複素環基を表す。Xは-CH2CH2-また
は-CH=CH-を表し、R1,R2,R3は水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、アルコキシ基を表す。
【0017】前記Arのアルキル基としては、メチル、
エチル、プロピル、ブチルなどが挙げられ、アラルキル
基としては、ベンジル、フェネチルなどが挙げられ、ア
リール基としては、フェニル、ナフチルなどが挙げら
れ、複素環基としては、フリル、チエニル、ピリジル、
キノリルなどが挙げられる。これら、アルキル基、アラ
ルキル基、アリール基、複素環基は置換基を有してもよ
く、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどのアルキル
基、メトキシ、エトキシ、プロポキシなどのアルコキシ
基、弗素、塩素、臭素、沃素などのハロゲン原子、ジフ
ェニルアミン、ジエチルアミンなどの置換アミノ基、シ
アノ基、ニトロ基などが挙げられる。
【0018】R1,R2,R3のアルキル基としては、メ
チル、エチル、プロピル、ブチルなど、ハロゲン原子と
しては、弗素、塩素、臭素、沃素など、アルコキシとし
ては、メトキシ、エトキシ、プロポキシなどが挙げられ
る。
【0019】一般式〔I〕もしくは〔II〕で表される化
合物は、反応式(1)にしたがって、容易に合成するこ
とができる。
【0020】又、一般式〔III〕で表される化合物は、
反応式(2)にしたがって、容易に合成することができ
る。
【0021】
【化3】
【0022】また一般式〔III〕で表される化合物は、
下記一般式〔IV〕で表されるアルデヒド化合物と下記一
般式〔V〕で表される燐化合物を塩基性触媒の存在下5
〜150℃の温度において反応することにより得られる。
【0023】
【化4】
【0024】一般式〔IV〕中Ar,R3は一般式〔III〕
と同義である。
【0025】また一般式〔V〕中、Yは−P+(−C6H5
3・Z-(Z-はハロゲンイオン)で表されるトリフェニ
ルホスホニウム基あるいは−PO(OR42(R4は低
級アルキル基)で表されるジアルキル亜燐酸基である。
1,R2は一般式〔III〕と同義である。
【0026】以下に一般式〔I〕もしくは〔II〕で表さ
れる化合物の具体例を示す。
【0027】
【化5】
【0028】
【化6】
【0029】次に一般式〔III〕で表されるキャリア輸
送物質の具体例を示す。
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】
【化11】
【0035】
【化12】
【0036】
【化13】
【0037】
【化14】
【0038】
【化15】
【0039】
【化16】
【0040】本発明では上記の化合物の他にさらに他の
キャリア輸送物質を併用してもよい。そのようなキャリ
ア輸送物質としては、例えば、オキサゾール、オキサジ
アゾール、チアゾール、チアジアゾール、イミダゾール
等に代表される含窒素複素環核及びその縮合環核を有す
る化合物、ポリアリールアルカン系の化合物、ピラゾリ
ン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリアリールアミン
系化合物、スチリル系化合物、スチリルトリフェニルア
ミン系化合物、β-フェニルスチリルトリフェニルアミ
ン系化合物、ブタジェン系化合物、ヘキサトリエン系化
合物、カルバゾール系化合物、縮合多環系化合物等が挙
げられる。
【0041】感光体の構成は種々の形態が知られてい
る。
【0042】本発明は感光体のそれらのいずれの形態を
もとりうるが、積層型もしくは分散型の機能分離型感光
体とするのが望ましい。この場合、通常は図1(a)〜
(f)のような構成となる。図1(a)に示す層構成
は、導電性支持体1上にキャリア発生層2を形成し、こ
れにキャリア輸送層3を積層して感光層4を形成したも
のであり、同図(b)はこれらのキャリア発生層2とキ
ャリア輸送層3を逆にした感光層4′を形成したもので
ある。同図(c)は(a)の層構成の感光層4と導電性
支持体1の間に中間層5を設け、同図(d)は(b)の
層構成の感光層4′と導電性支持体1との間に中間層5
を設けたものである。同図(e)の層構成はキャリア発
生物質6とキャリア輸送物質7を含有する感光層4″を
形成したものであり、同図(f)はこのような感光層
4″と導電性支持体1との間に中間層5を設けたもので
ある。図1(a)〜(f)の構成において、最外表層に
はさらに保護層を設けることができる。
【0043】感光層の形成においては、キャリア発生物
質或はキャリア輸送物質を単独で、もしくはバインダや
添加剤とともに溶解させた溶液を塗布する方法が有効で
ある。
【0044】しかしまた、一般にキャリア発生物質の溶
解度は低いため、そのような場合キャリア発生物質を、
超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ホモミキサ等
の分散装置を用いて適当な分散媒中に微粒子分散させた
液を塗布する方法、或は真空蒸着によってキャリア発生
層を形成させる方法が有効となる。
【0045】感光層の形成に使用される溶剤或は分散媒
としては広く任意のものを用いることができる。
【0046】例えば、ブチルアミン、エチレンジアミ
ン、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセルソル
ブ、エチルセルソルブ、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、トルエン、キシレン、アセトフェノン、クロロ
