JPH05119254A - 逆望遠型広角レンズ - Google Patents

逆望遠型広角レンズ

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JPH05119254A
JPH05119254A JP3306683A JP30668391A JPH05119254A JP H05119254 A JPH05119254 A JP H05119254A JP 3306683 A JP3306683 A JP 3306683A JP 30668391 A JP30668391 A JP 30668391A JP H05119254 A JPH05119254 A JP H05119254A
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JP
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lens
lens group
negative
distance
optical axis
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JP3306683A
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English (en)
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Toshiro Ishiyama
敏朗 石山
Yoshiyuki Shimizu
義之 清水
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 逆望遠型広角レンズにおいて、絞りより前の
レンズ群及び絞りを移動させることなく良好な収差特性
で合焦を行えるようにする。 【構成】 物体側より順に、像側の空気に接する面が像
側に凹面に形成された負メニスカスレンズL1 を有し全
体として負又は正の屈折力を持つ前方レンズ群GF と、
絞りSと、正の屈折力を持つ後方レンズ群GR とを配置
して構成し、その負メニスカスレンズL1 のその凹面の
曲率が光軸から離れるに従って単調に減少するように設
定し、その前方レンズ群GF を像面に対して固定し、そ
の後方レンズ群GR の一部又は全部を動かすことにより
合焦する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば写真レンズとし
て使用して卓効ある逆望遠型広角レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、従来の写真レンズの合焦法は、
レンズ系全体を繰り出す方式を採っている。ただし、そ
の外に例えばズームレンズに使用されているような前群
を繰り出す方式、又は例えば望遠レンズに使用されてい
るような前方のレンズ群は像面に対して相対的に位置を
変えず絞りを含む後方のレンズ群を移動させる方式等も
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、系全体
又は前群を繰り出す方式では繰り出し機構が大型化且つ
複雑化すると共に、合焦の応答速度が悪くなる不都合が
ある。また、近時は自動露出を行うべく絞りの周辺に自
動開閉機構が設けられているのが通常であるため、絞り
を含む後方のレンズ群を移動させる方式でもまだ繰り出
し機構が複雑化し、合焦の応答速度が悪い不都合は解消
されていない。
【0004】これに関して、従来の逆望遠型広角レンズ
においては、系全体を繰り出すと同時に部品レンズを隔
てる空気間隔の内の適当なものの大きさを変化させる方
式が知られている。しかしながら、これも系全体を繰り
出す点では従来の一般的な方式と同様である。更に、そ
のように部品レンズを隔てる空気間隔を変化させるのは
近距離物体に合焦したときの像面の正方向への変動を補
正するためであり、合焦自体を目的としたものではな
い。
【0005】本発明は斯かる点に鑑み、逆望遠型広角レ
ンズにおいて、絞りより前のレンズ群及び絞りを移動さ
せることなく良好な収差特性で合焦を行えるようにし
て、合焦のための繰り出し機構をより簡略化できるよう
にすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による逆望遠型広
角レンズは、例えば図1に示す如く、物体側より順に、
像側の空気に接する面が像側に凹面に形成された負レン
ズL1 を有し全体として負又は正の屈折力を持つ前方レ
ンズ群GF と、絞りSと、正の屈折力を持つ後方レンズ
