JPH0511841B2 - - Google Patents

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JPH0511841B2
JPH0511841B2 JP61098211A JP9821186A JPH0511841B2 JP H0511841 B2 JPH0511841 B2 JP H0511841B2 JP 61098211 A JP61098211 A JP 61098211A JP 9821186 A JP9821186 A JP 9821186A JP H0511841 B2 JPH0511841 B2 JP H0511841B2
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cutting
wafer
scale
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precision
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JP61098211A
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Shinji Sekya
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Disco Abrasive Systems Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6254101A publication Critical patent/JPS6254101A/ja
Publication of JPH0511841B2 publication Critical patent/JPH0511841B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、対象物と作動要素との相対的移動量
における、温度変化に起因する誤差が低減された
精密装置に関する。
〈従来の技術〉 例えば、半導体デバイスの製造においては、当
業者には周知の如く、略円板状の半導体ウエーハ
の表面が格子状に配列された切断ライン(かかる
切断ラインは一般にストリートと称される)によ
つて複数個の矩形領域に区画され、かかる矩形領
域の各々に所要回路パターンが施される。次い
で、上記切断ラインに沿つてウエーハが切断さ
れ、かくして回路パターンが施されている複数個
の矩形領域が個々に分離される(個々に分離され
た矩形領域は一般にチツプと称されている)。か
ようなウエーハの切断は、一般に、ダイサー又は
ダイシング装置と称される精密切断装置によつて
遂行される。上記切断ラインの幅は極めて狭く、
一般に、数十μm又はそれ以下である。従つて、
精密切断装置によるウエーハの切断は極めて精密
に遂行することが必要であり、許容誤差は、一般
に、数μm又はそれ以下である。
上記精密切断装置は、ウエーハ保持手段と、ダ
イヤモンド砥粒から形成された回転切断刃の如き
切断具を支持する支持手段とを具備している。ウ
エーハ保持手段上に保持されたウエーハにおける
複数本の切断ラインに切断具を順次に位置合せす
る所謂割出は、上記支持手段と上記保持手段との
一方を駆動源の作動によつて所定方向に移動せし
めることによつて遂行される。駆動源の制御、従
つて上記支持手段と上記保持手段との一方の移動
制御は、上記支持手段と上記保持手段との一方の
移動量の検出に基いて遂行される。移動量の検出
には、多数の被検出線を有するスケール及びこの
スケールの被検出線を検出するための検出器を有
する検出手段が使用されている。
〈発明が解決しようとする課題〉 而して、本発明者の経験によれば、従来の精密
切断装置においては、切断作業を比較的長時間、
例えば8時間乃至それ以上、に渡つて連続的に遂
行すると、上記割出における誤差が漸次増大し、
許容誤差を越えてしまうという問題がある。
本発明はかかる事実に鑑みてなされたものであ
り、その技術的課題は、上記精密切断装置の如き
精密装置にして、高価な温度制御システムを組み
込む必要なくして、充分に安定して許容誤差範囲
内で比較的長時間に渡つて連続的に所要機能を遂
行することができる新規且つ優れた精密装置を提
供することである。
〈課題を解決するための手段〉 本発明者は、従来の精密切断装置における上記
問題について種々の点から検討を加えた結果、次