ホルム、ジクロルメタン、ジクロルエタン、トリクロル
エタン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール等が挙げられる。
【0047】キャリア輸送層の形成にバインダを用いる
場合に、バインダとして任意のものを選ぶことができる
が、特に疎水性でかつフィルム形成能を有する高分子重
合体が望ましい。このような重合体としては例えば次の
ものを挙げることができるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0048】ポリカーボネート ポリカーボネートZ樹脂 アクリル樹脂 メタクリル樹脂 ポリ塩化ビニル ポリ塩化ビニリデン ポリスチレン スチレン-ブタジェン共重合体 ポリ酢酸ビニル ポリビニルホルマール ポリビニルブチラール ポリビニルアセタール ポリビニルカルバゾール スチレン-アルキッド樹脂 シリコーン樹脂 シリコーン-アルキッド樹脂 シリコーン-ブチラール樹脂 ポリエステル フェノール樹脂 ポリウレタン エポキシ樹脂 塩化ビニリデン-アクリロニトリル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体 バインダに対するキャリア輸送物質の割合は10〜500wt
%とするのが望ましい。キャリア発生層の厚さは0.01〜
20μmとされるが、さらには0.05〜5μmが好ましい。キ
ャリア輸送層の厚みは1〜100μmであるが、さらには5
〜30μmが好ましい。
【0049】上記感光層には感度の向上や残留電位の減
少、或は反復使用時の疲労の低減を目的として、電子受
容性物質を含有させることができる。このような電子受
容性物質としては例えば、無水琥珀酸、無水マレイン
酸、ジブロム無水琥珀酸、無水フタル酸、テトラクロル
無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、3-ニトロ無
水フタル酸、4-ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット
酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシ
アノキノジメタン、o-ジニトロベンゼン、m-ジニトロベ
ンゼン、1,3,5-トリニトロベンゼン、p-ニトロベンゾニ
トリル、ビクリルクロライド、キノンクロルイミド、ク
ロラニル、ブロマニル、ジクロルジシアノ-p-ベンゾン
キノン、アントラキノン、ジニトロアントラキノン、9-
フルオレニリデンマロノジニトリル、ポリニトロ-9-フ
ルオレニリデンマロノジニトリル、ピクリン酸、o-ニト
ロ安息香酸、p-ニトロ安息香酸、3,5-ジニトロ安息香
酸、ペンタフルオロ安息香酸、5-ニトロサリチル酸、3,
5-ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸、その他
の電子親和力の大きい化合物を挙げることができる。電
子受容性物質の添加割合はキャリア発生物質の重量100
に対して0.01〜200が望ましく、さらには0.1〜100が好
ましい。
【0050】導電性支持体としては金属板、金属ドラム
が用いられる他、導電性ポリマーや酸化インジウム等の
導電性化合物、もしくはアルミニウム、パラジウム等の
金属の薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により紙
やプラスチックフィルム等の基体の上に設けてなるもの
を用いることができる。
【0051】本発明の感光体は以上のような構成であっ
て、以下の実施例からも明らかなように、帯電特性、感
度特性、繰返し特性に優れたものである。
【0052】
【実施例】
(合成例;A)A−1 ペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸二無水物39.2g、
o-フェニレンジアミン32.4g、α-クロルナフタレン800
mlを混合し、260℃で6時間反応させた。放冷後、析出
晶を濾取し、メタノールで繰返し洗浄した。加熱乾燥し
て、暗緑色の結晶51.1g(収率95.3%)を得た。
【0053】これは、さらに昇華精製して、以下の2つ
の式で表される化合物の混合物が得られた。
【0054】
【化17】
【0055】(合成例;B)B−1 カリウム-t-ブトキシド3.4gをN,N-ジメチルホルムアミ
ド50ml中に室温、窒素雰囲気中で分散、溶解させた。そ
こへ4,4′-ジホルミルトリフェニルアミン3.0gと、5H-
ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニルホスホン酸ジエチル
7.2gをN,N-ジメチルホルムアルミド100mlに溶解したも
のを約10分かけて滴下した。この後、室温にて3時間撹
拌した。反応液を水1lに注ぎトルエン200mlで抽出
し、有機層を水洗した後、溶媒を除去した。トルエン-
ヘキサン溶媒を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィをおこない目的物4.0gを得た。収率は61.3%であっ
た。
【0056】FD−マス測定にて目的物の親ピーク (M+)=649(C50H35N1) を検出した。
【0057】(合成例;B)B−9 カリウム-t-ブトキシド3.4gをN,N-ジメチルホルムアミ
ド50ml中に室温、窒素雰囲気中で分散、溶解させた。そ
こへN,N-ジ-(4-ホルミルフェニル)-2-フリルアミン2.