群GR とを配置して構成し、その負レンズL1 のその凹
面の曲率が光軸から離れるに従って単調に減少するよう
に設定し、その前方レンズ群GF を像面に対して固定
し、その後方レンズ群GR の一部又は全部を動かすこと
により合焦するようにしたものである。
【0007】この場合、更にその負レンズL1 のその凹
面の光軸上の屈折力の絶対値がこの負レンズの前面の光
軸上の屈折力の絶対値よりも大きくなるようにし、且つ
曲面上の光軸からの高さyにおけるこの曲面の頂点から
光軸方向への距離をx、この曲面の頂点での曲率をCと
し、C4、C6、‥‥をそれぞれ非球面係数、κを円錐定
数としたときに、その負レンズのその凹面の形状は x=Cy2/{1+(1−κC221/2}+C44+C66+‥‥ 且つ −5<κ<0.5 ‥‥‥‥(1) で表される範囲に設定することが望ましい。
【0008】更に、全レンズ系の焦点距離をf、半画角
をθ、全レンズ系中の最も物体側のレンズL1 の有効直
径をφとしたときに、 φ<4・f・tanθ ‥‥‥‥(2) が成立することが好ましい。
【0009】
【作用】斯かる本発明によれば、レンズ全系が絞りSを
含む間隔で前後2つの群GF 及びGR に分けられる。こ
のようにレンズ全系を適当な空気間隔で前後2つの群に
分け、その一方のみを光軸に沿って移動させて異なる距
離の物体に合焦することは、近軸領域に限れば容易であ
る。しかしながら、収差を考慮に入れ近軸領域を或る程
度離れて、物体距離に依らず安定した良好な性能を保持
するレンズ系を得るための設計の見通しを立てるのは困
難である。これについて考察を行う。
【0010】先ず、先に述べた前後2つの群の内の、前
方レンズ群GF を通過した光が収差を持たなかったとす
ると、系全体を通過した光には収差が無いものとされて
いるので、後方レンズ群GR も収差を発生させないこと
となる。従って、前方レンズ群又は後方レンズ群のどち
らか一方のみを移動させて合焦を行っても、収差が発生
する可能性は低い。次に、前方レンズ群に像面湾曲はあ
るが、コマ収差は無い状態を考えてみる。この場合、コ
マ収差が無いので主光線の高さが多少変わってもメリジ
オナル像面の変動はないはずである。また、前方レンズ
群を通過してきた光線の持つ収差は後方レンズ群を通過
することに依って補正され、良好な像を像面に結像する
のであるから、後方レンズ群の持つ収差は前方レンズ群
の持つ収差を打ち消すような状態のはずである。即ち、
後方レンズ群の像面湾曲は前方レンズ群のそれと反対方
向であり、且つ後方レンズ群にもコマ収差が無いと考え
られる。
【0011】この場合にも、前方レンズ群と後方レンズ
群とを隔てる間隔の変化による最終像の収差の変化は少
ないと考えられる。その間隔が変化することにより、後
方レンズ群に入射する主光線の高さが多少変化しても収
差の変動は少ないからである。また、空気間隔の変動に
よるペッツヴァール和の変化はないので、メリジオナル
像面の変動は少なく、これによりサジタル像面の変動も
少ないはずである。更にこの場合、前方レンズ群と後方
レンズ群との間を通過する光束は平行に近いことが望ま
しい。前方レンズ群を射出する光束があまりに大きな集
束状態又は発散状態にあると、その間隔の変化に伴って
明るさを持った光の光路の変化が生じ、大きな収差の変
化を招く虞があるからである。
【0012】これに関して、前方レンズ群を通過した光
束が平行又は平行に近いことは、物体距離が無限遠の場
合には前方レンズ群がアフォーカル系であるか又はその
焦点距離が大きいことを意味する。このため前方レンズ
群で合焦を行うと、移動量が非常に大きくなることが予
測される。写真レンズでは多くの場合物体距離は充分遠
いので、大きな移動量が必要な前方レンズ群よりも、よ
り移動量の少ない後方レンズ群を移動させて合焦を行う
方が有利である。そこで、本発明では後方レンズ群の一
部又は全部を動かすことにより合焦を行っている。
【0013】次に、像面湾曲は在ってもよいがコマ収差
の無い前方レンズ群を得る手法について考察を行う。一
般に、逆望遠型広角レンズの負の屈折力を持つ絞りより
前のレンズ群は、歪曲収差の補正と関連して負のコマ収
差を発生させることは良く知られている。この原因の一
つは、従来のレンズが曲率が一定の球面で構成されてい
るため、主光線より外側に入射する光が凹面で過度の屈
折を受けることである。特にレンズ系をより小型化する
と、その傾向は急激に増大し、負の屈折力を持つその絞
りより前のレンズ群のみではその補正は容易ではない。
従って、前方レンズ群中の負の屈折力を持つレンズ群の
内で、空気に接し像面に対して凹面を向けた面を光軸か
らの高さに応じて曲率が単調に減少する非球面とすれ