の事実を見出した。
当初、割出における上記誤差は、装置の連続作
動による発熱によつて装置の構造部材が熱膨張す
ることに主として起因するものであると考えてい
た。しかしながら、構造部材の熱膨張も勿論上記
割出に誤差を生成せしめるが、構造部材の熱膨張
に起因する誤差は比較的小さく、割出における上
記誤差は、主として検出手段のスケールの熱膨張
に起因することが判明した。
検出手段のスケールについて更に言及すると、
従来は、熱膨張に起因する誤差の生成を低減せし
めるためには、構造部材の線膨張係数と実質上同
一乃至これに近似した線膨張係数を有する材料か
らスケールを形成することが重要であると考えら
れていた。構造部材の大部分は一般に鉄又はその
類似物から形成されており、従つて鉄又はその類
似物の線膨張係数と実質上同一又はこれに近似す
る線膨張係数を有する材料、典型例としては−20
乃至100℃の温度範囲における線膨張係数が約8
×10-6/℃であるソーダ亜鉛ガラス、からスケー
ルを形成していた。
上述した如く、割出における上記誤差は主とし
て検出手段のスケールの熱膨張に起因するという
事実に鑑み、本発明者は、冷却水の循環によつて
スケールの温度を所要温度(例えば20℃)に制御
することを試みたところ、割出における上記誤差
を相当低減せしめることができた。しかしなが
ら、冷却水の循環の如き温度制御システムを検出
手段に組み込むと、必然的に検出手段の製造コス
ト及び運転コストが相当上昇する。加えて、スケ
ールの温度を所定温度に制御することは、実験的
には可能であるが、実際上は不可能ではないにし
ても著しく困難である。
上記事実に基づき、更に鋭意研究及び実験を遂
行した結果、本発明者は、驚くべきことに、従来
の技術常識を打破して、線膨張係数が著しく小さ
い材料からスケールを形成し、そしてかかるスケ
ールを弾性部材を介して所定位置に固定すれば、
割出における上記誤差を著しく低減せしめること
ができることを見出した。スケールを形成する材
料の線膨張係数が小さい程、割出における上記誤
差を小さくせしめることができるが、一般に−20
乃至100℃の温度範囲における線膨張係数の絶対
値が10×10-7/℃以下の材料からスケールを形成
すれば、実用上上記目的を達成することができ
る。
かくして、本発明によれば、上記課題を解決す
る精密装置として、対象物を保持するための保持
手段と、作動要素を支持する支持手段と、検出手
段とを具備し、該保持手段と該支持手段との少な
くとも一方は所定方向に移動自在であり、該検出
手段は、多数の被検出線を有するスケール及び該
スケールの該被検出線を検出するための検出器を
含み、該保持手段と該支持手段との該一方の該所
定方向への移動量を検出する精密装置において、 該検出手段の該スケールは、−20乃至100℃の温
度範囲における線膨張係数の絶対値が10×10-7
℃以下の材料から形成され、且つ弾性部材を介し
て所定位置に固定されている、ことを特徴とする
精密装置が提供される。
スケールを形成する好ましい材料としては、例
えば、日本電気硝子株式会社から商品名「ネオセ
ラムGC−7・N−0」として販売されている結
晶化ガラス(−20乃至100℃における線膨張係数
約0.6×10-7/℃)、同社から商品名「ネオセラム
GC−2・N−0」として販売されている結晶化
ガラス(−20乃至100℃における線膨張係数−3
×10-7乃至−5×10-7/℃)、同社から商品名
「ネオセラムGC−2・N−11」として販売されて
いる結晶化ガラス(−20乃至100℃における線膨
張係数8×10-7乃至10×10-7/℃)、西独国の
Jena Glaswerk Schott&Gen社から商品名
「ZERODUR」として販売されている結晶化ガラ
ス(−20乃至100℃における線膨張係数0.5×10-7
乃至5×10-7/℃)、石英ガラス(−20乃至100℃
における線膨張係数約5.5×10-7/℃)或いは一
般に96%シリカガラスと称されている重量割合で
96%以上が珪酸である高珪酸ガラス(−20乃至
100℃における線膨張係数約8×10-7/℃)等の
特殊ガラスを挙げることができる。
〈発明の好適具体例〉 以下、本発明に従つて構成された精密装置の一
具体例、即ち本発明の原理が適用された精密切断
装置の一例について、添付図面を参照して詳細に
説明する。
第1図を参照して説明すると、図示の精密切断
装置は静止主基台2を具備している。この主基台
2上には、全体を番号4で示す支持手段が装着さ