9gと、5H-ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニルホスホン酸
ジエチル7.2gをN,N-ジメチルホルムアルミド100mlに溶
解したものを約10分かけて滴下した。この後、室温にて
3時間撹拌した。反応液を水1lに注ぎトルエン200ml
で抽出し、有機層を水洗した後、溶媒を除去した。トル
エン溶媒を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィを
行ない目的物、2.8gを得た。収率は43.8%であった。
【0058】FD−マス測定にて目的物の親ピーク (M+)=639(C48H35N1O1) を検出した。
【0059】(合成例;B)B−20 カリウム-t-ブトキシド3.4gをN,N-ジメチルホルムアミ
ド50ml中に室温、窒素雰囲気中で分散、溶解させた。そ
こへ4,4′-ジホルミルトリフェニルアミン3.0gと、5H-
ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニルホスホン酸ジエチル
7.2gをN,N-ジメチルホルムアルミド100mlに溶解したも
のを約10分かけて滴下した。この後、室温にて3時間撹
拌した。反応液を水1lに注ぎトルエン200mlで抽出
し、有機層を水洗した後、溶媒を除去した。トルエン-
ヘキサン溶媒を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィを行ない目的物3.6gを得た。収率は55.1%であった。
【0060】FD−マス測定にて目的物の親ピーク (M+)=653(C50H39N1) を検出した。
【0061】実施例1 合成例で得られたキャリア発生物質A−1;1部、分散
媒としてメチルエチルケトン50部をサンドミルを用いて
分散し、これをアルミニウムを蒸着したポリエステルベ
ース上にワイヤバーを用いて塗布して、膜厚0.3μmのキ
ャリア発生層を形成した。次いで、キャリア輸送物質B
−1;1部とポリカーボネート樹脂「パンライトK130
0」(帝人化成社製)1.4部、及び微量のシリコーンオイ
ル「KF-54」(信越化学社製)を1.2-ジクロルエタン10
部に溶解した液をブレード塗布機を用いて塗布し乾燥の
後、膜厚22μmのキャリア輸送層を形成した。このよう
にして得られた感光体をサンプル1とする。
【0062】実施例2〜4 実施例1におけるキャリア輸送物質B−1をB−5、B
−9、B−25に代えた他は、実施例1と同様にして、本
発明の感光体を作成した。これを、それぞれサンプル
2、サンプル3、サンプル4とする。
【0063】比較例(1)〜(2) 実施例1におけるキャリア輸送物質B−1を下記化合物
Z−1、Z−2に代えた他は、実施例1と同様にして、
比較用の感光体を作成した。これを、それぞれ比較サン
プル(1)、比較サンプル(2)とする。
【0064】比較例(3) 実施例において、キャリア発生物質を下記化合物Z−3
に代えた他は、実施例1と同様にして、比較用の感光体
を作成した。これを比較サンプル(3)とする。
【0065】
【化18】
【0066】(評価1)以上のようにして得られたサン
プルは、ペーパアナライザEPA-8100(川口電機社製)を
用いて、以下のような評価を行った。まず、−6KVの条
件で5秒間のコロナ帯電を行い、帯電直後の表面電位Va
及び、5秒間放置後の表面電位Viを求め、続いて表面照
度が2(lux)となるような露光を行い、表面電位を1
/2Viとするのに必要な露光量E1/2、表面電位を-600V
から-100Vまで低下させるのに必要な露光量E600/100
求めた。またD=100(Va-Vi)/Va(%)の式より暗減
衰率Dを求めた。結果は表1に示した。
【0067】(評価2)得られたサンプルはまた、複写
機U-bix 1600改造機(コニカ社製)に装着し、未露光部
電位VH、露光部電位VLを求め、さらに1万回の繰返しの
後でのVHとVLを求めた。結果は表2に示した。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】実施例5 キャリア輸送物質B−4;1部とポリエステル樹脂「バ
イロン200」(東洋紡社製)1.5部を1,2-ジクロルエタン
10部に溶解した液をアルミニウムドラム上に、浸漬塗布
法によって塗布して、乾燥の後、膜厚13μmのキャリア
輸送層を形成した。
【0071】一方、キャリア発生物質A−2;1部、バ
インダ樹脂としてポリエステル「バイロン200」(東洋
紡社製)3.5部、分散媒としてモノクロルベンゼン15部
と、1,2-ジクロルエタン35部をボールミルを用いて分散
した後、さらに、キャリア輸送物質B−4をバインダ樹
脂に対して75Wt%の割合となるように添加した。こうし
て得られた分散液を、キャリア輸送層の上に、スプレー
塗布法によって塗布して、膜厚4μmのキャリア発生層
を形成した。
【0072】こうして得られた感光体を、帯電極性をプ
ラス極性とした他は評価1と同様にして評価した。
【0073】Va =1240 (V) Vi =1070 (V) D =13.7 (%) E1/2 = 2.0(lux・sec) E600/100= 3.4(lux・sec) 実施例6 アルミニウムを蒸着したポリエステルベース上に、合成