ば、歪曲収差とコマ収差とは同時に補正されることとな
る。ただし、像面湾曲は補正されない。これは後方レン
ズ群で補正することとなるが、その手法は従来技術の適
用で行うことができる。
【0014】次にその前方レンズ群GF 中の負レンズL
1 の凹面の形状が条件式(1) で表されている場合の作用
効果について説明する。この場合、その負レンズL1
凹面の光軸上の屈折力の絶対値がこの負レンズL1 の前
面の光軸上の屈折力の絶対値よりも大きいという条件
は、この負レンズL1 が負の屈折力を持つための必要条
件である。そして、レンズは光軸に対して回転対称であ
るから、メリジオナル断面における2次元の曲線のみを
規定するだけでよい。一般に二次曲線は2つの焦点を持
ち、これら焦点が一致したものが円であり、2つの焦点
が曲線の同じ側に在るものが楕円であり、一方が無限遠
に在るものが放物線であり、互いに曲線の反対側に在る
ものが双曲線である。
【0015】これらの内、光軸からの距離に応じて曲率
が単調に減少するものは円を除いた3つであるが、楕円
の場合には長軸が光軸と一致していなければならない。
また、双曲線は直線の漸近線を持ち光軸から充分離れた
所では曲率の変化が少ない。極端に言えば、双曲面は凹
の円錐型であるから異なった傾きを持った主光線に対す
る偏角がほぼ同じになってしまう。これは好ましい現象
ではない。従って、大きな画角を必要とする広角レンズ
の絞りから遠く離れた面に導入するにはあまり適しては
いない。但し、漸近線にあまり近くない領域ならばこの
限りではない。従って、その負レンズL1 の凹面に適し
た曲線は長軸が光軸と一致した楕円又は放物線であり、
更に双曲線の光軸に比較的近い限られた領域となる。
【0016】非球面の形状を表す関数として光学設計に
おいては、一般にメリジオナル面内での形状を表す上述
の数式が用いられている。その数式の右辺において第1
項は二次曲線を表すもので、円錐定数κはその形状を決
定するパラメータである。具体的に、κが負ならば双曲
線、κが0ならば放物線、κが0と1との間ならば楕
円、κが1では円である。また、その数式の右辺にyに
関する自乗の項が追加されていることもあるが、これは
第1項と重複している。従って、yに関する自乗の項が
省略されていても、yに関する項が在る場合と完全に同
じ曲線を表すことができる。
【0017】上述のように、その負レンズL1 の凹面に
適した曲線は長軸が光軸と一致した楕円又は放物線であ
り、更に双曲線の光軸に比較的近い限られた領域である
ため、本発明においては −∞<κ<1 の領域の曲線が使用できる可能性を有することとなる。
しかし、κが1に近いと円に近くなり、従来技術との差
が少なく非球面とした効果が少ない。また、κが−∞で
は円錐に近い形状になってしまうので、レンズとしては
不適当である。そこで、本発明では円錐定数κの範囲と
して(1) 式の条件を課している。
【0018】円錐定数κが(1) 式の下限より小さくなる
とレンズの有効径内で双曲線の直線と見なせる部分が多
くなる。従って、曲面は円錐に近い形状となり、レンズ
としては中心部と周辺部との曲率の差が多過ぎ且つ中間
部と周辺部との差も少なくその結果像面湾曲や歪曲収差
が大きくなり、その補正は困難である。また、κが1に
近いと上記した如く円に近くなり、収差補正上は従来よ
り有利であるが、非球面の効果が薄い。また、前記非球
面表現式の第2項以降の項が入ると二次曲線ではなくな
る。しかしながら、条件式(1) によるκの上限及び下限
から定まる2つの曲線の間に含まれ、且つ曲率が光軸か
らの距離yに対して単調に減少するという条件のもと
で、yに関する高次の項を加え、必要に応じて曲線を修
正するようにしてもよい。また、この非球面を持つ負レ
ンズL1 の物体側の面にyに関する高次の項を加えても
よいことは勿論である。
【0019】最後に、全レンズ系中の最も物体側のレン
ズの有効直径をφとした場合の上記の(2) 式の条件につ
いて説明する。本発明の如き逆望遠型広角レンズにおい
ては、一般に全レンズ系中の最も物体側のレンズの有効
直径φは、全レンズ系中における最大有効直径であるた
め、その有効直径φを全レンズ系中の最大有効直径であ
ると考えてよい。この場合、本発明では上述のように、
前方レンズ群GF 中の負レンズL1 の凹面は所定の非球
面であり、主として歪曲収差の補正を目的として正レン
ズを付加する必要がない。そのため、レンズ構成がより
単純となり、その最大有効直径φを(2) 式の範囲内に抑
えることが可能となっている。これにより、レンズ系の
容積もより小さくできる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例につき図面を参照して