れている。支持手段4は、可動支持基台6、可動
副支持基台8及び支持部材10を含んでいる。支
持基台6は、水平部12及び鉛直部14を有し、
上記主基台2上に第1図において左右方向に且つ
実質上水平に移動自在に装着されている。更に詳
しくは、上記主基台2の上壁には第1図において
左右方向に実質上水平に延びる1本(又は複数
本)の案内レール16が固定されており、支持基
台6の水平部12が案内レール16に沿つて滑動
自在に装着されている。上記主基台2の上壁上に
は、水平方向駆動手段18も装着されている。こ
の駆動手段18は、第1図において左右方向に且
つ実質上水平に延在する雄ねじロツド20と、パ
ルスモータでよい駆動源22とを含んでいる。雄
ねじロツド20の左端は上記主基台2の上壁上に
固定された軸受ブロツク24に回転自在に軸支さ
れており、右端は上記主基台2の上壁上に装着さ
れた駆動源22の出力軸に減速機構26を介して
接続されている。支持基台6の水平部12内には
ブロツク27が固定されており、このブロツク2
7には第1図において左右方向に実質上水平に延
びる貫通雌ねじ穴(図示していない)が形成され
ており、上記雄ねじロツド20の中間部はかかる
雌ねじ穴に螺合されている。従つて、駆動源22
が作動せしめられて雄ねじロツド20が回転せし
められると、支持基台6が案内レール16に沿つ
て第1図において左右方向に且つ実質上水平に移
動せしめられる。
略矩形状のブロツクでよい副支持基台8は、上
記支持基台6の鉛直部14上に実質上鉛直に昇降
動自在に装着されている。更に詳しくは、上記支
持基台6の鉛直部14の左側壁上には実質上鉛直
に延びる1本(又は複数本)の案内レール28が
固定されており、かかる案内レール28に沿つて
滑動自在に副支持基台8が装着されている。上記
支持基台6の鉛直部14の左側壁上には、鉛直方
向駆動手段30も装着されている。この駆動手段
30は実質上鉛直に延在する雄ねじロツド32と
パルスモータでよい駆動源34とを含んでいる。
雄ねじロツド32の下端は上記支持基台6の鉛直
部14の左側壁上に固定された軸受ブロツク36
に回転自在に軸支されており、上端は上記支持基
台6の鉛直部14の左側壁上に装着された上記駆
動源34の出力軸に減速機構38を介して接続さ
れている。副支持基台8には鉛直に延びる貫通雌
ねじ穴(図示していない)が形成されており、上
記雄ねじロツド32の中間部はかかる雌ねじ穴に
螺合されている。従つて、駆動源34が作動せし
められて雄ねじロツド32が回転せしめられる
と、副支持基台8が案内レール28に沿つて実質
上鉛直に昇降動せしめられる。
上記支持部材10は、円筒形状であり、上記副
支持基台8の左側壁上に溶接又はボルト止め等に
よつて固着された右端から第1図において左方へ
実質上水平に突出延在している。かかる支持部材
10の自由端即ち左端には、軸受部材40が固定
されている。そして、この軸受部材40には、回
転軸42が回転自在に且つ軸受部材40に対して
相対的に第1図において左右方向に移動し得ない
ように装着されている。更に詳しくは、第1図に
おいて左右方向に且つ実質上水平に延在する回転
軸42には環状フランジ44が形成されており、
一方軸受部材40には上記環状フランジ44に対
応した形状の環状凹部46が形成されており、上
記環状フランジ44が上記環状凹部46内に収容
されることによつて、軸受部材40に対して回転
軸42が第1図において左右方向に移動すること
が阻止されている。上記軸受部材40としては、
精密軸受として当業者には周知の空気軸受が好都
合に使用され得る。回転軸42の左端部は軸受部
材40を越えて突出しており、その先端には実質
上鉛直に配置された薄円板形状の切断ブレード4
8が固定されている。かかる切断ブレード48
は、ダイヤモンド砥粒の如き超砥粒を含有するそ
れ自体は周知の形態のものでよい。回転軸42の
上記環状フランジ44よりも右方の部分は上記支
持部材10内を延在している。上記支持部材10
内には電動モータでよい駆動源50が装着されて
おり、回転軸42の右端は駆動源50の出力軸に
連結されている。
図示の精密切断装置においては、静止主基台2
に対する可動支持基台6の第1図において左右方
向の移動量、従つて切断ブレード48の第1図に
おいて左右方向の移動量を検出するための全体を
番号52で示す第1の検出手段、及び可動支持基
台6に対する可動副支持基台8の昇降動量、従つ
て切断ブレード48の昇降動量を検出するための
全体を番号54で示す第2の検出手段が配設され