例で得られたキャリア発生物質A−1を真空蒸着し、厚
さ0.2μmのキャリア発生層を形成した。
【0074】次いでキャリア輸送物質B−2;1部とポ
リカーボネート樹脂「ユーピロンZ200」(三菱瓦斯化
学社製)1.2部及び微量のシリコーンオイル「KF−5
4」(信越化学社製)を、1,2-ジクロルエタン10部に溶
解した液をブレード塗布機を用いて塗布し、乾燥後膜厚
30μmのキャリア輸送層を形成した。
【0075】このようにして得られた感光体をサンプル
6とする。
【0076】実施例7 実施例6におけるキャリア発生物質A−1をA−2に代
えた他は実施例6と同様にして本発明の感光体を作成し
た。
【0077】これをサンプル7とする。
【0078】実施例8及び9 実施例6におけるキャリア輸送物質B−2をB−24とB
−38に代えた他は、実施例6と同様にして、本発明の感
光体を作成した。これをそれぞれサンプル8、サンプル
9とする。
【0079】比較例(4)及び(5) 実施例6におけるキャリア発生物質を下記化合物(Z−
4)、(Z−5)に代えた他は、実施例6と同様にし
て、比較用の感光体を作成した。これをそれぞれ比較サ
ンプル(4)、比較サンプル(5)とする。
【0080】比較例(6)〜(8) 実施例6におけるキャリア輸送物質を、下記化合物(Z
−6)、(Z−7)、(Z−8)に代えた他は実施例6
と同様にして、比較用の感光体を作成した。
【0081】これをそれぞれ比較サンプル(6)、(7)及び
(8)とする。
【0082】
【化19】
【0083】以下のようにして得られたサンプルを評価
1と同様にして評価した。結果は表3に示した。
【0084】
【表3】
【0085】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は非常に高感度
であって、かつ繰返し使用時の電位安定性が優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光体の層構成の具体的例を示した各
断面図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 キャリア発生層 3 キャリア輸送層 4,4′,4″ 感光層 5 中間層
【手続補正書】
【提出日】平成4年5月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 〔ただし、一般式〔I〕、〔II〕においてZは置換、無
置換の2価の芳香族基を表す。また一般式〔III〕にお
いて、Arは置換基を有してもよい続記4つの基;アル
キル基、アラルキル基、アリール基、複素環基を表す。
Xは-CH2CH2-または-CH=CH-を表し、R1,R2,R3
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基を
表す。〕
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【化2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】ただし、一般式〔I〕、〔II〕において、
Zは置換、無置換の2価の芳香族基を表す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】
【化3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕及び/もしくは〔II〕
    で表されるペリレン化合物をキャリア発生物質とし、下
    記一般式〔III〕で表されるスチリル化合物をキャリア
    輸送物質として含有する電子写真感光体。 【化1】 〔ただし、一般式〔I〕、〔II〕においてZは置換、無
    置換の芳香環を形成するのに必要な原子群を表す。また
    一般式〔III〕において、Arは置換基を有してもよい
    続記4つの基;アルキル基、アラルキル基、アリール
    基、複素環基を表す。Xは-CH2CH2-または-CH=CH-を表
    し、R1,R2,R3は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
    ル基、アルコキシ基を表す。〕
JP27976491A 1991-10-25 1991-10-25 電子写真感光体 Pending JPH05119496A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010128170A (ja) * 2008-11-27 2010-06-10 Kyocera Mita Corp 電子写真感光体、およびこれを備えた画像形成装置

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JP2010128170A (ja) * 2008-11-27 2010-06-10 Kyocera Mita Corp 電子写真感光体、およびこれを備えた画像形成装置

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