説明する。本例は、逆望遠型の画角が100゜以上の超
広角レンズに本発明を適用したものである。以下の実施
例においては、物体側から第i面(i=1,2,3,‥
‥)の曲率半径をri 、第i面と第(i+1)面との光
軸上の面間隔をdi 、第i面と第(i+1)面との間の
媒質のd線の屈折率をndi、第i面と第(i+1)面と
の間の媒質のアッベ数をνdi(ただし、空気のアッベ数
νdiは空欄とする。)として表す。この場合、最後の面
の面間隔di がバックフォーカスであり、第1面のレン
ズの有効直径が全系の最大有効直径である。
【0021】また、以下の実施例においては、非球面を
表す関数としては、曲面上の光軸からの高さyの点とそ
の曲面の頂点の接平面との光軸方向の距離をx、その曲
面の頂点での曲率をCとし、C4、C6、‥‥をそれぞれ
非球面定数、κを円錐定数として、次の式で定義される
関数を用いている。 x=Cy2/{1+(1−κC221/2}+C44+C66+‥‥
【0022】[第1実施例]図1はこの第1実施例の無
限遠に合焦した状態のレンズ構成図、図2〜図4はこの
第1実施例の収差図であり、その図1に示すように、物
体側より順に、負の屈折力の前方レンズ群GF 、絞りS
及び正の屈折力の後方レンズ群GR を配置する。その前
方レンズ群GF は物体側から順に、物体側に凸面を向け
た負メニスカスレンズL1 、物体側に凸面を向けた負メ
ニスカスレンズL21と同じく物体側に凸面を向けた正メ
ニスカスレンズL22との接合からなる貼り合わせレンズ
2 及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3
とを配置して構成する。
【0023】また、後方レンズ群GR は、物体側から順
に、両凸の正レンズL41と像側に凸面を向けた負メニス
カスレンズL42との接合からなる貼り合わせレンズL
4 、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL51と物体
側により曲率の強い凹面を向けた両凹負レンズL52との
接合よりなる貼り合わせレンズL5 、像側に凸面を向け
た正メニスカスレンズL6 及び像側により強い曲率の曲
面を有する両凸の正レンズL7 を配置して構成する。こ
の図1の実施例における曲率半径ri 、面間隔di 、屈
折率ndi及びアッベ数νdiの値は次のように設定されて
いる。
【0024】
【0025】この表において記号*を付した第2面が非
球面であり、その曲率半径であるr2 の値は光軸上での
曲率半径を意味する。その第2面の非球面の形状は、上
記の式において、C=1/r2 、C4 =C6 =‥‥=0
及びκ=0(放物面)としたものである。
【0026】また、第1実施例の全系の焦点距離fは1
00mm、無限遠合焦時のバックフォーカスは206.
0mm、第1面から像面までの全長は637.6mm、
Fナンバーは2.8、画角は100゜(半画角θは50
゜)である。更に、最も物体側の負レンズL1 の有効直
径φを、その負レンズL1 の物体側レンズ面頂点におけ
る接平面上において周辺光量を軸上光束に対して110
%とするときの接平面上での口径とすると、その有効直
径φは275mmであり、4・f・tanθは476m
mであるため、φ<4・f・tanθが余裕を以って成
立している。なお、前方レンズ群GF 中の負レンズL1
の焦点距離をf1 とすると、f1 =−150[mm]=
−1.5fである。
【0027】この第1実施例で短距離の物体に合焦する
には、図1に示すように、先ず絞りSを含む面間隔d7
を短縮して後方レンズ群GR 全体を絞りSの方向F1に
繰り出す方法がある。この場合には、繰り出した分だけ
バックフォーカスである面間隔d17が長くなる。その外
に、面間隔d10を短縮して後方レンズ群GR 中の貼り合
わせレンズL5 、正メニスカスレンズL6 及び両凸の正
レンズL7 よりなるレンズ群のみを絞りSの方向F2に
繰り出す方法もある。この場合にも、繰り出した分だけ
バックフォーカスである面間隔d17が長くなる。
【0028】図2は第1実施例の無限遠合焦時の収差図
であり、図3は第1実施例で面間隔d7 を8.88mm
に短縮して近距離物体に合焦したときの収差図であり、
図4は第1実施例で面間隔d10を3.40mmに短縮し
て近距離物体に合焦したときの収差図である。これによ
り、後方レンズ群GR の全部又は一部を繰り出すことに
より、良好な収差特性で近距離物体に合焦できることが
分かる。
【0029】[第2実施例]図5はこの第2実施例の無