ている。第1の検出手段52について説明する
と、主基台2の底壁上には、一対の取付ブラケツ
ト56によつて、第1図において左右方向に且つ
実質上水平に延在するリニアスケール58が配設
されている。リニアスケール58の両端は合成ゴ
ムの如き適宜の弾性部材60を介して上記取付ブ
ラケツト56に固定されている。かように弾性部
材60を介してリニアスケール58を所定位置に
固定すると、後に記載する実施例からも首肯され
る通り、主基台2の底壁或いは取付ブラケツト5
6が温度変化に起因して熱膨張又は収縮したとし
ても、かかる熱膨張又は収縮によつてリニアスケ
ール58が許容し得ない悪影響を受けることが充
分に回避される(その理論的理由は必ずしも明白
ではないが、主基台2の底壁或いは取付ブラケツ
ト56の熱膨張又は収縮が弾性部材60によつて
吸収され、また弾性部材60による主基台2の底
壁或いは取付ブラケツト56の熱膨張又は収縮の
吸収はリニアスケールの両端において実質上同一
であり、それ故にリニアスケール全体が変位して
しまうこともないからである、と推定される)。
リニアスケール58自体は、−20乃至100℃の温度
範囲における線膨張係数の絶対値が10×10-7/℃
以下の材料、好ましくは上述した特殊ガラス、か
ら形成されていることが重要である。リニアスケ
ール58には、例えば1μmの間隔で配設され幅が
1μmである多数の被検出線が形成されている。リ
ニアスケール58を上記特殊ガラスから形成する
場合、それ自体は周知の蒸着及びエツチング法に
よつてクロム等の金属を特殊ガラス上に施すこと
によつて被検出線を形成することができる(この
場合、エツチングに使用される所謂露光マスク
も、上記特殊ガラスから形成することが好都合で
ある)。一方、上記支持基台6の水平部12には、
上記主基台2の上壁に形成され第1図において左
右方向に延びる細長い開口を通つて下方に突出す
る垂下片62が固定されており、そしてかかる垂
下片62には、上記リニアスケール58の被検出
線を検出する光電式検出器64が装着されてい
る。それ自体は周知の形態でよい光電式検出器6
4は、上記リニアスケール58の被検出線の検出
に応じてパルス信号を生成、従つて支持基台6が
案内レール16に沿つて例えば1μm移動する毎に
パルス信号を生成する。光電式検出器64が生成
するパルス信号は、駆動源22の作動制御、従つ
て支持基台6の移動制御に使用される。第2の検
出手段54も、上記第1の検出手段52と同様な
構成でよい。上記支持基台6の鉛直部14の右側
壁内面上には、一対の取付ブラケツト66によつ
て、実質上鉛直に延在するリニアスケール68が
配設されている。上述した第1の検出手段52の
場合と同様に、リニアスケール68の両端は弾性
部材70を介して上記取付ブラケツト66に固定
されている。リニアスケール68自体は、−20乃
至100℃の温度範囲における線膨張係数の絶対値
が10×10-7/℃以下の材料、好ましくは上述した
特殊ガラス、から形成されていることが重要であ
る。リニアスケール68には、例えば1μmの間隔
で配設され幅が1μmである多数の被検出線が形成
されている。一方、上記副支持基台8には、上記
支持基台6の鉛直部14の左側壁に形成され鉛直
に延びる細長い開口を通つて右方へ突出する突出
片72が固定されており、かかる突出片72に
は、上記リニアスケール68の被検出線を検出す
る光電式検出器74が装着されている。上述した
第1の検出手段52における光電式検出器64と
同様に、光電式検出器74は、上記リニアスケー
ル68の被検出線の検出に応じてパルス信号を生
成、従つて副支持基台8が新内レール28に沿つ
て例えば1μm上昇又は下降する毎にパルス信号を
生成する。光電式検出器74が生成するパルス信
号は、駆動源34の作動制御、従つて副支持基台
8の昇降動制御に使用される。
図示の精密切断装置は、更に、全体を番号76
で示す保持手段を具備している。この保持手段7
6は、滑動台78及び吸着チヤツク80を含んで
いる。滑動台78は第1図において紙面に実質上
垂直な方向に移動自在に上記主基台2上に装着さ
れている。更に詳しくは、主基台2上には第1図
において紙面に実質上垂直な方向に延びる2本の
案内レール82が固定されており、滑動台78は
かかる案内レール82に沿つて滑動自在に装着さ
れている。主基台2上には、滑動台駆動手段84
も装着されている。かかる駆動手段84は、主基
台2上に回転自在に装着され且つ第1図において
紙面に実質上垂直な方向に延在する雄ねじロツド
(図示していない)と、パルスモータでよい駆動
源86とを含んでいる。滑動台78には第1図に
おいて紙面に実質上垂直な方向に延びる貫通雌ね
じ穴が形成されているブロツク(図示していな
い)が固定され、上記雄ねじロツドの中間部が上
記雌ねじ穴に螺合されている。上記駆動源86の
出力軸は減速機構(図示していない)を介して上
記雄ねじロツドに接続されている。かくして、駆
動源86が作動せしめられて雄ねじロツドが回転
せしめられると、滑動台78が案内レール82に
沿つて移動せしめられる。上記吸着チヤツク80
は、実質上鉛直に延びる中心軸線を中心として回
転自在に滑動台78に装着されている。そして、
滑動台78には、吸着チヤツク80を回転せしめ
るための、パルスモータでよい駆動源88も装着
されている。吸着チヤツク80自体は、その実質
上水平な上面に開口した複数個の吸引溝を有し或
いは上面の少なくとも一部が多孔質材料から形成
され、真空源(図示していない)に選択的に連通
せしめられてその上面に載置された半導体ウエー
ハWの如き被加工物を吸着保持することができる
形態のものであるのが好都合である。図示の精密
切断装置は、更に、上述した種々の駆動源22,
34,50,86、及び88の作動を制御するた
めの、マイクロプロセツサでよい制御手段90
(第2図)を具備している。
上述した通りの精密切断装置の作用を、半導体
ウエーハWの切断を例として説明すると、次の通
りである。
第3図に図示する通り、ウエーハWの表面に
は、格子状に配列された複数本の切断ライン、即
ち所定間隔Pxを置いて相互に平行に延びる複数
本の第1の組の切断ラインCLxと所定間隔Pyを
置いて相互に平行に延びる複数本の第2の組の切
断ラインCLyとが配設されている。第1の組の切
断ラインCLxと第2の組の切断ラインCLyとは相
互に垂直である。上記切断ラインCLx及びCLyに
よつて区画された複数個の矩形領域RAの各々に
は所要の回路パターンが施されている。第3図と
共に第1図を参照して説明を続けると、上述した
通りの切断すべきウエーハWは、適宜の装着機構
(図示していない)によつて保持手段76の吸着
チヤツク80上に載置され、吸着チヤツク80上
に吸着保持される。次いで、初期位置付けが遂行
される。この初期位置付けにおいては、ウエーハ
Wの表面に存在する第1の組の切断ラインCLxと
第2の組の切断ラインCLyとのいずれか一方、例
えば第1の組の切断ラインCLxが第1図において
紙面に垂直な方向に延び、そしてまたかかる第1
の組の切断ラインCLxのうちの1本(例えば最も
外側に位置する切断ライン)の第1図において左
右方向の位置が切断ブレード48の第1図におい
て左右方向の位置に充分精密に整合せしめる。か
ような初期位置付けは、それ自体は公知の光学的
検出装置(図示していない)によつて切断ブレー
ド48に関するウエーハWの表面に存在する切断
ラインCLx及びCLyの位置を検出し、かかる検出
に基いて制御手段90によつて、駆動源88を作
動せしめて吸着チヤツク80を所要角度回転せし
め、そしてまた駆動源22を作動せしめて、支持
手段4の支持基台6、従つて切断ブレード48を
第1図において、左右方向に所定量移動せしめる
ことによつて遂行することができる。支持基台6
の左右方向の移動量は、第1の検出手段52によ
つて検出されて制御手段90に供給され、かくし
て支持基台6の移動は充分精密に遂行される。所
望ならば、吸着チヤツク80の回転量を検出する
ための検出手段(図示していない)を設けること
もできる。かかる検出手段は、滑動台78に固定
された角度スケールと吸着チヤツク80に固定さ
れた光電式検出器から構成することができる。上
述した第1及び第2の検出手段52及び54にお
けるリニアスケール58及び68と同様に、−20
乃至100℃の温度範囲における線膨張係数が10×
10-7/℃以下である材料から形成することができ
る角度スケールには、例えば0.1度の間隔を置い
て配設され0.1度の幅を有する多数の被検出線が
形成され、検出器はかかる被検出線の検出に応じ
てパルス信号、従つて吸着チヤツク80が0.1度
回転する毎にパルス信号を生成し、かかるパルス
信号を制御手段90に供給する。
上記初期位置付けの後に、駆動源34が作動せ
しめられて支持手段4の副支持基台8、従つて切
断ブレード48を所定作用位置まで加工せしめら
れる。副支持基台8の昇降動量は、第2の検出手
段54によつて検出され、かくして副支持基台8