限遠合焦時のレンズ構成図、図6及び図7はこの第2実
施例の収差図であり、その図5に示すように、物体側よ
り順に、負の屈折力の前方レンズ群GF 、絞りS及び正
の屈折力の後方レンズ群GR を配置する。その前方レン
ズ群GF は物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メ
ニスカスレンズL1 、物体側に凸面を向けた負メニスカ
スレンズL21と物体側に凸面を向けた正メニスカスレン
ズL22との接合からなる貼り合わせレンズL2 、物体側
に凸面を向けた負メニスカスレンズL3 、物体側に凸面
を向けた負メニスカスレンズL41と物体側に凸面を向け
た正メニスカスレンズL42との接合からなる貼り合わせ
レンズL4 及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレン
ズL5 を配置して構成する。
【0030】また、後方レンズ群GR は、物体側から順
に、両凸の正レンズL61と両凹の負レンズL62との接合
からなる貼り合わせレンズL6 、両凹の負レンズL71
両凸の正レンズL72との接合よりなる貼り合わせレンズ
7 及び像側により強い曲率の曲面を有する両凸の正レ
ンズL8 を配置して構成する。この図5の第2実施例に
おける曲率半径ri 、面間隔di 、屈折率ndi及びアッ
ベ数νdiの値は次のように設定されている。
【0031】
【0032】この表において記号*を付した第2面が非
球面であり、その曲率半径であるr2 の値は光軸上での
曲率半径を意味する。その第2面の非球面の形状は、上
記の式において、C=1/r2 、C4 =C6 =‥‥=0
及びκ=0としたものである。
【0033】また、第2実施例の全系の焦点距離fは1
00mm、無限遠合焦時のバックフォーカスは258.
6mm、全長は834.9mm、Fナンバーは3.5、
画角は110゜(半画角θは55゜)である。更に、最
も物体側の負レンズL1 の有効直径φは周辺光量を30
0%とするとき534mmであり、4・f・tanθは
571mmであるため、φ<4・f・tanθが余裕を
以って成立している。なお、前方レンズ群GF 中の負レ
ンズL1 、貼り合わせレンズL2 及び負メニスカスレン
ズL3 よりなるレンズ群の焦点距離をf1 とすると、f
1 =−120.2[mm]=−1.2fである。
【0034】この第2実施例で短距離の物体に合焦する
には、図5に示すように、絞りSを含む面間隔d12を短
縮して後方レンズ群GR 全体を絞りSの方向Fに繰り出
す。この場合には、繰り出した分だけバックフォーカス
である面間隔d20が長くなる。図6は第2実施例の無限
遠合焦時の収差図であり、図7は第2実施例で面間隔d
12を16.447mmに短縮して距離1.233mの近
距離物体に合焦したときの収差図である。これにより、
後方レンズ群GR を繰り出すことにより、良好な収差特
性で近距離物体に合焦できることが分かる。
【0035】[第3実施例]図8はこの第3実施例の無
限遠合焦時のレンズ構成図、図9及び図10はこの第3
実施例の収差図であり、その図8に示すように、物体側
より順に、正の屈折力の前方レンズ群GF 、絞りS及び
正の屈折力の後方レンズ群GR を配置する。その前方レ
ンズ群GF は物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ
1 、両凸レンズL21と像側に凸面を向けた負メニスカ
スレンズL22との接合からなる貼り合わせレンズL2
物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3 、両凸レ
ンズL41と両凹レンズL42との接合からなる貼り合わせ
レンズL4 及び両凸レンズL5を配置して構成する。
【0036】また、後方レンズ群GR は、物体側から順
に、両凸の正レンズL61と両凹の負レンズL62との接合
からなる貼り合わせレンズL6 、両凹の負レンズL71
両凸の正レンズL72との接合よりなる貼り合わせレンズ
7 及び像側により強い曲率の曲面を有する両凸の正レ
ンズL8 を配置して構成する。この図8の例における曲
率半径ri 、面間隔di 、屈折率ndi及びアッベ数νdi
の値は次のように設定されている。
【0037】
【0038】この表において記号*を付した第2面が非
球面であり、その曲率半径であるr2 の値は光軸上での
曲率半径を意味する。その第2面の非球面の形状は、上
記の式において、C=1/r2 、C4 =C6 =‥‥=0
及びκ=0としたものである。
【0039】また、第3実施例の全系の焦点距離fは1
00mm、無限遠合焦時のバックフォーカスは251.
0mm、全長は797.2mm、Fナンバーは3.5、
画角は110゜(半画角θは55゜)である。更に、最
も物体側の負レンズL1 の有効直径φは周辺光量を26
4%とするとき415mmであり、4・f・tanθは
571mmであるため、φ<4・f・tanθが余裕を
以って成立している。なお、前方レンズ群GF 中の負レ
ンズL1 、貼り合わせレンズL2 及び負メニスカスレン
ズL3 よりなるレンズ群の焦点距離をf1 とすると、f
1 =−129.5[mm]=−1.3fである。
【0040】この第3実施例で短距離の物体に合焦する
には、図8に示すように、絞りSを含む面間隔d12を短
縮して後方レンズ群GR 全体を絞りSの方向Fに繰り出
す。この場合には、繰り出した分だけバックフォーカス
である面間隔d20が長くなる。図9は第3実施例の無限
遠合焦時の収差図であり、図10は第3実施例で面間隔
12を16.447mmに短縮して距離1.251mの
近距離物体に合焦したときの収差図である。これによ
り、後方レンズ群GR を繰り出すことにより、良好な収
差特性で近距離物体に合焦できることが分かる。
【0041】[第4実施例]図11はこの第4実施例の
無限遠合焦時のレンズ構成図、図12及び図13はこの
第4実施例の収差図であり、その図11に示すように、
物体側より順に、負の屈折力の前方レンズ群GF 、絞り
S及び正の屈折力の後方レンズ群GR を配置する。その
前方レンズ群GF は物体側から順に、物体側に凸面を向
けた負メニスカスレンズL1 、物体側に凸面を向けた負
メニスカスレンズL21と両凸の正レンズL22との接合か
らなる貼り合わせレンズL2 、物体側に凸面を向けた負
メニスカスレンズL3 、物体側に凸面を向けた負メニス
カスレンズL41と物体側に凸面を向けた正メニスカスレ
ンズL42との接合からなる貼り合わせレンズL4 及び両
凸の正レンズL5 を配置して構成する。
【0042】また、後方レンズ群GR は、物体側から順
に、両凸の正レンズL61と両凹の負レンズL62との接合
からなる貼り合わせレンズL6 、物体側に凸面を向けた
負メニスカスレンズL71と両凸の正レンズL72との接合
よりなる貼り合わせレンズL7 及び像側により強い曲率
の曲面を有する両凸の正レンズL8 を配置して構成す
る。この図11の例における曲率半径ri 、面間隔d
i 、屈折率ndi及びアッベ数νdiの値は次のように設定
されている。
【0043】
【0044】この表において記号*を付した第2面が非
球面であり、その曲率半径であるr2 の値は光軸上での
曲率半径を意味する。その第2面の非球面の形状は、上
記の式において、C=1/r2 、C4 =C6 =‥‥=0
及びκ=0としたものである。
【0045】また、第4実施例の全系の焦点距離fは1
00mm、無限遠合焦時のバックフォーカスは248.