の昇降動は充分精密に遂行される。次いで、駆動
源50が作動せしめられて回転軸42、従つて切
断ブレード48が、例えば第1図において左方か
ら見て反時計方向に回転せしめられる。そしてま
た、駆動源86が作動せしめられて保持手段76
の滑動台78、従つて吸着チヤツク80及びこれ
に吸着保持されたウエーハWが、第1図において
紙面に垂直な方向に後方へ往動される。かくし
て、回転せしめられている切断ブレード48がウ
エーハWに作用して第1の組の切断ラインCLxの
うちの1本に沿つて切断する。かかる切断が終了
すると、駆動源86が停止せしめられて滑動台7
8の移動が停止せしめられる。次いで、駆動源3
4が作動せしめられて支持手段4の副支持基台8
が所定位置まで上昇せしめられ、かくして切断ブ
レード48がウエーハWに干渉しない非作用位置
まで上昇せしめられる。しかる後に、駆動源86
が作動されて滑動台78、従つて吸着チヤツク8
0及びこれに吸着保持されたウエーハWが、第1
図において紙面に垂直な方向に前方へ、当初の位
置まで復動される。そしてまた、駆動源22が作
動せしめられて支持手段4の支持基台6、従つて
切断ブレード48が第1の組の切断ライCLxの間
隔Px(又はその整数倍)だけ第1図において左右
方向に所謂割出送りされる。上記間隔Px及びPy
の値は、予め制御手段90に供給して、制御手段
90に内蔵されている記憶手段92(第2図)に
記憶しておくことができる。しかる後に、上述し
た通りの切断工程を再び遂行し、第1の組の切断
ラインCLxの次の1本に沿つてウエーハWを切断
する。
上述した通りにして第1の組の切断ラインCLx
の全てに沿つてウエーハWを切断し終ると、駆動
源88が作動せしめられて吸着チヤツク80及び
これに吸着保持されたウエーハWが90度回転せし
められ、かくしてウエーハWの表面に存在する第
2の組の切断ラインCLyが第1図において紙面に
垂直な方向に延びるようにせしめられる。また、
駆動源22が作動せしめられて支持基台6、従つ
て切断ブレード48が第1図において左右方向に
所定量移動せしめられ、かくして第2の組の切断
ラインCLyのうちの1本の第1図において左右方
向の位置が切断ブレード48の第1図において左
右方向の位置に整合せしめられる。しかる後に、
第1の組の切断ラインCLxの場合と同様にして、
第2の組の切断ラインCLyに沿つてウエーハWが
切断される。
〈実施例〉 第1図に図示する通りの精密切断装置を使用
し、次の通りにしてシリコンウエーハの切断を遂
行した。
(1) 支持部材10の熱膨張に起因する割出におけ
る誤差の生成を低減せしめることを目的とし
て、駆動源50を作動せしめて回転軸42及び
これに装着された切断ブレード48を回転せし
める所謂アイドルリング運転を連続して3時間
遂行した。
(2) 次いで、上述した通りの様式によつてシリコ
ンウエーハWの切断を遂行した。使用したシリ
コンウエーハWは、直径5インチ、厚さ500μm
であつた。かかるウエーハWにおいて、第1の
組の切断ラインCLxは24本で、間隔Pxは5mm、
切断ラインCLx自体の幅は40μmであり、第2
の組の切断ラインCLyも24本で、間隔Pyは5
mm、切断ラインCLy自体の幅は40μmであつた。
使用した切断ブレード48は、ダイヤモンド砥
粒製で、厚さ18μmであつた。切断深さは、
250μmに設定した。
(3) ウエーハWの切断を開始してから60枚のウエ
ーハWの切断を遂行した後(ウエーハWの切断
を開始してから3時間10分後)に、第1のサン
プリングウエーハSW1の第1の組の切断ライ
ンCLxに沿つた第1のサンプリング切断を遂行
した。かかるサンプリング切断においては、ダ
ミーウエーハを切断ブレード48によつて実際
に1回切断し、ダミーウエーハの切断位置を光
学的検出手段によつて観察し、かくして第1図
において左右方向における切断ブレード48の
実際の位置を確認した。そして、かかる確認に
基いて第1のサンプリングウエーハSW1の初
期位置付けを遂行、即ち第1のサンプリングウ
エーハSW1の第1の組の切断ラインCLxのう
ちの最も外側の1本の第1図において左右方向
の位置を切断ブレード48に充分精密に位置合
せした。第1のサンプリングウエーハSW1の
切断における切断ブレード48の割出送りは、
第1の検出手段52の検出に基いて5mm毎23回
遂行した。第1の検出手段52におけるリニア
スケール58は、日本電気硝子株式会社から商
品名「ネオセラムGC−7・N−0」として販
売されている結晶化ガラス製であり、−20乃至
100℃の温度範囲における線膨張係数は0.6×
10-7/℃であつた。
上記第1のサンプリングウエーハSW1にお
ける第1回目乃至第24回目の実際の切断位置と
切断ラインCLxの各々の中心線とのずれを、顕
微鏡(倍率300倍)で測定した。その結果は第
4−A図の線図に実線で示す通りであつた。第
4−A図において、縦軸には上記ずれの量
(μm)を、横軸には第1回目乃至第24回目の切
断を順次等間隔で表示している。
(4) 次いで、上記(2)と同様にして176枚のウエー
ハWの切断を遂行した後(ウエーハWの切断を
開始してから8時間45分後)に、上記(3)と同様
にして第2のサンプリングウエーハSW2の第
2のサンプリング切断を遂行した。
上記第2のサンプリングウエーハSW2にお
ける第1回目乃至第24回目の実際の切断位置と
切断ラインCLxの各々の中心線とのずれを、上
記(3)と同様にして測定した結果は、第4−B図
に実線で示す通りであつた。
〈比較例〉 比較のために、第1の検出手段52におけるリ
ニアスケール58を、ソーダ亜鉛ガラス製で−20
乃至100℃の温度範囲における線膨張係数が約8
×10-6/℃であるリニアスケールに代えたことを
除けば、上記実施例と全く同様にして、第1のサ
ンプリング切断及び第2のサンプリング切断を遂
行した。そして、第1のサンプリングウエーハ
SW1及び第2のサンプリングウエーハSW2に
おける実際の切断位置と切断ラインCLxの各々の
中心線とのずれを測定したところ、夫々、第4−
A図及び第4−B図に破線で示す通りであつた。
第4−A図及び第4−B図において、実施例の
結果を示す実線と比較例の結果を示す破線とを比
較考察すると、本発明に従つて、−20乃至100℃の
温度範囲における線膨張係数が10×10-7/℃以下
の材料から形成されたリニアスケール58を使用
すれば、高価な温度制御システムを組込む必要な
くして、割出における誤差が著しく低減されるこ
とが明白である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従つて構成された精密切断
装置の一例を、一部を断面で示す側面図。第2図
は、第1図の精密切断装置の制御手段を示す簡略
ブロツク線図。第3図は、第1図の精密切断装置
によつて切断される半導体ウエーハの表面を示す
平面図。第4−A図及び第4−B図は、実施例及
び比較例における割出誤差を示す線図。 4……支持手段、6……可動支持基台、8……
可動副支持基台、10……支持部材、42……回
転軸、48……切断ブレード(作動要素)、52
……第1の検出手段、54……第2の検出手段、
58及び68……リニアスケール、76……保持
手段、78……滑動台、80……吸着チヤツク、
W……半導体ウエーハ(対象物)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 対象物を保持するための保持手段と、作動要
    素を支持する支持手段と、検出手段とを具備し、
    該保持手段と該支持手段との少なくとも一方は所
    定方向に移動自在であり、該検出手段は、多数の
    被検出線を有するスケール及び該スケールの該被
    検出線を検出するための検出器を含み、該保持手
    段と該支持手段との該一方の該所定方向への移動
    量を検出する精密装置において、 該検出手段の該スケールは、−20乃至100℃の温
    度範囲における線膨張係数の絶対値が10×10-7
    ℃以下の材料から形成され、且つ弾性部材を介し
    て所定位置に固定されている、ことを特徴とする
    精密装置。
JP61098211A 1985-04-04 1986-04-30 精密装置 Granted JPS6254101A (ja)

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JP60-72333 1985-05-17

Publications (2)

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JPS6254101A JPS6254101A (ja) 1987-03-09
JPH0511841B2 true JPH0511841B2 (ja) 1993-02-16

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