4mm、全長は793.4mm、Fナンバーは2.8、
画角は110゜(半画角θは55゜)である。更に、最
も物体側の負レンズL1 の有効直径φは492mmであ
り、4・f・tanθは571mmであるため、φ<4
・f・tanθが余裕を以って成立している。なお、前
方レンズ群GF 中の負レンズL1 、貼り合わせレンズL
2 及び負メニスカスレンズL3 よりなるレンズ群の焦点
距離をf1 とすると、f1 =−117.1[mm]=−
1.17fである。
【0046】この第4実施例で短距離の物体に合焦する
には、図11に示すように、絞りSを含む面間隔d12
短縮して後方レンズ群GR 全体を絞りSの方向Fに繰り
出す。この場合には、繰り出した分だけバックフォーカ
スである面間隔d20が長くなる。図12は第4実施例の
無限遠合焦時の収差図であり、図13は第4実施例で面
間隔d12を16.447mmに短縮して距離1.214
mの近距離物体に合焦したときの収差図である。これに
より、後方レンズ群GR を繰り出すことにより、良好な
収差特性で近距離物体に合焦できることが分かる。
【0047】なお、本発明は上述実施例に限定されず本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得るこ
とは勿論である。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、前方レンズ群GF 中の
負レンズL1 の像側の凹面が、曲率が光軸から離れるに
従って単調に減少するような非球面に形成されているの
で、歪曲収差及びコマ収差を同時に補正することができ
る。また、像面湾曲は後方レンズ群GR により容易に補
正することができる。従って、前方レンズ群及び絞りは
像面に対して相対的に位置を変えず、後方レンズ群の一
部又は全部を移動するだけで良好な収差特性で任意の距
離の物体に合焦することができる。後方レンズ群は前方
レンズ群に比べて容積が小さく及び重量が軽いので、そ
の後方レンズ群の移動のための機構は絞りを含む系全体
を移動させる機構よりも簡単である。また、その移動機
構の負荷は軽いので、自動合焦を行う場合に応答速度を
速くできる利点がある。更に、前方レンズ群と後方レン
ズ群とで共にコマ収差を補正できるので、合焦のための
移動に伴ってレンズの偏芯が発生しても収差の発生が少
ない利点がある。
【0049】更に、その負レンズL1 の凹面の断面形状
を、円錐定数κが−5から0.5の範囲内の2次曲線及
び付加的な項で表した場合には、非球面の効果を大きく
すると共に、曲率が光軸から離れるに従って単調に減少
するという条件を確実に満足することができる。また、
全系の最大有効直径φが、全系の焦点距離f及び半画角
θのもとで、4・f・tanθより小さくなるように設
定した場合には、超広角の場合でも最大有効直径を小さ
く抑えることができ、レンズの容積をより小さくするこ
とができる。また、それによりコマ収差の発生が軽減さ
れ、絞りの後方の正の屈折力を有する後方レンズ群GR
の収差補正の負担も軽減され、そのレンズ構成もより単
純化することができる。その上、コマ収差が少ないの
で、広角レンズでしばしば不足する画面周辺部での光量
も充分にとることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による逆望遠型広角レンズの第1実施例
のレンズ構成図である。
【図2】第1実施例の無限遠合焦時の収差図である。
【図3】第1実施例の近距離物体合焦時の収差図の一例
である。
【図4】第1実施例の近距離物体合焦時の収差図の他の
例である。
【図5】本発明の第2実施例のレンズ構成図である。
【図6】第2実施例の無限遠合焦時の収差図である。
【図7】第2実施例の近距離物体合焦時の収差図の一例
である。
【図8】本発明の第3実施例のレンズ構成図である。
【図9】第3実施例の無限遠合焦時の収差図である。
【図10】第3実施例の近距離物体合焦時の収差図の一
例である。
【図11】本発明の第4実施例のレンズ構成図である。
【図12】第4実施例の無限遠合焦時の収差図である。
【図13】第4実施例の近距離物体合焦時の収差図の一
例である。
【符号の説明】 GF 前方レンズ群 GR 後方レンズ群 S 絞り L1 負メニスカスレンズ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側より順に、像側の空気に接する面
    が像側に凹面に形成された負レンズを有し全体として負
    又は正の屈折力を持つ前方レンズ群と、絞りと、正の屈
    折力を持つ後方レンズ群とを配置して構成し、 前記負レンズの前記凹面の曲率が光軸から離れるに従っ
    て単調に減少するように設定し、前記前方レンズ群を像
    面に対して固定し、 前記後方レンズ群の一部又は全部を動かすことにより合
    焦するようにした事を特徴とする逆望遠型広角レンズ。
  2. 【請求項2】 前記負レンズの前記凹面の光軸上の屈折
    力の絶対値が該負レンズの前面の光軸上の屈折力の絶対
    値よりも大きくなるようにし、 且つ曲面上の光軸からの高さyにおける該曲面の頂点か
    ら光軸方向への距離をx、該曲面の頂点での曲率をCと
    し、C4、C6、‥‥をそれぞれ非球面係数、κを円錐定
    数としたときに、前記負レンズの前記凹面の形状を x=Cy2/{1+(1−κC221/2}+C44+C66+‥‥ 且つ −5<κ<0.5 で表される範囲に設定し、 全レンズ系の焦点距離をf、半画角をθ、全レンズ系中
    の最も物体側のレンズの有効直径をφとしたときに、 φ<4・f・tanθ が成立するようにした事を特徴とする請求項1記載の逆
    望遠型広角レンズ。
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